Upload
orthomedico
View
600
Download
2
Embed Size (px)
Citation preview
エキナセア摂取による免疫力改善効果検証試験
1)アスク薬品株式会社
2)株式会社オルトメディコ(東京医科歯科大学内オープンラボ)
• エキナセアは北米原産のキク科のハーブ
• アメリカの先住民が風邪や伝染病の予防に利用
• 20世紀中頃に薬用植物としてヨーロッパに紹介され、戦後ミュンヘン大学のH. Wagner教授を中心に科学的解明が進みました。
• 今日では、免疫力を高め、感染症等から体を守る最も有効なハーブとして世界的に有名です。
エキナセアとは?
エキナセア属の種類
3
薬用エキナセアはそのうち 3種
エキナセア属:11種
使用部位と成分から、さらに・・・地上部と根に分かれ 計6種類
1)プルプレアの地上部
2)プルプレアの根
3)アングスティフォリアの地上部
4)アングスティフォリアの根
5)パリダの地上部
6)パリダの根
エキナセアの主な効能
4
• 風邪やインフルエンザの予防
• 睡眠の質の向上
• 花粉症の改善効果
• ストレスや過労の緩和
• 季節の変わり目などの、鼻粘膜の乾燥
• 外傷の治癒、新組織の増殖を活性化
免疫力改善効果
その他には・・・
背景と目的
健常人に対するエキナセアの免疫力賦活効果を評価する。
目的
背景
エキナセアは薬理効果として非特異的免疫系の増強により総合的免疫機能を高めると考えられている。しかしヒトにおける獲得免疫系、特にT細胞系の免疫に対するエキナセアの作用を示したエビデンスはほとんど存在しない。
研究デザイン二重盲検 プラセボ対照群間比較試験
◆対象者被験者選定・通常生活を営んでいる男女・日ごろ疲労感があり、疲れが取れにくいと感じている者・人数:22名・エキナセア群
エントリー11名(男性1名/女性10名 43.3±5.0歳) 11名中/11名完遂・プラセボ群
エントリー11名(男性0名/女性11名 42.2±2.4歳) 11名中/11名完遂
◆摂取エキナセア製剤の主原料はエキナセア地上部の抽出物であり、Frutarom社製のものを用いた(エキナセアプルプレア乾燥エキス085.894)
1日1回就寝前に、1包(2g)を水またはお茶で3週間摂取する
◆検査実施摂取前 / 摂取1週後 / 摂取3週後
検査項目
①T細胞数/mm3
②CD4+/CD8+ T細胞比③ナイーブT細胞数④ナイーブ/メモリーT細胞比⑤CD8+CD28+ T細胞数⑥B細胞数⑦NK細胞数⑧T細胞増殖能係数
免疫パラメーター
多種類の免疫パラメーターの測定値をスコア化し、その合計得点で評価する。
→ 加算することにより、総合的な免疫力を定量化できる。
免疫力スコアは東京医科歯科大学考案の免疫力評価方法です。(特許:第4608704号)
免疫力スコア
・エキナセア群では免疫スコアが16.7点から18.1点へ上昇 (+1.4点)(p < 0.05)
・プラセボでは16.8点から17.3点(p > 0.7)
15
15.5
16
16.5
17
17.5
18
18.5
エキナセア群 プラセボ群
摂取前
摂取1週後
摂取3週後
*
結果
Tリンパ球年齢
45
47
49
51
53
55
エキナセア群 プラセボ群
摂取前
1週後
3週後
・エキナセア群ではTリンパ球年齢が53.0歳から50.2歳へ若返り (-2.8歳)(p = 0.038)
・プラセボでは51.0歳から50.0歳(p > 0.6)
*
結果
その他の検査項目
:要改善圏 :要観察圏 :安全圏
T細胞数
CD8・CD28T細胞数
CD4/CD8細胞比
ナイーブT細胞数
ナイーブ/メモリーT細胞比
B細胞数
NK細胞数
:摂取3週後:摂取1週後:摂取前
T細胞増殖能係数
主観的効果
0
1
2
3
4
5
6
7
精神ストレス 疲労回復
摂取前
摂取1週後
摂取3週後+37.1%
+56.6%
+52.8%
+94%
肉体的疲労・目の疲れ・肩こり・肌の状態・便通において有意な改善がみられました。
その他・・・
*** P<0.001 *** P<0.000
評価方法
睡眠の質向上・花粉症改善効果について
• ピッツバーグ睡眠質問票 (Pittsburgh Sleep Quality Index: PSQI5))
PSQIは「睡眠の質」「入眠時間」「睡眠効率」「睡眠困難」「睡眠剤の使用」 「日中覚醒困難」「総合得点」の計7因子から構成される。分類されたそれぞれの下位尺度について分析を行った。PSQI得点が下がれば、睡眠の質が改善したと言える。
• 生活状況アンケート
「腹痛」「軟便」「嘔吐」「貧血」「食欲不振」およびその他の自覚症状の有無、および「花粉症に関する質問項目」について
エキナセア摂取によるPSQIの得点変化
00.5
11.5
22.5
摂取前 1週後 3週後
睡眠の質
0
1
2
3
摂取前 1週後 3週後
入眠時間
0
4
8
12
摂取前 1週後 3週後
総合得点
00.5
11.5
22.5
摂取前 1週後 3週後
日中覚醒困難
******
***
***
***
******
*
*: p < 0.05, ***: P < 0.0001
摂取前と摂取3週後のPSQIの変化量
• 摂取前後の変化量では、日中覚醒困難に群間で傾向差 (p < 0.1)→ エキナセア摂取群ではプラセボ群より、日中の眠気を感じなかった
• 総合得点でも群間差(p < 0.1)→ エキナセア群ではプラセボ群より、睡眠の質が良くなったと答えた
-2
-1.5
-1
-0.5
0
0.5
エキナセア群 プラセボ群
日中覚醒困難 (*)
-8
-6
-4
-2
0エキナセア群 プラセボ群
総合得点(*)
*は群間で有意傾向(p < 0.1)があることを示す。
エキナセアを摂取することで、睡眠の質が改善されることが示唆された
花粉症の症状に関するアンケート
0
4
8
12
16
摂取前 摂取3週後
目のかゆみ
0
4
8
12
16
摂取前 摂取3週後
くしゃみや鼻水
50% down
100% down
3週間のエキナセア摂取前後で、目のかゆみを訴える人が 14人→7人くしゃみや鼻水を訴える人が 13人→ 0人
エキナセア摂取によって花粉症が緩和?
• 疲れやだるさが残らなくなった等
被験者コメント
疲労の回復・軽減のコメント15件
睡眠の質の改善のコメント11件
• 寝起きが良くなった等
サプリメントのコメント
• サプリメントが飲みやすかった
その他のコメント
• 肩こりや便通が改善した
花粉症の症状改善のコメント8件• 花粉症の症状が軽減された
まとめ
• エキナセアの摂取による免疫機能の改善が示された。
• エキナセア摂取により、免疫スコアが上昇したことから風邪を含めた様々な疾病に対する抵抗力が高まることが予想される。
• 被験者のコメントから睡眠の質の改善・花粉症の症状の軽減などの効果もあることが得られた。
ご静聴ありがとうございました!