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0 IT活用と業務改革に関する参考資料 ~ 共通方針検討の参考として ~ 臨時構成員 村上 文洋 (資料1-2)

IT活用と業務改革に関する参考資料 ~共通方針検討の参考と …対象プロセスの現状を分析(業務フロー、パフォーマンス、組織間機能の関連性等を把握し、ボトルネック(阻害要因)を洗い出し)。

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IT活用と業務改革に関する参考資料

~ 共通方針検討の参考として ~

臨時構成員 村上 文洋

(資料1-2)

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目次

1.重複・類似業務の標準化・共通化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2.IT投資の効果を最大化するための業務改革 ・・・・・・・・・・・・・・・ 4

3.推進体制の考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

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1.重複・類似業務の標準化・共通化

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1.重複・類似業務の標準化・共通化

・ 業務分類 → 重複・類似業務の可視化 → 標準化・共通化の検討

出所:エンタプライズアーキテクチャと政策・業務参照モデル(BRM)/業績参照モデル(PRM) (2005年1月17日)http://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/286890/www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/data/report/p5/p5.pdf

※これは例示であり現在の実態を表しているものではありません。

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

(1) 投資の最小化と効果の最大化(民間企業における考え方の例)

出所:第4回政府情報システム改革検討会 資料2(2010年11月24日)http://www.soumu.go.jp/main_content/000090099.pdf

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

(2) 目標から具体的な改善活動への落とし込み(関係性の明確化)

出所 第4回政府情報システム刷新有識者会議 資料3 座間臨時構成員資料よりhttp://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/yuushikisha/dai4/siryou3.pdf

最適化の目標

主要課題の抽出

業績評価指標と目標値(先行指標としてのKPI)の設定

現状把握・ボトルネックの分析⇒プロセスの将来体系の検討

(プロセスレベルを測るKPIの設定)

組織と人材 情報システム

(例)窓口における利用者満足度の向上50%→70%

(例)窓口待ち時間の解消正確かつ丁寧な窓口対応

(例)待ち時間の短縮○分→□分苦情件数

(例)窓口研修の実施繁忙時間帯の体制の見直し審査支援システムの導入FAQシステムの導入

改善に向けた具体的取組事項の検討

[例]職員のスキル向上(新たな業務環境に向けた職員のトレーニング)→ 研修の受講率○%以上必要な業務執行体制の検討

目標を具体的な改善活動へ落とし込み

政策課題

最適化の目標

(例)事務処理コストの削減 (例)利用者満足度の向上

部門ごとの改善の取組に展開(ボトムアップ的なアプローチ)

現行体系の分析将来体系の検討

現行体系の分析将来体系の検討

実行計画の検討実行計画の検討

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行政運営の効率化利便性向上等

パフォーマンス向上

具体的に何を達成するかを明確化

目標達成に影響を与える要因の分析

利用者が満足を覚える要因が何であるのか分析

(例)待ち時間の原因となっている窓口待ち時間の効率化

:1件当たりの処理時間▲分→■分

分析した主要課題に応じた評価指標を設定

達成度合を評価する指標の設定

自らの活動を、より理解し易いかたちに整理することで、役割と責任を明確化

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

(3) 業務改革のマネジメントサイクル(全体像)

戦略改革テーマの抽出

改革チームの立ち上げ

成果目標の設定

プロジェクト計画

現状分析

再設計

実装

運用最適化実績の評価

企画 プロセス設計

オペレーション

プロセスを可視化し改善ポイントを検討

継続的な改善活動

重点プロセスの抽出(絞り込み)

プロセスを可視化し改善ポイントを検討

※日本BPM協会「BPM推進のステップとキーポイント」を参考に作成。

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

(4) 企画段階の進め方

改革テーマの抽出

改革チームの立ち上げ

成果目標の設定

改革テーマの抽出 関係者のリストアップ 関係者間での論理的な検証作業

改革チームの構想 改革チームの設置

成果目標及び評価指標の設定 プロセス改革のロードマップ策定

業務プロセスが適切にオペレーションされるという理想状態を構想し、それに対する現状の不具合(改革テーマ)を抽出 改革テーマの関係者をリストアップ。関係者間で、プロセス改革実施による目標達成への因果関係等を検証。

また、関連する改革事項(例:制度見直し、情報システムの機能向上、要員のスキル向上等)を洗い出し。

改革の継続的な推進を考慮した組織の将来像をイメージし、改革サイクルを定着させるための推進組織を構想。 すべての関係者(業務部門・IT部門)を巻き込んだ強力な推進体制の整備(CIOによるリーダーシップ)。

成果目標及びその達成度についての評価指標(KPI)を設定、また、これらの達成に重要な影響を与える要因の抽出。 各改革事項について、向こう数年間の取組に対するマイルストーンを置いたロードマップを策定。

