最新のメインフレームアプリケーション開発コストとリスクを最小限に抑えつつビジネスの改革を促進する方法

ホワイトペーパーChangeMan ZMFWebSphere

目次 ページ

概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

最新のメインフレームアプリケーション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

プロセス、人材、技術の課題を克服する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

メインフレームアプリケーション開発をモダナイズするパートナー . . . . . . . . 3

絶好のチャンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

1www.microfocus.com

概要

特にデータセンターおよびメインフレーム環境において、アプリケーションの変化が進ん

でいます。

現在、ますます多くの人々が好きなデバイスから Web 上のデータに即座にアクセスしたい

と望むようになっています。メインフレームアプリケーションアーキテクチャは進化し続

け、そうした人々に対応できるようになっています。

現在のメインフレームは、Java ワークロードを実行できます。Web サービスをホスティン

グし、仮想化によってアプリケーションの複数のインスタンスを実行し、クラウドの一部

として機能します。メインフレームサイクル ( 百万命令 / 秒 (MIPS)) のコストは低下し続け

ています。zIIP、zAAP 専用プロセッサといった技術の進歩によって、開発者がアプリケー

ションプロセスを汎用 CPU からオフロードできるようになり、処理コストはさらに低下し

ています。

こうした進歩によって、あらゆるアプリケーション開発者、つまり従来のメインフレーム

開発者と新しい言語を使用する開発者両方にとって、機能が充実した複合的な開発の場が

生まれています。

企業は、メインフレームの安定性、信頼性、スピード、処理能力と、Web 時代のインターフェ

イスの柔軟性を併せ持つ新しいアプリケーションを構築することができます。

メインフレーム品質の「ソフトウェア変更構成管理 (SCCM)」によって、こうした新しいア

プリケーションの品質を高め、意図した通りに機能させ、稼働までのパスをスムーズにす

ることができます。

最新のメインフレームアプリケーション

かつて、メインフレームアプリケーションの「モダナイズ」とは、アプリケーションをメイン

フレームから他の環境に移行することを意味していました。現在、メインフレームアプリ

ケーションのモダナイズとは、アプリケーションのワークロードや機能をメインフレーム

に移行することを意味します。

IBM は、e コマースなどのビジネス要件に対応するようにメインフレームアプリケーション

アーキテクチャを絶えず進化させて、多くの成果を上げてきました。従来のモノリシック

なメインフレームアプリケーションアーキテクチャは、より柔軟、アジャイルで、ビジネ

スの変化に対応できるものになっています。

現在、メインフレーム環境のモダナイズとは、アプリケーションのワークロードや機能をメインフレームに移行することを意味します。

2

ホワイトペーパー最新のメインフレームアプリケーション開発

現在のメインフレームは、オンライン、バッチ、COBOL、PL/I といったレガシーワークロー

ドを引き続き実行する一方で、e コマース、Java、Web サービスといった最新のワークロー

ドも実行する、極めて汎用性に優れたシステムとなっています。メインフレームは、つい

にエンタープライズアプリケーションの 1 つの巨大なサーバーとして機能するようになりま

した。

メインフレームによって企業は新しいアプリケーションを構築して、顧客へのサービスを

向上させたり、ビジネスをさらに効率化したりすることができるため、これは朗報と言え

ます。

たとえば、Serena ( 現 Micro Focus 傘下 ) のある大口顧客は、ブラウザベースの Java フロン

トエンドと DB2 バックエンドをメインフレームアプリケーション上で結合して、それです

べてのビジネスを行っています。メインフレームでは、この顧客の e コマースと注文処理を

実行し、内部のアプリケーションフローを管理しています。アプリケーションは Java で書

かれており、硬直的なリリースモデルではなく、多くの大企業で使用される継続的なデプ

ロイメントモデルを採用しています。

もちろん、メインフレームでは、1970 年代や 1980 年代に書かれたレガシーアプリケー

ションを引き続き実行し、クレジットカードトランザクションなど、ビジネスクリティカ

ルなバッチワークロードも処理しています。COBOL は、依然として優勢なプログラミング

言語です。開発者は依然として COBOL プログラムを書き、Customer Information Control

System (CICS) でオンラインシステムを構築し、DB2 データベースをターゲットにしていま

す。ただ現在では、こうしたメインフレームのデータベースやサブシステム、つまり IMS、

CICS、DB2 で、XML コードと Web サービスを簡単に処理できるようになっています。

