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IBJ *防除情報 豊かな稔りに。日本の農業を応援します第42号

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IBJ*防除情報豊かな稔りに。日本の農業を応援します。

(*IshiharaBioscienceJapan=⽯原バイオサイエンスの略)平成26年8月19日発⾏第42号

●農水省は、●農水省は、●農水省は、●農水省は、 8888月月月月14141414日日日日に向こう1ヶ月の主要病害虫発生予報を発表しましたに向こう1ヶ月の主要病害虫発生予報を発表しましたに向こう1ヶ月の主要病害虫発生予報を発表しましたに向こう1ヶ月の主要病害虫発生予報を発表しました。。。。そのそのそのその中から主な作物を対象に、発生が中から主な作物を対象に、発生が中から主な作物を対象に、発生が中から主な作物を対象に、発生が「「「「多い多い多い多い」」」」と発表された病害虫とその地域及び防除農薬と発表された病害虫とその地域及び防除農薬と発表された病害虫とその地域及び防除農薬と発表された病害虫とその地域及び防除農薬((((弊社の推奨弊社の推奨弊社の推奨弊社の推奨農薬農薬農薬農薬))))を一表に纏めましたので、推進のご参考にして下さいを一表に纏めましたので、推進のご参考にして下さいを一表に纏めましたので、推進のご参考にして下さいを一表に纏めましたので、推進のご参考にして下さい。。。。((((特記特記特記特記以外の使用方法は希釈以外の使用方法は希釈以外の使用方法は希釈以外の使用方法は希釈液散布)液散布)液散布)液散布)

使用上の注意事項等、詳しくは、当社支店まで*野菜、きく:タバコガ類でのアタブロン乳剤、アクセルフロアブル、トアローフロアブルCTは、登録作物、害虫種を確認して御使用下さい。** ガゼット粒剤の使⽤⽅法、使⽤時期は、登録内容を確認して御使⽤下さい。*** コナジラミ類でのアタブロン乳剤、テルスター⽔和剤、同フロアブル、ネマトリンエース粒剤は害⾍種を確認して御使⽤下さい。**** アザミウマ類でのアタブロン乳剤、ウララDF、ガゼット粒剤、テルスターフロアブル、ネマトリンエース粒剤は害⾍種、使⽤⽅法等を確認して御使用下さい。***** 果樹でのテルスタ-水和剤、同フロアブルは、登録作物、害虫種を確認して御使用下さい。

作物別 病害虫名 発生が「多い」地域 防除農薬(当社推奨農薬)水稲 斑点米カメムシ類 北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国 MR.ジョ-カ-粉剤DLだいず 吸実性カメムシ類 南関東 MR.ジョ-カ-粉剤DL野菜 野菜共通 タバコガ類 東北、四国 アタブロン乳剤、アクセルフロアブル、トアローフロアブルCT*キャベツ タバコガ類 東海 アクセルフロアブル、トアローフロアブルCT*ねぎ ネギアザミウマ 北陸、南関東、東海、近畿 アタブロン乳剤、ウララDF、ガゼット粒剤**いちご 炭そ病 北九州 フロンサイドSCトマト コナジラミ類 北陸 ウララDF、アタブロン乳剤、テルスターフロアブル***タバコガ類 東海 アタブロン乳剤*なす アザミウマ類 北陸 ウララDF、アタブロン乳剤、ガゼット粒剤、ネマトリンエース粒剤(定植前のみ)****コナジラミ類 北陸 ネマトリンエース粒剤(定植前のみ)、ウララDF、テルスター水和剤***花卉 きく 白さび病 南東北 トリフミン水和剤、トリフミン乳剤アザミウマ類 東海 テルスターフロアブル、アタブロン乳剤、ガゼット粒剤****アブラムシ類 東海 ウララ50DFタバコガ類 東海 アクセルフロアブル*果樹

