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今後必要になるイメージング技術サポート2016/4/21 A-8 11:30-12:30Visionary Imaging Services, Inc.小林達明( Tatsuaki KOBAYASHI )
Patient first.
+自己紹介 こばやしたつあき( Kobayashi Tatsuaki ) 診療放射線技師、医療情報技師、医用画像情報専門技師 研究領域:医用画像情報(セマンティクス、画像解析など) 平成 25 年度日本放射線技術学会医療情報分野技術新人賞受賞 趣味はテニスとサーフィンです。
© Visionary Imaging Services, Inc.2
+本日のキーワードイメージングスタディとその課題医用画像 IT システムインフラ医用画像技術がわかる技術者の育成チームビルディング
© Visionary Imaging Services, Inc.3
+はじめに医用画像は体の内部の状態を定量化できる素晴らしい技術です。ただ、その取り扱いは専門的で、ときに複雑です。医用画像を定量的な評価に利用する臨床試験 / 研究は増えています。ボトムアップのための対応方法が公開され始めています( e.g. QIBA profile )。© Visionary Imaging Services, Inc.4
+イメージング技術ミクロ(細胞診断) マクロ(画像診断)
原発性肝細胞がんの例
本日は放射線医学的なマクロなイメージング技術についてお話しさせていただきます。
※ 形態的イメージングと機能的イメージングがあります。© Visionary Imaging Services, Inc.5
+
• 一般 X 線撮影• X 線透視(血管撮影など)• 骨塩定量• 超音波• CT• MRI• PET• PET-CT• PET-MRI• SPECT• SPECT-CT• etc
放射線医学で利用される代表的なイメージング機器
© Visionary Imaging Services, Inc.6
+放射線医学的なメディカルイメージング技術イメージングプロセスに関わる技術をメディカルイメージング技術と呼んでいます。
検査や治療のオーダー 検査や治療の計画 検査や治療の手技の実施 その手技の評価(画像確認:検像など) 画像診断・レポーティング・ティーチングファイル その他:放射線部門システム( HIS 、 RIS 、 PACS )
プロセス
© Visionary Imaging Services, Inc.7
+イメージングスタディ? 画像評価から導き出す評価項目 ( イメージングエンドポイント ) から医療技術の有効性・安全性を評価する臨床試験や臨床研究のことをイメージングスタディと呼びます。
20mm 12mm 消失
投与から数ヶ月〜数年間の画像評価により腫瘍の縮小率を判定することで有効性を判断 奏効なし
奏効あり
副作用がなく、奏功効果があるかどうかを定量化
肺がんの画像評価( RECIST1.1 )の例© Visionary Imaging Services, Inc.8
+臨床試験と臨床研究の違い臨床試験(治験) 臨床研究 国に認められて実施される試験。 メディカルスタッフが患者の同意のもと、自身の熱意で行う研究。
• 成果物は主に論文• 成果物は主に製品(医薬品・医療機器)や医療サービス
• 実施にかかる主な規制は、医薬品医療機器等法 • 実施にかかる主な規制は、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針
© Visionary Imaging Services, Inc.9
+イメージングスタディのプロセス 日本の高い技術を持つ CRA やデータマネージャーを中心とした一貫したハンドリングにより実施されています。
① データ収集
② 画像解析と統計解析 ③ 評価結果
一貫したモニタリングとデータマネージメント
データ
Data
でーた
臨床試験の例
データ信頼性保証
© Visionary Imaging Services, Inc.10
+イメージングスタディの課題放射線医学の固有の複雑さ• 面内空間分解能が一貫していること• ボクセルノイズが安定していること• 再構成 FOV が一貫していること• 再構成スライス厚が一貫していること(体積評価の場合は、 2.5mm以下であること)• スライス間隔が 0以下であること• 再構成方法は Filtered Back-Projection であること• 再構成関数が一貫していること• 上記項目が DICOMヘッダーあるいは目視で確認できる
CT 画像品質確認の例;
どうプロセスの信頼性を担保するか??© Visionary Imaging Services, Inc.11
+課題は 1 つ;標準化の範囲と程度医療技術開発プロセスの信頼性を保証するために、なにを標準として自らの業務を客観的に評価するか?例えば、どんなインフラが必要だろうか?イメージング機器の再現性の保証は必須だろうか?画質点検の細かさはどの程度にしたらいいだろうか?© Visionary Imaging Services, Inc.12