HTTP File Server (HFS) ファイルシステム、Linux、その他の最新の技術やプロトコルをメ

インフレーム上で使用することができ、メインフレームと分散開発環境の境界線はますま

す曖昧になってきています。

このように境界線が曖昧であることには、大きなメリットがあります。たとえば、メイン

フレームコード開発を統合開発環境 (IDE) や Windows ベースの環境に移行することができ

ます。そのため、プログラマー専用のタイムシェアリングオプション (TSO) アドレススペー

スを提供するコストが不要になります。また、メインフレーム開発者は、3270 プログラミン

グ環境では使用できないデバッガ、プラグイン、その他のツールにアクセスできます。

しかし、大きなリスクもあります。中でも注目すべきなのは、開発環境がはるかに複雑で

あることと、ビジネスに対応するために複雑なアプリケーションを常に変更していること

です。Gartner 社によると、文書化される変更要求 (RFC) の件数は、小規模企業の月

300 件から、グローバルな Fortune 500 企業の週 5,000 件以上まで幅がありますが、稼働

時には、メインフレームからエンドポイントまで、すべてのコードが一体となって機能し、

理想的には毎回連続して正常に機能する必要があります。

Serena (現 Micro Focus傘下 )のある大口顧客は、 ブラウザベースの Javaフロントエンドと DB2バックエンドをメインフレームアプリケーション上で結合して、それですべてのビジネスを行っています。

3www.microfocus.com

プロセス、人材、技術の課題を克服する

メインフレームアプリケーション開発を担うマネージャは、こうした新しいハイブリッド

アプリケーション環境に対応し、リスクやコストを抑えながら迅速に変更できるようにす

るという課題を抱えています。具合的な課題は、プロセス、人材、技術の 3 つのエリアに

分けられます。

プロセス： アプリケーションライフサイクル管理は、非常に難しい課題です。現在、アプリケーションには、多くの動的パーツ、各種技術、さまざまなスキルセットやプログラミングカルチャーを持つ人材、メインフレームと分散環境にまたがる依存関係が関与しています。サイロ化された複数のチーム間でアプリケーションの変更を調整することは、より複雑になっています。コードを稼働環境にデプロイする際には、さらにリスクが伴います。また、全社的に「構成の逸脱」を防止するには、多くのスキルと継続的な警戒が必要になります。

人材： 社内に蓄積してきたメインフレームに関する貴重なノウハウは、メインフレーム開発者が退職する度に流出しています。Java開発者はメインフレームで開発したいと考えていますが、メインフレーム環境について学習する時間もそうした意向もありません。Java開発者は、携帯電話や iPadなどの人気のデバイスを対象に、Eclipseなどの好きな開発環境で開発したいとも考えています。メインフレームと分散環境、どちらの陣営にもそれぞれのやり方があり、変化には消極的です。メインフレームの移行や、M&Aなどのビジネスイベントは、時には一夜で敢行されることがあり、ITチームはアプリケーションについて十分な説明を受けられず、ときにはソースコードの場所さえ不明なことがあります。

技術：メインフレームのソフトウェア変更構成管理に対応する従来のツールは、古いメインフレームに組み込まれている傾向があります。こうしたツールは、並行開発 (アジャイル開発やスクラム開発 )などの最新のメインフレームアプリケーション開発手法に簡単に適応できませんが、こうした手法はメインフレームアプリケーション開発に使用され始めています。また、新しいハイブリッドアプリケーションやプロトコルにも簡単に適応できません。こうした従来のツールを新しい手法に適用するには、乖離が大きく、あまりに多くの手作業を必要とします。こうしたツールに依存する開発チームは、ハイブリッドアプリケーションの開発に過剰に多くの時間と予算をかけることになる可能性があります。アプリケーションのエラーや停止の頻度が高まり、ロールバックや監査にはるかに多くの時間と手間がかるようになる可能性があります。

幸い、メインフレーム SCCM プロセスを適切に自動化することで、こうした課題の大半を

克服することができます。また、一部のメインフレーム SCCM 自動化技術は、メインフレー

ムとともに進化し続けています。こうした最新の技術によってプロセスを自動化し、ベス

トプラクティスを徹底することで、アプリケーションのモダナイズに関する取り組みを進

めることができます。

メインフレームアプリケーション開発をモダナイズするパートナー

最新のメインフレーム SCCM を、最新のメインフレームアプリケーション開発に役立てる

ことができます。メインフレーム SCCM をインテリジェントかつ包括的に自動化すること

で、新しいメインフレーム開発環境におけるアプリケーションコードへのあらゆる変更を

自動的に制御し、それによってリスクを軽減し、稼働システムの整合性を確保することが

できます。厳密さと安定度に優れたメインフレームをハイブリッドアプリケーション開発

に組み込むことが可能となり、必要に応じて開発組織を自由に拡大することができます。

Java開発者は、メインフレーム上で実行するアプリケーションを開発したいと考えていますが、携帯電話や iPadなどの人気のデバイスを対象に、Eclipseなどの好きな開発環境で開発をしたいとも考えています。

