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Copyright © 2017 EXA CORPORATION
2017年 7月13日
株式会社エクサ
金融ソリューション部 三ヶ田敏子
園田 晋也
赤岩 祐真
ブロックチェーンとは何か
※本資料に記載されているロゴ、システム名称、 企業名称、製品名称は各社の登録商標または商標です。
1 1
「ブロックチェーンとは何か」発表の目的
1 ブロックチェーンの技術概要を理解
本発表は、以下を目的とした構成としております
2 スマートコントラクトを体感
3 ブロックチェーンの魅力を知る
2
1 ブロックチェーンとは
2 ブロックチェーンの要素技術
3 ユースケース紹介
4 スマートコントラクトのデモ
5 まとめ
3 3
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンを
最初に実用化した
アプリケーション
分散型台帳を基盤とした
プラットフォーム
4 4
ブロックチェーンの3大特徴
1 高い耐改ざん性
2 ゼロダウンタイム
3 コスト削減
5 5
世界の金融機関がブロックチェーンベンチャーに出資
世界的な普及が加速
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC23H0F_T20C17A5EE9000/
6 6
ブロックチェーンを利用した国際送金サービスの実用化
手数料ビジネスの主役が変わる
http://www.fin-itnews.com/entry/2017/03/31/073617
7 7
仮想通貨は一般社会に浸透しつつある
法改正により仮想通貨も一般社会に浸透する可能性
http://www.fin-itnews.com/entry/2017/04/05/074416
8 8
保険会社も積極的な取り組み
http://jp.techcrunch.com/2017/02/14/3-megabanks-invest-in-bitflyer/
生命保険の契約管理にブロックチェーン適用の可能性
9 9
ブロックチェーンが注目されている、その理由は
ブロックチェーンは
なぜこんなに注目されているの?
ブロックチェーンの分散化
という特徴を活かした
新しいビジネスモデル
が生まれる!
10 10
・サービスの管理者が存在
・情報・サービスを集中管理
・サービスの信頼性を担保
非効率な情報共有
管理コスト増
単一障害点
従来の中央集権型ビジネスとは
権限のある管理者をおくことで
信頼性のある取引やサービスを実現
セキュリティー
プライバシー
処理性能
11 11
ブロックチェーンによる新しい分散型ビジネスモデル
・サービスの管理者が存在しない
・情報・サービスを分散管理
・合意形成により信頼性を確保
情報共有の効率性
管理コスト不要
ゼロダウンタイム
プライバシー
処理性能
コスト負担
ブロックチェーンは万能ではありません
向き不向きを判断して適用領域を見極めましょう
12 12
エクサのブロックチェーンに対する取り組み
ブロックチェーン研究開発チーム始動
実証実験/プロトタイプ開発により技術的な知見を獲得
社内外への情報共有・収集
新規ソリューション創出/既存ソリューションへの適用推進
金融ソリューション部のメンバー4名
2017年4月より活動開始
活動目的
13 13
これまでの活動実績
技術調査/プロトタイプ開発
地震対策ハッカソン
ブロックチェーン推進協会
IBMユーザーIT研究会
ブロックチェーンを用いたアイディアを
発表し、IBM賞受賞
金融部会へ参画
ブロックチェーンのチームに参画
iSUC出場予定
14
1 ブロックチェーンとは
2 ブロックチェーンの要素技術
3 ユースケース紹介
4 スマートコントラクトのデモ
5 まとめ
15 15
ブロックチェーンを構成する主要な技術
分散台帳 ネットワーク参加者が
同じデータを保有
暗号技術 ハッシュチェーンで
データを一元管理
合意形成 参加者同士で取引内容を
チェックし管理者不要
スマート
コントラクト 事前登録した条件で
取引を自動執行
16 16
P2Pネットワークと分散台帳でゼロダウンタイムを実現
分散台帳 暗号技術 合意形成 スマートコントラクト
すべての取引が記録された
台帳を全員が持っている
1台が停止した場合でも
全体への影響はない
データは復旧後に同期して
補完するため消失しない
17 17
台帳には、ブロック単位でデータが記録されていく
取引データN
ハッシュ値
取引データ1
取引データ2
分散台帳 暗号技術 合意形成 スマートコントラクト
18 18
取引データN
ハッシュ値
取引データ1
取引データ2
前のブロックをハッシュ化して格納し、時系列につなぐ
取引データN
ハッシュ値
取引データ1
取引データ2
分散台帳 暗号技術 合意形成 スマートコントラクト
19 19
現実的には改ざんが不可能と言われている
取引データN
ハッシュ値
取引データ1
取引データ2
取引データN
ハッシュ値
取引データ1
取引データ2
取引データN
ハッシュ値
取引データ1
取引データ2
分散台帳 暗号技術 合意形成 スマートコントラクト
20 20
信頼性が確保できない参加者間でも信用できる取引を成立
取引
検証
OK
OK NG
