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「凡人をして非凡なことをなさしめる」そんな組織を創るために
ドラッカー早朝 Skype 勉強会
the learning organizationof learning organizationfor positive change
+ 2
「ドラッカーさんの著作を読めば,経営について本当に大切なこ
とはすべて言い尽くされている.それにしてもドラッカーさん
がゼロからすべてを思いついたわけではありません.(中略)
ローマ帝国の軍団長やアレクサンダー大王も経営とか戦略につい
て大体同じことを考えていたのではないでしょうか」
ー 楠木 建(「ストーリーとしての競争戦略」著者)
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-275.html
+ 3
「組織論」を理解するマップ
組織論を学ぶ
① 組織の役割:組織の機能①
② 組織の目的:組織の特性
③ 組織の役割:組織の機能②
④ デレゲーション
⑤ 組織の役割:責任
⑥ 組織の役割:正統性
⑦ 集中力が鍵
⑧ 外部についての情報システム
⑨ 組織が必要とする情報
⑩ 不意打ち
⑪ データの読み方
⑫ 組織構造の適切さ
⑬ 定量化の限界
⑭ 階層と平等
⑮ 分権制
⑯ 分権制の強み
⑰ 擬似分権制
⑱ 意思決定のプロセス
⑲ マネジメントの役割
⑳ 組織の構造単位
㉑ 完璧な組織構造
㉒ 責任型組織
まとめ
+ 4
組織の役割①:組織の機能
組織が有するべき3つの機能
「断絶の時代」第 9 章 多元社会の理論( P185 ~)
三つの次元からなる【 複雑かつ多元的な存在としての組織 】
機能 責任 正統性
組織の機能とは
① 組織の目的を明らかにすること
● 組織の目的は社会に対する貢献にある … 自らの生存そのものを至上の目的とすることはできない
組織の目的は社会に対する貢献にあるがゆえに,活動の評価基準は自らの外部にある
組織の目的とは何か? 消費者
信用の維持
経済的満足の向上
社会貢献
目的性 マネジメント 人材活用
+ 5
組織の目的:組織の特性
組織は,明確で単純な共通の目的を必要とする
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-324.html
組織とは道具であり,目的をもつ機関である
心臓協会が成果をあげているのは,心臓疾患だけを対象とし,心臓疾患を治療するという一つの目的に集中しているからである
組織というものは,それぞれの専門をもつ専門家からなる
だからこそ組織の目的というものは…
際立った明確性 単純性 が必要
明確性や単純性がなければ,皆がそれぞれの成果を追求し,それぞれの価値観を貫こうとする
明確性で焦点の定まった共通の目的だけが,組織としての一体性を保ち,成果をあげさせる
+ 6
組織の役割①:組織の機能
組織が有するべき3つの機能
組織の機能とは
② 組織の目的をはたすためにマネジメントすること
目的に関わる二つの決定
1)廃棄 ・もはや価値なしとして何を捨てるかという廃棄について決定を行う ・資源を浪費するようなことは直ちにやめる能力が必要 ・意識して非生産的なものや陳腐化したものを捨てている組織が,新しい機会に不足するようなことはない
2)集中 ・組織とは成果を最大にするために道具である ・集中すべきことについての優先順位の決定を行う ・大事なことは,何を行うべきかではなく何を最初に行うべきかである
「断絶の時代」第 9 章 多元社会の理論( P185 ~)
組織の目的とそれらの人たち一人ひとりの役割を調和させる
異なる知識と技能をもつ者を,共通の目的のために共同させるための方法が必要
③ そこに働く人たちをいかすこと
組織は,社会が必要とするものを生み出す手段であると同時に,組織に働く人たちにとっての手段である
+ 7
だから,デレゲーション
明確に打ち出すべき5つのポイント
(「7つの習慣」,P 247 )
・デレゲーションとは,他の人に仕事を任せること.・人やシステムを活用して,相互依存の力を活用し, 人や組織の成長を効果的に促すための意味ある デレゲーションに集中すること
