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生徒指導論まとめ 理農工教共通 富田英司 愛媛大学教育学部 1

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生徒指導論まとめ理農工教共通

富田英司

愛媛大学教育学部

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アセスメントとは

「見立て」とも言われ、解決すべき問題や課題のある事例(事象)の家族や地域、関係者などの情報から、なぜそのような状態に至ったのか、児童生徒の示す行動の背景や要因を、情報を収集して系統的に分析し、明らかにしようとするものである。(略)アセスメントを行うに当たっては、校内で組織的対応を行うことが重要である。例えば、暴力行為には、思春期の心理、発達の課題、児童虐待や薬物の影響、友人関係など様々な要因が考えられる。その理解により指導方法が異なるので、要因を情報に基づいて的確に明らかにすることなどが重要である。

(生徒指導提要, P104)

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アセスメントのポイント(伊部, 2008

)• 家庭環境:家族構成,保護者の性格・教育方針,親

子関係,夫婦関係,経済状況,きょうだい関係,力のあるところ,援助を必要とするところ

• 学校環境:友人関係,教師との関係,学習状況,学校生活全般(休み時間,保健室,給食,各授業中,部活,登下校等)

• 地域環境:家族,本人を支える資源の有無

• 本人自身:学力・体力・運動能力,性格,好き嫌い,こだわり,得意・不得意等,発育状況,日常生活(睡眠時間,起床,就寝時間,食事,入浴等),発達障害,虐待の有無,自尊感情,人への信頼感

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アセスメントのための具体的手法

– アンケート– 観察法(自然観察,参与観察,組織的観察)– 面接法– 心理検査法

• 知能検査(面接法と質問紙法)• 質問紙法による性格検査(Y-G性格検査等)• 作業検査法(内田クレペリン精神作業検査)• 投影法(質問紙タイプもある:ロールシャッハ,TAT)• 社会測定的技法(ソシオメトリー)

– ソシオメトリック・テスト» 結果の表示:ソシオグラム,ソシオマトリックス

– ゲス・フー・テスト

– 児童生徒の提出物の利用• ポートフォリオや日記等

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面接法のバラエティ(生徒指導提要を一部改変)

• 代表的な相談形態

–個別相談

–グループ相談

–チーム相談

–呼出し相談

–チャンス相談

–定期相談

–自発相談 など

• 代表的な相談媒体

–対面相談

–電話相談

–手紙相談

–FAX相談

–メール相談 など

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ソシオメトリーを利用する際の留意点

a)テストの結果は,ある時点における特定の側面からみた人間関係にすぎない.

b)目的を明確にし,その結果を生かすように利用する.

c)あくまで指導のための手段であり,差別や偏見を助長しないように配慮する.

d)テストを行うこと自体が,集団の人間関係に影響を及ぼす可能性を考慮する.

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アセスメントの注意点

• 身体的,心理的,社会的側面等,複数面を考慮

• 一般的理解と個別理解

• 客観的理解と共感的理解

• 正しいアセスメントはあり得ない

• 絶え間ない仮説検証の過程:一度きりではない

• 問題行動の原因や要因が理解できなくても,問題解決することはある

• 診断やラベル貼りではなく,問題解決のための資料収集と分析が目的

• 心理検査の実施は専門家に依頼する

• 組織的対応と保護者とのラポールが基盤

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滋賀県教育委員会スクールソーシャルワーク的学校不適応支援事業

1. アセスメントとプランニングを重要視

2. ケース会議の定期的開催

3. B-PDCAサイクルの採用

– “B”:ベーシックアセスメント

4. ベースシートの活用

– 支援の共通認識や情報収集,記録作成,SSW概念の意識化に役立つ

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生徒理解を歪ませる人間の特性

• ステレオタイプ

• 初頭効果

• ハロー効果

• 寛容効果

• 対比効果

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カウンセリングマインドを支える教師の努力

• 心の余裕– 授業間,移動中等に話しかけられる隙を– ちょっとした違反は何かの合図かもしれない

• 心の余裕を支えるライフスキルの重要性– タイムマネジメントスキル,ICTスキル– 自己啓発のための勉強に常に取り組むこと

• 教師自身の私生活における対人関係の重要さ– 自身の家族や友人の話を聞いているか?– 自分に警告や注意をしてくれる人を大事に

• 子どもの変化を受け入れる– 教師自身は変えられるが,世の中は変えられない

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• 1956「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」– 教育委員会の職務として「生徒指導に関すること」が規定