代表者
3分の2以上の 合意を得ると 取引成立
OK
OK
ビザンチンアグリーメントの合意形成例
分散台帳 暗号技術 合意形成 スマートコントラクト
21 21
ネットワーク形態は管理主体により分類できる
ネットワーク形態
パブリック コンソーシアム プライベート
管理主体 なし 複数組織 単一組織
参加者 自由 許可制
分散台帳 暗号技術 合意形成 スマートコントラクト
22 22
参加者同士で契約を確実に履行できるスマートコントラクト
親 子
②条件を満たすと自動的に執行され、資金が移動する
条件:子が18歳 になったら 契約:資金を譲渡
スマートコントラクト 契約をプログラムに記述しブロックチェーンにのせて 自動的に執行する仕組み
①契約登録
資金移動の例
分散台帳 暗号技術 合意形成 スマートコントラクト
23 23
要素技術を組み合わせて実現できること
1 中央集権型システム同様の耐改ざん性を確保
2 P2Pネットワークによりゼロダウンタイムを実現
3 中央機関を必要とせず参加者同士で契約を実現
暗号技術
分散台帳
合意形成 スマートコントラクト
24 24
ブロックチェーンの3大特徴
1 高い耐改ざん性
2 ゼロダウンタイム
3 コスト削減
25
1 ブロックチェーンとは
2 ブロックチェーンの要素技術
3 ユースケース紹介
4 スマートコントラクトのデモ
5 まとめ
26 26
ユースケース紹介
貿易
国際 送金
農業
複数の関係者で情報共有を効率化
中継銀行経由せず送金手数料削減
価値を記録してブランドを保証
27 27
ユースケース①貿易
複数の関係者で情報共有を効率化
信用状
輸出者 輸入者
銀行 銀行
依頼
輸出
出典:http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2016/022201.html
Before
信用状の郵送、 事務手続きに 時間がかかる
28 28
ユースケース①貿易
複数の関係者で情報共有を効率化
信用状の郵送、 事務手続きに 時間がかかる
出典:http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2016/022201.html
事務手続きの効率化
改ざん不可
ゼロダウンタイム
輸出者 輸入者
銀行 銀行
ブロックチェーン
信用状
信用状情報 を共有
After
29 29
ユースケース②国際送金
出典:https://www.mizuho-fg.co.jp/release/20160719release_jp.html
日本 海外
¥ ¥ ¥ $ $ $
送金銀行 中央銀行 コルレス銀行
コルレス銀行
中央銀行 受取銀行
中継銀行経由せず送金手数料削減
複数の中継銀行を経由するため、コスト高く 日数もかかる
Before
30 30
ユースケース②国際送金
出典:https://www.mizuho-fg.co.jp/release/20160719release_jp.html
送金 送金
着金 着金 送金銀行 受取銀行
日本
ブロックチェーン
(決済ネットワーク)
中継銀行経由せず送金手数料削減
複数の中継銀行を経由するため、コスト高く 日数もかかる
コスト削減 手数料の大幅な削減 取引時間の短縮
決済ネット ワークを構築
海外
After
31 31
ユースケース③農業
出典:http://www.isid.co.jp/news/release/2016/1019.html
登録
認定
Before
農産物の価値、ランク付けの根拠が消費者に伝わりづらい
価値を記録してブランドを保証
金
銀 銅 農産物
農地
生産者
宮崎県綾町
消費者
32 32
ユースケース③農業
出典:http://www.isid.co.jp/news/release/2016/1019.html
ブロックチェーン
登録 認定
閲覧
宮崎県綾町
農産物
農地
生産者 消費者
金
銀 銅
農産物の価値、ランク付けの根拠が消費者に伝わりづらい
販売者や消費者自らが確認可能に ブランド価値向上
生産管理 情報を管理
価値を記録してブランドを保証
After
33
1 ブロックチェーンとは
2 ブロックチェーンの要素技術
3 ユースケース紹介
4 スマートコントラクトのデモ
5 まとめ
34 34
スマートコントラクトを体感してみよう
「キズナコントラクト」アプリ
4月に行われた地震対策ハッカソンでIBM賞を受賞
受賞チームのメンバー
金融ソリューション部 小岩、鈴木、赤岩、金子、園田
35 35
地震対策ハッカソンとは
地震対策ハッカソン
株式会社サムライインキュベート様が主催するハッカソン
2017年4月開催
ハッカソンのテーマ
災害発生時の3つの問題をテクノロジーで解決する
1.「状況収集・共有・避難・安否確認」情報に関すること
2.「お金」現金以外のお金に関すること
3.「家・モノ」IoTに関すること
※ ハッカソンとは・・・
ハックとマラソンを組み合わせた造語
エンジニアが集まり一緒になってプログラミングを書き、
数日間でサービス開発をするイベント
36 36 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
キズナコントラクトとは
37 37 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
