交通コンサルティング事業とデータ分析事例のご紹介

交通コンサルティング事業とデータ分析事例のご紹介

株式会社ナビタイムジャパン

交通コンサルティング事業

北崎茂

2014/08/30 オープンデータ・トークシリーズ第10回

2

本日の話題

会社・事業紹介

データ分析事例紹介

• ①携帯カーナビプローブデータ

• ②経路検索実績データ

• ③経路選択データ

• ④公共交通時刻表データ

オープンデータの活用事例

• ①経路探索のチューニング

• ②駐輪場情報の拡充

• ③駐車場の満空情報

まとめ・今後の展開

2 NAVITIME JAPAN CO., LTD. PRORIETARY & CONFIDENTIAL. ALL RIGHTS RESERVED, COPYRIGHT NAVITIME JAPAN CO., LTD.

3

コンシューマサービスの規模

3

有料課金ユーザー数約400万人月間ユニークユーザー数約2400万UU

（2014年3月末時点） NAVITIME JAPAN CO., LTD. PRORIETARY & CONFIDENTIAL. ALL RIGHTS RESERVED, COPYRIGHT NAVITIME JAPAN CO., LTD.

https://store.willcom-inc.com/ec/faces/index.jsp

http://www.microsoft.com/ja-jp/windowsphone/

事業領域

法人サービスコンシューマサービス

単機能サービス

ASP

トータルナビ

海外サービス

テレマティクス

ビジネスナビタイム

ドライブサービス

「トータルナビ」を主軸としたコンシューマー向けアプリ/サービス

カーナビを主軸としたコンシューマー向けアプリ/サービス

特定の移動手段に特化したコンシューマー向けアプリ/サービス

海外、インバウンドを対象としたコンシューマー向けナビアプリ/

サービス

国内外の自動車メーカー、車載機メーカー向けのカーナビゲーションアプリや

コンテンツAPIのライセンス事業

ルート検索付き地図配信ASPや乗換・時刻表ASP、「NAVITIME」内のバナー広告を

法人向けに開発・販売

ナビゲーションエンジンを主軸とした交通費精算や動態管理のソリューションを

法人向けに開発・販売

交通コンサルティング交通の最適化や地域の活性化に貢献するための

データ提供、分析、コンサルティング

Webメディア PC NAVITIMEの開発・運営ならびに

NAVITIMEサービスを媒体とした広告、アフィリエイト事業


交通コンサルティング事業とは

5

ナビゲーションに加え交通自体の最適化・地域の活性化によって移動全体を最適化します

•観光・商業施設

•交通事業者

•官公庁・自治体

地域各主体

•学術・研究機関

•コンサルタント

•マーケティング

• ITベンダー

パートナー

コンシューマサービス

NAVITIME

ドライブサポーター

カーナビタイム

乗換NAVITIME

バスNAVITIME

自転車NAVITIME

こみれぽ

走行実績

経路検索実績

口コミ情報

抽出

分析

ナビゲーションサービスで培ってきたデータ・技術・ユーザ基盤を活かし、交通・移動に関するデータ提供・分析・コンサルティングを行っています。

NAVITIME JAPAN CO., LTD. PRORIETARY & CONFIDENTIAL. ALL RIGHTS RESERVED, COPYRIGHT NAVITIME JAPAN CO., LTD.

①携帯カーナビプローブデータ

6

7

データの概要

7

データ取得対象サービス

ナビタイムジャパンが運営する下記サービスのデータを使用

スマートフォン

• ドライブサポーター • カーナビタイム for Smartphone

フィーチャーフォン

• ドライブサポーター

プローブデータの取得方法

• 1～6秒間隔で測位したGPS座標から速度等を算出する

• 匿名化の上各種分析に利用

100m

座標のプロット


8

右左折方向別の交差点分析～地図表示～

8

左折が特に混雑(158秒)

平均交差点通過時間（t[s]）別に色分け ➔：t ≦30 ➔：30＜t ≦60 ➔：60＜t ≦90 ➔：90＜t 通過数が多いほど線幅が太い

混雑している地域や交差点の抽出から右左折方向別の詳細表示まで行える

全国東京都心部西巣鴨交差点

三大都市圏を始め、多くの都市の交

差点に混雑が発生しています。

地域内の混雑した交差点を抽出

することができます。

特定の流入・流出方向だけ混雑しているのか、グラフィ

カルに確認することができます。

対象箇所：全国の信号交差点（道路ネットワークデータより抽出）対象期間：2013年9-11月 3カ月平日9-19時表示ツール：QGIS(無料,オープンソースのGIS)

