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M e n t a l

h e a l t h

c a r e

介護斜蚭等の職員のための

サポヌトガむド第版

新型コロナりむルス感染症に察応する

厚生劎働省 什和3幎3月

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Ⅰ 新型コロナりむルス感染症の基瀎知識‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4

‥ ‥ ‥ ‥メンタルヘルスの察応事䟋‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 16

‥ ‥ ‥ ‥぀のケアに぀いお‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7

‥ ‥ ‥ ‥メンタルヘルスの䞍調・メンタルヘルスケア抂芁‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5

Ⅲ 盞談窓口‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 24

‥ ‥ ‥ ‥新型コロナりむルス感染症䞋でのメンタルヘルス察応‥ ‥‥‥‥‥ 12

‥ ‥ ‥ ‥はじめに‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4

‥ ‥ ‥ ‥最埌に‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 24

‥ ‥ ‥ ‥メンタルヘルスケアを掚進するにあたっおの留意事項‥‥‥‥‥‥‥ 11

‥ ‥ ‥ ‥メンタルヘルスケアの進め方‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6

‥ ‥ ‥ ‥メンタルヘルスに関する法埋‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 15

目 次

新型コロナりむルス感染症に察応する

介護斜蚭等の職員のための

サポヌトガむド第版

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 抂芁

 新型コロナりむルス感染症の病原䜓は動物由来コロナりむルスず掚定されたすが、宿䞻動物は分かっお

おらず、珟圚はヒト-ヒト感染によっお流行が䞖界的に広がっおいる状況です。

 症状は、発熱、呌吞噚症状咳、咜頭痛、錻汁、錻閉など、頭痛、倊怠感、嗅芚障害・味芚障害など、む

ンフル゚ンザや感冒に類䌌する堎合もありたすが、この症状があれば新型コロナりむルス感染症であるず

いう症状はありたせん。

 䞀般的に、発症から週間 10日目に重症化するこずが倚く、38床を超える発熱の持続や、呌吞困

難感は泚意を芁する症状の䞀぀です。呌吞状態の悪化が続く堎合には、人工呌吞噚や䜓倖匏膜型人工肺

ECMOによる治療が必芁になるこずがありたす。急激に状態が悪化するこずも本疟患の特城であり、

泚意深い芳察ず迅速な察応が必芁になりたす。

 発症2日前から感染性があり、たた、発症前埌に最も感染性が高いこずが知られおおり、このこずが、本

疟患の感染察策を難しくさせる原因の䞀぀になっおいたす。

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Ⅰ 新型コロナりむルス感染症の基瀎知識

Ⅰ 新型コロナりむルス感染症の基瀎知識

出所新型コロナりむルス感染症COVID-19蚺療の手匕き 第4.2版

 感染経路

 感染経路ずしお、くしゃみや咳嗜、䌚話などの際に生じたりむルスを含む飛沫を吞い蟌んで感染するこず

飛沫感染・゚アロゟル感染ずされおいたす。りむルスが぀いた手で口、錻や県などの粘膜に觊れたり、

密閉空間で浮遊しおいる小さい飛沫を吞い蟌んだりしお、感染するこずもありたす。

図 新型コロナりむルス感染症の経過

䞭囜における玄4 䞇症䟋の解析結果を参考に䜜成Wu. JAMA 2020幎霢や基瀎疟患などによっお重症化リスクは異なる点に泚意

かぜ症状・嗅芚味芚障害

1週間前埌 10日前埌発症

発症1週間皋床

軜症のたた治癒

箄801週間10日

肺炎症状が増悪し入院

箄20

10日以降

集䞭治療宀ぞ

2-3で臎呜的

箄5

呌吞困難、咳・痰人工呌吞管理など

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 感染症の予防法

 感染予防のためには、感染察策の぀の柱である①病原䜓感染源の排陀、②感染経路の遮断、③宿

䞻の抵抗力の向䞊が重芁です。特に感染経路の遮断が重芁です。介護斜蚭、事業者の職員以䞋、「職

員」介護斜蚭、事業者の利甚者以䞋、「利甚者」の健康、䜓調管理をしっかりず行い、利甚者・家族が安

心しおサヌビスを受けられるよう、たた職員も安心しおサヌビス提䟛できるよう、利甚者・職員が協力しお

以䞋を実践するこずが重芁です。

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Ⅰ 新型コロナりむルス感染症の基瀎知識

朜䌏期間 䞻に玄5日皋床1  14日

感染経路 飛沫感染りむルスを含む飛沫を吞い蟌んで感染ほか、

接觊感染りむルスが぀いた手で口、錻や県などの粘膜を觊れお感染、

゚アロゟル感染りむルスを含む小さな飛沫が倚数ある換気の悪い密閉空間で浮遊しお

いる小さい飛沫を吞い蟌んで感染 ※ 血液、尿、䟿から感染するこずはたれ

感染䌝播者・感染期間 䞻には、有症者だが、発症2日前や無症状病原䜓保有者からの感染リスクもある。

発症前埌の時期に最も感染力が高いずの報告がされおいる

ハむリスク芁因 高霢者65歳以䞊、

基瀎疟患慢性呌吞噚疟患、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疟患、肥満など

芁泚意な芁因 喫煙歎、劊婊、悪性腫瘍など ハむリスクかは䞍明確

出所厚生劎働省老健局「介護珟堎における感染察策の手匕き 第版」䞀郚加筆

出所厚生劎働省老健局「介護珟堎における感染察策の手匕き 第版」䞀郚加筆

è¡š1 新型コロナりむルス感染症に぀いお

衚 利甚者・職員が協力しお行うこず

垞日頃からのマスク着甚ず手掗いの励行

新しい生掻様匏の実践。健康管理の培底

぀の密の回避「密閉」「密集」「密接」しない

 飛沫を吞い蟌たないために、垞時マスクを着甚し、なるべく人ずの距離を保ちたす。りむルスは粘膜から

䟵入しお感染したす。我々の顔には目、錻、口に粘膜があるので、ここにりむルスを付けないようにしたす。

人は無意識に自分の顔を觊っおいたすので、肩から䞊に手を挙げる時には粘膜に觊れないように意識するこ

ずが倧切です。たた、我々の手指には気づかないうちにりむルスが付着しおいるこずがあるこずから、利甚者

に関わる介護職員・看護職員は、ケアの前埌に必ず手指消毒アルコヌルが望たしいを行うこずが必芁です。

 むンフル゚ンザりむルスの環境における残存時間に比范し、新型コロナりむルスはより長く環境で生存

できるため、高頻床接觊面の定期的な消毒は感染察策ずしお重芁です。界面掻性剀を含む掗浄液も効果

がありたす。独立行政法人補品評䟡技術基盀機構NITEに商品に関する蚘茉がありたすので参考にしお

ください。

独立行政法人補品評䟡技術基盀機構NITE 新型コロナりむルスに有効な界面掻性剀が含たれおいる補品リスト

https://www.nite.go.jp/information/osirasedetergentlist.html

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厚生劎働省新型コロナりむルス感染症に぀いお

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

厚生劎働省介護事業所等における新型コロナりむルス感染症ぞの察応等に぀いお

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00089.html

什和幎床厚生劎働行政掚進調査事業費補助金厚生劎働科孊研究事業

新型コロナりむルス感染症 領域別感染予防策

http://www.tohoku-icnet.ac/covid-19/mhlw-wg/division/nursing_care_facility.html

 治療ず埌遺症

① 治療

 珟時点の治療の基本は察症療法です。

 新型コロナりむルスに察する抗りむルス薬や症状に応じた治療薬の開発が珟圚も進められおいるずころ

です。日本囜内で承認されおいる医薬品ずしお、レムデシビル、デキサメタゟンがありたす。抗血栓薬、抗

凝固薬の効果も瀺唆されおいたす。

② 埌遺症

 日本における電話調査回埩者63 人では、発症から60 日経った埌にも嗅芚障害19.4%、呌

吞困難17.5%、倊怠感15.9%、咳嗜7.9%、味芚障害4.8% があり、さらに発症から120

日経った埌にも呌吞困難11.1%、嗅芚障害9.7%、倊怠感9.5%、咳嗜6.3%、味芚異垞

1.7%を認めたした。たた、24% に脱毛がみられ、発症埌玄30日から出珟し、玄120日たでみら

れたした。脱毛の持続期間は平均76日でした。出所新型コロナりむルス感染症COVID-19蚺療の手匕き 第4.2版

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Ⅰ 新型コロナりむルス感染症の基瀎知識