「生徒指導とは、生徒児童幼児の健康、性格、社会性、公民性及び余暇利用等に関し、教師の行う生活指導、躾をいう。」

1988 生徒指導資料第20集(文部省)

「一人一人の個性の伸長を図りながら、同時に社会的な資質や能力・態度を育成し、さらに将来において社会的に自己実現できるような資質・態度を形成していくための指導・援助であり、個々の生徒の自己指導能力の育成を目指す」

生徒指導とは

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• キャリアとは(大辞林)– 経歴。経験。– 職業、特に専門的な知識や技術を要する職業に就いていること。– 日本の中央官庁で、国家公務員試験 I 種合格者の俗称。

• 文部科学省によるキャリアの定義・・・「仕事人生」– 「個々人が生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖及びその過程における自己と働くこととの関係付けや価値付けの累積」

• キャリア教育とは– 「児童生徒一人一人のキャリア発達を支援し、それぞれにふ

さわしいキャリアを形成していくために必要な意欲・態度や能力を育てる教育」ととらえ、端的には、「児童生徒一人一人の勤労観、職業観を育てる教育」とする。http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/06122006.htm

キャリア教育

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キャリア教育政策の変遷1999年 初等中等教育と高等教育との接続の改善について[中教審答申]

2003年 若者自立・挑戦プラン[文科省,厚労省,経産省,内閣府]

2004年 キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議報告書[文科省]

2004年 若者の自立・挑戦のためのアクションプラン[文科省,厚労省,経産省,内閣府]

2006年 小学校・中学校・高等学校キャリア教育の推進の手引:児童生徒一人一人勤労観、職業観を育てるために[文科省]

2007年 キャリア教育等推進プラン:自分でつかもう自分の人生[キャリア教育等推進会議]

2010年 今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について[中教審・第二次審議通過報告]

2011年 今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について[中教審答申]

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「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(答申)より

→社会全体で取り組む必要性:学校はその要

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今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について [中教審答申2011]

• 基本的な考え方

1. 社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力(≒基礎的・汎用的能力)・態度を育成する、幼児期の教育から高等教育までの体系的な取り組み

2. 子ども・若者一人一人の発達状況の的確な把握ときめ細かな支援

3. 能力や態度の育成を通じた勤労観・職業観等の価値観の自己形成・自己確立

• 充実施策

1. 教育方針の明確化と教育課程への位置付け

2. 重視すべき教育内容・教育方法と評価・改善

3. 教職員の意識・指導力向上と実施体制の整備15

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「社会的・職業的自立,社会・職業への円滑な移行に必要な力」の要素(中教審答申,2011)

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各学校段階ごとの課題(中教審答申,2011)

幼児期:自発的・主体的な活動を促す 特別支援教育:

個々の生涯の状態に応じたきめ細かい指導・支援の下でおこなう

小学校:社会性,自主性・自立性,関心・意欲等を養う

中学校:社会における自らの役割や将来の生き方・働き方等を考えさせ,目標を立てて計画的に取り組む態度を育成し,進路の選択・決定を導く

後期中等教育:修了までに,生涯にわたる多様なキャリア形成に共通して必要な能力や態度を形成。これを通じ,勤労観・職業観等の価値観を自ら形成・確立する

高等教育:学校から社会・職業への移行を見据え,教育課程の内外での学習や活動を通じ,高等教育全般においてキャリア教育を充実する

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多くの学校種に共通のキャリア教育の考え方

• 子どもがどのような社会人になるかを想像し,いま必要な手立てについて考える

– 例)子どもが「ありがとう」と言わなかったら

• 学校のあらゆる活動について社会活動との関連を考える

– 例)各単元等がどんな意図で設定されているか

• 小学校以降・特に高校:学習内容についてどのような社会的活動と関連するか子どもに伝える

– 例)確率や三角関数は社会の何と関係するのか?

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進歩主義的教育Progressive Education

• Dewey「実験学校(1896-1904)」– 産業社会の発展 → 民主主義の担い手を育てる教育– 子どもの関心や興味から出発する活動的学習

• 学校の整備に尽力– 学校は社会の縮図:学校での主体的な経験が,民主主義を支える市民を育成する

• 現代教育への影響– Kilpatrick「プロジェクトメソッド」– 「フリースクール」「総合的な学習の時間」「話し合い」– 知識伝達から「学び」や「学びあい」への展開

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現在:状況A

経験の原理①:連続性の原理(Dewey, 1938)