【 デレゲーションとは 】
望む結果
ガイドライン
使える資源
責任に対する報告
履行(不履行)の結果
・出すべき結果について明確な相互理解を得る.手段ではなく結果に焦点を合わせる
・結果を出すにあたり,守らなければならないルールがあればそれを明確にする.また,必ず失敗すると分かっているやり方が あるなら,それも明確にする・結果についての責任を,あくまでも任せる相手にとらせるようにする.ただし,そのためにもガイドラインの範囲内で必要な 行動がとれるように環境を整えておく
・望む結果を達成するために,活用できる人的・金銭的・技術的・組織的な資源の範囲を明確にする
・結果を評価するために使われる基準を設定する
・評価の結果によってどうなるか(賞罰)を設定する.報酬,人事,仕事の責任の範囲など
マネジメントとして,組織に成果をあげさせるために,マネジメント特有の役割に集中するためにデレゲーションを行う
+ 8
組織の役割②:責任
権限のないことについて責任をもつことは越権である
従業員への影響
自らの影響
倫理的責任
・従業員への影響を可能な限り抑えること.社会やコミュニティに対する影響は干渉といえる・従業員に忠誠を求めることは正統性を欠く.組織とその従業員の関係は契約上のものである・従業員からの愛情・感謝・友情・敬意・信頼といったものは,勝ち取るものであり,強要するものではない
・自らのもたらす影響を事前の知り予防する必要がある・先を見て自らのもたらす問題を検討し,好ましからざる副産物を防ぐことは組織の社会的責任といえる・自らのもたらす影響を予知し,その防止や緩和を検討したときには,世論と政治家が敬意をもって耳を傾ける・世論は目の見えないことは許すけれども,知っていながら行動しないことは許さない.臆病だとみられる・問題の発生を見通すことのできた組織には,不人気なことを行う責任がある
・社会のニーズや要求を満たすことを自らの業績に転換することこそ,企業にとっての倫理的責任である・自らの強みでない領域にある問題に手を出すことは,社会的に責任ある行動とはならない・自らの仕事に集中し,社会のニーズを満たし,社会のニーズを自らの業績に転換した時に,もっとも責任をはたした ことになる
リーダーとしての責任
・そもそもリーダーとしての責任が要求される・社会的な問題の発生を予期し,その解決のために働く責任がある・自らの能力によってリーダーの地位にあるからこそ,社会のニーズを満たし,それらを事業の機会とする責任がある
「断絶の時代」第 9 章 多元社会の理論( P185 ~)
+ 9
組織の役割③:正統性
組織の成果は成果によって認められる
組織は,例え企業であっても従業員のために存在するのではない
では,組織の正当性は何によって認められるのか?
成果によって認められる・組織は成果をあげることによって,権限をもち,権力を振るう ことが許される・成果をあげることが,組織にとっての唯一の存在理由である・組織を機能に従って管理し,業績によって評価することが求め られる
成果をあげるためには?
・自らの目的を明確に規定すること
組織の目的
・自らの成果の評価尺度と測定方法を具体化する
評価尺度
・組織の成員に最大限の責任を要求する・ただし,成果に直接影響を与えるものについては, 組織自体が成員を支配する必要がある
成員への責任要求
・組織の成員が自らのニーズを満たせるようにする (自己実現の支援)・組織の成員に位置づけと役割を与える・組織自体の機能と,成員の目的・価値・ニーズを 調和させる
組織設計
「断絶の時代」第 9 章 多元社会の理論( P185 ~)
+ 10
集中力が鍵:組織的機敏さ
組織には規模の適切さがある
ノミの飛ぶ高さ 一時にわずかの仕事にしか取り組めない
組織というものは…
規模が大きくなりすぎるときに見られる兆候体が大きい分だけ高く飛べるということ
ではない
・知識労働はその価値ゆえに,稀少で費用のかかる資源ではある・だからこそ,知識労働は,成果のあがらない分野から,成果と貢献の機会ある分野で「知識労働を活かす」 ように移す必要がある.