 新型コロナりむルス感染症に関する内容は、病態の理解、蚺断や治療の分野での進歩に応じお、叀

い情報ずなるこずが予想されるため、最新の情報を以䞋などから確認いただくこずをお勧めしたす。

 新型コロナりむルスワクチンの接皮※に぀いおは、予防接皮法昭和23幎法埋第68号の臚時接皮に

関する特䟋を蚭け、厚生劎働倧臣の指瀺のもず、郜道府県の協力により、垂町村においお予防接皮を実斜

するものです。そのため、具䜓的な予防接皮の受け方等に぀いおは、䜏民祚所圚地の垂町村ぞ確認する

必芁がありたす。

 たた、高霢者斜蚭の入所者及び職員の具䜓的な接皮の手順に぀いおも、斜蚭所圚地の垂町村ぞの確認

が必芁です。

 なお、予防接皮に぀いおは、高霢者や職員䞀人ひずりが接皮を受けるかどうかを決定するずいう考え方

に基づくずいうこずに留意が必芁です。

※新型コロナワクチンに぀いお厚生劎働省ホヌムペヌゞ

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html

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はじめに

メンタルヘルス心の健康ぞのリスク

 新型コロナりむルス感染症の感染拡倧は、介護の職堎以䞋、「職堎」にも倧きな圱響を及がしおいた

す。利甚者は高霢であり、新型コロナりむルス感染症に感染するず重症化しやすいずされおいたす。そのよ

うな方々にサヌビスを提䟛する職員は、自分自身の感染予防に加えお、利甚者の感染予防にも现心の泚意

を払いながら、日々の業務にあたる必芁があり、平時よりも倧きな心理的ストレスを抱えおいる状況にあ

るず想定されたす。たた、この他にも心理的ストレスを高める芁因ずしお、利甚者の心身の䞍調、職員に察

する瀟䌚の差別や偏芋、新型コロナりむルス感染症の収束の芋通しが立たない等もあり、こういった状況

䞋では、管理者自身のメンタルヘルスに配慮し぀぀、職員の心理的ストレスを軜くし、メンタルヘルスを良

奜に保っお元気に働けるような職堎環境を䜜っおいくような取り組みが今たで以䞊に倧切になっおきたす。

メンタルヘルスを良奜に保぀ために

①‥お互いのメンタルヘルスに関心をもずう

● 職堎で元気に働くためには、そこで働く職員の䞀人䞀人が、自身のこずだけでなく、お互いのメンタ

ルヘルスに関心を持぀こずがずおも倧切です。

②‥職員間でコミュニケヌションをずろう

● 職堎のコミュニケヌションを良奜に保぀こずが職員のメンタルヘルスケアの基本です。たずは、日頃

職員間でコミュニケヌションをずるこずができおいるか、確認しおみたしょう。

● 䞀方で、忙しさが増すほど、コミュニケヌションの時間ず心の䜙裕が少なくなりたす。そのため、䞀人

䞀人が「意識的」にコミュニケヌションを取るこずが倧切です。

● 管理者は職員間のコミュニケヌションが積極的に行われるよう、配慮したしょう。倚忙でコミュニケヌ

ションの時間を取れない時にこそ、管理者が職員間のコミュニケヌションの状況に関心を持ち、職員

間のコミュニケヌションが掻発になるような職堎環境ずなるように努めるこずが倧切です。たた、職員

にも職堎で働く職員のメンタルヘルスを良奜に保぀こずを意識しおもらいたしょう。

③‥メンタルヘルスを良奜に保぀こずの意矩

● 職員や利甚者の満足床の向䞊、離職や業務䞊灜害の防止が期埅できたす。

4

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

職員のメンタルヘルスを良奜に保぀ために

職員間で積極的にコミュニケヌションをずろう

管理者の

意識が倧切

新型コロナりむルス

感染症の圱響

職員には

倧きな心理的ストレス

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「い぀もずの違い」

メンタルヘルスの䞍調・メンタルヘルスケア抂芁

メンタルヘルスの䞍調

● 日々の業務にあたる䞭で「なんだかい぀もず様子が違うな」ず感じる職員がいた時、それはメンタル

ヘルスの䞍調のサむンかもしれたせん。

● メンタルヘルスの䞍調の䞀般的な特城ずしお、本人が䜓調䞍良を生じ始めおいるこずに気づきにくいず

いう点があげられるため、呚囲が早期に発芋し、早期に察応を始めるこずが倧切です。

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

出所䞀般財団法人あんしん財団「心の健康床チェックリスト」をもずに䜜成

● 欠勀・遅刻・早退が増える

● 衚情に掻気がなく、動䜜にも元気がない

あるいはその逆

● 仕事のミスが増えおいる

● 察人関係のトラブルが増える

● 仕事がはかどらないこずが増える

● 集䞭力が䜎䞋しおいる

● 身だしなみを気にしなくなる

● むラむラした態床が目立ち、

怒りっぜくなる

● 気持ちが䞍安定になる

● 報告や盞談、口数、職堎での䌚話が

少なくなるあるいはその逆

● 悲芳的な蚀葉が増え、涙もろくなる

メンタルヘルスの䞍調を攟眮しおおくず

● メンタルヘルスに䞍調が生じおいるたた、勀務を継続するず、業務の効率が䞋がったり、コミュニ

ケヌション面に圱響が生じたりし、それがさらなる心的負担ずなるこずもありたす。ストレスが高た

るずう぀状態になりやすく、自殺リスクの䞊昇に぀ながりたす。

● たた、職員がメンタルヘルス䞍調ずなり十分に働けなくなるず、職堎にずっおも倧きな損倱ずなり

たす。

メンタルヘルスをケアするためには

● メンタルヘルスケアには、

① メンタルヘルス䞍調を未然に防止する「䞀次予防」

② メンタルヘルス䞍調を早期に発芋し、適切な措眮を行う「二次予防」

③ メンタルヘルス䞍調ずなった職員の職堎埩垰の支揎等を行う「䞉次予防」

があり、これらが円滑に行われる必芁がありたす。

● 前述の早期発芋、早期察応は「二次予防」にあたりたす。たずは、「二次予防」に取り組むこずが倧切で

すが、職員のメンタルヘルスケアぞの啓発が進み、埐々に職堎内のメンタルヘルスケアの掻動の質が

向䞊しおきたら、「䞀次予防」「䞉次予防」の掻動にも取り組んでいきたしょう。

メンタルヘルスの䞍調・メンタルヘルスケア抂芁

職堎埩垰 䌑 職

い぀もずの違い う぀状態・自殺リスク䞊昇ストレスが高たる

䞉次予防

二次予防䞀次予防

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メンタルヘルスケアの進め方

管理者による衚明

● たずは管理者が自ら、職堎におけるメンタルヘルスケアを積極的に掚進するこずを衚明したしょう。

衛生委員䌚又は安党衛生委員䌚の蚭眮

● 「劎働者の心の健康保持増進のための指針」には、

① 衛生委員䌚又は安党衛生委員䌚以䞋、「衛生委員䌚等」においお、職員のメンタルヘルスケアに

関し十分調査や審議を行うこず。

② メンタルヘルスケアに関する事業堎の珟状ずその問題点を明確にするこず。

③ その問題点を解決する具䜓的な実斜事項等に぀いおの基本的な蚈画以䞋、「心の健康づくり蚈画」

ずいう。衚を策定・実斜するこず。

④ ストレスチェック制床の実斜方法等に関する芏皋を策定するこず。

ずされおいたす。

6

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

メンタルヘルスの぀のケア

● メンタルヘルスケアは「぀のケア」の考え方で進められたす。「぀のケア」は、以䞋の぀から構成

され、これらが継続的か぀蚈画的に行われるこずが重芁です図。

① 職員自身がストレスやメンタルヘルスに぀いお理解し、自らのストレスを予防、軜枛する、ある

いはこれに察凊する「セルフケア」

② 職員ず日垞的に接する管理者が、メンタルヘルスに関しお職堎環境等の改善や職員に察する盞談

察応を行う「ラむンによるケア」

③ 産業医等の職堎内の産業保健スタッフ等が、職堎の心の健康づくり察策の提蚀を行うずずもに、

その掚進を担い、たた、職員及び管理者を支揎する「事業堎内産業保健スタッフ等によるケア」

④ 職堎倖の機関及び専門家を掻甚し、その支揎を受ける「事業堎倖資源によるケア」

● たずは、この぀のケアに぀いお、ご自分の職堎で珟状䜕ができお䜕ができないのかを確認し、でき

ないこずに぀いおは、産業保健総合支揎センタヌや瀟䌚保険劎務士に盞談をしおみたしょう。たた、

このこずに぀いお、職員から意芋を聎いおも良いでしょう。

● 職堎のメンタルヘルスケアでは、職員自身が、ストレスに気づき、これに察凊するこずセルフケア

の必芁性を認識するこずが重芁です。しかし、職堎に存圚するストレス芁因は、職員自身の力だけで

❶ 事業者がメンタルヘルスケアを積極的に掚進する旚の衚明に関するこず

❷ 事業堎における心の健康づくりの䜓制の敎備に関するこず

❞ 事業堎における問題点の把握及びメンタルヘルスケアの実斜に関するこず

❹ メンタルヘルスケアを行うために必芁な人材の確保及び事業堎倖資源の掻甚に関するこず

❺ 劎働者の健康情報の保護に関するこず

❻ 心の健康づくり蚈画の実斜状況の評䟡及び蚈画の芋盎しに関するこず

❌ その他劎働者の心の健康づくりに必芁な措眮に関するこず

出所心の健康づくり蚈画厚生劎働省「職堎における心の健康づくり劎働者の心の健康の保持増進のための指針」Pより匕甚

è¡š3 「心の健康づくり蚈画」に盛り蟌むべき事項

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は取り陀くこずができないものもありたす。職員のメンタルヘルスケアを掚進しおいくためには、働

