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経営分析論Ⅱ④ 投下資本利益率とデュポンシステム(2

2014経営分析論Ⅱ④

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Financial Statement Analysis2-4

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Page 1: 2014経営分析論Ⅱ④

経営分析論Ⅱ④投下資本利益率とデュポンシステム(2)

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•重視する経営指標(2009年調査)

企業はどのような指標を経営目標としているのか?!"#$% &'()*+

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Page 3: 2014経営分析論Ⅱ④

• ローソンに見る経営目標と経営行動の関係

LAWSON, INC. ANNUAL REPORT 2006 07

3)NTTドコモが有する高度な携帯電話の技術力を次世代ロー

ソン店舗のインフラに活用

*「iD」はNTTドコモの登録商標です

守りから攻めへの転換点

前述した施策をより効果的に推進するため、2006年度は第一

四半期から、販売促進費など客数増加に結びつく経費を積極的

に投入していきます。

 2006年度は、「守りから攻めへ」の施策の大転換点であると

私たちローソンは考えています。ここ数年、デフレ環境のもと、

コストカットなど生き抜くための守りの施策に懸命に取り組ん

できた私たちは、競争激化の中にも、デフレ脱却による消費者

マインド改善の兆しを感じています。私たちは、ここを潮目の

変化と見ており、厳しい環境下で充実してきた店舗のQ・S・C

と、先行投資である2つのフォーマットを武器に、2005年度以

上の経費を、広告・宣伝や販売促進キャンペーン、弁当の付加価

値アップなどによる商品の向上、個店カルテに基づく品揃え充

実に向けた店舗への発注支援などに投入する計画です。

目標達成に向けて

 「ローソンチャレンジ2007」の最終年度である2007年度に

ついては、これら客数増加に向けた施策が実を結ぶとともに、2

つのフォーマットの子会社や金融関連の子会社・関連会社の業

績改善もあいまって、EPSの3年平均10%成長と2007年度末

ROE15%という2つの目標の達成を目指し、株主の皆さまに対

する利益還元も積極的に実施したいと考えています。私たち

ローソンはこれからも、お客さま、株主さま、お取引先さま、FC

加盟店オーナー・クルー(パート・アルバイト)・従業員の皆さん

から支持される企業となるよう努めていきます。また、上場企業

として内部統制システムのさらなる充実を図るとともに、企業

価値の向上に努め、成長を続けたいと考えます。これからも私た

ちローソンにご期待いただきますようお願いいたします。

2006年7月

代表取締役社長CEO

新浪 剛史

ローソンチャレンジ2007の定量目標達成に向けて

品揃えの強化(顧客ニーズの追求)

オーナー収益の増加(Q・S・C活動など)

顧客層の拡大(3つのフォーマット)

高付加価値商品の提供:ナチュラルローソンの取り組み

低価格、新鮮な商品の提供:ローソンストア100の取り組み

顧客の来店頻度の向上:アライアンスおよびローソンパスによる効果

資産効率の向上(出店戦略、ROI基準の厳守)

人財の強化(ローソン大学、研修など)

資本効率の向上(配当増加、自社株消却)

経営者の熱意 ガバナンス CSR

ROE 15%(当期純利益÷株主資本)

営業収入を増やす

売上高当期純利益率の改善

(当期純利益÷売上高)

総資産回転率の向上

(売上高÷総資産)収益力を強化する

財務レバレッジの活用

(総資産÷株主資本)経営効率を高める

EPS平均成長率 10%

➔➔ 経営力 組織力

ローソン『アニュアルレポート2006』より抜粋

ROE=目標利益実現に向けた方策

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• 現在の中期目標① ROE 20%② 連結営業利益 1,000億円③ チェーン全店売上高に対する連結営業利益率 5%→ 2020年を目標としていたが,「質を伴った利益成長」を  重視し,前倒しでの達成目指す。

ROE=目標利益実現に向けた方策

ここで言う質を伴った利益成長とはどういったことだろうか?

