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Leyendo Hiragana - Historias para niños 1 Lecturas básicas PRACTICANDO HIRAGANA 02 - さるかに

Leyendo Hiragana - Historias para niños - 02 - Sarukani

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Leyendo Hiragana - Historias para niños

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Lecturas básicas

PRACTICANDO HIRAGANA

02 - さるかに

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Leyendo Hiragana - Historias para niños

さる

かに

さるかに

むかし、 ある 山(やま) の ふもと に、

一(いつ) ぴき の かに が いました。

ぽかぽか と あたたかい 春(はる) の 日(ひ) の

こと です。 かに は ちかく の 川(かわ) の

ほとり を、 のんびり さんぽして いました。

すると、 だれ が おとして いった の か、

草(くさ)むら に 大(おお)きな にぎりめし が

ごろん と ひとつ、 おちて いました。

「これ は、 いい もの を みつけた よ。」

Notas:

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さるかに

そこ へ、 さる が やって きました。

くいしんぼう の さる は、 にぎりめし を みる と、

ほしく なりました。

「かに さん。 にぎりめし より、 おれ が ひろった かき の

たね の

ほう が、 いい よ。 にぎりめし は たべちゃえば なく なって

しまう けど、 かき の たね は 土(つち) に うめて そだて

れば、

いくら でも おいしい み が なって、 たべられる から ね。」

さる の はなし を きく と、 かに は 「なるほど」 と

おもいました。 そして、 にぎりめし を かき の たね と

とりかえる と、 いえ に かえって 土 の なか に

うめました。

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Leyendo Hiragana - Historias para niños

はやく め を だせ かき の たね

ださぬ と はさみ で ほじくる ぞ

かに は うた を うたい ながら、 せっせと

水(みず) や こやし を やりました。

ほじくられて は たまりません。 かき の

たね は、 小(ちい)さな め を だしました。

はやく 木(き) に なれ かき の なえ

ならぬ と はさみ で ちょんぎる ぞ

め を だす と、 かに が うたいました。

きられて は たまりません。 かき の

なえ は、 すくすく 大きな

木 に なりました。

Notas:

さるか

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さるかに

はやく み が なれ 赤(あか)く なれ

ならぬ と ねもと で ぶっきる ぞ

かに が また うたう と、 かき の 木 は、

たくさん 赤い み を つけました。

6

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さるか

かに は おおよろこび で、 かき の み を とって

たべよう と しました が、 木 に のぼれません。

そこ へ、 さる が やって きました。

「これ は みごと だ。 たくさん なった な。

どれ、 たべさせて もらおう。」

さる は するする 木 に のぼる と、

おいしく うれた かき の み を、

むしゃむしゃ たべ はじめました。

「さる さん。 じぶん ばかり たべて いないで、

わたし に も とって ください な。」

かに が はさみ を ふりふり いう と、

「うるさい な。 そんなら これ でも くえーー」

そう いって、 まだ 青(あお)い かたい かき の

み を、 かに に なげつけました。

Notas:

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さるかに

ぐじゃっ。

かたい かき の み は、 せなか に

あたって、 かわいそうに かに は

つぶれて しまいました。

すると、 しんだ かに の

おなか から 小さな 子(こ)がに たち が、

なん 十(じっ) ぴき と うまれて、

かさこそ かさこそ でて きました。

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さるか

「かあさん が、 しんじゃった よ。」

「かあさん が、 さる に

ころされちゃった よ。」

子がにたち は、 小さな はさみ を

ふりあげ、 なみだ を ながし ながら

ないて いました。

Notas:

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さるかに

「どう した。 どう した。 なぜ ないて いる ん だ

ね。」

ぶーんと、 大きな はち が とんで きて、

たずねました。

「かあさん が、 さる に ころされちゃった ん だ よ。」

子がに たち が いう と、

「どう した。 どう した。 なぜ ないて いる ん だ。」

こんど は ころころ くり が ころがって きて、

いいました。

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さるか

「あの さる は ずるくて、 わるさ ばかり して いる ん

だ。

なんとか しなければ な。」

くり が いう と、 ぺったん ぺったら うし の ふん が、

やって きました。

「さる を こらしめる ん なら、 おれ も てだすけ する

よ。」

「ようし。 みんな で さる の いえ へ いこう。」

はち と くり と うし の ふん が、 こえ を あげる と、

どしん どしん と じめん が ゆれて、

石(いし)うす が やって きました。

「おれ も なかま に いれて くれ。」

石うす は 大きな こえ で、 いいました。

Notas:

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さるかに

子がに たち は、 かしゃかしゃ

はさみ を ならして、 すすみます。

その あと に、 くり と 石うす が、

つづきます。

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さるか

「さる は いない ぞ。 るす だ ぞ。

いえ の なか は、 いろり の 火(ひ) が

とろとろ もえて いる だけ だ。」

みんな で 草(くさ)むら に かくれて

まって いる と、 ようす を み に

いった はち が、 もどって きて

いいました。

「しめた ぞ。 それ なら いえ の なか に

みんな で かくれて、 さる が

かえって くる の を まつ ん だ。」

大きな 石うす が さくせん を

たてました。

Notas:

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さるかに

くり は、 いろり の はい の なか に

もぐりこみました。

はち は、 みそ の おけ の なか に かくれました。

こがに たち は、 ぞろぞろ 水 の かめ の

なか に、 はいって いきました。

うし の ふん は、 いえ の でぐち に

ぺたん と ねころびました。

さいご に、 石うす が、

よいこらしょ と てんじょう の

はり の うえ に

のぼって いきました。

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さるか

「おお、 きゅうに さむく なって きた なあ。」

さる は ゆうがた に なって、 いえ に

もどって きました。

おしり が つめたい ので、 いろり の 火 を

かきまわして、 おしり を あぶりました。

その とき です。

ぱぱーん!

くり が はぜて、 さる の おしり に

とびつきました。

「あち、 あちちちち......」

さる は とびあがって、 やけど に きく

みそ を ぬろう と、 いそいで みそ の

はいった おけ の ふた を あけました。

Notas:

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さるかに

すると、 おけ の なか に かくれて いた

はち が とびだして きて、

ぷすっ!

と、 はり で さる の おでこ を

さしました。

「あいたたた......」

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さるか

さる は おでこ と おしり を おさえ ながら、 水 で

ひやそう と、 水がめ の ふた を あけました。

「かあさん の かたき だ。 それっ!」

こんど は 子がに たち が はさみ を ふり

あげて、 さる の からだ に とびつきました。

Notas:

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さるかに

「なに を する。 なに を する ん だーー」

さる は、 子がに たち を ふりはらおう と しました。

けれども、 子がに たち は はなれません。

ところ かまわず、 はさみで さる の からだ を

つまみました。

「いたい。 いたい。 たすけて くれーー」

さる は なきごえ を あげて、

にげまわりました。

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さるか

やっと の こと で、 こがに たち を ふりはらう と、 さ

る は

ころげる ように いえ から でて いこう と しました。

ところが、 でぐち の ところ で、 うし の ふん を ふみ

つけ、

つるりん と すべって ひっくりかえって しまいました。

「いたた、 いたた......。 おれ の いえ は どう なって

いる ん だ......」

Notas:

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さるかに

「よくばり さる め。 にがす もの かーー」

さいご は てんじょう の はり の うえ から、

おもい 石うす が、 いきおいよく とびおりて

きた から たまりません。

「うーん。」

さる は 目(め) を むいた まま ぺちゃんこ。

せんべい の ように のびて しまいました。

ーー「さるかに」 の おはなし、 これ で おしまい。