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yuuji-matsuya
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2014年10月4日
愛媛県民文化会館
すずらん薬局グループ
株式会社 ホロン松谷 優司
第8回日本緩和医療薬学会シンポジウム2
私達が経験したことを中心に
私の場合
• H19年入社以前は緩和ケアどころか在宅医療についても、まったく経験がなかった。
• さまざまな患者さんを担当する中で、自分の知識や経験不足を痛感した。
• 在宅での患者さんへの係わり方を、関係の医師や看護師に教わった。
• さまざまな勉強会に参加することでネットワークを拡げた。• 薬物療法については面識のある緩和ケアに精通した病院薬剤師に直接たずね、ご指導いただいた。
まだこの時点では薬薬連携については意識していなかった・・・
緩和医療情報交換会
安芸地区退院支援システム委員会などの多職種勉強会に繋がっていった
• 基幹病院薬剤師が中心となって呼びかけ発足したもの。
• 病院の垣根を越えて情報を共有するための薬剤師の勉強会。
• 緩和医療薬学会の発足(2007年)
• 緩和医療の薬物療法における薬剤師の評価の高まり
• 在宅緩和ケアニーズの高まり
発足の背景
緩和医療情報交換会とは?
• 会員相互の知識の向上
• 薬剤師業務充実と職能向上のため症例検討を行う
• 業務上の悩みを気兼ねなく話あえる場
目的
ルール
• 座学ではなく意見交換の場
• 参加者は必ず発言をする
地域基幹病院を中心とした病院薬剤師緩和ケアに関わる保険薬局薬剤師
構成メンバー
開催頻度
年2回1回2症例
病院から1症例、保険薬局から1症例最近では1症例をワークショップ形式で検討
• 知識・経験がたりない
• 専門用語がわからない
などハードルが高く感じた
保険薬局薬剤師として最初の印象
在宅業務を行う保険薬局薬剤師として
• 病院のままの治療は在宅では継続できない
保険薬局で使用できる注射薬の制限
医療者が患者の周りに常時はいない
病棟での治療を在宅にアレンジする必要がある
病院で可能なことが、保険制度上や在宅医療の特性により出来ない事がある
保険薬局薬剤師から伝えるべきこともある
• 持続皮下投与のためのポンプが調達が難しい
• TPNに混注時の長期にわたる安定性のデータが無かった
• 単独ではポンプ加算を算定できない
在宅では
病棟では
• 薬剤、ポンプともに調達は容易、ポンプを使って投与することが多い
• TPNに混注して投与することもある
• 薬物療法のアレンジが必要
• カンファレンスの重要性
• 緩和医療に精通した薬剤師
• 幅広い知識の習得
• 無菌調剤
• 医療材料・医療機器の供給拠点として
病院薬剤師との連携
保険薬局の機能の充実
病院薬剤師さんと顔の見える関係性が構築できた
入院と在宅では違いがあることを共有できた
• 電話やメールを使って気軽に相談できるようになった
• 薬物療法の調整やカンファレンスの必要性を認識した
• 適正な薬物療法を継続するために情報提供および情報共有のための勉強会・講演会(薬薬連携推進ネットワーク講演会)
• シームレスな在宅移行のためアレンジの提案
• 積極的に薬剤部に治療経過を質問する
病院側からのアプローチ
保険薬局側からのアプローチ
地域を越えた保険薬局間での連携
• 患者の希望する場での療養を支えるため
薬薬学連携• 共同研究など
小児用キット製剤なしリハビックスK2(500mL/袋) 300mLプレアミンP注射液(200mL/袋) 85mLヴィーンF(500mL/袋) 140mLビタジェクトキット 0.4キットヘパリンナトリウムN(5000単位/5mL) 0.4mLガスター注射液10mg(10mg/1mL) 0.4mL生理食塩液(100mL/本) 80mL5%ブドウ糖注射液(100mL/本) 80mL50%ブドウ糖注射液(20mL/本) 15mLメドレニック注シリンジ(2mL/本) 1mL*メドレニックは1週間に1回のみ
【1週間分で調剤時間約3時間】
【処方例】
他県薬局薬剤師
県外の受入薬局薬剤師と患者家族を交えたカンファレンス
県外へ転居
サンドスタチンのTPN中の安定性
• 在宅でサンドスタチンが必要となる症例がある
• ポンプが使えずTPNに混注のケースもある
• TPN混注時の長期にわたる安定性のデータがない
途中経過は医療薬学に掲載された(2014,40,54-61)
安心して在宅現場で使えるよう大学に依頼し共同研究を開始した
• 立場も業務内容も違うので、お互いに理解することが必要
• 顔の見える関係性を築くことが大切
そのために保険薬局薬剤師として心がけていること
• 各種勉強会や学会への参加
• 病院薬剤師会への参加
• 懇親会などでの関係性の構築
知識を深めるとともに人間関係を深めていくことも大切
• 地域連携の中で薬剤師の存在がすこしずつ認知されるようになってきた
• 基幹病院が中心となった院内外の多職種勉強会で話をさせていただく機会も増えてきた
• 薬剤師職能の質を高めるためには、薬薬連携は絶対不可欠であると感じる
ご静聴ありがとうございました