• ここでVTRと新聞を見てみよう。

中国における出店加速。国内大手2社と比較すると出遅れ。

100円ローソン,ナチュラルローソンなどの展開により, 新たな顧客の獲得。

しかし,2012年に入り減速…。

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• ローソンの過去5ヵ年の財務業績

ROE=目標利益実現に向けた方策

 

2008 2009 2010 2011 2012

営業総収入合計(売上高) 301,177 349,476 467,192 441,278 478,957

営業利益 46,610 49,186 50,276 55,541 61,769

当期純利益 22,119 23,807 12,562 25,387 24,885

総資産 397,108 436,096 448,132 476,037 531,454

純資産(自己資本) 188,574 201,167 198,136 208,467 214,663

総資産営業利益率(ROA) 11.74% 11.28% 11.22% 11.67% 11.62%

自己資本当期利益率(ROE) 11.73% 11.83% 6.34% 12.18% 11.59%

売上高営業利益率 15.48% 14.07% 10.76% 12.59% 12.9%

売上高当期利益率 7.34% 6.81% 2.69% 5.75% 5.2%

総資産回転率(単位:回) 0.758 0.801 1.043 0.927 0.901

財務レバレッジ(単位:倍) 2.106 2.168 2.262 2.284 2.476

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• 世界の小売業とのROE比較:世界の有力小売業と比較しても見劣りすることが問題

ROE=目標利益実現に向けた方策

国内大手2社との比較で何が言えるだろうか?→ 7&i:利益率は低いが,時価総額は大きい。  FM:利益率,時価総額ともに低い

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• 製造小売型コンビニエンスストアへの進化を目指して川下での販売のみならず,PB商品等の開発を通じて川上方面の強化

ROE=目標利益実現に向けた方策

川上方面の強化は何をもたらすのであろうか?→ サイゼリヤの事例を思い出してみよう。

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• コマツの事例(日経新聞2011年1月5日付:会社研究)負債に頼らず効率を追求というのはどういう意味か?

ROE=目標利益実現に向けた方策

正攻法の経営を目指すコマツ「主要部品は国内で作る」「顧客とともに改善する」「借金に頼らず経営効率を高める」

→国産にこだわり,現場の改善活動を 大切にし,財務の安定性を重視する。

→自らの経営理念を変えず,日々の仕事を 変える努力を惜しまない。

こうした活動は財務数値にどのように表れるのか?ROEの向上とどのように結びつくのか?

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ROE=目標利益実現に向けた方策• コマツの過去5ヵ年の財務業績

  2008 2009 2010 2011 2012

売上高 2,243,023 2,021,743 1,431,564 1,843,127 1,981,763

当期純利益 208,793 78,797 33,559 150,752 167,041

総資産 2,105,146 1,969,059 1,959,055 2,149,137 2,320,529

純資産 887,146 814,941 833,975 923,843 1,009,696

自己資本当期利益率(ROE) 23.54% 9.67% 4.02% 16.32% 16.54%

売上高当期利益率 9.31% 3.9% 2.34% 8.18% 8.43%

総資産回転率 1.065 1.027 0.731 0.858 0.854

財務レバレッジ 2.373 2.416 2.349 2.326 2.298

過去5ヵ年で最も業績の悪い2010年3月期以降,ROEが急上昇→ その要因はどこにあるのだろうか?

売上高当期利益率の上昇が顕著→ 売上高当期利益率が上昇するために何をしているのか?

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• ROEを分解してコマツの経営戦略を考える。ROE=目標利益実現に向けた方策

コマツの中期目標2013年3月期にROE 20%へ引き上げ→ 借金に頼らず負債依存度を据え置いたままROEを高めるには,  総資産回転率と売上高純利益率を引き上げるしかない。

ROE向上のための方策として何を行うか?

売上高利益率の向上コストの削減

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• どのような方策によってROE向上を図るのか? →情報武装(KOMTRAX)と生産の機動力アップ

ROE=目標利益実現に向けた方策

情報武装高精度の需要予測で設備投資の絞り込み             → 資産効率の向上 → 総資産回転率up

生産の機動力アップ柔軟な生産ラインで顧客の要求にあった商品を生産            → 利益率の向上

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• 製造原価の改善

ROE=目標利益実現に向けた方策

① 生産性30%向上活動:ラインの統廃合,高能率設備への切り替え実施② 中期原価改善プロジェクト:中国・アジアを中心に原材料の現地調達               拡大,生産のロボット化・自動化の推進③ 商品販売価格の改善:付加価値の高い商品・サービスの導入による価格            upの定着

コスト削減と付加価値の向上による利益向上を目指す。