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不完全AHP一対比較行列における 重要度推定アルゴリズム 表題 An algorithm for estimating weight vectors of an incomplete pairwise comparison matrix in AHP 北道大学 工学部 情報工学科 4年 複雑系工学講座 調和系工学研究室 奥山 寛 2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 1

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不完全AHP一対比較行列における重要度推定アルゴリズム

表題

An algorithm for estimating weight vectors of

an incomplete pairwise comparison matrix in AHP

北海道大学工学部情報工学科4年複雑系工学講座調和系工学研究室

奥山寛

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 1

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目的・成果

目的不完全AHP一対比較行列における重要度推定アルゴリズムに関する調査

成果 ① AHPの調査

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 2

成果 ① AHPの調査②不完全一対比較行列における重要度推定③プログラム作成④シミュレーション

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• T. L. Saaty (Pittsburgh Univ, 1980)が提唱した意思決定手法

• 問題を最終目標, 評価項目集合, 代替案集合からなる階層構造に整理

• 定量的な判断が難しい問題に対して, 人の直観をもとに評価を下すことができる

Analytic Hierarchy Process

一対比較行列

重要度重要度重要度重要度

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 3

●要素数が多い

●適切な二項関係を決定できない

不完全一対比較行列から重要度を求める手法の必要性

ユーザが入力

Harker法二段階法

従来手法:

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研究目的

不完全一対比較行列の整合性は考慮しない

整合性が低い場合,重要度の推定精度が低下

従来手法の問題点

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 4

不完全一対比較行列における整合度C.I.を考慮した重要度の推定

C.I.:整合性の高さの指標

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一対比較行列

=

1

1

1

1

21

221

112

L

MMM

L

L

nn

n

n

aa

aa

aa

A

1

3

5

7

9

同じくらい重要

やや重要

重要

かなり重要

絶対的に重要

一対比較値解釈 P

{ }neeeE L21=比較する要素集合

8

1,6

1,4

1,2

1,2,4,6,8

9/1

7/1

5/1

3/1

1

 補間的に用いる

絶対的に重要でない

かなり重要でない

重要でない

やや重要でない

同じくらい重要

==∈

)(/1

)(1)(

jia

jiPaa

ji

ijij

    

aij :二項関係 (ei, ej)

固有ベクトルを重要度ベクトルとして設定

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 5

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従来手法

欠落成分に0を代入

′0225/1

9751

Harker法

M : 不完全一対比較行列W: Mの推定重要度ベクトル

=

19/1

12/17/1

215/1

9751

xx

x

xM

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 6

欠落成分に0を代入対角成分 : (1+行の欠落成分数)を入力

=′

180.045.09/1

25.112/17/1

21.2215/1

9751

M

=′

3009/1

022/17/1

0225/1M

一次近似重要度w’を作成→ 欠落成分を wi/wjに

333.0

415.0

737.0

213.4

4

3

2

1

w

w

w

w

iniii mmmw L××=′ 21

二段階法

Page 7: Ppt okuyama g

提案手法との比較

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 7

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提案手法

比率行列P

=

j

i

ij

ij

w

w

mp

pij > 1 : 大きいほどpij < 1 : 小さいほど

M : 不完全一対比較行列W: Mの推定重要度ベクトルP : 比率行列

pij < 1 : 小さいほど

mijが矛盾している可能性が高い

>

=

整合性不十分

整合性十分

完全に整合

整合度

:1.0..

:1.0..

:0..

..

IC

IC

IC

IC

終了条件 α = 0.05に設定

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 8

Page 9: Ppt okuyama g

実験

TOHO

TH

WW

WW

W

T

PE

IC

ˆ,ˆ

ˆ,ˆ

..

..

ル提案推定重要度ベクト

ル従来推定重要度ベクト

真の重要度ベクトル

提案手法繰り返し回数

誤差割合

整合度誤差:正規分布に近い形になると仮定

0

10

20

30

40

50

-2 -1 0 -1 -2

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 9

グラフ 1

グラフ 2

グラフ 3

..IC

..ICT

..PE

WW ˆ− OWW ˆ−

実験 1

実験 2

実験 3

実験 4

Harker法欠落 10%

Harker法欠落 20%

二段階法欠落 10%

二段階法欠落 20%

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誤差割合と整合度の関係

0

0.01

0.02

0.03

0.04

0.05

0.06

0 20 40 60 80 100 120

Harker法 欠落10%..IC

..PE

0

0.01

0.02

0.03

0.04

0.05

0.06

0 20 40 60 80 100 120

Harker法 欠落20%..IC

..PE

二段階法 欠落10% 二段階法 欠落20%

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 10

0

0.01

0.02

0.03

0.04

0.05

0.06

0 20 40 60 80 100 120

..IC

..PE

0

0.01

0.02

0.03

0.04

0.05

0.06

0 20 40 60 80 100 120

..IC

..PE

二段階法 欠落10% 二段階法 欠落20%

①誤差割合が増えるほど, 整合度は悪化..

..

PE

IC

誤差割合

整合度

逆も成り立つ

Page 11: Ppt okuyama g

提案手法における欠落回数と整合度の関係

-0.06

-0.05

-0.04

-0.03

-0.02

-0.01

0

1 2 3 4

..IC

T

-0.06

-0.05

-0.04

-0.03

-0.02

-0.01

0

1 2 3 4

..IC

T

..IC ..IC

Harker法 欠落10% Harker法 欠落20%

二段階法 欠落10% 二段階法 欠落20%

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 11

-0.07

-0.06

-0.05

-0.04

-0.03

-0.02

-0.01

0

1 2 3 4

T -0.05

-0.04

-0.03

-0.02

-0.01

0

1 2 3 4

..IC

T

②提案手法において欠落が発生するほど, 整合度は向上

二段階法 欠落10%

T

IC

提案手法欠落回数

整合度 ..

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従来手法と提案手法の真の重要度との差

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12

HWW ˆ−

HOWW ˆ−

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14

HOWW ˆ−

HWW ˆ−

WW ˆ− HOWW ˆ−

Harker法 欠落10% Harker法 欠落20%

二段階法 欠落10% 二段階法 欠落20%

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 12

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12

HOWW ˆ−

HWW ˆ−

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14

HOWW −

HWW ˆ−

③提案手法が真の重要度に近い分布をすることが確認できる

ー y = x

ー分布の線形近似

二段階法 欠落10% 二段階法 欠落20%

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まとめ

①整合度が向上するほど, 誤差割合が減る

②提案手法において欠落が発生するほど, 整合度は向上

2009/2/12 平成20年度卒業論文発表会 13

③提案手法が真の重要度に近い分布をすることを確認できた

結論 提案手法は誤差を下げる方向に作用