Upload
others
View
0
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
朝日生命盛岡中央通ビル
奥田昌治的野孝一
MASAHARUOKUDAKOIC川MATONO清水建設株設計本缶設備設計書52缶主査) (
清水建言受株設計本部設備設計部2缶
HFiサtサX実
朝日生命盛岡中央通ビルは盛岡市の中心部,中
央通りに面する官庁街の一角に計画された賃貸オ
フィスビルである。
盛岡市の景観ガイドラインによる高さ制限の中
で最大限の貸室面積を確保し,多様な規模のテナ
ント入居が可能なフレキシビリティの高いオフィ
ス空間を実現している。
1.建築概要
建物名称朝日生命感岡中央通ビル
所在地岩手県盛岡市中央通1丁目7-8
11,15
建築主朝日生命保険相互会社
設計監理清水建設㈱一級建築士事務所
用途地域商業地域
写真-1建物全景
2() 建築設備士 2003蝣3
敷地面積2,503.44m2
延床面積15,851.32m2
構造鉄骨造
階数地下1階,地上8階,塔屋1階
主用途事務所
工期2001年4月-2002年4月
施工清水建設・ハザマ・安藤建設・三建工
業建設工事共同企業体
2.建築計画
本建物は三方道路で不整形な敷地へのテーゼと
して,『正形オフィス+分散コア』による構成を採
用している。敷地中央に1,500m2の正形なオフィ
ス空間を配置し,その周辺の敷地の余剰部分に,
エレベーター・階段・wC等のコアを分散させた
ものである(図-1,図-2)c
正形オフィス部分は『ケージストラクチャー+
大黒柱』による架構としている。地震力をオフイ
写真-2 北側IF. [ft
写真-3貸室内
ス外部に3.2mピッチで配置された柱(ケージスト
ラクチャー)に負担させ,内部に軸力のみを負担
する大黒柱を配置したものである。 これにより約
50mX30mのフレキシビリティの高いオフィス空
間を実現し,分散コアは独立架構とし,地震力は
本体架構に負担させることでデザインの自由度を
高めている(写真-1-写真蝣4)c
基準階のレンタブル比は1フロア貸の場合86%
となっている。また,最大容積の確保と建築形態
のデザインを図る上で総合設計制度を活用した。
これにより建築外周部を公開空地として周辺に開
放し,娠わいのある都市環境を創出している。
3. 設備計画
本建物の設備計画の基本方針として,盛岡とい
う地域性とテナントビルとしての事業性を考えて
以下の7つのポイントを重視した。
(1)井水利用・外気冷房・ナイトパージ・全熱交
換器採用により省エネルギーを図る。
百eq。ーq5COォt)堰堰畷ォm
3:-:蝣.-:
L
8FL
7FL
L
5FL
4FL
3F L
2FL
昏1FL
l ボイラー室 ⊥
タワー・¥-$'.-
貸室
貸室
貸室
貸室
貸量
貸室
irs r
ー 貸室 H l 車路
a s ロ 井駄槽
図-2 断面図
写真14エントランスホール
(2)室内環境を改善させるために窓下ペリカウン
ターのスリットを利用したコールドドラフト
防止対策を行う。
(3)将来のテナント要求対応として給排水・換気
ダクト冷媒管スペース・屋上室外機スペニ
ス等を盛り込む。(4)設備スペースを合理的かつメンテナンス上も
無理なく配置し,貸室面積を最大限確保する。
(5)火兇時の避難安全性を高めるため加圧排煙シ
ステムを採用する。
(6)冬期に凍結,冷気の侵入によるビル設備に被
害がないように寒冷地対策を行う0
(7)人感センサー,昼光センサーによる共用部分の
照明制御を行うことにより省エネルギーを図る。
4,空調設備
4. 1空調設備
(1)井水利用の水魚源冷暖フリーマルチパッケージ
中間期・冬期のインテリアゾーンの内部発熱を
2003・3建築設備士21