交差点の混雑状況をGIS上で表示し、直感的に状況を把握することができます。


9

0%

5%

10%

15%

20%

≦0

≦40

≦80

≦120

≦160

≦200

≦240

≦280

≦320

≦360

≦400

≦440

交差点通過時間[秒]

左折通過数：429回

平均：158秒

直進通過数：941回

平均：59秒

0

60

120

180

240

300

360

7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

交差点通過時間

[s]

時間帯

左折時間（平均±標準偏差）直進時間（平均）

車線割り当て

右左折方向別の交差点分析～詳細分析（西巣鴨）～

9

交差点通過時間の分布時間帯別の交差点通過時間

登下校時間帯の左折時間が長い

通過時間の分布や、時間帯別の傾向を元に、改善に向けたより具体的な分析が可能です。

信号現示(実測)

サイクル長 139s

直進・左折 36s

右折 17s

交差点構造の変更や信号制御の見直しのための分析が可能

左折時間（平均±標準偏差）直進時間（平均）

3分以上かかる場合が38%

対象箇所：西巣鴨交差点国道17号上り方面からの流入対象期間：2013年9-11月 3カ月平日9-19時


道路整備効果（圏央道）～利用状況～

10

事例概要

• 開通区間相模原愛川IC～高尾山IC

• 開通日 2014年6月28日

• 集計期間 2014年6月29日～7月26日 2013年6月30日～7月27日

• 抽出断面相模原愛川IC →高尾山IC

n=3,242

開通

区間

環状道路らしく多様に利用されている

凡例

流入

抽出断面

流出数字は流入・流出率

東名・関越間を

短絡している

断面交通流データにより、開通道路の利用状況を、スピーディーに把握することができます。

開通当日※からカーナビの地図に反映

※自動車専用道等の主要道のみ即日対応。その他道路は半年以内に反映。各道路の即日対応状況はお問い合わせください。

1か月後の整備効果プレスリリースに掲載可能


道路整備効果（圏央道）～時間短縮効果～

11

開通前年開通後

n=33 n=392

圏央道経由 101分

圏央道経由 61分

東京IC経由 135分

交通流図は終日, 所要時間は7-19時の中央値

未開通

厚木IC

西方面

鶴ヶ島JCT北方面

経路選択データと区間通過データを組み合わせることで開通効果を把握することができます。

利用の転換状況がわかる一般道も併せた時間短縮効果がわかる NAVITIME JAPAN CO., LTD. PRORIETARY & CONFIDENTIAL. ALL RIGHTS RESERVED, COPYRIGHT NAVITIME JAPAN CO., LTD.

交通流分析～圏央道 / 地域の渋滞緩和～

12

並行一般国道(129・16号）環八通り

用賀～谷原

43分→36分

相模原愛川～橋本駅南口

26分→18分

橋本駅南口～左入橋

21分→17分

地域の渋滞も緩和している

所要時間は平日7-19時の中央値

一般道路の渋滞状況も同じデータを元に把握することができます。


交通流分析～圏央道 / 海老名JCTの渋滞～

13

朝夕がほぼ毎日渋滞している

0:00

0:05

0:10

0:15

0:20

0:25

07/07月 07/08火 07/09水 07/10木 07/11金 07/12土 07/13日 07/14月 07/15火 07/16水 07/17木 07/18金 07/19土 07/20日 07/21月

東名厚木分岐→海老名JCT合流

厚木IC→海老名JCT合流

0:00

0:05

0:10

0:15

0:20

0:25

07/07月 07/08火 07/09水 07/10木 07/11金 07/12土 07/13日 07/14月 07/15火 07/16水 07/17木 07/18金 07/19土 07/20日 07/21月

東名厚木分岐→海老名JCT合流

厚木IC→海老名JCT合流

東名厚木分岐→ 海老名JCT合流

厚木IC→ 海老名JCT合流２→１車線に

減少

厚木IC→海老名JCTの区間所要時間

所要

時間

(h:m

m)