果樹全般 果樹カメムシ類 北陸、東海、近畿、中国、四国、北九州 テルスターフロアブル、同水和剤*****おうとう ハダニ類 南東北 テルスターフロアブル、アカリタッチ乳剤かき 果樹カメムシ類 東海 テルスターフロアブル、同水和剤ハマキムシ類 東海 アタブロンSC、トアロー水和剤CTかんきつ 果樹カメムシ類 東海 テルスターフロアブル、同水和剤なし ⿊星病 東北 フロンサイドSC、同水和剤、トリフミン水和剤果樹カメムシ類 南東北、東海 テルスターフロアブル、同水和剤ナシヒメシンクイ 東海 テルスターフロアブル、同水和剤ハダニ類 北東北、東海 テルスター水和剤、アカリタッチ乳剤ぶどう べと病 北東北 ランマンフロアブル、ドーシャスフロアブル、フロンサイドSC、同水和剤りんご ハダニ類 東北 アカリタッチ乳剤、テルスターフロアブル、同水和剤*****茶 チャノコカクモンハマキ 近畿 アタブロン乳剤、テルスターフロアブル、同水和剤、トアロー水和剤CT

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新しい農薬です新しい農薬です新しい農薬です新しい農薬です●2014年 7月11日~8月19日までの間に登録された弊社新農薬(適用拡大を含む。上市製品のみ。)は、次の通りです。(下線部が適用拡大になりました。)

※1.該当する作物のみ記載しています。※2.注意事項の変更点は省略しております。

7月23日付適用拡大トリフミン水和剤トリフミン水和剤トリフミン水和剤トリフミン水和剤作物名 適用病害虫名 希釈倍数 使⽤液量 使用時期 本剤の使用回数 使用方法 トリフルミゾールを含む農薬の総使用回数きゅうり うどんこ病 3000〜5000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 5回以内 散布 5回以内⿊星病うり類(漬物用) うどんこ病 3000〜5000倍 収穫前日までつる枯病炭疽病とうもろこし(子実) すす紋病 2000倍 収穫30日前まで 3回以内 3回以内りんご 斑点落葉病 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫前日まで⿊星病うどんこ病赤星病ねぎ 萎凋病 50倍 - 定植直前 1回 5〜30分間苗根部浸漬 1回200倍 セル成型育苗トレイ1箱またはペーパーポット1冊(30×60cm、使用土壌約5L)当り1L 定植前 苗床灌注すもも 灰星病 1000倍 200〜700L/10a 収穫前日まで 3回以内 散布 3回以内しょうが 白星病 100〜300L/10a 5回以内 5回以内たまねぎ 乾腐病 50倍 - 定植直前 1回 5分間苗根部浸漬 1回50〜100倍 セル成型育苗トレイ1箱またはペーパーポット1冊(30×60cm、使用土壌約5L)当り0.5L 定植前 苗床灌注作物名 適用病害虫名 希釈倍数 使⽤液量 使用時期 本剤の使用回数 使用方法 メタフルミゾンを含む農薬の総使用回数だいこん ハイマダラノメイガ 1000〜2000倍 100〜300リットル/10a 収穫7日前まで 2回以内 散布 2回以内かんしょ ハスモンヨトウ 1000〜2000倍 100〜300リットル/10a 収穫前日まで 3回以内 散布 3回以内ナカジロシタバヨツモンカメノコハムシ

8月6日付適用拡大アクセルフロアブルアクセルフロアブルアクセルフロアブルアクセルフロアブル

作物名 適用雑草名 使用時期 適用土壌 使⽤量 本剤の使用回数 使用方法 適用地帯薬量 希釈⽔量移植水稲水田⼀年⽣雑草 及びマツバイホタルイヘラオモダカ(東北)ミズガヤツリウリカワクログワイオモダカヒルムシロセリコウキヤガラ(北陸を除く)シズイ(東北)

移植後14日〜ノビエ5葉期(稲4葉期〜幼穂形成期前)但し収穫60日前まで 砂壌土〜埴⼟ 1kg/10a 100L/10a 2回以内 落⽔散布又はごく浅く湛水して散布全域(北海道を除く)の普通期及び早期栽培地帯8月6日付適用拡大アンカーマンアンカーマンアンカーマンアンカーマンDFDFDFDF

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※1.該当する作物のみ記載しています。※2.注意事項の変更点は省略しております。