図-3 各種省エネルギーシステムの効果(予測)
冷却塔
水熱源パッケージ熱源我
水魚源パッケージサS9
水魚簿パッケージ熱源機
熱交換芳
井水還元ポンプ
ボイラー
由 l 岨 外調機へ
CE:C′)ロコ
hi
M 冷媒管 鼎
↓ 十 ◆ 十鯛 ;,, Jf t
内 題可 児十 十 十 十冷暖フリJ 十
-! <= * ∫q
↓ 十 ↓ 十冷暖7 .}ヰ 十
症 洗浄水欄 給水
1
23l/つr/;(/)Sa
t I -III-I I
井水揚水ポンプ取水井戸
… ≡ IL…亨fli
井水槽 150m 3
図-4 空調配管系統図
回収し,ペリメーターゾーンの暖房に利用するこ
とができ,寒冷地でも外気温度に左右されず,能
力ダウンの小さな水熱源冷暖フリーマルチパッケ
ージを採用している。 さらに,井水は14-16℃で
あり,夏期には冷熱源,冬期には温熱源として水
熱源パッケージの熱源水と熟交換して利用するこ
とにより,省エネルギーを図る。 年間で9%の省
エネ効果があると算出した(図一3,図-4,図
5,写真-5)0
パッケージ室内機は最小テナント対応区画内に
ペリメーター・インテリア用に1台ずつ設置して
いる。吹出口は照明の幅と同寸法の角アネモを設
置し,吸込口は照明スリットから天井内に戻す天
22建築設備士2003蝣3
写真-5 熱交換器(井水-熱源水)
夏朋(7月-9月1
図-5井水利用制御設定値
井チャンバー方式である。 室内発熱は人月0.2人
・nr.照明負荷20W/m2,OAコンセント負荷
40W/m2(負荷率50%)を見込んでいる。
水熱源ヒートポンプマルチパッケージ
貸室総容量1780kW
ELVホール・リフレッシュコーナー
総容量190kW
密閉式冷却塔
725kWx3台
無庄式温水ヒーター(熱源水昇温・外気昇温用)
1,150kWX1台
貫流ボイラー(加湿用)
350kg/hx1台
プレート式熱交換器(井水一熱源水)
490kWx1台
(2)外気冷房
建設地である盛岡は東京に比べて外気冷房可能
外気冷房効果(盛岡と東京)
MWM
180J㈱
160.0状)
140.C耕)(fw)哨戒
㈱伽
独g
80,0状)
60,ォ氾
40. '縦1
201耕)
0
ー + 卵 + 東 京
湧 こ ′ ′
= 千 % . ■ ′
M ・ ~" 1 、
J m 、㌔ 言 j , . 汲 . 隻 .、 、
・ ・ 蝣 * 丁
f I 、 ′ \ :賢 舗 ′、 . 、 圭 ′ 載 …
† A 守 +
/ /
ー 1 _
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
図-6外気冷房効果(予測)
屋上より外気取入れ/ / ヰ
7 、貸 室 < x
廊 下
パ ス
II
P A C
j k
P A C
S
L J 置 = 男 In I
F M D c a v a . . I真 と
ア よ 。 排 気外 一
酎 去 機 外 孟 ふ 紬 .. 志 貸 預 言 ,
図-7 基準階ダクト平面図(1スパン)
凍結防止ヒーターイル 外詞機
排煙フアン兼用レタンフアン
-叫e I 蝣= >
i�".g >
外
⊂=争
且
【
t >
F 1 * F-2■鵜"1 貸室 十 ↓
8 T
●F-1 * F-2
I" I1 J 十 † ↓ ⊥◆ 酢
Fl1 才 IF-2
t I
I K
機械室
図-8空調ダクト系統図
な期間が20%ほど長く,外気冷房による省エネ効
果は高い(図-6)0 また,外気冷房用の外気はデ
ザインを建築と統合させるために,外壁面にある
柱型中空部を通して屋上より取り入れるように計
写真- 6 屋上外気冷房用外気取入れ口
写真-7外気冷房用外気導入ルート
画している(図-8,写真-6,写真-7)<屋上よ
り取り入れられた外気は貸室と廊下問に設置され
たパスにより廊下に排出される。 さらに,廊下に
