本気で進めよう災害時要援護者支援
法政大学大学院講師(前板橋区福祉部長)
鍵屋 一
調布市 災害時要援護者避難支援講演会
調布市文化会館たづくり
平成25年12月21日(土)
死 者: 15,883名
行方不明: 2,654名 (警察庁:H25.9.24)
平成23年3月11日 東日本大震災計:18, 537 名
釜石市鵜住居地区
鵜住居地区
両石地区 2
避難者:289,611名 震災関連死:2,688名:H.25.3
東日本大震災の教訓
○高齢者が死者の約6割、障がい者の死亡率は2倍、2,688名の震災関連死(13.3復興庁)
○消防職員・消防団員の死者281名、民生委員の死者56名。福祉施設職員の死者86名
(11.12.13河北新報社)
・地域とのつながりが弱い方・安全だと思われた福祉施設や病院・要援護者の避難支援に向かった支援者・移動中、避難所や福祉避難所で衰弱⇒平成24年度、内閣府「災害時要援護者の避難支援に関する検討会」(座長 田中淳東京大学大学院情報学環教授)へ福祉事業者との連携方策を提案
日本周辺のプレートの動き実際の動きを60万倍に拡大
4©国土地理院
太平洋プレート
フィリピン海プレート
ユーラシアプレート
オホーツクプレート(北米プレート)
日本で1日に起きる地震の数: 約300個(無感地震も合わせた数)⇒ 5分に1回発生
©国土地理院
大地震の発生確率首都直下地震 30年間で70%南海トラフ地震 30年間で60-80%
◎30年間の危険率
火災で死傷する確率 0.2%
交通事故で死亡する確率 0.2%
交通事故で負傷する確率 20%
ジャンボ宝くじで100万円以上当たる確率
(年4回20枚づつ買った場合) 0.7%
命を守る地震対策の優先順位
●緊急地震速報の活用⇒~地震~
直後対策
3.津波から逃げる!
4.初期消火!
5.救助!
事前対策1.住宅の耐震化!
2.家具止めなど室内の安全化!
要援護者の支援
災害時要援護者とは?
高齢者
乳幼児・児童
外国人
妊産婦
障害者・難病等
要援護者支援の考え方■多様で、しかも変化
誰もが災害時には要援護者になりえる
●すべてを対象にできない⇒重点化
●保護には限度がある⇒自立の支援
●行政任せにできない⇒地域総ぐるみ
■支援体制が不十分
防災の正四面体自助
(減災対策、家族情報、持ち出し品)
→わが家の防災スタートブック
共助(ボランティア、NPO、企業など)→協定
近助(ご近所、友人、
PTAなど)
→コミュニティ活動・防災訓練
公助(行政、ライフラインなど)
→防災計画、BCP
自助は家族防災会議から!◎テキストわが家の防災スタートブック◎内容
①持ち出し品(備蓄)は共通物と特別なニーズに対応する物②家族の個人情報や連絡先③減災対策(家具固定、ガラス飛散防止など)④地震その時の行動例
※早速、内容を見てみましょう!
①持ち出し品(備蓄)
日傘雨傘!・猫砂、携帯トイレ
・水道水・食料・薬
・ カセットコンロ
・ラジオ、ケータイ、スマートフォン
・新聞紙、レジ袋、風呂の残り湯 など
+特別なニーズに必要な物
あんしん箱
要援護者一人ひとりが、緊急時に必要なものを入れた「あんしん箱」を持とう。
②家族の情報
ただで今すぐ!
・家族の写真
・住所、氏名、ニックネーム
・障がい名、病気名、薬、アレルギー
・連絡先(親族、友人、病院、行政)
・そしてSOSファイル
SOSファイル知的障がい者一人ひとりが、自分だけの「SOSファイル」をもとう。
③減災対策最初の揺れから身を
守る!
・「三種の家具」の転倒防止!
・置物注意!
・ガラスの飛散防止!
・寝室の安全化!
・テレビも止める!