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『接地調査』
接地工事を限られた場所で最も効果的に施工を行うには、施工場所の土壌環境に適した工法選
択が必要です。最適な接地設計のため事前に接地調査を行うことを推奨いたします。
1.大地抵抗率測定(垂直電気探査)
Wennerの4電極法 垂直電気探査により大地抵抗率の測定を行います。
測定箇所は接地極を設ける地点付近にて2~3点実施し、測定深度は現地の環境より変化します。
2a1
2a1
1.5a
1.5a
a
a
aP1
P2
C1
E
C2
電圧線
大地比抵抗測定器
(例:YEW3244
)
蓄電池 12V
電圧線
電流線
電流線
2.大地抵抗率の解析
現地敷地付近において、測定した結果に基き両対数グラフにρ-a曲線図を作成後、
Sundberg の標準曲線、Hummel の補助曲線を用いて解析を行います。
Sundberg の標準曲線
Hummel の補助曲線
上記測定表からρ-a曲線図を作成し右の標準曲線、補助曲線
を用いて大地の電気的層構造を割り出します。
大 地 抵 抗 率 測 定 表 : 測 定 者 カヤ産業株式会社
測定場所 ○○県××郡◇◇町□□ 測 定 日 平成 年 月 日
電極間隔
am
電極移動距離 m 2πa
(m)
R(Ω)
(現場実測値)
ρa(Ω・m)
(2πa×R)P1、P2 極 C1、C2 極
0.6 0.3 0.9 3.77 61.0 230.0
1.0 0.5 1.5 6.28 38.2 240.0
1.5 0.75 2.25 9.42 28.6 269.6
2.0 1.0 3.0 12.57 23.9 300.3
3.0 1.5 4.5 18.85 20.7 390.2
5.0 2.5 7.5 31.42 15.6 490.1
7.0 3.5 10.5 43.98 12.3 541.0
10.0 5.0 15.0 62.8 8.4 527.8
15.0 7.5 22.5 94.2 5.5 480.0
20.0 10.0 30.0 125.7 2.9 360.0
30.0 15.0 45.0 188.5
100
700
500
300
200
0.6 1 2 3 5 7 10 20
(Ω・m)
a(m)
ρの深度別構造
(X,1/2.5)(X,4)
O1
O2
ρ a 曲線図
20m10m1.2m
240190 760
この作業をρ-a曲線の解析と呼び、測定 1 ヶ所ごとに大地の電気的層構造を割り出します。
測定箇所 大地抵抗率柱状図〔Ω・m〕
NO.1
抵抗率 190 760 240
深度 1.2m 10m 20m
※前ページのρの深度別構造です。
NO.2
抵抗率 230 740 220
深度 1.0m 10m 50m
※№2地点も№1地点と同様にρ-a曲線の解析を行います。
代表値 抵抗率 190 750 230
深度 1.2m 10m
※1.代表値とは現地付近で得た複数データから平均および等価した値であり、接地設計の検討は
この値を使用して行います。
※2.現地による正確な電気探査により、大地の電気の流しやすさの目安である大地抵抗率が、上記
に示すような柱状図といった目に見える形で表すことができます。
3.大地抵抗率の解析とは?
Wennerの4電極法は電極間隔を色々に変えて、同一地点の抵抗率を測定しています。
ただ表面から電流を流して測定するため 測定表でのρ=2πaRは、深度a(m)の深さの
部分けの抵抗率ではなく、表面から測定深度a(m)までの平均値として表されます。そのた
めよく見かけの抵抗率と呼ばれていますが、大地抵抗率の解析を行うことにより各深度の地層
だけの抵抗率を知ることが出来たわけです。抵抗率の値が低い地層に接地電極を設定する事で、
接地抵抗を効果的に低減することが可能となります。