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8KX-28199-J2 VK540V

þ e p ¶e - ヤマハ発動機株式会社 · 2019-03-08 · 安全運転のために 4 このスノーモビルは雪または氷の表面以外 を走るようには設計されていません。泥、砂、

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8KX-28199-J2

VK540V

DIC183

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はじめに

ヤマハ商品をお買上げいただき、まことにありがとうございます。

本書は、商品の安全性に関する情報および商品の正しい取り扱い方法と簡単な点検・調整について説明してあります。

万一、取り扱いを誤ると重大な事故や故障の原因となります。あなた自身の安全と環境や住民の方との調和のために、また商品の性能を十分に発揮させるため

に、商品の取り扱いを十分ご存じの方も、この商品独自の装備、取り扱いがありますので、ご使用される前には必ず本書を最後までよくお読みください。また、ご使用時には携帯して、安全に

商品をご使用くださいますようお願い申し上げます。

● 本書では正しい取り扱いおよび点検・調整に関する必要な事項を下記のシンボルマークで表示しています。

● 仕様変更などにより、本書の図や内容が一部実機と異なる場合がありますのでご了承ください。

● 本書は大切に保管し、本機の転売や譲渡をされる場合は必ず添付してください。● 将来、廃棄される場合及びバッテリ、廃油等の廃棄処理をされるときは、環境保護のためお買

い上げのヤマハ販売店にご相談ください。● 保証書はよくお読みいただき、裏面のヤマハ販売店名・捺印をご確認のうえ、大切に保存して

ください。

安全にかかわる注意情報を示してあります。

取り扱いを誤った場合、死亡、重傷・傷害に至る可能性が想定される場合

を示してあります。

取り扱いを誤った場合、物的損害の発生が想定される場合を示してあります。

正しい操作の仕方や点検整備上のポイントを示してあります。

この車はレース仕様車ではありません。したがってレースにご使用されますと、保証対象外になることがあります。

ご不明な点や不具合なところがありましたら、お早目にお買い上げのヤマハ販売店にご相談またはお申しつけください。

ヤマハ販売店では、お客様の良きアドバイザーとしてご来店をお待ちしております。

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目次

重要ラベル......................................................1

安全運転のために...........................................3

各部の名称......................................................5

コントロール機能(各部の機能)...................6メインスイッチ...........................................6スタータ(チョーク)レバー .....................6スロットルレバー .......................................6スロットルオーバーライドシステム

(T.O.R.S.) ................................................7エンジン停止スイッチ ................................7ブレーキレバー...........................................7パーキングブレーキボタン .........................7ドライブセレクトレバー ............................8ヘッドライトビームスイッチ .....................8グリップ/サムウォーマー調整スイッチ ...8DC ジャック ...............................................9トリップメータリセットノブ .....................9シュラウドラッチ .......................................9ドライブガード.........................................10エンジンコンパートメントプレート ........10収納コンパートメント ..............................10リヤキャリア ............................................11けん引用連結装置 .....................................11

使用前の点検 ................................................12燃料...........................................................12エンジンオイル.........................................13スロットルレバー .....................................13リコイルスタータ .....................................13スロットルオーバーライドシステム

(T.O.R.S.) ..............................................13ブレーキ....................................................14ドライブガード.........................................14V ベルト ....................................................14ドライブトラック .....................................15スライドランナー .....................................15スキー、スキーランナー ..........................15ステアリング系.........................................16ライト類....................................................16バッテリ....................................................16取付金具、ボルト類..................................16ツールキットと推奨装備 ..........................16

操作方法 ....................................................... 17エンジンの始動......................................... 17緊急時のエンジン始動 .............................. 18慣らし運転 ................................................ 18スノーモビルに乗る ................................. 19ドライブトラックを長持ちさせるには..... 22走行........................................................... 23エンジン停止 ............................................ 23輸送........................................................... 24

定期点検 ....................................................... 25定期点検チャート ..................................... 25ツールキット ............................................ 28スパークプラグの点検 .............................. 28エンジンのアイドリング回転数の調整..... 29スロットルレバーの調整 .......................... 29オイルポンプケーブルの調整 ................... 29キャブレタの調整 ..................................... 30標高の高い場所で走行する場合の設定..... 31ファンベルトのたわみ量の点検 ............... 31V ベルトの交換 ......................................... 32ドライブチェーンの張力の調整 ............... 33ブレーキパッドの点検 .............................. 33サスペンション......................................... 33エクストロバートドライブ

スプロケット......................................... 34ドライブトラックの調整 .......................... 35スキーのアライメント調整....................... 36給脂........................................................... 37ヘッドライトバルブの交換....................... 37ヘッドライトビームの調整....................... 38バッテリ ................................................... 38ヒューズの交換......................................... 39

トラブルシューティング .............................. 41

保管方法 ....................................................... 43エンジン ................................................... 43燃料の抜き取り......................................... 43シャーシ ................................................... 43バッテリ ................................................... 43

仕様諸元 ....................................................... 44

お客様ご相談窓口のご案内 .......................... 46

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目次

識別番号の記録 ............................................47識別番号の記録.........................................47

保証 ..............................................................48

索引(さくいん)...........................................49

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1

重要ラベル

スノーモビルを運転する前に以下のラベルをよくお読みください。

要 点重要ラベルは、外さないようにし必要に応じて新しいものと交換してください。

8BY-J0

R

L

D

8KX-77763-J0

DRL

50km/HL

1

2

213 67

54

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重要ラベル

2

8JT-77765-J0

20kg

4KN-24877-C08 B D - 7 7 7 6 2 - 2 1

: 1176 N (120 kgf): 147 N ( 15 kgf)

8GS-2817S-J0

7

5

6

3 4

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3

安全運転のために

スノーモビルに乗る時は、安全のため次の事項

をよく理解し活用してください。これら事項が守られなかった場合、死亡または

重傷に至る恐れがあります。

運転の前に

● スノーモビルを運転する前に取扱説明書と全てのラベルをよく読んでください。運転に

関係するコントロール部位やその機能をすべて十分に理解してください。コントロール

方法や機能について不明な点があれば、ヤマハ販売店にご相談ください。

● 体を保護する衣類を着用してください。ヘルメットは PSC、SG または JIS マークのある

ものを着用してください。フェイスシールドまたはゴーグルを着用してください。スノーモビル用スーツ、ブーツ、手袋(指でコント

ロール類の操作ができるもの)を着用してください。

● アルコール類や薬を飲んで運転しないでください。アルコールや薬は運転者の運転能力

を低下させます。● 燃料は引火性が高いので注意して取り扱っ

てください。エンジンが動いている時あるいは熱い時は、

決して燃料を給油しないでください。燃料の給油は、スノーモビルの走行後数分間待って

エンジンを冷してからおこなってください。ガソリン携行缶を使用する場合は消防法に

適応したものを使用してください。燃料は戸外で慎重に燃料タンクに入れてく

ださい。屋内では燃料タンクキャップを絶対に外さないでください。屋内では燃料タンク

への燃料給油を絶対におこなわないでください。たばこを吸いながら、あるいは火気の近くで

は決して燃料給油をおこなわないでください。

給油後は燃料タンクキャップを確実に閉め

てください。こぼれた燃料はただちに拭き

取ってください。

● ガソリンが口に入った場合、気化したガソリ

ンを大量に吸い込んだ場合、またはガソリンが目に入った場合は、すぐに医師の診断を受

けてください。こぼれたガソリンが皮膚や衣服についた場合、すぐに皮膚を石鹸と水で洗

い、衣類は着替えてください。

始動の前に

● 安全のため、またスノーモビルの適切な手入れのため、エンジンを始動する場合は必ず 12ページ以降に記載された使用前の点検をおこなってください。エンジン始動のたびにス

ロットル、ブレーキ、ハンドルの適切な作動を点検してください。スロットルレバーがス

ムーズに動き、放すと元の位置(完全にスロットルが閉じた状態のこと)に戻ることを

確認してください。● エンジンを始動する時はあらかじめパーキ

ングブレーキをかけてください。パーキング

ブレーキをかけたままスノーモビルを走らせないでください。もし走行させると、ブ

レーキディスクが加熱してブレーキの性能が低下する恐れがあります。

運転中は

● このスノーモビルは公道を走れるようには

作られていません。公道の走行は法律で禁止されており、公道を走ると他の車両と衝突す

る恐れがあります。● スノーモビルの走行は慎重におこなってく

ださい。雪の下には障害物が隠れていることがあります。スキーの跡をたどって走行すれ

ば危険を最小限にとどめることができます。スキーの跡から外れる時はゆっくり注意し

て走行してください。岩や切り株にぶつかったりワイヤーに引っかかったりすると事故

や負傷のもとになります。

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安全運転のために

4

● このスノーモビルは雪または氷の表面以外

を走るようには設計されていません。泥、砂、草、岩、雪のない路面の上を走行すると制御

不能となったり、あるいはスノーモビルを傷つけたりすることがあります。

● 走行する時は必ず他のスノーモビルと一緒に行動してください。燃料不足、事故、故障

時に、助けが必要になるからです。● 氷や圧雪など、多くの雪面では停止距離がは

るかに長くなります。注意を怠らず、先を見

通して、早めに減速してください。ほとんどの表面で最良のブレーキのかけ方は、スロッ

トルを放し、ブレーキを徐々にかけることです。(急にかけてはいけません。)

風通しの悪い場所でエンジンを始動しない

● 排気ガスには、一酸化炭素などの有害な成分

が含まれています。スノーモビルを建物に出し入れする時を除

き、屋内ではエンジンをかけないでください。

屋内でエンジンをかける時は戸外に通じるドアを開いてください。

また、排気ガスが窓やドアから屋内に入りこんでしまうような場所でもエンジンを始動

しないでください。

ヤマハ純正部品

スノーモビルの部品を選ぶのは重要な決定です。ヤマハ純正部品はあなたのスノーモビルの

為にデザイン、テストの上で認定され、ヤマハのディーラーからのみ入手可能となっていま

す。ヤマハと全く関係のない他社でパーツやアクセサリーを販売したり、ヤマハ車の改造を提

供している事がありますが、ヤマハはこれら市場に出ている部品をテストする立場にはいま

せん。したがってたとえそれがヤマハのディーラーによって売られ、改造されたとしても、

ヤマハで売られていない部品、または推奨され

ていない改造である場合はお勧めすることは

できません。

保守と保管

● 点検整備時にスノーモビルを横にする際は、あらかじめ適切なスタンドでスノーモビル

をしっかりと支えてください。● スノーモビルを長期間保管する場合は、車体

の左側を下にして置かないでください。燃料ブリーザーホースから燃料が漏れることが

あります。● スノーモビルを始動、点検あるいは調整する

時は、後ろに人が誰もいないことを確認してください。破損したトラックやトラック固定

具、あるいはトラックがはね上げた小石などが、運転者や同乗者に危険を及ぼす恐れがあります。

● ヤマハの承認なしにスノーモビルを改造し、あるいは純正装備品を取り外した場合、ス

ノーモビルを安全に使用することができなくなり、乗員が重傷を負う恐れがあります。

また改造したスノーモビルの使用は法律違反になる可能性があります。

● 給湯器やヒータ、火気、火花、衣類乾燥機など、発火源がある建物内では、決して燃料タ

ンクに燃料を入れたままスノーモビルを保管しないでください。閉鎖空間にスノーモビ

ルを保管する場合は、エンジンが冷えてからにしてください。

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5

各部の名称

1 ヒューズボックス

2 メインヒューズ

3 ウインドシールド

4 ステアリングハンドルバー

5 シート

6 収納用コンパートメント

7 ドライブトラック

8 スライドレールサスペンション

9 フレーム

0 テレスコピックストラットサスペンション

A スキー

B ヘッドライト

C シュラウド

D エンジンコンパートメントプレート

E テール/ブレーキライト

F けん引用連結装置

G スノーフラップ

H エンジン停止スイッチ

I スロットルレバー

J ドライブセレクトレバー

K メインスイッチ

L スタータハンドル

M スタータ(チョーク)レバー

N サムウォーマー調整スイッチ

O グリップウォーマー調整スイッチ

P DC ジャック

Q ヘッドライトビームスイッチ

R ブレーキレバー

S パーキングブレーキボタン

T スピードメーター

4 5 61 2 3

7890A

B C

D

E F

G

TSR

Q

PONM

H

J

K

I

L

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6

コントロール機能(各部の機能)

