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興味を持って見ていると、スクロールを細かくゆっくりおこなったり、 買おうとするときは、ページの一番下まで見に行ったりしますよね。 それは消費者が老若男女とわずみんな無意識的にやっていて、かつ購買心理を追究するのに非常に役に立つ知見です。 ZenClerkではそういった行動をパターン化しリアルタイムにユーザーの心理を推測し、及びそこからコンバージョンまでに必要なサービスを自動的に一人一人のユーザーにお届けします。その解析部分についてお話させて頂く予定です。
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WEB 閲覧時における無意識的な行動のデータマイニング
2013/10/19株式会社 DoBoken
桑山 礎@HAJIMEXI
http://zenclerk.com
目次
• 自己紹介
• ZenClerk とは
• Hesitate (ためらい)状態の行動パターンについての特定手法
• Hesitate アルゴリズムを使ってユーザーを特定しクーポン施策
• まとめ
自己紹介
• 1986 年生まれ 27 才
• 2005 年 : 早稲田大学理工学部経営システム工学科入学
• オークションのマルチエージェントシミュレータや、オークションデータを用いた中古商品価格予測モデルの研究等
• 2006 年 : 水のネットショップ立ち上げ、3ヶ月目で売上 100 万円
• 2007 年 : オークファン創業時よりインターン
• 2010 年 : 世界最大油田検層会社シュルンベルジェ入社
• 2012 年 : 株式会社 DoBoken 創業
データとインターネットとビールが好き。
株式会社 DoBoken の主な関心領域
意識的ではないが故にユーザー1人1人の性質を最も表す「無意識の行動情報」を分析対象とし、リアルタイムに推定したサイコグラフィックデータに基づく施策の実施までをサポートする事DoBoken の
主要な関心
Web SMP
Scroll
Mouse
App
TouchFlick DoubleTap Shake
2.リアルタイムにユーザーのサイコグラフィックを推定
3 . データに基づく施策の実施を自動化
Web SMP
モバイルに注力
興味 心理 欲求
1. ユーザーの「無意識の行動情報」を取得・分析
5
EC 向けデジタルコンシェルジュサービス
6
離脱
離脱
離脱 CV興味 購買心理
離脱 離脱
「初めてのお客様が来店!」
「特定の商品を探されているなぁ」
「決断を迷われているようだ・・」
CASE 1 CASE 2 CASE 3
ZenClerk の考え方
優秀な店員さんがお客さんの「無意識の行動」を観察し、相手に合わせて接客対応を変えるのと同じく、ZenClerk は web サイト内において、個々のユーザーに適切な情報を適切なタイミングで配信する
着眼点:リアル店舗での良いサービス
【購入の後押し】【選択肢を提供】【あえて何もしない】
お客さんの行動の観察 相手の状態に合わせた対応の実施
で可能な事for EC
7
ZenClerk のサイト内施策例
SearchPhase1 SelectPhase2 HesitatePhase3
特定の商品に興味を持っているが、まだ比較検討までは至っていない状態
ウェルカムメッセージ機能で
サイトの魅力を伝えるパーソナルクーポンで
離脱を防ぐ !
ランキングサイトからの流入で、他の競合他社と比べられている状態
あなたのお気に入りアイテム
アルゴリズムで
気に入ったと判別された商品を
一覧表示し比較行動をスムーズに!
複数の商品を比べ始め、一つの商品に絞ろうとしている状態
2.2倍!CVR 1.4倍!CVR1.6倍!売上
弊社クライアントLP
ZenClerk の分析面の目標
店をわかってもらうための Welcome message
来店 (100 人 )ニーズは具体的か抽象的かリピーターか新規か
いい商品を見つけるための Recommend
Search(20 人 )何かいいものがないかと探している
選択を絞る手伝いする自動 Bookmark
Select(10 人 )購入に向けた選択行動を行っている状態
最後の一押しCoupon
Hesitate(2 人 )一つの商品について、買うか買うまいか迷っている状態
1. ユーザーがなぜコンバージョンをするのかという理由を解明する2. ユーザーにメリットのある施策を行えること
CV
A B
Hesitate の定義、着想
ショッピングカートに入れる直前に買うか買うまいか迷っている状態
モノを買うという行為は、お金を払った後に対価を受け取る行為であり、一種のリスクが内在している。
そのリスクを出来るだけ少なくする為に、気に入ったものを見つけた後、その商品を買おうとする前には、エモーショナルな「欲しい」という気持ちに突き動かされながらも、その商品に関しての情報集めの「おさらい」をある程度きちんと行おうと Try し、「懸命な判断」をしようとする。
しかし人間の頭の処理容量には限界がある。
「何かをする、しない」という判断をするような、全ての決断は、意志の HP (ヒットポイント)を消耗するので、非常に疲れる。
そして、脳の抑制力が弱まる瞬間が必ずやってきて、苛立ちを感じ、決断を下すためにも非論理的な近道を取るようにもなる。
その瞬間こそ、ユーザーにキャンペーンを送信するべき時であり、CV に近いところであると言えるが、
同時に「苛立ち」を抱え、意志の HP を消費したユーザーが離脱するかもしれない分水嶺なのである。
感情の高ぶり
理性的判断の Try
意志の HP の消耗
脳の抑制力の弱体化
購入 or 離脱
Hesitate 時における無意識的行動の観察結果
[前提 ] アイテムページにおける行動である。
1. そのページに来たのが2回目
2. カードボタンホバー
3. (色/サイズ等)ラジオボタンクリック
4. 迷ってるから滞在時間が長い
5. レビュー/写真等をクリックするためクリックカウントが多い
6. マウスが行ったり来たりする
同じページを再度チェック
購入する
カートボタンへのホバー
色を選択してください製品情報の確認・選択
マウスの動き
スクロールの動き
20,000ページ分の閲覧行動の集計を行ったところ、実際に 1.かつ 2.or3. を満たしたページの CV率は 34/71件
そんなに CV に近いなら施策でもっと CV させたいと思いません?
