5
JDF 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 2011 被 7 被 20 被 被 被被被被被 被被被被 2011 被 7 被 11 被 14 被被被被 4 被 被 被 被 、。、。 被被被被被被被被被被被被被被 、、、。一、、。、、、、、。 被被被被被被被被被被 、。、、JDF、、。 被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被 、。、。、、、、。一、、、。、、、。 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 。、「」。、、、 被被被 、、。 被被被被 、、、。 被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被 、一。、、、、、。 、、。。 「」 被被被被被被被 、、、、、。。 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被 被被被被被被被被 被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被 、、。、、、、。、 1 、2。 被被被被被 1 被被被 1 被 被 被 被 、。。 1被被被被被被被被被 、、。、、。、、。 被被被被被 、。、、。 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 、、。、「」、 被被被被被被被被 ◆被 被 2011 被 7 被 12 被 16001730被被 024 521 8049 被被被 被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被被 被被被被被被被被 一。 被被被被被被被被被被被 、。、。。、、。、。。 被被 、。 被被被被被被被被被被被 、、 、、。 」「 1

JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

JDF被災地障がい者支援センターふくしまでの仮設住宅調査のボランティアレポート

                                2011年 7月 20日立命館大学大学院博士課程 伊藤佳世子・佐藤浩子

 2011年 7月 11日~14日までの 4日間、私たちは郡山市にある被災地障がい者支援センターふくしまへ伺った。代表の白石清春さんと話をしたところ、障がいのある人たち

で仮設住宅や避難所に入れずにいる人たちがいることを聞いた。

 例えば、スロープの付いた仮設住宅であっても、室内はバリアフリーではないため、

車いす利用の方々などが生活困難であること。隣同士が壁一枚でしか隔てられていない

ために、声がうるさく思われないか気にして知的障がいや発達障がいのある方などが、

仮設住宅に入ることが困難であることなど。そうして、そのような人たちは、危険な家

屋に住み続けたり、病院へ搬送されたり、施設に入所を余儀なくされていたり、車上で

暮らしていたりするということであった。

 こういったことは災害時に仕方がないという言葉で片付けられてしまうのかもしれな

いが、少しの工夫で障がいを持つ人たちが苦労しなくて済むのであればそれを実現して

いくべきである。どういうことが困難であるのかということを明らかにし、工夫できる

ことをいくつか探して提案できたらよいと思い、JDF被災地障がい者支援センターふ

くしまのボランティアとして仮設住宅を見て、そこに住む人たちからの聞き取り、実際

に避難所暮らしをしている障がいを持つ方からの聞き取りをまとめることにした。

1 仮設住宅のつくり

 仮設住宅は県が公募をかけ、いくつかの企業に委託して建設する。県が市町村に土地を

借りて建設し、仮設住宅を管理しているのは避難者を入居させている市町村である。例え

ば、郡山市にある仮設住宅であっても、郡山市は土地を貸しているだけで、建設するの

は福島県、管理するのは避難者の元住んでいた川内村などの市町村である。手すり一本も

改修工事となるため、住む人が市町村に改修工事の依頼をすると、市町村が県に申請を上

げ、認められれば手すりの設置工事となる。市町村に決定権がないため、手間や時間が

かかり、住む人のニーズに合わせて、素早く対応することができていない。

多くの企業からの公募となる仮設住宅には多くの種類がある。福島県庁の仮設住宅係で

はファイル一冊分種類があるという。それを全てここに羅列することはできないが、福

島県庁に聞き取った限りでは「仮設住宅の水回りは段差があると思って間違いない」と

いうことである。実際に、いくつかの市町村に問い合わせ、いくつかの仮設住宅を見る

限り、同じユニットバスが使われており、風呂場に入るには段差があり、風呂場もトイ

レも狭く仕切られているというところが共通している。

県は要望があれば個別に改修工事するというが、もともとそうしたつくりのものを、

1

Page 2: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

仮設住宅に入居してから改修するというのは、そう簡単な工事とはならない現状がある。

 