きやすい職堎環境を䜜るこずも含め、管理者が積極的に職員のメンタルヘルスケアに取り組むこず

が重芁です。

● メンタルヘルスケアは、個人だけで行うものではなく、組織的にも蚈画的に取り組む必芁があるもの

であり、職員がそれぞれこれをしっかり理解するこずも倧切です。

7

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

぀のケアに぀いお

セルフケア

● 職員のメンタルヘルスケアを掚進するためには、職員自身がストレスに気づき、これに察凊するための

知識、方法を身に぀け、それを実斜するこずが重芁です。これをセルフケアず蚀いたす。

● ストレスに気づくためには、職員がストレス芁因に察する反応やメンタルヘルスに぀いお理解するずずも

に、自らのストレスやメンタルヘルスに぀いお正しく認識できるようにする必芁がありたす。

● このため、管理者は以䞋の①④を実斜する必芁がありたす。

① 職員に察しお、セルフケアに関する教育研修、情報提䟛を行い※、メンタルヘルスに関する正し

い理解の普及を図る。

出所厚生劎働省「職堎における心の健康づくり劎働者の心の健康の保持増進のための指針」Pより匕甚

図 4぀のケア

● 職堎環境等の把握ず改善 ● 劎働者からの盞談察応 ● 職堎埩垰における支揎、など

ラむンによるケア

 事業堎内産業保健スタッフ等は、セルフケア及びラむンによるケアが効果的に実斜されるよう、劎

働者及び管理監督者に察する支揎を行うずずもに、次に瀺す心の健康づくり蚈画の実斜に圓たり、䞭

心的な圹割を担うこずになりたす。

● 具䜓的なメンタルヘルスケアの実斜に関する䌁画立案 ● 個人の健康情報の取扱い

● 事業堎倖資源ずのネットワヌクの圢成やその窓口 ● 職堎埩垰における支揎、など

事業堎内産業保健スタッフ等によるケア

● 情報提䟛や助蚀を受けるなど、サヌビスの掻甚 ● ネットワヌクの圢成 ● 職堎埩垰における支揎、など

事業堎倖資源によるケア

 事業者は劎働者に察しお、次に瀺すセルフケアが行えるように教育研修、情報提䟛を行うなどの支

揎をするこずが重芁です。

 たた、管理監督者にずっおもセルフケアは重芁であり、事業者はセルフケアの察象ずしお管理監督

者も含めたしょう。

● ストレスやメンタルヘルスに察する正しい理解  ● ストレスチェックなどを掻甚したストレスぞの気付き

● ストレスぞの察凊

セルフケア

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

② 盞談䜓制の敎備を図り、職員自身がストレスぞ気づき管理者に自発的に盞談しやすい環境を敎える

※。

③ ストレスぞの気づきを促すため、ストレスチェック制床によるストレスチェック※を実斜する。

④ さらにストレスぞの気づきを促すためにセルフチェックを行う機䌚を提䟛※する。

※メンタルヘルスに関する教育研修・情報提䟛

● セルフケアに関する教育研修・情報提䟛の具䜓的な項目は以䞋のずおりです。

① メンタルヘルスケアに関する事業堎の方針

② ストレス及びメンタルヘルスケアに関する基瀎知識

③ 介護の珟堎に特有のストレス

④ セルフケアの重芁性及び心の健康問題に察する正しい態床

â‘€ ストレスぞの気づき方

⑥ ストレスの予防、軜枛及びストレスぞの察凊の方法

⑩ 自発的な盞談の有甚性

⑧ 事業堎内の盞談先及び事業堎倖資源に関する情報

● たた、管理者は日頃からミヌティングの際などに、メンタルヘルスに関するこずを話題にあげるこずで、

職員のメンタルヘルスぞの関心を高めおおきたしょう。

● 加えお、同僚、家族、知人の支揎があるず、職員がメンタルヘルス䞍調になるリスクは軜枛したす。同僚だ

けではなく、職員のこずをより良く知っおいお、その倉化に気づきやすい最も身近な家族が職員のメンタ

ルヘルスに関心を持぀こずも倧切です。職員のメンタルヘルスケアを管理者だけで抱え蟌むのではなく、

職員同僚や家族ずも連携しお、メンタルヘルスケアに関する情報を共有するこずで、メンタルヘルス䞍

調の早期発芋に努めたしょう。

 職堎の環境は、「人間関係」、「䜜業環境・宀内環

境」、「仕事の負荷・劎働時間」等が倧きく関連するず

蚀われおいたす。職堎環境が良い働きやすい組織

ずなり、それぞれが自芚・目的を持ち生産性の高い

組織ずなりたす。職堎環境を芋える化するために、ス

トレスチェックが有効な手段ず蚀われおいたす。スト

レスチェック制床はメンタルヘルス䞍調の未然防止

を目的にしおいたすが、ストレスチェックの結果を集

団分析し、これを掻甚しお職堎環境改善を行うこず

は、努力矩務ずなっおいたす。人員が少ない職堎環

境においおは、コロナ犍による感染症察策等で仕事

ぞの負荷が高たり、それに䌎い人間関係の悪化、そ

しおストレス増になる、負の埪環が始たりやすい状況

にありたす。たずは、盎近のストレスチェックの分析

を掻甚しお問題のある芁因を管理者が䞭心ずなっお

察策をずる必芁がありたす。ストレスチェックの分析

結果の䞀䟋ずしおは、「仕事の量的負荷が高く、䞊叞・

同僚の支揎が䜎かった」、「仕事のコントロヌルおよ

び䞊叞の支揎が䜎かった」、「職堎環境によるストレ

スが高く、同僚の支揎が䜎かった」、「職堎の人間関

係でのストレスが高かった」等があり、分析結果に基

づいお蚈画を立案し、実行するこずが求められおい

たす。自分の職堎の問題は、仕事の負荷なのか、仕

事のコントロヌルなのか、䞊叞の支揎なのか、同僚

の支揎なのか、を芋極め適切な察策をする必芁があ

りたす。どのような察策を考えたら良いのか分から

ない時には、「職堎環境改善のためのヒント集」※が

圹に立ちたす。察策を考えるずきには職員の意芋を

聎くずよりよいでしょう。たた、察策は無理せずでき

るこずから始める姿勢が倧切です。

ストレ ス チェック を 掻 甚し た 職 å Ž 環 境 の 改 善

職堎改善のためのヒント集

https://kokoro.mhlw.go.jp/manual/hint_shokuba_kaizen/

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9

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

※盞談しやすい環境づくり

● 職員が、疲れおいるずきに我慢せずに、疲れおいるこずを管理者に申し出やすい、盞談しやすい䜓制、職

堎颚土を぀くり䞊げるように努めたしょう。

※ストレスチェックの実斜

● ストレスチェックは、50人以䞊の事業堎ではその実斜が矩務化されおおり、50人未満の事業堎では努

力矩務ずなっおいたす。

● しかし、ストレスチェックを適切に実斜するずメンタルヘルスケアを掚進する䞊で倚くの有甚な情報が埗

られるため、すべおの職員が受けるこずが望たしいずいえるでしょう。

● ストレスチェックの実斜に関心があれば、産業保健総合支揎センタヌに盞談をしおみたしょう。

※セルフチェックを行う機䌚の提䟛

● セルフケアの基本は、自身のストレスの状況に気づくこずです。このため、管理者は、職員に察しお、定

期的に自分のストレスの状態を振り返るように促したしょう。

● ストレスぞの気づきのためには、ストレスチェックずは別に、随時、セルフチェックを行う機䌚を提䟛する

こずも効果的です。

● 自分の疲劎やストレスの状況を評䟡するためには、働く人のメンタルヘルス・ポヌタルサむト「こころの

耳」に掲茉されおいる「疲劎蓄積床チェックシヌト」や「こころの“あんしん”プロゞェクト」に掲茉されおいる

「こころの健康床チェックリスト」などが有効です。

● このほか、セルフケアに関する具䜓的な教育内容や情報に぀いおは、働く人のメンタルヘルス・ポヌタル

サむト「こころの耳」に掲茉されおいたすので、参考にしおください。

● なお、管理者以倖の職員はセルフケアを行ったり、管理者がラむンによるケアを行ったりしたすが、管理

者の堎合、ラむンによるケアが受けられない時は他の職員以䞊に意識的にセルフケアを行う必芁があり

たす。自分自身のメンタルヘルスの状態が安定しおいないず、郚䞋のメンタルヘルスケアが十分に行え

ない可胜性がありたす。管理者は自分自身のメンタルヘルスを良奜に保぀こずにも気を぀けたしょう。

ラむンによるケア

● メンタルヘルスの䞍調の䞀般的な特城ずしお、本人が䜓調䞍良を生じ始めおいるこずに気づきにくいず

いう点がありたす。このため、管理者は職員に察しおの声かけ等により、職員の「い぀もずの違い」に泚

意をはらう必芁がありたす。

● 職員のメンタルヘルスケアの基本は早期発芋、早期察応です。日頃から職員ず積極的にコミュニケヌ

ションを取るこずにより職員の行動様匏や人間関係の把握に努めるこずは、早期に本人の倉化に気づき、

メンタルヘルスの䞍調の早期発芋に぀ながりたす。

● たた、早期発芋、早期察応には、職員が自分のメンタルヘルス䞍調に気づいお、自ら申し出おもらえるよ

うな職堎環境を぀くり䞊げるこずも重芁です。そのために、管理者には、日ごろから職堎環境に関心を持

぀こずが期埅されたす。

● 職員がメンタルヘルス䞍調ずなっおいた堎合には、その原因を本人の性栌や成育歎などの個人の芁因

に求めおはいけたせん。管理者はどうしおその職員がメンタルヘルス䞍調ずなっおいるのか、たずは、仕

こころの“あんしん”プロゞェクト

https://www.anshin-kokoro.com/kokoroanshin/

こころの耳

https://kokoro.mhlw.go.jp/

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劎働者による 管理監督者による 産業医、

衛生管理者等による

セルフケア ラむンによるケア事業堎内産業保健

スタッフ等によるケア事業堎倖資源によるケア

事業堎倖の機関、

専門家による

10

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

事量や劎働時間等の職堎環境など、組織の状況に原因を求めお、その改善をするこずが期埅されたす。

職員に「い぀もずの違い」があった堎合には、たずは職堎の芁因が原因ずなっおいるかどうか確認をした

しょう。

● メンタルヘルス䞍調の原因ずなっおいる職堎の芁因があった堎合、それが管理者の裁量で改善できる時

は、改善しお様子をみたしょう。「できるこずからやっおみる」ずいう姿勢が倧切です。

職堎内産業保健スタッフ等によるケア

● 職堎内産業保健スタッフ等は、セルフケア及びラむンによるケアが効果的に実斜されるよう、管理者に

察する支揎を行うずずもに、心の健康づくり蚈画に基づく具䜓的なメンタルヘルスケアの実斜に関する

䌁画立案、メンタルヘルスに関する個人の健康情報の取扱い、職堎倖資源ずのネットワヌクの圢成やそ

の窓口ずなるこず等、心の健康づくり蚈画の実斜に圓たり、䞭心的な圹割を果たすこずが期埅されたす。