排出された外気は廊下を「風の道」として流れ,
コア天井内に設置する排気フアンにより外部に排
出される(図-7)cナイトパージと合わせて年間
で11%の省エネ効果があると算出した。
中央監視からの外気冷房許可時(4-11月),外
気エンタルビと遼気エンタルビを比較し外気冷房
判断を行い,外気冷房運転を行う。 ただし,貸室
内のパッケージが1台でも暖房運転している場合
は外気冷房を運転を停止する。
外気冷房制御が起動した場合は,外気冷房用給
気フアン(F-1)と排気フアン(F-2)を運転
し,外気取入れダンパー(B),モーターダンパー
(C),CAVとモーターダンパー(D)を開,モー
2003蝣3建築設備士23
図19 外気冷房・ナイトパージシステム図
サ・-*. 椴t戚時
外気(屋上外調機より供給) 屋上外調機へ
顔 ICAV開 IM D (D)開
dec)間-
壁-
F 2(A;討 PA〔 ー
柱塑
# I
廊下貸室
貸室外気冷房時
外気(屋上外詞機より供給) 屋上外調機へ一議 函
C A Y M D (D )開
i: (C)開-
F 2
M D (
A ) B T P A C
盈廊下
貸室
(機掛ダンパ動作)
OOzE 囲T暮NMT
a-to コールドドラフト防止システム図
貸室ナイトパージ時
外気(屋上外詞機より供給なし)
m くコ CAⅤ閉 MD(D)閉
<OmVA¥
-F-2嘩iatk
M
(窯 ーPAC
盈
B f貸 室
貸室コールドドラフト防止
外気(屋上外調機より供給) 屋上外詞機-
顔 CA Ⅴ開 IM D (D)開
壁
ー
Fー2-サ F-lM D (A)BBヰ PA C
主型
……冷気 +
廊下畢 貸室
、\ ペリカウンタースリット
機器.ダンパ 玲房 /暖房(通常) l 外気冷房 l ナイトパージ I . コールドドラフト
パッケージ 通常運転 冷房運転 停止 通常運転
C A Ⅴ ○ C) × o
K -1 停止 運転 運転 運転
F- 2 停止 運転 (IN V制御) 運転 IN V 制御) 停止
M D (A × × 〉く C)
M D B × ○ ○ ×M D C ) 〉く ra (「 ×M D D ○ ○ × ○
○はダンパCAVの開状態を示す×はダンパ・CAVの閉状態を示す
24 建築設備士 2003・ 3
図-11各モードの動作
中間期(4月-6月,10-la月) 夏期(7月~9月)
図-12外気冷房・ナイトパージ制御設定値
タ-ダンパー(A)は閑とする。 また,貸室内の
パッケージが停止している場合は,当該外気冷房
用給気フアン(F-1)を停止し,排気フアン(F-2)
の風量を外気冷房用給気フアン運転台数に応じてイ
ンバータ制御を行う(図19,図-ll,図-12<
(3)ナイトパージ
中間期・夏期の夜間・早朝に貸室に低温の外気
を取り入れ,室内を冷却することにより空調立上
り時間を短くし,省エネを図る。夜間,外気エンタルビと運気エンタルビを比較
しナイトパージ判断を行い,さらに中央監視から
のスケジュール(7-9月4:00-6:00)に
よりナイトパージ運転を行う。
ナイトパージ制御が起動した場合は,外気冷房
用給気フアン(F-1)と排気フアン(F-2)を
運転し,外気取入れダンパー(B)とモーターダ
ンパー(C)を開,モーターダンパー(A)を閑に
切り替える。 また,CAVとモーターダンパー(D)
は閑とする(図-10,図-ll,図-12)<
(4)全熱交換器
外気処理空調機は全熱交換器組込み型とし,外
気と室内運気との熱交換により外気負荷の低減を
図る。年間で9%の省エネ効果があると算出した。
ローターはパッケージまわり制御の外気冷房運
転指令時には,間欠運転とする。
(5)コールドドラフト防止
冬期に,窓面を沿って下降した冷気を窓下ペリ
カウンターのスリットから吸込み,天井内に設置
