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− 32 − 高校講座・学習メモ

ラジオ学習メモ 英語表現Ⅰ

今日の学習のゴール

1.これまで学習した表現や文法の使い方を理解している。

2.これまで学習した表現や文法を用いて、その場で英語でやり取りをする(インタビューをする)ことができる。

今回の学習のポイント

これまでの復習として、身近な事柄や自分自身のことをその場で英語で表現します  ⃝過去形を学習した直後に過去形を用いて表現したり、SVOCの説明を聞いたあとにす

ぐにその文型を用いて英文を書いたりするのとは異なり、場面や表現したい内容に応じて、これまでに学習した知識や表現を「活用する」力を付けていきましょう。

⃝場面や状況を考えて、1〜2文程度アドリブで足せるとさらによいでしょう。

インタビュー形式やペアで行うアクティビティーのポイントは以下のとおりです ⃝答えに関連してさらに追加質問(さらに詳しい情報を引き出したり話題を広げたりする

質問)ができること。  (例) “I like dancing very much.”(に対して)      “What kind of dance do you like the best?” など

 ⃝相手の答えに、“Really?” “Me, too.” “I see.” “That’s a nice idea.” “Sounds good.”

などのように反応(リアクション)できること。 ⃝相手の言ったことを(確認のため)繰り返したりコメントをしたりできること。

  (例) “Well, I’ m a big fan of Ichiro. I like baseball very much.”(に対して)     “Oh, you like watching baseball games! I’m happy to see many

Japanese players try to join the Major Leagues.” など

その場で英語で表現するトレーニング[答えは 33 ページにあります。] 

 ① 友達とお昼の話をしている場面。 「お昼いつ? おなかがすいてきた!」    Hint!  「おなかがすく」 get hungry

講師

津久井貴之(学習メモ執筆)

基本文法を使いこなそう!

#08 Do You Remember? 1+プラス

右から、講師の津久井貴之先生、じぇいそんさん、川口ゆりなさん

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英語表現Ⅰ 08 Do You Remember? 1+  基本文法を使いこなそう!

 ② 友達と同じ本を読み、その感想を伝える場面。 「その本、簡単だと思った。」    Hint!  find を用いて、SVOC の文型を作る

 ③ 友達に『はっきりわかっている予定』として伝える場面。 「あした、午後2時の電車に乗るね。」    Hint!  「午後2時の電車」 the 2:00 p.m. train

 ④ ③に続けて、友達の予定をたずねる場面。 「で、そっちは?」    Hint!  「あなたは、あした何時の電車に乗りますか。」

英語でインタビューや、やり取りをするトレーニング

■ ■ インタビューのポイント ■ ■

⃝英語でのやり取りをコントロールする(始めるのも終わる)のも自分で行うこと。⃝相手の答えにリアクションしたり追加で質問したりわかりづらいところを確認したりして、できるだけおもしろい情報を引き出すこと。⃝質問する、反応する、メモを取る……など、複数のことを一度にこなさなければな

らないことに注意すること。

番組では、ゆりなさんがゲストの Jeff さんにその場でインタビューをするというアクティビティーを行います。ゆりなさんに渡されたタスクカード(英語のやりとりをとおして達成する課題が書かれたもの)には次のように書かれています。

 〈タスクカード〉

あなたは、クラスの新聞係です。相手は、新しくあなたの学校にやってきた先生です。新聞記事を書くのに必要な情報を集めるためにインタビューをしなさい。

あなたがインタビューを始めて、あなたが終わりにしてください。

友達同士でじゃんけんをするなどして、その場で役割を決めて英語でやり取りをしてみるとよい練習になるでしょう。その際、スマートフォンや IC レコーダーで2人の英語のやり取りを録音しておき、後で聞き返して、よかったところやもっとこう表現すればよかったという改善点を振り返るととても効果的な学習になります。

次ページに、番組中のゆりなさんと Jeff の実際のやり取りを掲載します。

答① When is lunch time? I’m getting hungry.     *おなかが「すいてきた」につられない。現在進行形で表す。     *ちなみに、とてもおなかがすいている場合(おなかすきすぎ〜、マジやばい!)といった感じを出      すのには、I’m starving.という言い方がある。“starve”は飢える、餓死するという意味の動詞。    ② I found the book easy.    the book = easy              

O   C

    ③ I’m taking the 2:00 p.m. train tomorrow. 【確定している近い未来を表す現在進行形】

    ④ Which train are you taking tomorrow?