2 ニーズが合わない部分

 車いすで生活する人の場合は、フルフラットであることと一定の広さが必要になる。

しかし、外にスロープが設置された仮設住宅もあるが、玄関や風呂場に入るのに段差が

あり、浴槽に洗面台が突き出していて狭く、トイレも狭く区切られていて、部屋の中に

は車いすでは入れない。仮設住宅の抽選にはずれて避難所にいる車いすの青年が「仮設

住宅が当たっても住めない」と言っていたが、仮設住宅のまわりは砂利が敷きつめられ

ており、住宅に車いすで近づくことすら困難な状態だ。高齢者も浴槽が狭くて足もあが

らず入浴できない人がいる。

また、精神障がいや知的障がい、発達障がいのある方は、新しく慣れない場所にいる

ことも困難である上に、壁や床を通じて音が聞こえ、狭い仮設住宅で過ごすことは難し

い。そうかといってどこかへ行くこともできずにいる。

 仮設住宅は店舗や医療機関と離れた場所に建てられている場合が多く、自家用車のない

高齢者や障がい者が買い物や病院に行くことがむずかしい。このように、障がい者や足

の弱い高齢者は、現在の状態の仮設住宅に住むことは困難である。

3 必要と思われること

 車いすを利用していたり、特別なニーズがある障がい者や高齢者については、フル

フラットの広いスペースの仮設住宅が必要となる。あらかじめ仕様を同じパターンで決

めてしまうのではなく、入居者を先に決めて、その人の特別なニーズに応じて、部屋を

区切ったり、風呂場やトイレをつくるべきである。例えばそれを全部することはかなわ

なくても、1、2割でもフルフラットの仮設住宅をつくることはできないか。

仮設住宅の 1地区に 1 割はスロープ付きの仮設住宅を建設しているとのことだが、家

の中もバリアフリーにしなければスロープ設置の意味がない。その部屋にスロープを必

要とする人が入居できなければ意味がない。せっかく 1 割の住宅をスロープ付きにして

いるのだから、家の中もフルフラットにして、あらかじめ部屋を区切らず建てるべきだ。

障がい者用として募集し、入居者が決まってから、その人の特別なニーズに合わせて家

の中を整備できるようにするべきである。少なくとも、風呂場の段差をなくし、浴槽に

突き出した洗面台の位置をかえるだけでも住みやすくなる。

ニーズに合わせた仮設住宅の建設や改修を早急に行うために、仮設住宅の設計や仕様の

決定権を市町村に移すべきである。国や県は予算を出す役割にとどめ、市町村が決定権を

持ち、住む人のニーズに寄り添った仮設住宅を建設できるようにするべきである。

障がいを持っても地域の中で暮らし続けられるように、仮設住宅の見回り、住民の

ニーズの受け止めに力をそそぐべきである。そのためにも、市町村は「被災地障がい者

支援センターふくしま」など民間の支援組織と連携して、障がい者の生活支援を行うべき

2

Page 3: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

だ。

聞き取り調査メモ

◆自治体への仮設住宅聞き取り調査 (2011年 7月 12日 16:00~17:30)

