ソフトブレーン 見込み客リストへの 営業のムダを省き 営業の質 … ·...

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見込み客リストへの営業を途中で諦めてしまう原因 営業部門はなぜ、せっかくの見込み客リストをムダにしてしまうのだろうか——。ソフトブレーンの長田順三氏は「その原因として時間的要因と心理的要因の二つがあります」と指摘する。 「まず、時間的要因ですが、営業現場は忙しく電話をかけられる時間は、朝の外出前とか、夕方の帰社後など限られた時間になります。例えば最初に相手が留守だったとしても、同じような時間にまたかけることになります。これでは相手がつかまる可能性が低いのは当然です」

 その結果、電話で営業しても案件化できなかったのは、数回電話して留守だっただけなのか、それとも相手につながった上で断られたのか、マネージャーからすると相手の状況を正確に把握できないという新たな問題も発生してしまう。 「電話がつながって、その場で断られたとしても、理由を聞いた上で断られたとすれば、二重丸です。例えば、『競合の製品に決まった』ということが分かれば、その情報は将来のセールスに役立つ可能性があります」と長田氏は語る。 次に心理的要因。「これは時間的要因とも関係してきますが、相手が留守で何度も電話をするうちに、営業担当者がだんだん面倒になって諦めてしまうというものです。居留守を使われるケースも想定されますが、リード情報は、いわばプル型のリストです。名刺の主は何らかの興味を持って展示会やセミナーを訪れているため居留守の可能性は低く、電話さえつながれば、大半の相手はきちんと対応してくれるはずです」と長田氏は強調する。 ここで、これらのネガティブな要因を取り除き、見込み客リストへのアプローチに対する営業のムダを解消する方法を、ソフトブレーンが実践する例で紹介しよう。

ソフトブレーン取締役 本社営業本部長兼営業企画支援部長

長田順三 氏

営業現場の課題はさまざまだ。とりわけ重要なものとして、営業活動の入口ともいうべき見込み客リストが十分に生かされていないこと、営業の質と量が把握できていない

ことが挙げられる。これらの課題の抜本的な解決を図るためには、営業プロセスの可視化が不可欠だ。営業における情報共有は最初の一歩である。さらに歩を進めれば、営業担当者をノンコア業務から解放し、顧客接点業務に集中させて一層大きな成果を得ることもできる。

見込み客リストへの営業のムダを省き営業の質と量を定量的に把握する

ソフトブレーン

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新規訪問数と提案実施数を劇的に上げる方法とは ソフトブレーンでは、営業担当者がテレアポを行うことはなくアルバイト従業員や派遣社員に任せている。新規開拓の際のテレアポだけでなく、既存・新規顧客を問わず訪問時間の調整や見積作成などの間接業務は、営業担当者から切り離して専任担当者に委ねている。 「数年前から実施している営業担当者の顧客接点業務への集中は、目に見える効果がありました。以前の半年間に比べて新規訪問数は72%、提案実施数は42%向上しました」(長田氏) 長田氏がセミナーなどでこうした取り組みについて語ると、ネガティブな反応に出くわすこともあるという。 例えば、「ウチの商品は複雑なので、アルバイト従業員では質問に答えられない」「技術的なことを聞かれたらどうするのか」といったものだ。 これに対して、長田氏は次のように説明する。「私たちが提供している『eセールスマネージャー』はBtoB向けのソリューションで、詳細を説明しようとするとかなり時間もかかります。しかし、テレアポの段階で細かい点まで質問をしてくる人はまずいません。標準的な問い合わせ内容のトークスクリプトを整えれば、アルバイト従業員でも十分対応できます」。 ソフトブレーンの場合、テレアポ担当者は、1人当たり月間70〜 80件のアポを獲得している。時給1000円程度のアルバイトと、社員の人件費を比べれば、どちらが効率的かは明らかだろう。 同社はあらゆる手段を活用して営業現場の負荷を減らし、コア業務への集中を促しているのだ。ただし、営業担当者のコア業務への集中、間接業務の“剥ぎ取り”を実行するためには、前提条件をクリアする必要がある。それは「情報共有」だ。 同社の営業支援システム「eセールスマネージャー」を活用すれば、顧客との接触履歴だけではなく個々のリードの進捗状況や確度などが可視化され、マネージャーはチーム全体の状況を、容易に把握することができる。営業担当者が苦しい言い訳をすることもない(画面1)。

 リード情報の可視化は、情報共有の一部である。営業におけるさまざまな情報を共有する仕組みを用意して活用すれば、リード情報をムダにしていた二つの要因を解消することもできる。その仕組みが、ソフトブレーンの提供する営業支援システム「eセールスマネージャー」だ。導入企業の中には、ソフトブレーンと同じような効果を上げている事例も少なくない。

営業現場における「よくある10の課題」 情報共有によって営業現場をコア業務に集中させることで、営業生産性を高めることができる。ただし、いきなりアポイント要員を雇いましょう、というのは現実的ではないだろう。ステップ・バイ・ステップで、徐々に営業スタイルを進化させるのが望ましい。

「e セールスマネージャー」ならば、個人ごとのアポ取りの目標数・獲得数などが一目で分かる(上)。アポを取って案件化できた後も、顧客ごとの進捗状況や確度などが一覧で把握できるようになっている(下)。

