平野区 将来ビジョン
キーワードは、多世代交流︕
平成 29 年4月
平野区役所
◆ 平野区将来ビジョン
はじめに
・ 平野区では、市政改革の基本原則「ニア・イズ・ベター」(補完性・近接性の原理)
が徹底され、住民により身近な区において施策や事業を決定していく新しい住民
自治・新しい区政運営の実現をめざすため、平成 25 年4月に、区の実情に応じ
た「平野区将来ビジョン」を策定しました。
・ 平野区は、区の将来像やその実現に向けた施策展開の方向性について公表し、区
民や地域の皆さまのご意見をお聴きしながら、区内の基礎自治行政を総合的に推
進しているところですが、将来ビジョンの策定から概ね3年を経過した平成 28
年2月に、区の情勢変化に柔軟に対応するため、これまでの成果と今後の課題を
振り返る「中間報告書」を作成しました。
・ この振り返りにおいて、各施策について様々な角度から検証を行ったところ、区
民や地域を取り巻く現状に即した、新たな施策の方向性が必要であることが明ら
かになりました。
・ そこで、平野区は、区民ニーズや地域課題の変化に迅速に対応していくため、今
回の改訂に際しては、「多世代交流」というキーワードを新たに盛り込み、将来ビ
ジョンにおける施策の方向性を中心に見直しを行いました。
・ 平野区将来ビジョンは、本改訂から平成 33 年度までの概ね5年間を見据えてお
り、区の将来像「人と人とがつながり支えあうまち すべての人の笑顔が輝くまち
ひらの」について区民の皆さまと共有し、地域、各関係機関と一体となり、着実
に取組を進めてまいりますので、引き続き、ご協力の程よろしくお願いします。
大阪市平野区長 稲嶺 一夫
目 次
1 平野区の概要 1
2 現状と課題 3
① 大災害に強く犯罪から身を守る、安全・安心は暮らしの第一歩
② 少子高齢化は、知恵と工夫と分かち合いの心で乗り越える
③ 住民同士のつながりが、持続可能な地域社会の基本柱
④ こどもの教育・福祉面の課題に対応する総合的な施策の推進
⑤ 愛着あるまちの歴史を大切にし、未来の平野を考える
3 区の将来ビジョン 8
4 施策の方向性 9
・多世代交流 ―であい ふれあい ささえあいー
・多世代交流のポイント
① 地域に応じた安全・安心のまちづくり
② 健やかでいきいきと暮らせるまちづくり
③ こどもと地域を元気にするまちづくり
④ 次世代につなぐ魅力あるまちづくり
・平野区の重点課題となる基礎数値
5 おわりに 16
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1 平野区の概要
平野区の人口・世帯・連合町会加入率・外国人人口
項 目 平野区 市内順位 年 出 典
人口 196,633 人 1 H27 国勢調査
世帯 88,854 世帯 3 H27 国勢調査
連合町会加入率 61.0 % 17 H23 大阪市地域振興会組織現況調査
(22国勢調査速報値)
外国人人口 7,889 人 2 H28 大阪市市民局
平野区の出生数・死亡数・高齢化率
項 目 平野区 市内順位 年 出 典
出生数 1,610 人 1 H26 大阪市の推計人口年報(平成 26 年)
死亡数 2,204 人 2 H26 大阪市の推計人口年報(平成 26 年)
高齢化率(65 歳以上) 27.6 % 7 H27 国勢調査
公営住宅(市営)の高齢化率(60 歳以上) 52.0 % ― H27 大阪市都市整備局
★平野区の人口︓196,633 人(平成 27年国勢調査 人口等基本集計結果)
★平野区の面積︓15.28k ㎡(平成 27年 10月1日現在)
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・ 平野区は、大阪市の東南部に位置しています。
・ 東は八尾市、西は東住吉区、南は松原市、北は生野区及び東大阪市に隣接してい
ます。
・ 人口は大阪市内第1位、区域面積は第3位となっています。
・ まち並みは、全般的に住居地域が色濃く、区の北部の加美地域はものづくりが盛
んで、中央部の平野地域は、古民家と多数の寺社があり、南部の喜連・瓜破・長
