14
2015 年第 2 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN ® の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 非ホジキンリンパ腫 NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ® ) NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン) 2015年 第2NCCN.org

NCCN Guidelines Version 2 プリンアナログ+リツキシマブ Else M, Osuji N, Forconi F, et al. The role of rituximab in combination with pentostatin or cladribine for the

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NCCN Guidelines Version 2.2015

2015年第 2版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

非ホジキンリンパ腫

NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®)

(NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン)

2015年 第2版

NCCN.org

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NCCN Guidelines Version 2.2015 辺縁帯リンパ腫

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有毛細胞白血病

2015年 第2版

NCCN.org

NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®)

(NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン)

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NCCN Guidelines Version 2.2015

有毛細胞白血病

注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

ガイドライン索引

NHL 目次

考察

2015年第 2版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

診断a 精査

必須:

末梢血の形態学的検査で特徴的な有毛細胞を認め、骨髄生

検標本でレチクリンの増加を伴う特徴的な浸潤像を認め

る。Dry tap となることも多い。

診断確定および有毛細胞白血病と hairy cell leukemia

variant の鑑別には、IHCおよびフローサイトメトリーが

必須であるb。

確定診断ができる免疫表現型検査 c,d

IHCパネル:CD20、CD25、CD123、cyclin D1

または

フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:

CD3、CD5、CD10、CD11c、CD19、CD20、CD22、

CD25、CD103

特定の状況で有用:

以下を検出する分子生物学的分析:IGHV遺伝子の変異状態

BRAF の配列決定による V600E変異検出または IHCによる

変異型 BRAF の検出

Annexin A1

必須:

身体診察:脾臓および/または肝臓の腫大を認める;

末梢リンパ節腫大を認める(まれ)

Performance Status

末梢血検査

血算、白血球分画、血小板数

腎機能に特に注意して生化学検査(comprehensive

metabolic panel)

LDH

骨髄生検±骨髄穿刺

リツキシマブを考慮している場合は、B型肝炎検査e

妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定し

ている場合)

特定の状況で有用:

診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT

妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い

a このガイドラインは有毛細胞白血病に適用されるが、hairy cell leukemia

variantには適用されない。Hairy cell leukemia variant の治療に関するデータは十分に得られていない。

b Hairy cell leukemia variantは CD25-、CD123-、annexin A1-を特徴とする。このことが variant form と古典的な HCLを鑑別するのに有用である。

c 典型的な免疫表現型:CD5-、CD10-、CD11c+、CD20+(強陽性)、CD22+、CD25+、CD103+、CD123+、cyclin D1+、annexin A1+。単球減少が特徴的である。

d 成熟 B細胞腫瘍と成熟 NK/T細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子

検査の利用(NHODG-A)を参照。 e 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B型肝炎検査が適応と

なる。この検査には、危険因子のない患者では B型肝炎表面抗原と B型肝炎コア

抗体を含める。危険因子がある患者と B型肝炎の既往がある患者では、e抗原を

追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサル

トする。

HCL-1

初回治療(HCL-2)を参照

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有毛細胞白血病

注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

ガイドライン索引

NHL 目次

考察

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初回治療 h 治療適応 フォローアップ 再発・難治性

h

初回治療と同じプリ

ンアナログの再投与

±リツキシマブ

初回治療と異なるプ

リンアナログ±リツ

キシマブ

1 年以上で

再発

経過観察 適応なし

治療適応と

なるまで経

過観察

全身症状あり

脾臓の不快感

繰り返す感染症

ヘモグロビン<12g/dL

血小板数<100,000/μL

好中球数<1000/μL

完全奏効g

増悪 1 年未満で

再発 クラドリビン f

ペントスタチン 適応あり

Vemurafenib i

臨床試験

初回治療と異なるプ

リンアナログ±リツ

キシマブ

インターフェロン α

リツキシマブ単独

完全奏効

未満g

次の文献から改変: Grever MR. How I treat hairy cell leukemia. Blood 2010;115:21-28.