された循環フアンによりパッケージ室内機に戻し,
ペリメーターゾーンのコールドドラフト防止を行
うシステムである(写責-8)t
写真-8窓際スリットの吸込み確認実験
暖房時,中央監視からのスケジュール(12-3
月)によりコールドドラフト防止運転を行う。
コールドドラフト防止制御が起動した場合,外
気冷房用給気フアン(F-1)を運転し,モータ
ーダンパー(A),CAVとモーターダンパー(D)は
問に切り替える。また,排気フアン(F-2)は
停止,外気取入れダンパー(B)とモーターダン
パー(C)は閑とする(図-ll)。
(6)将来対応
将来の空調増強対応としてPS内にパッケージ
冷媒管設置スペース,屋上には室外機設置スペー
スを確保している。 設備スペースを合理的かつメ
ンテナンス上も無理なく配置し,貸室面積を最大
限確保している。
(7)その他
外皮負荷低減するためにペアガラスを採用して
いる。草路上部の床冷え防止のために車路天井内
にヒーターを設置している0
4. 2換気設備
2-8階の基準階貸室用として屋上に北側系
統・東側系統・西側系統用に3台の外気処理空調
機を設置して換気を行っている。 1階の貸室用に
は単独で地下1階に外気処理空調機を設置してい
る。外気処理空調機は全熱交換器組込・外気冷房
対応とし,レタンフアンは排煙フアン兼用として
いる。基準階のブレーキングスポット設置時のテ
ナント局所排気対応として貸室天井内にスパイラ
ルダクト(200¢×3個/階)をフランジ止めとし
ている。将来テナント用として1階厨房想定範囲
の天井内に外気取入れダクト,排気ダクトをフラ
ンジ止めとし,排気ダクトは屋上まで設置している。
2003-3建築設備士25
外気処理空調機
2-8階貸室18,200mVhx3台
1階貸室:5,000mVhx1台
貸室以外の換気は下記の機械換気設備を設置している。
管理室,リフレッシュコーナーB他
:全熟交換型換気扇
便所,湯沸室,ゴミ置き場,ELV機械室他
:第3種換気
ボイラー室:第2種換気
地下機械室:第1種換気
4. 3排煙設備
2-8階の基準階貸室の排煙設備は建築基準法
施行令第129条の2,建設省告示第1441号に定めら
れた「階避難安全検証法(ルートB)」を採用し,
500m2以内ごとの防煙壁の免除,排煙風量を従来
の約1/3にしている。自主設置ではあるが,排煙作動時に階段室,
ELVシャフトを加圧して火災時の安全性を高め
ている。排煙フアンは外気処理空調機のレタンフ
アンと兼用としている。
1階の貸室は従来の排煙設備としている。
2-8階貸室10,800mVhx3台
1階貸室:60,000mVhx1台
4. 4自動制御・中央監視設備
本建物はLonWorksを採用している。 特定メー
カーに依存しないオープンなシステム構成とし,
将来の設備増設・更新を考慮したフレキシビリテ
ィの高いシステムとしている。
LonTalkの系統はフロア単位とし,ゲートウェ
イ(G/W)を経由して上位のE血ernet(TCP/
IP)に接続している。
受変電設備,給排水衛生設備,空調設備等のビ
ル全体の運営・管理を行うための中央監視装置を
1階管理室に設置している。 BMS設備のメニュー
としてはテナント計量(電気・水・ガス・空調用
電気),主要設備(熱源・衛生)ごとのエネルギー
使用量の計量,省エネルギー手法によるエネルギ
ー削減量,パッケージ室内機運転時間によるテナ
ント空調料金課金計算等を行っている。
5. 給排水衛生設備
5. 1給水設備
敷地前面道路より上水を引き込み,地下1階に
設置の受水槽に貯留後,加圧給水ポンプにて必要
26建築設備士2003-3
個所に供給している。 また,将来テナント用とし
て1階厨房想定範囲の天井内に給水管をバルブ止
めとしている。基準階のブレーキングスポット設