吉地域は公営住宅が多い一方で、農地や遺跡が存在し、それぞれに特徴を持つ個
性あふれるまちが広がっています。
・ 交通機関は、区の北部を JR大和路線・おおさか東線があり、地下鉄谷町線のうち、
区の中央部の平野駅から喜連瓜破駅、出戸駅、東南部の長原駅までの4駅は、市
内中心部の天王寺駅、東梅田駅などと直結しています。
・ 区民センター、区民ホール、クラフトパーク、男女共同参画センター南部館、お
としよりすこやかセンター南部館、心身障がい者リハビリテーションセンター、
南部こども相談センター、平野スポーツセンター・屋内プール、平野図書館など
の施設があります。
・ 平野郷や喜連環濠地区など、区内各地には歴史的な建造物や遺跡が残り、伝統文
化が受け継がれるなど、歴史魅力を備えた誇り高いまちです。
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2 現状と課題
① 大災害に強く犯罪から身を守る、安全・安心は暮らしの第一歩
・ 南海トラフ地震など大災害に備えるため、食料や水などのローテーション備蓄の
重要性を啓発や推奨しています。
・ また、家屋の倒壊や火災などによる被害を最小限に留めるため、災害時を想定し
た実践的な防災訓練をはじめ、「平野区の防災の取組」(平野区地域防災計画)や、
皆さまとともに作成した「22地域別の防災の手引き」(地区防災計画)に基づき、
自助・共助の観点で区民の防災力を高める必要があります。
・ 公助では、企業との連携の強化や職員の体制整備、必要な救助・救援物資の確保
など、自助・共助の取組を支えるしくみづくりを進めています。
・ 街頭犯罪の発生を抑止するため、地域で取り組む防犯活動のほか、地域や警察と
連携して防犯カメラを設置するなど、多様な主体との協働による対策を講じて、
安全で安心なまちづくりを着実に進めていく必要があります。
22 地域別の防災の手引き(地区防災計画)
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② 少子高齢化は、知恵と工夫と分かち合いの心で乗り越える
・ 平成 27年(2015 年)の人口は、196,633 人(国勢調査︓人口等基本集計結果)
と市内で最大規模ですが、昭和 50 年頃をピークに減少傾向にあり、人口推計結
果表(市政策企画室調べ)の平成 47年人口では 152,080 人となっています。
・ 一方、世帯数は、現在まで少しずつ増加傾向にあり、平成 27 年は 88,854 世帯
(国勢調査︓人口等基本集計結果)で、高齢単身者の増加が要因として考えられ
ます。
・ 平成 27年(2015 年)の 65歳以上の高齢者人口は、53,454 人で 27.6%(国勢
調査︓人口等基本集計結果)を占め、今後も増加傾向にあります。
・ 特に公営住宅における高齢化が顕著に現われており、また、要介護(要支援)認
定者数は、13,216 人で、平成 27年時点で市内1位となっています。
・ 平成 22年(2010 年)の 15歳未満のこどもの人口は、28,617 人で 14.3%を占
め、市内2位となり、出生数では市内1位となりますが、少子化の傾向を受け、
今後も減少傾向にあります。
・ このため、増加していく高齢者が必要とする支援や健康増進、いきがいづくりな
どが課題で、地域コミュニティの維持には、高齢者が地域活動に参画できる環境
づくりを進め、高齢単身者などの孤立化を防ぐことも重要な課題です。
・ また、若い世代が、安心してこどもを産み育てることができる環境づくりや、こ
どもが家庭や学校をはじめ広く地域の人々とふれあい、様々な体験を通して健や
かに成長し、社会・地域に貢献する次世代へつなぐ人材育成が求められています。
ふれあい喫茶を通した多世代交流の様子
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③ 住民同士のつながりが、持続可能な地域社会の基本柱
・ 平野区における地域振興会の加入率は近年低下しているほか、公営住宅が集積す
る地域では、急激な高齢化が進展しており、地域コミュニティを維持することが
困難になってきています。