平日・夕(16-19時)のリンク旅行速度

平均旅行速度 [km/h]

～10

10～20

20～35

35～55

55～80

80～


14

データの特性～データ量の分布～

14

カバー率別の色分け凡例

①東京 72％

一次メッシュ別の一般幹線道路カバー率

都市部を中心に全国に分布

0

5

10

15

20

25

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1011121314151617181920212223

1時間あたりの

平均走行距離

[千台

km]

時間帯

平日土休日

時間帯別の平均走行距離

一次メッシュ 5339「東京」を対象日中1日平均3回以上取得

83%67%

36%14%

1%

11%23%

37%

43%

10%

2% 8%

14%

20%

25%

11%21%

57%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%

高速

道路

一般

国道

地方

主要道

一般

都道府

県道

一般道路

1～6回/月

1～2回/日

3～9回/日

10～回/日

首都圏では一般都道府県道以上での面的な分析が可能

道路種別区分別の日中のカバー率

一次メッシュ 5339「東京」を対象

一般都道府県道では57%が3回/日以上

日中に幅広く分布している

集計期間：2013年3月


15

②経路検索実績データ

16

概要

検索実績データとは、経路検索する際の条件を蓄積したデータです。

発着地

移動手段

発着希望日時

各種条件


17

統計からはわからない突発的移動需要を反映しています。

経路検索エンジンで再検索した推定経路を基に分析できます。

特長

17

多様なODが手軽にわかる

様々な交通手段、広範囲にわたる、駅・施設が判定済みの ODです。

再検索により経路を推定できる

未来の需要を反映している

公共交通と車の比較

自転車の需要

イベントによる需要の予測

こんな分析に… こんな分析に…

路線・便単位の需要

潜在需要災害・障害時の需要の予測

観光需要

競合比較

こんな分析に…

プローブとは異なる特長を活かした分析が可能です。


世界遺産登録後の人気急上昇

18

群馬県の週間スポットランキング（2014.08.01時点）

検索日別の目的地設定数（自動車・公共交通等）

0

500

1,000

1,500

2,000富岡製糸場

群馬サファリパーク

http://www.navitime.co.jp/ranking/spotlist?acode=10&category1_1=&term=w 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6

2013年 2014年

登録勧告後急上昇

サファリは微増

施設の人気や話題性の変化に経路検索数は敏感に反応します。地域内の主要施設や、集客力の経年変化を素早く把握できます。


http://www.navitime.co.jp/ranking/spotlist?acode=10&category1_1=&term=w

http://www.navitime.co.jp/ranking/spotlist?acode=10&category1_1=&term=w

富岡製糸場を目的地とした出発地の分布

19

出発地の分布から、その施設の商圏を把握できます。

世界遺産登録勧告後に富岡製糸場を目的地に設定した公共交通経路検索の

出発地市町村分布

対象期間： 2014年4月26日～6月30日 5～

62～

216～

537～

1381～

凡例

全国の広い地域からの検索がある


可視化～ヒートマップ～

2013年4月13日16時台「ももいろクローバーZ」のライブ（開演17時）が西武ドームで始まる 1時間前

ヒートマップにより移動が集中する場所を見つけることができます。

西武球場前が首都圏で7位

描画条件： 1時間に600回以上発着地に指定されている駅を描画。多いほど赤い。データ元： NAVITIME, 乗換NAVITIME, PC-NAVITIME


0

500

1000

1500

2000

2500

5 6 7 8 9 1011121314151617181920212223

累積経路検索数[件

]