【 知識労働とは 】
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-306.html
【 マネジメントは 】知識労働という資源を浪費するようなことは許されない
+ 11
外部についての情報システム:知的ビジネスのシステム
自分の組織外で起こっていることに「耳目を持つ」
他産業の技術
われわれの産業を変える新技術の半分は,他の産業から生まれている
自らの産業に「いま」関係なくとも,将来的に影響を及ぼすだろうと思われるものについては,それらの情報を手に入れる必要がある
だから,「マーケティング」
・マーケティングは自事業の将来的な予測を行う必要もある・自らの産業を変えつつある他産業発の新技術はないか?・自らの産業を変えつつある他産業発の新技術を3つ挙げてみる… そうした技術を挙げることは,自企業の 将来的な戦略を考える上で有効だと考えられる
【 自らの産業は「安泰」か? 】
【 マネジメントとして 】新技術に対する情報システムを構築する
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-307.html
われわれの事業の技術
+ 12
組織が必要とする情報:知を集めて使う
経営戦略の有効性をチェックするために
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-308.html
経営戦略の有効性チェック
経営戦略の有効性チェック
事業環境についての情報 ・市場 ・顧客 ・技術 など
自社が使命とするものに関わる情報
自社の使命を果たすうえで必要とされる自社に特有の強みに関わる情報
● その他 ・事業環境についての情報のほとんど, データバンク,データサービス,専門 雑誌,世銀レポート,科学論文集など (外部の専門機関によるもの)
【 マネジメントとして 】経営戦略の有効性をチェックするための情報源を,組織の内部だけ でなく,組織外部にも持つ
+
マネジメントは組織を守るという使命をもつ
13
不意打ち:知的情報のテスト
不意打ちに備えて情報システムを構築する
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-309.html
不意打ちとは何か? 自分の預かり知らないところで危急の事態が起こること
マネジメントの下にデータは集まるけれども…
データには意味がないと「意味がない」
データ
データ
データ
【 マネジメントとして 】事業に関わる様々な事態が,事業にとっての危機という面で,事態 が大きくなる前に,リスク対策を用意し,状況を分析し,状況を 理解し,企業として採るべき行動を選択するということを行う
+ 14
付録①:データをビジネスに使うには
ビジネスにおける具体的な行動に繋げるための3つの問い
・向上する利益よりもコストが高ければ, 取り組むことに対する価値は低いと考え られる.
・例えば,購買キャンペーンの情報を多く の人が知っていたとして,実際に購買に 繋げることはできるのか?
・変化を起こすような行動は現実的なもの であり,かつ実際に取り組めることで ある必要がある.
・調査対象は,利益向上をもたらす変化を 起こすような行動をあぶりだすもので あるか?
・例えば,自社ブランドについてどう思う か?というアンケートに対し,「好まし い」と思っている人が 30%いることが 分かっても,あまり重要ではない.
・重要なことは,「ブランド好感度の高い 人ほど購買金額が多いのだろうか?」と いうこと(利益向上に繋がるものについ て調査する必要がある.
※ 非営利機関は,利益以外の尺度を決め る必要がある
・この点については,「廃棄」という考え 方にも繋がってくるので,十分に留意 する.
・直接的には,顧客の需要が伸びるか, 社内の生産性が上がるか(無駄なコスト をかけずに商品が産出できるか)を検討 すべき
問1 問2 問3
何かの要因が変化すれば,利益は向上するのか?
問1のような変化を起こすような行動は実際に可能なのか?
変化を起こす行動が可能だとして,そのコストは利益を上回るのか?
「統計学が最強の学問である」西内 啓, P59
+ 15
組織構造の適切さ:正しい組織
正しい組織構造というものがたった一つというわけではない
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-321.html
【 透明性 】 ● 組織は透明でなければならない ・組織の成員一人ひとりが,自らが働く組織構造をしり,理解できる必要があると いうこと
【 決定権 】 ● 最終的な決定権をもつ者がいなければならない
【 責任性 】 ● 権限には責任がともなわなければならない
【 上司の明確性 】 ● 誰にとっても上司は一人でなければならない
マネジメントは,自らの事業に即して,正しい構造を要求する代わりに,仕事に合った構造を探し,造り,確認していく必要がある
