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tsutomu-tobita
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Corporate Finance on Fukuoka Women Uniersity
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ファイナンス⑭資金調達の手段と資本コスト・日本企業の財務構造
短期資金の部資金の運用 資金の調達
現金預金 -1,539 流動負債合計 9,478
売上債権 4,981
有価証券 -120,693
棚卸資産 1,328
その他流動資産 8,954
長期資金へ 116,447
短期資金合計 9,478 短期資金合計 9,478
長期資金の部資金の運用 資金の調達
建物及び構築物 288,623 社債 40,000
機械装置及び運搬具 94,766 長期借入金 49,628
土地 14,699 その他固定負債 24,058
その他の有形固定資産 -174,051 減価償却実施額 41,708
無形固定資産 4,494 払込資本 0
投資その他の資産 15,728 利益剰余金 14,493
減価償却実施額 41,078 その他の純資産 -109
繰延資産 888 短期資金より 116,447
長期資金合計 286,225 長期資金合計 286,225
• TDS建設中のオリエンタルランドの資金運用表を作成する。資金の流れをつかむ
有価証券の減少
長期資金への融通
TDSへの設備投資
社債・長期借入金の増加短期資金からの融通
•資金の類型化① 長期資金 or 短期資金 → 資金需要に合わせて期間に着目する。 設備投資だと?運転資金だと?② 自己資本 or 他人資本 → 自己資本=増資あるいは内部留保 他人資本=銀行借入あるいは社債等③ 外部資金 or 内部資金 → 資金の出し手が企業の外部(株主・債権者)か, 内部(内部留保)か?
資金調達の方法
•資金の類型化④ 直接金融 or 間接金融 → 直接金融 = 証券市場からの資金調達 間接金融 = 主に銀行からの資金調達
資金調達の方法
• 資本コストとは?投資家が求めるリターン = 企業が必要な資金を調達するのに必要なコスト 社債・借入金 → 支払利息 株式 → 配当 + 株価値上がり益
• 加重平均資本コスト(WACC)
• 負債の資本コスト負債の資本コスト率=税引前支払利子率× (1−法人税率)
• 自己資本の資本コスト資本コスト率=支払配当率(キャピタルゲインを含む)
• 留保利益の資本コスト
資金調達にかかるコスト
•加重平均資本コスト(WACC)算出式負債による調達額をB,資本による調達額をSとし,それぞれの支払額をk,法人税をtとしたとき,加重平均コスト(WACC)は下記のように算出される。
WACC =S+B S+B
Bkb(1− t)+
Sks
資産
負債B
純資産S
• 図で考える。
借入金・社債利息(税引後)
インカム・ゲイン キャピタル・ゲイン
kb(1− t)
ks
資金調達にかかるコスト
• 設例の解答WACC=(3/10)×0.1(1-0.4)+(7/10)×0.12 = 0.3 × 0.06 + 0.7 × 0.12 =0.018 + 0.084 =0.102 WACC:10.2%
•設例を解いてみましょう。
• 解答の導き方
資産
負債B:30%
純資産S:70%
kb(1− t)
ks
10%×(1− 40%)
12%
資金調達にかかるコスト
• 資本コストが異なると何が変わるのか?負債による資本調達コストが 3%自己資本による資本調達コストが 6%このとき,A社の財務構造は 資産 100,負債 70,自己資本 30とする。B社の財務構造は 資産 100,負債 20,自己資本 80とする。※ 計算の便宜上,法人税は考慮しない。→ 両社の加重平均資本コストは?
資金調達にかかるコスト
企業経営者にとっての資金調達手段は,資金調達にかかる資本コストのみならず,目標とする利益率との関係で重要
資本コストは投資家と経営者を結びつける連結環
•高度経済成長期以後の日本企業の資金調達手段資金調達にかかるコスト
自己資本比率は上昇
金融機関借入金比率は下落
•高度経済成長期を支えた仕組み:メインバンクシステム政府が経済を成長させ,企業へ安定的に資金を供給することを目的として,間接金融を中心とした金融システムを構築した。→ 結果として,自己資本比率が下落
日本企業の財務構造
•バブル経済期:過剰なエクイティ・ファイナンス → エクイティ・ファイナンスとは? 新株発行を伴う資金調達で,増資,転換社債型新株予約権 付社債(CB),新株予約権付社債(WB)などがある。
•金融危機から2000年代初頭:銀行の不良債権問題
•現在:金余りと業績不振
日本企業の財務構造