Upload
science-talks-
View
306
Download
3
Embed Size (px)
Citation preview
サイエンストークスとは
サイエンストークスは、研究や実務の現場の若手が中心になって活動する日本のサイエンスを盛り上げるためのムーブメントです。 2013年の発足以来、多くの個人有志が参加し、対話を通じて新しいアプローチを模索し、作り上げてきました。
イベントや情報発信を通じて今研究の世界で起きている問題を捉え、多様なステークホルダーと語り合ってブレークスルーを探すこと。未来を変える萌芽的なアイディアや実践をプロモートすること。そんな活動を通じて、現場の若手が火付け役となって研究の世界にポジティブな変化の循環を広げていく様々な試みをしています。
「ニッポンの研究をもっと元気に、面白く。」を目標に、日本のサイエンスの新しい潮流を創り、プロモートする
若手ムーブメントです。
オフラインイベント参加
300 人掲示板参加
100 人
オンラインイベント参加
500 人
ウェブサイトアクセス人数
35,000 人
Facebook「いいね!」
1,240人
サイエンストークスの活動
年 1回の大型オープンフォーラムと科学トークイベントを定期開催。若手を中心とした多くの関係者が個人として議論に参加し、対話を通じて草の根的な提案を吸い上げる企画を行う。在日外国人や、民間で活躍する博士などを巻き込み、従来とは異なるチャンネルをで多様な意見集約を実現する場として成長中。
オフライン・イベント( 8回開催)
クラウドファンディングやオープンアクセスに実際に取り組む人へのインタビュー記事などで最新のトレンドをキャッチ。
掲示板と Twitterを通じて誰でも個人ベースで科学技術の議論に参加できる新しいしくみを立ち上げ。
地域をまたいで議論に参加できるよう、イベントをライブ中継。学会大会と連携してイベントを盛り上げ。
ネットで意見集約
ネット中継・学会メディア・サポート
先駆者インタビュー配信
研究や実務の現場の若手の意見を科学技術政策にもっと役立てて頂きたいから
勝手に「第 5期科学技術基本計画」みんなで作っちゃいました!
有志委員会の立ち上げ ウェブサイトで意見募集 識者を招いた教育イベント
若手意見集約イベント
事例集めとオープンフォーラムでの
テーマリーダーによる発表と議論
提案書のまとめ
実現しなければ意味が無い!
2014年 3月~ 2015年 2月の11 ヶ月をかけて、サイトやイベントで集めた意見を集約して提案書をリリースしました。オンライン、アンケート、オフラインイベントを含め総勢300 名程度の参加者にアイディア集約に貢献していただきました。
サイエンストークス版 提案書の骨子
「ひと」を中心に置いた
顔が見える科学の実現
「ひと」の評価人のポテンシャルを最大限に引き出す多様な評価軸とキャリアパス、それに応じた安定したポストの導入実力のある研究者とサポート人材がおちついてハイリターンな研究に専念できる環境を整える。
「ひと」が活躍できる組織づくり面白いプロジェクトに自然と人が集まり、集中して研究できる魅力的な大学づくり●斬新で自由な人材の登用●より長期的な研究支援●研究マネジメント人材の育成●企業・大学の行き来を自由に
「ひと」の多様化多様性を歓迎する制度や環境の整備を行い、多様な人々を研究の主役にすることで集合知を発揮ジェンダー、国籍、障害、職業等にかかわらず、研究をしたい人に研究の門戸を開き、社会にとって価値のある研究を増やす。
「ひと」への信頼社会からの支援と協働のもとで研究インテグリティを維持できる文化を形成社会と研究との関係を取り戻すことによって、研究が社会的な価値を生み出せるようになる。
多様性を歓迎する制度や環境の整備を行い、多様な人々を研究の主役にすることで集合知を発揮ジェンダー、国籍、障害、職業等にかかわらず、研究をしたい人に研究の門戸を開き、社会にとって価値のある研究を増やす。
Diversity 「ひと」の多様化
Diversity オモシロイ人を集める・活かす
1.多様性を排除しない環境づくり• ハラスメント対策の徹底とライフラインの設
置• 外国人、障がい者、性的少数者等雇用
差別事例についてのデータベース化
2.立場・条件に応じた互助的な研究者ネットワークの創出支援・奨励(技術・資金)