8月6日付適用拡大フルイニング1キロ粒剤フルイニング1キロ粒剤フルイニング1キロ粒剤フルイニング1キロ粒剤

8月6日付適用拡大アンカーマンアンカーマンアンカーマンアンカーマンDFDFDFDF

8月6日付適用拡大フルイニングジャンボフルイニングジャンボフルイニングジャンボフルイニングジャンボ

作物名 適用雑草名 使用時期 適用土壌 使⽤量 本剤の使用回数 使用方法 適用地帯移植水稲

水田⼀年⽣雑草及びマツバイホタルイヘラオモダカ(北海道、東北)ミズガヤツリ(北海道を除く)ウリカワクログワイ(北海道を除く)オモダカ(北海道を除く)ヒルムシロセリコウキヤガラ(北海道、北陸を除く)シズイ(東北)アオミドロ・藻類による表層はく離(九州)

移植後7日〜ノビエ4葉期但し移植後30日まで 壌⼟〜埴土1kg/10a 1回 湛水散布

北海道移植後7日〜ノビエ4葉期但し収穫60日前まで 砂壌⼟〜埴土 東北、北陸、関東・東山・東海の普通期及び早期栽培地帯移植後5日〜ノビエ4葉期但し収穫60日前まで 壌⼟〜埴土 近畿・中国・四国の普通期及び早期栽培地帯移植後7日〜ノビエ4葉期但し収穫60日前まで 砂壌土移植後5日〜ノビエ4葉期但し移植後30日まで 砂壌⼟〜埴⼟ 九州の普通期及び早期栽培地帯作物名 適用雑草名 使用時期 適用土壌 使⽤量 本剤の使用回数 使用方法 適用地帯移植水稲

⽔⽥⼀年⽣雑草及びマツバイホタルイヘラオモダカ(東北)ミズガヤツリウリカワクログワイオモダカヒルムシロセリコウキヤガラ(東北、北陸を除く)シズイ(東北)

移植後7日〜ノビエ4葉期但し収穫60日前まで 砂壌⼟〜埴土小包装(パック)10個(500g)/10a 1回 水田に小包装(パック)のまま投げ入れる。

東北、関東・東山・東海の普通期及び早期栽培地帯壌⼟〜埴土 北陸砂壌土 近畿・中国・四国の普通期及び早期栽培地帯移植後5日〜ノビエ4葉期但し収穫60日前まで 壌⼟〜埴⼟移植後5日〜ノビエ3葉期但し移植後30日まで 砂壌土 九州の普通期及び早期栽培地帯移植後5日〜ノビエ4葉期但し移植後30日まで 壌⼟〜埴⼟

◇「クログワイ」、「オモダカ」については「クログワイ(九州を除く)」、「オモダカ(九州を除く)」からの変更

8月8日付適用拡大ランマンフロアブルランマンフロアブルランマンフロアブルランマンフロアブル作物名 適用病害虫名 希釈倍数 使⽤液量 使用時期 本剤の使用回数 使用方法 シアゾファミドを含む農薬の総使用回数ズッキーニ べと病 1000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内こんにゃく 根腐病 500〜1000倍 3L/㎡ 収穫14日前まで 3回以内 土壌灌注 3回以内

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ご説明します今月号では、いちごの疫病についてご紹介致します。

疫病のおもな病原菌①Phytophthora nicotianae (高温性で、発生は夏期高温期に限定。)②Phytophthora cactorum

いちごいちごいちごいちご疫病疫病疫病疫病のののの特徴特徴特徴特徴

①クラウン①クラウン①クラウン①クラウン((((根冠部)の根冠部)の根冠部)の根冠部)の症状症状症状症状

②②②② 葉葉葉葉のののの症状症状症状症状

表⽪から中⼼部に向かって⿊褐変を呈します。その後、株全体が萎凋し、⽴枯れ症状を示して枯死します。激発圃場では欠株となることがあります。

初期は⿊⾊、紡錘〜楕円形の病斑が生じ、多湿条件下で拡大して不定形暗褐⾊の病斑となります。トマトやジャガイモの疫病に類似し、新葉では懐死が⾒られることもあります(P. nicotianae ) 。本圃で発病すると、葉柄は⾚紫⾊に変⾊し、⿊いスジ状のへこみを生じます(P. cactorum) 。

