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2019 年 9 月 26日
JATO Japan Limited プレスリリース
2019年 8月欧州新車販売台数速報
ダチアが 8月の欧州販売上位 5車種に
2 モデルを送り出す快挙を達成
欧州自動車市場は、2018年 8月のWLTP導入前の登録急増が影響し、前年同月比 8.7%の下落
ダイムラー、スズキ、フォードが当月最もマーケットシェアを伸ばした
フォルクスワーゲン ゴルフがランキング首位。ダチア ダスター(Dacia Duster) が続く
電気自動車の販売台数は 2018年 8月比で 76%増、2017年 8月比では 143%増
予想された通り、2019 年 8 月の欧州新車販売台数は前年同月期より減少した。販売台数は 1,070,276 台と、前
年同月比マイナス 8.7%となり 102,000 台減を記録した。対前年比で減少したのは、2018 年 9 月に導入された
WLTP(乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)が原因である。自動車メーカーは、新しい排出基準の認証を
取得していない車両を一掃する目的で、消費者は特別値引きを利用して購入できる機会を逃さないために、それぞれが
自社登録と個人登録を押し進めたためだ。2017 年 8 月と比較して、2018 年 8 月は 30%も台数を伸ばしていること
からも、いっそう明らかである。
予想通りの販売減とはいえ、2019年 8月の結果は見かけほど悪いものではない。「昨年 8月期は特筆すべき成長を記
録したため、当月の下落はもっと大きなものとなる可能性もあった。そう考えれば、1桁台の下落は、予想よりも良い結果
であると言えるだろう。より重要なのは、2019年 8月は、過去 10年間の 8月期において 2番目に高い数字であったこ
とだ。事実、当月の台数は 2017年 8月より 19%多く、月間販売台数が 100万台を超えたのは、2018年 8月を除
いて、この時のみとなっている」と、JATO グローバルアナリストの Felipe Munozは解説する。
年次累計台数で国別のランキングを見ると、2018年と比較すれば不穏な結果に見えるかもしれない。しかし、2017年
と比較すれば、欧州 27 ヵ国中、スウェーデン、ノルウェー、アイルランド、スイスの4か国のみが減少していることが分かる。
セグメント別の結果からも、同様の傾向が見える。SUV の市場けん引は継続しているが、販売台数は前年同月比 3%減
の 407,700 台であった。シティカー(+3%)とスポーツカー(+15%)の2セグメントのみが成長を記録している。しか
しながら、266,000 台を売り上げ、30%のマーケットシェアを記録した 2017 年 8 月と比較すれば、当月の SUV マーケッ
トシェアは38%に拡大している。2017年8月と比較しても、人気が低下しているのは、MPV、ミッドサイズ、エグゼクティブ、
コンパクトカーセグメントのみである。
SUV の芳しい結果は、次の3モデルによってもたらされた。ダチア ダスター(Dacia Duster)は、当月の SUV販売首位
となり、全モデルランキングにおいても初めて 2 位となっている。フォルクスワーゲン ティーロック(T-Roc)の人気は衰えるよう
には見えない。フォルクスワーゲン ティークロス(T-Cross)は、1月以来 50,000台以上を販売している。
一方、ディーゼル車販売の急落に、減速の気配はない。当月のディーゼル車販売台数は、前年同月比で 23%減、
2017年 8月と比較すると 16%減である。その上ディーゼル車のマーケットシェアは、2年前の 42%、昨年の 35%から、
当月は 30%へと継続して縮小している。ディーゼル車が急降下する一方、電動車(BEV:バッテリーEV、PHEV:プラ
グイン・ハイブリッド、HEV:ハイブリッド)のマーケットシェアは、2017 年 8 月の 5.6%、2018 年 8 月の 6.0%、2019
年 8月は 7.8%と拡大し、勢いづいている。
2019 年 8 月、電動車の販売台数は 83,700 台であった。その内、ハイブリッド車は 56%を占めているが、中でもメルセ
デスはレクサスを超える台数を売り上げて、2 番目に販売台数が多いブランドとなった。電気自動車(ピュア EV)の販売
台数は 23,200 台であり、2018 年 8 月より 76%増、2017 年 8 月より 143%増となっている。テスラは、当月 BEV
(バッテリーEV)販売首位となったモデル3のおかげで、輝かしい結果を残した。
「ディーゼル車の販売不調がすぐに収まらないことは明白だ。テスラの販売台数が各四半期末にピークを迎えることはお馴
染みの光景だが、ひと月早い 8月にピークを迎えたことはこれまでにない。これは、テスラの人気がとても強いレベルで確立さ
れてきていることを示している。しかしながら、電気自動車(ピュア EV)はますます人気となっているものの、その高額な価
格は依然、消費者にとって最大の足かせとなっている」と Munozは説明する。
当月のモデルランキングは、どのモデルが成功しているか、はっきりと示している。近ごろ導入されたフォルクスワーゲン ティーク
ロス(T-Cross)は最もマーケットシェアを伸ばし、販売首位 20位へ入る 18位に躍り出た。スズキ ジムニー、プジョー
508、シボレー カマロ、プジョー リフター(Rifter)、スマート フォーツー、メルセデス G クラス、スズキ SX4 S-CROSS、
フォード S-Max、スズキ ビターラ(Vitara)、フォルクスワーゲン T6は全て大幅販売増となった。
最新モデルの中で注目すべき結果は、以下の通りである。セアト タラッコ(Seat Tarraco)の 3,401台、シトロエン C5
エアクロスの 4,737台、テスラ モデル 3 の 5,258台、シュコダ スカーラ (Skoda Scala)の 4,884台、キア プロシード
(Kia Proceed)の 1,664台。
本件に対するお問い合わせは下記までお願いします。
JATO Japan Limited
113-0024 東京都文京区西片 2-22-21 本郷 MK ビル 2F
Web: www.jato.com/japan/
Tel: 03-6801-9551
Email: [email protected]