「大学外」および「大学内外」の研究活動を支えるインフラ作り
• 都市の中に、誰でも使用可能な公的フリースペースをふやす
• 組織に属さない研究者の資金申請や倫理基準審査のための窓口設置
• 「やってみよう」的な自生的イベントの可視化、共有インフラをつくる
「問題の当事者」が研究者と対等、もしくは研究主体でもあるような学術活動を奨励する例)• 環境問題とコミュニティの意思決定社会問題と当事者間の解決
• 「当事者研究」の奨励
包摂
繋
共生産
文科省科学技術・学術審議会の作業部会にて
検討予定
04/15/2023 9
co-production of knowledge and action
研究者・住民・自治体と知の共生産アリゾナ州立大学 Decision Center for a Desert City ( https://dcdc.asu.edu/)地域主導研究者コミュニティ、レジデント型研究の進展
水供給問題の大型調査、シミュレーションと教育、行政、住民との協働地域住民との定期的ワークショップ、情報収集、社会科学的手法を用いた意思決定
出典 https://dcdc.asu.edu/watersim/watersim-v5-0/
04/15/2023 10
参考:当事者研究(事例)
当事者による分析と写真撮影→ 仮説:普段から部分的にフォーカスした情報をとる傾向にあるかもしれない 熊谷晋一郎氏による綾屋紗月氏の当事者研
究紹介より(出典は次ページに記載)
気持ち悪い!(パニック)
えっ、どうして?
気持ち悪さを表現する
写真
人のポテンシャルを最大限に引き出す多様な評価軸とキャリアパス、それに応じた安定したポストの導入実力のある研究者とサポート人材がおちついてハイリターンな研究に専念できる環境を整える。
Competition & Collaboration「ひと」の評価
“How We Advance Science
— People, Not Projects”
ハワード・ヒューズ医学研究所の例
研究計画ではなく、研究者個人の過去の業績からポテンシャルを評価することで、長期的・独創的な研究をサポート!
Freedom to Explore!
Nakashiba さんの場合 Junghyup Suh の場合
2000 利根川ラボに 2000 利根川ラボに
2008. Nakashiba et al., Science
2009. Nakashiba et al., Neuron
2011. Suh et al., Science
2012. Nakashiba et al., Cell
2010. Torborg et al., J Neurosci
2011. Suh et al., Science
2014. Kohara et al., Nat Neurosci
2011. Ramirez et al., Science
2013. Suh et al., Neuron
2014. Kitamura et al., Science
2014. Yamamoto et al., Cell
時間はかかっても大きな成果!
最低限の収入・身分が保証される
JST/JSPS/日本版 NIHなどから
学士 18 万 /月修士 20 万 /月博士 22 万 /月
基本的人権 +αの収入は保証!
業績などでアドオン
機関や研究者自身の研究費の
間接経費から
研究以外の収入 *
* 研究以外からの収入の例:教育コマ数に応じた収入一般向け書籍の著作料ベンチャー企業
機関 A 1 2 3 4 5
機関 B テニュア雇用
審査不合格
合格1 2 4 53
再チャレンジ
不適合 最終審査中間審査
機関 C
審査不合格
合格1 2 4 53
不適合
再チャレンジテニュア
雇用
最終審査中間審査
年目
トラック間移動 or トラック外へ
審査不合格
中間審査 最終審査
審査クリアでテニュアがとれる !!
機関 A 所属
チャンスは3度
テニュア雇用 (任期なし )
合格
JST/JSPS/日本版 NIHなどに所属(改正労働法を視野)
年齢制限は無し
研究者
技術員
事務
広報専門家
知財専門家
規制専門家
研究秘書
リサーチトラック
(Non-PI 含む)
アドミントラック
マイスタートラック
多様なテニュアのトラックを!