メインフレームソフトウェア変更構成管理 (SCCM)によって、メインフレームの厳密さと安定性をハイブリッドアプリケーション開発に広げて、開発組織をその都度拡張することができます。

4

ホワイトペーパー最新のメインフレームアプリケーション開発

最新のメインフレームSCCMは、「メインフレームの並外れた厳密さと安定性」と「最新のプログラミング言語の柔軟性」という両者の長所をメインフレームアプリケーション開発に活かすことができます。

最新のメインフレーム SCCM によって、2 つの開発者陣営、つまりメインフレーム陣営と

分散環境陣営を接続し、統合することができます。それによってそれぞれの通常の仕事の

進め方を変更せずに協同が可能になり、生産性とアウトプットの予測可能性をともに向上

させることができます。同時に、このシステムによってアプリケーションの整合性、監査

容易性、品質を管理、保証することができます。また、従来のメインフレームプログラミン

グ環境に共通したスムーズなハンドオフを複製することができます。

このシステムは、開発からリリース管理まで、アプリケーションライフサイクル全体を通

じてソフトウェア変更構成管理とソフトウェアの変更をインテリジェントに自動化するこ

とによって、こうしたことを達成します。最新のメインフレーム SCCM システムは、次の

ように機能します。

メインフレームに関する分散化された知識を収集し、体系化して、メインフレームコードやアプリケーションを扱うすべての開発者にルールを目立たない形で徹底させることができます。

拡張した開発組織全体にメインフレーム SCCMのベストプラクティスを自動的に適用します。たとえば、特定のタイプのコード変更を防止するポリシーや、特定の変更を可能にしつつプロジェクトリーダーに自動通知を送信するポリシーを作成できます。

JavaやC++の開発者など、プラットフォーム外でメインフレーム用の開発を行う開発者を統制し、開発サイクル上流でのエラーの可能性を削減します。

管理情報を作成し、一元化して、アプリケーションライフサイクル全体にわたって、アプリケーションの監査容易性、プロセスの品質、開発者の生産性の向上に役立てられるようにします。たとえば、最新のメインフレーム SCCMシステムは、このシステムが行ったすべての処理を自動的にログに書き込み、すべてのトラブルを究明できるようにします。アプリケーションがさらに複雑化しても、ロールバックと監査がはるかに簡単になります。

