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2016/05/26 Thu. 10:50-11:00 (10min.) 学術情報基盤オープンフォーラム2016 リポジトリトラック 「オープンサイエンス推進と大学図書館 ~機関リポジトリ推進委員会の取組み~」(10:00-12:00http://www.nii.ac.jp/csi/openforum2016/track/day2_3.html#period1 研究データに関する取り組み のうちの1本として。 --- 研究データ管理に関する教材の提供に向けた取り組みについて、簡単にご報告いたします。 1

20160526_研究データ管理の理解促進に向けた教材の提供について

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Page 1: 20160526_研究データ管理の理解促進に向けた教材の提供について

2016/05/26 Thu. 10:50-11:00 (10min.)

学術情報基盤オープンフォーラム2016 リポジトリトラック 「オープンサイエンス推進と大学図書館~機関リポジトリ推進委員会の取組み~」(10:00-12:00)http://www.nii.ac.jp/csi/openforum2016/track/day2_3.html#period1研究データに関する取り組み のうちの1本として。

---研究データ管理に関する教材の提供に向けた取り組みについて、簡単にご報告いたします。

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平成27年度の委員会ワーキンググループ下に設けられた、課題領域「オープンアクセス方針」におけるオープンサイエンス班では、これら4つの活動テーマを据えて活動を行いました。この報告は、2番目に挙げられているテーマ「RDMトレーニングツールの開発」についての報告にあたりますが、日本向けのRDMトレーニングツール、つまり研究データ管理のスキルを身につけるための教材、の基本設計、を目標として設定していました。

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学術情報のオープン化が進められる中、研究データの公開には、研究の初期段階からプロジェクトの終了後にいたるまで一貫して、研究データが適切に保管・管理されることが前提となります。文科省の審議のまとめでは、大学等の機関に期待される役割の一つに、図書館員等による研究データ管理体制の構築が挙げられていますが、機関としてのサポート体制の土台として、研究者を始めとする関係者に対し、研究データ管理に関する教育活動を行うことが必要です。

研究データ管理に関する教材は、研究者にも、研究支援職にも必要です。

研究支援職にとっての教材は、自身のスキル獲得のためのもの、そして機関内の研究者に向けた教育活動を自身が担うためのもの、これら双方の意味合いを持ちます。

---http://www.dcc.ac.uk/sites/default/files/documents/publications/RDMcomponents.PNG (< http://www.dcc.ac.uk/resources/developing-rdm-services )

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海外では既に、研究データ管理のスキルを身につけるための教材が数多く存在しています。代表的なMANTRA、RDMRoseをはじめとして、多種多様なものがあり、研究者向けも、研究支援職向けもあります。

今回の取り組みではまず、主な海外の教材の構成や内容について比較調査を行い、日本向け教材開発にあたっての下準備を行いました。

------Mantra: http://datalib.edina.ac.uk/mantra/Foster: https://www.fosteropenscience.eu/RDMRose: http://rdmrose.group.shef.ac.uk/Figshare: https://figshare.com/articles/RDM_Support_basic_training_course_for_information_specialists/1285313Zenodo: https://zenodo.org/collection/user-dcc-rdm-training-materials

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なお、海外には、研究データ管理に関する用語集もあります。日本語による用語集の必要性や提供方法については、今後の検討課題としたいと考えております。

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既存の研究データ管理の教材の構成要素を大別したものです。[オープンサイエンスや研究データ等に関する基礎知識、ファイルのバージョン管理や命名法のような具体的な組織化の方法、等、]国内外を問わず共通して参照できる要素も多々ありますが、

データ管理計画やデータ公開に対する義務化方針の有無や、法・倫理的問題等については、国や地域により事情が異なるため、日本向け教材の開発にあたっては、日本の研究環境に即した情報提供を行います。

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開発の基本方針ですが、・まずは、ターゲットを図書館員とした基礎的な内容のものの提供を行うこととします。

・また、助成団体等による強力な義務化方針が推進要因の一つとなっている海外とは少々事情が異なっていることもあり、研究データ管理を行うことがよりよい研究につながるという根本的なメリットについて理解が得られるようにします。

・そして、教材は再利用可能とします。たとえば、図書館員がこの教材でセルフラーニングするだけでなく、学内向け講習会の教材として再利用することが可能です。

また、一般的なオフィスファイル形式で提供することで、更新しやすくし、作りっぱなしとせず、持続的な開発ができるようにします。

現在作成作業中ですが、公開の際にはHPでお知らせいたしますので、注視していただければと思います。

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教材開発とあわせて、基礎資料の提供も行うこととし、米国情報標準化機構による、研究データ管理の入門書を日本語訳し、公開いたしました。こちらは、研究者・研究支援職双方にとって参考になる資料です。

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具体的な内容も多いので、未読の方はぜひご一読ください。

日本語で読める資料があることで、心理的なハードルが少しでも下がり、研究データ管理についての理解が広がることを期待しております。

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