16
RIGHT: URL: CITATION: AUTHOR(S): ISSUE DATE: TITLE: Weil-Malherbe and Bone法による 血清中Catecholamine定量法及びそ の3,4の応用について 杉谷, 章 杉谷, 章. Weil-Malherbe and Bone法による血清中Catecholamine定量法 及びその3,4の応用について. 日本外科宝函 1959, 28(9): 3793-3807 1959-11-01 http://hdl.handle.net/2433/207017

Title Weil-Malherbe and Bone法による血清中Catecholamine定量 …

  • Upload
    others

  • View
    2

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

RIGHT:

URL:

CITATION:

AUTHOR(S):

ISSUE DATE:

TITLE:

Weil-Malherbe and Bone法による血清中Catecholamine定量法及びその3,4の応用について

杉谷, 章

杉谷, 章. Weil-Malherbe and Bone法による血清中Catecholamine定量法及びその3,4の応用について. 日本外科宝函 1959, 28(9): 3793-3807

1959-11-01

http://hdl.handle.net/2433/207017

3793

Weil-Malherbe and Bone法による血清中 Catecholamine

定量法及びその 3,4の応用について

京都大学医学部外科学教室第2講座(指導:青初IJl友誠教綬)

杉 谷 章

(I昭和34年8月10日受付)

THE EXPERIMENTAL STUDY ON THE CONCENTRATION

OF PLASMA CATECHOLAMINE IN VARIOUS STATES

BY WEIL-MALHERBE AND BONE’S METHOD

by

AKIRA SucITANI

From th巴 2ndSurgical Di,・ision, Kyoto University :¥Iedical School

(Director: Prof. Dr. YASUMASAλOYAGI)

SUMMARY

(1) In this research, the concentration of catecholamine (CA) in human or canine plasma was measured by WEIL-MAU王ERBEand Bo:rn’S ethylene diamine condensation method, which had been modified by me in following points. i) Batch method was used in alumina adsorption process instead of column method, ii) Filters of fiuoromether was so selected that the fluorescence of adrenaline equaled to that of noradrenaline. And thus fluorescence measured by my method revealed the sum of absolute value of adrenaline and noradren-

aline. (2) The concentration of CA in normal human antecubital venous plasma

was estimated in my method as 3. 6γ/L (1. 1 5. 8γ/L).

(3) In extremities, intestine, spleen, and liver (canine), the concentration of CA in venous plasma of each organs was higher than in corresponding

arterial plasma. But in lung (canine) contrary, the concentration of CA in pulmonary venous

plasma was lower than in pulmonary artery. These tacts reveal that, i) CA is excreted from sympathetic ending in

various organs and ii) CA in blood is destroyed partially in the lung. (4) The author assayed the changes of CA concentration in venous plasma

in various clinical states as follows, i) In hypertensive attack of a pheochromocyt-oma patient, CA in venous plasma reached to 36. 6γ;L ii) Changes of CA concentration in general anesthesia and lumbal anesthesia were inconstant. iii)

3791 日本外科宝函第28巻第9号

Fatal anoxia in dog by thoracotomy caused CA concentration to rise 3 5 times higher than preoperative level. iv) In electroconvulsive therapy, CA concentra-tion in venous plasma increased 3 times higher than preshock level.

(5) When portal pressure was lowered by experimental constriction of inferior mesenteric artery and coeliac artery in non-splenectomized dog, the CA concentration in portal vein increased. Contrary, CA concentration in portal vein returned to normal value when portal pressure w2s raised to original level. But in splenectomized dog thεse reactions were not found. If portal vein was constricted in trunk, peripheral portal pressure was markedly raised, but portal pressure in the liver wa~ reduced. In this constriction, changes of CA

conceotτation in portal vein were incon凶tantboth in splenectomized and non-splenectomized.

In this connection, it seems that spleen plays a part of role in keeping the portal pressure by secreting CA into portal vein.

(6) I assayed the portal pressure and portal CA l::;efore and after splenectomy in BANTI’s diseases and hemolytic jaundices, but I could not find the signi日cant

changes of portal CA.

緒 Eヨ

休液中より )) Catecholamine (以下 CAと略す)

日の測定は副時機能の消長,「|律相11経活動の状況を知

る土に極めて有用な方法である.併し此の測定は体液

中c.\が特定の場合以外は極めて微量であるから,種

マの方法が案:±\されたにかかわらず現在でも極めて困

難だとされている.体液中 CA の定:f,1のl茂初の試み

ば, F重々の Bioassayによりはじめられたl) 此の方

法は面倒な上に不安定ではあるが,いまもたりー音!If乙

{山目されている.此の欠点を除くゐ其後多数の化学的

定;illi法が予定/:t¥されて実用されたが,現在では Lnndに

よる Trihydroxyindol-法2)川山とれいI¥lalherbe

and Bone によるEthylenediamine結合法叩)6)が

一般に認められている.また血清中Cλの測定にも此

の二者の極々の変法がJ甘いられている.•>- ~0)30)35)36)34)

私は悶々比較検討の結果 Lund 法よりも史iこ感度の

J(:j>,' ¥¥"eil 'Iλlherbe and I ;川]l• 法を応HJ して而も少

しく改良してJfrl消中CAの定)止を試みた.

註; CAとは(、日techol 核を有する Ethylmono-

amineを総称したもので,その中でも特jこ Adrena-

Jin eとNoradrenalineのιjLを指す.

第 1章 血 清 中 CA定量法

( 1) Weil・Malherbe and Bone氏法の原法ti)

との方法は血清中からアルミナ吸着法でC人をf出向

し,これを Ethyl巴ne diamine と縮合させて後光

休を作りその後光を比色する方法である(第1図).

この方法は次の様にして笑施される.

οH

~:'O~H -~:: ·~~CH 百事 同

No•.,_J,c,01,"' イピ N".i./川~''"'”芝 川+ .. "(町\「\「l"O"

"" C凡トJI/ノ事 H,c,M 入、\/ζH,

0村/へ-......,\; <H ! "-山合 日I Iも. , .. 「 il ,、町内.., 骨、t tf,1胃

OH入\/ ノ " " じ 【 ≫yh"正 <l•llll"•lH

《L"• AJ・,,,,,,.に

第 1 図 \\・じiL¥Ialherbe& Bone 氏-Ethylene

diamine縮合法の原理

先ず 2%NaF, 3 %N;i,Sp3混波5ccを入れたn:射出で 20ccまで採ilrtし,それからlfIL消を分離.これを

pH8.」に調整してクロマトクラフ用アルミナ1-i'を通

しC人をl政訂させ,位を/ドわt後 0.2N酢酸5ccで洗び

:I:¥して Eluateとする.次にこれに Ethylene dia-

mine 0. 7cc, 2:¥1 Ethylene diamine HCI 0.5c・どを

加え, 50'cで20分加熱したit:.冷却して I川 butanol

lOcc皮υNaCl4.gを加えて拙Ill.c ,\は Ethvlen《、

Weil-!¥lalherbe and Bone氏法による血清中 Catecholamine定霊法及びその応用について 3795

diam inc縮合体をIrり, ζれは Isobutanol尼Hζ移

るから乙の後光を測定するのである.彼等は Adrcn-

aline とNoradrenaline の作る後光休が, 各々後光

波長を異にする事から.後光計の2次フィルターを変

えて両者を分離定量した.