最新のメインフレーム SCCM は、ネイティブの IBM 標準、Java や XML Web サービスな

どの新しい標準、さまざまなフレームワーク、オープン API を使用して、オープンかつ柔

軟な開発環境を構築します。

最新のメインフレーム SCCM には、Java、HFS、XML に加えて、IBM メインフレームア

プリケーションアーキテクチャに基づくその他の技術のフルネイティブサポートが含まれ

ています。つまり、3270 プログラミング環境で COBOL や PL/1 を使用してできていたす

べてのことが、Eclipse 環境で Java を使用してできるようになり、Eclipse 環境で Java を使

用してできていたすべてのことが、メインフレームでできるようになるということです。

プラットフォーム外の Java 開発者は、メインフレームのくせを意識することなく、メイン

フレーム用の開発を行うことができます。また、人ではなくシステムが絶えず接続を再確

認し、変更をトラッキングし、コードの整合性を検証するため、作成されたコードは確実

に機能します。

最新の SCCM には、統合リリース管理が含まれています。開発者がコードを稼働環境に直

接デプロイする責任を担う場合も、アプリケーションリリース管理チームを通じてデプロ

イする場合も、統合リリース管理によってリリース管理プロセスに規律とスケーラビリ

ティーをもたらすことができます。

上記のようなアプローチによって、最新のメインフレーム SCCM は、「メインフレームの並

外れた厳密さと安定性」と「Java をはじめとした最新のプログラミング言語の柔軟性」と

いう両者の長所をメインフレームアプリケーション開発に活かすことができます。

5www.microfocus.com

たとえば、前述の顧客は、最新のメインフレーム SCCM を使用して、ハイブリッドアプリケー

ションの継続的なデプロイメントモデル (Java フロントエンドと DB2 バックエンド ) を実

現しています。この顧客は、Micro Focus® ChangeMan ZMF と WebSphere を使用して、自

社のアプリケーションをサポートする JAR (Java Archive) ファイルと WAR (Web

Application Archive) ファイルの継続的なデプロイメントを管理しています。

ソフトウェアパッケージなどの高度な概念を活用することで、最新のメインフレームアプ

リケーションをさらに効率化し、強化することができます。このパッケージという概念は、

Serena Software (現Micro Focus傘下 )が先駆けた概念で、あらゆるものを断片ではなくパッ

ケージとして管理することによって、ソフトウェアの変更をアプリケーションライフサイ

クル全体にわたって自動的に並行させます。変更が行われると、パッケージ技術がコンポー

ネント間の関係を自動的に更新します。アプリケーションが複雑化し、さまざまなプラッ

トフォームやデバイスに分散化しても、開発をより簡単に拡張することができます。

インテリジェントな自動化、つまりベストプラクティスを組み込んだ自動化によって、コ

ミュニケーション、環境設定管理、リリース管理、監査、その他のタスクの構造を自動化

することができます。こうしたタスクの構造を自動化することで、開発者を解放して、優

れたコードを書くという開発者が最も得意とする仕事に集中させることができます。エ

ラーを自動的に見つけて、大抵は人が介入せずに修正することができます。そのため、新

しいアプリケーションや拡張機能を、それが複雑なハイブリッドアプリケーションや拡張

機能であっても、コストとリスクを軽減しながらさらに迅速に稼働環境にデプロイするこ

とができます。

オープンAPIによって、アプリケーション開発管理に、よりビジネスに特化したアプローチを

取ることができます。

たとえば、ある企業は自社のメインフレーム SCCM システムを時間管理システムと統合し

ました。このシステムによって、さまざまな開発資産に対して行った作業に関する各事業

部へのチャージバックを自動化し、開発者がタイムシートに記入する必要性をなくしてい

ます。

別の、国際的に事業を展開するある大手銀行は、上級管理職が個々の開発者による承認の

進捗状況をチェックできるレポーティングスイートを開発しました。

また別の、何千ものクライアントに給与支払サービスを提供するある大規模組織は、さま

ざまなクライアントをサポートするために使用されている給与支払アプリケーションの複

数のインスタンス間での変更の同期を、最新のメインフレーム SCCM を使用して行ってい

ます。主要コンポーネントに重要な変更が発生すると、システムが自動的にメールでクラ

イアントと利害関係者に通知を行います。

最も重要なのは、最新の SCCM は、ビジネスの成長や変化に応じてビジネスとともに拡張

可能な規律とプロセスを作成するということです。最新の SCCM は、最新のメインフレー

ムアプリケーション開発の予測可能性、スケーラビリティー、追跡可能性、監査容易性を

向上させます。

最新の SCCMは、ビジネスの成長や変化に応じてビジネスとともに拡張可能な規律とプロセスを作成します。最新の SCCMは、最新のメインフレームアプリケーション開発の予測可能性、スケーラビリティー、追跡可能性、監査容易性を向上させます。

6

ホワイトペーパー最新のメインフレームアプリケーション開発

絶好のチャンス

メインフレームアプリケーション開発の担当者は、より多くのアプリケーションを並外れ

た厳密さを誇るメインフレームの制御下に移行する絶好のチャンスです。最新のメインフ

レーム SCCM を活用して、アプリケーションライフサイクル全体にわたってエンタープラ

イズアプリケーションを管理、変更、デプロイする方法を向上させることができます。

このまれなチャンスと新しい技術を活かして、現在のプロセスを分析し、時代遅れのプロ

セスはアップグレードするか廃止し、より効果的な新しいプロセスをデプロイすることが

できます。今こそ絶好のチャンスです。

このまれなチャンスと新しい技術を活かして、現在のプロセスを分析し、 時代遅れのプロセスはアップグレードするか廃止し、より効果的な新しいプロセスをデプロイすることができます。

162-JA0080-001A | S | 07/18 | © 2017 Micro Focus. All rights reserved. Micro Focusおよび Micro Focusロゴは、英国、米国、およびその他の国における Micro Focus、その子会社、関連会社の商標または登録商標です。その他すべての商標は、該当する所有者に帰属します。

お問い合わせ先：www.microfocus.com