f 生命を脅かす活動性感染症または慢性感染症がある患者には、クラドリビンを投与してはならない。

g 完全奏効は、血球数が回復し(ヘモグロビン>12g/dL、好中球数>1500/μL、血小板数>100,000/μL)、骨髄生検または末梢血検体の形態学的検査で

HCL細胞が消失し、身体診察で臓器腫大の消失がみられ、かつ疾患の症状が消失した場合と定義する。微小残存病変の根絶(フローサイトメトリー、

免疫組織化学検査または分子生物学的分析で判定)が有益かどうかは、現時点で証明されていない。 h 治療に関する参考文献(HCL-A)を参照。

i プリンアナログによる治療で反応がみられない場合。

HCL-2

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮

(NHODG-Bを参照)

モノクローナル抗体とウイルスの

再活性化(NHODG-B)を参照

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有毛細胞白血病

注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

ガイドライン索引

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考察

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治療に関する参考文献

HCL-A

プリンアナログ+リツキシマブ Else M, Osuji N, Forconi F, et al. The role of rituximab in combination with pentostatin or cladribine for the treatment of recurrent/refractory hairy cell leukemia. Cancer 2007;110:2240-2247. Else M, Dearden CE, Matutes E, et al. Rituximab with pentostatin or cladribine: an effective combination treatment for hairy cell leukemia after disease recurrence. Leuk Lymphoma 2011;52 Suppl 2:75-78. Ravandi F, O'Brien S, Jorgensen J, et al. Phase 2 study of cladribine followed by rituximab in patients with hairy cell leukemia. Blood 2011;118:3818-3823. Gerrie AS, Zypchen LN, Connors JM. Fludarabine and rituximab for relapsed or refractory hairy cell leukemia. Blood 2012;119:1988-1991.

インターフェロン α Damasio EE, Clavio M, Masoudi B, et al. Alpha-interferon as induction and maintenance therapy in hairy cell leukemia: a long-term follow-up analysis. Eur J Haematol 2000;64:47-52. Benz R, Siciliano RD, Stussi G, Fehr J. Long-term follow-up of interferon-alpha induction and low-dose maintenance therapy in hairy cell leukemia. Eur J Haematol 2009;82:194-200. Vemurafenib Tiacci E, et al. Vemurafenib is highly effective in hairy cell leukemia [abstract]. Haematologica 2014;99(s1): Abstract S696.

プリンアナログ単剤

Flinn IW, Kopecky KJ, Foucar MK, et al. Long-term follow-up of remission duration, mortality, and second malignancies in hairy cell leukemia patients treated with pentostatin. Blood 2000;96:2981-2986. Goodman GR, Burian C, Koziol JA, Saven A. Extended follow-up of patients with hairy cell leukemia after treatment with cladribine. J Clin Oncol 2003;21:891-896. Zinzani PL, Tani M, Marchi E, et al. Long-term follow-up of front-line treatment of hairy cell leukemia with 2-chlorodeoxyadenosine. Haematologica 2004;89:309-313. Chadha P, Rademaker AW, Mendiratta P, et al. Treatment of hairy cell leukemia with 2-chlorodeoxyadenosine (2-CdA): long-term follow-up of the Northwestern University experience. Blood 2005;106:241-246. Robak T, Jamroziak K, Gora-Tybor J, et al. Cladribine in a weekly versus daily schedule for untreated active hairy cell leukemia: final report from the Polish Adult Leukemia Group (PALG) of a prospective, randomized, multicenter trial. Blood 2007;109:3672-3675. Else M, Dearden CE, Matutes E, et al. Long-term follow-up of 233 patients with hairy cell leukaemia, treated initially with pentostatin or cladribine, at a median of 16 years from diagnosis. Br J Haematol 2009;145:733-740. Zenhausern R, Schmitz SF, Solenthaler M, et al. Randomized trial of daily versus weekly administration of 2-chlorodeoxyadenosine in patients with hairy cell leukemia: a multicenter phase III trial (SAKK 32/98). Leuk Lymphoma 2009;50:1501-1511. Dearden CE, Else M, Catovsky D. Long-term results for pentostatin and cladribine treatment of hairy cell leukemia. Leuk Lymphoma 2011;52 Suppl 2:21-24. Grever M, Kopecky K, Foucar MK, et al. Randomized comparison of pentostatin versus interferon alfa-2a in previously untreated patients with hairy cell leukemia: an intergroup study. J Clin Oncol 1995;13:974-982. Tallman MS, Hakimian D, Variakojis D, et al. A single cycle of 2-chlorodeoxyadenosine results in complete remission in the majority of patients with hairy cell leukemia. Blood 1992;80:2203-2209. Kraut EH, Bouroncle BA, Grever MR. Low-dose deoxycoformycin in the treatment of hairy cell leukemia. Blood 1986;68:1119-1122.