11
【重要】 2.ホバー、 3. ラジオの特徴には一つ問題が有る
0:00:00 0:00:17 0:00:34 0:00:51 0:01:09 0:01:26 0:01:43 0:02:00 0:02:180:00:00
0:00:17
0:00:34
0:00:51
0:01:09
0:01:26
0:01:43
0:02:00
0:02:18
カードボタンホバーかラジオボタンクリックが起きた時間
ページを開いてからの時間
ペー
ジを閉
じる
まで
の時間
A. 入ってすぐ CV
B. もしホバー等しても、でもクーポンを出す暇がない
C. 理想的
理想は、ページを開いてすぐ Hesitate 的な行動を行い、その後しばらく滞在すること。でも少ない。どうする?
無意識的な行動パターン分析から、その人が Hesitateか予測
【命題】そのページ閲覧 10秒目までにした行動から、その行動が Hesitate ユーザーの行動であるかどうか判別
教師データ
アイテムページ上で、
• 同じページ2回目以上の閲覧で、ラジオボタンクリックかカートボタンホバーをする(:1)。と、そのときの行動データ。
• それ以外のケース(:0)。と、その行動データ。
仮説検証のため、機械学習を用い、ユーザー行動パターンの分析を行う
説明変数 (15〜 20種類)
• 基本系(例)滞在時間、マウスを動かした回数、カーソル移動距離
• 頻度系…頻度が高ければ注意深く/アクティブに見ている(例)スクロール頻度、カーソル移動頻度
• スピード系…遅いよりは早い方がアクティブ。ただし早すぎるのは飛ばし読みしている(例)スクロールスピード、カーソル縦/横スピード
• ページ見た長さ当たり系…こちらも大きければ注意深く/アクティブに見ている(例)見た長さ当たりカーソル移動距離、見たページ長さあたりクリック回数
使う機械学習手法…非線形用モデル(決定木 C4.5 )
機械学習結果の結果説明
• 精度… 75.0%
• 重要な変数…スクロールスピードマウスカウントページ長さ当たりクリックカウント等
14
TP FP Precision Recall F-MeasurenotHesitate 76.8% 26.7% 74.2% 76.8% 75.5%Hesitate 73.3% 23.2% 75.9% 73.3% 74.6%Weighted Avg 75.0% 25.0% 75.1% 75.0% 75.0%
15
決定木説明
1. スクロール速度が遅すぎない
2. マウスカウントが多い
3 . クリックカウントがあったときは、スクロール頻度が低い
クーポン施策結果
Hesitate 的な行動ではない
Hesitate 的な行動&クーポンな
し
Hesitate 的な行動&クーポン
CV率 0.0211131337165135
0.0704443412292924
0.0803571428571428
0.5%
1.5%
2.5%
3.5%
4.5%
5.5%
6.5%
7.5%
8.5%
14%UP
配信したクーポンと同様なキャンペーンを、同じ期間に全ページでサイト右側(イメージ)で告知していた。迷っているタイミングだというのと、自分だけに送られ
て来たという体験が結果に結びついている。 t 検定済。
クーポンイメージ
同時期に行われていたセールイメージ
17
クーポンを出すのに適切なタイミング
1秒
後か
ら10秒
後
11秒
後か
ら20秒
後
21秒
後か
ら1
分後
1分
後か
ら2
分後
2分
後か
ら5
分後
0.00%
0.50%
1.00%
1.50%
2.00%
2.50%
3.00%
3.50%
4.00%
4.50%
クーポンをランダムに配布し、表示されたタイミングと CV率
ちなみに
1. クリックの前にホバーする人は 27% くらいいる
2. 「2回目にそのページを訪問して hesitate 行動にならない人」で多いのは、タブブラウジングをしているユーザー(情報強者)が多い
まとめ
• ページ内での動きの”アクティブ指数”(ページ内のクリック回数、マウススピード、スクロール頻度等)が高いと、”結果的に”、セッション滞在時間が伸びる傾向も分かった
• ユーザーがなぜコンバージョンをするのかという理由を、無意識的な行動をに着目し、機械学習手法を用いて、追究して行くのが ZenClerk です。
• 今後は言語解析領域に踏み込んで行く予定です。
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DoBoken チーム
DoBoken の強み
( 大規模データ処理 )×(機械学習によるアクショナブルなデータ分析 )×(改善に効果のあるアクションの実施 )この「3本の矢」を、リアルタイムに高いレベルで扱うことができる組織であること
大規模データ受け入れ
データ分析機械学習
施策の実施UI,UX
早稲田大学理工学部経営システム卒カヤックで 1 年働き、 ADK で 4 年web広告の経験を蓄積デザインから JS 、 rails プログラミング、データ分析まで幅広くこなす
AKIBA Growth Hacker
機械学習とデータ分析を専攻就職後を含めて6年の経験データ分析で南青山 120m^2の家を割安な 15 万円で発見
HAJIME co-founder
COLE co-founder東京大学法学部卒戦略コンサルティング CDI出身
NAJI co-founder10 年以上のエンジニア歴大規模データのリアルタイムな受け入れが得意既存の ZenClerk の根幹システムを単独で構築
YUJI Security Hacker
北海道大学中退、 University ofNottingham交換留学、 LutherCollege卒業works applications の EC 事業のセキュリティ領域を単独で構築
JOUKOFront-end Hacker
フィンランド出身10代前半からプログラミングに親しみ、 3D のモデリングなどを経験5カ国語を話し、囲碁が得意。
お問い合わせ先桑山礎 [email protected]