(2) Weil岨alherbeand Bone氏法の検討

i)測定操作中のCAの分解

c Aはアルカリ性の Medium中では緩めて酸化さ

れやすい物質であるから,操作中の損失は常に考慮さ

れねばならない.併し私の経験によると.採血後その

まま室lliil.1と放問しておいても約5時間まではc,\旦;こ

変化は起らなかった.叉アルミナ吸着操作はpH8.5で

行うのであるが.これは図2の依にその時間出.15分以

内なら JU’人はほとんど)!日祝出来る.

l京止め々

IOO

話。

60

4-0

2ο

いう疑問がおζ る.併しこの点について検討の結果図

3の様lこ鯵血,非自霊lfrl時の血清中CAにほとんど変化

は認められなカ‘った.

採血時lこ務血を起した血清中のCAは附加する乙と

が多い.とれは血球に附着しているCAカマmlする為

であろう 21)-

iii)アルミナへの吸着

原法ではカラム法によっているが, ζれは面倒な上

に話料をアルカリ性にして往を通す時聞 かHI主1かか

り, ζの閥にCAの分解をおこすおそれが多分にあ

る.そ ζで私はアルミナを血清中に直接投入してこの

pHを8.5としてから仮盗混和し,クラスフィルウーで

縮過して,残ったアル ミナからCAを洗ひ:±1す方法告

とった.c Aのとの方法による各pHでのアルミ ナへ

の吸着率は図4の如くである.とお此処:こ仇ーったアル

ミナは i¥Tcrck'.ノヲ Brockmann処方のものを塩酸で煮

同\lue'Yltの忌主々 度 、

go

o 10 ;w 30 4-0 切 bO 外 60第2図20'Y/di.のN.A.等量混合液を pH8.5とし

Magnetic-Stirrerではげしく烹ぜながら時間おきに試料を採取して ぐ九.:止を淀川約 15分以内では C八量に変化はない

ii)採血時の条件

人休では肘静脈から採血する乙とが最も 多いが,こ

の時駆血械により肘静脈の欝血を起させると血管の交

感神経緊張が変って, C入量に変化を来しはせぬかと

比i

7

6

4ト

3

2.

ゐづ歯止ーす ー↑ - -t・

可lイドl 汁iイ;q cf J~ 'I

第 3図 草壁I似及非欝血IJ寺の肘静脈内のCA[i¥:.

MH

PE

3 Lトモ~ 6 ' '6 9 ,。第 4図 Noradrenalineの各PHでの

アルミナへの吸着率

初ll,更に塩酸の消失するまで水洗, 400。Cで2時間加

熱したものである.私はこの外に和光クロマトグラフ

用アルミナ200:¥I1:;z_び300:¥l もJ日いて回収率を検した

が,{可れも特に変りはなかった.

3796 日本外科宝函第28巻第9号

原法では吸着時の血清のpH調整に, pHーメーター

を用いて正確に8.c!としたが,私は単l乙pH一試験紙で

(T-B紙)調整するのみとした.この程度で十分に

吸着は安定で、あった(図4参照)

iv)重合及び lsobutanol中えの抽出

原法適りに行った.ととに使ふ Ethylenediamine

には和光じil98ορ純エチレンヂアミンを用い,とれを数

回再蒸溜して,氷室中で‘結晶を作る程度に純化して使

用した.Ethyl巴ne diamine は不純なままでは盲後

光が強いので,この試薬の精製はとの方法の要点の一

つである.

Ethylene diamine HCIはエタノールで再結晶し

てから用いた.

Isobutanol は再蒸溜をくりかえせば純水以下の盲

鐙光とすることが出来る.以上の持活(土何れも可及的

盲後光をへらして用いぬと測定は不/j~」!万二終る.

v)蛍光測定

八木式微量償光言|を使用.原法の如く 2次フィ Jレタ

ーにより Adrenalineと:\oraclrenalincの分離定量を

行ってみようと試みたが,フィルターの波長特性と明

るさとが両立せず,誤差があまりに大きいととを認め

たのでとれは行わなかった.そして 1次及び2次フィ

ルターを適当にえらんで Adrenalineと Noradrena-

line の後光光度がそれぞれ等しい様にして, CA全

体としての後光を測定した時,それがすれこ Aclren-

alineと Noradrenalin巴の絶体値の和になる様にし

た.そしてその為にはビケ 1ン定包用の U\・\・,,及び

uvo,・フィノレターを使えばいいことがわかった.

vi)標準液とブランク

標準液lこは三共製薬の注射用 0.1%ノノレアドレナリ

ン液を当日2'Y/ccfこうすめて用いた. ζれは Xoraclr-

enalineの結晶から直接作った標準液との再度の比較

で十分正確で、あることを知った.

フランクは原法適りの Reagent-Blancを用いた.

(3)私の変法

以|ー述/、?二険汀をもとにして夜、は表 1の様な方法を

採用した.

との方法によると,人血清中に加えたCAの回収率

は表2及び図5の様であり,安定した価を示した.

c Aを先す.全血に加えてから同ちに血清を分自在して同

様な同収不l曲線を作ってみると,その凹収不は血清か

らの場合iこ比べて低く,かっ不安定である(|玄16) .

これは加えたCAの一部が血球に|段着される為であろ

ヲ.

表1 Weil :¥Ialherbe and Bone氏法に準じた

血清中 Catecholamine定量法(杉谷)

採血

↓ pH調整

↓ 吸着

↓ 溶 出

Il--

V

1

1

V

I

I

I

V

2

2 %NaF, 3 %Na2Sp3混液Secを注射器量?り 20吋採血し混和,遠沈,血清分

血 清 10ccにアル< -j 1 gを入れ 0.2Macetate bu貸er(pH8. 4) lOccを加え 0.5N. Na2C03を滴下.TB紙でpH8.5fこ調整

とれを5分間飯沼後3-G-3ーグラスフィルターで吸引泌過,残ったアルミナを Sccの水で2回洗う.

0.2N酢酸Sccで2回流い出し,とのEluat巴を益附遠沈色’にとる.