リツキシマブ Lauria F, Lenoci M, Annino L, et al. Efficacy of anti-CD20 monoclonal antibodies (Mabthera) in patients with progressed hairy cell leukemia. Haematologica 2001;86:1046- 1050. Nieva J, Bethel K, Saven A. Phase 2 study of rituximab in the treatment of cladribine-failed patients with hairy cell leukemia. Blood 2003;102:810-813. Thomas DA, O'Brien S, Bueso-Ramos C, et al. Rituximab in relapsed or refractory hairy cell leukemia. Blood 2003;102:3906-3911.

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ガイドライン索引 NHL 目次

考察

NCCN Guidelines Version 2.2015

非ホジキンリンパ腫

考察

NCCNのエビデンスとコンセンサスによるカテゴリー

カテゴリー1:高レベルのエビデンスに基づいており、その介入が適切で

あるという NCCNの統一したコンセンサスが存在する。

カテゴリー2A:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介入

が適切であるという NCCNの統一したコンセンサスが存在する。

カテゴリー2B:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介入

が適切であるという NCCNのコンセンサスが存在する。

カテゴリー3:いずれかのレベルのエビデンスに基づいてはいるが、その

介入が適切であるかという点で NCCN内に大きな意見の不一致がある。

特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

有毛細胞白血病

診断

有毛細胞白血病(HCL)は、インドレントな B 細胞性白血病のまれな

病型で、リンパ性白血病全体の約 2%を占める 1。典型的には白血病細

胞が骨髄および脾臓に浸潤し、ときに肝臓およびリンパ節にも浸潤を

認める。HCL の臨床像は疲労と筋力低下からなる症状が特徴で、ほと

んどの患者が脾腫(症候性または無症候性)と汎血球減少を来した状

態で受診する 1,2。さらに、肝腫大および/またはリンパ節腫大がみられ

ることがある。また、繰り返す日和見感染症が診断の契機となる場合

もある 1,2。

HCL の診断確定には、末梢血塗抹および骨髄生検標本の形態学的評価

に加え、免疫組織化学(IHC)および/またはフローサイトメトリーによ

る詳細な免疫表現型検査が不可欠である。HCL の白血病細胞は、大き

さは小型から中型で、核の形状は円形または卵円形もしくは凹凸がみら

れ、核の境界は明瞭である。顕著な毛状突起を認める細胞質が HCL の

特徴である 3,4。骨髄生検での組織学的検査では、レチクリン線維の増

生を伴う毛様細胞の浸潤像が認められるが、その結果として「dry tap」

となることも多い。一部の HCL 患者では骨髄低形成を認めることがあ

り、この点を認識しておくことが、再生不良性貧血の誤まった診断を避

ける上で重要である 3,4。前述のように、免疫表現型検査が診断の確定

に不可欠である。HCL variant はよりアグレッシブな疾患経過をたどる

傾向があり、HCL 向けの標準治療では反応が得られない場合があるた

め、HCL variant を古典的な HCL と区別する必要もある 4,5。2008 年の

WHO 分類によると、HCL variant は古典的な HCL とは生物学的に異な

る別の疾患エンティティとみなされている 4。免疫学的表現型検査に用

いる IHC パネルには、マーカーとして CD20、CD25、CD123 および

cyclin D1 を含めるべきである。特定の状況では、annexin A1 が有用と

なりうる。さらに、フローサイトメトリーによる分析では、マーカーと

して CD3、CD5、CD10、CD11c、CD19、CD20、CD22、CD25 およ

び CD103を含めるべきである。古典的な HCLで典型的にみられる免疫

表現型は、CD5-、CD10-、CD11c+(強陽性)、CD20+(強陽性)、

CD22+(強陽性)、CD25+(強陽性)、CD103+、CD123+(強陽性)、

cyclin D1+、annexin A1+である 1,2,6,7。対照的に HCL variantは、一様に

CD25-かつ annexin A1-である 1,2,6。

HCL は胚中心後 B 細胞由来であると推定されていることに一致して、

HCL 症例の大多数(80~90%)では、免疫グロブリン重鎖可変領域遺

伝子(IGHV)の体細胞超変異(somatic hypermutation)が認められる1,8,9。HCL で IGHV が未変異の場合については、プリンヌクレオシドア