● ラむンによるケアによっお改善の䜙地が無い、改善しおも職員の状況が改善しない堎合には、状況がさ

らに悪くならないうちに、産業医、人事劎務管理スタッフ等の職堎内産業保健スタッフに盞談したしょう。

職堎倖資源によるケア

● メンタルヘルスケアを行う䞊では、職堎が抱える問題や求めるサヌビスに応じお、メンタルヘルスケアに

関し専門的な知識を有する各皮の職堎倖資源の支揎を掻甚するこずも有効です。

● ラむンによるケアによっお改善の䜙地が無い、改善しおも職員の状況が改善しない、職員が職堎内での

盞談等を望たない堎合には、状況がさらに悪くならないうちに、産業医や粟神科医、心療内科医などの

職堎倖専門家に盞談したしょう。

● 産業医が遞任されおいない、粟神科医、心療内科医ずの連携ができおいない職堎にあっおは、地域産業

保健センタヌや産業保健総合支揎センタヌに盞談したしょう。

出所厚生劎働省「職堎における心の健康づくり劎働者の心の健康の保持増進のための指針」Pより匕甚

4 職堎埩垰における支揎

3 メンタルヘルス䞍調ぞの気付きず察応

‥ メンタルヘルス䞍調に陥る劎働者の早期発芋ず適切な察応

2 職堎環境等の把握ず改善

‥ メンタルヘルス䞍調の未然防止

1 メンタルヘルスケアの教育研修・情報提䟛

‥ 管理監督者を含む党おの劎働者が察応

心の健康づくり蚈画の策定 衛生委員䌚における調査審議

個人情報保護ぞの配慮

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

.メンタルヘルスケアを掚進するにあたっおの留意事項

 管理者は、メンタルヘルスケアを掚進するにあたっお、次の事項に留意するこずが重芁です。

メンタルヘルス䞍調の特性

● メンタルヘルスに぀いおは、客芳的な枬定方法が十分確立しおおらず、その評䟡には、面談やストレス

チェックにより、職員本人から心身の状況に関する情報を取埗する必芁がありたす。

● さらに、メンタルヘルス䞍調の発生過皋には個人差が倧きく、そのプロセスの把握は簡単ではありたせ

ん。たた、すべおの職員がメンタルヘルス䞍調を抱える可胜性があるにもかかわらず、メンタルヘルス

䞍調を抱える職員に察しお、その職員の性栌や成育歎など、健康問題以倖の芳点から評䟡が行われる傟

向が匷いこずや、メンタルヘルス䞍調を含む粟神障害に察する誀解や偏芋が根匷くあるこずにも管理者

は留意する必芁がありたす。地道に職堎内のメンタルヘルスケアを掚進するこずが、そのような誀解や

偏芋を予防するこずに぀ながりたす。

職員の個人情報の保護

● メンタルヘルスケアを進めるにあたっおは、職員の個人情報の保護及び職員の意思を尊重するこずが重

芁です。メンタルヘルスに関する情報の収集及び利甚にあたっおの職員の個人情報の保護ぞの配慮は、

職員が安心しおメンタルヘルスケアに参加できるこずだけでなく、メンタルヘルスケアがより効果的に掚

進されるための条件ずなりたす。

● 個人情報の共有の皋床は職員によっお考え方が異なりたす。それぞれの職員が、自分の個人情報に぀い

お組織内でどの皋床たでであれば共有されるこずを認めるか、管理者は職員の意向を尊重する必芁があ

りたす。

人事劎務管理ずの関係

● 職員のメンタルヘルスは、職堎配眮、人事異動、職堎の組織等の人事劎務管理の芁因によっおも、圱響

を受けたす。このため、メンタルヘルスケアは、人事劎務管理ず連携するこずにより、よりうたく進めるこ

ずができたす。

職堎以倖のストレス芁因

● 職員のメンタルヘルスは、職堎のストレス芁因だけでなく職堎倖のストレス芁因の圱響を受けおいる堎

合も倚くありたす。

● これらは耇雑に関係し、盞互に圱響し合うこずも倚いため、メンタルヘルス䞍調の原因を職堎ず職堎以

倖に明確に分けるこずが難しいケヌスが倚くありたす。必芁に応じお、職堎以倖の芁因に぀いおは家族

ず情報の共有に努めたしょう。

● ただし、職堎以倖の問題ぞの介入は難しいこずが倚いため、たずは、職堎の芁因を改善するこずから取り

掛かっおみたしょう。

メンタルヘルス䞍調の特性 職員の個人情報の保護 人事劎務管理ずの関係

職堎以倖のストレス芁因 小芏暡事業所の堎合

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

小芏暡事業所の堎合

①衛生委員䌚又は安党衛生委員䌚の蚭眮

● 衛生委員䌚等が蚭眮されおいない堎合には、職堎内で行うすべおの職員が参加する定䟋のミヌティング

などの機䌚に、職堎内のメンタルヘルスケアの進め方に぀いお意芋亀換を行い、職員の合意を埗ながら

進めおいけるず良いでしょう。たた、そのような意芋亀換の堎が、職員がメンタルヘルスに関心を持぀こ

ずや、職堎内でコミュニケヌションを促進するきっかけになりたす。

②職員の個人情報の保護

● 芏暡が小さく職員の数が少ないこずが倚いため、人間関係が密な組織が倚く、個宀などの蚭備面の敎備

も難しいこずから、個人情報が挏れやすい環境にあるず考えられ、個人情報の保護には特に配慮する必

芁がありたす。䞀方で、職堎にメンタルヘルス䞍調者が生じたずきには、他の職員の協力が䞍可欠です。

そういった堎合には、その䞍調者の䜓調に぀いお事業堎内である皋床個人情報を共有する必芁がある

堎合もありたす。ある皋床の情報を共有するこずで、メンタルヘルス䞍調者をサポヌトする偎の職員の

玍埗感も埗られやすくなりたす。メンタルヘルス䞍調者が生じるず、他の職員の負担が増えたす。メンタ

ルヘルス䞍調者の支揎は、職員間で十分に話し合いをしお、職員の玍埗感を埗ながら進めたしょう。

③人事劎務管理ずの関係

● 職員数が少ないこずが倚いため、管理者が、人事劎務管理を担圓しおいるこずが倚いず思いたす。メン

タルヘルス䞍調者ぞの察応においお人事劎務管理に問題がある堎合には、産業保健総合支揎センタヌ・

地域産業保健センタヌや瀟䌚保険劎務士に盞談するこずをお勧めしたす。

新型コロナりむルス感染症䞋でのメンタルヘルス察応

 新型コロナりむルス感染症䞋でもメンタルヘルスケアは、基本的にはで説明したような手順で察

応するこずになりたすが、ここからは新型コロナりむルス感染症䞋ならではの察応や留意事項に぀いお説

明したす。

メンタルヘルスの䞍調

● 職員のメンタルヘルス䞍調の悪化に管理者が早い段階で察応するためには、前述のずおり、職員が䜓調

に぀いお盞談しやすいような環境を䜜るずずもに、日頃から十分なコミュニケヌションを取っおおく必芁

がありたす。

● しかしながら、感染察策などによる業務量の増加にずもなっお管理者、職員ずもに時間や心の䜙裕がなく

なっおいるこずや、察面での亀流機䌚の枛少、マスク装着による衚情の読み取り難さずいったこずなどに

よっお、お互いの様子を知ったり気持ちを感じ取ったりなどをするこずが以前よりも難しい状況ずなっお

いたす。

● このため、平時よりも

  ①衛生委員䌚等

  ②メンタルヘルスケアの教育の機䌚の確保

  ③新芏採甚者ぞのメンタルヘルスケア

  ④プラむバシヌぞの配慮

  ⑀情報管理ず颚評被害ぞの察応

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  ⑥職員の確保・残業や䌑日出勀等の劎務管理

 䞊蚘に気を぀けお進めおいく必芁がありたす。以䞋で、詳しく説明しおいきたす。

メンタルヘルスケアの進め方

①衛生委員䌚等

● 新型コロナりむルス感染症の拡倧を防ぐため、感染察策のための衛生委員䌚等を察面で実斜するこず

が難しい堎合でも、メンタルヘルス䞍調が生じやすい状況䞋にあるこずに぀いお呚知し、職員で健康管

理状況や、その察策に぀いお怜蚎を行えるよう、ICT等の双方向性のあるコミュニケヌション手段の積

極的な利甚を怜蚎しおください。感染察策を行った䞊で本来衛生委員䌚等に求められる機胜を安党に継

続する方法に぀いおは産業医にアドバむスを求めるず良いでしょう。

● たた、衛生委員䌚等が蚭眮されおいない職堎においおも、職堎のストレスに぀いお話し合いを行えるよ

うなミヌティングの機䌚を定期的に蚭けるずよいでしょう。新型コロナりむルス感染症の流行により、職

員は、様々な䞍満や䞍安を我慢しおいるこずが考えられ、それを適切に衚出する堎ずしお掻甚もできた

す。管理者、職員がお互いの䞍満や䞍安を共有するこずは、働きやすい職堎環境づくりにも぀ながりた

す。察面でのミヌティングの機䌚が蚭けるこずが難しい堎合には、オンラむンでの䌚議システムや゜ヌ

シャルネットワヌキングサヌビスを䜿っおそのような機䌚を蚭けるこずも怜蚎するずよいでしょう。

②メンタルヘルスケアの教育の機䌚の確保

● 前述のずおり、セルフケアを促進するためには、メンタルヘルスに぀いおの基本的な知識に぀いおの教

育も必芁です。新型コロナりむルス感染症の拡倧を防ぐため、埓来通りの研修䌚を実斜できない堎合

も、オンラむンでの開催や、察面で開催する堎合には、十分な感染察策を行った䞊で、少人数の単䜍で

実斜するなどの機䌚を提䟛するこずが考えられたす。

③新芏採甚者ぞのメンタルヘルスケア

● 前述のずおり、普段ずは違う感情衚珟をしおいる、ミスが増える、業務効率が䞋がっおいるずいった「い

぀もず違う」状態の職員に察しおは、メンタルヘルス䞍調の可胜性を以前より重芖しお状況を確認する

必芁がありたす。

● 特に新型コロナりむルス感染症の流行䞋にあっおは、感染ぞの恐れから䟋えば、過剰な自宅埅機の匷

制、感染の有無による差別などが、管理者の目の届かないずころで起こっおいるこずも想定されたす。ど

のような原因がメンタルヘルスの䞍調を匕き起こしおいるのか、よく怜蚌するこずが必芁です。

● たた、2020幎床以降に入職した職員のメンタルヘルスの䞍調には、特に泚意を払う必芁がありたす。

これたで実斜しおいた入職埌の集団オリ゚ンテヌションや人間関係の圢成のために必芁な職堎倖での亀

流ができおいないために、コミュニケヌションの問題が生じやすくなっおいるこずが考えられたす。たた、

管理者ず職員の関係性が疎になりがちで退職のリスクも高いず考えられるこずから、個別に面談を行うこ

ずや、人間関係の圢成に぀なげるために安党に亀流ができるような機䌚をあえお職堎内で蚭けるこずも

怜蚎したす。

クラスタヌ発生に䌎うメンタルヘルス察策

④プラむバシヌぞの配慮

● 職堎でクラスタヌが生じた盎埌は、職員には倧きな䞍安が生じたす。

● たた、職員自身が新型コロナりむルス感染症に感染した堎合、それをきっかけに、ハラスメントや差別の

察象ずなったり、人間関係が悪化したりする可胜性もありたす。これにより離職等が生じたりするこずが

13

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

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è¡š4 確認事項・確認方法、課題があった堎合の解決方法の䟋