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英語表現Ⅰ 08 Do You Remember? 1+  基本文法を使いこなそう!

冒頭の【今回の学習のポイント】や「インタビューのポイント」をもとに、よかったところに線を引いたり、改善点を自分なりに書き直したりしてみましょう。

 * Yurina = Y, Jeff = J    

Y : Hi, may I have your name?

J : I’m Jeff.

Y : May I ask you questions? I want to write about you, class newspaper.

J : Sure.

Y : んと、Where do you come from?

J : I come from San Diego, California.

Y : San Diego, California?

J : Yes, do you know where California is?

Y : Yes, yes, America. あー、What music do you like?

J : I like Jazz, hip hop... , oh, I like to listen to Taiko music very much! It’s

so exciting.

Y : Oh, Taiko! Japanese music. Good! えーと、what sports do you like?

J : I like basketball, American football... , I like baseball, too.

Y : I see. Do you like to play basketball?

J : Well, I like playing, but I like watching games more. Are there any good

basketball teams in Japan?

Y : うーん、maybe... , I don’t play basketball. OK, what food do you like?

J : I like sea food. San Diego, my hometown is famous for sea food. I’m

looking forward to eating real sushi in Japan!

Y : Good! I like sushi, too. Thank you very much, thank you.

J : Oh, OK. You are welcome.

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英語表現Ⅰ 08 Do You Remember? 1+  基本文法を使いこなそう!

〈参考メモ:“良かったところ”と“改善点”〉

Y : Hi, may I have your name?(自分の名前を言い忘れている) (初対面の相手に丁寧に名前を聞いている)

J : I’m Jeff.Y : May I ask you questions? I want to write about you, class newspaper.

(write about you in our newspaper.など。なぜインタビューをしたいのかを伝えているのはよい。)

J : Sure.Y : んと、Where do you come from?

(できるだけ、英語を使う。Well など)

J : I come from San Diego, California. Y : San Diego, California?

(聞き慣れないこともある。確認しているのはよい。ただ、語尾だけ上げる言い方なので、Jeff はゆりなさんの確認を

「サンディエゴ、カリフォルニアってどこ?」とわからないからたずねていると解釈している。)

J : Yes, do you know where California is?Y : Yes, yes, America. あー、What music do you like?

(慣れないと難しいが、Yes, I want to go to Los Angeles. How far is it from San Diego to L.A? などと展

開してもよい。いきなり音楽のことを聞いているのが少し唐突かもしれない。)

J : I like Jazz, hip hop... , oh, I like to listen to Taiko music very much! It’s so exciting.

Y : Oh, Taiko! Japanese music. Good! えーと、What sports do you like?(日本の生徒に対して、日本の楽器である太鼓の話を振ってくれたのかもしれない。リアクションができていて

よいが、さらに話を膨らませることもできる。Oh, have you ever played Taiko in San Diego? や、Why

do you like Taiko? など。また、ゆりなさんは hip hop dance を習っているので、そこを取り上げて、Oh, I

like hip hop dancing. What is your favorite hip hop song? などと広げてもよいだろう。)

J : I like basketball, American football... , I like baseball too. Y : I see. Do you like to play basketball?

(バスケットボールを見る? プレーする? どっちが好きか、さらに詳しく尋ねる追加質問ができている。)

J : Well, I like playing, but I like watching games more. Are there any good basketball teams in Japan?