ナログによる単剤療法に対して初回治療難反応性となり、急激に増悪

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考察

NCCN Guidelines Version 2.2015

非ホジキンリンパ腫

する傾向が示されている 9。そのため未変異の IGHV は、これまで行わ

れてきた治療法での予後不良の予測因子として有用である可能性があ

る。最近になって、HCL 患者で BRAF 遺伝子の V600E 変異が同定さ

れた 10。昨年には、発表されたいくつかの報告において、検査された

すべての HCL 症例で一貫して BRAF の V600E 変異が認められたこと

が示された一方、B 細胞性の他の白血病またはリンパ腫症例では、こ

の変異が認められなかった 10-13。興味深いことに、最近の研究で、

HCL variant 患者 6,14と少数例の古典的 HCL 患者で BRAF の V600E 変

異は認められなかったと報告されており、後者においては BRAF が野

生型の症例の約半数で IGHV遺伝子の VH4-34再構成も認められた 14。

更なる研究が必要であるものの、BRAF の V600E 変異は、HCL を他の

B 細胞性リンパ増殖性疾患と鑑別するための信頼性の高い分子マーカ

ーとして有用となる可能性がある。さらに、この変異の存在は、HCL

に対する新たな分子標的療法の開発に利用できるかもしれない。特定

の状況では、IGHV 遺伝子の変異状態を判定し、BRAF の V600E 変異

を検出する分子生物学的分析が有用となりうる。

精査

新たに診断された HCL に対する初診時の精査には、脾臓、肝臓および/

またはリンパ節(ただし、末梢リンパ節腫大が認められることはまれで

ある)の触知されるような腫大に留意した徹底的な身体診察と

Performance Statusの評価を含めるべきである。臨床検査による評価に

は、白血球分画を含む血算と生化学検査[comprehensive metabolic

panel])を含む標準的な血液検査を含めるべきである。特に、HCL の

治療に使用する薬物(例えば、ペントスタチン)が腎排泄であることを

考慮して、腎機能の綿密な評価が推奨される。さらに、血清乳酸脱水素

酵素(LDH)値を測定すべきである。骨髄生検を単独または骨髄穿刺と

同時に施行すべきである。リツキシマブを含むレジメンでの治療を考慮

している患者では、B 型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化リスクが高ま

るため、B 型肝炎検査が推奨される。特定の状況では、診断に堪えうる

胸部、腹部および/または骨盤の造影 CTが有用となりうる。

治療選択肢

この数十年間で、HCL 患者に対する治療戦略は、インターフェロンの

使用からプリンアナログの単剤療法、さらに分子標的薬のリツキシマ

ブを用いた免疫化学療法へと進化してきた。インターフェロン α は、

HCL の治療(寛解導入療法と維持療法の両方)で初めて有効性が示さ

れた治療薬であり、この薬剤による長期治療成績からは、持続的な病

勢コントロールを達成できる可能性が示唆された 15-17。その後、ペン

トスタチンやクラドリビンなどのプリンアナログの導入により、HCL