10. 2'Y Noradrenaline ~--~ー\0.2N 酢酸 Scc

!/J( Scc

(Standard)

~_f0.2N酢酸 Sccl水 Sec

(Blanc)

2:¥f-Ethylcne diamine HCI 0. SccとEthylene cliamine 0. 7cc加え 50。c.20分加混

冷却後 NaCl4g, Isobutanal lOccを加え

て4分保(弘抽出,遠沈

Isobutanol 101を後光測定(八木式微量後光三J-, 1次フィル守-

UVV1, max 380mμ, 2次フィルタ-l'V01' max 540mμ)

表2 人血清に加えた Adrenalineの回収率

l人 Jfll ir'J IこIJi1J 収した[ti]収率例 IJll えた A'A

'Y /lOcc ! 'Y 1 %

1 0.200 0.17 85

2 II 0.16 80

3 II 0.15 74

4 0.040 0.034 85

5 II 0.034 85

6 0.025 0.021 81

7 0.020 0.015 円iI 円

平均 82士4%

¥Veil-Malherbe and Bone氏法による血清中 Catecholamine定霊法及びその応用について 3797

ず(厄]吐し t~A)

0.2

。15

o o.o) 0.1 0.1.,- o.z

"f (加えたA)/lOc.c. Serum.

第 5図正常人血清に各政度の Adrenaline

を加えた時の回収i伯線

直線を示し.此の図の回収率は80%

す(l!!J斗KLt: A‘)

o.z

0.1

o.o

。 0.05 。‘l 0.15 o.之

"f (加えたA)/15c・C・

第6図正常人全Ifrlfe各被皮の Adrenethne

を加えてKHこ回収l的線,回収不は60%

Weil-:¥lalherbc and Bone氏法の特異性に関して

は極々 の批、附があって,例えば Eulerりはこの方法で

測定した血f背中CA量は他の間接的な方法による計算

値に比べて高すぎるといっているし,今泉,佐野22)等

はとの方法では AdrenalineとNaradrenalineの外に

酸・中性 Catechols, DOPλ 等も測定されていると

している.それでこの方法で測定した血清中CA fj'(を

そのままAdrenalineとNoradrenalin巴のみの他であ

るとするのは危険であろ う.併し以下述べる笑験の様

に同一個体で而 も短時間内の変化を比較するか, I·~は

十分大量の変化を来すHiになJ:J}j合には大体乙の変化は

AdrenalineとNaraclrenalineによるものと考えてよ

いようである.

第 2章動・静脈内CA量について

(1) 健康人静脈血清内CA量

Weil-Malherbe and Bone 仰によると,正常病院

勤務者51{JI)について血清中総 CA量は 3.39± 0.043

"t/L (但し,Adrenalineに換算),叉は分離定蚤で7)8)

Adrenaline=l.18(古)~1_46(♀) "f /L Noradrenal-

ine=5_ 29(古)~5.16(平)"I/Lで、ある.

私の測定では28例平均3.6"f/L (1.1~5. 8"1/L) で

あった(表3) .

表3 正常人安静償臥時の静脈内Cλf立

例 ヴ/L 例 γIL

1 2.6 15 2.9

2 3.2 16 2.2

3 1. 6 17 2.5

4 2.8 18 1.8

5 1. 1 19 4.8

6 2.8 20 2.3

7 2.2 21 2.2

8 3.8 22 1. 8

9 2.5 23 3.9

10 3.8 24 1. 4

11 5.8 25 4.5

12 4. 7 26 2. 7

13 5,5 27 2.2

14 5.2 28 1. 1

平均 3.6 "t/L

ζれらの値は既:こ述べた様i乙,茂人によると正常静

脈血清中のものとしては過大であるという.例えば

Price and Price叫によると Trihydrnxyindol法で

0. 35"!/L (Adrenaline+ Noradrenalin巴),叉Lund23J

によれば牛血清中c.\量を1.2~1.8"1/Lとしている.

(2) 動・静脈閣の血清CA量の差について

c A泌皮が動・静脈問で差があるととは, Weiト

l¥lalhcrbe21J,阪本加, Priceand Price町等によって

すでに指摘されているが,ζれは Noradrenalineが

末梢血管叉は組織に分布する交悠[111.¥::fklfl力、ら分泌さ

3798 日本外科宝函第28巻第9号

れているものである乙とを考えると当然のことであ

る.私は.休静脈中にこの様にして地塁したメorad-

renalineは,再び動脈血として末梢に至る聞のどと

かで処理されていfよければfよらないと考え,乙の事実

を更にくわしく追試した.c Aは流血中では保設物質

が存在するために, 著し く安定であるとされてい

る1人

試料採取法;試料はすべて健常成犬である.

a)後肢 イソミタール麻酔下の股動脈と般静脈か

ら同時に採血してCA i立を比絞.

b) 牌 同様麻酔下に開腹し,脚動 ・静脈よりtf:

J古し

c) 腸管 b)同様にl腸間膜動・ 静脈よりn血.

d) 肝 b)同似開腹して門脈 及び肝治脈(V.

ca、ainferiorからカテーテノレを換入して採取) から

採巾し即ちこの場合は門脈一肝静脈系につ小ての比較

である.

e) 肺 イソミ タール麻酔下に気管内燃れし.酸素

で人工呼吸を行いながら閲胸.中叉は下H市議動 ・静脈

から採血.

実験結果 図nこ,I、村Ji!:/Jrll以外のすべての臓憾で

Yt'.'血伶C舟

15

i守

· ~ 12

II

10

9 g

7

6

戸号

'I

~ 3

2

,

A. v. (¥, v. A v A v ハ v、』- 」、,,- 、ーザー~ 、』『ず~ 、ー件ザーよ 品島ノ 日号 ~f R.l 吋’i~

第 7図 動 .lff•脈問のlftlii奇中C i¥f誌の差

静脈血の方が動脈血よりも CA l止は多い.tこだ肺は唯

一の例外臓擦で,肺静脈血lの方が』l右動脈血よりも CA

はいつでも少ない.乙のCAの減少は Noradrenali・

ne の減少によるものである.なせならば,図示のよ

うに CAの肺における減少日は 1.5~3.57/Lである

が, Adrenalineの血清中級度はとれよりずっと少な

い故,これが Adrenaline の減少のみによるもので

はあり得ないからである.

元来 Adrenaline は副腎から血中iζ分泌されて全

身臓Bl}K分布し,そこで消費される Hormoneであ

る.事実 Adrenaline は必ず動脈内政度の万が静脈

内に比し高い乙とが阪本24》. ¥¥'cil l¥lalherbe 21i等に

より認められている.{Jt-し::\oradrenalineは副腎か

らも多少は分泌されていて血圧保持に役立つてはいる

が,大部分は交感神経伝達物質と してその末梢から分

泌されているのである.そして Noradrenalineはそ

の分泌された局所で Amineoxidase kより 2~) (乙

の Amineoxidaseについては異論もあるが)山町一

部分解されて一部は血中に遊出して来ると考えられて

いる加.もし上に述べたように.肺に於て多量に処理

されているものとすれば,ある臓照の交感神経活動!こ

よって分泌された:\' nradrenalineが直ちに全身に行

きわたるととなく,ひとまず肘Jで‘うけとめら れるか

ら,全身血圧の Homeostasisは変化をみることが少

えよいわけで.一応合目的性の存在とも考えられるので

ある.

