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2019年 4月
大原パラヂウム化学㈱
タバコ臭・排泄臭などの瞬間(ワンパス)消臭機能を有する PCP/MOF※(多孔性配位高分子)
製造化(造粒・タブレット)技術開発に目途! 新規にタバコ中の有害物質の除去を確認!
(※ Porous Coordination Polymer/Metal-Organic Frameworkの略 )
大原パラヂウム化学は京都大学 樋口特定助教(北川進特別教授グループ)の指導の元、『快適住
空間の創造』の基本技術である PCP/MOFをベースにした機能技術として、昨年 2 月に『京都大学発
の物質“PCP/MOF”によるタバコ臭及び排泄臭の消臭』に関するプレス発表を行いました。(京都新
聞 平成 30 年 2月 20日、化学工業日報 平成 30年 2月 14日)
前回のプレス発表後に大きな反響を頂き、本技術は特に に該
当し、引いては QOL(Quality of Life)にも繋がる技術と位置付け、1年間の PCP/MOF実用化へ向
けた研究開発によって、 の 2点において
大きく進展しました。
当該品は排泄臭もタバコ臭同様に除去できることを確認しており、最近の介護・看護業界におい
て苦慮している排泄臭への対応も可能です。
1.開発の経緯
2
1)PCP/MOFのフィルター実用化への大きな壁を克服
製品化・事業化のために重要な、PCP/MOF微粒子(2~3μm)の吸着性能を維持した
製剤化技術を確立しました。
2)タバコ臭中の有害物質の除去を確認
ピリジン 従来品より89%除去
ニコチン 従来品より71%除去
タバコ煙の中で臭いのあるピリジン等の発がん性物質を含む有害物質の除去を確認しました。
現在、製剤化したものを用いた各種最終商品化の展開を図るべくパートナーと開発を進め、多くの
有害物質にも適応可能な製品の開発を行なっています。
2.概要
図 1.造粒品 図 2.タブレット品
※ホテルフィールド試験結果より (3P目 特徴 4に詳細)
3
—特徴 1- 消臭機能の低下なし!
—特徴 2- 従来品(活性炭)対比で高度な瞬間消臭性を実現
—特徴 3- 従来品(活性炭)対比で高度な消臭キャパシティを実現
(例えば、タバコ臭に含まれるアンモニア臭においては、従来品のなんと...
150 倍!!のキャパシティを有する)
—特徴 4-
(国連における『持続可能な開発目標』(SDGs)の目標 3(保健)に該当)
-特徴 1- 消臭機能の低下なし!
性能を落とさずに PCP/MOF の製剤化をすることは困難を極めましたが、当社独自の製法により、
PCP/MOF の能力そのままに従来品(活性炭)と比較しても官能評価において大きな差が出る剤の開発
に成功しました。
図 1.経時による従来品とのタバコ煙中の臭気官能評価比較
-特徴 2- 従来品(活性炭)対比で高度な瞬間消臭性を実現!
不快指数
臭い強度
瞬間(ワンパス)消臭!
3.製剤(造粒品・タブレット品)技術の開発とその性能
4
-特徴 3- 従来品(活性炭)対比で高度な消臭キャパシティを実現
従来品と比較してタバコ臭に含まれるアンモニア臭においては従来品のなんと...
150 倍!!の
消臭キャパシティを有します。
表 1.アンモニア消臭の新規造粒物の従来品との比較
-特徴 4- タバコ中の有害物質の除去
PCP/MOFの大きな特徴は、その臭い成分の吸着量にあります。今回その臭いの吸着成分の種類を調べた
ところ、タバコの害の大きな原因である『ニコチン』の除去、更に、ピリジンをはじめとする有害物質の
除去が確認できました。ピリジンは発がん性物質のカテゴリーに含まれるもので、これを除去できること
は大きな特徴になると思います。まだ開発段階であり、今後もタバコ煙中の発がん性物質を含む有害物質
の除去について調査していく所存です。
あるホテルの喫煙室において、フィールド試験した結果を以下に挙げます。
図 2. ホテル喫煙室フィールドテスト(実用化試験)
以上
活性炭 フィルター
PCP/MOFフィルター
89% 減
85% 減
91% 減
86% 減
69% 減
71% 減
基準 ピリジン メチル ピリジン
ビニル ピリジン
ノナナール グリセリン トリアセテート
ニコチン
新規造粒物
従来品活性炭 20ppm以下
3000ppm以上
物質名 発がん性 有害性 性質
ピリジン 〇 〇 吸入すると有害
メチルピリジン 〇 吸入すると有毒。
ビニルピリジン 〇 吸入すると生命に危険
ノナナ―ル 〇 皮膚刺激性
グリセリントリアセテート △ 皮膚刺激性
ニコチン 〇 中毒性あり。毒物指定(医薬品・医薬部外品以外)。
5 (添付資料 1)
前回
剤 特徴
PCP/MOF
粒子径 2~3µm
タバコ臭・排泄臭を瞬間消臭する。
画期的な消臭剤として、その展開が期待できる。
製剤化 特徴
① 造粒物 ② タブレット品
PCP/MOFを使用した製剤化に目処! 消臭機能そのままで、粒子径を増大させることに成功! 従来品(活性炭)対比で高度な瞬間消臭を実現! 従来品(活性炭)対比で高度な消臭キャパシティーを実現! (タバコ臭中のアンモニアにおいては、従来品の 150倍!) タバコ煙中の有害物質(発がん性物質を含む)除去機能を新たに 発見!!
フィルタ― その他
新規用途
(介護・看護分野など)
造粒品 タブレット
据え置き型