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RDOで体験! OpenStackの基本機能 レッドハット株式会社 中井悦司 / Etsuji Nakai Senior Solution Architect and Cloud Evangelist v1.0 2013/11/14

RDOで体験! OpenStackの基本機能

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RDOで体験!

OpenStackの基本機能

レッドハット株式会社中井悦司 / Etsuji NakaiSenior Solution Architectand Cloud Evangelistv1.0 2013/11/14

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自己紹介

中井悦司(なかいえつじ)– Twitter @enakai00

日々の仕事– Senior Solution Architect and

Cloud Evangelist at Red Hat K.K.企業システムでオープンソースの活用を希望されるお客様を全力でご支援させていただきます。

昔とった杵柄– 素粒子論の研究(超弦理論とか)– 予備校講師(物理担当)– インフラエンジニア(Unix/Linux専門)

「Linux独習書の新定番」書きました!

読者の声より ――「今はインターネット上に情報が溢れているけど、質の高い入門書が少なく  なっているのは不幸なことだと思う。そんな中、この本はすごくいい」「平易な言葉でありながら、決して足りなくはない。慎重に選ばれています。 脳みそに染みこんで来ます」

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目次

RDOの紹介

利用者から見たOpenStackの機能– 仮想ネットワーク– 仮想マシンインスタンス– ブロックボリューム– プロジェクト管理

メタデータとCloud-Init

(*) 本資料は2013年7月時点のRDO(Grizzly)に基づく情報を提供しています。

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RDOの紹介

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RDO :RHELでOpenStackを利用するユーザ向けのコミュニティ活動 RDOが提供するRHEL用OpenStackは、誰でも無償で利用ができます。

http://special.nikkeibp.co.jp/ts/article/ac0e/143743/

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RDO :RHELでOpenStackを利用するユーザ向けのコミュニティ活動

OpenStack Foundation

RDOは、RHEL/FedoraでOpenStackを利用するユーザのコミュニティです。

主な活動内容– RHEL/Fedora用のRPMパッケージを提供

• http://repos.fedorapeople.org/repos/openstack/openstack-grizzly/– Puppetベースのインストーラ「Packstack」を提供– QAフォーラムを運営(Red Hatの開発者が回答してくれることもあります。)

OpenStackを創る人々のコミュニティ (RHEL/Fedoraで)OpenStackを

使う人々のコミュニティ

http://openstack.redhat.com

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(参考)RDOとPackstackでデモ環境を簡単構築

下図の道具があれば、オールインワン構成のデモ環境を簡単に構築できます。

em1

em2

Intel-VT/AMD-V対応サーバ

ホストアクセス用NIC

VMアクセス用NIC

インターネット

インターネットにアクセスできるネットワーク

Fedora18

4GB以上のメモリ

「最短手順でRDO(Grizzly)のデモ環境を構築」http://d.hatena.ne.jp/enakai00/20131022/1382443408

手順はこちらを参照

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OpenStackが提供するコンピューティングリソース

OpenStackのユーザは、Webコンソール/APIを利用して、次のようなコンピューティングリソースを利用します。

– 仮想ネットワーク– 仮想マシンインスタンス– ブロックボリューム

データ領域 ブロックボリューム

仮想ルータ

仮想スイッチ

外部ネットワーク

プロジェクト環境

OpenStackユーザ

OS領域

各ユーザは特定の「プロジェクト」に所属します。

– プロジェクト内でリソースを共有– プロジェクト全体でのリソース使用量の上限設定、リソース使用状況のレポーティングなどが可能

仮想マシンインスタンス

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利用者から見たOpenStackの機能〜仮想ネットワーク〜

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仮想ネットワーク (1)

プロジェクトごとに仮想ルータを用意して、その背後にプライベートなネットワーク環境を構成します。

– ブロードバンドルータで家庭内LANをインターネットに接続するような感覚です。 仮想スイッチを作成して、ルータに接続します。

– それぞれの仮想スイッチは、プライベートIPの独立したサブネットを持ちます。 仮想マシンインスタンス起動時は、接続する仮想スイッチを選択します。

– DHCPでプライベートIPアドレスが割り当てられます。– 同じプロジェクトの仮想マシンインスタンス間は、プライベートIPで通信できます。

仮想スイッチ192.168.101.0/24

プロジェクトA専用ルータ

外部ネットワーク

プロジェクトB専用ルータ

仮想スイッチ192.168.102.0/24

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仮想ネットワーク (2)