第 3章 Pheochromocytoma患者及び

種々の Stressを加えた場合の血清中CAについて

( 1) Pheochromocytoma 患者における血清中

CA量

Pheochromocytoma の組織中にC八か多日に含

まれているmは Holton29'によ り発見され,このC

Aと恩者の高血圧発作を主とする症状の発生徴的の閲

の関係を確認したのは Engel& Eulcr30lである.其

後 Lnncl31'はこの患者の高 血圧発作時の血清中にC

Aの僧量を Trihydroxyindod法により見出し,叉

Euler et aJ32>は腫繍静脈中から BioassayでCAの

f!YI litを見出している.私は Pheochromocytoma の

一例において,高血圧発作中に血清中CAt~/!訟を私の

改良法によって見出した.

症例 23才♀.昭和23年 2月から発作性高血圧.糖

尿,視力低下を訴えている似-91.主E物,\験及び尿中

3799

時l司

ond et a!34Jが麻酔,手術.外傷の血中CAへの影響

を調べたと ζろ,麻酔叉は特に Shockを起きなか

った大手術に於てはCAの変化に一般的な法則はなか

っ?こ.

:z

4ト

¥Veil-;¥Ialherbe and Bone氏法によるI侃清中 Catecholamine定量法及ぴその応用について

3 」--• C1l I 寸t; '¥', J. ~.吋

~骨造

第9図

血 4事CIJ.

~I ~

b

)

4-

3

c A排出増加(Adrenaline=1. 5')' /24h, Noradrena-

line=約5000')'/24h)で Pheochromocytoma と

診断され, 34年3月腫癌(125g)を摘出された.この

腫癌中には Adrenaline=8.O'Y /g, Noradrenaline=

22, 000')' /gを含有し,組織的にも定型的の Pheochr句

。mocytomaであった.

との患者の手術時K血清中CAを定量したのが図8

である.手術開始前の高血圧発作は麻酔の為の気管内

換管時に起ったもので. ζの時に著明な CA i首量

(36. 6'Y /L)を来している.

-:≫内"'

~\ V九八件汗(不十九~~~川戸'"'"'\~ヘ,,/ ぃ, Lじく;i

b)腰椎麻酔 56才古の右副翠丸結核及び55才 古の

左副翠丸結核の2例の摘出術時の腰椎麻酔について測

定. 2例共4%ナJレコスO.3+0. 3ccを術前1時間及び

30分に注射したのみで,エフェドリン,其他の界庄剤

は一切用いなかった.ぺJレカミン S2.3ccを用い2例

共瞬高迄知覚麻姉を来した.

図10の様lζ腰麻新iJlまCA量は高値を示していて.麻

酔後は直ちに減少した. 1例では2時間後も減少した

伯のままで.備の1例は 1時間後には上昇してほとん

ど麻酔前と同値となった.

全身麻酔時の血清CA量

A

円し中消血の時出摘a

m

o

’+L y

plv o

m

O

V&

“ih凶他マ

司hu

PL

ν

O

ρし

vh

p

,. ,,・制γ『

.、

岡山

ha”

時1&13

量A

C

中安日同血時h

rE

Z目麻機

一@-守備同船時腰

;’;、;::::lZ縛

向。’・A第

企+主(,4.

b

3

l.

4

第8図

(2) 麻酔時の血清中CA量について

外科手術の際の麻酔が,血清中CAlこ及lます影響は

かなり複雑で.その深度,前処霞にもよるが,手術操

作にも関係がある.

a)全身麻酔症例は麻酔のみ 1例. 阻まE摘出 1

例,部分的胃切除8例である.何れも経過順調で、特に

事故のなかった例のみである.麻酔の方式は何れも,

手術前夜にラボナ 50mg2錠,当日手術前2時聞にラ

ポナ 2錠. 1時間前に硫酸アトロピン0.5mg+ドロム

ラン3mg皮下注射. ラボナール+サクシンて’導入して

気管内換管,維持はエーテル, J笑気により E朋2相tこ

保持.

肘静脈内の血清中CA濃度は~示のようで (第 9

図). 麻酔導入後1~2時間は減少している例が多

い.そして其後3~4時間目までに僧加して来る例が

ある.乙の初期の減少は麻酔による向律神経緊張の低

下によるもので,其後の増加は手術による出血,其他

の Shock傾向の影響と考えられないこともないが.

とれ等の変化は何れもあまりはっきりしたものではな

い.Miller33lは犬のPentobarbithal麻酔時に血中

c Aは30%の減少を示すといっている.併しHamm・

第9号

(4) 電気ショック療法時の血清中CA量

外来性の Stressが血清中CA量fO,、かiJ:る影響を

及ぼすのかを検するために,その Stressのーっとし

て精神科の電気シ司 yク療法時を選んだ.

即ち 3例の慢性化した分裂疲患者について検査し

た.前処置江しで,条件は lOOV,3scc, 'rll極は両側

頭.肘静脈から採血した.

3例共に血清中CAの著明な明量をみた(第12図).

3

2

y/L l血清 CA

第28巻

'i3

7

日本外科宝函

Hammond et aJ34Jは痔核手術の腰麻でCλ量がほ

とんど変化し広かった 1例をあげている.私の2例に

おける血清中CAの減少傾向は,如何なるものかはっ

きりしないが,恐らく腰麻による下半身の交感神経麻

障によるものではなかろうか.

( 3) Anoxia時の血清中 CA量

Anoxia l申乙血圧上昇,頻脈等が現れる事は周知の

事実である.而も乙の時は副腎機能が元進している事

が Duneir"'Euler & Folkow38J等によって認めら

れている.

実験 7~lOkgの健常成犬をネンブタールで、麻酔し

て,両側関胸.犬は換気量減少,酸素欠乏で10分前後

で死亡する. ζの閥に腹部大動脈から採血した.

結果 c A量は閲胸前の3~5倍に増量した(第11

図). 猫で, 死l己至るが如き安心、を起させると副腎

髄質の分泌は数十倍lこ増加すると Euler & Folkow

は述べているが,夜、の測定した血中CAのWI日中には

Noradrenalineも含まれているから増加率iこ差があ

るのであろう.

3A勿命

。菅」え-ショック

直前

'fr ?t:

じzy

U

m'.<~ショック療法前後のlll清中CA量

Weil-Malherbe21lは.人においてm気ショッ時に血

清中 Adrenalineの附加をみ, Pekkarinena引(土家

兎に氾%ショックを行うと副Ir'曹の肥大することを認め

ている.また Sourkeset aJ40Jも人の U気ショック

で血清中CAの増量をみている.

第四図

3800

25

20

15

10

門脈内CA量と牌との関係

牌は門11取配下の臓保のうちで,交感神経のみで支配

されている|准ーのものであり,他の臓械に比べてCA

含量は最も j':.•,、 41).そ ζで脚が門脈内に分泌するであ

ろう CAが,門脈圧と何等かの関係があるのではない

第 4章

づ争

A

C

中ヤば,m

の時

I

4

0

凶x

o

n

A

e

10 5 -10

第11図

5

Weil-Malherbe and Bone氏法による血清中 Catecholamine定量法及ぴその応用について 3801

かという点をたしかめるために次の様な実験を行つ

実験方法 (1) 試献は4~14kgの成犬.