検索対象時刻

リアルタイム

10分前

2時間前

15時間前

4日前

定常検索数

突発的移動需要の検出～具体例（西武球場前）～

輸送力調整、混雑回避の誘導、駅付近店舗の供給調整に活用可能。

2013年04月13日に西武球場前を到着指定した検索数

グッズ販売前

開演前

４日前から普段の８倍

経路検索の際には数時間～数日先の日時を指定されることが多いため、近未来の移動需要を検出することができます。


22

突発的移動需要の検出～駅混雑注意報サービス～

22

1ヶ月先までの期間に急に混雑しそうな駅を見つけることができる一般向けサービスです。

http://www.navitime.co.jp/pcn/forecast/station

8/2は長岡まつり大花火大会 2014年7月31日（木）時点の駅混雑予測カレンダー

21:10に最終の花火打ち上げ


http://www.navitime.co.jp/pcn/forecast/station

突発的移動需要の検出～帰りの方面予測～

23

イベント終了後を時刻指定した検索の目的地を元に、どの方面への移動需要が多いか事前に予測することができます。

花火大会後の長岡駅発の乗換検索目的地駅

対象： 2014年7月31日までに 8月2日の20時以降および終電を時刻指定した長岡駅発の乗換検索

n=1,602 ①新潟

312

②越後湯沢 155

③東京 79

④直江津 77

⑤燕三条 68

最終花火（21:10）まで見ると東京に帰れない？

長岡で宿が取れない人は越後湯沢の温泉に宿泊？？？


順位発駅期間中の検索数

1 池袋 105

2 大宮 79

3 新宿 72

4 渋谷 65

5 北千住 57

6 横浜 45

7 蒲田 44

対象データ：一部公式サービスにおいて 2013年5月13日～20日(8日間) に実行された検索実績

OD分析深夜バス需要分析～六本木発の終電検索～

24

色 1日あたりの検索数

● 6＜n

● 3＜n≦6

● 1＜n≦4

● 0.8＜n≦1

六本木発終電検索回数：6,645回

終電検索のデータから、昨今話題の終夜・深夜バスの潜在需要が分かります。

北方面への深夜バスの需要あり？


OD分析～成田 V.S. 羽田～

0-25% 25-35% 35-45% 45-55% 55-65% 65-75%

75-100%

各エリアから成田・羽田への車経路検索のうちの成田検索シェア

y = -0.003x + 0.627

R² = 0.2967

0%

20%

40%

60%

80%

100%

-90分 -60分 -30分 0分 30分 60分 90分

各エリア内で最もアクセスが多い地点への所要時間を計算。所要時間計算基準：・11/29 8:00着の渋滞考慮・高速道路優先円の大きさは成田+羽田の検索数を表す。

競合交通・施設との比較分析が可能

10分短縮でシェア3%増 ←成田が近い羽田が近い→

常磐・東北・北関東・関越・上信越道の

沿道でのシェアが高い。

今後の圏央道開通で、勢力図は大きく変わる？

各エリアから成田・羽田への車経路所要時間差と成田検索シェアの関係


26

データの特性（鉄道）～データ量の分布～

26

0

50

100

150

200

250

300

350

400

24(日) 3(日) 10(日) 17(日) 24(日)

経路

検索

数[万

件]

検索実施日

日別の検索実施数

都道府県別の検索実施数

6396

2033 1699

1

4

16

64

256

1024

4096

16384

北海道

青森県

岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県

群馬県

埼玉県

千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県

福井県

山梨県

長野県

岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

経路

検索

数[万

件]

都道府県

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23

経路

検索

数[万

件]

検索実施時刻

土休日

平日

時間帯別の検索実施数

1日300万件程度土曜日の検索が多い

7時～23時の検索が多い

首都圏や近畿・愛知における利用数が多い


27

単回帰、重回帰分析いずれも決定係数0.8を超える強い相関がある

データの特性（鉄道）～移動実績との比較～

27

説明変数決定係数

定期発着人員 0.84

定期外発着人員 0.87

重回帰 0.88

経路検索数と定期外発着人員の相関図

経路検索数と発着人員の回帰分析の決定係数 y = 0.0043x + 8220.5

R² = 0.8661

0

25

50

75

100

0 50 100 150

累積

検索

数[万

件]

都市交通年報定期発着人員[百万人]

上野

大宮

新橋

舞浜

品川

秋葉原

被説明変数… 経路検索実績データの累計検索数（2013年2月～3月）説明変数 … 都市交通年報(平成22年版) 各駅旅客発着通過状況表（首都交通圏）「定期発着人員」、「定期外発着人員」

