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1 有限会社ジオプランニング 測地成果2011に準拠した基準点測量

測地成果2011に準拠した基準点測量...成果データ 実測データ(VRS 単点観測法) 差 XY XY XY 1014A 4740.979 30486.123 4740.898 30486.862 -0.081 0.739 10B62

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有限会社ジオプランニング

測地成果2011に準拠した基準点測量

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1

有限会社ジオプランニング

測地成果2011に準拠した基準点測量

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

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東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動(水平)

Copyright2012,GeoPlanning,Co

最大東南東に5.3m

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東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動(上下)

Copyright2012,GeoPlanning,Co

最大1.2m沈降

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東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動

Copyright2012,GeoPlanning,Co

長さ:186km

幅:129km

長さ:194km

幅:88km

地震断層モデル プレート境界面上の滑り推定量

最大20~30m

国土地理院資料国土地理院資料

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

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成果停止の報道発表( 2011/3/14)

Copyright2012,GeoPlanning,Co 国土地理院資料

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成果公表を停止した主な基準点

Copyright2012,GeoPlanning,Co

・三角点→主要な点を改測後、残りの点をパラメータにより改算・水準点→改測後に網平均計算を行い成果改定

国土地理院資料

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基準点・水準点の変動量

Copyright2012,GeoPlanning,Co

国土地理院資料

国土地理院資料

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

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電子基準点成果改定の流れ

Copyright2012,GeoPlanning,Co

電子基準点364点の成果公表停(3/14)地震に伴う変動の小さい西日本地域においては、従来の「測地成果2000」を利用

東日本地域においては、最新のVLBI及びGPS観測に基づいて成果計算

計算の結果、成果公表停止地域の境界付近で精度が十分確保できない

ことが判明(未改定地域との調整が必要)

成果改定を行う地域に富山県、石川県、福井県、岐阜県を含め、

電子基準点の改定成果を計算(成果の停止三角点は約44,000点に)

新しい測量成果438点を公表(5/31)

今回の新しい測量成果→「測地成果2011 」 12

VLBIについて

Very Long Baseline Interferometry:超長基線電波干渉法

数十億年の宇宙彼方にある電波星(準星:クエーサー)から放射される電波を地表の2地点A及びB局で同時観測し、その到達時間の差から受信アンテナ間の相対位置関係(基線ベクトル)を高精度で決定する技術である。

地球重心

A局

B局

基線ベクトル

遅延時間

クエーサーの電波

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VLBIについて

つくばVLBI観測局新十津川VLBI観測局

国土地理院HPより 国土地理院HPより

Copyright2012,GeoPlanning,Co14

電子基準点について

全国 約1,400点

点間距離25km、500km2に1点の割合高さ5mのステンレス製受信機内臓ピラー

目的:基準点、地殻変動監視

Copyright2012,GeoPlanning,Co

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電子基準点の測量成果改定の報道発表

Copyright2012,GeoPlanning,Co16

目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

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三角点成果公表停止地域

Copyright2012,GeoPlanning,Co

1都15県→1都19県

当該領域の全電子基準点

新しい測量成果を5/31に公表

富山・石川・福井・岐阜県の三角点

5/31に成果停止、10月31日改定

国土地理院資料18

原点数値の修正

Copyright2012,GeoPlanning,Co

原点数値は「測量法施行令」で定めている。平成23年10月18日の閣議決定で「原点数値の修正」を決定。施行は10月21日。地震に伴って原点数値を修正するのは1923年の関東地震以来。

日本経緯度原点(約27cm東に移動)旧原点数値東経:139度44分28秒8759北緯: 35度39分29秒1572

新しい原点数値東経:139度44分28秒8869北緯: 35度39分29秒1572 緯度は変更なし

日本水準原点(2.4cm沈下)旧原点数値 新しい原点数値24.4140m 24.3900m

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三角点の成果改定

Copyright2012,GeoPlanning,Co

改測作業の実施(約1900点)

高度地域基準点(骨格的な三角点)

600点

三角点改測1300点

(主に太平洋沿岸)

補正パラメータ作成(電子基準点のデータ含む)

補正パラメータ検証

パラメータ改算による未改測点の成果計算

成果改定(10月31日公開)