ないよう、誰が新型コロナりむルスに感染したのか、誰が濃厚接觊者であるかずいう情報が必芁以䞊に

倚くの範囲に知れ枡るこずのないようプラむバシヌには十分配慮する必芁がありたす。

● たた、クラスタヌが生じる前も、クラスタヌが生じるのではないか、自分が新型コロナりむルスに感染し

クラスタヌを起こしおしたうのではないかずいう䞍安が心理的負担ずなるこずもありたす。そのような䞍

安を軜枛するためには、感染察策の研修䌚の開催や新型コロナりむルス陜性者が出た堎合の蚓緎を実

斜するこずが必芁になりたす。

⑀情報管理ず颚評被害ぞの察応

● 職堎でクラスタヌが発生した堎合、これによる颚評被害によっおも、間接的に倚くの職員や関係者に䞍

安を䞎える可胜性がありたす。たた、問い合わせが殺到するなどしお業務負荷が増倧するこずも考えら

れたす。

● このため、特に゜ヌシャルネットワヌキングサヌビスSNSを通じた颚評被害の広がりに泚意をしな

がら、

・ たずは職員に正確な事実を䌝えた䞊で、

・ 窓口を䞀本化し、

・ プラむバシヌに配慮した範囲で開瀺する情報を特定し、

・ 利甚者やその家族をはじめ、関係先ぞの通知や広報手段を怜蚎

 するようにしたしょう。

⑥職員の確保・残業や䌑日出勀等の劎務管理

● 介護斜蚭等においお、職員が新型コロナりむルスに感染した堎合であっおもなおサヌビス提䟛の継続が

求められる堎合は、該圓職員以倖での提䟛䜓制を構築するため、法人内での配眮転換や近隣斜蚭ぞの

応揎芁請を行う等により、必芁な職員数を確保する必芁がありたす。

● 法人内での配眮転換や近隣斜蚭ぞの応揎芁請等では、必芁な職員数を確保できない堎合は、䞀郚の職

員においお、䞀時的に時間倖劎働や䌑日劎働による察応が生じるこずが考えられたす。

14

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

職務内容は

把握できおいるか。

ミヌティング

により確認ミヌティングのずきに問題点の共有ず察策の策定

勀務時間は

把握できおいるか。

シフト衚

により確認

疲劎の蓄積が認められる劎働者に察しおは、劎働者から

申出があった堎合に、事業䞻は、医垫による面接指導

䌑憩時間は

取埗できおいるか。

シフト衚

により確認断続的に䌑憩を取埗させるこずも可胜

心理的に過床な負担が

生じおいないか。面談の実斜

疲劎の蓄積が認められる劎働者に察しおは、劎働者から

申出があった堎合に、事業䞻は、医垫による面接指導

残業は36協定曞特別条項の

範囲であるか。

シフト衚及び

36協定曞の確認

限床時間を超える堎合には、臚時的な特別の事情があ

り、か぀劎䜿双方の合意が必芁

盞談が気軜にできる制床は

あるか。リヌダヌ局ず協議し、制床を創蚭

確認事項 確認方法 課題があった堎合の解決方法

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メンタルヘルスに関する法埋

 メンタルヘルス察策に関する法埋ずしおは、以䞋があげられたす。

 

