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RubyKaigiの作り方 2016/04/22 一般社団法人日本Rubyの会/株式会社達人出版会 高橋征義

TdX#01 RubyKaigiの作り方

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RubyKaigiの作り方2016/04/22

一般社団法人日本Rubyの会/株式会社達人出版会高橋征義

質問• 開発者Kaigi(開発者カンファレンス)に参加したことのあ

る方?

RubyKaigiとは

RubyKaigiとは• “RubyistのRubyistによる、Rubyistとそうでない人のため

のカンファレンスです”

• Rubyist: Rubyを使ってる人、好きな人

• 2006年〜2011年でいったん終了

• 2013年からInternational Conferenceとして再開

• 高橋は2006〜2011年までの実行委員長

• 2013以降はOrganizerの一人

自己紹介

自己紹介• 高橋征義

• Webアプリケーション開発者

• 株式会社達人出版会代表取締役

• ITエンジニア向けの技術系電子書籍の制作・販売

• 一般社団法人日本Rubyの会代表理事

• プログラミング言語Rubyの開発者・利用者の支援

開発者Kaigiとは• ITエンジニア(開発者)向けのイベント

• 「勉強会」「ミートアップ」「ハッカソン」「セミナー」「ハンズオン」「カンファレンス」…

• 数時間〜数日間

• 有償・無償

開発者Kaigiの目的• 勉強、知識の向上

• 情報交換、知見の共有

• 宣伝

• 自慢大会

• ネットワーキング

RubyKaigi• 開催期間: 3日間程度

• 非公式の前日企画等も

• 参加人数: 500人〜1,000人

• マルチトラック(2+α)

• 参加費: 6,000円→20,000〜30,000円

• スタッフ: 数十名程度、無償

RubyKaigiで大切にしていること

大切にしていること• 怪我や事故などがなく、つつがなく会期の日程を終えられること• "Matz is nice, so we're nice."• RubyKaigiは、RubyistのRubyistによる、Rubyistとそうでない人の

ためのカンファレンスです• それぞれのRubyKaigiは誰にとっても初めてのものであり、1回限りの

ものだ• 何よりも自分たちが"RubyKaigiの会期中の運営"を楽しむこと• 家族や大切な人との時間を台無しにしないようにしてください (急な欠

席によって運営が滞りそうになることよりも、ご自分の人生を大切にしてください)

開発者Kaigiと運営チーム

チームと役割• 一定以上の規模のあるチームには役割分担がある

• 担当領域による分担

• ロールによる分担

• 特性による分担

チームの役割分担• 方向性を決めるひと• 具体的な計画に落としこむひと• 全体を見て指揮するひと• 適宜ツッコミをいれるひと• 進捗を確認するひと• 対外的な交渉をするひと• こまかい部分をまとめるひと• 特定の技術に長けているひと• 現場で動くひと• 面白いことをいうひと• 誰も手を出さないところに手を出すひと

チームの役割分担• 方向性を決めるひと• 具体的な計画に落としこむひと• 全体を見て指揮するひと• 適宜ツッコミをいれるひと• 進捗を確認するひと• 対外的な交渉をするひと• こまかい部分をまとめるひと• 特定の技術に長けているひと• 現場で動くひと• 面白いことをいうひと• 誰も手を出さないところに手を出すひと

チームの規模の問題• 規模の目安

• 数名程度

• 〜40 or 50名程度

• それ以上

数名程度• いろいろできるタイプの人が集まる

• 一人で複数のロールを担当する・できる

• お互いがお互いを知ってる

• →あまり困らない

• リソース不足で困ることはあるかも

数名〜十名程度• 専門チームができる• 「知らない人」ができる

• 全員を知ってる人はいても、一部しか知らない人がいる• 進捗・問題が把握できなくなる• チームのリーダーが導入されたりする

• 全員で意見交換できないため• →階層化

それ以上• さらなる階層化・組織化

• 進捗確認・問題把握・課題解決ができなくなる

• 例えば:最新の収支予測が分からない

• 誰に聞けばよいか、お願いすればよいかも分からない

• そもそも知ってる人がいるのかどうかも不明

問題の解決方法• 本質的に難しそう

• 一般的な組織運営の課題そのもの• 特に無償の場合、無理なことはお願いしづらい

• 来なくなる• 「あきらめる」

• できたことを評価して、できなかったことは忘れる• 大事なことを絞り込む• 大事なことでも場合によってはあきらめる

問題の解決方法• メンバーの均質性を高める、という解決策

• 「同じ方向を向く」

• 推測可能性は高まる

• 弊害もありそう

• そもそも集める・揃えるのが難しい

• 均質すぎるのは長期的には別の問題を引き起こすのでは

• やはり本質的に難しい問題

お金• RubyKaigiだと予算が8桁円になる

• 何かあっても個人で立て替えられるレベルではない(と思う…)

• ありがたいことに多数のスポンサーの方々によって支えられている

• ただしキャッシュフローには注意• スポンサーさんからの入金前に請求書が来る

• 決算は法人として会計事務所さんにお願いしている

チーム・スタッフとお金• スタッフにお金を払うかどうか問題• RubyKaigiでは基本みんな無償

• デザイン等、いくつかのロールには「発注」• 無償のスタッフと有償のスタッフの混在のコントロールは難しそう

• 今回は有償も検討

RubyKaigiPatterns

「名前重要」• チームの名前

• KaigiFreaks

• チームウェルカム

• 喫茶自由

• スーパースター

• コミュニケーションデザイン

KaigiFreaks• 配信、音響、音楽

• ConFreaksが語源

• Ruby Conferenceなどの配信

• Confenrece + Freaks

• Conference → Kaigi

チームウェルカム• 受付

• 「ウェルカム」の気持ち

喫茶自由• 飲食スペース

• 担当者は「マスター」

• 無料だけど自由

• 「Free (Software)」

スーパースター• 翻訳・通訳

• 海外から来た方に「super star」と呼ばれたのが由来

コミュニケーションデザイン• 「コミュニケーション」を設計する

• アンチボッチランチ

なぜ名前は重要なのか• 名前=設計

• 良い名前を考えることが設計になる

• 名前=アイデンティティ

• 帰属感

• 「私たちのこと」になる

名前づけの問題点• 凝ると符丁になりがち

• 通じない

• 内輪感が増す

• 参加者にもスタッフにも通じなかったりする

• 「わかりやすさ」と「特別感」のバランスに気をつける

カンファレンスの帰り道効果

カンファレンスの帰り道効果• カンファレンスに参加した帰り道で新しい企画を思いつく

• カンファレンスの高揚感• 自分たちも何かしたい

• RubyKaigiはRubyConf 2001の帰り道が発端• 5年越しで開催

• DevLOVEはRubyKaigiの帰り道から生まれたそう

ワークのお題• 架空のイベントを開催する運営グループの1チームとして、

• チームの役割

• チームの名前

• を考えてください。

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