Nembutal で‘静注麻酔して,脊位に固定,正中線で

開腹し,適当な腸間膜静脈からビニーJレ管を門脈根部

迄入れて, 乙れを門脈圧測定,採血用とする(第13

図).

第13図犬の門脈圧測定と血液採取法

(2) 門脈圧を変化させる方法

i) A. coeliacaとA. mesenterica inferiorの根

部を剥離して 2o/oキシロカインで十分周囲を麻療さ

せ.そこに糸をかけて開腹創外に出して創はいったん

閉じておく.そしてとの糸をびっばれば動脈狭窄を起

し,門脈圧は下降する.またとの索引の工合で30mm

H20~5mmHρ まで「11:13(乙門脈庄を下げる乙とがで

きる.糸をゆるめると圧は直ちに旧に復する.との方

法は門脈圧を変化させる以外には,他の影響はほとん

ど認められない. ζの際 A.coeliaca或いは A.m-

esenterica inferior のいずれか一方のみを狭窄しで

も門派圧はほとんど下らない.

ii) 門脈で肝門部に同様に糸をかけると門脈庄は著

明に上昇する.併しζの時は肝r1i:ナ:立反対に血流がへ

り,肝内門脈圧は下降しているわけである.

(3)以上の門脈圧変化と狭窄の開放を約10分間をお

いて交互に実施して,圧変化のほぼまん中の時間で門

脈血を採取してC人J苫を測定することとする.

実験結果

(1) 24例の Nembutalの麻酔下の開腹犬において

は,門脈庄は平均110mmH20であった.との中8例

についてJl!li!摘を行ったが,門脈庄の変動に一定の変化

はみられなかった.叉牌摘により門脈内CA量にも一

定の傾向はみられなかった(第14図).牌摘と門脈庄

勺R《If.・ W前川,Ol "'1・ • 町。

IJ吋

110,

"" q叫刊l

ηa≪ .. cA ~ 」。l 【

5 !・' .・

4ト|..1 ・3 I : • 1 ・

21 、l ・

1 ・

。 自耳 'i:

警 は’.. ,

の関係については政所凶も

ほぼ同様のととを述ぺてい

る.

(2) 7例の非牌摘犬につ

いて A.coeliacaとA.me-

senterica inferiorの狭窄

による門脈圧降下実験を行

なった.門脈圧が狭窄によ

り下降すると門脈内CAi土

全例において増泣し,狭窄

を外すと圧は旧に復してC

A量は減少してもとの価と

なった.そしてζの反応は

くりかえして起す乙とが出

来た(第15. 16図).第14図 牌摘前後の門脈圧

及び門脈内CA量

平才勺円I'll'<百・ mff•H,O

lσu

qo

\ 事。!

q。~o

5l)

,CA~ ~Pキ%l。。

/¥ 60

4-0

1!0

100

-20 \ら/~・/

-40

ーも0

-So

。’ 10’ 20’ 30’ .40’ 5C

第15図 A.Coeli司caと A.1¥Tesent.inf.の狭窄で

門脈圧降下を来した時の門脈圧と門脈内

CA (非脚摘状)

l~\/1 ,. Ii I: ii II f(~

第16図動脈の狭窄により門脈圧を降下させた時

第9号

守一\」1

=川目弘、O(A

、~門時仇 ._

第28巻

-4

;。タヲ

rL弓

2

6除ι

UHは

a

日本外科宝函

」_,、、‘’

=コ門作、内ιハ~円R帆昆

3802

。,"'

第15図周様の門脈圧変化を牌摘犬l乙行った.CA-反応なし. (第17図中の一例)

,. ,, t’‘“ 4σ

Jo

第18図

刊l~rn •mHcO ベ

門脈よりの採血と同時にV.femoralisからも同時

に採血してそのCAfilを比較すると,牌の存在する時

は門脈内CA:I(と股静脈内Cλ量は全く異なった動き

を示し,脚摘した例で‘は平行して変化した(第19.20

図)

AV

B “H

円か江澗

,、円

wn

堤防が

C

同様の実験を5例の牌摘犬について行うと仰が存す

る場合に起るCAiilの変化は(i'j'たして一 定の傾向を示

きなくなった (第17. 18図).

=ヨ t「nにCA

田園圃叫‘Hい C' も- l内向句、 Ii

••

-F

•• 令。

うL

』5

γ/

J~

qo

bo

喧。

ryo

時同,。 lO' JO’ 40’ 50

動脈狭窄(第15図同様)による門脈庄変化による門脈CAと股静脈CAの変化.牌摘行はず.門脈CAは門脈圧と逆に変化している.股静脈(人に変化なし.

・3

第19図

5t>

Ult世PO~ o/o 100

~o

門町れ江

川hin

凡4E

,、、一

aRt」円

60

4ト0

之D

u11町

一 川 .. ,

-ー・ 川 I • •' ,, -ー」 円 仏、、Ii

第20図1「flfll9図l乙同じ(脚摘犬について)

時r占

, '幽叫 l,O ,

札 If"' ~ ・lI : ' ' ' マI t≫ : ' ' '

61 I :

SI l<o ・'1-1 I : >I 110 :

21 『

ー---'0

日吉 I~斗-0’

第15図同様,!??陥犬につ小て.

30 20 ID’

100

-40

。第17図

-2.0

-bo

-go

3803

には特定の関係は見出せなかった.

5例のJJ!11!摘を行った犬についても同級な乙とを行っ

てみたが,やはり門脈内CAの変化は不規則,かつ不

定であった(第21.22. 23圏).

Weil-1¥falherbe and Bone氏訟による血清中 Catecholamine定ほ法及びその札、!|]について

(3) 6例ω犬について門脈板前|:ω狭滑により門脈圧

変化を起させた.との時は門脈圧変化と CAiil:との閲

平吟1'1白川Ji'"刊十 liO4抑 1

人/\

巳=門前‘ζA

~ l町恥《昆

υ

ぬ‘包司附

宿

3”

伽引帆帥

tem-

q

bち

2

e

4

/〉W均0

7

3 .

事OD

叩場開キ|%

門脈狭窄による門脈圧変化と門脈内CA.

途中でJN!摘を行う. cλ反応不定

''° 。第23図

も0

()0

実験結果の考察

実験結果(2)によれば,牌は門脈l王を低下させると

c Aを門脈|勾iこ分泌している乙とがわかる.そして乙

の事実が実験傑作により起った全身循環系内のCAの

変化によるものではないことは股静脈内CA量と門脈

内CA監の比較実験(図19,20)によってもわかる.

即ち門脈内CAは!仰の浮在する時:こ限り股静脈内CA

とは異なった変動(門脈圧と反比例した)を示すので

あるから,乙れがl牌に原因することはたしかである.