*福島県庁仮設住宅課  024 - 521 - 8049    電話インタビュー:伊藤佳世子

 仮設住宅にはフルフラットになっている住宅は一軒もありません。

県が設置をして、市が管理する形になっています。フルフラットの仮設住宅を検討した

が、コストが高くて検討途中でやめになりました。基本的に水回り関係には段差があり

ます。改修をしてほしいという話もありましたが、介護者を入れればある程度大丈夫と

いうことで入居されていて、大きな改修はしていない。あくまで仮設のため、オーダー

メードはできない。仮設住宅をつくる地元企業はある程度要望に応えようとしている。

 しかし、今のところ要望があれば個別に改修工事をするということでお答えしている。

「知的障がいなどがあり、大きな声を出すような方が、仮設住宅に入れないようです」

という話をすると、「それは施設が良いのでは、そのような要望もあり、つくるような

話も出ていたと思います」とのこと。

*葛尾村 住宅担当  0247 - 61 - 2850   電話インタビュー:佐藤浩子

 一部の仮設住宅にはスロープがついているが、トイレにもお風呂にも段差がある。間

取りは福島県の標準仕様と同じである。

病院や医療機関が4~5 キロ離れている。地区によって仮設店舗があるところもある。

入居者の相談には社会福祉協議会がのっている。

*広野町  0246 - 43 - 1331   電話インタビュー:佐藤浩子

 スロープか風除室か最初に選ぶことができる。最初に希望すればスロープをつけるこ

とができるが、靴置き場がないのでスロープを断り、風除室型を希望する人が多い。ス

ロープから風除室に変えることはできないので、スロープは作らないようにしようと考

えている。2DKのトイレには段差がないが、あとの間取りではトイレに段差がある。

風呂場にはすべて段差がある。壁は薄い。3室あってもエアコンは 1室だけについている。

3

Page 4: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

 歩いて行けるところには店がない。セブンイレブンには歩いて行けるが坂道である。1時間に 2本くらいでているバスにのって買い物には行ける。

 集会室と談話室がついていて、自治会をつくってもらって管理してもらっている。

 1地区だけに職員が配置されていて、クレーム対応をしているが、他の地区には職員は

配置していない。

*大熊町 建設課  0242 - 26 - 3844    電話インタビュー:佐藤浩子

 一団地につき 1 割についてスロープがついている。トイレは大部分段差があるが、業

者によって違いがあるので、558 戸のうち 240 戸には段差がない。しかし、トイレの入

口は車いすが入れる幅はない。そもそも、玄関の正面に洗濯機と流し台があって、車い

すですりぬけることはむずかしいと思う。風呂場には段差がある。ユニットバスで高さ

が 30センチくらいある。壁は二重張りになっていて間に断熱材が入っているので、普通

の長屋よりは音は聞こえにくく良くなっている。

 医療機関は場所によっては遠いところもある。買い物に行ける店からは1~2キロく

らい離れている。団地の中に仮設店舗があるところもある。

 人が集まれるように集会室や談話室をつくっている。人は配置されていない。自治会

で管理している。会津若松市にある仮設住宅には、高齢者のデイケア施設とグループホー

ムを作る予定である。大熊町の地域包括支援センターと保健福祉課で高齢者や障がい者の

相談にのっている。

*田村市 総務部長(元保健福祉部長)  面接インタビュー:伊藤佳世子・佐藤浩子

当初、大熊町から 8000人が避難所 2 箇所に避難してきていたが、現在は 35人。田村

市の 20 キロ圏内、30 キロ圏内から避難してきている人もいる。現在はほぼ全員が仮設

住宅に入っている。仮設住宅は 360 戸着工しており、216 戸完成し、202 戸が入居して

いる。コミュニティごとに入れるように配慮している。

立ち入り禁止の 20 キロ圏内には 120世帯約 300人が住んでいた。20 キロの外側 30キロ圏内には約 1000 戸 4000人は住んでいる。

仮設住宅は 1 割がスロープつきである。1 ヶ所依頼があって手すりをつけたが、県を通

すので手間や時間がかかった。仮設住宅を作るのは県なので、自治体は手すり 1本つけることができない。業者を公募しているので、建てる業者によって違いがある。

4

Page 5: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

 社会福祉協議会の生活支援員が仮設住宅をまわって相談にのっている。

◆仮設住宅 訪問聞き取り調査 (2011年 7月 13日 9:45~12:30)

インタビュー:佐藤浩子、伊藤佳世子

*郡山市富田町(旧農業試験場) 1 K の仮設住宅に住む 80 代のご夫婦

 奥さんにインタビュー。夫と二人暮らし。ご主人は軽い認知症があるという。川内村在

住の方、原発から 20~30 キロ圏内で住んでいる。特に地震や津波の被害があったわけで

はない。原発のめどが立たないので避難をすることにした。隣に娘さんとその姑が一緒

に入っている。週に一度は家に帰っている。ここの仮設住宅は川内でまとまっているの

で、顔見知りが周りにいるという。

 伺ってすぐに、ご主人のところにディサービスのお迎えがくる。週 3回ディサービス

に行っているそうである。仮設住宅のお風呂は段差が 20センチ以上あり、ご主人は足が

あがらずご自身でお風呂に入ることができないという。お風呂がユニットバスになって

いて、浴槽に洗面台がついているので、お風呂に何とか介助で入れても、危なくてご主

人を家のお風呂に入ることはできなかったという。しかし、ディサービスでお風呂に入

れているから大丈夫だという。これ以上文句が言えない、色々やってもらい申し訳ない

という。お風呂は、川内の自分の家は二人くらい余裕で浴槽に入れた。田舎だったから広

かったので、私はこの浴槽に入れるけど、太っているので出るのが大変。入り口の段差

も上るのはうまくできるけど、下りるのがとても大変。台所も高く、洗い物が大変。娘

が玄関とトイレにビニールクロスを貼ってくれて使いやすくしてくれた。電化製品が備

えつけられている。冷蔵庫、洗濯機、ポット、炊飯器、エアコン、レンジ。

 この年になって避難するのもどうかと思ったが、若い者たちに言われて避難をした。

かえってこんなに色々やっていただいて申し訳ないと思っている。仮設もね、ありがた

いと思っている。こんなにやってもらって申し訳ない。仮設は壁から声は聞こえないが、

床がつながっているようなので、隣がドンドン歩くと気になってしまう、隣が娘なので

何かあったのではないかと思うこともある。お舅さんと二人なので、喧嘩でもしたので

はと思ってしまい、心配することがある。前はもっと娘と離れていたけど、今娘がいる

からいろいろ頼める。

 普段は朝 5時に 3000 歩歩いている。そうすると、近所の高齢者も一緒に歩いていて話

をすることが多い。昼間は草むしりすることがなくなったし、台所の高さも合わなくっ

て炊事を娘に頼んだりしている都合で、退屈になった。でも、草履をつくるのが好きで、

家で作っている。集会場もあるし、買い物に行くバスも出ていたりするが、昼間は集会

場には行きたくない。年を取ると荷物を持ってバスに乗るのは難しいので、買い物も娘

にお願いしている。娘がいなかったら生活はできないと思う。みんなに迷惑をかけて申

5

Page 6: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

し訳ないと思う。よくやってもらっているから、これ以上文句言えない。

    