の初回治療は、大部分がこれらの薬剤の使用に移行した。ペントスタ

チンの単剤投与では、ほぼすべての HCL 患者で奏効が得られることが

示されており、完全奏効(CR)割合は 75~90%と高い 18-24。この成

績はインターフェロン αで報告された低い CR 割合(約 15%)と対照

的である 16,17,21。未治療の HCL 患者(評価可能例 N=313)を対象と

してインターフェロン α とペントスタチンを比較したランダム化第 III

相グループ間共同試験では、ペントスタチンによりインターフェロン

αと比較して CR 割合(76% vs 11%;P<0.0001)と無再発生存期間

の中央値(追跡期間中央値 57 ヵ月時点で未達 vs 20 ヵ月;P<

0.0001)に有意な改善が得られた 21。生存期間では治療群間に有意差

が認められなかったが、クロスオーバーデザインが採用されたことか

ら、この解析は複雑なものとなった。ペントスタチンを評価した複数

の試験での長期追跡では、10 年無病生存(DFS)割合が約 65~70%、

10 年全生存(OS)割合が 80~90%と報告され、DFS の中央値は約

16 年であった 18,20,23。これと同様の良好な成績が、大半の被験者が既

治療患者であった試験 23 やインターフェロンによる最初の治療が不成

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考察

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非ホジキンリンパ腫

功に終わった場合にペントスタチンへのクロスオーバーが許可された

試験 20,21でも認められた。ペントスタチンのランダム化第 III 相試験で

特に多く報告された毒性は、grade 3~4 の好中球減少(20%)と、抗

生物質の静脈内投与を要したもの(27%)を含む感染症(全 grade で

53%)であった 21。ペントスタチンによる治療を受けた多数例(N=

238)を対象とした後方視的研究で特に多くみられた毒性は、grade 3

~4の血小板減少(15%)、grade 3~4の好中球減少(8%)、発熱性

好中球減少症(17%)、確定診断された感染症(6%)であったが、こ

の解析については、当初から血球減少がみられた患者のデータが治療

開始から 2ヵ月間にわたり除外されていた点に留意すべきである 23。

クラドリビンは、HCL に有意な活性を示す別のプリンアナログである。

クラドリビン単剤で 80~98%という高い CR 割合が得られたことが報

告されている 18,19,25-31。長期追跡データでは、DFS または寛解期間の

中央値が 8 年を超え、12 年 OS割合が約 80~90%であった 25-27,31。ク

ラドリビンについては複数の投与経路(皮下注射のボーラス投与と持

続静注)および投与スケジュール(例えば、1 日 1 回と週 1 回)が評

価されており、いずれも有効性および毒性プロファイルは類似するこ

とが示された 32-35。クラドリビンで特に多くみられた毒性は、grade 3

~4 の好中球減少(大多数の患者[約 65~85%]で認められた)、発

熱性好中球減少症(約 40%)、grade 3~4 の血小板減少(約 20%)