画面1. アポ取り、営業案件の見える化

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 そのためには、営業における課題を明確にして、「どの課題を解決するか」という優先順位を決める必要がある。よくある課題として、長田氏が挙げたのは上表に示した「10の課題」である。これらのすべてに対して、「eセールスマネージャー」はソリューションを提供することができる。 例えば、1の「日々の活動が見えていない」。営業担当者は外出先からでもスマホを使って簡単に情報を入力できるので、マネージャーなどの関係者はリアルタイムに、逐一状況を確認することができる。 あるいは、2の中にある「会議に時間がかかる」という問題。会議が長引く大きな原因は、顧客情報や案件の背景説明などに時間を要するからだ。ソフトブレーンの「eセールスマネージャー」を活用すれば、顧客の購買履歴やキーパーソン情報、コンタクト履歴などをワンクリックで呼び出すことができる。(画面2)。こうした情報を共有しておけば、会議では進捗状況の確認や次のアクションのチェックに注力することができる。 「10の課題のうち、多くのお客様は5から6個程度が該当するようです。ただ、一度に5、6個の課題を解決しようとしても難しい。優先度を見極めて、最初は3個程度の課題に絞り込むことをお勧めしています」と長田氏。

 先に紹介したテレアポや間接業務を専任担当者に任せるという手法は、人員の手当てや組織の見直しなどが必要な場合もある。まずは営業支援システムを導入して表中にある課題の解決を目指すというやり方が、ユーザー企業の間では一般的なようだ。

行くべき企業に行っているか?会うべき人に会っているか? 表の3には、「『行くべき顧客』でなく『行きやすい顧客』へ訪問してしまっている」とある。ここには、重要な意味が含まれている。 「営業の生産性を高めるためには、営業の質と量を高める必要があります。量は行動量や商談数などで定量化することが比較的容易でしょう。一方、質についてはどうでしょうか。ほとんどの企業は、営業の質を把握できていないと思います」と長田氏は問いかける。 長田氏によると、営業の質を決めるポイントは「行くべき企業に行っているか」と「会うべき人に会っているか」だという。

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顧客ごとに、過去の実績や現在進んでいる案件、商談履歴などがすぐに分かる。

画面2. 顧客情報の見える化顧客情報

商談履歴 案件情報

限界利益・売上情報 名刺情報

表 . 営業に関してのよくある課題

1 営業マンの「日々の活動が見えていない」

2 資料作成・報告書・会議等に「時間がかかっている」

3 「行くべき顧客」でなく「行きやすい顧客」へ訪問してしまっている

4属人的なノウハウが主流であり、顧客・商談情報や名刺はバラバラまたは、営業の「属人的」管理になってしまっていて、うまく活用できていない

5 商談日報が言い訳や感想文になってしまい「事実」が掴めない

6 計画的に業務を進められず「目の前の仕事」に追われてしまっている

7 むやみに TEL・訪問してしまい「戦略的な仕組みができていない」

8 営業マン・マネージャー教育がOJT 中心で「その場限りでなかなか育たない」

9 「受注予測がいい加減」で精度が低く、いつの間にか案件が消えている

10 営業会議は「結果中心の報告」となり、次のアクションプランにつながらない

 まず、「行くべき企業」とはどのような企業か。上図の四象限は、縦軸に「自社の顧客に対する売上高」、横軸に「売上拡大余地」を設定したもの。Aゾーンは売上が大きく、拡大余地も大きいので、「放っておいても、担当者が訪問する」(長田氏)という顧客である。 次に、売上は大きいが拡大余地の小さいBゾーン。労力をかけても得るものは小さいのだが、担当者にとっては居心地のよい場所である。特に「1日○件以上」といった訪問数の目標があれば、ついついこうした顧客のところに足が向かってしまう。 問題は、四象限の右下にあるCゾーンである。Cゾーンの顧客は既存の売上実績が小さく、拡大余地が大きい。取引ゼロの新規顧客もここに含まれる。経営者やマネージャーとしては、何としても売上を拡大したい顧客である。 ところが、現場の担当者はCではなく、Bゾーン顧客に行きたがる。そんな状況が生まれるのは、マネージャーが担当者の訪問先を把握できていないから。「今日はX社とY社、Z社を訪問した」ということは分かっていても、「各社がどのゾーンに属しているか」までは意識していないのである。訪問先がどのゾーンかを可視化するだけで、状況は大きく変わる。 次に、「会うべき人」に会っているかどうか。長田氏は次のように語る。

 「印刷会社を例に説明しましょう。営業担当者が最も気安く会えるのは、いつも会社案内の追加印刷などを発注してくれる総務部門の窓口担当者。どこに何を発注するかという権限を持っているわけではありませんが、営業担当者はその人とばかり話をしています。総務部長に会えば、仕事を名刺にも広げることができるかもしれません。別の部門の責任者に会えれば、商品パンフやDMの注文につながる可能性もあります。しかし、『会うべき人』に会っていない。そんなケースは非常に多いと思います」 この点についても、マネージャーが「誰に会ったか」を正確に知ることで、適切に指導することができるはずだ。「eセールスマネージャー」は、決裁ルートに関わる部門担当者や役員を事前に定義し、未接触部門・未接触者は誰か、接触者の購買意欲の有無・強弱などを一覧で把握できるコンタクト先管理機能を備えている(画面3)。これを使えば、各営業が「行くべき企業に行っているか」と「会うべき人に会っているか」を簡単に知ることができる。つまり営業の質を可視化することができるのだ。

 マネージャーにとって、営業の質と量の定量的な把握は極めて重要。分かっていながらもなかなかなくせないムダを省き、営業チームのパワーを最大化するためにも、ソフトブレーンの「eセールスマネージャー」は大きな力になってくれるにちがいない。

ソフトブレーン株式会社東京都中央区八重洲 2丁目 3番 1号住友信託銀行八重洲ビル 9階TEL:03-6880-2600

http://www.softbrain.co.jp/

問い合わせ先

画面3. 「e セールスマネージャー」の    コンタクト先管理機能

図 . 顧客リストの分類

取引実績

AB

CD

拡大余地

上限を決める

ここを中心に組み立てる

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