Y : うーん、Maybe... , I don’t play basketball. OK, what food do you like?(わからないことはわからない、とはっきり言えるとよい。少し英語がシンプルすぎて、Jeff の逆質問への答えに

なっていない。Well, I don’t know much about basketball, but maybe there are some good teams. など)

J : I like sea food. San Diego, my hometown is famous for sea food. I’m looking forward to eating real sushi in Japan!

Y : Good! I like sushi too. Thank you very much, thank you.(相手の答え、sushi に反応している。終わり方がやや唐突か。Well, I think I can write a good article

about you. May I have your e-mail address? I can ask you some more questions while I’m writing

about you. Thank you very much. など、英語でのこうしたやり取りに慣れてきたら、再度コミュニケーショ

ンを図る機会を気持ちよくもてるよう、また、よい人間関係を築けるよう、終わり方にも意識を向けられるとよい。)

J : Oh, OK. You are welcome.

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You Know What?  日本と海外の部活事情

日本の生徒のみなさんにとって、学校生活の中でも部活動は大きな位置を占めているのではないでしょうか。じぇいそんさんは、中学・高校時代に、合唱部・水泳部・陸上部・演劇部に所属し、さらに生徒会もやっていたそうです。日本でも「兼部」ができる学校はあるかと思いますが、さすがにじぇいそんさんのようなパターンは珍しいのではないでしょうか。なぜこのようなことができるかというと、(じぇいそんさんがエネルギッシュなのはもちろんですが)アメリカでは、「シーズンごとにさまざまなスポーツやクラブ活動を行う」という考え方があり、できるだけ複数のスポーツに親しむことができるようになっているそうです。同じスポーツをずっとやり続けないことで、バランスのよい体づくりやけがの防止にもなると私も聞いたことがあります。暑い夏は避け、外が寒い冬には体育館で行うスポーツ、暖かい季節には屋外で行う陸上や野球、アメリカンフットボールなどを行うのだそうです。

複数のスポーツを体験することで、ある特定のスポーツの特徴がよりわかったり、より好きになったり、また、より多くの友達を作ったりすることもできるのではないでしょうか? 逆に、日本の「部活」のよさもたくさんあると思います。その比較を英語で書いてみるとおもしろいかもしれません。

Door to Success

文法を定着させる方法を2つ紹介します。

定着方法① 言えたら書く ~語彙や文法などの穴埋め問題を解くときに~  

① まず、問題を解く。 *ノートやレポート用紙に解く。

② 答え合わせをして解説などを読む。 *読めない単語は発音も調べよう。

③ 問題集を見ながら、英文を声に出して答えを埋めて読んでいく。 *問題集に直接書き込んでいないため可能。

④ 5 問、10 問など自分でゴールを決めておき、全部「答えを入れて言える」よ  うになったら最後に問題集に直に答えを書く。 

定着方法② 日記を書く

① ひと言日記、3文日記など、負担にならない量から始める。② 毎日でなくてもよいが、何かイベントがあったとき(家族旅行に行った、友達

  と映画を見てきた、部活でベスト8に入った、など)は写真を付けたりしながら  (楽しみながら)いつもより多めに書いてみる。

③ 一定期間(例:2週間に1度)ごとに、続いても続かなくても、使うノートや  書き方、いつ書くか、など取組を振り返り、自分なりに工夫していく。

  *半年間を目標に取り組んでみよう!

  

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■参考

実際に半年間、日記を書く取り組みを続けた生徒の英文の例

次のぺージに、日本の新聞記事を読み、その日のニュースの中から1つ選んで2〜3行程度で英語でその記事の概要をまとめるという取り組みをした生徒の実際のノートの例を掲載しました。

いわゆる「日記」ではないかもしれませんが、この生徒なりの工夫があったからこそ続けることができたのではないでしょうか。この生徒の場合は、

 ⃝自分がやったことの記録ではなく、自分が関心があるニュースなどについて書くこと。 ⃝数行でまとめること。 ⃝わからない表現や持っている単語集に出ていた語彙を記録すること。

などを工夫して取り組んだようです。みなさん一人一人に合った工夫を考えながら取り組んでみましょう。

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★初日の取り組み

★半年後……


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