■ メインスイッチメインスイッチは以下のそれぞれを制御します。

1 OFF(オフ)位置

2 ON(オン)位置

3 START(始動)位置

◆ OFF(オフ)位置点火回路をオフにします。キーはこの位置でのみ抜くことができます。

◆ ON(オン)位置点火回路をオンにします。

リコイルスタータでエンジンを始動できます。

◆ START(始動)位置始動回路をオンにします。

スタータモータが作動し、エンジンが始動されます。

エンジンが始動したらすぐに、メインスイッチから手を離してください。

要 点エンジンが始動するとヘッドライト、メータライト、テールライトが点灯します。

■ スタータ(チョーク)レバースタータ(チョーク)レバーは、冷えているエンジンを始動して暖気運転する場合に使用し

ます。

1 スタータ(チョーク)レバー

2 冷えているエンジンを始動する場合

3 暖気運転の場合

4 エンジンが暖まっている場合

要 点操作方法に関しては、17 ページの「エンジンの始動」を参照してください。

■ スロットルレバーエンジンがスムーズに回っている時、スロットルレバー1を a方向に動かすとエンジンの回

転数が上がり、動力が駆動系につながります。スロットル位置を変えてスノーモビルの速度

を制御します。スロットルレバーはスプリングの力で押されており、スロットルレバーを放す

と b 方向にスロットルレバーが動き、スノーモビルは減速し、エンジンはアイドリング状態

に戻ります。

エンジンを始動する前に、スロットル、ブレー

キ、ステアリングを点検してください。

815-001

4

3

2 1

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コントロール機能(各部の機能)

7

■ スロットルオーバーライドシステム (T.O.R.S.)

T.O.R.S. が作動した場合は、不具合の原因が解

消されエンジンが正常に作動することを確認した後、再度エンジンを始動してください。不

具合が解消されないまま運転し続けると、制御不能となったり損傷したりする恐れがありま

す。

運転中にスロットルバルブまたはスロットル

ケーブルの機能不良が起こった場合、スロットルレバーを放した時に T.O.R.S. が作動します。

T.O.R.S. は、スロットルレバーを放してもスロットルバルブがアイドリング位置に戻らな

かった場合に、エンジンがクラッチイン回転数以下になるように設計されています。

■ エンジン停止スイッチ “ ”エンジン停止スイッチ 1 は、緊急時にエンジンを停止させるために使用します。停止スイッ

チを押す2だけで、エンジンは停止します。エンジンを始動するには、停止スイッチを引き戻

して 3 から、エンジンの始動手順をおこなってください。(詳細は 17 ページを参照。)

初めての走行時に何回か停止スイッチを使っ

て練習し、緊急時にもすばやく対応できるようにしてください。

■ ブレーキレバースノーモビルの停止は、駆動系全体にブレーキをかけておこなわれます。スノーモビルを停止

させるには、ブレーキレバーをハンドルバーのグリップ方向に引いてください。

1 ブレーキレバー

2 ブレーキレバー先端

3 ハンドルバー先端

要 点ブレーキレバーを操作するとブレーキライトが点灯します。

ブレーキレバーの端はハンドルバーの端より

外に突出させないでください。そうすればスノーモビルを整備のため横位置にした場合も

ブレーキレバーを傷めません。

■ パーキングブレーキボタンスノーモビルを駐車する時またはエンジンを

始動する時は、パーキングブレーキをかけてください。ブレーキレバーを握り1、パーキングブレーキ

ボタン2を3のように押した状態でブレーキレバーを離してください。

パーキングブレーキを解除するには、ブレーキレバーを引いてください。

アイドリング

時走行時 トラブル時

スロットル

レバー放す 押す 放す

スロットル

バルブ閉じる 開く 開く

T.O.R.S. エンジン

正常運転

エンジン

正常運転

T.O.R.S.作動

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コントロール機能(各部の機能)

8

● エンジンの始動は、必ずパーキングブレーキ

をかけてからおこなってください。● パーキングブレーキをかけたままの状態で

は、決してスノーモビルを走らせないでください。走行させると、ブレーキディスクが加

熱してブレーキの性能が低下する恐れがあります。

■ ドライブセレクトレバードライブセレクトレバーは、スノーモビルの前進、後退、および低速走行の切替えに使用しま

す。スノーモビルが完全に停止してから、レバーの下側のストッパーを引き、レバーを希望

の位置にシフトしてください。

1 ドライブセレクトレバー

2 ストッパー

スノーモビルが動いている時は、シフトレバー

を前進から後退に、または後退から前進にシフトしないでください。そのようなシフトをおこなうと、駆動系が損傷する恐れがあります。

■ ヘッドライトビームスイッチヘッドライトビームスイッチを押す度に、ヘッドライトの “ハイ ”と “ロー”が切り替わります。

1 ヘッドライトビームスイッチ

2 押す

3 ハイビーム

4 ロービーム

■ グリップ/サムウォーマー調整スイッチ

グリップウォーマー調整スイッチとサムウォーマー調整スイッチは、ハンドルバーグ

リップとスロットルレバーに内蔵されている電気ヒーターをそれぞれ制御します。

1 グリップウォーマー調整スイッチ

2 サムウォーマー調整スイッチ

817-006

1

2

817-007

3

4

5

DRL

レバーの位置 スノーモビルの動き

3 D 前進します

4 R 後退します

5 L 低速走行(前進)します

831-022

1

2

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コントロール機能(各部の機能)

9

3 “OFF”4 “LO”5 “HI”

■ DC ジャックDC ジャックキャップ1を開き、アクセサリの電源プラグを DC ジャックに差し込みます。

● 回路の過負荷やヒューズの溶断を避けるた

め、DC ジャックの最大定格容量を超えるようなアクセサリを接続しないでください。(指定アンペア数については、39 ページを参

照。)● 車用のシガーライターや他のアクセサリで、

プラグ部分を加熱する方式のものは、DCジャックに損傷を及ぼす恐れがありますの

で、使用しないでください。

要 点DC ジャックは、エンジン運転中のみ使用でき

ます。

■ トリップメータリセットノブトリップメータをリセットするときは、トリップメータリセットノブを使用してください。

1 トリップメータリセットノブ

2 左(反時計方向)に回す

■ シュラウドラッチシュラウドを開くには、シュラウドラッチのフックを外し、シュラウドをゆっくりと、停止

位置まで完全に持ち上げてください。シュラウドを閉じるには、シュラウドをゆっくりと元の位置まで下げて、シュラウドラッチのフックを

かけてください。

1 シュラウドラッチ

2 シュラウド

● シュラウドが開いた状態、シュラウドラッチがかかっていない状態、またはシュラウドを

取り外した状態では、スノーモビルを運転しないでください。

● シュラウドを開いて整備をおこなう時は、回転部品に身体や着衣が近づかないように特

に注意してください。● 運転中および運転直後は、高温状態のマフ

ラーやエンジンに接触しないように特に注

意してください。

最大定格容量:DC 12 V、2.5 A (30 W)

LOOFF HI

831-023

453

831-024

1

833-005

1

2

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コントロール機能(各部の機能)

10

シュラウドを閉じる時は、すべてのケーブルと

ワイヤーを確実に元の位置に戻してください。

■ ドライブガードドライブガードは、部品の破断や緩みに備え、

Vベルトクラッチや Vベルトをカバーするように設計されています。

● スノーモビルを運転する時は、あらかじめドライブガードがしっかりと固定されている

ことを確認してください。● Vベルトやドライブガードを外した状態では、

決してエンジンを回転させないでください。

■ エンジンコンパートメントプレート

当スノーモビルには、エンジンのクールダウンをおこなうために、取り外し式のエンジンコンパートメントプレート 1 がベリーパン内に装

備されています。

● 深雪の中でスノーモビルを走らせる時は、エンジンコンパートメントプレートが取り付

けられていることを確認してください。

● けん引する時は、エンジンコンパートメント

プレートを取り外してください。● 周囲の温度が 5 ℃以上の時は、エンジンコン

パートメントプレートを取り外してください。

■ 収納コンパートメント収納用コンパートメントは、シートの下側に設けられています。

シートを開けるには:

1. ラッチのフックを外し、シートの右側を持

ち上げてください。

1 ラッチ

2. シートサポートロッドホルダーからシー

トサポートロッドを外し、ロッドの端をシートの穴に入れ、シートを固定します。

1 シートサポートロッド

2 穴

シートを閉めるには:

1. シートからシートサポートロッドの端を

外し、ロッドホルダーにロッドを確実に固定します。

2. シートを元の位置までゆっくり降ろし、

ラッチのフックをかけてください。

845-032

1

846-0111

846-0121

2

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コントロール機能(各部の機能)

11

■ リヤキャリア

■ けん引用連結装置けん引用連結装置を使用する場合は、指定され

た重量制限を守って使用してください。

1 けん引用連結装置

V ベルトの摩耗をできるだけ防ぐために、長距離または長時間にわたってけん引する時は、10km/h未満の走行を避けるようにしてください。

最大積載重量:20 kg

最大けん引荷重限度:120 kgf

縦方向荷重制限:15 kgf

849-002

1

849-003

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12

使用前の点検

使用前の点検を怠ると重大な事故やケガ、トラ

ブルの原因となります。異常が認められたときは、使用しないでください。取扱説明書に書か

れている方法で整備しても異常が直らない場合は、ヤマハ販売店に点検整備を依頼してくだ

さい。

要 点使用前の点検はスノーモビルに乗るたびに、お

こなってください。

■ 燃料燃料タンクには燃料を充分に給油しておいてください。

● 燃料は引火性が高く有毒です。燃料を給油す

る前に「安全運転のために」の項をよくお読みください。(3 ページを参照。)