・ 地域活動を発展させていくための若い世代の担い手が不足し、組織における人的
な基盤が弱体化していくという問題が顕在化しています。
・ 地域ニーズは多様化する一方で、区民が地域のことを自ら決定し、運営すること
のできる地域活動協議会が立ち上がり、限られた財源の中で、それぞれの地域の
課題に有効な施策・事業を展開しています。
・ 地域に新たな若い世代の担い手が参画し、地域活動協議会の活動が円滑に運営し
ていくことができるよう、区役所は助言等を行い、地域の実情や特性に応じた協
働型の事業を企画し、支援していく必要があります。
こども夏祭りの様子
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④ こどもの教育・福祉面の課題に対応する総合的な施策の推進
・ 平野区は、経済困窮や福祉的な支援が必要な世帯、こどもへの対応策をしっかり
と進めている一方で、家庭では、教育力の低下や育児に不安や悩みを持つ保護者
が増加し、学校では、学力・体力の低下やいじめ、校内暴力などの問題行動が増
え、地域では、こどもたちの安全・安心の確保などが必要となってきています。
・ 平野区においては、地域や学校とともに分権型教育行政を推進しており、区の教
育施策の方向性として、児童生徒が自立した大人になれるよう、幼稚園から高校
まで学校園、保護者、地域の意見を聞きながら、たえまなく施策を進めることと
し、「生きる力につながる基礎的な学力の定着」「教育と福祉の連携」「こどもたち
の安全・安心」の3つの課題に対して重点的に取り組んでいます。
・ また、子育てにおいては、核家族化が進み、地域のつながりが希薄になり、保護
者等が子育てに不安を感じて孤立化する傾向にあるなかで、こどもの放置や虐待
などの問題が増加していることから、区の子育て支援施策の方向性として、子育
てしやすい環境づくりを進めつつ、児童虐待防止・早期発見などに努めています。
学力サポート事業の様子
小学生のための英語セミナーの様子
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⑤ 愛着あるまちの歴史を大切にし、未来の平野を考える
・ 平野区は、市内最大の公営住宅の集積地域であり、公営住宅の建て替えや高層化
に伴う集約化が進められている中で、特に長吉地域東部の公有地の有効活用を図
る中長期的な視点での「まちづくり地域ビジョン」を策定します。
・ 一方で、平野郷や喜連環濠地域などの歴史的な建造物を含め、各地域の歴史は、
平野区民のみならず広く親しまれている貴重な財産となっています。
・ まちの魅力を高めることは、平野区に愛着を持って住み続けたいと思う動機づけ
となることから、「平野の歴史や文化」を区内外に発信し、個性ある平野・喜連・
長吉・瓜破・加美の5つの地域の魅力について広く浸透を図りつつ、次世代に継
承していく必要があります。
・ 平野区は、地域密着型の工業・商業・農業などの産業に囲まれ、地域ならではの
商店街や企業の特色あるイベントや商品などが充実しており、平野区のブランド
力を向上する取組が産業の活性化につながっています。
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3 区の将来ビジョン
区の将来ビジョンは、平成 29 年度から平成 33 年度までの概ね5年の期間を見据
えて、区がめざす将来像を設定しています。
<区の将来像>
人と人とがつながり支えあうまち
すべての人の笑顔が輝くまち ひらの
・ 世代・性別・障がいのあるなし・国籍などにかかわらず、すべての人(居住者の
みならず通勤・通学など平野区に訪れる人たち)がお互いを尊重しつつ、つなが
り、支えあえるまちであることが何より重要です。
・ こどもたちが家庭・学校はもとより、広く地域の人々によって育まれ健やかに成
長して次の世代を担っていくことができるまち、高齢者が安心して住み続けるこ
とのできるまち、すべての人が愛着を持って住み続けられる『ひらの』のまちを
めざしていきます。
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4 施策の方向性