組織構造4つの原則
+ 16
定量化の限界
統計的に定量化することが可能になったときには…
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-322.html
統計的に定量化することが可能になると…
それらの事象は, ・未来にかかわるものとならず ・現在にかかわるものとならず
もはや過去にかかわるものとなってしまう
目の前にある問題は複雑系であり,論理のみによってそれらの問題を扱うことはできない.致命的に重要なものは定量化できないものの中にある
http://diamond.jp/articles/-/13380
・これからは,論理的な分析と知覚的な認識のバランスが必要になる・意思決定について,定量的なデータだけで物事を判断しようとすると,知覚的な認識が鈍る恐れもある・組織とってもっとも重要な意味をもつ外のできごとが,多くの場合定性的であり,定量化できない
【 論理的であることだけを重視しない 】
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20030310/1/
+ 17
階層と平等
階層と平等の本質を理解する
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-323.html
・階層が組織には必要だからこそ,平等も必要になる ・必要な平等とは,「機会の平等」である
・ドラッカーは,「階層の終わりなる言葉は馬鹿馬鹿しい」と論じた ・階層が増えすぎることについては,ドラッカーは警鐘を鳴らしている ・多すぎる階層は,書類と手続きを増やし,会議を増やし,意思決定の遅延を生む原因となる ・少なくとも階層のトップはマネジメントだと考えられる.マネジメントに特有の5つの仕事は, 階層の一番上にいるものだからこそ,大きな責任を組織の成員に対して持つ,と考える
階層とは
● 平等とは,「結果の平等」を指すのではない● 同等ではない仕事ぶりについては,差があるからこそ産業社会が成り立つ
「扱われ方」は平等であるほうが協働性は高まるかもしれないが,結果を平等にすることは,組織の成員から創意工夫と士気を奪うことに繋がるかもしれない
平等とは
+ 18
分権制
分権制は,トップと現業それぞれの機能を発揮させるための仕組み
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-326.htmlhttp://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-325.html
中枢のマネジメントは, ・いかなる事業にあるかの決定 ・人材の配置 ・リーダーの選抜と訓練 を担当する
現業は ・独自の事業に専念 ・独自の製品を供給 ・各々が自立 する
全体は ・同一の使命 ・同一の運命 ・同一の意思決定 のもとにある
【 分権制成立の条件① 】 ・事業ごとに組織すること ・全体に対して利益を貢献すること ・至上の評価の結果としての利益をあげること ・トップマネジメントの仕事を明確に規定すること
これによって,トップマネジメントは本来の仕事をすることができる
トップマネジメント本来の仕事とは
【 分権制成立の条件② 】 トップマネジメントと現業のマネジメントは, ・期待する成果 ・仕事の水準 ・将来性 について,共通の理解が必要
● 分権性のメリット 1)組織の成員が,仕事やスキルの虜となることなく,行っていることの意味を知り,全体の仕事に志向することができる 2)人材開発が促進される
部門は,それぞれが ・成果 ・全体への貢献 に責任をもつ
+
明日のための方向づけ 戦略策定と検証 目標の明確化と管理
意思決定
19
分権制について:強みと成立条件
分権制が機能する条件とは
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-327.html
トップマネジメントの本来の仕事
現業の(中小企業の)マネジメント
期待する成果 仕事の水準 将来性
【 共通の理解が必要 】
分権制のもとにおいては,各部局は,全体の成果のための手段として,信頼性に基づく自立性を与える(独立性ではなく,自立性であることがポイント)
・部門長には最大限の自立性と責任を与える・成果がはっきりでるシステムを構築する
トップマネジメントの仕事が明確に規定されて,初めて有効に機能する
+ 20
擬似分権制
事業でないものを事業であるかのように組織するのが擬似分権制
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-329.htmlhttp://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-4.html
分権化した組織に自立性を与える
自立したマネジメントを分権化した組織にもたせる
擬似的な損益について責任をもたせる