風除室のついた玄関には段差がある

*郡山市富田町(旧農業試験場) スロープが設置されている仮設住宅に住む父と息子

川内村から避難してきた。30 キロ圏域の自主避難地域なので、時々もどっている。農

業をしていたが現在は失業中。

スロープがあるせいで雨が入るので困る。昨日、仮設住宅住民と行政の話し合いが集会

室(仮設住宅の一地区ごとに一つ集会室がつくられている)であったので、スロープを

やめてほしいと要望した。

この仮設に住んでいるのは富岡町と川内村の人間だが、郡山市民と同じようにできる

かどうか話し合う必要がある。介護保険の区分も変わるし…。

2 軒先に車いすを使っていた人が住んでいたが、病院に入ったようで今はいないと思う。

(伊藤と佐藤で行き、インターホンを押してみたが反応がなく、やはりいないよう

だ。)

(佐藤の感想:広野町に電話インタビューした時も、「靴置き場がないのでスロープを断

り、風除室型を希望する人が多い。スロープから風除室に変えることはできないので、

スロープは作らないようにしようと考えている。」と職員が言っていたが、川内村の父

子の話を聞いて、仮設住宅の住民から、玄関から雨が入るので、スロープをつけないで

欲しいという要望が出ていることがわかった。雨が入るからスロープ型をつくるのをや

めたら、車いす利用の人たちが仮設住宅を全く使えなくなる。スロープ型でも雨が入ら

ないようにひさしを長くするなど工夫して、誰もが使える仮設住宅にしてほしいと思

う。)

6

Page 7: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

    スロープのついた仮設住宅      仮設住宅の周りは砂利が敷き詰められている

*郡山市南一丁目 2Kのスロープが設置された仮設住宅に住む 4 人家族

お母さんにインタビュー。身体障がいのある 20か 30代くらいの息子とご両親が住ん

でいる。隣に兄が 1人で住んでいる。 原発から数キロのところに家があったので、3月 11日以来帰っていない。ようやく仮

設に入ることができた。先日までビッグパレット(避難所)にいて、息子は 2 ヶ月入院

していて退院をしてきた。息子は心臓が悪く、心筋梗塞もやっていて、糖尿もあり、歩

行が困難で、外は車いすを使っているが、家の中では這って歩いている。

 一回目の抽選に外れて、二回目にやっと入ることができたので、ほっとしている。し

かし、狭すぎて場所がない。お風呂の段差もひどいし、脱衣所がない。お風呂場の浴槽

のところについている洗面台がじゃまになり体が動きにくい。お風呂はどうしょうもな

い。介護が大変でこのまま住み続ける自信がない。3センチくらいの段差でも這って歩く

と、それが足に当たってけがをしてしまう。外はバリアフリーになっているが、別に中

がバリアフリーになっているわけではない。外は砂利なので介助者が車いすを押さなけ

れば動くのは大変である。とにかく、避難所よりはいいけど、結局うちみたいな子ども

がいる家には使い勝手が悪すぎる。でも、やってもらってるからいろいろは言えないけ

ど。

 “県のほうで使い勝手の悪い方には仮設住宅は改修工事をしてくれるといっています”と

伝えたら、改修してほしいと頼まれた。

  

7

Page 8: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

風呂場の段差        浴槽に突き出している洗面台

台所と部屋の間にある段差

*避難所ビックパレット 車いす利用の男性

富岡市出身の 30歳代。津波に飲み込まれて大怪我をして車いすになった。リハビリも

そこそこに怪我の治療がすんだら強制的に退院させられ、避難所に来た。母親はまだ入

院している。母が退院したら一緒に住もうと思って、仮設住宅を申し込んだが落ちた。

再度申し込んでいるが当たらない。先日、知り合いの人の仮設住宅見せてもらったが、

家の外は砂利で中は段差があり、車いすの状態ではとても住めない。

自宅は原発から近く、家は津波に流された。姉が亡くなった。富岡町は、役場機能を三

春町に持っていき、仮設住宅は大玉村に建てるので、そこに移ってほしいと言うが、役

所は何を考えているのか。富岡町をバラバラにするのは腹が立つ。一緒に住める場所を

決めてほしい。

   

ビックパレットに並ぶダンボールハウス    ビックパレットの放射線量を示す電光掲示

                      7月13日は 0.11マイクロシーベルト/h

8

Page 9: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査  · Web viewAuthor: libertas Created Date: 08/17/2011 18:28:00 Title: JDF被災地障害者センター福島の仮設住宅のボランティア調査

JDF被災地障がい者支援センターふくしま代表 白石清春さん(前中央)と事務局長和田さ

ん(後中央)と伊藤(左)と佐藤(右)  お世話になりました。

以上

9