キーワード
多世代交流 ― であい ふれあい ささえあい ―
こどもから高齢者まで様々な人たちが交流できる機会を提供し、すべての人と人と
がつながり支えあう『多世代交流』を広げるとともに、安全・安心を実感でき、愛着
を持って住み続けられる『ひらの』をめざして具体的な取組を実施していきます。
平野区がめざす目標
平野区は暮らしやすいと思う区民の割合
80%以上
上記目標は、平野区が実施する「平野区民モニター」アンケートで、平成 29年度
より毎年調査を行い、目標の到達時期は平成 33年度(のアンケート結果)とします。
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多世代交流の意義と設定する理由
・ 平野区は、「防災・防犯」「子育て・子育ち」「保健・福祉」「地域活性
化」等の課題について、地域の方々と行政が互いに力を結集し、創意
工夫と不断の努力を重ねて、住みよい豊かなまちを築いてきました。
・ しかし、核家族化や少子高齢化の進展に伴い、地域住民のつながりが
ますます希薄化する社会が広がる一方で、区民の方々の暮らしやすさ
を高めるための出発点においては、住民同士がふれあい、支えあうと
いうことが重要と考えています。
・ この理念が、災害時には互いの命を守り、高齢者やこどもの日々の見
守りなどにつながり、地域課題を乗り越えるための知恵であると思い
ます。
・ 区民が、世代や障がいのあるなし、国籍などによらず、さまざまな場
面で互いに認め合い、助け合い、そして区民それぞれの知識と経験が
活かされる社会を築いていくことが大切であり、個人が地域社会の一
員としての役割を果たすことが必要です。
・ このようなことから、高齢者やこどもたち、その親世代などが、世代
の枠を越えて交流しながら、喜びや楽しさ、安心を分かち合える関係
を築く「多世代交流」が、地域課題の解消へと結ぶ鍵の一つとなります。
・ そこで、新たな平野区将来ビジョンの重要なキーワードとして「多世
代交流-であい ふれあい ささえあい-」を掲げ、皆さまと意識の
共有を図りながら、すべての施策に反映させていきます。
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① 地域に応じた安全・安心のまちづくり
大規模地震への備えとして「自助」「共助」「公助」の役割を意識しながら
災害に強い平野区をめざす
自転車窃盗をはじめ多発する犯罪を抑止するための防犯対策を
区民・地域とともに進める
地域住民、中学生・高校生、子育て世代等との防災・防犯活動の連携強化
◇ 地域防災力の向上
大規模地震が近い将来に想定されるなか、災害時には自身の身を守る「自助」、家族や地域
の人たちと助け合う「共助」が大切であり、区民自らが日頃から取り組む災害時への備えや行
動(自助)、地域で力を合わせた避難・防災訓練(共助)などに対して、地域の実情や特性に応
じた支援を行いながら、地域防災力の向上を図ります。
・「22地域別の防災の手引き」に基づく、各地域の特性に応じた防災力の強化
・区民防災講座(自助)、防災活動へ学生・女性の参画(共助)、独自の備蓄物資の配備(公助)
◇ 地域防犯力の向上
区民生活を豊かにするための第一条件は、安全で安心して暮らせるまちを作ることであり、
街頭における主な犯罪の発生件数を減少させるために、区民一人ひとりへの注意喚起や地域の
取組の強化に加え、警察・行政・防犯組織・学校・企業との連携を深化させることにより地域
防犯力の向上を図ります。
・防犯カメラや街頭啓発など地域・警察と連携した犯罪発生件数減少へ
・自転車窃盗対策や自転車利用マナー向上に向けたキャンペーンなどの実施
平野区地域防災リーダー一斉訓練 高齢者自転車安全利用街頭キャンペーン
多世代交流
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② 健やかでいきいきと暮らせるまちづくり
こども、高齢者、障がい者などへの
多様な福祉ニーズに対応する施策を
関係機関等と連携しながら総合的に推進する
