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未来創造志塾 16期第2回(2017.4.10)
ワクワク系「顧客ロイヤリティ・マーケティング」 第2回
参考テキスト:小阪裕司著「価値創造の思考法」 博報堂行動デザイン研究所著「行動デザインの教科書」
人を動かすマーケティングの新戦略「行動デザインの教科書」講義2
モノの対極にあるのは人間だ、という考え方(6p)
…「人間中心」発想。
つまりモノ側で考えるモノ発想と人間側で考える人間思考がコンフリクト(対立・葛藤)→統合!
なぜ「行動マーケティング」ではなく、「行動デザイン」なのか?(7p)
…モノ発想から、人間中心思考へ(行動を介してつながっている)→行動を変化させる!
全部分最適から全体最適へ(全体プロセスを再設計)→行動デザイン
デザイン=「計画」「設計」→全体プロセス(シナリオ設計)=理念を具体的にする手段が行動デザイン
第1章 なぜ、そのマーケティングは時々うまくいかないのか?
「モノ発想」では、右肩下がりの市場を戦えない(22p)
…生活行動(ビールと紙オムツは補完関係)→生活行動の中で有機的につながっている(子育て市場)
例(朝食市場・間食市場・和食市場・食中酒・写真行動・SNSシェア=コミュニケーション行動・・・・)
=企業はいまだにモノの区分の食品市場・飲料市場でマーケティングしている(統計・分類・時系列)
GW…20世紀の戦略=市場シェア競争 →→→では 21世紀の今からは?( )
(市場が伸びている時は OK) (市場が停滞・縮小期はどうするのか?)
(1/5)
「モノからコトへ」の転換は「行動」で考えれば難しくない。(32p)
…ターゲットは何のために?どんな行動をとりたがっているのか?→行動視点(ヒントは現場を観察)
行動発想で復活した映画産業=「ファンタジー没入行動」と捉え直す。(34p)
成功例=スターウォーズ、ディズニー、AKB、ポケモン
映画を「ファンタジー没入行動」と捉え直す!→TV・DVD・本・アニメ・グッズ・ゲーム・コンサートとコラボ!
新しい「映画行動」の発見→デート行動
…小売業もまだ「モノ発想」
売場=モノを陳列している場所
成功事例=どこがあるか?(グループワーク)
イートインスペース・試乗もできるサイクルショップ・セレクトショップ・プラスαの本屋・プラスαの列車
(2/5)
価値創造の思考法 第2回 顧客ロイヤリティ戦略
参考テキスト(出典)小阪裕司著 価値創造の思考法 東洋経済新報社 2012年11月初版
KSF 中小企業の3つの戦略
1.ランチェスター戦略
2.パレートの法則
3.コラボレーション戦略(顧客参画)
「胃袋」ではなく、「頭」で食べる時代 第4の消費(29p)
・・・質の変化 2005年以降を「第4の消費」=私有主義からシェア志向へ
何を価値と感じるか?(37p)
物の豊かさ<心の豊かさ
(3/5)
第2章 なぜ価値創造がいつまでも「実現」できないのか(57p)
カスタマー・バリュー・プロポジション
=「誰に対して、どのような商品や方法、経営資源で、どのような価値を提供するのか?」という命題、企業戦略。
人間の歴史
1 狩猟採集社会
2 農業社会(定住)
3 工業社会(産業革命)・・・販売代理業
4 情報社会(IT革命) ・・・購買代理業
5 社会( ) ・・・生活支援業
経営のヒント164 ドラッカーの箴言① 「情報力」
経営のヒント221 「データ」と「情報」の違い
62p事例①床材「ライブナチュラル」・・・パークポケット(節)
71p事例②天才醸造家がフランス政府に逆らってまで創ったワイン VSエモーション・ド・エトワール 3800円
81p事例③味噌汁の POP 商品名と価格 VS「顧客の声」と「メーカーのこだわり」…対比205%=購買動機
感性情報――購買行動モデル(82p)
最も大切なことは、価値につながる要素の「概念化」と「言語化」なのである。
究極の質問「どうして、私がいま、あなたから、この商品を買わなければならないのか?」
=「価値要素採掘マップ」別紙
人の心と行動がビジネスの結果を生み出す!(心→行動→現象)
商品情報は心が動かない!
買いたい!と思わないと絶対に買わない。・・・お客さんが頭の中で「価値」と認識したものだけが価値
感性情報→「動機付け→意思決定→行動」→売上
92p →→→「売れない!」最大の原因は、お客さんに価値が伝わっていないこと。
===その最大の原因は、この概念化・言語化がなされていないことである。→伝わらない!
(4/5)
ワクワク系マーケティング実践の鍵
何をやるか? →なぜやるか?
どうやるか?→いかに見えるか?
いかに考えるか?
考え方の基本(1)
お客様の行動を考える!(行動=買う)
感性(脳の構造)
考え方の基本(2)
ひとにフォーカスする!
考え方の基本(3)
収益源は顧客名簿(KSF)
×何をどのように売るか?
〇誰にいくら買ってもらうか?