大事なことは,正しい組織構造ではない
成果をあげるには,どのような組織(営利組織,非営利組織,私的組織,公共組織)であっても,評価尺度が必要
自らの事業にあった組織構造によって,成果をあげることを目指すべき
営利組織では…
非営利組織では…
収益性に関わるもの
企業にとっての市場と収益性に相当する規律と尺度
+
【 付録 】 意思決定を強化する
決定のフィードバック
21
【 ステップ⑥ 】 実行の手配・締切の設定を行う
⑦ 意思決定と行動
【 ステップ⑤ 】 妥協が必要になることを覚悟する (意味ある妥協を理解する)
⑥ 正しい妥協
付録①:意思決定のプロセス
【 組織内教育/文化醸成 】
【 組織資源の有効活用化に向けた判断軸 】
【 判断軸におくべき信念 】【 見込み 】
● 意思決定の質を高める
⑤ 意図しての不一致
【 ステップ④ 】 何が正しいかを考え,何が受け入れ られやすいかを考えない
④ 意思決定と妥協
【 ステップ③ 】 問題を正しく定義する
③ 意思決定の要件
問題の定義・原則
【 ステップ② 】 本当に意思決定すべき問題について のみ,意思決定を行う
② 意思決定の必要性
問題の分類
【 ステップ① 】 意思決定を行うべきときを知る
+ 22
トップマネジメントの役割:権限の管理
専管とするべき決定はトップマネジメントがその責任を遂行する
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-328.html
トップマネジメントとして,全体,一体性,未来に関わる意思決定を行うには,全体を見ることができ,全体に責任をもつ者として3つの分野を専管とする必要がある
① 組織の土台の設計 参入すべき技術,市場,製品,事業の決定,廃棄すべき事業の決定,組織としての価値観,信条,原則の決定
② 資金配分の決定 資金の調達と投下先についてを決定する.現業の部門に任せることはできない(高い責任と倫理観を必要とする)
③ 人材配置の決定人事についての方針,主要な人事については各部門や現業の関与は必要.但し,最終的な決定はトップマネジメントが行う
+ 23
組織の構造単位:組織構造を組み立てる(貢献分析)
組織内の活動は,貢献の種類によって4つに分類できる
http://muchasuerte.blog78.fc2.com/blog-entry-330.html
成果活動
支援活動
家事活動
トップ活動
組織全体の成果に直接あるいは間接の関わりをもつ測定可能な成果を生む活動.① 収入活動(マーケティング,イノベーション,財務活動② 成果貢献活動(製造,求人,教育訓練,購買,輸送,エンジニアリング,労務③ 情報活動
必要不可欠ではあるが,自らは成果を生むことなく,アウトプットが他の組織単位によって利用されて初めて成果を生む活動.① 良識活動(基準の設定,ビジョン設定)② 伝統的なスタッフ活動(助言活動,教育活動)③ 各種の渉外活動(法律スタッフ,特許部など)
組織全体の成果とは間接的にも関わりのない,付随的な活動.健康管理,清掃,食堂,年金や退職基金の管理,政府指定の記録管理等)
トップ活動はマネジメントともいえる?(ドラッカーは,経営学の本に反し,中小企業のトップは現業の生の仕事をするべきだと いっているらしい.そういった非現実的なことを楽しみながら,いかに効果性をあげる かを考えるべきだと考えていたという見方もある)
組織活動の設計
同一の貢献を果たす活動は,技術的な専門分野のいかんにかかわらず,同一の部門にまとめ,同一のマネジャーの下に置くこと
同一の貢献を果たさない活動を一緒にしてはならない
+ 24
付録②:完璧な組織構造などない,が…
組織上の問題が発生することは防ぐ必要がある
階層の増加
・指揮系統の数を少なくし,指揮系統を短くすることで,組織内の相互理解と協同歩調を容易にする
組織構造に関わる問題の増加
・活動分析,貢献分析,決定分析,関係分析によって,同一の問題が起こることを防止する
人事の失敗
・要となる者の注意を重要でない問題や的外れの問題に向けさせないようにする.組織構造は,重要な問題,基幹活動,成果, 業績に関心を向けさせる.縄張り争いや態度,礼儀,手続きに関心を向けさせない
会議の増加
・仕事の分析を十分に行い,仕事の大きさを十分に大きくし,仕事を真に責任を伴うものにする
実際の仕事をしない人の増加
・調整役や補佐役など,実際の仕事をしない人を必要とするようにならないようにする
組織改革の増加
・もともと完全無欠の組織はない.だからこそ,ある程度の摩擦や不調和,混乱を覚悟し,安易な組織改革を退ける
「マネジメント(中)」第 43 章 組織の基本単位の位置づけ( P236 ~)
+ 25
付録③:責任型組織
組織の成員全員を責任ある存在にすることを目指すべき
知識労働のための組織は,ますます専門家によって構成されていく
だからこそ,専門家は自らの専門領域については組織の誰よりも詳しくなければならない
● 知識組織では,上司は部下の仕事を知らないとみなさなければならない