検索実績では、実際に移動したのかどうかは把握できないので、公開されている移動実績の統計との比較で代表性を検証した。


③経路選択データ

28

経路選択データの概要

29

メール送信・カレンダー登録により判定

乗換経路一覧

経路選択データとは、複数経路の中からのユーザの選択をデータ化したものです。これを用いることで、経路選択モデル構築等の分析が可能です。

カーナビ経路一覧

案内開始により判定

料金感度分析等への利用競合対策等への利用


30

成田スカイ

アクセス特急

37.0%

スカイライナー

17.9%

京成本線

21.3%

JR線

6.7%

成田エクスプレス

16.1%

利用路線シェアの分析（成田空港着）

成田空港着の利用路線シェア

青砥駅

成田エクスプレス

スカイライナー

空港まで直行する路線のシェアが高い（乗換抵抗が高いモデルと整合）

乗換しやすい「青砥駅」に停めて浅草線・押上線からの利用者を取り込む？

有料

有料

n=1,424

スカイライナーの利用増加施策案

浅草線・押上線

出発駅別の利用路線シェア

競合路線間や、有料列車と無料列車等の利用路線シェアを算出することができます。

30

利用者増に役立つデータを容易に取得・表示できる NAVITIME JAPAN CO., LTD. PRORIETARY & CONFIDENTIAL. ALL RIGHTS RESERVED, COPYRIGHT NAVITIME JAPAN CO., LTD.

④公共交通時刻表データ

31

CONFIDENTIAL

［出発地点］

時刻表を見直し

現状

改善後

駅から30mでバス停に到着

すぐに船に乗れる！

駅駅電車

バス停バス停

バス

停留所停留所

船

［出発地点］

駅駅電車

バス停バス停

バス

停留所停留所

船

バス停を見直しスムーズに到着！

公共交通最適化のイメージ

時刻表データと経路検索エンジンを用いた公共交通最適化

平成24年度広島県公共交通移動活発化検討会業務実績

鉄道・バス・フェリー等の交通機関と徒歩とを組み合わせた経路検索結果を分析することで、利用者がどこで不便を感じやすいか、具体的な課題を抽出します。

下記論文より

タイトル経路検索エンジンを用いた公共交通のサービス水準評価

発表先第47回土木計画学研究発表会 2013/06/01

著者ナビタイムジャパン高田加奈子太田恒平，地域未来研究所前田雅人，広島大学大学院藤原章正


33

分析対象経路群の算出方法

33

04:45出発呉市役所 (徒歩 17分, 1155m) 05:05発呉 ↓ 呉線 05:46着広島乗換 16分 06:02発広島駅 ↓ 広島市電１号線 06:15着紙屋町東 (徒歩 1分, 92m) 06:16到着紙屋町交差点

06:19出発呉市役所 (徒歩 5分, 358m) 06:24発体育館前（呉市） ↓ 広島電鉄クレアライン 07:04着紙屋町 (徒歩 1分, 113m) 07:06到着紙屋町交差点

22:50出発呉市役所 (徒歩 17分, 1155m) 23:10発呉 ↓ 呉線 23:53着広島乗換 22分 00:15発広島駅（南口） ↓ 毘沙門台線 00:21着立町（広島県） (徒歩 4分, 300m) 00:25到着紙屋町交差点