地域住民、小・中学生、各種団体、医療・福祉機関等との福祉活動の連携強化
◇ 地域福祉力の向上
高齢化の進展により、単身の高齢者や介護や支援を必要とする高齢者、認知症の方が増えて
いくなか、孤独死や虐待の問題も深刻化していく状況にあります。
地域住民が抱える課題について、ご近所付き合いや相互の歩み寄りが大切であるとの認識か
ら、障がいや国籍などのほか、世代、性別などにかかわらず、すべての人が尊重され、こども
から高齢者まであらゆる世代が交流し、つながり、支えあう地域社会を築くため、地域福祉力
の向上を図ります。
・地域の支えあいの拠点となる「多世代交流の居場所づくり」を進め区民の絆づくり等を支援
・地域福祉活動コーディネーターを中心とした各地域における見守り等の福祉活動の促進
・医師・看護師など専門職とともに認知症や介護予防などの福祉課題への対策を地域で展開
出典︓国勢調査 地域福祉活動コーディネーターの様子
多世代交流
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③ こどもと地域を元気にするまちづくり
地域の主体的なまちづくりの活動を活性化し、
こどもの健やかな成長と未来の可能性を広げる
地域住民間の地域活動の連携強化/地域住民、学校園、保護者等との教育活動の連携強化
◇ 地域活動力の向上
大きな公共を担う活力ある地域社会をめざして、地域住民をはじめ関係者が主体性を持ち、
住民生活に関わる身近な課題の解決に向けて積極的に関わり、協力し合うことが大切であるこ
とから、地域のラウンドテーブルである地域活動協議会への支援を継続し、多世代交流を地域・
区民とともに広げ、地域活動力の向上を図ります。
・防災・防犯・文化・環境・福祉・子育て等を通した住民間のコミュニティを育む地域活動の促進
◇ こどもの生きる力の向上
今後は、「平野区のこどもたちを元気にする宣言」を上位理念におきながら、家庭・地域・区
民・企業・学校・行政のそれぞれが、子育て・子育ちについてしっかりと考え、共に持てる力
を発揮し、夢と希望と誇りを持ち未来にきらめく 「ひらのっ子」を育成していきたいと考えて
います。平野区のこどもたちの基礎学力・体力や家庭の教育力、社会性や規範意識を高め、困
難な状況にあるこどもや家族が抱える課題解決への支援に取り組むため、新たに「平野区こど
もたちの『生きる力』育成プロジェクト+10(プラステン)」を策定します。
・家庭・地域・区民・企業・学校・行政が連携を強化し、子育て・子育ちの施策を推進
・多世代交流によるこどもたちの社会性や豊かな人間性を育成するための支援
平野区こどもたちの「生きる力」育成プロジェクト
+10(プラステン)
<プロジェクトの理念> ・次世代を担うこどもたちの笑顔がすべての人の喜びと感じられる社会を構築していく
・こどもたちの可能性を家庭・地域・区民・企業・学校・行政がしっかりと支える
・社会に羽ばたくための豊かな人間性や創造力など「生きる力」を育成する
絵本の読み聞かせの様子
多世代交流
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④ 次世代につなぐ魅力あるまちづくり
平野区を次世代につなげていくため、
まちの基盤づくりと歴史・文化・産業など魅力向上に取り組む
地域住民、歴史研究会、学生、企業、商店街等との地域魅力の連携強化
◇ 地域魅力の向上
愛着を持って住み続けられる魅力あるまちづくりを進めるため、公営住宅の建て替えや集約
化に伴う未利用地の利活用や、平野区ならではの特徴的な歴史・文化の積極的な発信と、産業
活性化につながる企業の主体的な取組などを支援し、次世代へつなぐ未来志向の観点により、
ソフト・ハードの両面から地域魅力の向上を図ります。
・区内に多数集積する公有地の有効活用を図る中長期的な視点でのまちづくりを推進
・「平野郷」「喜連環濠地域」など貴重な歴史的資源を次世代へと受け継いでいく
・地域ならではの商店街や企業の特色あるイベントや商品などを通じてブランド力の向上を図る
多世代交流
こども餅つき大会の様子
古代市の様子