● 燃料タンクいっぱいに給油しないようにしてください。スノーモビルが傾いた場合、あるいは周囲の温度の上昇により燃料の温度

が上がり膨張した場合、燃料があふれることがあります。

● 給油後は燃料タンクキャップを確実に閉めてください。燃料が漏れると引火する恐れが

あります。

1 燃料タンクキャップ

● 給油時に、雪や氷が燃料タンクに入らないよう気をつけてください。

● 燃料タンクには指定の無鉛レギュラーガソリンを給油してください。

● 燃料タンクキャップは慎重に取り扱ってください。燃料タンクキャップに付属されてい

るフューエルセンダーが曲がり、正常に機能しない恐れがあります。

● 運転者に燃料ゲージを向けるために燃料タンクキャップを締めすぎたり、緩めすぎたりしないでください。燃料タンクキャップが壊

れたり、燃料がこぼれたりする恐れがあります。

要 点外気温がマイナス 25 ℃以下の場合は、ガソリ

ン 50 に対し、オイル 1 の割合で混合したものを使用することをお勧めします。例:

10 L のガソリンに 0.2 L のオイルを混ぜると、50:1 の混合比になります。

801-027

1

推奨燃料:

無鉛レギュラーガソリン燃料タンク容量:

44.0 L

801-028

801-029

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使用前の点検

13

■ エンジンオイルオイルタンクに充分な量のオイルが入っていることを確認してください。

1 上限レベル

2 下限レベル

■ スロットルレバーエンジンを始動する前に、スロットルレバーの

作動を確認してください。作動がスムーズで、スロットルレバーから手を離すと、スプリング

の力で元の位置に戻ることを確認してください。

■ リコイルスタータリコイルスタータが正しく作動し、またリコイ

ルスタータロープに損傷がないことを確認してください。

■ スロットルオーバーライドシステム (T.O.R.S.)

T.O.R.S. が適切に作動するか点検してくださ

い。

T.O.R.S. を点検する時は:● パーキングブレーキがかかっていることを

確認してください。● スロットルレバーがスムーズに動くことを

確認してください。● エンジン回転数をクラッチイン回転数まで

上げないでください。スノーモビルが急発進して、事故を起こす恐れがあります。

1. エンジンを始動します。

要 点操作方法に関しては、17 ページの「エンジンの

始動」を参照してください。

オイルタンク容量:2.5 L

推奨エンジンオイル:オートルーブスーパーオイル

800-009

1

2

800-010

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使用前の点検

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2. スロットルレバーの回転軸1とエンジン

停止スイッチハウジング2の間を親指(上側)と人指し指(下側)で挟み、スロット

ルレバーの回転軸をスロットルスイッチから離してください。この状態を保ったま

ま、スロットルレバー3を徐々に押してください。

T.O.R.S. が作動し、エンジン回転数をクラッチイン回転数以下にします。

クラッチイン回転数以下にエンジン回転数が下がらない場合は、メインスイッチを OFF(オフ)位置にしてエンジンを止め、ヤマハ販売店

にご相談ください。T.O.R.S. に異常がある状態でスノーモビルを運転すると、制御不能になる

可能性があります。

■ ブレーキ発進する時は低速でブレーキをテストし、適切

に作動することを確認してください。ブレーキ性能が不十分な場合は、ブレーキパッドの摩耗

の有無を点検してください。(詳細は 33 ページを参照。)

ブレーキ系統に問題が見つかった場合は、ス

ノーモビルを運転しないでください。ブレーキがかからず、事故を起こす恐れがあります。ヤ

マハ販売店にブレーキ系統の点検と修理を依

頼してください。

ブレーキレバーの端はハンドルバーの端より

外に突出させないでください。そうすればスノーモビルを横位置にした場合もブレーキレ

バーを傷めません。

■ ドライブガードドライブガードの取り付け部に損傷がないか

点検してください。ウイングボルトが確実に締め付けられ、ドライブガードが所定位置に確実

に取り付けられていることを確認してください。

■ V ベルト

● スノーモビルを運転する時は、あらかじめド

ライブガードがしっかりと取り付けられていることを確認してください。

● Vベルトやドライブガードを外した状態では、

決してエンジンを回転させないでください。

シュラウドを開きドライブガードを取り外し

ます。V ベルトに摩耗や損傷がないか点検してくださ

い。必要に応じ交換してください。

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使用前の点検

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■ ドライブトラック

ドライブトラックに損傷または調整不良が見

つかった場合、スノーモビルを運転しないでください。ドライブトラックが損傷・故障すると

ブレーキ能力が失われ、スノーモビルが制御できなくなり、事故を起こす恐れがあります。

ドライブトラックのたわみ量、摩耗、損傷の有無を点検してください。必要に応じ調整または

交換してください。(詳細は 35 ページを参照。)

■ スライドランナースライドランナーに摩耗や損傷がないか点検してください。スライドランナーが摩耗限度に

達している場合は、交換してください。

1 スライドランナー

できるだけ新雪の上を走行するようにしてく

ださい。氷や圧雪の上で運転するとスライドランナーの摩耗が早くなります。

■ スキー、スキーランナースキーとスキーランナーに摩耗や損傷がないか点検してください。必要に応じ交換してくだ

さい。

スノーモビルを積み下ろしする時、雪が少ない場所を走行する時、あるいはコンクリート、縁

石などの近くを走行する時はスキーに傷をつけない様に注意してください。スキーを摩耗・

損傷させます。

摩耗限度 a:32.5 mm

摩耗限度の高さ a:10.5 mm

820-148

1 a

820-001

スキーランナーの摩耗限度a:8.0 mm

スキー摩耗限度b:24.0 mm

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使用前の点検

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■ ステアリング系ハンドルバーに過度の遊びがないか点検してください。

1. ハンドルバーを上下、前後に押します。2. ハンドルバーを少しだけ左右に振ります。

過度の遊びが認められる場合は、ヤマハ販売店にご相談ください。

■ ライト類ライトを確認してください。バルブが切れている場合は交換してください。

■ バッテリバッテリの液量を調べ、必要な場合は補充して

ください。

補充が必要な場合は、蒸留水のみを使用してく

ださい。(詳細は 38 ページ、および 43 ページを参照。)

■ 取付金具、ボルト類取付金具とボルト類が確実に締め付けられていることを、確認してください。必要に応じ、

適切な順序とトルクで締め付けてください。

■ ツールキットと推奨装備スノーモビルを運転しているときは、必要に応じて簡単な修理ができるように、ツールキット、スペアパーツ、およびその他の必要な装備

を載せておくようにしてください。以下のそれぞれを常に携行するようにしてください:

● ツールキット

● フラッシュライト● 粘着テープ

● スチールワイヤー● けん引用ロープ

● V ベルト● ライトバルブ

● スパークプラグ長距離ライディングの時は、充分な量の燃料とエンジンオイルも携行するようにしてくださ

い。

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操作方法

■ エンジンの始動

● エンジンを始動させる前に必ず 3 ページの

「安全運転のために」をよくお読みください。● パーキングブレーキがかかっていることを

確認してください。

要 点エンジン停止スイッチが引き戻されているこ

とを確認してください。

1. スタータ(チョーク)レバーを全開位置にします。

1 スタータ(チョーク)レバー

2 全開位置(コールドスタート時)

3 半開位置(暖気運転時)

4 全閉位置(ウォームスタート時)

要 点エンジンが暖まっている時は、スタータ

(チョーク)レバーは操作不要です。スタータ(チョーク)レバーを全閉位置にしてください。

2. メインスイッチを START(始動)位置に

します。エンジンの始動後、スイッチを離し、スタータ(チョーク)レバーを半開位

置にします。エンジンの回転が安定し、スタータ(チョーク)レバーを全閉位置に戻

してもエンジンが停止しなくなるまで、暖気運転を続けます。

1 START(始動)位置

● エンジンが始動したらすぐに、メインスイッチから手を離してください。

● エンジンが始動しなかったらスイッチから手を離し、数秒待って再度スイッチを入れて

ください。バッテリの消耗を防ぐため、スイッチを入れる時間はなるべく短くしてく

ださい。スイッチを入れてエンジンを回す時間は、一回につき 10 秒以内にしてください。

要 点● 外気温がマイナス25℃以下の場合は、必ず暖

機運転をおこなってください。

● エンジン暖気運転中に過度の負荷をかけないでください。815-002

1

4

2

3

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操作方法

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■ 緊急時のエンジン始動

● エンジンを始動させる前に必ず 3 ページの

「安全運転のために」をよくお読みください。● パーキングブレーキがかかっていることを

確認してください。

要 点エンジン停止スイッチが引き戻されているこ

とを確認してください。

1. スタータ(チョーク)レバーを全開位置にします。

1 スタータ(チョーク)レバー

2 全開位置(コールドスタート時)

3 半開位置(暖気運転時)

4 全閉位置(ウォームスタート時)

要 点エンジンが暖まっている時は、スタータ

(チョーク)レバーは操作不要です。スタータ(チョーク)レバーを全閉位置にしてください。

2. メインスイッチを ON(オン)位置にしま

す。

1 ON(オン)位置

3. リコイルスタータハンドルを重みが感じられるまでゆっくり引き、次に一気に力強

く引っ張ります。エンジンの始動後、エンジンの回転が安定し、スタータ(チョー

ク)レバーを全閉位置に戻してもエンジンが停止しなくなるまで、暖気運転を続けま

す。

要 点● 外気温がマイナス25℃以下の場合は、必ず暖

機運転をおこなってください。● エンジン暖気運転中に過度の負荷をかけな

いでください。

■ 慣らし運転スノーモビルの全使用期間のうちで、慣らし運転の期間ほど大切な期間はありません。最初の

10時間、走行距離が約 200 km に達するまでは、エンジンに過度の負荷をかけないでください。

長時間のフルスロットル運転をしないようにしてください。また、濡れた雪面での走行など、

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操作方法

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エンジンに負担をかけないようにしてくださ

い。過度の振動やノイズ(異音)などの異常が認められる場合は、ヤマハ販売店にご相談くだ

さい。

要 点エンジンの慣らしを正しくおこなうために、新しいスノーモビルに最初に燃料を入れる時は、

ガソリン 50 に対し、オイル 1 の割合で混合したものを給油してください。

例:10 L のガソリンに 0.2 L のオイルを混ぜると、

50:1 の混合比になります。(推奨ガソリンとオイルについては、12 ページ

を参照。)

