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KUGS高大接続プログラム課題レポートの作成方法
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金沢大学高大接続コア・センター
このeラーニング教材では,KUGS高大接続プログラムの課題レポート「高校での学び」「大学での学び」の作成方法を解説します。レポート作成の前に学習することで,ライティングのポイントが理
解できます。レポートを作成した後にも本教材を読み返し,推敲の上で提出してください。課題レポートの評価の教材を併せて学習することで,より良いレポートが作成できます。
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はじめに
内容
第1章 KUGS課題レポート作成方法 P. 04第2章 「高校での学び」作成のポイント P. 15第3章 「大学での学び」作成のポイント P. 25第4章 KUGS課題レポート作成に関するQ&A P. 35
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第1章 KUGS課題レポート作成方法
KUGS課題レポートは,高大接続の観点から,大学で課されるレポートを想定しています。高校まで課されてきた作文や感想文とはまったく性質の異なるものです。受講したプログラムの単なるまとめでもありません。あるテーマについて,自身の経験,集めた情報(知識)
に基づき,論理的かつ客観的に論述し,読み手を説得する文章がKUGS課題レポートです。
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1-1.KUGS課題レポート作成方法
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KUGS課題レポートは,以下の項目が重視されますチェック チェック項目☐ 主題が明確である
☐ 全体の構成が考えられている
☐ 段落の内容にまとまりがある
☐ 論理の展開が一貫しており,説得的である
☐ 結論に,今後の展望が書かれている
☐ 全体的に読みやすく,わかりやすい
次ページからは,各項目について具体的に解説します
1-1.KUGS課題レポート作成方法
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☑主題が明確である
レポートへの取り組みでは,まず何について述べようとするものであるか,主題をはっきりさせることから始まります。
KUGS課題レポートでは,「高校での学び」「大学での学び」でテーマが与えられているので,このテーマからはずれないように主題を明確にして,冒頭の序論の部分で明示してください。
1-2.課題レポート作成のポイント
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☑全体の構成が考えられている
レポートを書く際には全体の構成を考えることが大切です。まずはテーマに沿って,思いつくままにレポートに盛り込
みたい項目を書き出しましょう。次に,関連性の高い項目同士をまとめてグループ分けしま
しょう。その上で,提示する順序を起承転結で考えてみてください。
1-2.課題レポート作成のポイント
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☑段落の内容にまとまりがある
レポートでは,内容のまとまりを考えて段落を分ける必要があります。段落を分けないと,読み手に負担をかけることになります。各段落には小見出しをつけてみてください。すると,その
段落で何を述べようとするかが明確になるはずです。その小見出しに沿って段落をまとめてみましょう。
1-2.課題レポート作成のポイント
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☑論理の展開が一貫しており,説得的である
レポートでは,自身の主張は根拠づけられている必要があります。途中で論理の矛盾があってはいけません。なぜそう思うのか? なぜそうしたいのか? 具体的な事例や
説明を通じて,序論から結論まで一貫した文章で,読み手を説得する論理を展開しましょう。
1-2.課題レポート作成のポイント
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☑結論に,今後の展望が書かれている
レポートの最後には,本論のまとめとともに,今後の展望も書いてください。これまでの高校での学び,受講したプログラムを踏まえて,
今後どのような課題(問題)に取り組むのか,それを解決するために必要と思われる方策についても具体的に記述してください。
1-2.課題レポート作成のポイント
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☑全体的に読みやすく,わかりやすい
読みやすく,わかりやすいレポートにするためにも,内容のまとまりを考えて段落を分ける必要があります。また一文は長すぎると読みにくく,何を言いたいのかわからなくなります。一文には一つの内容だけを入れましょう。声に出してスムーズに読める文章はリズムが整っているので,目で読んでも読みやすいと言われます。