〈メンタルヘルスそのものに関する芏定〉

◯劎働安党衛生法

 メンタルヘルスに぀いお䞍調を防止するための察策をずるこずが求められおいたす。䞍調の原因ずなる

職堎のストレス芁因ずしお、過重劎働ずいった業務負荷や、職堎の人間関係ずいった察人的負荷などが挙

げられたすが、これらは職員だけの力では完党に取り陀くこずはできないため、職堎環境改善も含めたメ

ンタルヘルス察策を事業者ずしお掚進する必芁がありたす。

〈メンタルヘルスに圱響を䞎えるこずが想定されるものに関する芏定〉

◯過劎死等防止察策掚進法

 業務における匷い心理的負荷による粟神障害を原因ずする自殺による死亡を過劎死等の぀ずしおい

たす。

◯働き方改革関連法による改正劎働基準法

 過重劎働察策ずしお、時間倖劎働の䞊限芏制や幎日の幎次有絊䌑暇の確実な取埗が定められたした。

感染察策等の圱響による業務量の増加にずもない、党䜓的な劎働時間が増加しおいる職堎があるず考え

られ、䞭でも䞀郚の職員の劎働時間が著増しおいる堎合は、健康圱響が生じる前に䜓調の確認や業務負

担の分散化などの察応が必芁です。

◯改正劎働斜策総合掚進法

 職堎におけるパワヌハラスメント察策が事業者の矩務ずなりたした䞭小事業者は什和幎月日から

矩務化。パワヌハラスメントずは、職堎における優越的な関係を背景ずした蚀動であっお、業務䞊必芁か

぀盞圓な範囲を超えたものにより、職員の就業環境が害されるものです。今回の改正により、セクシュア

ルハラスメントや劊嚠・出産・育児䌑業等に関するハラスメントに加えお、パワヌハラスメントに぀いおも、

劎働者ぞの呚知・啓発、盞談窓口の蚭眮や盞談䜓制の敎備、プラむバシヌの確保などが事業者に矩務づけ

られたした。党䜓的な業務量の増加による心理的負担やコミュニケヌション䞍足からハラスメントが生じる

こずもありうるので、これに察応するための䜓制を早期に敎備するこずが事業者には求められおいたす。

15

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

● 時間倖劎働や䌑日劎働を行わせる堎合でも、劎働基準法第36条第項の芏定に基づく協定の限床時間

は原則月45時間、幎間360時間ず定められおいたす。同限床時間を超える堎合には、臚時的な特別の

事情があり、か぀劎䜿双方の合意が必芁です。

● 䞀方で、働き過ぎによっお職員が健康を損なうこずはあっおはならないものであり、管理者は、職員が疲

匊しおいないか、疲匊しないよう職堎環境や制床の敎備が行われおいるかを確認前頁衚しお、定期

的な情報亀換による問題収集、蚘録をし、定䟋䌚議、ミヌティングのずきに問題点の共有ず察策の策定

をするこずが望たしいものず考えられたす。

● たた、劎働安党衛生法では、過重劎働による健康障害防止のため、やむを埗ず、月に80時間を超える

時間倖劎働や䌑日劎働を行ったこずにより疲劎の蓄積が認められる劎働者に察しおは、劎働者から申出

があった堎合に、事業䞻は、医垫による面接指導などを実斜しなければならないず定められおいたす。

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

.メンタルヘルスの察応事䟋

 ここでは、コロナ犍にあっお、介護斜蚭・事業所の職員が持っおいる䞍安やストレスの状況やその察応策

の䟋を玹介したす。

 たた、図衚は本事業に関連しお実斜したアンケヌトの結果です。

 事業所の所圚する地域で新型コロナりむルス感染症が発生した際、感染察策の実

斜に぀いお職員の䞍安が倧きかった。たた、事業所で新型コロナりむルス感染症が

発生するこずを職員が恐れおいた。

 職員から管理者に「県倖圚䜏の子どもが垰省するが、出勀をしお差し支えないか」

ずいう盞談を受けた。䜓調䞍良でなければ出勀可ずしたが、近隣の事業所では同様

の堎合出勀䞍可ずなるずの噂もあり、職員は䞍安を感じおいるようだった。

※参考図

 本事䟋の新型コロナりむルス感染症が流行する䞭でのストレスや䞍安の原因は、

「感染察策の具䜓的な方法の実斜がわからないこず」、「過床な感染察策を匷いられ

るこず」が該圓する。

★「い぀もずの違い」に぀いお、本事䟋は以䞋の぀が該圓

● 気持ちが䞍安定になる

● 報告や盞談、口数、職堎での䌚話が少なくなるあるいはその逆

★䜓調倉化ぞのお互いの気づき

 少人数職堎であり、わりずお互いに話しやすい職堎であるずは思うが、我慢しない、

蚀いやすい職堎にし、たわいのない話などを通じお、お互いの䜓調倉化ぞの配慮、

気づきを促しおいる。

★぀のメンタルヘルスケアの内「ラむンによるケア」を実斜

● 管理者からマスク着甚、手掗いの培底、䞉密の回避等の予防察策を行ったうえで

行動するように䌝え、それでも感染したらそれは仕方がないず通達。他地域の事業

所での察応の状況も䌝え、過床に恐れる必芁がないこずや、感染経路や感染察策

などの正しい知識に぀いお法人からも情報発信し、職員の䞍安の軜枛に努めた。

★職堎以倖でのストレス芁因

● 県倖に倖出する際は、感染予防察策を実斜し、行先や亀通経路を報告した䞊で蚱

可をしおいる。過剰に制玄をしお、職員にストレスを感じさせないようにしおいる。

管理者自身も、県倖ぞ移動する堎合、感染察策を行った䞊で実斜し、䜓調の倉化

を感じたら出勀しないよう䜙裕をもった日皋にしおおり、職員に管理者の行動に぀

いお理解しおもらうずずもに、職員自身の行動の参考にしおもらっおいる。

※参考図

 勀務先の行動指針・芏範等に぀いお最もストレスの感じるものずしお、「郜道府県

倖などぞの移動自粛」が該圓する。

メンタルヘルスの

䞍調

状 況

埓前に実斜しおいた

メンタルヘルスケア

コロナ犍で

新たに開始した

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアを

実斜するにあたっおの

留意点

❶通所介護事業所での事䟋 職員数玄30名、定員数30名

【本事䟋のポむント】 管理者が職員のメンタルヘルスの䞍調に気づき、

積極的な感染察策の知識の呚知や盞談しやすい環境づくりを実斜

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

 介護職員は、自分が感染したらどうしよう、仕事に行くこずができなくなったら困る、

利甚者ぞのサヌビスをうたく継続できるか、ず䞍安がある。

 圓該蚪問介護事業所では、感染予防の芳点から、蚪問先から自宅ぞの盎行盎垰を

促しおいる。結果ずしお、職員が事務所に来るこずが少なくなっおおり、コミュニケヌ

ションの機䌚が枛っおいる。

※参考図

 本事䟋の新型コロナりむルス感染症が流行する䞭でのストレスや䞍安の原因は、

「自身が感染するのではないかずいうこず」、「十分なケアを提䟛できないずいう葛

藀」が該圓する。

★「い぀もずの違い」に぀いお、本事䟋は以䞋の぀が該圓

● 気持ちが䞍安定になる

● 報告や盞談、口数、職堎での䌚話が少なくなるあるいはその逆

★぀のメンタルヘルスケアの内「セルフケア」を実斜

● 毎幎ストレスチェックは実斜しおおり、

職員は自身の疲劎やストレスの状況を確認しおいる。

★぀のメンタルヘルスケアの内「ラむンによるケア」を実斜

● 管理者が職員ずの連絡には以前からメヌルを掻甚しおいたが、コミュニケヌション

を確保するために、以前よりも頻繁にメヌルでの連絡をずるようにした。

★぀のメンタルヘルスケアの内「セルフケア」を実斜

● 感染予防策の孊習や、濃厚接觊者になった堎合の察応などをテヌマに取り䞊げ研

修を実斜した。

★同僚ができる支揎

● 利甚者に関する申し送りなどの際に、悩み事や心配事などを共有したりしお、コミュ

ニケヌションを取るこずで粟神的な助けになる。

※参考図

 新型コロナりむルス感染症が流行する䞭で仕事を続けるにあたっお、䞍安やストレ

スの軜枛に圹立っおいるこずずしお、「同僚ずの普段の䜕気ない䌚話」が挙げられる。

★職員の個人情報の保護

● 悩み事や心配事を共有する際に、職員の個人情報の保護に぀いおは配慮するよう

にしおいる。

メンタルヘルスの

䞍調

状 況

埓前に実斜しおいた

メンタルヘルスケア

コロナ犍で

新たに開始した

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアを

実斜するにあたっおの

留意点

❷蚪問介護事業所での事䟋 職員数玄20名。登録者数玄80名

【本事䟋のポむント】 職員ずのコミュニケヌション䜎䞋によるメンタルヘルス䞍調に察しお、

管理者が職員ぞの頻繁なメヌル連絡や職員研修を充実

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

 職員間でサヌビス提䟛に぀いお意芋がわかれお議論になるこずがある。

 䟋えばレクリ゚ヌションずしお、歌を歌うこずは感染リスクが高たるが、利甚者の生

掻の質の維持にずっおは倧切なこずで、盞反する面がある。協議をした結果、定期的

に換気をしお、入所者間の距離をあけお、行うこずにした。

 クリスマス䌚も、同様に実斜の有無に぀いお意芋が分かれた。

※参考図

 本事䟋の新型コロナりむルス感染症が流行する䞭でのストレスや䞍安の原因は、

「同僚・郚䞋ずの感染リスクに関する考え方の違いに䌎うこず」、「過床な面䌚制限や

感染予防策により利甚者の状態が悪化しないかの懞念」が該圓する。

★「い぀もずの違い」に぀いお、本事䟋は以䞋の぀が該圓

● 察人関係のトラブルが増える

● むラむラした態床が目立ち、怒りっぜくなる

● 気持ちが䞍安定になる

● 悲芳的な蚀葉が増え、涙もろくなる

★぀のメンタルヘルスケアの内「セルフケア」を実斜

● ストレスチェックは毎幎実斜しおいる。

今幎はこれから実斜するが、倉化は気になる。

★぀のメンタルヘルスケアの内「職堎内産業保健スタッフ等によるケア」を実斜

● 毎月実斜しおいる安党衛生委員䌚で、職員の声に察しおどのように察応するかを

考えおいる。産業医や看護垫など医療職が䞭心ずなっお助蚀しおいる。基本的に

は月回の職員䌚議で情報提䟛をしおいるが、月ず月は臚時で職員を集めお、

感染防止等に぀いお呚知した。たた各フロアに安党衛生委員を配眮。

★぀のメンタルヘルスケアの内「ラむンによるケア」を実斜

● 職堎で意芋が違うずきは、管理職が職員から話を聞いお、必芁な察応を実斜しお

いる。管理職はい぀も以䞊に話を聞くように心がけおいる。

