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東大科学哲学ゼミ第9回 ”科学リテラシー”ありますか?
理解・アクセス コミュニケーション・意思決定
科学に結びつ
かない技術
技術に結び
つかない科学
科学技術
科学技術コミュニケーション – 科学技術の専門家集団が自分たち以外の社会の様々な集団や組織と科学技術について意思疎通を図る活動。
市民
科学・技術
サイエンスカフェ
学校教育
サイエンスコミュニケーター
サイエンスジャーナリズム
サイエンスアゴラ
アウトリーチ
etc.
科学博物館
コンセンサス会議
市民
科学・技術
サイエンスカフェ
学校教育
サイエンスコミュニケーター
サイエンスジャーナリズム
サイエンスアゴラ
アウトリーチ
etc.
科学博物館
コンセンサス会議
何も知らないから啓蒙しないと
不信感、市民のことを考えていない
2.現行の小・中学の理科 •小3から開始
学習指導要領
「自然に親しみ、見通しをもって観察、実験などを行い、問題解決の能力と自然を愛する心情を育てるとともに、自然の事物・現象についての理解を図り、科学的な見方や考え方を養う。」
ここでいう”自然”とは日本の伝統的な自然観なんだとか、なんとか。
3.現行の小・中学の理科
• 中学理科の内容 • 第一分野:物理・化学 • 第二分野:生物・地学(懐かしい...) • 最後の単元に環境問題や資源・エネルギーに着いて学ぶ単元が各分野のまとめとしてある。
• 必修理科と選択理科(内容は現場に任せられる)
• 高校では科目履修が選択制となるため、理科全般を学ぶ最後の機会である。
4.現行の高校の理科
• 学習指導要領に「”科学的な自然観”の育成」の文言が付け加わる。
• 科目 • 理科総合A(物化)理科総合B(生地) • 物化生地それぞれにI IIがある。 • ここから2科目以上を選択する。上位校では理科総合を扱わない傾向が強い。
5.科学専門教育の例
•現状:義務教育での理科は専門性をもった人材の育成には対応していない。
•→高校での専門課程への接続が困難
• 科学に興味のある子のそれから先の育成は?
•文部科学省(JST)の取り組み
•スーパーサイエンスハイスクール
•サイエンスキャンプ
6.JSTの取り組み 未来の科学者養成講座 審査基準 • 卓越した意欲・能力を有する児童生徒の選抜手法の開発・実施ができるか
• 対象の児童生徒の意欲・能力を伸ばす体系的な取組か • 知識の伝授にとどまらない課題設定・解決能力を育成・伸長する取組か
• 発達段階に応じた指導か • 理系の職業や進路の魅力を児童・生徒等に伝える取組か
• 委託期間終了後の展開が有効か
6.JSTの取り組み
スーパーサイエンスハイスクール • 高等学校等において、先進的な理数教育を実施するとともに、高大接続の在り方について大学との共同研究や、国際性を育むための取組を推進。
専門家(職業科学者・技術者)
非専門家(市民)
科学・技術
社会
体制化科学・ 産業化科学
アカデミズム科学
サイエンスショップ CBR
コンセンサス会議
市民科学
ユーザー イノベーション
アマチュア科学
なぜコミュニケーションか • 技術の問題が確率論的リスクの問いへ • 不確実性と社会性(トランスサイエンス)
• 市民の知る権利への対応と情報公開
科学・技術
政治・社会
トランス サイエンス
日本の科学技術コミュニケ―ションの背景
経済・産業の
ための科学
市民の支持獲得目的
理科離れ対策
科学への信頼崩壊
阪神大震災
JCO
サリン事件
市民の懸念
遺伝子組み換え
BSE
生命技術
情報技術
アウトリーチ
• 「国民の研究活動・科学技術への興味や関心を高め、かつ国民との双方向な対話を通じて国民のニーズを研究者が共有するため、研究者自身が国民一般に対して行う双方向なコミュニケーション活動」 –科学技術基本計画などでは以上のように説明
サイエンスショップ
• 70sオランダ学生運動を起源とするWetenschapswinkels
• 社会的弱者の市民へ大学の研究資源を無償・低価格で提供
• 大阪大学、神戸大学、熊本大学
• 運営委員会、事務局、会議開催までのスケジュール、市民パネル司会、
関係する専門家のリスト、市民パネルにテーマを説明する文書
[計画・準備]
• 地方紙(5、6紙でデンマーク全体をカバー)の公告。自己紹介、
テーマについて持っている知識、参加したい理由を紙1枚に書いて申
し込む。14人程度。年齢・性別・教育程度・職業・地域を考慮して
構成
[市民パネルの構成]
• 事務局長は候補となった専門家に接触、専門家パネルに参加する意思
を確認
[専門家パネルの構成]
• 2、3カ月前。市民パネルは会の目的、進め方、司会の役割を聞
き、自己紹介。何を問題とするか、基礎的知識鍵となる質問、ど
のような専門家たちに答えて欲しいか
[準備のための第1回週末会合]
• 約1カ月前。さらに議論が続けられ、専門家への「鍵となる質
問」を最終的に文書化。市民パネルは専門家パネルの構成を承認。
[準備のための第2回週末会合]
• 会議前夜、市民パネルは集まって、最後の準備討論
[会議開催]
• 専門家パネル(10~15人)はそれぞれ2、30分で市民パネルの出した質問に答え、見方・知
識を提示する。質疑応答は事柄を明らかにすることに限ってなされる。
第一日(公開)
• 市民パネルは鍵となる質問がどのように明らかにされ、どの部分がさらに明らかにされる必要があ
るかを話し合う。これに基づいて、第2日にどのように専門家に質問するかを決める。
第一日夜
• 市民パネルは専門家に質問する。ここでは、さらに聴衆に質問をし考えを述べる機会も与えられる。
第二日午前(公開)
• 夜:市民パネルは最終文書を用意する。パネルは始めいくつかのグループに分かれて議論し、それ
を持ち寄ってさらに議論してコンセンサス作成。多大の時間がかかり、多くの場合、深夜に及ぶ。
第二日午後
• 市民パネルは最終文書を発表する。専門家は技術的誤りや誤解を訂正するよう求められる(内容に
はコメントできない)。その後、会場全体で議論する。なお、聴衆には一般参加者の他、議員やマ
スコミが招待される。
第三日午前