1-2.課題レポート作成のポイント
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これまでのチェック項目を確認しながらレポートを作成し,必ず推敲してください。以下のような場合は,レポートの基本的な体裁を満たしていないため,
再提出を求めます。一つのレポートにつき,再提出は一度しか認めません。
1-2.課題レポート作成のポイント
・誤字脱字 ・句読点が不適切・改行後の字下げ無し ・くだけた話し言葉・文体の統一無し
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1-3.課題レポート提出前の確認課題レポートの作成後に,以下の項目を再確認してくださいチェック チェック項目☐ 主題が明確である
☐ 論理の展開が一貫しており,説得的である
☐ 結論に,今後の展望が書かれている
☐ 自分の言葉で語っている。自分の意見になっている
☐ 文末が「だ・である」体で,文体が統一されている。くだけた話し言葉の表現は避けている
☐ 段落は適切に取られて,まとめられている。改行後,一文字下げている
☐ 句読点が適切につけられている
☐ 一文の長さは長すぎない。同じ言葉,同じ意味の言葉が二つ以上入っていない
☐ 文字数が制限内(1,000~1,400字)である
☐ 作成したレポートを読み直し,推敲されている
第2章 「高校での学び」作成のポイント
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2-1.「高校での学び」課題レポート
あなたが高校生活の中で課題意識を持って解決に取り組んでいる学びについて,課題レポートを作成し,提出してください(1,000〜1,400 字)。
『題名』には「あなたが高校で取り組んだ(取り組んでいる)課題」を記してください。『本文』には,あなたが「その課題を発見した経緯」,「解決に向けてどのような活動を行ったか」,そこで「何を体験し,学び,どう成長できたか」,その体験を基に「今後どう行動したいと思っているか」について,学びの過程が分かるように記してください。<学びの例>・探究的学習活動やフィールドワーク等(高校での授業含む)・文化活動・体育活動(高校での部活動等含む)
※「高校での学び」課題レポートは高校2年次1月以降に提出してください
「高校での学び」の作成にあたっては,まず現時点までの高校生活における学びの振り返りを行い,レポートのテーマを設定します。
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2-2.「高校での学び」を書くために
1年次の学び2年次の学び
3年次の学び
振り返り 現在の自分
ポートフォリオなどを参照
レポート題名(テーマ)となる学びには,次のような例があります
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2-2.「高校での学び」を書くために
高校の授業として取り組んでいる探究的学習活動やフィールドワークなど 校外で取り組んでいる主体的な学習活動,研究活動など 高校で取り組んでいる部活動,委員会活動など 地域・社会における文化・芸術活動・スポーツ活動など
テーマが決まると,次に本文の構成を考えます
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2-2.「高校での学び」を書くために
冒頭部
本論
結論部
「取り組んでいる学びとそこで発見した課題」を書きます自己の立ち位置を知る:自己理解,課題発見を評価
「課題解決に向けてどのような活動を行ったか」「何を体験し,学び,どう成長できたか」を書きます
自己を知り,自己を鍛える:自己鍛錬を評価世界とつながる:多様性を評価
「今後どのように行動したいと思っているか」を書きます未来の課題に取り組む:将来展望を評価
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2-2.「高校での学び」を書くために
レポートでは論理的な構成力や一貫性が重視されますが,特に「高校での学び」では,自分の言葉で,他者が一読して理解できるように,高校で取り組んだ(取り組んでいる)学びを具体的に伝えることを心がけてください
自己理解,課題発見では,高校で取り組んでいる学びを通じて,ある課題を発見し,その課題に向き合う中で,自己の立ち位置を客観的に把握する過程を具体的に表現します。
レポートの 冒頭部 では,特に次のKUGS評価項目に関する記述が求められます
自己の立ち位置を知る:自己理解,課題発見
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2-2.「高校での学び」を書くために
レポートでは論理的な構成力や一貫性が重視されますが,特に「高校での学び」では,自分の言葉で,他者が一読して理解できるように,高校で取り組んだ(取り組んでいる)学びを具体的に伝えることを心がけてください
自己鍛錬とは,高校で取り組んでいる学びの中で発見した課題を解決するために,自己の現在の能力(限界)を自覚しながらも,目標を持って挑戦する姿勢のことで,学びを通したあなたの成長を具体的に表現します。
自己を知り,自己を鍛える能力(自己鍛錬) 世界とつながる(多様性)
レポートの 本論 では,主に次のKUGS評価項目に関する記述が求められます