この事実から考えると,日早は門脈圧低下をCAの分

泌で防いでいると想像することができるのである.

叉実験結果(3)よりすれば,門脈圧上昇iこ対して牌は

特定の反応を示さない様にみえる.併しこの場合に

は,門脈圧が上昇して!仰はその影響をうけているが,

肝自身は反対に門脈圧低下として感じているわけであ

り,乙の点で門脈圧下降の実験とは異なっている.乙

れがl仰のCA分泌の不定な,原因かもしれない.併しこ

こではその断定は出来ない.

il\:司

←一一一.--~ 0 ~

弓む

門脈狭窄で門脈圧を上昇させた時

の門脈内CA. (脚摘せず)

平均内刷、及川崎。

lOO

し)

1c>

•llO'J,

.._1., lcJ

第21図

4()

CA匂叩二年%

/00

4』

2f)

-io

JOO

100

人における肥大牌摘出時の門

脈内CA量の変化について

前述の実験で,健常成犬では牌摘により門l派圧及び

門|脈113cλit(/こ変化の起らぬこと, fえび門脈!王下降に

対して仰はCAを分泌しているととを知った.然らば

人の病的肥大仰の摘出時には門脈内CAはどの様な変

化を示しているのであろうか.私は4例の Banti氏

病と 3例の溶血性黄痘について牌摘前後の門脈圧と門

脈内ぐ Aの関係を検討した.なお対照として胃切除術

の4例について,術中の門脈内CAl止をiJ!U定した.

第 5章

60ι 萌l,;iち。,

第21図同似(JJ州島犬)

『寸コ

4-0’ ちC20’ 1。,

第22図

90

6。40

lO

10

-40

-bO

-go

IDO

3804

Di- 1'!

OA. 混官

川以MW

--

baマ

MHAYJ

‘mM

rz」

ae

vJ

'1 l1io1 I 。ーも、bl l句!JOO

>I so

'<l6o l>o・JI'!<>

21 1100

A血門ι 昆 同足帆’

8“e

'" 叶ooI ,

'4-0

日本外科宝函第28巻第9号

・・・・マ h llぃζA

=コ lη 闘U《tA

"'-"'l川'" 民一

期?:』昆1南ー

、、

l・ 9司1日

...ー。. 叫

売Z牛図 (肯 l刷) s ... +.仏私

園田肘 l咋日終(~

=コ円,,αぐA

‘一ーν 門前、五

:ユ血五

門帆正

血圧a

A

同心

o

wu昨日

moJ

-m

川”ー

ノA1

81140

7 112。b 110 0~20>

3 I toilOO

ラ。 0 4令。 号噂

亨柿年

昨決26田()町31l''l) l3~ G、f弘

山崎崎

ιT

圃圃 刷針~~(A

=コ 1'1II<≪ CA

~1~ 恥瓦

~::::;_ fl>. 蒐

0 10' ¥ 合T'r

気白 川 l図(廿ち-0'l)保止L 佐官妻名

血円

叫 Ji·~』 ,

托存:ユ7

Sf 16ol lO

写[ looI t”

圃圃E f狩~I 同'" ιA

=コ l勺凋匂‘ <A~〆内飼料及

B耳1 ::且E

喝。

、V -

v崎町fR1・ 2・ 3・。., 言 問団(対日11)13~山弘

"'- l句

CA 区 'i"-

o’

h

w

酬…サ

’’Lち

7 li>O

61100

写li!O1300

2 I 1200

_m. I円

CA 蒐‘管' -・・ ’mψ他D

克Ifij~ l 1-;o らl14-0

与1120

今l1<"11帥

o I io

♀l 60

I l判 I'1>

岬明J

司凡Y

ー圃酎島幸 l!KCA

Eニ'"'"' ζCAも~1内 ~di.

と:ミ包E

. 金 町

。 ~,ー~-- 0- - ~・

A ’ 止 、~ - -ι-ーら屯 $

ιイ白P

E唱す羽

6.

z

3百’幸1町

相 η図(対 4トイ引j臼伽JUvιti,弘

弘 、

φ64t、0---一ーーー‘.司

時l町

、。

ゐ、円

A 百円f《民.

'~ l~ I:: b, ,,. 与l'"

怜 lg。

'"。ふ 1+心 1'"

句。 Iv。 11' P'

lt>~図作 6イ刊吟』刊委主

,,.,,

一 時1町

)I Jo 印 (j同 ~.,.,,) 内食物事色

\\'ぐih-:¥lalherbeand Bone氏法による血清中 Catecholamine定量法及びその応用について 3805

症例は衣4の如くである.何れの症例についてもラ

ボナーJレ,サクシン導入,エーテル,笑気維持で麻酔

が行われ,門腹後直ちに腸間膜静脈からカテーテJレを

m~似部;二入れて門脈庄測定及び採lfrLHJ とした.

一A一L

7

7

7

V

の一

C一げ

J

J

J

J

[一派一@

1

8

2

2

0

前一円一広

3

6

2

4

1

摘一王一

m一ハドゲゲゲゲ庁庁

一一院一

m

H

j

一九

AU

U

nリ

D

内リ

F3ハ

U

山川げ一回吋J

h

d

n可u

f

tム巧

a

n内U

T

t

υ

一回「一つJ

V

1ょっ“つJ

1

4

1

h

n

L

1J

ハ川リ、,J

υ

6

8

8

M午

i

3

1&

QU

つd

d占

一断一川内|ト|川い川山ゲゲ醐ゲゲゲ

一診‘一

rlvトト附団トト同ill

-u一

8

S♀

ss

w

Uけ山内Mdけ河内サ昨

4

l

旧1U内i

hリ

lliz--

hM1同日ーにーは内3

1

同i

1

2

3

4

5

6

7

8

9

m

n

3. 5 !I

3.1 II}

2. 0 II ~SJZ均1. 8 " ( 2. 8'Y /L

4. 0 ll J

結 果

牌腫のある場合は,対照4例に比べて門脈内Cλ量

の多いことがあるが,常にそうであるかどうかは乙れ

だけでは断定出来ない.叉門脈圧と C人量の関係に対

する日~I摘の彩轡は不定であった.元来第 4 章の実験に

おける!同!のC人分泌は.他全えz腫が門脈庄の降下t乙対

して行うものであるから Banti氏病l仰のような病的

な牌ではその分泌態度がいかに変化するかは今後更に

検討を要する問題である.また上言-|の症例においての

門脈内CA量の変動には他の臓器特に腸管の分泌する

c Aを考慮に入れねばならないであろう.