および感染症(約 10%)であった 29-31。

全体として、ペントスタチンとクラドリビンの単剤療法での成績は同

等とみられ、HCL 患者ではどちらの薬剤でも持続的な寛解が得られる

ことが明らかになっている 18,36。さらに、どちらの薬剤でも、初回治

療後の再発時に同じ薬剤による再治療を受けた患者の大半で 2 回目の

CRが得られることが示されており、このような 2回目以降の奏効期間

は、治療のたびに短くなったものの、全般的には持続的であった 18,26,29。

プリンアナログの使用例を長期間追跡した研究では、一次治療後には

約 35~40%の患者が最終的に再発することが報告された 18,25,26,36。

Scripps Research Institute でクラドリビンによる治療を受けた患者

(長期データが得られた評価可能症例数は N=207)の長期追跡データ

によると、初回治療での CR 割合は 95%で、全奏効例における奏効期

間中央値は 98 ヵ月(範囲:8~172 ヵ月)であった 26。初回治療での

奏効例のうち 37%で再発がみられ、無再発期間の中央値は 42 ヵ月

(範囲:8~118 ヵ月)であった。再発後にクラドリビンによる再治療

を受けた患者(n=59)では、CR割合が 75%となり、第 2寛解の持続

期間の中央値は 35 ヵ月であった 26。その後も、これらの奏効例のうち

20 例(33%)で 2 回目の再発がみられ、うち 10 例がクラドリビンに

よる再治療を受けた。それらの患者における CR 割合は 60%で、奏効

期間の中央値は 20 ヵ月であった 26。したがって、プリンアナログによ

る治療で 1 回目の持続的寛解が得られた後に再発した患者では、同じ

薬剤を用いた再治療である程度の期間の病勢コントロールが得られる

可能性がある。また、別のプリンアナログを使用する治療によっても、

再発例において同程度の頻度で 2 回目の寛解が得られることが示され

ている 23,36。

プリンアナログによる再治療では、治療を繰り返すたびに寛解期間が短

くなるという観察結果を踏まえて、プリンアナログによる治療後に再発

した HCL 患者の管理における他の薬剤の使用が検討されている。その

ような薬剤の 1 つが抗 CD20 キメラモノクローナル抗体のリツキシマ

ブで、B 細胞性のリンパ腫および白血病でかなりの効果が認められてい

る。CD20 は HCL 患者でも一般的に高度に発現しているため、治療標

的となりうる。いくつかの研究により、プリンアナログによる治療後に

再発した HCL 患者の治療におけるリツキシマブ単剤の役割が評価され

ている 37-40。少数の患者(N=10)を対象とした初期の試験では、リツ

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考察

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非ホジキンリンパ腫

キシマブが標準用量(375mg/m2を週 1 回、4 週間)で投与されたが、

ORR は 50%で、CR 割合はわずか 10%であった 37。患者がリツキシマ

ブより前に受けていた治療の数は中央値で 2 レジメン(範囲:2~3 レ

ジメン)であった。クラドリビンによる治療後に再発した HCL 患者

(N=24)を対象とした第 II 相試験では、リツキシマブによる ORR が

25%となり、CR 割合は 13%であった 38。この試験でも前治療数の中

央値は 2 レジメン(範囲:1~4 レジメン)であったが、前治療で難治

性と判定された患者は含まれていなかった。同じくクラドリビンによる

治療後に再発したが治療歴は少ない(前治療数の中央値が 1レジメン)

HCL 患者(N=25)を対象とした別の第 II 相試験では、リツキシマブ

による ORR および CR 割合がそれぞれ 80%と 32%であった 40。再発

HCL 患者(N=15;53%は前治療歴が 2 レジメン以上)を対象として

リツキシマブの(標準の週 1 回 4 週間投与ではなく)週 1 回 8 週間投

与を評価した、より小規模な試験では、ORR と CR 割合がそれぞれ

80%と 53%であった 39。治療開始からの期間の中央値が 18ヵ月となっ

た時点で、奏効例のうち再発した患者は 5例(42%)であった。

前述の研究結果から分かるように、再発 HCL 患者にリツキシマブを単

剤で投与する場合、よく見積もってもわずかな効果しか得られないと

みられる。そこで最近の研究では、再発・難治性および未治療の HCL

患者を対象として、プリンアナログとの併用(同時または逐次投与)

でリツキシマブが評価されている 41-44。プリンアナログによる単剤療

法後に再発した既治療 HCL 患者(N=18;前治療数の中央値は 2 レジ

メン、範囲は 1~6 レジメン)を対象とする後方視的研究では、リツキ

シマブとペントスタチンまたはクラドリビンとの併用によって 89%の

CR 割合が得られていた 41。追跡期間中央値 36 ヵ月の時点で、すべて

の患者が CR を維持していた。この併用アプローチでの 3 年再発率は

7%と推定された 41。最近の第 II相試験では、未治療の HCL患者(N=

36;HCL variant 5例)を対象として、クラドリビンに続いてリツキシ

マブを投与(週 1 回、8 回投与)する治療(逐次併用)が評価された44。このレジメンにより、すべての患者で CR が得られた。追跡期間中

央値 25ヵ月の時点で、CR期間の中央値は未達であった。HCL variant

患者の 1 例で再発がみられた 44。治療終了時に微小残存病変(MRD)