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補正パラメータの提供地域

Copyright2012,GeoPlanning,Co

国土地理院資料

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補正パラメータの大きさ

Copyright2012,GeoPlanning,Co 国土地理院料

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

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公共測量成果の補正

Copyright2012,GeoPlanning,Co

既設公共点

提供ソフトで座標補正及び改算

点検測量

許容範囲内 許容範囲超過

使用可 再測量

公表成果を用いて計算

地震前後で公共測量

測量済の一部を点検測量

変化無し 変化有り

再測量

地震後の測量結果と合わせて計算可

公表成果を用いて計算

公表成果を用いて計算

地震後の公共測量

観測を実施

公表成果を用いて計算

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既設基準点成果の補正(改定)方法

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作業規程の準則第2編第4章 復旧測量

「改測」再測量を実施すること

「改算」再計算を実施すること既知点の座標・標高を地震後の測量成果に置き換えて計算

「補正パラメータを用いた補正」国土地理院が提供する補正パラメータを用いて補正計算を実施すること

公共測量成果へは「世界測地系(測地成果2011)」と記入

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座標補正パラメータによる成果補正

Copyright2012,GeoPlanning,Co

・地殻変動を補正するためのソフトウェア(PatchJGD)

・補正パラメータ(三角点の改測終了後)

26

座標補正パラメータとは

Copyright2012,GeoPlanning,Co

国土地理院料

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座標補正パラメータによる補正

Copyright2012,GeoPlanning,Co国土地理院料 28

補正(改定)手法の選択

Copyright2012,GeoPlanning,Co

「改測」現地において測量を行うので、確実に現況に即した測量成果得られ

る。

「改算」地震前の測量結果に基づくため、隣接基準点間の整合はよい。

「補正パラメータを用いた補正」コストパフォーマンスがよく地震後の成果に補正できる。

コスト

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

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VRS方式について

Copyright2012,GeoPlanning,Co

VRS方式について

Copyright2012,GeoPlanning,Co32

Copyright2012,GeoPlanning,Co

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検証結果 その1

Copyright2012,GeoPlanning,Co

茨城県土浦市 平成23年9月16日観測

点名成果データ 実測データ(VRS 単点観測法) 差

X Y X Y X Y

1014A 4740.979 30486.123 4740.898 30486.862 -0.081 0.739

10B62 5008.633 30203.915 5008.529 30204.650 -0.104 0.735

10B64 5030.686 29985.093 5030.626 29985.818 -0.060 0.725

10B69 4185.010 30315.797 4184.898 30316.517 -0.112 0.720

10B71 4602.655 30264.799 4602.547 30265.559 -0.108 0.760

10B72 4591.911 29879.040 4591.829 29879.769 -0.082 0.729

10B80 4245.420 29737.394 4245.340 29738.104 -0.080 0.710

平均 -0.090 0.731

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検証結果 その1

Copyright2012,GeoPlanning,Co

点名

座標変換データ 実測データ(VRS 単点観測法) 差

X Y X Y X Y

1014A 4740.8726 30486.7946 4740.898 30486.862 0.025 -0.067

10B62 5008.5268 30204.5870 5008.529 30204.650 0.002 -0.063

10B64 5030.5802 29985.7641 5030.626 29985.818 0.046 -0.054

10B69 4184.9039 30316.4641 4184.898 30316.517 -0.006 -0.053

10B71 4602.5489 30265.4686 4602.547 30265.559 -0.002 -0.090

10B72 4591.8050 29879.7076 4591.829 29879.769 0.024 -0.061

10B80 4245.3145 29738.0587 4245.340 29738.104 0.025 -0.045

国土地理院 PatchJGD Ver1.0.0 による座標変換 平均 0.016 -0.062

35

検証結果 その2

Copyright2012,GeoPlanning,Co

埼玉県久喜市 平成23年12月24日観測

スタティック法

スタティック法

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検証結果 その3

Copyright2012,GeoPlanning,Co

埼玉県熊谷市 平成23年11月9日観測

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検証結果(まとめ)

Copyright2012,GeoPlanning,Co

PatchJGD を用いた補正

公共測量

座標変換は公共測量の届出が必要

実施するためには「公共測量の準則」を準用した規程であることが必修

民間業務

座標補正パラメータでの補正には点検測量で確認(地域によりバラつきあり)