• 現在の状況と類似しているから過去経験が利用できる

• これまで経験したものは必ず未来に影響を与える

• そのため,教育内容は将来活かされる状況に対応すべき– 教師の言動や存在は社会の一員を代表したものでなければ,学

習者にとって意味を持たない

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過去:状況A’

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状 況

経験の原理②:相互作用の原理(Dewey, 1938)

• 内的条件は変えられない.内的条件を読み取り,それにあわせて客観的条件を調整するのが教育者の役割

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客観的条件内的条件に

合わせて調整

親や教師

子ども

解釈

先人の知恵や専門的知識

内的条件

調整

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いじめの現状と対策• いじめの定義の変遷

– 平成17年度以前:「自分より弱い者に対して一方的に身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わない」

– 平成18年度から:「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。なお起こった場所は学校の内外を問わない。」

• いじめの認知件数– 文部科学省調査:H18年以降全体的に減尐– 法務省調査:一時微減していたがH22に大幅増

→その一方,暴力行為発生件数は中学で激増

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文科省定義におけるいじめの様態• 以前

・言葉での脅し ・冷やかし、からかい ・持ち物隠し

・仲間はずれ ・集団による無視 ・暴力を振るう

・たかり ・お節介、親切の押し付け ・その他

• 現在– 冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、イヤなことを言われる。

– 仲間はずれ、集団による無視をされる。

– 軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする。

– 酷くぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする。

– 金品をたかられる。

– 金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする。

– 嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする。

– パソコンや携帯電話で、誹謗中傷やイヤなことをされる。 ・その他

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ネットいじめ予防の指導(文科省,2008)

①掲示板等に誹謗・中傷の書き込みを行うことは、いじめであり、決して許される行為ではないこと。

②掲示板等への書き込みは、匿名で行うことができるが、書き込みを行った個人が特定されること。特に、書き込みが悪質な場合などは、犯罪となり、警察に検挙される場合もあること。また、掲示板等への書き込みが原因で、傷害や殺人などの重大犯罪につながる場合もあること。

③掲示板等を含めインターネットを利用する際にも、利用のマナーがあり、それらをしっかりと守ることにより、インターネットのリスクを回避することにつながった事例もあったこと。

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いじめへの対応• 組織的対応• いじめの発見

– チェックシートやアンケート等の活用

• 教師の態度– 教師もいじめを生み出した集団の一人である

• 被害者の保護– 被害者ケアが最初のステップ。

• 加害者への指導– 家庭の問題や心の問題があることが多い

• 学級経営上の工夫– 特に傍観者への指導(傍観者はいじめを持続させる)

• いじめの予防– 情動制御,言語的文化の醸成,家庭環境,ネット環境

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心理学的アプローチによるいじめ対応• 予防のためのプログラム例

– アンガー・マネジメント

•怒りのメカニズムの理解,怒りを静める技法,適切な表現方法

•本田(2002) 『キレやすい子の理解と対応:学校でのアンガーマネージメント・プログラム』(ほんの森出版)

– 共感性トレーニング• 特に道具的攻撃を行う者に対して• 自他の感情の認識,他者の視点理解,共感的関わり方例)セカンド・ステップ(Committee for Children)

• 起こってしまった比較的軽微ないじめへの対応例– 支援グループ・アプローチ(Sue Young)・・・ソリューション・フォーカスト・アプローチを応用した手法

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不登校の現状と対策<不登校児童生徒数の傾向>

• 基本的に横ばい傾向が強い(ここ2年は微減)

<対応の変化>

• 働きかけ、かかわりを控えた待つ対応:文部省「学校不適応対策調査研究協力者会議」報告(1992)

• 働きかけ、かかわりを持つ対応:文部科学省「不登校問題に関する調査研究協力者会議」報告(2003)

• スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置など教育相談の充実

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不登校の定義の変遷• 「不登校児童生徒」の定義(H15 文部科学省報告書)

– 何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの

• 学校教育法施行規則の一部を改正する省令(H17.7.6)

– 第3 留意事項:不登校状態であるか否かは,小学校又は中学校における不登校児童生徒に関する文部科学省の調査で示された年間30日以上の欠席という定義が一つの

参考となり得ると考えられるが,その判断は小学校等又はその管理機関が行うこととし,例えば,断続的な不登校や不登校の傾向が見られる児童生徒も対象となり得るも のであること。

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中1ギャップ :2005年7月27日小学生から中学1年生

になったとたん、学習や生活の変化になじめずに不登校となったり、いじめが急増するという現象。新潟県教育委員会が名づけた。同委員会では2004年度までの2年間にわたり、県下の中学5校の1年生約1800人を対象に実態調査を実施している。05年3月