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2-2.「高校での学び」を書くために
レポートでは論理的な構成力や一貫性が重視されますが,特に「高校での学び」では,自分の言葉で,他者が一読して理解できるように,高校で取り組んだ(取り組んでいる)学びを具体的に伝えることを心がけてください
多様性とは,高校で取り組んでいる学びの中で,自分とは異なる他者・世界に触れ(コミュニケーション) ,新しい学びや気づきを得た経験のことで,多様な価値観に対するあなたの考えの変化と成長を表現します。
自己を知り,自己を鍛える能力(自己鍛錬) 世界とつながる(多様性)
レポートの 本論 では,主に次のKUGS評価項目に関する記述が求められます
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2-2.「高校での学び」を書くために
レポートでは論理的な構成力や一貫性が重視されますが,特に「高校での学び」では,自分の言葉で,他者が一読して理解できるように,高校で取り組んだ(取り組んでいる)学びを具体的に伝えることを心がけてください
将来展望では,冒頭部・本論で書いた高校で取り組んでいる学びを通じて,未来の課題に関心を持ち,今後その課題解決にどのように関わるかというビジョンや意欲を具体的に表現します。
レポートの 結論部 では,特に次のKUGS評価項目に関する記述が求められます
未来の課題に取り組む(将来展望)
本文の構成に従って,「1-2. 課題レポート作成のポイント」を参考にレポートを仕上げます。レポート全体の書き方で,考え・価値観を表現する(自己表現力,他者に伝える力)を評価します。
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2-2.「高校での学び」を書くために
レポートでは論理的構成力や一貫性が重視されますが,特に「高校での学び」では,自分の言葉で,他者が一読して理解できるように,高校で取り組んでいる学びを具体的に表現することを心がけてください。
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第3章 「大学での学び」作成のポイント
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3-1.「大学での学び」KUGS課題レポート
あなたが受講したKUGS 高大接続プログラムの振り返りを行い,そこで学んだことについて課題レポートを作成し,提出してください(1,000〜1,400 字)。
『題名』には「あなたが受講した個別プログラム名」を記してください。『本文』には,まず「受講した個別プログラムの要約」を200〜300字程度で記してください。その上で,「受講して気づいた課題(問題)」と「その課題(問題)を解決するために必要と思われる方策」について,あなた自身の考えを根拠に基づき具体的にまとめてください。
※テーマは特別にプログラムで指定がない限り,各プログラム共通
「大学での学び」の作成にあたっては,プログラム受講後にプログラム内容の振り返りを行ってください。
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3-2.「大学での学び」を書くために
振り返り 自分
プログラム
受講興味を持ったこと気づいたこと学んだこと
疑問に思ったこと
プログラムは以下の3種類がありますが,テーマと内容はプログラムによって異なりますので,レポート題名には,受講した個別プログラム名を記してください。
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KUGS Live セミナー(対面参加型) KUGS 高大接続ラウンドテーブル KUGS Webセミナー(Web視聴型)
※個別プログラムは,以下を確認してください。https://www.kanazawa-u.ac.jp/examination/event/koudai/list
3-2.「大学での学び」を書くために
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「受講した個別プログラムの要約」を200~300字程度程度で書きます
「受講して気づいた課題(問題)」「課題(問題)を解決するために必要と思われる方策」を書きます
自己の立ち位置を知る:自己理解,課題発見を評価自己を知り,自己を鍛える:自己鍛錬を評価世界とつながる:多様性を評価
「今後どのように行動したいと思っているか」を書きます未来の課題に取り組む:将来展望,課題解決意欲を評価
冒頭部
本論
結論部
受講したプログラムを踏まえて,本文の構成を考えます
3-2.「大学での学び」を書くために
「大学での学び」の課題レポートには,冒頭部 に相当するプログラムの要約と受講した感想だけしか書かれていないレポートが多く見られます。要約と感想だけではレポートとして評価できません
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プログラムの要約は,レポートの冒頭部で200~300字程度で記してください。冒頭部を受けて,本論では「受講して気づいた課題(問題)」と「その課題(問題)を解決するために必要と思われる方策」について,あなた自身の考えを根拠に基づき具体的にまとめてください。