外部ネットワークと通信する際は、仮想マシンインスタンスに「フローティングIP」を割り当てます。

– 外部ネットワークのサブネット上で、フローティングIPとして利用可能なIPアドレスをプールしておきます。

– 仮想ルータ上で、フローティングIPとプライベートIPのNATが行われます。– フローティングIPを割り当てない場合でも、仮想マシンインスタンスから外部ネット

ワークへの接続は可能です。(仮想ルータのIPアドレスを代表IPとして、マスカレード接続します。)

Webサーバー DBサーバー

プライベートIP プライベートIP

フローティングIP

外部ネットワークからはフローティングIPで接続

インスタンス同士はプライベートIPで接続

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セキュリティグループによるパケットフィルタリング

仮想マシンインスタンスの受信パケットを「セキュリティグループ」でフィルタリングします。

– セキュリティグループを作成して、「プロトコル、宛先ポート、送信元IP」などの条件で受信を許可するパケットを指定します。

– 仮想マシンインスタンス起動時に適用するセキュリティグループを指定します。

TCP22番は任意のIPから受信許可

Pingは192.168.0.0/16からのみ許可

セキュリティグループ「Development」の仮想マシンインスタンスからは任意のTCP接続を許可

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利用者から見たOpenStackの機能〜仮想マシンインスタンス〜

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外部ネットワーク

仮想マシンインスタンスの起動

仮想マシンインスタンスを起動する際は、次の項目を指定します。

– インスタンスタイプ– テンプレートイメージ (*)

– 接続する仮想ネットワーク– セキュリティグループ– キーペア

OS領域テンプレート

イメージ

複製

複数ネットワーク接続も可能

セキュリティグループ

形式 説明

raw フラットなイメージファイル

AMI/AKI/ARI Amazon EC2が利用する形式

qcow2 Linux KVMが利用する形式

VDI VirtualBoxが利用する形式

VMDK VMwareが利用する形式

VHD Hyper-Vが利用する形式

(*) テンプレートイメージ作成機能は、OpenStackは提供しません。外部ツールで作成したものをインポートします。

テンプレートとしてインポート可能なイメージ形式

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キーペアによるSSHログイン認証

事前に公開鍵を登録しておき、仮想マシンインスタンス起動時にゲストOSに埋め込みます。–公開鍵の登録は、ユーザ個別に行います。複数ユーザでキーペアを共有する形にはなりま

せん。

ユーザー情報データベース

仮想マシンインスタンス

②公開鍵をゲストOSに埋め込み

秘密鍵

公開鍵

①公開鍵を事前に登録

③秘密鍵で認証

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インスタンスタイプの指定

デフォルトのインスタンスタイプ– ルートディスクは、テンプレートイメージを複製した後に指定のサイズまで拡張されます。

(m1.tinyでは拡張しません。)

管理者ユーザは任意のインスタンスタイプを定義することができます。– 一時ディスクとスワップディスクを与えると、ゲストOSからは下図のように認識されます。– これらのディスク領域は、仮想マシンインスタンスを削除すると、すべて破棄されます。(永続保存が必要なユーザデータは、ブロックボリュームに保存します。)

インスタンスタイプ 仮想CPU メモリルート

ディスク一時

ディスクスワップディスク

m1.tiny 1 512MB 0GB 0 0

m1.small 1 2GB 20GB 0 0

m1.medium 2 4GB 40GB 0 0

m1.large 4 4GB 80GB 0 0

m1.xlarge 8 8GB 160GB 0 0

NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINTvda 252:0 0 20G 0 disk └─vda1 252:1 0 20G 0 part /vdb 252:16 0 5G 0 disk /mntvdc 252:32 0 1G 0 disk [SWAP] スワップディスク

ルートディスク

一時ディスク

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仮想マシンインスタンスの「スナップショット」

仮想マシンインスタンスの「スナップショット」により、ルートディスクを複製して保存することができます。

OS領域

テンプレートイメージ

テンプレートイメージから仮想マシンインスタンス起動

インスタンスのスナップショット

OS領域

ルートディスクを複製してスナップショットを作成

スナップショットから仮想マシンインスタンス起動

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利用者から見たOpenStackの機能〜ブロックボリューム〜