第 6章考 案

微量のJ(Jli1JIニドCA量を測定出来るほど峰山の高い化

学的方法は,いまのととろ Lund法とWeil-Malherbe

and Bone法の二つしかないが,乙のほかに Shaw・1''

Raab43' ~r;-:は血消中C 人をアルカリ還元比色法で定量

した.併しこれもほかの種々の比色法44)45'4GJと共i乙特

異性の点で難点があって現在では広く認められていな

い.また Lnndj去(ま私のl経験によると\\' eil-:¥lalhe-

bre and Bone J去に比べて特異性は高いが感度が十分

でなく,そして致命的な欠点とじてCAを酸化して

Trihydruxyindol とする時の反応が不安定だという

ζとがある47);そこで私は後者を既述のように改変し

て血清中CA量の定量に応用したのである.

第 2章j乙述べたように invitroのCAが肺j乙於て

よく処理されるとバう事実は Noradrenalineの体循

潔内での消長という点からみて極めて興味ある' clL夫で

ある.而もこの!日実はまた誰も指摘したものはなく,

私によって初めて見出された肺と Noradrenalineと

の関係である.

第3章において,私はCA量の変動が著明であると

思われる場合をえらんで測定してみたが, Pheochro-

mocytoma のJ坊f干は羽'eil

il:;ごよる血中C 人;i孟iJ~リ定としては世界で.最初の一例で、

ある.叉,三lj微な Stressを受けた場合のI血清中CAの

変動を知る泊三九nυxia,'1W:気ショック療法時にも測

定したが,乙の場合はCA量の増加を来した.併しこ

れは主としで Adrenalineの削1Jillとよるもので, No-

radrenalineの明加は2次的であるととがすで、にたし

かめられているのである.また腰推及び全身麻酔時の

血清中Cλには一定の変化を得るととが出来なかった

が,乙れは更に乙まかく条ド!こを検討すれば興味ある事

実をつかめるにちがい沿い.

第4章で述べた門脈内Cえと桝!との関係について

は,牌は門脈圧低下に対する調節作用としてCAを分

泌すると考えた.そしてζの事実と病的牌腫,叉は門

脈圧元進と何か関連がないかと考えて第5章の測定を

行ったのであるが,乙れは断定を下しうるような成績

をゴることが出来なかった.Streicher48'によると,犬

を潟血して門脈庄を下げた場合, Jl!!1!摘犬では非牌摘犬

に比べてその回復がおそいし,乙の潟血による同時性

の全身血圧下降も,やはり牌摘犬ではおそいといい,

彼はしかもその理由については何も述べていなない

が,とれば牌のCA分泌と関係しているのではなかろ

うかと思われる.乙の点(土更に検討を重ねる必要があ

ろう.

総括及び結論

1) 私は血清中Cλを定量する為iこ\\.etl-:¥Lt!he-

rbe and Bone氏法を次の点で改変した. i) CA

のアルミナ吸着には,カラム法をやめてアルミナを直

接血清中広投入し,グラスフィルターで鴻過する方法

をとった.ii)後光言|のフィルマーを選んで Adrnal-

ineと Noradrenalineの発する後光を 1:1とする

係にして,これによりり!準液を Adrenaline'"/_ l土

Noradrenalineの何れを用いても,求めた総 CA量

3806 日本外科宝函第2渇巻第9号

は Adrenalineと Noradrenealine の絶対値の和に

なるようにした.

2) ζ の方法による健常人肘静脈内血清CA量は

3. 67 /L (1. 1~5,87/L)である.

3)健常成犬の後肢,腸管, IJ時'.肝について乙れら

に分布する動・静脈のCAl立を測定すると,何れも静

脈側にCAが多い.併し肺のみでは乙の関係は逆で,

静脈側は動脈側よりも少ない.これは交感神経末梢で

分泌された Noradr巴nalineが)Jifjで何者;かの形で処理

されているからであろう.

りこの万法により種々の場合の血清中CAl立を測

定した. i ) Pheochromocytoma 忠者の高血圧

発作時には36.6 'Y/L tこ増加していた.

ii) 人の麻酔による血清中CA :1_l:の変動は不定であっ

た. iii)犬の Anoxia時には正常の3~5倍に憎加

していた. iv)精神分裂症患者の屯気シ可ツク療法

時には施行前の約3倍に楢加した. v)犬について,

門脈圧を λ.coeliacaとA.mesenterica inferiorの

狭窄により下降させると門脈内C人は噌加し,狭窄を

外して圧を旧に復させると CAitl:も減少した. ζの反

応は牌摘により消失した.叉門脈圧を門脈根部の狭窄

で上昇させても門脈Cλiまに一定の変化は起らず,!同

摘によっても変化はなかった.vi)人の病的!肉腫摘出

前後の門脈圧及び門脈内Cλ量を測定したが,!!卵摘の

影響は複雑で,牌のCλ分泌、という観点のみから結論

を出すととは出来なかった.

参考文献

1) Euler, U. S. v. : Noradrenaline. Charles C

Thomas Publisher, 1956.

2) Lund, A. ; Fluorimetric Determination of

Adrenaline in Blood. I. Isolation of the

Fluorescent Oxidation Product of Adrenali-

ne.九ct.Pharmacol. et Toxicol., 5, 75, 19

49.

3) Lund, ,¥, : Fluorimetric Determination of

Adrenaline in Blood. II. The Chemical

Constitution of Adrenolutine (The Fluorec-

ent Oxidation Product of Adrenaline).

_¥ct. Pharmacol. et Toxicol., 5, 121, 1949.

4) Lund,ふ: Fluorimetric Determination of

Adrenaline in Blood. Ill. 九 NじW Sensitive

and Specific 1¥Iethod. Acta Pharmacol. et

Toxicol., 5, 231, 1949.

5) Lund, A. : Simultaneous Fluorimetric Det-

ermination of Adrenaline in Blood. Act.

Pharmacol. et Toxicol., 6, 137, 1950.

6) ¥¥'ell :'dallier!比, H.and Bone, ,¥. D. ・ The

Clinical Estimation of Adrenaline-like Subs-

tances in Blood. Biochem. J., 51, 311, 1952.

7) Weil-Malherbe, H. and Bone, A. D. : The

Adrenergic Amines of Human Blood. Lane-

et, 264, 974, 1953.

8) ¥¥'eil :'llalherbe, H. and Bone, A. D. On

the Occurenc巴 ofAdrenaline and Noradren-

aline in Blood. Biochem. J., 58, 132, 1954.

9) Pekkarinnen, A. : Studies on the Chemical

Determination, Occurence and '.lfetabolism

of Adrenaline in the Animal Organism.

Aιta Phy吐け1. Scandinav., 16, Suppl. 54,

1948.

10) Crawford, T. B. B. & Outshoorm, A. S. :

The Quantitative Separation of .¥drenaline

and Noradrenaline in Biological Fluids and

Tissue Extracts. Brit. J. Pharmacol., 6,

8~19, 1951.

11) Schmitterlow, C. G. : The ::S-ature and Occ-

urence of Pressor and Depressor Substances

in Extracts from Blood Vessels .. \ιt. Phys-

iol. Scandinav .. 16, Suppl. 56, 19J.8.

12) Whitehorn, J. C ..λChemical '.llethod for

Estimation of Epinephrine in Blood. J.