■ スノーモビルに乗る

◆ スノーモビルをよく知ろう

● 運転者は常に両手でハンドルバーをにぎっていてください。

● フットレストの外に足を絶対に出さないでください。

● スノーモビルとその操作を充分理解するまでは、高速走行をしないでください。

スノーモビルはライダーが体でコントロールする乗り物で、ライディングポジションとバラ

ンスがスノーモビルを操縦する 2 大要素です。スノーモビルに乗るには、長時間にわたる実践

で技量を習得する必要があります。高度なライディングを試す前に、基本的な技能を確実に習

得してください。新しくお求めになったスノーモビルを運転す

るのは楽しく、時間を忘れてしまうでしょう。

しかし楽しく安全に乗るには充分な技量が必

要で、その技量を身につけるにはスノーモビルの操作に習熟することが不可欠です。スノーモ

ビルを運転する前に、まず「取扱説明書」を熟読し、操作をよく理解してください。

特に 3ページに記載された「安全運転のために」には注意を払ってください。

スノーモビルの車体に貼られた警告ラベルと注意ラベルをよく読んで、また同梱の「スノーモビル安全運転ハンドブック」にも目を通して

ください。

◆ スノーモビルの乗り方を学ぶスノーモビルに乗る前に、12 ページ以降に記載

された使用前の点検を必ずおこなってください。

わずかな時間をスノーモビルの点検に費やすことで、安全性やスノーモビルの信頼性が高ま

ります。ライダーの体温を保ち、また事故が起こった場合に怪我をしないように、常に適切な

服装を着用してください。たとえ充分なライディング経験があっても、ス

ノーモビルをお買い求めの際にはまず低速運転から慣れてください。スノーモビルのハンド

リングや性能特性を完全に把握するまでは、スノーモビルを最高性能で運転しないでください。

初心者ライダーは、広く平坦な雪上で、スノーモビルに慣れるようにしてください。

障害物がなく、他のスノーモビルなどが走行しない場所を選ぶようにしてください。スロット

ルとブレーキのコントロール方法を練習し、旋回の技術を習得してから、難易度の高い地形を

走行するようにしてください。エンジンをかける時はあらかじめパーキングブレーキをかけ、

17 ページの指示に従ってください。エンジンの暖気運転が完了すると、走行可能な状態になり

ます。

◆ 発進、加速1. エンジンをアイドリングさせたまま、パー

キングブレーキを解除します。

2. スロットルをゆっくりとスムーズに開けます。

V ベルトクラッチがつながり、発進して加速します。

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操作方法

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スノーモビルの始動時には、後ろに人が誰もい

ないことを確認してください。破損したトラックやトラック固定具、あるいは小石などがはね

ることがあり、危険です。

◆ ブレーキをかける

● 氷や圧雪などでは、通常の雪面より停止距離

がはるかに長くなります。注意を怠らず、先を見通して、早めに減速してください。

● ブレーキのかけ方が悪いとドライブトラックがトラクション(グリップ力)を失い、制

御能力が低下し、事故を起こす可能性が高くります。

減速または停止する時は、スロットルを放し、ブレーキを徐々にかけます。(急にかけてはい

けません。)

◆ 曲がる大部分の雪面では「体を使って」曲がることが

大切です。カーブに近づくに従って減速し、曲がりたい方

向にハンドルバーを徐々に向けます。同時に曲がる方向のフットレストに体重をかけ、上体を内側に傾けます。

障害物のない広い平らな場所で、この手順を低

速で何度も練習してください。いったんこのテクニックが身についたら、もっと高速できついカーブでも応用できます。

スロットルの急な開閉、強すぎるブレーキ操作、間違った体の動かし方、カーブに対して速

すぎる速度など、不適切な運転方法はスノーモビルの転倒の原因となります。

カーブでスノーモビルが転倒しかけたら、体を

さらに内側に傾けてバランスを取り戻してください。必要ならゆっくりとスロットルを戻す

か、ハンドルを外側に切ってください。

重要:スノーモビルの運転を充分習熟するまでは、高

速走行をしないでください。

◆ 斜面を上る

斜面での運転は正しいテクニックを使わないと、コントロールを失うことがあります。事故

のリスクを少なくするためにも、取扱説明書の指示に従ってください。スキルが上達するまで難しい急な斜面では運

転しないでください。

まず最初はゆるやかな斜面で練習します。スキルが上達して初めて、もっと難しい斜面を練習してください。斜面に近づくにつれて加速し、

上りになる前にスロットルを戻してトラックのすべりを防止します。体重は常に斜面の上側

に向けてかけておくことが大切です。体を前に傾けて斜面を真っ直ぐに上ります。斜面の勾配

がきつくなったらフットレストに足を置いて立ち、ハンドルバーにかぶさるように体を前に

倒します。(「斜面を横断する」も参照。)

頂上に近づくにつれて減速し、頂上の向こう側

に障害物、急な下り、他の乗り物や人を見つけた場合に備えます。途中で斜面を上れなくなっ

たら、トラックをスピンさせてはいけません。エンジンを止め、パーキングブレーキをかけま

す。スノーモビルのリヤを引っぱって斜面の下側にスノーモビルを向けます。次いで斜面の上

側からスノーモビルに乗ります。エンジンを再始動し、パーキングブレーキを解除し、斜面を下ります。

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操作方法

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◆ 斜面を下る

下りでブレーキをかける時には充分に注意してください。ブレーキを強くかけ過ぎるとドライブトラックがロックし、制御不能になりま

す。

斜面を下る時は最低速度を保ってください。

下っている間クラッチをつないでおくために必要な量だけのスロットルを開けることが大

切です。こうすればエンジンの圧縮行程がスノーモビルの減速に役立ち、またスノーモビル

が惰性で斜面を下ることも防げます。またブレーキも軽く頻繁にかけてください。

◆ 斜面を横断する

斜面を横断する場合は正しいテクニックを使わないと、コントロールを失うことがありま

す。事故のリスクを少なくするためにも、取扱説明書の指示に従ってください。ゆるやかな斜

面でスキルが上達するまで、難しい急な斜面では運転しないでください。

斜面を横断するには、体重を適切な位置にかけ適切なバランスを保つ必要があります。斜面を

横断する時は体重が斜面の上側にかかるように体を傾けます。斜面の下側に位置する膝を

シートに置き、上側に位置する足をフットレストに置く姿勢がよいでしょう。こうすれば必要に応じて体重移動を楽におこなうことができ

ます。

雪や氷は滑りやすいので、スノーモビルが横向

きに滑った時に備えるようにしてください。そのような場合は、その先に障害物がなければ

滑った方向にハンドルを切ります。適切なバランスに回復したら、ハンドルを徐々に元の方向

に戻します。曲がる時にスノーモビルが転倒しかけた場合

は、斜面の下側にハンドルを切ってバランスを取るようにしてください。

バランスが保てずスノーモビルが転倒しかけ

た場合は、直ちにスノーモビルから体を離し、斜面の上側に避難してください。

◆ 氷の上、凍結面での運転

氷の上または凍結面で運転しなければならない場合は、ゆっくりと慎重に走行してくださ

い。急加速、急転回、急ブレーキは避けてください。

ハンドルの動きは最小限にしてください。制御不能になり、転倒する危険があります。

氷の上や凍結面での運転は非常に危険になりがちです。転回、停止、発進のためのトラク

ションが雪よりはるかに小さいためです。

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操作方法

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◆ 圧雪面での運転圧雪の上は、新雪と比べスキーとドライブトラックのトラクションが小さくなるため操縦

がより困難です。急加速、急転回、急ブレーキは避けてください。

◆ 雪、氷以外の表面上での運転雪、氷以外の表面ではスノーモビルを運転しないでください。そのような条件下での運転はス

キーランナー、ドライブトラック、スライドランナー、ドライブスプロケットを傷めたり摩耗

を早めます。次のような表面でのスノーモビルの運転は決しておこなわないでください。

● 泥● 砂● 岩

● 草● 雪のない舗装路面

この他、次のような表面も、ドライブトラック、スライドランナーを長持ちさせるため運転を

避けてください。● 鏡面状凍結路面

● 多量の泥と砂が混ざった雪上記の表面はみなドライブトラックとスライ

ドランナーに関して一つの共通点があります。それは潤滑能力がほとんどない、あるいは全く

ない、ということです。ドライブトラックとスライドレール系全体はスライドランナーとス

ライドメタルとの間の潤滑(雪または水)を必要とします。潤滑がおこなわれないとスライドランナーは短期間で摩耗し、ひどい場合には溶

けてなくなり、ドライブトラックに損傷や故障が発生します。

またトラクション増強のためのスタッドや滑り止めなども、トラックの損傷、故障をいっそ

うひどくする可能性があります。

ドライブトラックが損傷・故障するとブレーキ能力が失われ、スノーモビルが制御できなくな

り、事故を起こす恐れがあります。● スノーモビルを運転する時は必ず事前にド

ライブトラックを点検し、損傷、調整不良がないか調べてください。

● ドライブトラックが損傷していた場合はスノーモビルを運転しないでください。

できるだけ新雪の上を走行するようにしてく

ださい。氷や圧雪の上で運転するとスライドランナーの摩耗が早くなります。

■ ドライブトラックを長持ちさせるには

◆ トラックのテンション(張力)最初のならし運転の期間、新しいドライブト

ラックはなじむ過程で伸びが早くなりがちです。トラックのテンションとアライメントの調

整を欠かさず頻繁におこなってください。(調整手順については、35 ページを参照。)緩んだトラックは(ドライブスプロケットとの間で)

スリップし、外れ、あるいはサスペンション部品を噛み込み、重大な損傷をもたらす恐れがあ

ります。ドライブトラックはきつく張り過ぎないでください。トラックとスライドランナーと

の摩擦が増大し、両方の部品の摩耗が早まります。またサスペンション部品への負荷が過大に

なり、故障の原因となります。

◆ 雪が少ない場合ドライブトラックとスライドランナーは雪と

水で潤滑・冷却されます。これら部品の過熱を防ぐため、雪が極端に少ない凍結路や、凍結し

た湖、河で長時間高速走行することは避けてください。トラックの内部が過熱によって弱くなり、故障

や損傷の原因となります。

◆ オフトレール走行積雪が充分でない限りオフトレール走行は避

けてください。岩、倒木など、堆積物を充分に覆う走行面ができるには、一般に 1 メートル程

の積雪が必要です。積雪が不充分な場合、ドライブトラックへの衝撃による損傷を防ぐため

トレールの外を走行しないでください。

◆ スタッドトラックスタッド付きのトラックは一般に短寿命です。

ドライブトラックにスタッドホールを開けるため内部の繊維が切断され、トラックの強度が低下するためです。

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操作方法

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ヤマハはトラックへのスタッド装着を推奨し

ません。

■ 走行

スノーモビルを動かす前に必ず本書の 3ページ

の「安全運転のために」と 19 ページの「スノーモビルに乗る」をよくお読みください。

要 点スノーモビルを運転する前に、エンジンの暖機運転をおこなってください。

1. ドライブセレクトレバー下側のストッ

パーを引き、レバーを希望する作動位置にシフトします。

1 “D” 走行(前進)

2 “R” 後退

3 “L” 低速走行(前進)