始発検索経路 4:46発検索経路 22:04発検索経路 1分後発繰り返す 1分後発

翌日の始発

出発地目的地平均乗換回数平均所要時間 …

呉市役所紙屋町交差点 0.1回 47分 …

広島空港宮島 2.0回 142分 …

￤￤￤￤

• ODに対する1日分の最適経路群を算出し、分析を行った。

②経路情報を集計する

①出発時刻をずらしながら最適経路群を算出する

③OD毎に ①②を繰り返す


34

70 5377

53 53 60 53

5985

143

65 50 38 17

0分

60分

120分

180分

240分

09:50 11:10 11:25 14:05 16:50 16:55 19:00

乗換時間

発着地徒歩時間

乗車船時間

乗換利便性の分析

34

11:25発広島空港

↓空港連絡バス

11:30着河内インター

乗換 74分

12:44発河内インター

↓高速バス

13:16着竹原フェリー港内

乗換 14分

13:30発竹原港＜北崎港＞

↓航路

13:55着大崎上島垂水港

乗換 55分

14:50発垂水フェリー前

↓路線バス

15:05着木江支所

高速IC バス停

での乗換

フェリーからの乗換

乗換時間平均65分

時刻表データを使っているため課題が便単位で見えてくる

最大乗換時間が最大となった広島空港→大崎上島町木江支所の最適経路の所要時間（土曜9～21時）


35

本技術の転用：紙の経路時刻表のイメージ

35

安芸太田町役場

紙屋町

広島バスセンター

出発地付近地図目的地付近地図

安芸太田町役場発紙屋町行時刻表

出発乗車場所発車時刻下車場所到着時刻費用経由

06:25 安芸太田町役場 06:26 → 広島バスセンター 07:44 ¥1,350 広島電鉄三段峡線＜高速＞


08:33 安芸太田町役場 08:33 → 広島バスセンター 09:31 ¥1,350 広島-島根/新広益線[高速バス]

09:38 安芸太田町役場 09:39 → 広島バスセンター 11:42 ¥1,150 広島電鉄三段峡線＜在来＞

11:10 安芸太田町役場 11:11 → 広島バスセンター 12:48 ¥1,540 広島電鉄三段峡線＜在来＞乗換：下津浪／加計バスストップ広島-島根/広益線[高速バス]



15:53 安芸太田町役場 15:53 → 広島バスセンター 16:51 ¥1,350 広島-島根/新広益線[高速バス]



19:15 安芸太田町役場 19:16 → 紙屋町 21:22 ¥1,320 広島電鉄三段峡線＜在来＞乗換：可部中央大林線[広島交通]

印刷して自宅や公共施設に掲示

携帯端末機で表示


オープンデータの

活用事例

36

37

R² = 0.436

20

30

40

50

60

70

80

90

100

1 10 100 1,000 10,000

速度

[km

/h]

人口密度[人/km2]

経路探索のチューニング～メッシュごとの人口密度～

•プローブデータの平均速度と人口密度に相関関係がある

•人口密度、平日混雑時・２車線・一般幹線道路の速度から、メッシュごとに速度を設定した

•渋滞情報を利用しないユーザーにも高精度の経路探索結果を提供

人口密度のデータを活用して経路の速度目安を設定

平日混雑時・2車線・一般幹線道路の平均速度と人口密度の相関

都市町

地方

平日混雑時・2車線・一般幹線道路の平均速度

人口密度


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施設情報でのオープンデータの活用～駐輪場～

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•自治体のホームページを訪問

•場所や条件を確認

•システムに取り込めるように整形

•ユーザーが辿り着けるようにデータを提供（緯度経度の情報が必須）

ホームページの活用

•データ形式、項目がバラバラ

•人力なので時間がかかる

•データの更新が困難

•駐輪場が未導入の場所もある

課題


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システム間を連携した満空情報～前橋市の駐車場～

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時間に応じて、満空情報が表示されます。

・満車

・空車あり

移動をサポートする行動：

・ルート案内

・地図で確認

・周辺駐車場の検索


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駐車場の満空情報配信の仕組み

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データベース

Webサービス

データファイル（共通フォーマット）

前橋市様駐車場データ

データ取り込み口

定期的に駐車場の満空情報を配信

共通のデータフォーマット

既存のWebサービスへ取り込み

多くのユーザーに配信可能

他社駐車場データ

・・・


まとめと今後の展開

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地域・交通インフラと連携した情報提供サービス

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道路連動型工事告知バナー

交通インフラ・地域から利用者への情報発信を手助けするサービスも展開していきます。

広島県サイクリングロード特集


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交通分野における当社の役割

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ユーザへのサービス提供だけでなく、交通インフラ・地域とユーザとの間をつなぐ情報の架け橋として交通全体の最適化に貢献していきます。


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今後の展開

ご相談などはこちらのメールアドレスにお願いします。

[email protected] （交通コンサルティング事業宛)

•データ形式と語彙が統一されるとデータの取り込みが簡単

•営業時間、駐車（駐輪）台数などの拡充を望むユーザーの声多数

フォーマットの統一と属性の拡充

•更新（新しい施設の導入、古い施設の削除）を迅速に反映

• API で動的につながると満空情報も活用

•新規ビジネスの創出、地域の活性化にもつながる

システム間連携

•相対的な割合が分かると実際の値への拡大係数の精度向上が見込める

•企業や業種を横断した比較が可能になる。

実測値との突合せ


mailto:[email protected]

Technology

交通コンサルティング事業と データ分析事例のご紹介

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