標準化とは、何かの標準に合わせる、近づけるという意味。
+課題解決に向けた対応世界的なデファクトスタンダード「 QIBA プロファイル」
アクター アクティビティ取得デバイス 被験者取り扱い
画像データ取得 技術者(例えば技師) 被験者取り扱い
画像データ取得画像データ再構成
放射線科医 被験者取り扱い 画像解析
再構成ソフトウェア 画像データ再構成 画像解析ツール 画像解析
臨床試験において、アクターが留意すべき項目を明記した文書。
※QIBA プロトコルもあります。
CTV ver1.0 の例© Visionary Imaging Services, Inc.13
+QIBA プロファイルの開発過程Phase1:研究施設
最新の手順か実行可能か実行可能だが反対されるか
仕様ごとの実行可能性をまとめる
Phase3:チェックリストのテスト
最新の手順かそうでない場合は、仕様に準じた対応が可能か
適合施設(または非適合施設)
Phase2:施設の追加(研究機関を優先)
最新の手順か実行可能か実行可能だが反対されるか
チェックリスト、プロファイル作成
なぜ、デファクトスタンダードなのか?
世界中のアカデミア 世界中の病院(実臨床)© Visionary Imaging Services, Inc.14
+QIBA プロファイルに対応するということ専門的なモニタリングに対応するということ。• 被験者管理• 画像データ取得• 画像データ再構成• 画像解析QIBA プロファイルの仕様に適合した業務を実施する。
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+QIBA プロファイルに適合するために必要なもの医用画像に対応するための IT インフラ医用画像に特化した専門人材
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+QIBA プロファイルに対応するために;IT インフラ国際標準規格: DICOM の運用
① データ収集
② 画像解析と統計解析 ③ 評価結果
データ
Data
でーたDICOM CDISC
医用画像データを取り扱うインフラが必要
医用画像保管共有システム 治験情報システム( EDC )
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+
• 初歩的な基礎医学• 画像解剖の知識• 初歩的な画像診断の知識• 画像検査技術• 画像処理技術• 医療 IT スキル( DICOM
etc… )• 治験のスキル( GCP etc… )
モダリティ?部位?
造影?スライス厚?再構成?
画像アーチファクト?ソフトウェア?
QIBA プロファイルに対応するために;医用画像の専門人材の育成医用画像の品質を確認できるスキル
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+コミュニケーションのためのチームビルディングへの理解も必要 医用画像のリテラシーのある者を含むチームビルディングを行うことで全体最適化が期待できます。
専門人材は、橋渡しができる人材• 高度な技術に伴う、放射線医学の複雑さ
• 知識・技術の共有• ワークフローの構造化支援• ITツール支援
緩 和
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+オーバークオリティへの配慮承認実績もありますし、これまでのやり方で問題ありません。 これ以上の現状の高品質化は無意味です。
今、世界の意識は変わりつつあります。
大切なことはリスクテイキング
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+事例: MRI 画像同一患者、一般的に T1強調画像と言われる撮像方法で取得
医療施設や撮影する技師によって検査条件が変わるため、同じ画質が得られないことがあります。
7.53mm
7.05mm
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+ベンダー間の画質の違いイメージング機器が異なると、得られる画質もばらつきます。評価に影響のない画質を保つことが重要です。
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+ポジトロンエミッショントモグラフィー( PET )の事例
12 の異なる PET/CT装置でファントムを撮像© Visionary Imaging Services, Inc.23
+最後にイメージングスタディにとって、医用画像業務プロセスの高品質化はキーファクターです。試験の成功のために、 QIBA を参考に、医用画像の技術サポート面を考慮されることをお奨めいたします。本日のキーワード
医療情報と治験情報を統合できる IT システム医用画像の専門人材チームビルディング Thank you for your
attention.© Visionary Imaging Services, Inc.24