3-2.「大学での学び」を書くために
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3-2.「大学での学び」を書くために
自己鍛錬とは,受講して気づいた課題(問題)を解決するために,自己の現在の能力(限界)を自覚しながらも,目標を持って挑戦する姿勢のことで,学びを通したあなたの成長を具体的に表現します。
自己を知り,自己を鍛える能力(自己鍛錬) 世界とつながる(多様性)
レポートの 本論 では,主に次のKUGS評価項目に関する記述が求められます
自己を知り,自己を鍛える能力(自己鍛錬) 世界とつながる(多様性)
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3-2.「大学での学び」を書くために
多様性とは,受講したプログラムを通じて,自分とは異なる考え・視点に触れ(コミュニケーション) ,新しい学びや気づきを得た経験のことで,多様な価値観に対するあなたの考えの変化と成長を表現します。
レポートの 本論 では,主に次のKUGS評価項目に関する記述が求められます
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3-2.「大学での学び」を書くために
レポートでは論理的な構成力や一貫性が重視されますが,特に「高校での学び」では,自分の言葉で,他者が一読して理解できるように,高校で取り組んだ(取り組んでいる)学びを具体的に伝えることを心がけてください
将来展望では,冒頭部・本論で書いたプログラムでの学びを通じて,未来の課題に関心を持ち,今後その課題解決にどのように関わるかというビジョンや意欲を具体的に表現します。
レポートの 結論部 では,特に次のKUGS評価項目に関する記述が求められます
未来の課題に取り組む(将来展望)
本文の構成に従って,「1-2. 課題レポート作成のポイント」を参考にレポートを仕上げます。レポート全体の書き方で,考え・価値観を表現する(自己表現力,他者に伝える力)を評価します。
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3-2.「大学での学び」を書くために
実際に大学で課されるレポートを想定して, 「大学での学び」では,受講して気づいた課題(問題)とそれを解決する方策を一貫して論理的かつ説得力を持って表現することを心がけてください。
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第4章 KUGS課題レポート作成方法Q&A
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Q1. 「高校での学び」は何を書けば良いですか?
A1.高校生活の中で課題意識を持って解決に取り組んだ(取り組んでいる)学びであれば,その学びの種類は問いません。例としては,探究的学習活動やフィールドワーク等(高校での授業含む), 文化活動・体育活動(高校での部活動等含む)が挙げられます。
Q2. 「高校での学び」は何をテーマに書けば良いですか?
A2. 「高校での学び」のテーマについては16ページを確認してください。なお,単なる高校での取り組みのまとめでは,レポートとして評価されないので注意してください。
4-1.「高校での学び」Q&A
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Q2. 一度受講したプログラムを進級して再度受講し,レポートを提出することは可能ですか?
A2. 一度課題を提出し,評価を受けたものであっても,再度課題を提出し,もう一度評価を受けることも出来ます(例えば1年次と2年次など)。
4-2.「大学での学び」Q&AQ1. どの個別プログラムを受講しても出願資格には影響ありませんか?
A1. どの個別プログラムを選択・受講していただいて構いません。また,複数の受講も可能で,幅広い分野で大学での学びを深めます。
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Q1. 課題レポートの作成にあたって注意すべき点は?
A1. まずは6ページのチェック項目とそれ以降の説明をよく読んでからレポート作成を始めてください。推敲を繰り返し,最後に14ページのチェック項目をすべて満たしたことを確認の上,レポートを提出してください。
Q2.KUGSの課題レポートの提出期限はありますか?
A2.「大学での学び」は,KUGS高大接続プログラム受講後1ヶ月以内が提出期限とします。「高校での学び」は,高校での学習や取り組みがある程度まとまる2年次1月以降に提出できます。卒業年次の課題レポートの提出は,「大学での学び」「高校での学び」とも8月31日を最終締切とします。
4-3.「高校での学び」「大学での学び」Q&A
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KUGS高大接続プログラム課題レポートの作成方法の教材は以上で終了です。本教材の内容について,質問がある場合は高大接続コア・セン
ターまで問合せてください。
金沢大学 高大接続コア・センターTEL:076-264-6082E-mail:[email protected]