Biol. Chem., 168, 633~643, 1935.

13) Sobel, C. & Henry, R. J. : Determination of

Catecholamines. (Adrenaline and Noradren-

aline) in Urine and Tissue. Am. J. Cl in.

Path-27, 240, 1957.

14)政所修治・門脈圧の変動に関する実験的研究,医

·':J~iilf ’l'C. 28. 7. 234. 1958.

15) pはk註nen: Studies on the Determinat山 1

and Excretion of Adrenaline and Noradren-

aline in the Urine .. -'¥ct. Physiol. Scandina-

v .. 38, Suppl. 130, 1956.

16) Golde出 erg,九l.et al. : Chemical Screening

'.¥lethods for the Diagnosis of Phenchromoc-

vtoma. Am. J. 1¥Ied., 16, 310, 1954.

17) '.lloulton & ¥¥'1lloughby ・A Short Screening

Test for Pheochromocytoma. Lancet, 269,

16, 1955.

18) Johnson, R. B. : An Improved :llethod for

the Chemical Determination of Urinary

Catechol Amines. J. Lab & Clin. ユled., 51,

956, 1958.

19) Price, H. L. & Price, :II. L. : The Cherni仁川

Eotimation of Epineparine and Norepinep・

hrine in Human and Canine Plasma, (、riti-

que of Trihydroxyindol Method. J. Lab. &

Clin. Med., 50, 769, 1957.

20) Euler, U. S.、.& Floding,I. : Diagnosis of

Pheochromocytoma by Fluorimetric Estim

ation of λclrenaline and );oradrcnalinc.

Scandinav. J.ι、lin.Lab. In、est.8, 4, 1956.

Weil mallerbea nd Bove氏法による血情中 Catcchalawiue定量法及びその応用について 3807

21) Weil Malherbe, H. : The Concentration of

Adr巴nalinein Human Plasma and Its R巴I-

ation to Mental Activity. J. Mental Sci.,

101, 733, 1955.

22)今治礼治,佐野馨:カテコラミン定量法の進歩,日

内分泌会誌, 33,937. 1958. 23) Lund, A. : Adrenaline and Noradr巴naline,

Pressence' iロ Organism,Secr巴tionand Elimi圃

nation. Kopeuhamn, Mnnksgaard, 1951.

((1)より引用)

24)阪本健二:未発表25) Guyton, A. C. and Gillespie, W. M. : Cons-

tant Infusion of Epinephrine, Rate of

Epinephrin巴 Secr巴tionand Destruction in

the Body. Am. J. Physiol., 165, 319, 1951.

26) Imazumi, R., and Kawamoto, K. : Studies

on th巴 Adrenalinedehydrogenase in Blood

(I.) Med. J. Osaka Univ., 3, 269, 1952.

27) Imazumi, R., Kawamoto, K., Kita, T., and

Sato, H. ; Studies on the Adr巴naline-dehyd-

rogenase in Blood (II) . Med. J. Osaka

Univ., 3, 279, 1952. 28) Celander, 0., and Folkow, B. : A Compari-

son of the Sympathetic vasomotor fibre

control of the vessels within the Skin and

the Muscles. Acta Physiol. Scandinav., 29,

241, 1953. 29) Holton, P. : Noradrenaline in Adrenal Med-

ullary Tumours. Nature., 163, 217, 1949.

30) Engel, A. and Eul巴r, N. S. v.: Diagnostic

Valu巴 ofIncreas巴d Urinary output of Nor-

adrenaline and Adrenaline in ,Phaeochromo-

cytoma, Lancet, 259, 387, 1950.

31) Lund, A. : Adrenaline ane Noradrenaline rn

Blood and Urine in Cas巴sof Pheochromoc-

ytoma. Scandinav. J. Clin. and Lab. Invest.,

4, 263, 1952. 32) Euler, U. A. v. et al.: Report of 弘 Case

of Pheochromocytoma with Special Regard

to Preoperative Diagnostic Problems, Acta

Medica. Scandinav., 153, 127, 1955.

33) Miller. : Proc. Soc. Exp. Biol. & Med., 87,

4.87, 1954. 34) Hammond, W. G., Aronow, L., Moore, F.

D. : Studies in Surgical Endocionology. III.

Plasma Conceutration of Epinephrine and

Norepinephrine in Anesthesia, Trauma and

Surgery as Measured by a Modification of

the Method of Weil屠Malherbe and Bon巴.,

Ann. Surgery, 144, 715, 1956. 35) Persky, H. and Roston, S. : The Quantita-

tive Det巴rminationof Adrenaline and Nor-

adr巴naline in Mixtures. Science, 118, 381,

1953. 36) Manger et al. . A Method for Quantitative

Estimation of Epinephrine and Norepneph-

rine.Proc. Staff. Meeting. Mayo Clinic, 28,

526, 1953.

37) Duner ・ (1)より引用

38) Eurle, U. S. v. und Folkow, B. : Einfl.uss

verschiedeuer a妊erenter Nervenreiz auf die

Zusammensetzung der Nebenniernenmarkin-

kretes bei der Katze. Arch. experim. Path.

und Pharmakol., 219, 242, 1953. 39) Pekkarinen, A., Hakala, H., and Hypponen,

K. : On the Effects of Electric Shock on

the Adrenals of the Rabbit. Acta Endocri-

no!., 10, 167, 1952.

40) Sourks, T. L., Sloane, R. B., and Drujan,

B. D. : Pyrocatechol Amine (Catecholamine)

Metabolism and Effects of Electroconvulsive

Therapy., A. M. A. Archives of Neurol. &

Psychiat.

41) Euler, U. S. v., and Purkhold, A. : E妊ect

of Sympathetic Denervation on the Noradr-

enaline Content of the Spleen, Kidney, and

Salivary Gland in the Sheep, Ata. Physiol.

Scandinav., 24, 214, 1951.

42) Shaw, F. H. The Estimation of Adrenaline.

Biochem. J., 32, 16~25, 1938. 43) Raab, W. ・ Adrenaline and Related Substa-

nces in Blood and Tissue. Biochem. J., 37,

470~473, 1943. 44) Euler, U. S. v. & Hamburg, U. : Colorimet-

ric Estimation of Noradrenaline in the

Presence of Adr巴naline. Science, 110, 561.

1949.

45)尾崎敏行:ノルアドレナリン及びアドレナリン混合

物についてのtt色定量法並に副腎エキスへの応用,Th巴 TohokuJ. of Exper. Med. 61, 1. i回29.

46) Ghosh, N. C. : Colorimetric Determination of

Epinephrine in Blood and Adrenal Gland.

J. Biol. Chem・., 192, 867, 1951.

47)杉谷,由良:未発表48) Streicher, H. J.: Pathophysiologische Gru-

ndlage der Splenektomie. Langenbeck’s

Archiv fur klin. Chirurgie und deutsche

Zeitsch. Chirurgie, 289, 614, 1958.