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③③③③ いちごの病害の見分け方いちごの病害の見分け方いちごの病害の見分け方いちごの病害の見分け方クラウンや葉の症状は炭疽病菌と同様であり⾁眼での識別は困難であるので簡易検定で判定します。育苗期に発生することが多いですが、近年は定植後の発⽣が⼤きな問題となっています。◇クラウンの外側からではなく導管部を中⼼に褐変が広がる場合は萎⻩病または⻘枯病です。

④④④④ 生態生態生態生態(1)病原菌の発育適温は30℃前後で、35℃でも発育します。(2)本病は⼟壌伝染、⽔媒伝染性の病害であり、病原菌は⼟壌中で前年の罹病残さ等と共に残存、越冬します。病原菌が普段は土壌中に生息しているため、汚染土の移動に伴い伝染がおきます。また、⽔によっても移動します。前年に発病した汚染圃場にイチゴを植え付けると、再発する高い可能性があります。(3) 本菌はナス、トマトの果実や苗なども侵す多犯性の菌です。(4)梅⾬期〜8,9月の高温多雨期になると、胞子の役割をする遊走子が放出され、水の移動と共に広く伝染します。(5)⼤⾬により苗が浸⽔して病原菌が直接苗に運ばれたり、圃場内通路の⽔溜りの病原菌が降⾬灌⽔等により⽔はねで⾶散し伝染します。(6)露地栽培では風⾬が激しい場合や苗床が冠⽔した場合に発⽣が多くなります。

希釈倍数 使用時期 使用液量 使用方法 本剤の使用回数 シアゾファミドを含む農薬の総使用回数500〜1000倍 育苗期 50ml/株 土壌灌注 2回以内 4回以内(育苗期は2回以内、定植後は2回以内)生育期但し、収穫30日前まで 100ml/株 2回以内ランマンフロアブル 登録内容※いちご(疫病)のみ抜粋

使用方法等詳細につきましては、製品ラベル、技術関連資料、ホ-ムペ-ジ等に記載の登録使用基準に従い、ご使用ください。★★★★当社当社当社当社の薬剤の薬剤の薬剤の薬剤をご紹介します★をご紹介します★をご紹介します★をご紹介します★

クラウン部横断面導管部を中心に褐変が広がります。 外表部から中⼼部に向かって褐変が進⾏します。

萎⻩病疫病炭そ病

葉の奇形 萎凋・枯死進⾏が早い場合は炭そ病進⾏が遅い場合は疫病

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ニュース

(1)採苗及び育苗はできるだけ⾼設条件で⾏ってください。(2)育苗は採苗からビニールや寒冷紗を⽤いた⾬除け条件下で⾏ってください。(3)地床育苗の場合は、本病の汚染が無く排⽔の良い圃場を選定し、排⽔対策を⼗分に⾏ってください。

(4)ポット内が過湿にならないように適切な灌⽔管理を⾏ってください。(5)育苗床面の排水を促進するため、傾斜を付け、畦面に防風ネット等を被覆してくだ

さい。(6)苗は十分な間隔を置いてならべ、過密条件としないでください。(7)本圃には罹病の可能性がある⽣育異常や⽣育不良の苗は植え付けないでください。(8)発病株や感染が疑われる株は、早急に取り除き、圃場外で適切に処分してください。(9)罹病苗や株は出きるだけ早く圃場外へ持ち出し、⽳に埋めるかビニール袋に詰め込

み嫌気発酵をさせるかして処分してください。(10)本圃は明渠や暗渠による排⽔対策を⼗分に⾏い、過湿を避けてください。(11)用水の水質には十分注意を払い、水滴が出来るだけ小さい灌水装置にて散水を⾏ってください。

(12)育苗圃や本圃周辺でのナス科作物の栽培は避けてください。(13)水はねによって伝染するので、雨除け栽培を基本とし、外部から風雨が当たらない

ようにしてください。(14)頭上かん⽔は、本病の発⽣を助⻑するため⾏わないでください。(15)多湿は本病の発⽣を助⻑するため、適時葉かき作業等を⾏い、親株床、育苗床

の通風をよくしてください。(16)古葉かき等植物体に傷が付く管理は、⾬天日及び降⾬が予想される前には⾏わ

ないでください。

⑤⑤⑤⑤耕種的防除耕種的防除耕種的防除耕種的防除対策対策対策対策