● シフト操作は必ず、スロットルレバーを完全

に放しスノーモビルが完全に停止した状態でおこなってください。

● エンジンをアイドリング回転させた状態で、ドライブセレクトレバーが完全に止まるま

で、前または後ろに動かしてください。● 走行スピードが50 km/hを超える場合は、“L”(低速走行)を使わないでください。

● 後退時は、スノーモビルの後方に障害物がないことを確認してください。後方に注意して

ください。● 後退する時は速度を落とし、急転回を避けて

ください。

要 点ドライブセレクトレバーが “R”(後退)の時は、

リバースブザーが鳴ります。

2. ブレーキレバーを握り、パーキングブレーキを解除します。

3. スロットルレバーをゆっくり押し込んで、スノーモビルを動かします。

4. 曲がりたい方向にハンドルを切ります。5. スノーモビルを停止するには、ブレーキレ

バーを握ります。6. ブレーキレバーを握り、パーキングブレー

キボタンを押した状態でブレーキレバーを離し、パーキングブレーキを掛けます。

■ エンジン停止エンジンを停止するには、メインスイッチをOFF(オフ)位置にしてください。

1 OFF(オフ)位置

● エンジンを緊急停止させるには、エンジン停止スイッチを押してください。

● スノーモビルから離れる場合は、必ずメインスイッチのキーを抜き、スノーモビルが誤っ

て発進しないようにしてください。

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1

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DRL

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操作方法

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■ 輸送スノーモビルをトレーラーやトラックで輸送する時は、損傷を避けるため次の注意事項を

守ってください。● 燃料タンク内の燃料残量は確実にキャブレ

タの底面より低くしてください。路面から伝

わった振動やショックのため燃料がキャブレタからシリンダに流れ込むことがありま

す。その場合エンジン内にたまった燃料のためエンジンが始動できない「ハイドロロッ

ク」状態が生じます。ハイドロロックはエンジンに重大な損傷を引き起こす恐れがあり

ます。できれば輸送中は、特に輸送時間が 30分を超える場合は、燃料タンクを空にしてく

ださい。● スノーモビルを幌のないトレーラーやト

ラックで輸送する場合、スノーモビルにカバーをかけしっかりと固定してください。カ

バーは専用設計のものが最善です。カバーをかければシュラウドの冷却用空気取り入れ口に異物が入らず、道路の小石がはねてス

ノーモビルを傷つけることも防げます。● 道路に融雪剤が撒かれた区域を幌のないト

レーラーやトラックで輸送する場合、腐食を防ぐため、オイルやその他防護剤を金属製サ

スペンションの表面に薄く塗ってください。目的地に着いたら必ずスノーモビルを洗浄

し、腐食性の融雪剤をきれいに落としてください。

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定期点検

■ 定期点検チャート最良の性能と安全な作動のためには、定期点検がもっとも重要です。

* この点検項目はヤマハ販売店による整備を推奨します。

項目 点検内容

使用前の

点検

(毎日)

1ヵ月

または800 km

(40 時間)

走行後

日常点検

シーズン毎

または3,200 km

(160 時間)

走行後

スパークプラグ

状態を点検する。

スパークプラグギャップの調整と清掃

をする。

必要に応じ交換する。

エンジンオイル

オイル量を点検する。 ●

* 必要に応じオイルポンプのエア抜き

をする。●

* オイルフィルタ状態を点検する。

必要に応じ交換する。●

燃料 燃料タンクの残量を点検する。 ●

* 燃料フィルタ状態を点検する。

必要に応じ交換する。●

* 燃料ライン燃料ホースのひび割れ、損傷の有無を

点検する。

必要に応じ交換する。

* オイルラインオイルホースのひび割れ、損傷の有無

を点検する。

必要に応じ交換する。

キャブレタスロットルレバーの作動を点検する。 ●

* 燃料噴射量を調整する。 運転条件(標高、温度)が変わった時。

* ファンベルト

摩耗や損傷の有無を点検する。

必要に応じ交換する。●

必要に応じファンベルトを調整する。 ●

リコイルスタータ

作動状態とロープの損傷の有無を点検

する。

* 必要に応じ交換する。●

エンジン停止スイッチ作動を点検する。

* 必要に応じ修理する。●

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定期点検

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* この点検項目はヤマハ販売店による整備を推奨します。** 1ヵ月または 400 km(20 時間)走行後*** 500 km(25 時間)走行後**** 800 km(40 時間)走行毎

項目 点検内容

使用前の

点検

(毎日)

1ヵ月

または800 km

(40 時間)

走行後

日常点検

シーズン毎

または3,200 km

(160 時間)

走行後

スロットルオーバーライ

ドシステム (T.O.R.S.)作動を点検する。

* 必要に応じ修理する。●

スロットルレバー作動を点検する。

* 必要に応じ修理する。●

* 排気系統漏れの有無を点検する。

必要に応じ、増し締めまたはガスケッ

トを交換する。

* カーボン除去 必要に応じ随時。 ●

ドライブガード

ひび割れ、曲げおよび損傷の有無を点検

する。

* 必要に応じ交換する。●

V ベルト摩耗や損傷の有無を点検する。

必要に応じ交換する。●

ドライブトラック、

アイドラーホイール

たわみ量、摩耗および損傷の有無を点

検する。

* 必要に応じ調整/交換する。●

* エクストロバートドラ

イブスプロケット

摩耗や損傷の有無を点検する。

必要に応じ交換する。● ●

スライドランナー摩耗や損傷の有無を点検する。 ●

* 必要に応じ交換する。 ●

ブレーキ、

パーキングブレーキ

作動を点検する。 ●

* 遊びを調整し、必要に応じパッドを

交換する。●

ドライブチェーンオイル * 交換する。 ** ● ●

ドライブチェーンたわみ量を点検する。

* 必要に応じて調整する。*** ● **** ●

スキー、スキーランナー摩耗や損傷の有無を点検する。 ●

* 必要に応じ交換する。 ●

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定期点検

27

* この点検項目はヤマハ販売店による整備を推奨します。

項目 点検内容

使用前の

点検

(毎日)

1ヵ月

または800 km

(40 時間)

走行後

日常点検

シーズン毎

または3,200 km

(160 時間)

走行後

ステアリング系

作動を点検する。 ●

* 必要に応じスキーのトーアウトを調

整する。●

ライト類作動を点検する。

必要に応じバルブを交換する。●

バッテリ

バッテリの液量を点検する。補充が必

要な場合、蒸留水のみを補充のこと。●

* 比重とブリーザーホースの作動を点

検する。必要に応じ充電/修理する。●

* プライマリークラッ

チ、セカンダリーク

ラッチ

つながり具合とシフト回転数を点検す

る。必要に応じて調整する。

走行高度が変わった時。

シーブアセンブリの摩耗/損傷の有無

を点検する。

プライマリーのウェイト、ローラー、

ブッシングの摩耗を点検する。

セカンダリーのランプシューズ、ブッ

シングの摩耗を点検する。

必要に応じ交換する。

指定グリースを給脂する。 ●

* スキー、フロントサス

ペンション指定グリースを給脂する。 ●

* サスペンションコン

ポーネント指定グリースを給脂する。 ●

* ブレーキケーブル先端

/レバー先端/スロッ

トルケーブル先端

指定グリースを給脂する。 ●

ケーブルの損傷の有無を点検する。

必要に応じ交換する。●

シュラウドラッチシュラウドラッチがかかっているか確

認する。●

取付金具、ボルト類締め付け状態を点検する。

* 必要に応じ修理する。●

ツールキットと推奨装備適切な位置に収納されているか点検す

る。●

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定期点検

28

■ ツールキットユーザー用ツールキットには、通常の定期点検や簡単な修理に十分な工具類が入っています。

この他に、ナットやボルトを正しいトルクで締め付けるためにトルクレンチも必要です。

1 ツールキット

エンジンを始動する前に、ツールキットがホルダにきちんと納められ、バンドで確実に固定さ

れていることを確認してください。

要 点トルクレンチが必要な整備をトルクレンチな

しでおこなった場合は、整備後にスノーモビルをヤマハ販売店に持ち込んでトルク点検を依

頼し、必要ならトルクの調整を依頼してください。

■ スパークプラグの点検スパークプラグは重要なエンジン部品ですが、簡単に点検することができます。スパークプラ

グの状態はエンジンの状態を示します。中心の電極を取り囲む白い磁器製の絶縁体の

変色を点検してください。正常に運転されているスノーモビルなら、中程度~薄い小麦色が理

想的な色です。これとは明らかに違う色だった場合、エンジンに何らかの異常があると考えら

れます。例えば絶縁体が白すぎる場合は混合気が薄す

ぎる等の問題が考えられます。これらの問題はご自身で判断せず、スノーモビルをヤマハ販売

店に持ち込んで検査を、そして場合によっては修理を受けてください。

スパークプラグは熱と堆積物によって徐々に壊れ溶けて行きますので、定期的に取り外して点検してください。スパークプラグを別のタイ

プに変える場合はヤマハ販売店にご相談くだ

さい。

スパークプラグにはねじ山部分の長さが異な

る何種類かがあります。ねじ山の長さ、つまりリーチは、スパークプラグガスケットシートからねじ山部分末端までの長さを表します。リー

チが長すぎるとエンジンがオーバーヒートしたり損傷したりする恐れがあります。リーチが

短すぎるとスパークプラグが汚れたりエンジン性能が低下する可能性があります。また露出

したねじ山部にカーボンが付着して燃焼室にホットスポットを形成し、ねじ山を損傷しま

す。スパークプラグは必ず指定されたリーチのものを使用してください。

スパークプラグを取り付ける時はシックネスゲージで電極ギャップを測定し、指定の数値に

調整してください。

またスパークプラグを取り付ける時は必ずガ

スケット面を清掃してください。ねじ山に汚れがついていたら拭き取り、指定トルクでプラグを締め付けてください。

846-013

1

指定スパークプラグ:BR9ES (NGK)

スパークプラグのリーチa:19.0 mm

スパークプラグのギャップb:0.7 ~ 0.8 mm

スパークプラグの締め付けトルク:20 N·m (2.0 kgf·m)