★぀のメンタルヘルスケアの内「職堎倖資源によるケア」を実斜

● 所属する業界団䜓等を通じお事䟋の情報収集をしおいる。たた、県や団䜓が提䟛

するメンタルヘルスの盞談サヌビスを職員に呚知しおいる。

※参考図12

 新型コロナりむルス感染症の流行を契機に進んだこずずしお、「管理者や䞊叞が日

頃から職員の䞍安や悩みを意識するようになったこず」、「管理者や䞊叞が職員の盞

談に察しお、䞁寧に察応するようになったこず」が挙げられる。

★メンタルヘルス䞍調の特性

● 職員によっおは䞍安が倧きく、感染察策などに぀いおこの方法で倧䞈倫なのかず

繰り返し質問されるこずがある。正しい情報を瀺しながら、玍埗できるように䞁寧

に話すようにしおいる。たた、斜蚭で決めたこずに぀いおは、理由を説明できるよ

うにしおいる。

メンタルヘルスの

䞍調

状 況

埓前に実斜しおいた

メンタルヘルスケア

コロナ犍で

新たに開始した

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアを

実斜するにあたっおの

留意点

❞介護老人保健斜蚭での事䟋 職員数玄90名。定員100名

【本事䟋のポむント】 職員間での意芋の違いや察立等でおこるメンタルヘルス䞍調に察し、

管理職が受け止め、䞁寧に説明を実斜。

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

 職員は、自分が斜蚭に新型コロナりむルス感染症を持ち蟌みたくない、芪睊䌚等

の職員同士のコミュニケヌションの堎が少ない、等でストレスを感じおいる。

 たた、倖出なども職員は行っおおらず、様々な自粛の䞭で生掻をしおいる。こうし

た状況が継続するこずで、管理者ずしおも職員の心身の健康面に䞍安を感じる。

 斜蚭では、積極的な䌑暇取埗を掚進しおいるが、䞀方で、厳しい人員䜓制で職員

が長時間業務をしおいる状況であり、疲劎が蓄積しおいる。

※参考図

 本事䟋の新型コロナりむルス感染症が流行する䞭でのストレスや䞍安の原因は、

「利甚者に感染させおしたうのではないかずいうこず」、「今の状況がい぀たで続くか

芋通しが立たないこず」が該圓する。

★「い぀もずの違い」に぀いお、本事䟋は以䞋の぀が該圓

● 衚情に掻気がなく、動䜜にも元気がないあるいはその逆

★぀のメンタルヘルスケアの内「職堎内産業保健スタッフ等によるケア」を実斜

● 臚床心理士に月、回、来おもらい、様々なメンタル面での盞談に察応しおもらっ

おいる。たた、法人内の病院から粟神科医に月に回、来おもらっおいる。

★人事劎務管理ずの関係

● ICT補助金を䜿い、介護蚘録゜フトやタブレットを賌入し、蚘録䜜業等業務時間の

効率化をはかっおいる。

※参考図11

 メンタルヘルスケア支揎に関する課題ずしお「メンタルヘルスケアに぀いお専門知

識がある人材がいないこず」が挙げられる。

★斜蚭ずしおの感染察策の確実な取り組みず、職員ぞの䌝達

● 感染「予防」マニュアルを、新型コロナりむルス陜性者が出た堎合の察応を含めた

感染「察応」マニュアルに改定した。発生を想定した察応策を斜蚭が怜蚎しおいる

こずをしっかりず職員に䌝達するこずで䞍安の軜枛をはかっおいる。

★差別や颚評被害を防ぐ積極的な情報公開

● 職員の感染状況などは間違った噂が広がりやすく、曞面で公衚するこずで誀った捉

え方をされないようにしおいる。

★人事劎務管理ずの関係

 劎務管理等は事務方ず珟堎の介護・看護郚門のリヌダヌ局が連携をしながら行っ

おいる。珟堎のリヌダヌ局が䞭心ずなっお職員の䜓調管理をしおいる。コロナりむル

ス感染症拡倧予防の芳点では、比范的高霢の職員には、䜓調䞍良時には、少し長めに

1  2週間䌑んでもらうようにしおいる。

メンタルヘルスの

䞍調

状 況

埓前に実斜しおいた

メンタルヘルスケア

コロナ犍で

新たに開始した

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアを

実斜するにあたっおの

留意点

❹介護老人保健斜蚭での事䟋 職員数玄110名。定員入所玄160名、通所リハビリテヌション40名

【本事䟋のポむント】 倖出制限等の生掻の自粛や先の芋えない䞍安に䌎うメンタルヘルス

の䞍調に察しお、埓前の専門家等の倖郚資源を掻甚に加えお、感染

察策の確実な取り組みず、職員ぞの䌝達を実斜。

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

 介護職員は、普段からケアの方法、職員や利甚者・家族ずの人間関係、仕事ず生掻

の䞡立など様々な悩みを抱えおいる。

 それに加え、感染予防の業務の増加、普段の生掻での䌚食や旅行等の自粛などか

ら䞍安やストレスが増加しおいる。

※参考図

 本事䟋の新型コロナりむルス感染症が流行する䞭でのストレスや䞍安の原因は、

「感染予防策など普段ず異なる仕事方法」、「感染予防策の実斜により、業務が煩雑

になったり、劎働時間が長くなっおいるこず」が該圓する。

★「い぀もずの違い」に぀いお、本事䟋は次の぀が該圓

● 仕事がはかどらないこずが増える

● 察人関係のトラブルが増える

★぀のメンタルヘルスケアの内「職堎内産業保健スタッフ等によるケア」を実斜

● 職員向けに、男性盞談員・女性盞談員ず぀の盞談窓口を぀くっお、産䌑・育䌑、ハ

ラスメント、仕事の悩みなど広く盞談できる䜓制を䜜っおいる。

★぀のメンタルヘルスケアの内「ラむンによるケア」を実斜

● リヌダヌクラスの職員には、盞談や支揎の力量を高めるため、コヌチングの研修を

繰り返し実斜しおいる。

● 新人には、メンタヌ制床があり、別郚眲の同幎代より少し䞊の幎霢の職員がメン

タヌずなり、盞談に乗っおいる。メンタヌに察しおも、盞談や傟聎の研修を行っお

いる。

● 職員は、自己評䟡・垌望祚を蚘茉し、リヌダヌ等ずコミュニケヌションをずっおいる。

さらに、毎幎、50問皋床の職員アンケヌトを実斜しおおり、職員の状況を把握しお

いる。

※参考図10

 職員のメンタルヘルスに関するサポヌト状況に぀いお、「䞊叞ずの定期的な面談」、

「内郚の盞談窓口の案内」等が該圓する。

★぀のメンタルヘルスケアの内

 「職堎内産業保健スタッフ等によるケア」、「ラむンによるケア」を実斜

● 感染症予防察策委員䌚・安党衛生委員䌚の充実を図った。法人内の各郚眲の職員

で構成し、珟状を報告し、情報共有を図り、それぞれの職堎にフィヌドバックしおい

る。職員からの盞談や悩みに぀いおも、話し合っお察応を決めおいる。

★人事劎務管理ずの連携

● 濃厚接觊ずなった職員は䞀定期間、䌑暇ずした。䌑暇期間䞭も状況を把握し、コ

ミュニケヌションをずる必芁はあるが、電話をかけすぎるのもプレッシャヌになるの

で、郜合のいいずきに事業所に電話をかけるよう䟝頌し、日に回電話で話を

しおいた。

メンタルヘルスの

䞍調

状 況

埓前に実斜しおいた

メンタルヘルスケア

コロナ犍で

新たに開始した

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアを

実斜するにあたっおの

留意点

❺特別逊護老人ホヌムでの事䟋 職員数玄50名、定員数80名

【本事䟋のポむント】 管理職、男性・女性の盞談窓口、メンタヌなど様々な盞談できる

仕組みを぀くり、盞談を受ける立堎の職員向けの研修も実斜。

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

 職員にストレスが溜たっおきおいるためか、これたでよりもちょっずしたこずで摩擊

が生じたりするこずがある。長期化しおおり、家庭内での感染察策の継続も含め、職

員に疲れが溜たっおきおおり、元気がなくなっおいる。

 特に責任ある立堎である管理者や、利甚者のサヌビスを調敎するケアマネゞャヌ

の業務負担が増えおいる。ケアマネゞャヌずしおは、感染症の拡倧によるサヌビスの

䞀時停止や提䟛の瞮小などがおき、圚宅の利甚者の生掻の維持や、感染症察策ぞの

理解が困難な利甚者・家族ぞの察応が倧きな負担ずなっおいる。

※参考図

 本事䟋の新型コロナりむルス感染症が流行する䞭でのストレスや䞍安の原因は、

「同僚や郚䞋からの芁望ぞの察応」「利甚者や利甚者家族等からの芁望等」が該圓

する。

★「い぀もずの違い」に぀いお、本事䟋は次の぀が該圓

● 衚情に掻気がなく、動䜜にも元気がないあるいはその逆

● 察人関係のトラブルが増える

★぀のメンタルヘルスケアの内「ラむンによるケア」を実斜

● 管理者は、オンラむンで、管理者䌚議やチャットなどで情報共有をしながらコミュニ

ケヌションを取るようにしおいる。

※参考図

 䞍安やストレスの軜枛に圹立っおいるこずずしお、「職員同士で悩みを話し合う機

䌚」が該圓する。

★職員間の助け合い・支揎

● 家族感染した職員が自宅療逊しおいる間、定期的に連絡をずった。食べ物などの

買い物に困っおいたため、職堎の同僚が自発的に玄関先に必芁なものを届けおい

た。職員の心遣いである。感染した職員も職堎の同僚から理解を埗おいるこずを

実感でき、迷惑をかけおしたったずいう心配も軜枛したず思う。

● 普段の䌚話の䞭で、職員同士が仕事や私生掻に぀いお盞談し合い、悩みを解消し

おいる。

★぀のメンタルヘルスケアの内「ラむンによるケア」を実斜

● 事務所内では、管理者が職員の様子を泚意しお芋るようにしおいる。

★ メンタルヘルス䞍調の特性をふたえおの察応

職員の倚様な受け止め方ぞの配慮

● 感染リスクに察する䞍安やストレスは、

スタッフ間で違いがあるこずに留意しおいる。

メンタルヘルスの

䞍調

状 況

埓前に実斜しおいた

メンタルヘルスケア

コロナ犍で

新たに開始した

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアを

実斜するにあたっおの

留意点

❻ 蚪問介護、居宅介護支揎、グルヌプホヌム、

小芏暡倚機胜型居宅介護等の運営法人の事䟋 職員数玄600名

【本事䟋のポむント】 管理職同士の悩みを共有する堎を蚭けた。たた感染した職員には、

同僚が買い物を代行する等、職員同士の助け合いが自然な職堎颚土

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Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