※日本BPM協会「BPM推進のステップとキーポイント」を参考に作成。

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

プロジェクト計画

現状分析

再設計

方針の策定 スコープ(対象範囲)の特定 プロジェクト計画の策定

プロセスの再設計(人間系、システム系、制度・ルール、データの流れ)

プロジェクトの目的及び成果目標、ステークホルダーの要求、大まかなスケジュール、予算等の前提条件・制約条件を明確化。 プロジェクトの対象とするプロセス、組織等を特定。 プロジェクトの目的とスコープ、成果物、スケジュール、予算、責任者、前提条件・制約条件、リスク等をまとめたプロジェクト計画を策定。

対象プロセスの現状を分析(業務フロー、パフォーマンス、組織間機能の関連性等を把握し、ボトルネック(阻害要因)を洗い出し)。 成果目標及び評価指標に関連した改革テーマを特定 (例:顧客満足度の向上⇒クレーム件数(KPI)⇒窓口職員のスキル向上等)。 解決方策を多角的角度から検討、実現性、投資対効果踏まえ、解決方策を検討(ITは万能薬ではない。身の丈に合った解決方策を)。

現状分析で明らかとなった問題構造、解決方策を踏まえ、プロセスの‘あるべき姿’(to‐be)を再設計(参考:プロセス改善の視点)。その際、人間系のタスク(人の作業)、システム系のタスク(ITによる自動化)、制度・ルール等、それぞれの役割を可視化して整理。

プロセス・データ項目を整理・統合し、プロセスの流れに沿ってデータが正しく決定されていくかを検証。

解決方策の決定

実装

情報システム開発 業務移行準備

再設計されたプロセスモデルを実装するために必要な情報システムの開発。 新プロセスに必要な業務規程・マニュアル等の文書化。 新プロセス移行のためのトレーニングを実施し、移行。

トレーニングの実施と業務移行

現状プロセスの記述・分析 改革テーマの特定

(5) プロセス設計段階の進め方

※日本BPM協会「BPM推進のステップとキーポイント」を参考に作成。

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

(6) プロセス改善の視点(例)

※日本BPM協会「BPM推進のステップとキーポイント」を参考に作成。

行政サービスの利用者(国民)とのやり取りに焦点を当てる

サービスの利用者(国民等)を区分し、方針に沿ったプロセスにする

サービスの利用者(国民等)が効率的なやり方にする

顧客(国⺠)に焦点を当てる顧客(国民)に焦点を当てる

窓口を1か所にする

縦割りから横割りへ

ハンドオフを最小にする

少ない人数で行う

最も適任の人が行う

顧客(国⺠)に焦点を当てる最も合理的な分担

プロセスを再設計してから、自動化する

プロセスを標準化してから展開する

顧客(国⺠)に焦点を当てる最も効率的な業務の仕組み

連続する業務フローは、組織横断でも立ち上げから最後まで一気に行う

流す準備が出来てから流す

顧客(国⺠)に焦点を当てる流れを止めない業務の仕組み

一度得られた情報は共有する

必要なデータは、必要なタイミングにすべて準備される

顧客(国⺠)に焦点を当てる

情報を共有し活用する仕組み

手順、やり方が決まっているものを増やす

仕事の予定、進み具合を把握しやすくする

協働作業を効率化する仕組み

QCDの管理点を明確にし、常時モニタリング

問題があった場合にアラームする

最も良い判断の出来る人に任す (権限移譲)

良い判断・意思決定をする仕組み

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2.IT投資の効果を最大化するための業務改革

運用

最適化

日常管理の実施 実績評価と最適化課題の抽出

最適化課題の設定

業務の実行状況、サービスレベルをモニタリング。 業務実績が目標、基準値と乖離している場合に、業務実績レポートや前提となっているプロセスフローから、最適化すべき

課題を抽出。

最適化課題の整理、集約、問題の要因・影響度分析、優先順位付けを実施。 最適化課題に関する業務実績を分析することにより、問題の原因を特定し、改善施策を検討。 他の組織に影響を与えない、もしくは与えても関係者の合意・調整で解決可能な範疇の改善(中・小改善)に関しては、そ

の改善施策を実行する。 KPIの変更を伴うような改善(大改善)に関しては、新たな着眼点として計画見直しに反映。

計画の見直しへ

改善施策の実施

大改善

中・小改善

(7) オペレーション段階の進め方

改善案の設定

※日本BPM協会「BPM推進のステップとキーポイント」を参考に作成。

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3.推進体制の考え方

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3.推進体制の考え方

・役割分担と責任の明確化

出所:第5回政府情報システム改革検討会 資料2(2010年12月17日)をもとに作成http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/hyoukasenmon/dai01/siryou9.pdf

・現場による成果のコミットメント(約束)と、当事者意識が重要。

・そのためにも、p.6に示した目標と施策の関係を、現場も理解・共有することが重要。