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定期点検

29

■ エンジンのアイドリング回転数の調整

● この調整は必ずヤマハ販売店に依頼してください。

● スロットルレバーがスムーズに動くことを確認してください。

1. エンジンを始動します。

要 点17 ページの「エンジンの始動」を参照してください。

2. スロットルストップスクリュー1を締め

るか、または緩めて、エンジンのアイドリング回転数を調整します。

■ スロットルレバーの調整

最初に、エンジンのアイドリング回転数を調整してください。

1. ロックナットを緩めます。2. スロットルレバーが指定された遊びにな

るまで、アジャスタを締めるか緩めて調整します。

1 ロックナット

2 アジャスタ

3. ロックナットを締め付けます。

■ オイルポンプケーブルの調整

最初に、スロットルレバーを調整してくださ

い。

1. ロックナットを緩めます。

2. オイルポンプアウターケーブルを引き、アジャスタを回して、アジャスタとアウター

ケーブル間の遊びを調整します。

1 オイルポンプアウターケーブル

2 アジャスタ

3 ロックナット

3. ロックナットを締め付けます。

標準のエンジンアイドリング回転数:1,400 ~ 1,600 r/min

804-027

1

スロットルレバーの遊びa:1.0 ~ 2.0 mm

オイルポンプケーブルの遊びa:25 ±1 mm

804-030

2

1

a

800-011

a2

3

1

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定期点検

30

■ キャブレタの調整

● この調整はヤマハ販売店に依頼することを

お勧めします。● エンジンの損傷を防ぐために、エンジンを始

動する前にキャブレタサイレンサが取り付けられていることを確認してください。

気温の変化、高度の変化などによりキャブレタ設定の変更が必要な場合があります。設定はヤ

マハ販売店でおこなうようにしてください。

900 m より高い標高で運転する場合は、ドライブチェーンのギアとVベルトクラッチの調整が

必要です。これについてはヤマハ販売店にご相談ください。

◆ パイロットスクリュの調整パイロットスクリュを締めるか、または緩めて、低速エンジン回転数を調整してください。

1. 両方のキャブレタクランプスクリューを緩め、パイロットスクリューにアクセスで

きるようにキャブレタを回転させます。

2. 燃料ホースを挟んで、燃料の流れを止めま

す。3. パイロットスクリューを締めるか、または

緩めます。4. 上記の取外し手順を逆におこなって組み

立てます。

キャブレタの組立て後、スロットルアウターケーブルがホルダに確実に固定され、スロット

ルがスムーズに動くことを確認してください。

◆ メインジェットの交換設定チャート(ヤマハ販売店で入手できます)に従って、メインジェットを交換してくださ

い。

● エンジンが高温状態の時は、ドレンプラグやフロートチャンバーを決して取り外さない

でください。もし取り外すと、燃料がフロートチャンバーから噴き出して発火したり、火

傷する恐れがあります。● ドレンプラグやフロートチャンバーを取り

外す前に、こぼれた燃料を受けるために、キャブレタの下にウエスを敷いてください。

● 燃料は引火性が高いので注意して取り扱ってください。

1. 両方のキャブレタクランプスクリューを

緩め、フロートチャンバードレンプラグにアクセスできるようにキャブレタを回転

させます。2. 燃料ホースを挟んで、燃料の流れを止めま

す。

パイロットスクリュの標準位置:締め込んだ位置から 2 と 1/4 回転戻し

パイロットスクリュ 混合気 条件

締め込む 薄くなる気温が高い場合

標高が高い場合

緩める 濃くなる気温が低い場合

標高が低い場合

804-028

標準のメインジェット:#153.8

メインジェット 混合気 条件

小さい数字 薄くなる気温が高い場合

標高が高い場合

大きい数字 濃くなる気温が低い場合

標高が低い場合

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定期点検

31

3. フロートチャンバードレンプラグを取り

外し、運転条件に合ったメインジェットを取り付けます。

4. 上記の取外し手順を逆におこなって組み立てます。

キャブレタの組立て後、スロットルアウターケーブルがホルダに確実に固定され、スロット

ルがスムーズに動くことを確認してください。

■ 標高の高い場所で走行する場合の設定

ガソリンエンジンは標高がおよそ300 m上がる

毎に、性能が約 3 % 低下します。これは標高が高くなるにつれ空気が薄くなるためです。空気

が薄くなれば燃焼に利用できる酸素も少なくなります。

このスノーモビルは、標高の高い場所での走行で生じる問題のほとんどを克服するよう、調整

が可能です。最も重要なものはキャブレタ調整です。高い標高で空気が薄くなると燃料・空気

の混合比が濃くなり過ぎ、エンジン性能が低下します。このため一般に、始動困難、エンジン

回転不調、プラグの汚れが生じます。メインジェット設定チャート(ヤマハ販売店で入手できます)に従って作業してください。適切な

キャブレタ設定により混合比を適正にすることができます。

重要:

空気が薄く標高が高くなると、適切なキャブレタ設定をおこなっても馬力が低下します。加速

も最高速度も低下すると考えてください。標高の高いところでの馬力低下を克服するた

め、さらにドライブチェーンギアと V ベルトクラッチの調整を変更し、性能低下と急速な摩耗

を回避することが必要なこともあります。スノーモビルをお買い求めの場所とは標高が異

なる場所で運転する場合は、必ずヤマハ販売店

にご相談ください。その標高のために何らかの変更が必要かどうか、ヤマハ販売店から説明が

あります。

900 m より高い標高で運転する場合は、ドライブチェーンのギアとVベルトクラッチの調整が

必要です。これについてはヤマハ販売店にご相談ください。

■ ファンベルトのたわみ量の点検1. ボルトを取り外し、ファンベルトカバーを

取り外します。

2. ファンベルトの中央位置に 50 N (5 kgf) の力を加えて、ファンベルトのたわみ量を測

定します。

1 たわみ量

2 50 N (5 kgf)

3. ボルトを締め付け、ファンベルトカバーを取り付けます。

たわみ量が規定値を超える場合は、ヤマハ販売店にご相談ください。

804-029

ベルトの標準たわみ量:8 mm / 50 N (5 kgf)

805-081

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定期点検

32

■ V ベルトの交換

● V ベルトを交換する時は、セカンダリーフィ

クストシーブとセカンダリースライディングシーブの間に、2 つのスペーサ1が取り付

けられていることを確認してください。スペーサが正しく取り付けられていない場合、

クラッチイン回転数が変化し、エンジンを始動した時にスノーモビルが予期しない動きをする恐れがあります。

● Vベルトの交換、およびセカンダリーフィクストシーブからセカンダリースライディング

シーブ間のギャップ調整は、ヤマハ販売店に依頼してください。シーブの取外し時にスプ

リングの張力が急激に開放され、大けがの原因になる恐れがあります。

V ベルトが摩耗した場合でも適切なクラッチ性

能を確保するために、スペーサの位置を変えて、セカンダリーフィクストシーブからセカン

ダリースライディングシーブ間のギャップを調整する必要があります。この調整はヤマハ販

売店に依頼してください。

要 点V ベルトを交換する時はあらかじめパーキングブレーキをかけてください。

1. ドライブガードを取り外します。

2. セカンダリースライディングシーブを右回り(時計回り)1に回し、セカンダリー

フィクストシーブから分離するよう押し出します2。

3. V ベルトを引っ張り上げて 3、セカンダリーフィクストシーブから取り外します。

4. V ベルトをセカンダリー、プライマリー両方のシーブアセンブリから取り外します。

5. 新しい V ベルトをプライマリーシーブアセンブリに取り付けます。

ベルトの幅

34.5 mm 33.5 mm 32.5 mm

スペーサの位置

シーブ間にスペーサ 2 個

シーブ間にスペーサ 1 個

シーブ間にスペーサ無し

新しいベルトの幅 34.5 mm

ベルトの摩耗限度幅 32.5 mm

212

805-002

3

805-003

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定期点検

33

6. セカンダリースライディングシーブを右

回り(時計回り)4に回し、セカンダリーフィクストシーブから分離するよう押し

出します5。

7. V ベルト6 をセカンダリースライディン

グシーブとフィクストシーブの間に取り付けます。

8. ドライブガードを取り付けます。

V ベルトやドライブガードを外した状態では、決してエンジンを回転させないでください。

■ ドライブチェーンの張力の調整1. ロックナット1を緩めます。2. 調整ボルト2を時計回りに手締めでいっ

ぱいまで回し、1/4 回転戻します。

1 ロックナット

2 調整ボルト

調整ボルト 2 をレンチで固定し、ロックナッ

トを規定トルクで締め付けます。

■ ブレーキパッドの点検各ブレーキパッドの厚さを測定して、ブレーキパッドの摩耗の程度を点検してください。

ブレーキパッドが摩耗限度に達している場合は、ヤマハ販売店に交換を依頼してください。

◆ 調整このスノーモビルにはセルフアジャスティング式のブレーキキャリパーが搭載されていま

す。通常の使用条件では、ブレーキキャリパーの調整は不要です。ブレーキレバーの遊びが大

きすぎるか、または小さすぎると感じる場合は、ブレーキシステムの点検が必要です。

ブレーキシステムの点検は、必ずヤマハ販売店

に依頼してください。

■ サスペンションサスペンションはライダーの好みに応じて調

整することができます。たとえば軟らかい設定にすると乗り心地がよくなり、固い設定にする

と特定のタイプの地形や走行条件でハンドリングや制御がいっそう正確におこなえるよう

になります。

この調整は必ずヤマハ販売店に依頼してください。

545

805-004

6

805-005

ロックナットの締め付けトルク:32 N·m (3.2 kgf·m)

摩耗限度a:10 mm

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定期点検

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◆ スプリングのプリロード調整スプリングプリロードはセンターショックアブソーバの調整リング 1 とリヤトーションス

プリングのスプリングプリロードアジャスタ2を回して調整することができます。

◆ エクステンションスプリングのプリロード調整

左右のエクステンションスプリングのプリ

ロードは、同一調整値にしなければなりません。同一でなかった場合、安定性が失われる恐

れがあります。

調整ナット 1 を回して、エクステンションス

プリングのプリロードを調整してください。

■ エクストロバートドライブスプロケット

エクストロバートドライブスプロケットに摩

耗や損傷がないか点検してください。必要に応じて交換してください。

◆ エクストロバートドライブスプロケットの点検

ドライブスプロケットの歯の幅 1 を測定しま

す。歯の幅が 28 mm 以下の場合は、エクストロバートドライブスプロケットを交換します。

調整リングの

位置1 2 3 4 5

プリロード ソフト ハード

標準位置

(センター)1

アジャスタの

位置S M H

プリロード ソフト ミディアム ハード

標準位置

(リヤ)S

1

820-151

2

861-025

調整ナット 締め込む 緩める

プリロード ハードになる ソフトになる

雪面の状態 氷状 柔らかい

プリロード

設定a:

最小位置(ソフト):13 mm標準位置: 13 mm最大位置(ハード):15 mm

a

1

820-049

820-1471

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定期点検

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■ ドライブトラックの調整

破損したトラックやトラック固定具、あるいは

トラックがはね上げた小石は、運転者や同乗者に危険を及ぼす恐れがあります。次の注意事項

を守ってください。● エンジンが動いている時は、スノーモビルの

後ろにだれも立ち入らせないでください。● ドライブトラックを回転させるためスノー

モビルのリヤを持ち上げる場合は、適切なス

タンドを使用してスノーモビルのリヤ側を支えてください。ドライブトラックを回転さ

せる時、絶対に手でスノーモビルのリヤを持ち上げないでください。回転しているドライ

ブトラックには絶対に人を近づけないでください。

● ドライブトラックの状態は頻繁に点検してください。損傷したスライドメタルは交換し

てください。ドライブトラックの中の繊維性強化材が見える程深く損傷したら、あるいは

サポートロッドが破損したら、ドライブトラックは交換してください。損傷・故障したトラックではブレーキ能力が失われ、スノー

モビルが制御できなくなり、事故を起こす恐れがあります。

◆ ドライブトラックのたわみ量の測定1. スノーモビルを横に寝かせます。2. スプリングスケールでドライブトラック

のたわみ量を測定します。ドライブトラックの中央を 100 N (10 kgf)の力で引っ張ってください。

要 点スライドランナーとトラックウィンドウのエッジとの間のギャップを測定してください。

左右両側で測定してください。

1 たわみ量

2 100 N (10 kgf)