置対応として機械室内に給水管をバルブ止めとし
ている(3個/階)0 井水を地下の躯体利用の雑用
水槽に貯留後,WC洗浄水,冷却塔補給水として
利用している。
上水受水槽FRP製26m3(有効)
雑用水受水槽RC製36m3(有効)
上水加圧給水ポンプ50め×400L/minx55mAq
雑用水加圧給水ポンプ80¢×800L/minx60mAq
5. 2給湯設備
給湯方式は局所式としており,湯沸室に飲雑両
用貯湯式電気温水器,WC手洗いに貯湯式電気温
水器を設置している。
床置貯湯式電気温水器(湯沸室):50Lx3. 0kW
床置貯湯式電気温水器(WC手洗い)
:25Lx2.0kW
5. 3排水通気設備
排水は汚水・雑排水系統と雨水系統を公共下水
道に放流している。地下部分についてはポンプア
ップにて排水している。 将来テナント用として1
階厨房想定範囲の天井内に通気管,床下に排水目
皿をプラグ止めとしている。 基準階のブレーキン
グスポット設置対応として機械室内に通気管,排
水管をプラグ止めとしている(3個/階)0
5. 4衛生器具設備
器具,水栓類は節水型を採用し省資源に配慮す
るほか,基準階の便所はメンテナンスを考慮して
床上配管としている。 洗面器は自動混合水栓,小
便器は自動感知フラッシュバルブ,大便器は暖房
脱臭洗浄便座を採用している。
5. 5消火設備
消防法16項(イ)の複合用途に該当し,下記の消
火設備を設置している。
屋内消火栓設備(全館)
連結送水管設備(3階以上)
抱消火設備(革路・駐車場)
二酸化炭素消火設備(立体駐車場)
5. 6都市ガス設備
敷地前面道路より引き込み,ガスエンジンヒー
トポンプパッケージ,ボイラー,厨房(将来テナ
ント対応)に供給している。 将来テナント用とし
て1階厨房想定範囲の天井内にガス管をバルブ止
めとしている。
5. 7さく井設備
敷地内に取水井戸2本(300¢×30m),還元井
戸1本(300¢×20m)を掘り,地下躯体利用の井
水槽に貯留しているo井水は水熱源パッケージの
夏期は冷熱源,冬期は温熱源として利用,また,
雑用水としてWC洗浄水,冷却塔補給水にも利用
している。
6. 寒冷地対応
寒冷地対応として以下の対策を行っている。
①便所・機械室にはパネルヒーター設置
②屋外露出配管にはテープヒーター巻き
(彰熱源水・温水には不凍液を注入
④外調機は電気ヒーター設置・温水コイル内
強制循環運転制御
⑤冷却塔は電気ヒーター・コイル用循環ポン
プ設置
⑥屋外埋設給水管は凍結深度以下に埋設
⑦屋外の水栓は寒冷地仕様晶を採用
⑧乾式抱消火設備を採用
⑨ルーフドレン,立樋には投込みヒーター設置
7. 電気設備
7. 1受変電設備
屋外キュービクル型6,600V50Hzl回線
受電
受変電容量3,300kVA
契約電力竣工時870kW
引き込みは1回線受電であるが,将来用として
2回線受電が可能なように引き込み配管および屋
上に将来の盤スペースを確保している。
7. 2自家発電設備
屋外キュービクル塑230kVA
使用燃料A重油
防災用非常電源設備として設置されているが,
防兇設備の他,乗用エレベーター・給排水設備動
力にも電源供給可能となっている。
7. 3幹線動力投億
屋上キューピクルより2系統にて幹線を立下げ,
各階分電盤に電力を供給しているEPSは共用部
から保守点検が可能なようになっており,将来の
増設,改修時にも専有部に入ることなく共用部か
ら作業が可能なようになっている。
4叫
3α)
盲・蝣
*
1仰
0
†純榊蝣k'. l'i. 蝣一蝣'蝣>, Iタグ1 ,,ov
図113 外気冷房検証範囲
外気冷房効果(2階北・東)亨TS きろ ^ ~ E EK 3H =i'T g H ift T エ PI一 W :こ=
. i . l , k .