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ブロックボリュームの使い方

ブロックボリュームは、仮想マシンインスタンスを停止してもそのまま残るので、永続的なデータ保存領域として使います。

データ領域

③スナップショット作成

④スナップショットを複製して新たなブロックボリュームを作成

②仮想マシンインスタンスに接続してデータ領域として使用

データ領域

他の仮想マシンインスタンスに再接続可能(同時接続は不可)

①新規ブロックボリュームを作成

OS領域 OS領域

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RDOで体験!OpenStackの基本機能

ブロックボリュームからの起動

ブロックボリュームにゲストOSをインストールして、ブロックボリュームから仮想マシンインスタンスを起動することも可能です。

– 仮想マシンインスタンスを停止しても、OS領域への変更が破棄されずに残ります。– スナップショットを作成しておき、仮想マシンインスタンスを起動するタイミングで、

スナップショットから新しいブロックボリュームを用意することも可能です。

OS領域

仮想マシンインスタンスに接続してゲストOS起動

テンプレートイメージを複製してブロックボリュームを作成(*)

OS領域テンプレート

イメージ

OS領域

スナップショット作成

OS領域

複製

(*) この操作はGrizzlyのHorizon Dashboardには搭載されていません。コマンドラインでのAPI操作が必要です。

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利用者から見たOpenStackの機能〜プロジェクト管理機能〜

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新規プロジェクト/ユーザの作成

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プロジェクト単位のリソース使用レポート

現在の使用量 指定月の累計

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プロジェクト全体でのリソース使用量の上限設定

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メタデータとCloud-Init

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仮想マシンインスタンスのメタデータ

ゲストOSから「http://169.254.169.254」にアクセスすると、仮想マシンインスタンス固有の情報が取得できます。これを「メタデータ」と呼びます。

ゲストOSに「Cloud-Init」というツールを導入すると、仮想マシンインスタンス起動時にメタデータを利用して、ゲストOSの自動セットアップを行います。

– 一時ディスクのマウントやスワップディスクの構成は、Cloud-Initが行なっています。– 公式ドキュメント http://cloudinit.readthedocs.org/en/latest/

$ curl http://169.254.169.254/2009-04-04/meta-data/hostnamevm03.novalocal$ curl http://169.254.169.254/2009-04-04/meta-data/local-ipv4192.168.101.4$ curl http://169.254.169.254/2009-04-04/meta-data/public-keys/0/openssh-keySsh-rsa AAAAB3NzaC1yc2EAAAABIwAAAQEA5W2IynhVezp+DpN11xdsY/8NOqeF8r7eYqVteeWZSBfnYhKn8D85JmByBQnJ7HrJIrdMvfTYwWxi+swfFlryG3A+oSll0tT71FLAWnAYz26ML3HccyJ7E2bD66BSditbDITKH3V66oN9c3rIEXZYQ3A+GEiA1cFD++R0FNKxyBOkjduycvksB5Nl9xb3k6z4uoZ7JQD5J14qnooM55Blmn2CC2/2KlapxMi0tgSdkdfnSSxbYvlBztGiF3M4ey7kyuWwhE2iPBwkV/OhANl3nwHidcNdBrAGC3u78aTtUEwZtNUqrevVKM/yUfRRyPRNivuGOkvjTDUL/9BGquBX9Q== enakai@kakinoha

$ curl http://169.254.169.254/2009-04-04/meta-data/block-de-mapping/root/dev/vda$ curl http://169.254.169.254/2009-04-04/meta-data/block-device-mapping/ephemeral0/dev/vdb$ curl http://169.254.169.254/2009-04-04/meta-data/bloe-mapping/swap/dev/vdc

メタデータの例

ルートディスク/一時ディスク/スワップディスクに対応するデバイス名

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カスタマイズ・スクリプト(User Data)による自動化

仮想マシンインスタンス起動時に「カスタマイズ・スクリプト(User Data)」を与えると任意のテキストをメタデータとしてゲストOSに受け渡すことができます。

Cloud-Initは、カスタマイズ・スクリプトを解釈して、さまざまな自動化を実現します。–下図はシェルスクリプトを渡して、「/etc/motd」を設定しています。– この他にもCloud-Init独自の構文で、処理内容を指示することができます。

$ curl http://169.254.169.254/2009-04-04/user-data#!/bin/shecho 'Hello, World' > /etc/motdexit 0

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Thank you