にまとめられた報告書によると、ギャップの典型例は、コミュニケーションが苦手な生徒が小学校時の友人や教師の支えを失う「喪失不安増大型」と、小学校でリーダーとして活躍していた生徒が中学校で居場所を失ってしまう「自己発揮機会喪失ストレス蓄積型」であることがわかったという。

(出典:JapanKnowledge)

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不登校の理由 小学校 中学校

いじめ 473 2.1% 2694 2.7%

いじめを除く友人関係をめぐる問題 2640 11.8% 19084 19.1%

教職員との関係をめぐる問題 706 3.2% 1562 1.6%

学業の不振 1540 6.9% 11041 11.0%

クラブ活動,部活動等への不適応 75 0.3% 2516 2.5%

学校のきまり等をめぐる問題 208 0.9% 4796 4.8%

入学,転編入学,進級時の不適応 714 3.2% 3853 3.8%

家庭の生活環境の急激な変化 2366 10.6% 5255 5.2%

親子関係をめぐる問題 4303 19.3% 9613 9.6%

家庭内の不和 1427 6.4% 4508 4.5%

病気による欠席 1975 8.8% 6601 6.6%

その他本人に関わる問題 9829 44.0% 43001 43.0%

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不登校となったきっかけと考えられる状況(平成21年度)

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不登校への対応にあたって(5つの視点)(文部科学省,2003)

(『生徒指導提要』ではP188-189に対応)

1. 将来の社会的自立に向けた支援の視点– 不登校解決の最終目標は社会的自立

2. 連携ネットワークによる支援– 不登校を見極め適切に対応するために必要な連携ネットワーク

3. 将来の社会的自立のための学校教育の意義・役割– すべての児童生徒にとって居場所となる学校を目指して

4. 働きかけることや関わりを持つことの重要性– 関係を構築しつつ,適切な働きかけやかかわることの大切さ

5. 保護者の役割と家庭への支援– 保護者を支え,家庭の教育力を充実させる

例)相談相手になる.専門家の紹介.適宜必要な対応をとる.

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カウンセリングマインド

教師が教育指導に当たる際に必要とされる相談的な考え方や態度,またはカウンセリングで大切にしている基本的な指導理念,態度・姿勢を示す和製英語。1982年の東京都議会文教委員会での発

言が由来とも言われているが,実際の由来は不明(学校カウンセリング事典,1995)

本日の授業で取りあげる具体的な手法

・トーマス・ゴードン(1974)

TET(Teacher Effectiveness Training)

『T・E・T 教師学』小学館 (1985)

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コミュニケーションの志向性

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S

T

生徒が取り組む対象・恋愛や友情・受験勉強・家族の問題

効果的なコミュニケーション:

問題に取り組む子どもに感心を持ち,寄り添う。問題自体は子ども自身のものであることを理解。

非効果的なコミュニケーション:

子どもよりも問題に感心を持っている。問題を自分のものかのように混同している。

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コミュニケーション能力の重要性

・ワークショップ型授業への関心-ワークショップ型授業「参加者が自ら参加・体験して共同で何かを学び合ったり

作り 出したりする学びと創造のスタイル」(中野,2001)

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・参加者の気づきと共有にとどまり、自発的な改善が困難→気づきのフィードバックの必要性

・問題点に気づく具体的な手掛かりがないことがある→評価基準の設定の必要性

ワークショップの問題点(大塚 ,2009)

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ワークショップ型授業の要素• 学習目標設定

– 顕在的ニーズ調査

– 潜在的ニーズ探索 ・・・ イメージの共有

• ふり返りの設計– 省察を促す仕組み

• 事前 学習目標の共有,個別の課題の確認

• 中 注意を向けるポイントの維持

• 事後 学習目標と対応したふり返り + 気づき

– フィードバックの技術• 人間関係を維持しながら,互いを成長させるコメントを

• 配付資料・補助教材の設計– 冊子・シート類の作成と共有

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ピアフィードバック研究の位置づけ

• 教育評価研究

– 他者評価

– 自己評価

– 相互評価(Peer Assessment)

• 診断的評価

• 総括的評価

• 形成的評価(Formative Peer Assessment)

– バリエーションの記述研究

» 権威的,解釈的,探索的,協同的

– 効果研究のバラエティ

» ピアフィードバックという活動への態度

» フィードバックスキル

» 特定スキルのパフォーマンス・・・作文の研究が多い

» 心理学的自己評定尺度

2012/2/336

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