隼 ∩N∩抑I 守 u ーu
10`′110'610/ll10′昌610/2110/26合計10
図-14外気冷房効果(実測)
、 J・-・.
・*'*l -'・-*蝣-㍉
7. 4照明コンセント設備
事務所内の照明器具は,各種ルーバー取付け可
能な蛍光灯40Wx2灯用とし,机上面6001xを確
保している。
各階エレベーターホールは,昼光センサーによ
り照度補正および点滅制御を,さらにトイレは人
感センサーにより点滅を行い,省エネルギーを図
っている。
7. 5情報通信設備
電話およびテレビ幹線の他,将来対応用として,
屋上にはCSアンテナ設置スペースを3カ所確保
している。 通信ケーブル用引き込み配管を合計6
本用意している。
7. 6防犯・防災設備
自動火灸報知設備光電式煙感知器主体
ITV設備エントランスホール,車路,通用口
に設置
入館管理メインエントランス,サブエントラ
ンス,通用口の3カ所にカードリー
2003・3・建築設備士27
ダーおよび集合玄関機を設置。 サブ
エントランスにはカード式鍵管理
BOXを設置
7. 7融雪設備
外構および庇部に電気ヒーターによる融雪設備
を設置している。
融雪電力低圧引込47kW
7. 8昇降機設備
乗用エレベーター15人乗105m/分×3基
機械式駐車場設備106台収容
8. 外気冷房の検証
8. 1外気冷房の検証範囲
テナントが入居し,使用されている2階北・東
側部分で外気冷房によるエネルギー削減量を実測
により検証する(図-13)c
◇ ◇ ◇
8. 2外気冷房の効果
2階北・東側部分の外気冷房による10月のエネ
ルギー削減量は34%となることが確認できた。 こ
れは,計画時に予測した省エネ効果とほぼ同値で
あった(図-14)。
おわりに
当ビルには盛岡という地域性にあった省エネル
ギー手法を建築に統合させる形で織り込むように
計画している。今後も計画時の性能設定を検証す
るため,データの収集・分析を行う。
最後に,当ビルの計画・設計・施工にあたり多
大な協力を頂いた建築所有主をはじめ,建設に携
わった関係各位の皆様に,誌面をお借りしてお礼
申し上げます。
(平成14年11月8日原稿受理)
◇ ◇ ◇
講習会テキスト販売のお知らせ
「地方発の新エネルギー戦略」(平成14年10月17日実施)
<主な日次>
1自律分散型のまちづくり(西川よし-・大阪工業大学学長)
2CO2NO! !持続可能なまちづくり(滞章・東京都)
3新エネルギー事情(1)(大橋孝之・太陽光発電協会)
4新エネルギー事情(2)(東野政則・(有)ネクストエナゾ-)
5ソフトによる解決手法をさぐる(安藤泉・(秩)オフィスメイ)
※数に限りがございます. 在庫がなくなり次第販売を締め切ります。
価 格 3,500円(送料、税込み)
お申込みの際は、現金書留にて上記講習会テキスト希望の旨を明記したメモ同封の上、
下記までご送付ください。
申 込 先
(社)建築設備技術者協会
〒108-0073 東京都港区三田3-3-8サンフィールド11 1ル 電話03-3456-6641
28 建築設備I:・2003・3