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シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

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Robert Schank "TEACHING MINDS"に収載された12の認知プロセスの日本語版(簡易)です。by JSISH

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Page 1: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

TEACHING MINDSROGER SCHANK

資料作成:日本医療教授システム学会120221

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Page 2: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

Twelve Cognitive Processes That Underlie Leaning

• Conceptual processes

• Prediction

• Modeling

• Experimentation

• Evaluation

• Analytic processes

• Diagnosis

• Planning

• Causation

• Judgment

• Social processes

• Influence

• Teamwork

• Negotiation

• Describing

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Page 3: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

概念化:予測Prediction

• いまこの選択をしたら、その結果としてこんなことが起こるだろう。

• だから選択しない(だから選択する)• そう考える理由は、同じような状況で同じ選択をしたら失敗(成功)したという経験があるから。

• 経験(選択と結果、失敗と成功)をデータベースとして蓄積

• ある状況に陥ったときに同じような経験を検索する• ドメイン特異性(応用は効かない)

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Page 4: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

概念化:手順Modeling

• こと(電車に乗って旅行する、大学に入学する)、もの(アマゾンで買い物をする)、仕事(業務の手順、プロジェクト運営)

• 経験で学べない場合がある(一度しかないライフイベントなど)

• 「説明」だけでは、実際の操作・手順が理解できない場合がある・・・シミュレーションで実際に操作することが効果的

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Page 5: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

概念化:実験Experimentation

• 失敗した経験をもとに、「あのときは計画がまずくてうまくいかなかった」ので、「こんどは計画を立て直して(具体的な工夫を加え)やってみよう。きっと成功するはずだ」

• 過去の失敗の原因を分析する

• 次は失敗しないための手だてを考える

• 経験(とくに失敗した場合)について対話することを通して学習が生じる

• 最初はデブリーフィング

• しだいに自分一人で対話が成立するようになる(reflective practitioner)

• 映画、読書でも学習が成立

• 重要な認知活動

• 話(ストーリー)として自ら語る

• 同じような話を覚えていないか検索する、比べる

• 忘れようとしても忘れない長期記憶に関連づけるために修飾する

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Page 6: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

概念化:評価Evaluation

•人の好みには良い・悪いはないが、プロフェッショナルや社会的な組織には「規範」(価値観にもとづいた行動のよりどころ、すなわち判断の基準)がある

•価値観と規範を理解し、行動をとるべきか否か(選択)を判断する基準が評価

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Page 7: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

分析:診断Diagnosis

• 複雑な状況の原因として関連する要因を探索する・・・診断

• 故障車の診断・・・メカニクス

• LANのトラブル診断・・・IT技術者

• 病気の診断・・・医師

• 看護診断・・・看護師

• 診断能力はドメイン特異的で、ドメインの知識・経験量に依存する

• 診断という行為

• エビデンスに基づいた推論

• 何のために、どのようなエビデンスを集めればよいのかを理解する

• 科学的方法としての診断・・・診断はプロセス(プロセスを通して、より難しい課題で学習)

• エビデンスをそろえる

• 仮説を形成する

• 仮説をし多彩な方法で検証する

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Page 8: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

分析:プランニングPlanning

• ゴールを達成するための計画を立案する• 学習法• プランの立て方を学習する(学習は難しい)• 新しいゴールを達成するために既存のプランを修正する

• ドメイン特異的なケースで練習する• プランニングは抽象化することで他のドメインでも活用できるが相当難しい

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Page 9: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

分析:因果関係Causation

• 連続するできごとの因果関係を見出すことができる• エキスパートとされる人(修理工、刑事、物理学者)が獲得している能力

• ドメイン特異的• ディスカッションや対話によりケースに索引付け(関連づけ)することが容易になる

• 長期記憶化すると同時に再利用しやすい

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Page 10: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

分析:判断Judgment

• 客観的に判断する能力

• データに基づく決断を前提:2通りある

• ドーナツの好み・・・正解なし

• エビデンスに基づいた判断

• エビデンスを集め、判断し、それが正しかったかどうかは後に知る

• 判断した理由を訊ねると明確な説明がかえってくる

• 判断力の学習

• 指導者、同僚からのフィードバックが不可欠(判断のプロセスで)

• 「何が決まったのか」「それはなぜか」

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Page 11: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

社会性:影響Influence

• 人にやってもらいたいことを依頼したとき、その人がどのような反応を示すかを理解し、そのプロセスを改善する(意識的、無意識的)

• おかした「誤り」を認めたとき、行動変容の学習が生じる

• 他者の観察、自分自身の観察、そして改善について考えること

• 無意識に行なっている行動を意識的に変容できるようになる

• 新しい行動を獲得するためには、意識的な行動変容を継続的に行ない、習慣化する必要がある

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Page 12: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

社会性:チームワークTeamwork

• チームでゴールを達成する、役割を分担する、メンバーからの建設的なインプットを活用する、人間関係の調整と紛争への対応

• 性格にあったやるべきことが明確な役割をメンバーに与える

• チームワークの中で、チームワークの不具合に対する効果的な助言により、チームワークは学習される

• フットボールコーチのように

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Page 13: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

社会性:交渉Negotiation

• 公式・非公式の取引• ビジネス、結婚、友情、ショップ、学校、レストラン、お小遣い

• 交渉の学習は交渉の失敗を通じて学習される• テクニックはコンテキストに依存しない(依存する場合もある)

• コーチングによる学習が理想的

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Page 14: シャンクが提唱する12の認知プロセス・日本語版

社会性:記述Description

• 問題が発生した時、状況を意識的かつ創造的に記述することで、解決すべき問題を明らかにする

• 問題解決の第一歩• 問題を分析的に記述する• そうすれば(知識と経験がある)人の助けが得ることもできる

• 実際の経験を通して学習

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