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2016平成28年4 11 23 47 16 82 13 姿23 覧車を横目に、のんびりとスカイサ クルのペダルをぐ。 イラスト付き のり 券」は 1 100 DA T A 間入園者39 1201 平成 27 年度住所川区西尾6 - 35 - 11 クセス都電荒川線「荒川遊園地前」か 徒歩 3 休園日曜日 祝日の場合は翌日入館料中学生無料 土日祝100円)、 人200円、 65 以上100 1922 URLhttps://www.city.arakawa.tokyo.jp/yuuen/ 運営川区 92

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2016年(平成28年) 4

うららかな日差し。子どもた

ちの歓声。園内に一歩足を踏み

入れると、なんとも懐かしく温

かい気持ちになる。

あらかわ遊園の創設は192

2年(大正11)。失火で操業を

停止した煉瓦工場の跡地に作ら

れた。3万㎡と、東京ドームよ

り狭い敷地内に「のりもの広場」

「魚つり広場」「ふれあい広場」

などさまざまなゾーンがある。

運営は荒川区で、23区内で唯一

の公営遊園地として営業を続け

ている。

広報を担当する荒川区子育て

支援部荒川遊園課の野口敬司さ

ん(47)は言う。

「区の子育て支援部が運営を担

当していることからもわかるよ

うに、一番の特徴は子どもたち

が楽しめることを最優先に造ら

れた施設である点です」

中学生以下は平日の入園料が

無料になる。さらに、遊具も完

全に子ども向けに設計されてい

るため、他の多くの遊園地のよ

うに年齢制限や身長制限で乗れ

ないということは少ない。

平日は学校帰りの小中学生、

土日は家族連れが多い。また、

近隣の小学校や保育園が遠足で

訪れるなど、地域交流の場にも

なっている。ただでさえ安い入

園料は2004年(平成16)以

来、値上げしていない。

実際に園内を歩いてみると、

いたるところにゆるふわポイン

トがあった。

まず、入り口付近には〝シャ

ボン玉おじさん〞がいる。話を

聞いてみると、じつは売店のス

タッフで、「商品のシャボン玉

を吹いて販売を促進している」

とのこと。うーん、自由すぎる。

さらに、下町都電ミニ資料館

(ふれあいハウス)には館長の

伊藤信男さん(82)が趣味で作

ったダンボール製の都電車両が

展示されている。福島県は復興

プロジェクトの一環で県内の農

産物をアピールするイベントを

同園で開催したが、これをきっ

かけに交流が始まったという。

伊藤館長は会津鉄道とJR只見

線の車両模型を製作し、駅など

に寄贈した。

大型遊具は、観覧車、ファミ

リーコースター、メリーゴーラ

ンド、コーヒーカップ、スカイ

サイクル、豆汽車の6つ。どれ

もスローで牧歌的だ。

「とくにファミリーコースター

は時速13・7キロと日本でも

っとも遅いと言われています。

小さなお子さんも怖がらずに楽

しめるんです」(野口さん)

豆汽車に乗ってみたところ、

線路の脇の草むらで(おそらく)

野良猫が気持ちよさそうに昼寝

をしていて、限りない自由さに

思わず笑ってしまった。手描き

の看板も多く、親戚の家に遊び

に来たような、まったりとした

安心感がある。

利用者の声を反映し、よりよ

い遊園地にするという姿勢にも

注目だ。たとえば、「動物たち

がいる檻が狭くてかわいそう」

という声を受け入れ、改築によ

ってスペースを広くしたことも

あった。広く利用者から愛され

る遊園地の裏には、こうした地

道な努力がある。

なお、駅から園までの道に

は、昔ながらの駄菓子屋や雑誌

やテレビでも紹介された「たこ

せん」(海老せんべいにたこ焼

きを挟んだもの)の店が並ぶ。

ひとしきり楽しんだ後、家に

帰るために乗り込むのが、ゆっ

くりと走る路面電車という点も、

またよいではないか。

(石原たきび)

テーマパーク力あらかわ遊園東京都荒川区

地方へ行くとゆるくふんわりとした遊園地があり、妙になごんでしまう。

でも、じつは東京23区内にも昭和の香り漂う遊園地がある。

日本一スローな

コースターが走る

観覧車を横目に、のんびりとスカイサイクルのペダルを漕ぐ。

イラスト付きの「のりもの券」は1枚100円。

気持ち良さそうにシャボン玉を吹く

おじさん。この方は売店のスタッフで

遊んでいるわけではないらしい。

右/ふく扇の「たこせん」はあらかわ

遊園名物

左/仔牛の「ユズ」くんは、

まだ1歳。

都電ミニ資料館に展示されている電

車模型。段ボールで作ったとは到底思

えないクオリティの高さだ。

D A T A年間入園者数●39万1201人(平成27年度)住所●荒川区西尾久6-35-11アクセス●都電荒川線「荒川遊園地前」から徒歩3分休園日●火曜日(祝日の場合は翌日)入館料●小中学生無料(土日祝100円)、大人200円、65歳以上100円開園年●1922年URL●https://www.city.arakawa.tokyo.jp/yuuen/運営者●荒川区

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