察象および回収数 ・ 斜蚭・事業所祚党囜の蚪問介護事業所、通所介護事業所、短期入所生掻介護事業所、介護老人犏

祉斜蚭、介護老人保健斜蚭から無䜜為に抜出した3,035事業所に発送した。回収数は1,039件、

回収率は34.2

・䞊蚘事業所の介護職員・看護職員に調査祚を配付し、合蚈2,806人から回答を埗た

調 査 方 法 郵送配垃・郵送回収

調 査 期 間 什和2幎11月20日什和3幎月12日

äž» な 調 査 項 目 ・ 斜蚭・事業所祚  基本情報、職員に生じおいる圱響、職員のメンタルヘルスぞの支揎

・ 職  員  祚  基本情報、新型コロナりむルス感染症に䌎う䞍安やストレス

職員祚の結果 図3  6職員2,806人図7職員1,764人の回答

感染予防策の実斜により業務が

煩雑になったり劎働時間が長く

なっおいるこずによる疲劎ストレス

介護斜蚭事業所で

働くこずぞの家族等の理解が

十分でないこずによるストレス

過床な面䌚制限や感染予防策

により利甚者の状態が

悪化しないかの懞念䞍安

今の状況がい぀たで続くか

芋通しが立たないこずぞの䞍安

利甚者に感染させおしたうのでは

ないかずいう䞍安

自身が感染するのでは

ないかずいう䞍安

家族に感染させおしたうのでは

ないかずいう䞍安

感染者に職員が

適切な察応ができるかの䞍安

具䜓的な察策方法がわからない

こずによる䞍安

過床な感染予防策を

匷いられるこずぞのストレス

感染予防策など普段ず異なる

仕事方法ぞのストレス

利甚者や利甚者家族からの

芁望等に䌎うプレッシャヌ・ストレス

利甚者に十分なケアを

提䟛できないずいうストレスや葛藀

トップの考えず珟堎の状況が乖離

しおおり板挟みになるストレス

同僚郚䞋ずの感染リスクに関する

考え方の違いに䌎うストレス

同僚や郚䞋からの芁望ぞの

察応に䌎う疲劎ストレス

䞍安を盞談する盞手や

機䌚がないこずぞのストレス

介護斜蚭事業所で働いおいる

こずに察する差別ぞの䞍安

党䜓ずしおの䞍安やストレス

0 20 40 60

68.4%68.4%68.4%68.4%68.4%68.4%

58.3%58.3%58.3%58.3%58.3%58.3%

49.9%49.9%49.9%49.9%49.9%49.9%

48.3%48.3%48.3%48.3%48.3%48.3%

46.5%46.5%46.5%46.5%46.5%46.5%

37.8%37.8%37.8%37.8%37.8%37.8%

36.5%36.5%36.5%36.5%36.5%36.5%

30.9%30.9%30.9%30.9%30.9%30.9%

30.3%30.3%30.3%30.3%30.3%30.3%

30.2%30.2%30.2%30.2%30.2%30.2%

29.4%29.4%29.4%29.4%29.4%29.4%

24.8%24.8%24.8%24.8%24.8%24.8%

19.4%19.4%19.4%19.4%19.4%19.4%

17.7%17.7%17.7%17.7%17.7%17.7%17.7%

17.3%17.3%17.3%17.3%17.3%17.3%17.3%

14.0%14.0%14.0%14.0%14.0%14.0%

10.6%10.6%10.6%10.6%10.6%10.6%

9.1%9.1%9.1%9.1%9.1%

42.7%42.7%42.7%42.7%42.7%42.7%

図6 新型コロナりむルス感染症が流行する䞭での

ストレスや䞍安非垞に倧きい・倧きい

0 20 40 60 80 100

ある皋床コミュニケヌションがずれおいる

十分にコミュニケヌションがずれおいる

無回答

あたりコミュニケヌションがずれおいない

30.8% 64.3% 4.5%4.5%4.5%

0.5%

図3 普段の職堎における業務䞊の

コミュニケヌション

0 20 40 60 80 100

どちらずもいえないはい 無回答いいえ

60.9% 29.3% 9.3%

0.5%

図5 䜓調䞍良時の䌑みの申し出のしやすさ

0 20 40 60 80 100

悩みや困りごずをある皋床盞談できる

悩みや困りごずを気軜に盞談できる

無回答

悩みや困りごずを盞談しにくい

28.5% 61.4% 9.4%

0.7%

図4 普段の職堎の雰囲気

友人芪族など倚人数が

集たる堎ぞの参加自粛

0 5 10 15 20

郜道府県倖などぞの移動自粛

旅行・レゞャヌ・むベント等の自粛

倖食を控えるこず

同居の家族の行動も

制限されおいるこず

買い物等での3密の回避

その他

趣味やスポヌツの

グルヌプぞの参加自粛

公共亀通機関の利甚を控えるこず

特に倧きなストレスは感じおいない

無回答 20.7%20.7%20.7%20.7%20.7%20.7%

18.5%18.5%18.5%18.5%18.5%18.5%

0.7%0.7%0.7%0.7%0.7%0.7%0.7%

2.2%2.2%2.2%2.2%2.2%

2.4%2.4%2.4%2.4%2.4%

3.7%3.7%3.7%3.7%3.7%

4.0%4.0%4.0%4.0%4.0%4.0%4.0%

6.2%6.2%6.2%6.2%6.2%

11.2%11.2%11.2%11.2%11.2%11.2%

14.0%14.0%14.0%14.0%14.0%14.0%

16.4%16.4%16.4%16.4%16.4%16.4%



図7 勀務先の行動指針・芏範等に぀いお

最もストレスを感じるもの 業務倖の行動を察象ずした職員向けの行動指針や芏範がある堎合

調査実斜

抂芁

参 考 図 è¡š

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参 考 図 è¡š

23

Ⅱ メンタルヘルスに぀いお

管理者や䞊叞が日頃から職員の䞍安や

悩みを意識するようになった

職員同士の助け合いの雰囲気が醞成された

職員同士のコミュニケヌションが密になった

管理者や䞊叞が職員の盞談に察しお

䞁寧に察応するようになった

0 10 20 30 40

37.5%37.5%37.5%37.5%37.5%37.5%

30.5%30.5%30.5%30.5%30.5%30.5%

20.2%20.2%20.2%20.2%20.2%20.2%

14.9%14.9%14.9%14.9%14.9%14.9%



斜蚭・事業所祚の結果 1,039事業所の回答・耇数回答

職員祚の結果 職員2,806人の回答・耇数回答

0 20 40 60

業務に぀いお職員同士でざっくばらんに

意芋亀換できる機䌚の蚭定

䞊叞ずの定期的な面談

ストレスチェックの実斜

内郚の盞談窓口の案内

ストレスチェックの集団分析

メンタルヘルスのサポヌト䜓制

制床に぀いお職員に説明する機䌚

䞀般職員を察象ずしたメンタル

ヘルスケアに関する教育研修の実斜

倖郚の盞談窓口の案内

管理職を察象ずしたメンタル

ヘルスケアに関する教育研修の実斜

63.3%63.3%63.3%63.3%63.3%63.3%

20.2%20.2%20.2%20.2%20.2%20.2%

60.9%60.9%60.9%60.9%60.9%60.9%

17.3%17.3%17.3%17.3%17.3%17.3%

57.7%57.7%57.7%57.7%57.7%57.7%

17.2%17.2%17.2%17.2%17.2%17.2%

45.3%45.3%45.3%45.3%45.3%45.3%

18.9%18.9%18.9%18.9%18.9%18.9%

43.5%43.5%43.5%43.5%43.5%43.5%

15.5%15.5%15.5%15.5%15.5%15.5%

30.8%30.8%30.8%30.8%30.8%30.8%

23.8%23.8%23.8%23.8%23.8%23.8%

24.5%24.5%24.5%24.5%24.5%24.5%

25.5%25.5%25.5%25.5%25.5%25.5%25.5%

23.3%23.3%23.3%23.3%23.3%23.3%

23.9%23.9%23.9%23.9%23.9%23.9%

19.6%19.6%19.6%19.6%19.6%19.6%

25.8%25.8%25.8%25.8%25.8%25.8% 重芁性を認識

埓来から実斜



図10 職員のメンタルヘルスに関するサポヌト状況

メンタルヘルスケアに぀いお

専門知識のある人材がいない

職員が自身のストレスに察しお

うたく察凊できおいない

個別盞談に乗る

時間的な䜙裕がない

盞談には乗るがどのような

察応助蚀をすべきかわからない

センシティブな内容なので

詳しく聞きづらい

悩みやストレスに぀いお職員同士で

気軜に盞談できる雰囲気が少ない

倖郚の盞談窓口等を

知らないので案内できない

0 20 40

43.8%43.8%43.8%43.8%43.8%43.8%

32.3%32.3%32.3%32.3%32.3%32.3%

27.8%27.8%27.8%27.8%27.8%27.8%

27.7%27.7%27.7%27.7%27.7%27.7%27.7%

22.6%22.6%22.6%22.6%22.6%22.6%

20.5%20.5%20.5%20.5%20.5%20.5%

7.2%7.2%7.2%7.2%7.2%

図11 メンタルヘルスケア支揎に関する課題

図12 新型コロナりむルス感染症の流行を契機に進んだこず

同僚ずの普段の䜕気ない䌚話

利甚者や利甚者家族からの

理解感謝の蚀葉

職員同士で悩みなどを話し合う機䌚

家族の理解感謝の蚀葉

管理者や䞊叞からの適切な情報提䟛

䞊叞ぞの盞談や面談の機䌚

地域の理解感謝の蚀葉

倖郚の盞談窓口

その他

特になし

無回答

0 20 40 60

57.1%57.1%57.1%57.1%57.1%57.1%

36.6%36.6%36.6%36.6%36.6%36.6%

36.4%36.4%36.4%36.4%36.4%36.4%

32.9%32.9%32.9%32.9%32.9%32.9%

23.1%23.1%23.1%23.1%23.1%23.1%

13.4%13.4%13.4%13.4%13.4%13.4%

6.9%6.9%6.9%6.9%6.9%

1.2%1.2%1.2%1.2%1.2%

3.6%3.6%3.6%3.6%3.6%

13.6%13.6%13.6%13.6%13.6%13.6%

1.2%1.2%1.2%1.2%1.2%



図8 新型コロナりむルス感染症が流行する䞭で

仕事を続けるにあたっお、

䞍安やストレスの軜枛に圹立っおいるこず

これたでよりも

疲劎がたたるようになった

むラむラするこずが増えた

職堎に行くのが憂う぀な気分になった

劎働時間が増加した

䌑職退職を考えた

同僚ずのすれ違いや察立が生じた

利甚者利甚者家族ずの関係が

悪化するこずがあった

メンタルヘルスに関する盞談を申し出た

その他

特になし

無回答

0 20 40

47.7%47.7%47.7%47.7%47.7%47.7%

28.3%28.3%28.3%28.3%28.3%28.3%

20.0%20.0%20.0%20.0%20.0%20.0%

11.5%11.5%11.5%11.5%11.5%11.5%

8.1%8.1%8.1%8.1%8.1%

6.4%6.4%6.4%6.4%6.4%

5.7%5.7%5.7%5.7%5.7%

0.9%0.9%0.9%0.9%0.9%

6.2%6.2%6.2%6.2%6.2%

30.2%30.2%30.2%30.2%30.2%30.2%

1.2%1.2%1.2%1.2%1.2%



図9 新型コロナりむルス感染症の流行や

察策の実斜に䌎う自分の倉化

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最埌に

 本冊子では、新型コロナりむルス感染症の感染拡倧䞋、倧倉なストレスにさらされおいる介護の職堎

においお、管理者が職員のメンタルヘルスケアを掚進するための方法を説明しおきたした。管理者の皆

さんも倧倉な状況ではありたすが、この冊子の内容をもずに、それぞれの職堎に即した圢で、職員のメン

タルヘルスケアが実践され、職員のメンタルヘルスの向䞊や職堎環境の改善に資するこずを期埅したい

ず思いたす。

24

Ⅱ メンタルヘルスに぀いおⅢ 盞談窓口

電話盞談 0120-565-455月曜日・火曜日 17:00  22:00  土曜日・日曜日 10:00  16:00 ※祝日、幎末幎始を陀く

SNS盞談 LINEアプリ 

https://kokoro.mhlw.go.jp/sns-soudan/月曜日・火曜日 17:0022:00受付は21:30たで土曜日・日曜日 10:0016:00受付は15:30たで

※祝日、幎末幎始を陀く

メヌル盞談 専甚フォヌム

https://kokoro.mhlw.go.jp/mail-soudan/※24時間受け付け。土日祝日、幎末幎始を陀く

働く人の盞談窓口に぀いお、

働く人のメンタルヘルス・ポヌタルサむト

「こころの耳」で玹介されおいたす。

ご参考にしおください。

Ⅲ 盞談窓口

こころの耳 盞談窓口案内

https://kokoro.mhlw.go.jp/agency/

Page 27: corona care a4 web - mhlw.go.jp

M e n t a l

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本冊子は、以䞋の怜蚎委員䌚においお、怜蚎・䜜成したした。

什和幎床厚生劎働省委蚗事業

「新型コロナりむルス感染症に察応する介護斜蚭等の職員のためのサポヌトガむド䜜成業務」怜蚎委員䌚

【委員長】

村朚  厚子 接田塟倧孊 客員教授

【委員】 五十音順、敬称略

今村  あおい 䞀般瀟団法人「民間事業者の質を高める」

党囜介護事業者協議䌚 東海北陞地区担圓理事

宇野  元博 䞀般瀟団法人日本圚宅介護協䌚 業務委員䌚 委員

江口  尚 産業医科倧孊産業生態科孊研究所

産業粟神保健孊研究宀 教授

江柀  和圊 公益瀟団法人日本医垫䌚 垞任理事

遠藀  史郎 東北医科薬科倧孊医孊郚 准教授

北原  照代 滋賀医科倧孊 瀟䌚医孊講座 衛生孊郚門 講垫孊内

朚村  哲之 公益瀟団法人党囜老人犏祉斜蚭協議䌚 副䌚長

関口  幞叞 盞暡原垂 健康犏祉局 地域包括ケア掚進郚

犏祉基盀課 総括副䞻幹

平川  博之 公益瀟団法人党囜老人保健斜蚭協䌚 副䌚長

堀   匘明 囜立研究開発法人囜立粟神・神経医療研究センタヌ

粟神保健研究所 行動医孊研究郚 認知機胜研究宀宀長

【執筆協力】

埗接  慶 産業医科倧孊公衆衛生孊教宀 助教

侭野  健  䞭野瀟䌚保険劎務士事務所 所長

25

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新型コロナりむルス感染症に察応する

介護斜蚭等の職員のための

サポヌトガむド第版

厚生劎働省 什和3幎3月