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

基本三角点・公共基準点等を基準として、街区基準点を測量・整備

2.街区基準点の整備

街区基準点の作られた経緯都市再生街区基本調査の作業工程

3.街区点測量

街区三角点(GPS測量により成果算出されているものが大半)

公共測量2級基準点相当で約500m間隔で設置される点

街区多角点(TSにより観測され成果算出されているものが大半)

公共測量3級基準点相当で約200m間隔で設置される点

街区基準点等をもとに街区点を測量し、現況測量結果図を作成する。

補助点(単路線・多角測量方式)

Copyright2012,GeoPlanning,Co

観測図

街区基準点の作られた経緯都市再生街区基本調査の作業工程

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国土交通省HPより 国土交通省HPより

土地の有効利用に向けた土地政策の推進

国土交通省HPより(H22)

○都市部官民境界基本調査

Copyright2012,GeoPlanning,Co

土地の有効利用に向けた土地政策の推進

国土交通省HPより(H22)

○都市再生街づくり支援調査(仮称) ○山村境界基本調査

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

基準点の種類と方式基準点の種類と密度

基準点の種類管 理

(成果取得機関)成果算出方法 新点設置基準(密度)

1級基準点

市区町村

基本三角点

電子基準点 GPS測量(大半)

改測・再計算

平均辺長約1.0km、路線長3km以下

(GPSは5km以下)

2級基準点基本三角点

電子基準点

上級(同級)の公共基準点

平均辺長約500m、路線長2km以下

(GPSは5km以下)

3級基準点GPS測量・多角測量

改測・再計算

※旧成果あり

平均辺長約200m

路線長1km以下(多角測量方式)

4級基準点平均辺長約50m

路線長500m以下(多角測量方式)

街区三角点

市区町村

※成果移管手続き

未完了地域は、

管轄地方測量部

基本三角点

電子基準点

公共基準点

GPS測量(大半)

2級基準点相当

平均辺長約500m、路線長2km以下

街区三角節点平均辺長を超過する場合や街区多角点設置における方位標として設置

街区多角点 基本三角点

電子基準点

公共基準点

GPS測量・多角測量

3級基準点相当、平均辺長約200m

路線長1km以下(多角測量方式)

街区多角節点平均辺長を超過する場合や視通が困難な場合に通過点として設置

補 助 点 街区基準点単路線・多角測量

突出し有り

1対回観測

突出し距離35m以内Copyright2012,GeoPlanning,Co

結合多角方式

単路線方式

基準点の種類と方式基準点測量の方式(種類と特徴)

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条 件最低1点の既知点において方向角の取り付けを行う路線の辺数 15辺以下路線の長さ 700m以下

注意点既知点および観測の良否判断困難既知点間の視通が必要

基準点の種類と方式基準点測量の方式(種類と特徴)

突 突

単路線方式

条件最低3点の既知点が必要路線の辺数 10辺以下路線の長さ 500m以下節点間距離 20m以上

利点既知点および観測の良否判断がしやすい。(点検計算)既知点間の視通が不要(方向角の取付けが省略できる)

結合多角方式

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単路線方式 結合多角方式

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

基準点測量の事前準備

1.基準点成果の取得① 使用基準点の配点確認(管轄行政および管轄地方測量部)

② 使用基準点の成果表及び諸資料取得※点の記・観測図・平均図等・・・

網の組み方と基準点の確認基準点成果の取得と選点計画

2.選点計画(作業方法の立案)①既知点の密度

○既知点数が多ければ、路線の距離が短くなる。

○既知点が等密度であれば、多角路線網のバランス良く

精度にムラがなくなる。

○30m以下の点間距離は避ける。

4級基準点では、新点間距離50mと規程されています。

②多角路線の形状

○可能な限り直線で構成し、路線内の未知点数が少ないこと。

○直線にすることで、多角路線の距離が短くなる。

※使用器機の確定(GPS・TS)

※基準点が近傍にない場合の対処方法

区分 既知点間

距離(m)

新点間

距離(m)

1級基準点測量 4,000 1,000

2級基準点測量 2,000 500

3級基準点測量 1,500 200

4級基準点測量 500 50

(公共測量作業規程)