参考 URL (京大 iPS研・山中伸弥教授の総合科学技術会議での発表)http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu105/siryo1-1.pdfhttp://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu105/siryo1-2.pdf
リサーチ・トラック
リサーチアソシエイト(ポスドク相当)
プリンシパル・リサーチアソシエイト(ミニ PI)
マイスター・トラック アドミン・トラック
リサーチエンジニア
リサーチアドミニストレーターインテレクチャルプロパティ
スペシャリスト
トラック間の異動が可能!
テクニカルアシスタント リサーチセクレタリー
資格:博士号取得者、受入先が確保されていること
資格:修士号取得者または学部卒業後2年間実務経験保有 資格:学部卒以上
etc
リサーチスペシャリスト
トラック間の異動も可
大学・国研などの常勤教員・職員等
トラック外への異動も
あり
参考 URL(マサチューセッツ工科大学の職位・職階 ) http://web.mit.edu/policies/5/5.2.html
面白いプロジェクトに自然と人が集まり、集中して研究できる魅力的な大学づくり●斬新で自由な人材の登用●より長期的な研究支援●研究マネジメント人材の育成●企業・大学の行き来を自由に
Empowerment「ひと」が活躍できる組織づくり
04/15/2023 37
Case study 1: MITメディア・ラボのモチベーション
自分のやりたいことが既存の研究分野内でできるのなら、メディア・ラボにいる必要はない。ー 伊藤穣一(MITメディアラボ 所長)
成功の評価基準:
Uniqueness ( 独自性 )
Impact (インパクト )
Magic (魔法 )出展: http://www.inktalks.com/people/joiito
なんかおもしろそう
04/15/2023 38
Case study 2 : Ars Electronicaのマネジメントとモチベーション
「様々な分野をつなげる日々の実践が、根源的で重要なイノベーションのバッテリーである」という考え方。
“Shared Creativity (共有された創造性)”という概念がベース出典: http://www.aec.at/futurelab/en/research/
04/15/2023 39
Case study 2 : Ars Electronicaのマネジメントとモチベーション
“Transdiciplinary” な プロジェクトに研究者、様々なアーティスト、学生が集まる
出典: http://www.aec.at/futurelab/en/research/
IMPU研究等は 2012年社団法人日本建設業連合会の第 53回BCS賞受賞http://www.ipmu.jp/ja/node/1351
Case study 3: カブリ数物連携宇宙研究機構のメンターシップ
コラボレーションがおきやすい、わくわくする環境設計。
数学者、物理学者、天文学者が隣同士に混ざって座る配置。
「都市広場=そこに研究者が集い,いつでも学問的な意見の交換ができ
る場所」
「全研究者が毎日 15 時に集まる(必須の)ティータイム」
「野外劇場」
出典: http://www.ipmu.jp/ja/mission/support-ipmu
04/15/2023 41
全ての垣根を取り払い、時間をかけていろいろな課題を発掘し、取組む事のできる
未来志向の集団の創設。
現代的な組織構造(ハブ構造)により、個々人が「主役感」を持ち個人、組織の活動
に集中して取組むことのできる” Powerful”ではなく” Effective”かつ” Creative”な集団を目指す。
達成したいこと
04/15/2023 43
1.「おもしろい」ことに取組む
研究者コミュニティー内外に対して「おもしろい」と思ってもらえる研究を推奨し、評価する研究環境を作る。
そのために、研究者が研究の「おもしろさ」をもっと説明し、みんながわくわくする研究に
支持を得られるようになる。
04/15/2023 44
2.科学を文化に
サイエンスの世界の人だけでなく、アート、哲学、政治、経済界などから様々なバックグラウンドを持った人々に研究に入り込んでもらい、
時間をかけてワイワイ研究できる環境をつくることで活性化。
科学を日本の文化にする。
3M(動機付け・マネージ・メンター)を同時に形成する
04/15/2023 46
3M
Motivation
内発的動機づけ
Mentorship
メンターシップ
Management
マネジメント 科学を文化に
Motivation/Management/
Mentorshipが三位一体になった
研究組織づくりを推し進め、若手の個性と能力を
最大限活かす