(5/5)
経営のヒント164 ドラッカーの箴言① 「情報力」
「情報力」何を意味するか
「データは情報ではない。情報の原石にしかすぎない。原石にすぎないデータが情報となるには、目的の
ために体系化され、仕事に向けられ、意思決定に使われなければならない」
情報の専門家とは、道具としての情報をつくる者である。
だが、道具としての情報を、何のために、いかに使うかを決めるのは情報のユーザーである。
そのためには、ユーザー自身が、情報に精通しなければならない。
ところがほとんどの者が、自らの意思決定において情報の持つ意味を考えていない。
情報は、人間の行動に結びついて初めて知識となる。
かっては、とにかく情報を持つことが勝利への道だった。
軍隊でも企業でも同じだった。
ところが今では、誰もがクリックするだけで世界中のあらゆることについて情報を得られる。
その結果、情報力とは、情報を入手する力ではなく、情報を解釈して利用する力を意味することになった。
今やユーザー自身が、情報の専門家にならなければならない。
「コンピューターを扱う人たちは、より速いスピードとよい大きなメモリーに関心を持つ。
しかし、問題はもはや技術的なものではない。
いかにデータを利用可能な情報に転化するかである」
「未来への決断」ドラッカーより参照
アルビン・トフラー氏は、「パワーシフト」という著書で、情報を持つ者が力を持つと言いました。
人間の歴史を振り返ると、権力を持つ者は誰か?
つまりは「情報」を持つ者が、力を持つ・・・と洞察しました。
現代の 21世紀では、消費者です。生活者です。
インターネットの発達により、誰でもどこでもいつでも、発信、受信することが出来るようになりました。
そこで、大きな問題になっていることがあります。
「情報がありすぎて」困っているのです!
どれが本当に正しい情報か?必要な情報か?役に立つ情報か?
訳がわからなくなっているのです。混乱しています。
多くの情報を自分に役に立つようにアドバイスしてくれる「支援業者」が必要不可欠になったのです。
<経営のヒント>
データと情報、そして知識と智恵、
どこがどう違うのか?・・・・ここにヒントがあります。
情報や知識が多くあっても、現実に役に立たないのです。
自分の目的に添った形で、意思決定のために役立つように「智恵」に変えなければ価値がありません。情
報はすべて、過去のものです。
大切なことは、未来です。
未来に向けて判断、意思決定する基準(メジャー)が智恵となります。
経営のヒント221 「データ」と「情報」の違い
重要なことがある。
人が価値を感じるメカニズムは、お客さんの頭の中で価値が生まれる運命の瞬間を左右するものは、
お客さんの脳にどんな情報が入力されたかである。
ワインなら、DMに書かれた文言が、価値が生まれる瞬間を左右するということだ。
つまり、価値は情報によって生まれるということである。
われわれは何でも簡単に「情報」と呼んでしまうが、視覚から入力される情報であるDMの文面や、聴覚か
ら入力されるBGMなど、感覚器官から入力されるものすべて単純に「情報」とは呼ぶことはできず、
それは「データ」に過ぎないとの指摘がある。
情報学者である東京大学情報学環・西垣教授は、「データ」と「情報」は異なるものであり、「入力された人
がその情報を意味あるものとして捉えない限り、情報と呼べないのではないか」と指摘しているし、
工学院大学情報学部・椎塚久雄教授によれば、次の点は注意すべきことだ。
データはコミュニケーションを構築するための原材料であり、完全なメッセージではないので、コミュニケー
ションとしての価値がないと考える。(中略)データを整理して意味のある形にまとめ、適切な方法で提示し、
それを含むコンテクストを伝えることでデータは情報に変わることになる。 「感性システムのフレームワークと感性工学の展望」(感性工学 Vol.6 №4 2006年)
データが人の感覚器官を通じて受け取られたとき、その人の脳が働き、単なるデータが情報として意味あ
るものとして認識される。
それが「データが情報に変わる」瞬間である。
その意味において、例えば料理を全くせず関心もない人にとって、美味しい料理のレシピは単なるデータ
に過ぎないだろう。しかし料理好きの人にとっては、そのデータは情報として意味を帯びてくる。
「買いたい!」という情動を生み出すにおいても、脳が働くことによって受け取ったデータに意味が生じるこ
とで「情報」となり、それが買いたいという情動につながっていくのではないかと考えられる。
しかし企業社会においては、データと情報の違いはあまり認識されていない。
例えば小売店頭において、商品棚などに提示された POPから発信する情報を変えただけで、売上が変わ
った事例をもとに、情報の影響力の話をすると、しばしば受ける質問がある。典型的には、「売れたのは情
報うんぬんの話ではなく、単に未知の商品を紹介したからではないか」といったものだ。
このような誤解が生まれるのは、データと情報の違いが正しく理解されていないことも一因だ。
情報とは「生命体にとって意味作用を持つもの」であり、入力されたデータから受け手が意味を受け取った
ときに初めて情報となるのである。
現実問題として、売り手がどんなに買い手にとって買う価値がある商品だと思っていても、それが情報とし
て買い手に伝わらなければ情報は伝達されないのである。 参考著者「価値創造の思考法」小阪裕司
<経営のヒント>
いくら良い商品でも、お客さんが価値と感じなければ、売れない! 商品の持つ価値が概念化・言語化さ
れていないので、お客さんに伝わらない。だから買ってもらえないという構図です!
顧客から、「究極の質問」が売り手のあなたにあったら、どう答えますか?
「どうして、私が今、あなたから、この商品を買わなければいけないの?」
人は買う理由「動機」がなければ、行動しないのです。さて、あなたは答えることが出来ますか?