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公共測量作業規程 第22条 運用基準

※1路線とは・・・既知点から他の既知点まで、既知点から交点まで、または交点から他の交点まで。

60°以上

60°以上

50°以下

50°以下

新点設置範囲

既知点既知点

既知点

基準点測量の事前準備(形状)網の組み方と基準点の確認選点計画(作業方法の立案)

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基準点測量の事前準備

3.基準点の現地踏査① 標識(街区基準点)の有無の確認

※街区多角点の節点は簡易な鋲のため亡失していることがある。

② 視通の確認(GPSを使用の場合は上空視通も確認)※標識(街区基準点)間の視通がとれるかどうか。※観測図・平均図から周囲の基準点との視通を確認する。

③ 標識(街区基準点)の移動の有無※点間距離の確認又は角度の確認※点検測量の制限値

網の組み方と基準点の確認基準点の現地踏査

国土調査課で取扱い中の街区基準点の復元について(平成19年4月6日国土調査課)http://tochi.mlit.go.jp/tockok/g_standard/g_restoration.html

街区基準点復元作業マニュアル(案)平成18年2月

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平 均 図

×

×

×

×

Copyright2012,GeoPlanning,Co

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区分/項目 3級 4級

読定単位 10” 20”

対 回 数 2 2

目 盛 0°,90° 0°,90°

倍 角 差 30” 60”

観 測 差 20” 40”

距離の計算

①平均高度角の計算

②高低計算

(平均標高算出)

③傾斜補正

④投影補正

⑤縮尺補正座 標 計 算

基準点測量の計算計算の流れ①

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α1

α2

i

g

m

f

α2

dα=Arc sin[{(g-m)+(i-f)}cosα2/D] dα=Arc sin[{(g-m)+(i-f)}cosα2/D]上記 赤 の部分が0になり、補正量は 0 となる

α1

α2

i=m

g=f

観測値の精度を高める

○観測する条件で省略できる補正計算等はしないような観測手法をとる。

○距離の観測値は、器械高、目標高、気差の影響、標高など多くの補正計算をしなければならない。計算ミスを避けるためには、特別の場合をのぞいて、器械高と目標高は「同高」にするのが望ましい(高度角補正計算が省略できる)。

基準点測量の計算距離計算の流れ①

器械高≠目標高(同高で無い場合)

高度角補正量計算が必要

器械高=目標高(同高の場合)

高度角補正量計算は不必要

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平均標高H(m)

平均ジオイド高 N(m)

D・cosα(m)

準拠楕円体

ジオイド

投 影 補 正

dD = -{H(m)+N(m)}*D・cosα(m)/6370km

基準点測量の計算距離計算の流れ② (準拠拠楕円体面上に換算)

標高(m) 計測距離(m) 投影補正量(mm)

50 4

100 8

50 8

100 16

50 12

100 24

500

1000

1500

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準拠楕円体

平面直角座標面

縮尺補正

西 東

原点

90km 90km

0.99991.0000 1.0000

基準点測量の計算距離計算の流れ③ (平面座標への縮率)

位置 球面距離(m) 平面距離(m) 差(mm)

原点付近 100.000 99.990 10

10.000 9.999 1

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16

基準点測量の計算計算の流れ②

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

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基準点成果の確認結合多角測量方式

×

×

×

2A128

2A135

2010A1-1

1-2 1-3

交12-2

2-1

20A36

2A136

3-3

3-2 3-1

2014A

縮尺1:2,000

基 準 点 観 測 図

基準点成果の確認結合多角測量方式

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17

観測値の良否を点検する重要な作業工程

※点検計算の結果、許容範囲を超えていた場合は再測を実施する。

基準点成果の確認結合多角測量方式

点 検 計 算①既知点から既知点とし、なるべく短い路線であること②全ての既知点は1つ以上の点検路線で結合する。

③全ての単位多角形について、点検路線の1つ①の一部であること④全ての単位多角形のそれぞれについて、任意の1点から閉合する

簡易網と厳密網の違い

○簡易網(多角方式)角度と距離の観測値を座標差に置き換えて計算 。X,Y,H型のように網の形を定型化したものと、網の形を問わない任意型がある。

○厳密網角度と距離を別個の観測値として処理し、網の形は任意で、全ての新点に一度に補正をかける同時平均計算を行う。

せーのっ!