38 38 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
39 39 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
40 40 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
41 41 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
42 42 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
43 43 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
44 44 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
45 45 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
46 46 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
47 47 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
48 48
デモの概要図
小森 大地
(個人ボランティア) エクサ損保
(保険会社)
Ethereum
仮想通貨
E
仮想通貨
E
コントラクト
49 49 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
50 50 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
51 51 引用:キズナコントラクトのプレゼン資料
52 52
実際に設計・実装してみての所感
• ブロックにデータが格納されるまでのタイムラグが大きく、実運用させるにはどうしたらいいのかが課題だと感じた
• 今回は住所等の情報をブロックに乗せたが、実際にはどのように個人情報を隠すのかが課題であると改めて認識した
• ブロックチェーン自体もそうだが、周辺技術も発展途上であることが多く、取り入れるのが難しいと感じた
• スマートコントラクトの生成や仮想通貨の発行からサービス管理者を必要としない分散化を感じた
53
1 ブロックチェーンとは
2 ブロックチェーンの要素技術
3 ユースケース紹介
4 スマートコントラクトのデモ
5 まとめ
54 54
ブロックチェーンとは何か
個々の要素は理解できるんだけど
ブロックチェーンって結局なんなの?
ブロックチェーンの本質は 分散化 あらゆる産業にイノベーションをもたらす
威力を秘めています
55 55
ブロックチェーンで世界が変わる
スマート
コントラクト
あらゆる商取引の
自動化
分散化
あらたなビジネス
モデルの創出
AI/IoT
これまでにない
サービスの創出
仮想通貨の普及
通貨の概念が
変わっていく
56 56
セキュリティーが気になるお兄さん
台帳に記録された取引データは
みんなに見られてしまうの?
セキュリティーが気になるなぁ…
ブロックチェーンはP2Pネットワークでつながっ
ており、記録されたデータは全ての参加者に対
してオープンになってしまいます。
機密情報を取り扱うシステムに適用する場合、
パブリックなブロックチェーンではなく、
ネットワークへの参加者を限定する仕組みを
用意する必要があります。
57 57
適用領域が気になるお姉さん
ブロックチェーンは
どんなシステムに適用できるのかしら?
国内外の実証実験例や適用例をみると、特に
金融業界のシステムへの適用が多いようです。
しかし、実運用されているシステムは少なく、
現段階では、仮想通貨以外に「これ」といった
最適な領域は見極められていない状況です。
58 58
ブロックチェーンの課題
1 プライバシー
2 処理性能
3 システムの維持・運用
この他にも様々な課題が存在し、
ユースケースによっても異なってきます
59 59
発表内容のまとめ
ブロックチェーンは分散化を実現するプラットフォームとして
近年世界的に注目されています
分散台帳、暗号技術、合意形成、スマートコントラクトなどの技術を
組み合わせることにより、3大特徴を実現しています
特徴的な適用例には、多くの機関が関わる情報を扱うシステム、
通貨以外の価値を扱うシステムなどがあります
デモを通し、スマートコントラクトの動きを体感していただき、
ブロックに記録されている情報も見ていただきました
ブロックチェーンをビジネス適用するには解決すべき課題が多い
というのが現状です
60 60
最後に
ブロックチェーンとは何か、
その本質を理解していただけましたか?
数年先には、ブロックチェーンは
現代のインターネット技術のように
なくてはならない技術になると言われています
トレンドの波に乗り遅れないよう
今すぐブロックチェーンを始めてみませんか?
私たちとともに新しい一歩を踏み出しましょう
61 61
質疑応答
キズナコントラクトの紹介記事はこちら https://geechs-magazine.com/tag/tech/20170519