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平野区の重点課題となる基礎数値 ① 地域に応じた安全・安心のまちづくり
項 目 平野区 市内順位 年 出 典
災害時避難所 41 箇所 1 H28 ―
地域防災リーダー(うち女性 29.9%) 1,041 人 1 H28 ―
街頭犯罪発生件数 1,913 件 2 H27 大阪市市民局
自転車盗発生件数 1,033 件 4 H27 大阪市市民局
防犯カメラ設置合計数 836 台 2 H27 大阪市市民局
区独自による防犯カメラ設置合計数 113 台 2 H27 ―
街頭犯罪発生件数減少率 -7 % 10 H27 大阪市市民局
② 健やかでいきいきと暮らせるまちづくり
項 目 平野区 市内順位 年 出 典
要介護認定 13,216 件 1 H27 大阪市福祉局
身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳 16,615 件 1 H27 大阪市福祉局
児童扶養手当 3,344 件 1 H27 大阪市福祉局
高齢者虐待・児童虐待・DV相談件数 651 件 1 H27 大阪市福祉局
生活困窮者自立相談支援窓口相談件数 559 件 1 H27 大阪市福祉局
生活保護世帯数(稼動年齢層世帯数西成区比:138%) 9,655 世帯 2 H28 大阪市福祉局
③ こどもと地域を元気にするまちづくり
項 目 平野区 市内順位 年 出 典
地域活動協議会 22 団体 1 H28 ―
小学校数 22 校 1 H28 学校現況調査
児童数(H26 就学援助率 36.7%:市内3位) 9,368 人 1 H28 学校現況調査
中学校数 11 校 1 H28 学校現況調査
生徒数(H26 就学援助率 41.8%:市内4位) 5,045 人 1 H28 学校現況調査
人口一人当たり市税収入 91,505 円/人 23 H21 平成22年版(大阪市統計書)
④ 次世代につなぐ魅力あるまちづくり
項 目 平野区 市内順位 年 出 典
新成人 2,056 人 1 H27 大阪市こども青少年局
事業所数 7,963 箇所 6 H26 経済センサス基礎調査
公園数 68 園 1 H27 大阪市市民局
一人あたりの公園面積 1.64 ㎡/人 19 H27 大阪市市民局
公営住宅(市営・府営) 23,455 戸 1 H28 大阪市都市整備局
長吉地域東部の未利用地面積 71,259 ㎡ ― H28 ―
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5 おわりに
・ 今回の改訂では、施策の方向性のキーワードに「多世代交流」を設定しました。
皆様のお住まいの地域に、防災訓練やお祭り、こどもの登下校の見守り活動など、
地域活動協議会をはじめ各種団体等のご尽力により、様々な場面で世代を越えた
交流が進められています。
・ しかしながら、時代とともに働き方や余暇の過ごし方などが多様化し、ご近所づ
き合いの形が変化しつつあるなかで、地域コミュニティの意義を確かめながら、
あらためて“向こう三軒両隣”のつながりを大切にしていくことが必要なのではな
いかと考えています。
・ 平野区では、平野区の重点課題となる事業の具体的な内容について、予算、業績
目標を含めて別途「平野区運営方針」を年度ごとに策定し、事業の PDCA(※)
サイクルを回し、その成果のすべてを市民・区民の皆さまにお届けしていきます。
・ また、「平野区将来ビジョン」については、平野区区政会議や平野区教育会議をは
じめ区民の皆さまのご意見を真摯に受け止めるとともに、新たな区民ニーズや課
題など、環境の変化に迅速に対応するため、時宜に応じて見直していきます。
・ 今後とも、「平野区将来ビジョン」の実現に向け、区民や地域の皆さまの声に寄り
添い、共に力を合わせながら、積極的に施策を実行に移してまいりたいと考えて
おりますので、ご協力の程よろしくお願いします。
※ PDCA︓P(plan︓計画)D(do︓実行)C(check︓点検)A(action︓改善)
大阪市 平野区役所 政策推進課
【問合せ】06-4302-9683