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基準点成果の確認単路線方式(計算方法を変えて)

単路線結合(取付1点)

単路線結合(取付なし)

単路線結合(取付2点) 作業規程外

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計算方法 点名 X座標 Y座標

取付あり

1-1 19498.485 -46061.200

1-2 19472.690 -46017.884

1-3 19444.149 -45981.126

交4 19415.031 -45938.709

3-3 19376.620 -45969.035

3-2 19340.530 -46002.772

3-1 19294.621 -45947.237

取付1点

1-1 19498.483 -46061.202

1-2 19472.689 -46017.888

1-3 19444.149 -45981.131

交4 19415.032 -45938.716

3-3 19376.617 -45969.041

3-2 19340.523 -46002.777

3-1 19294.619 -45947.240

取付なし

1-1 19498.484 -46061.202

1-2 19472.690 -46017.888

1-3 19444.151 -45981.131

交4 19415.034 -45938.715

3-3 19376.618 -45969.041

3-2 19340.522 -46002.777

3-1 19294.619 -45947.240

較差(X) 較差(Y)

0.002 0.002

0.001 0.004

0.000 0.005

-0.001 0.007

0.003 0.006

0.007 0.005

0.002 0.003

較差(X) 較差(Y)

0.001 0.002

0.000 0.004

-0.002 0.005

-0.003 0.006

0.002 0.006

0.008 0.005

0.002 0.003

較差(X) 較差(Y)

-0.001 0.000

-0.001 0.000

-0.002 0.000

-0.002 -0.001

-0.001 0.000

0.001 0.000

0.000 0.000

取付あり-取付1点 取付あり-取付なし

取付1点-取付なし

ほぼ同一成果

終点の取付が怪しい?

基準点成果の確認単路線方式(計算方法を変えて)

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基準点成果の確認測量手法を変えて(GPS測量)

×

×

×

3-1

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基準点成果の確認測量手法を変えて(GPS測量 VRS方式)

仮想基準点

仮想基準点

3-1

GPS基準点測量(直接法)

Page 20: 測地成果2011に準拠した基準点測量...成果データ 実測データ(VRS 単点観測法) 差 XY XY XY 1014A 4740.979 30486.123 4740.898 30486.862 -0.081 0.739 10B62

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仮想基準点

仮想基準点

3-1

GPS基準点測量(直接法)

基準点成果の確認測量手法を変えて(GPS測量 VRS方式)

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仮想基準点

仮想基準点3-1

GPS基準点測量(直接法)

基準点成果の確認測量手法を変えて(GPS測量 VRS方式)

GPS基準点測量(単点法)

基準点成果の確認測量手法を変えて(GPS測量 VRS方式)

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観測方法 X座標 Y座標

単路線トラバース 19294.621 -45947.237

スタティック法 19294.620 -45947.238

VRS基準点測量 19294.629 -45947.245

VRS単点観測法 19294.628 -45947.237

基準点成果の確認座標値の検証

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Page 21: 測地成果2011に準拠した基準点測量...成果データ 実測データ(VRS 単点観測法) 差 XY XY XY 1014A 4740.979 30486.123 4740.898 30486.862 -0.081 0.739 10B62

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目 次 東日本大震災で観測された地殻変動等

測量成果の公表停止

電子基準点の成果改定

三角点・水準点成果改定

公共測量成果の補正

検証結果

街区基準点の作られた経緯と動向

基準点の種類と方式

網の組み方と基準点の確認

基準点成果の確認

まとめCopyright2012,GeoPlanning,Co

平 均 図

まとめ街区基準点の確認(事例1)

街区基準点の確認①点間の距離を測定し成果と比較する。②測点間の夾角を測定し成果と比較する。

※最低2方向の確認が望ましい

平 均 図

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平 均 図

街区基準点の確認①点間の距離を測定し成果と比較する。②測点間の夾角を測定し成果と比較する。

※最低2方向の確認が望ましい

まとめ街区基準点の確認(事例2)

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まとめ作業方法と安心度

単路線方式放射法

放射法チェックなし

多角測量方式GPS測量方式

小 大安心度 安心度

使用基準点確認の重要性

①最悪のパターンを意識し、作業方法を検討する。

②多種の点検方法で必ず使用基準点を確認・検証する。

③広範囲での作業を行う場合は、出来るだけ厳密網を行う。

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