あらゆる者が自らの目標,貢献,行動について責任を負う【 知識を基盤とする組織は… 】
【 知識労働者としてなすべきこと 】 ・自らの目標と貢献について徹底的に考え,責任を負う ・成果から目標へのフィードバックによって,自らの仕事をマネジメントする ・「組織と組織の目的に対して,自らにできる最大の貢献は何か」を問い続ける ・譬え清掃が仕事であっても,目標・貢献・チーム全体の仕事ぶりについて責任をもつ
【 マネジメントは 】組織の成員全員を責任ある存在としなければならない
「ポスト資本主義社会」第 5 章 組織の社会的責任( P136 ~)
※ ドラッカーは,情報型組織をはるかに超えて,責任型組織まで進まなければならないと「ポスト資本主義社会」で説いた
+
組織構造に関わる領域
人間に関わる領域
26
まとめ:協働型の組織をデザインする
● 組織目的の設定 ・明確かつ単純なもの → 組織の成員誰もが覚えやすく,思い出し やすく,行動指針となるもの
● 組織基盤の整備
● 廃棄と集中 ・組織の目的を果たすために,かつ組織の成員の 強みをいかすために,目的に関わる「廃棄」と 「集中」をマネジメントする● 組織の成員に対する責任 ・人の強みをいかす● 評価尺度の設定 ・成果の評価尺度と測定方法を具体化する ・成員に対する期待する成果の明確化● ミッション一貫性を保つ ・組織自体の機能と,成員の目的・価値・ニーズ を調和させる● マネジメント本来の仕事に傾注 ・方向づけの明確性 ・戦略策定 ・目標明確化 ・意思決定● 組織全体への責務 ・組織的土台の設計 ・資金配分の決定 ・人材配置の決定● 予測される問題の防止
● マネジメントの責務
● 社会的に権限のないことを行わない● 従業員に対する影響を排除する● 社会的倫理観を維持する● 自らの目標,貢献,行動に対する責任の自覚 ・目標,貢献,行動に責任を負う ・「組織と組織の目的に対して,自らにできる 最大の貢献は何か」を問い続ける
● 組織的規律の確立● 社会のニーズ,要求を満たすことを業績転換 する
● 組織的戦略
● 人事 ・組織の成員に位置づけと役割を与える● データ共有 ・意味あるデータをシェアする仕組み● 組織外で起こっていることに対する情報収集 システムを構築する ・市場,顧客,技術について ・事業環境に関わるもの,など● 物理的組織構造の設計 ・透明性の確保 ・最終決定権者の任命 ・権限に対する責任性 ・上司の明確性 ・階層の浅化
● 組織構造設計
成果をあげる組織をつくるには, ・組織構造 ・人間性 が必要だと言える?
+ 27
「貢献」を考える
組織論の概略をシェアする
● 組織論をざっくり体系化すると… ・良き組織を作るには,人間に関わる領域(人間性を育む,人が自らの強みをいかすことが できるようにマネジメントする,など)と組織構造に関わる領域(組織が成果をあげること のできるように,正しく環境を整備するなど)が必要と言えるのではないか.
● 「我々の事業」にあった組織形態を選ぶべきであり,正解はないと考える必要が あるのではないか? ・自らの組織が社会に対して責任と貢献を果たすということを大事にしよう ・但し,組織構造の4つの原則については遵守しよう
そのために…
1)参加者の暗黙知を引き出すためのコミュニケーションについて細心する.
2)プレゼンテーションを共有する(学びの機会を平等化する)
何を共有することで貢献するか?
組織構造 4つの原則
+
● 私は,今週の課題から,次のようなことを学びました.それは… ・組織構造は,ざっくりいって,「人間に関わる領域」と「組織構造に関わる領域」の二つの領域 を,組織として成果をあげるという目標の下に確立することが求められるということを学びました. ・特に,自らを「知識労働者」と自認するならば,自らの目標と貢献については責任をより強く持ち たいと思います.● 「知った」と「学んだ」は違う.「学んだ」ので,次のことを実践します.それは… 1)完全なる組織形態はないとしても,組織を機能不全に陥らせる問題は存在するので,それらの 問題が起こらないように目を配り,組織内調整をします. 2)一人の知識労働者として,自らの仕事に対し,目標と貢献への責任を持ちます.それを果たした 上で,周りにも目標と貢献を明確化する必要性を姿勢と成果で示していきます. 3)協働型の組織を形成できるリーダーとなるために,規律を遵守し,責任を遵守し,傾注すべき 仕事に傾注し(また,上司が傾注すべき仕事に傾注できるよう貢献し),物理的な組織機能や 構造の整備について検討する必要性を説いていきます.
28
情報を知識に変える,とは…
宣言し,行動を起こす
宣言し,行動するということ
+
the learning organizationof learning organizationfor positive change
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