の評価を受けた古典的 HCL の患者のうち、MRD 陰性であることが確

認された患者の割合は、マルチパラメーターフローサイトメトリーで

79%、コンセンサスプライマーによる PCR 解析で 70%であった 44。

Grade 3~4 の感染症が 33%の患者にみられた(全例で消失)。これ

を除けば、このレジメンの忍容性は良好で、その他に grade 3~4 の非

血液毒性は報告されなかった 44。別のプリンアナログ(フルダラビ

ン)とリツキシマブの併用治療を受けた再発・難治性 HCL 患者(N=

15)で得られたデータの後方視的に解析した小規模研究では、全例で

奏効が得られていた(ただし、CR と PR を分類したデータは入手でき

なかった)45。追跡期間中央値 35ヵ月の時点で、14例(93%)が無増

悪の状態を維持しており、1 例は進行により死亡した。5 年無増悪生存

および OS割合は、それぞれ 89%と 83%であった 45。こうしたリツキ

シマブと併用した場合のフルダラビンの有望な成績を確認するために、

さらに前方視的研究が必要である。

HCL の治療用として試験されている薬剤として、遺伝子組換え免疫毒

素(例えば、細菌外毒素に抗 CD22 抗体断片を融合させた蛋白である

BL22 および HA22)があり、第 I/II 相試験で有望な奏効割合(ORR 約

70~85%、CR 割合 45%)が示されている 46,47。前記で簡単に言及し

たように、BRAF 変異を標的とする薬剤も HCL の治療における今後の

検討対象として有望とみられる。Vemurafenibは、変異型 BRAFキナー

ゼ(V600E 変異を有する BRAF キナーゼを含む)を阻害する経口薬で、

BRAF の V600E 変異を有する転移性または切除不能黒色腫患者の治療

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考察

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非ホジキンリンパ腫

法として承認されている 48。最近の 2つの症例報告では、従来の治療法

(プリンアナログを含む)で難治性となったか治療後に再発した HCL

患者に対して vemurafenib による治療が施行され、CR が得られた 49,50。

HCL 患者におけるこの薬剤の使用は、有望ではあるものの、まだ試験

段階にあり、HCL における BRAF 阻害薬の役割を評価するには、大規

模臨床試験によるデータが必要である。現在進行中の第 II相試験では、

再発・難治性 HCL 患者における vemurafenib の有効性および安全性を

検証している(clinicaltrials.gov登録コード:NCT01711632)。

NCCN の推奨

新たに HCL と診断された患者の全例で速やかに治療が必要になるわけ

ではないことから、治療開始を決定するにあたって臨床判断が必要に

なる。治療開始の適応としては、消耗性の疲労症状の出現、脾腫によ

る不快感、血球減少などが考えられる。症状がみられない患者では、

適応となるまで入念な経過観察(「watch and wait」アプローチ)を継

続することが最良の管理方針となるであろう。

現行の NCCN ガイドラインは、古典的な HCL に適用されるものであ

り、HCL variant には適用されない。現時点では、HCL variant 症例に

最適な管理方針を決定するにはデータが不足している。

初回治療およびフォローアップ

治療適応のある患者に対して、当 NCCN ガイドライン委員会は、いず

れかのプリンアナログ(クラドリビンまたはペントスタチン)による

初回治療を推奨している。2 つのプリンアナログの有効性を比較した

ランダム化比較試験のデータは得られておらず、両剤とも HCL の臨床

試験をもって大規模に評価されてきた。ただし基本的に、生命を脅か

す活動性感染症または繰り返す(慢性)感染症がみられる患者では、

クラドリビンの使用は避けるべきである。

プリンアナログによる初回治療で CR が得られた患者には、追加治療

の適応(再発)となるまで、経過観察を継続すべきである。CR は、血

算値が正常化し(例えば、ヘモグロビン> 12g/dL、好中球数>

1,500/μL、血小板数>100,000/μL)、骨髄生検または末梢血検体の形

態学的検査で HCL 細胞が消失し、身体診察で臓器腫大の消失がみられ、

かつ疾患の症状が消失した場合と定義される 3。奏効が得られた患者に

おける MRD の状態の役割については、現時点で明確ではない。初回

治療での反応が CR未満であった患者は、CRから 1 年以内に再発した

患者と同様に管理すべきである(下記の「二次治療」を参照)。

二次治療

再発・難治性 HCL 患者に対する治療選択肢は、初回治療による寛解の

質および持続期間に依存する 3。上記の考察で述べたように、初回治療

で持続的な CR が得られた患者では、同じ薬剤による再治療が有益と

なる可能性がある。CR が持続的となった患者(すなわち、最初の奏効

から 1 年以降に再発した患者)に対する二次治療の選択肢には、同じ

プリンアナログによる再治療の単独またはリツキシマブとの併用と、

別のプリンアナログによる治療の単独またはリツキシマブとの併用な

どがある。初回治療で CR が得られて 1 年以内に再発した患者と初回

治療での反応が CR 未満であった患者に対する二次治療の選択肢には、

臨床試験への参加(可能な場合)、別のプリンアナログ単独またはリ

ツキシマブとの併用、リツキシマブ単独、インターフェロン α などが

ある。

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非ホジキンリンパ腫

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