3. たわみ量が標準範囲外の場合は、ドライブトラックを調整してください。

◆ ドライブトラックのアライメントとたわみ量の調整

● この調整は必ずヤマハ販売店に依頼してください。

● スノーモビルの下側の作業をおこなう時は、あらかじめ適切なスタンドでスノーモビル

をしっかりと支えてください。● エンジンは充分に換気されている場所で回

してください。

1. リヤアクスルナット1を緩めます。

2. スノーモビルのリヤを持ち上げて適切なスタンドに載せ、ドライブトラックを地面

から離します。3. エンジンを始動し、ドライブトラックを

1、2 回転させ、エンジンを止めます。

ドライブトラックの標準たわみ量:30.0 ~ 35.0 mm /100 N (10 kgf)

820-144

1

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定期点検

36

4. ドライブトラックとスライドランナーと

のアライメント2を点検してください。アライメントが異常の場合は、左右のア

ジャスタを回してドライブトラックのアライメントを適正にします。

7 スライドランナー

8 ドライブトラック

9 スライドメタル

a ギャップ

b 前進方向

5. ドライブトラックのたわみ量を仕様に合わせて調整します。

左右のアジャスタは同じ量だけ回してくださ

い。

6. アライメントとたわみ量を再度点検しま

す。必要ならば調整が適正になるまでステップ 3 ~ 5 を繰り返します。

7. スノーモビルを地面に下ろします。8. リヤアクスルナットを締め付けます。

■ スキーのアライメント調整1. ハンドルバーを操作してスキーをまっす

ぐ前方に向けます。2. 次の点検をおこなってスキーのアライメ

ントを調べます。a. スキーは前方を向いているか。

b. スキーのトーアウト (1 - 2) が指定範囲内か。

要 点各スキーの先端を内側いっぱいに向けた状態

で、調整や測定をおこなってください。

ドライブトラック

のアライメント

5右に

寄っている場合

6左に

寄っている場合

3左側の

アジャスタ緩める 締め込む

4右側の

アジャスタ締め込む 緩める

ドライブトラック

のたわみ量指定値を超過 指定値に不足

3左側の

アジャスタ締め込む 緩める

4右側の

アジャスタ締め込む 緩める

リヤアクスルナットの締め付けトルク:75 N·m (7.5 kgf·m)

スキーのトーアウト (1-2):0 ~ 15 mm

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定期点検

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3. アライメント不良の場合は、ヤマハ販売店

にご相談ください。

■ 給脂以下の各ポイントに給脂してください。

1 ブレーキ/スロットルケーブル先端

グリースは、ケーブルの先端だけに塗布してください。ブレーキおよびスロットルケーブル自

体にはグリースを塗布しないでください。ケーブルが凍結して制御不能になることがありま

す。

2 フロントサスペンション

3 リヤサスペンション

■ ヘッドライトバルブの交換1. シュラウドを開けます。

2. ヘッドライトカプラを外します。3. バルブホルダカバーを取り外します。

1 ヘッドライトカプラ

2 バルブホルダカバー

4. バルブホルダのフックを外し、ヘッドライトバルブを取り外します。

1 バルブホルダ

熱いバルブが冷えるまで、引火性の製品や手が触れないようにしてください。

5. 新しいヘッドライトバルブを取り付け、バルブホルダを固定します。

潤滑油:低温用グリース

820-150

3

832-019

1

2

832-020

1

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定期点検

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ヘッドライトバルブのガラス部分にはオイル

や手を接触させないでください。ヘッドライトバルブの寿命が縮まり、照度も影響を受けま

す。ガラス部分に油脂が付着した場合は、アルコー

ルまたはシンナーをつけた布できれいに拭き取ってください。

6. バルブホルダカバーを取り付け、ヘッドライトカプラを接続します。

1 “TOP” マーク

要 点バルブホルダカバーの “TOP”マークが上に向くように取り付けます。

7. シュラウドを閉めます。

■ ヘッドライトビームの調整1. ヘッドライトビーム調整スクリュー1を

回して、ヘッドライトビームを調整しま

す。

■ バッテリ

◆ バッテリ液の補充1. バッテリの液量を点検します。バッテリ液

の液面が、上側レベルと下側レベルのマー

クの間でなければなりません。

a 上側レベル

b 下側レベル

2. 補充が必要な場合は、蒸留水のみを補充し

ます。

通常の水道水には、バッテリに有害なミネラル

分(無機化合物)が含まれているため、補充する場合は蒸留水のみを使用してください。

バルブのタイプ:12 V、60/55 W

832-007

TOP

832-021

1

832-022

1

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定期点検

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バッテリでおこなわれる電気分解は有毒であ

り危険です。バッテリには硫酸が含まれており、重度の火傷を引き起こす恐れがあります。

皮膚、目、衣服を接触させないでください。接触した場合の処置:

● 体外:水洗いします。● 体内:大量の水またはミルクを飲みます。続

いてマグネシアミルク、溶き卵、或いは植物性の油を飲みます。すぐに医師の診察を受け

てください。● 目:15 分間水洗いし、すぐに医師の診察を受

けてください。バッテリは爆発性のガスを排出します。火花、火炎、たばこなどを近づけないでください。充

電中あるいは密閉されたスペースで使用中は充分換気をおこなってください。バッテリの近

くで作業する時は必ず目を保護してください。子供を近づけないでください。

■ ヒューズの交換

必ず指定のヒューズを使ってください。指定外

のヒューズを使った場合、電気系が損傷し、火災の危険が生じます。

誤ってショートすることがないように、メインスイッチが OFF(オフ)位置になっていること

を確認し、バッテリのマイナス側リード線を外してください。

1. シュラウドを開けます。

2. ボルトを外し、バッテリのマイナス側リー

ド線を外します。

1 マイナス側リード線

2 ボルト

3. 切れたヒューズを、適正アンペアのヒューズと交換します。

1 スペアヒューズ

2 メインヒューズ

1 “TERMINAL”(DC ジャック)ヒューズ

2 “HEAD”(ヘッドライト)ヒューズ

3 “SIGNAL”(シグナルシステム)ヒューズ

4 “CARB.WARMER”(キャブレタウォーマー)ヒューズ

5 “IGNITION”(イグニッション)ヒューズ

6 スペアヒューズ

835-004

2

1

835-005

1 2

835-006

6

1 2 3 4 5 6

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定期点検

40

要 点交換したヒューズが再びすぐに切れる場合は、

ヤマハ販売店にスノーモビルの点検を依頼してください。

4. シュラウドを閉めます。

規定ヒューズ:

メインヒューズ:30.0 A

DC ジャックヒューズ:3.0 A

ヘッドライトヒューズ:20.0 A

シグナルシステムヒューズ:7.5 A

キャブレタウォーマーヒューズ:15.0 A

イグニッションヒューズ:15.0 A

スペアヒューズ:

30.0 A、20.0 A、15.0 A、7.5 A、3.0 A

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トラブルシューティング

A. エンジンは回るが始動しない。

1. 燃料系統燃焼室に燃料が供給されない。

● タンクにガソリンがない ... 燃料を補給する。

● 燃料系統の詰まり ... 燃料系統を清掃する。

● キャブレタの目詰まり ... キャブレタを清掃する。

燃焼室に燃料が供給される。

● エンジン内の燃料過多(チョーク過剰)... スロットルを開けてエンジンを回転

させる。またはスパークプラグを拭いて乾かす。

2. 電気系統スパークプラグの火花が弱いまたは無い。

● スパークプラグがカーボンで汚れている、あるいは湿っている ... カーボンを

除去する、またはスパークプラグを拭いて乾かす。必要に応じ交換する。

● 点火系統の故障 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

● T.O.R.S. 系の不具合 ... キャブレタスイッチのコネクタを外し、ワイヤーハーネスのコネクタを一緒に接続して

T.O.R.S. をバイパスさせる。

● T.O.R.S. をバイパスする前に、必ずスロット

ルを全閉位置に確実に戻しておいてください。

● T.O.R.S. は重要安全部品です。不具合があったらすぐにスノーモビルをヤマハ販売店に

持ち込んで修理を依頼してください。

3. 圧縮

不充分な場合● シリンダヘッドナットの緩み ... ナット

を正しく締め付ける。

● ガスケットの摩耗または損傷 ... ガス

ケットを交換する。● ピストンとシリンダの摩耗または損傷

... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

B. リコイルスタータで、エンジンが始動しない。

1. エンジンの焼きつき ... 潤滑不足、不適切

な燃料、またはエア漏れのため焼きつきが発生。ヤマハ販売店に点検を依頼する。

2. スノーモビルの輸送中シリンダに燃料が溢れたため「ハイドロロック」が発生 ...スパークプラグを抜き、点火をオフにしてエンジンを何回か回転させ、余分な燃料を

吐き出させる。ヤマハ販売店に点検を依頼する。

C. 電動スタータが作動しない、または回転が遅い

1. ワイヤー接続の不具合 ... 接続を点検、またはヤマハ販売店に点検を依頼する。

2. バッテリ上がり ... バッテリ液のレベルを点検し、バッテリを充電する。

3. エンジントラブル ... 前述のBを点検する。

D. エンジン出力が低い1. スパークプラグの不具合 ... スパークプラ

グを清掃または交換する。

2. 標高または温度にキャブレタジェットが不適合 ... ヤマハ販売店に点検を依頼す

る。3. 燃料フローの異常 ... 前述の A.1 を参照。

4. 標高または諸条件に V ベルトクラッチの設定が不適切 ... ヤマハ販売店に点検を依

頼する。

E. エンジンがいつもバックファイヤを起こす、または失火する

1. スパークプラグの不具合 ... スパークプラ

グを交換する。2. 燃料系統の目詰まり ... 前述のA.1を参照。

3. T.O.R.S.系の不具合 ... 前述のA.2を参照。

F. スノーモビルが動かない1. V ベルトクラッチの不具合 ... ヤマハ販売

店に点検を依頼する。

816-041

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トラブルシューティング

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2. ドライブトラックが動かない ... ドライブ

トラックの異物噛み込み、または潤滑不足のためスライドランナーがスライドメタ

ルに溶着。3. ドライブチェーンがきつい、緩い、または

破損 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

G. V ベルトのねじれ

1. V ベルトの不良 ... 正常な V ベルトと交換する。

2. Vベルトクラッチのオフセットが不適正...ヤマハ販売店に点検を依頼する。

3. エンジンマウントの緩み、破損 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

H. V ベルトの滑り、または異常な加熱1. V ベルトまたはプライマリー/セカンダ

リーシーブアセンブリにオイルまたは汚れが付着 ... 清掃する。

2. ドライブラインに問題あり ... 前述のGを参照。

I. シフトアップ、シフトダウンがうまく行か

ない、またはシフトした時ショックがある1. V ベルトの摩耗または損傷 ... V ベルトを

交換する、またはヤマハ販売店に点検を依頼する。

2. 標高または諸条件に V ベルトクラッチの

設定が不適切 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

3. プライマリーシーブアセンブリの摩耗または固着 ... ヤマハ販売店に点検を依頼す

る。4. セカンダリーシーブアセンブリの摩耗ま

たは固着 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

J. ドライブチェーンとスプロケットのノイズまたは大きな振動

1. V ベルトクラッチ部品の破損 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

2. ベアリングの摩耗または損傷 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

3. V ベルトの摩耗または損傷 ... 交換する。4. アイドラーホイールまたはシャフトの摩

耗または損傷 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

5. ドライブトラックの摩耗または損傷 ... ヤマハ販売店に点検を依頼する。

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保管方法

スノーモビルを長期間保管する時は、劣化防止

のため何らかの予防措置が必要です。

■ エンジン1. すべてのスパークプラグを外し、スプーン

一杯程度のオートルーブスーパーオイル、SAE 20W40 または 10W30 のエンジンオ

イルをスパークプラグの孔に注ぎ、スパークプラグを取り付けます。(スパークプラ

グリード線を外して、アースした状態で)手動(または電動)でエンジンを数回回転

させて、シリンダの壁面にオイルを付着させます。

■ 燃料の抜き取り燃料タンクとキャブレタフロートチャンバーから燃料を抜き取ります。

■ シャーシ1. 指定給脂箇所すべてにグリースを給脂し

ます。(詳細は 37 ページを参照。)2. ドライブトラックを緩め、シャーシをブ

ロックの上に載せ、トラックを地上から離します。

3. スノーモビルの外装を清掃し、防錆剤を塗布します。

4. 乾燥し通気がよい場所に、カバーをかけて

スノーモビルを保管してください。5. 保管、輸送する時、スノーモビルを斜めに

しないでください。

● 誤ったお手入れ方法はシュラウド、カバー、

ウインドシールド、ヘッドライト、メーター等のプラスチック部にダメージを与えます。

柔らかい布または中性洗剤を含んだスポンジで汚れをとってください。

● プラスチックの部分には強い薬品を使わな

いでください。研磨剤、溶剤やシンナー、ガソリン、錆取り、ブレーキ液、不凍液、電解

液がついた布やスポンジで拭かないでください。

● 高圧洗車やスチーム洗車は水入りの原因となり、以下の部位にダメージを与えます:

シール部(スライドレールサスペンション、フロントサスペンション、ブレーキ)、電装

系統(カプラー、コネクター、計器、スイッ

チ、ライト)、排気口等。● ウインドシールドのあるスノーモビルの場

合:強力な洗剤や硬いスポンジでのお手入れは、傷がつくので避けてください。プラス

チッククリーナーの中にも傷がつくものがあります。小さな見えにくい部分でまず試し

てください。ウインドシールドに傷がついた場合は、洗車後に質のよいプラスチック用のワックスを使用してください。

■ バッテリ1. バッテリを取り外し、バッテリ液のレベル

を点検します。(作業内容は、38 ページの

「バッテリ液の補充」の指示に従ってください。)

2. バッテリ液のレベルを点検した後、バッテリをフル充電します。

3. バッテリは乾燥した場所に保管し、1ヵ月に 1 回の頻度で充電します。

バッテリを極端に暑い場所や寒い場所(たとえば 0 ℃以下の場所や 30 ℃以上の場所)で保管

しないでください。バッテリを取り付ける前に、ヤマハ販売店に点検とフル充電を依頼して

ください。

● バッテリからリード線を外す時は、まずマイナス側、次いでプラス側を外してください。

● バッテリを取り付ける時は、まずプラス側、次いでマイナス側のリード線をバッテリに

接続してください。

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仕様諸元

寸法全長

3070 mm全幅

1140 mm全高

1430 mm重量

車両重量330.0 kg

スキー間距離960 mm

エンジン冷却方式・工程

空冷 2 ストローク気筒数・配列

直列 2 気筒総排気量

535 cm3

内径 × 行程73.0 × 64.0 mm

アイドリング回転数1400 ~ 1600 r/min

エンジンオイル推奨オイル

オートルーブスーパーオイルキャブレタ

メーカー型式 × 数量TM33-78 × 1

燃料種類

無鉛レギュラーガソリンリサーチオクタン価

91始動方式

セル、リコイルスターター車体

フロントサスペンション種類

テレスコピックストラットトラック

材質ガラス繊維強化ゴム

トラックタイプエクストロバートドライブタイプ

幅500 mm

たわみ量30.0 ~ 35.0 mm

接地長1085 mm

リヤサスペンション種類

スライドレールサスペンショントラックスプロケットホイール

材質ポリエチレン

歯数7

トランスミッションクラッチ種類

自動遠心クラッチ総減速比

8.02 ~ 2.01 :1シーブ軸間距離

267.0 ~ 270.0 mmシーブオフセット

14.5 ~ 17.5 mmクラッチイン回転数

2500 ~ 2900 r/minシフト回転数

6200 ~ 6800 r/minドライブチェーンタイプ

サイレントチェーン後進装置

有一次減速比

3.80 ~ 0.95 :1二次減速比 [D]

38/18 (2.11)二次減速比 [L]

28/22 × 28/22 × 38/18 (3.42)二次減速比 [R]

2.93ドライブチェーンハウジングオイル

種類SAE 75W または 80W API GL-3 ギヤオイル

容量0.25 L

燃料タンク容量44.0 L

エンジンオイルタンク容量2.5 L

ブレーキブレーキ種類

ディスクブレーキ操作方法

ハンドルレバー、左手操作スロットル

操作方法ハンドルレバー、右手操作

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仕様諸元

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電装点火装置

DC CDIスパークプラグ

メーカーNGK

型式BR9ES

プラグギャップ0.7 ~ 0.8 mm

バッテリバッテリ型式

YB16AL-A2バッテリ容量

12 V, 16.0 Ah10 時間率電流

1.6 Aバルブワット数 x 数量

ヘッドライト12 V, 60/55 W × 2

ヘッドライトバルブタイプハロゲンバルブ

テール/ブレーキライトLED

スピードメータライト12 V, 3.4 W × 1

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お客様ご相談窓口のご案内

お買いあげいただきました商品やサービスに関しての問合せは、お買いあげのヤマハ販売店へお

気軽にご用命ください。転居などでお買いあげいただきました販売店へご相談できない場合は、<ご相談窓口>へお気軽

にお申し付けください。

【ご注意】● 土曜、日曜、祝日、年末年始は休業させていただきます。

その他夏期等休業させていただく場合があります。

● 事務所移転、区画整理、電話局の親増設などにより、住所、電話番号が変更になることがありますのであらかじめご了承ください。

2 16-2 3F

144-003503(5713)3863

9:30 12:30 13:20 18:20

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識別番号の記録

■ 識別番号の記録ヤマハ販売店にスペアパーツを注文するときのために、車体番号、エンジン番号を下の空欄

に記入しておいてください。スノーモビルが盗難にあったときのためにこの取扱説明書とは別に番号を控えておいてく

ださい。

◆ 車体番号:車体番号はスノーモビルの車体に 17 桁の数字

で刻印されています。

1 車体番号

◆ エンジン番号 :エンジン番号は図の位置に刻印されています。

2 エンジン番号

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保証

問題の原因特定やその対処方法について疑問がある場合は、ヤマハ販売店にご相談ください。認

められていない修理、場当たり的な修理、または間違った修理をおこなった場合は保証が無効になりますので、保証中でも特に注意が必要です。ヤマハ販売店にはスノーモビルを正しく修理す

るために必要な特殊ツール、専門の技術、および予備部品が備わっています。仕様や保守手順に疑問があれば、常にヤマハ販売店にご相談ください。場合によっては、取扱説明書の印刷ミスや

製造変更が原因で本書の説明が正しくないことがあります。当モデルに完全に精通するまでは、保守作業を始める前にヤマハ販売店にご相談ください。詳しい保守作業や点検のための情報をご

希望の場合、ヤマハ販売店からサービスマニュアルを購入することもできます。

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索引(さくいん)

ア安全運転のために ....................................... 3

エエクストロバートドライブスプロケット .......................................... 34

エンジン.................................................... 43エンジンオイル ......................................... 13エンジンコンパートメントプレート......... 10エンジン停止............................................. 23エンジン停止スイッチ ................................ 7エンジンのアイドリング回転数の調整 ..... 29エンジンの始動 ......................................... 17

オオイルポンプケーブルの調整 ................... 29お客様ご相談窓口のご案内 ....................... 46

カ各部の名称 .................................................. 5

キキャブレタの調整 ..................................... 30給脂 ........................................................... 37緊急時のエンジン始動 .............................. 18

クグリップ/サムウォーマー調整スイッチ ... 8

ケけん引用連結装置 ..................................... 11

ココントロール機能(各部の機能)................ 6

ササスペンション ......................................... 33

シ識別番号の記録 ......................................... 47シャーシ.................................................... 43収納コンパートメント .............................. 10重要ラベル .................................................. 1シュラウドラッチ ....................................... 9仕様諸元.................................................... 44使用前の点検............................................. 12

ススキー、スキーランナー........................... 15スキーのアライメント調整 ....................... 36スタータ(チョーク)レバー ..................... 6ステアリング系 ......................................... 16スノーモビルに乗る.................................. 19スパークプラグの点検 .............................. 28スライドランナー ..................................... 15スロットルオーバーライドシステム

(T.O.R.S.)............................................ 7, 13

スロットルレバー ................................. 6, 13スロットルレバーの調整 .......................... 29

ソ走行 ........................................................... 23操作方法.................................................... 17

ツツールキット ............................................ 28ツールキットと推奨装備 .......................... 16

テ定期点検.................................................... 25定期点検チャート ..................................... 25

トドライブガード ................................... 10, 14ドライブセレクトレバー ............................ 8ドライブチェーンの張力の調整................ 33ドライブトラック ..................................... 14ドライブトラックの調整 .......................... 35ドライブトラックを長持ちさせるには ..... 22トラブルシューティング .......................... 41取付金具、ボルト類.................................. 16トリップメータリセットノブ ..................... 9

ナ慣らし運転 ................................................ 18

ネ燃料 ........................................................... 12燃料の抜き取り ......................................... 43

ハパーキングブレーキボタン......................... 7バッテリ........................................ 16, 38, 43

ヒヒューズの交換 ......................................... 39標高の高い場所で走行する場合の設定 ..... 31

フファンベルトのたわみ量の点検................ 31ブレーキ.................................................... 14ブレーキパッドの点検 .............................. 33ブレーキレバー ........................................... 7

ヘヘッドライトバルブの交換....................... 37ヘッドライトビームスイッチ ..................... 8ヘッドライトビームの調整....................... 38

ホ保管方法.................................................... 43保証 ........................................................... 48

メメインスイッチ ........................................... 6

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索引(さくいん)

50

ユ輸送 ........................................................... 24

ラライト類.................................................... 16

リリコイルスタータ ..................................... 13リヤキャリア............................................. 11

その他DC ジャック................................................ 9V ベルト .................................................... 14V ベルトの交換 ......................................... 32

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QQS-CLT-887-8KX

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