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2013/6/21 page 1 © 2013 Skills Management Association. 一般社団法人 スキルマネージメント協会 JY0-M13-014 モデルベース技術者研修環境研究会 活動報告 2013年6月21日 研究会主査 石井 忠俊 東芝ソリューション(株) 製造・産業・社会インフラソリューション事業部 エンベデッド要素技術開発担当

モデルベース技術者研修環境研究会 活動報告 · モデルの設計・検証、モデルによる実証を重視した研修環境を開発. 2. 研修環境の拡張の枠組みを準備

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JY0-M13-014

モデルベース技術者研修環境研究会活動報告

2013年6月21日

研究会主査 石井

忠俊

東芝ソリューション(株)製造・産業・社会インフラソリューション事業部

エンベデッド要素技術開発担当

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ソフトウェアエンジニアの上流シフトが発生

製品の価値を産む上流設計へと重点がシフト

検証のフロントローディング化が進む設計と検証をペアにして作業する

自動コード生成技術の進化により、コーディングレス開発が現実に

モデル作成にプログラミングが取って代わられる時代の到来

ソフトウェアエンジニアに新たな知識やスキルのシフトが求められるソフトウェア工学の知識 → 製品ドメインの技術知識

ソースコード開発スキル → モデルベース開発スキル

ソースコード試験スキル → モデルを活用した仕様検証スキル

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モデルベース技術者の育成ニーズが高まる

モデルベース開発の重要性は益々高まっているニーズが顕在化している業界例

自動車・電装品メーカ、モータ等駆動装置製造メーカ、制御機器メーカなど

BEMS・HEMSメーカ、パワーコンディショナメーカ、など

モータ制御における例モータを回すための制御は、技術が蓄積されている

モータ設計者に技術が蓄積・普及しており、モデルベース開発事例も増加。

モータで物を動かす制御は、開発量が爆発的に増えている

制御可能な物や、より詳細な・安心安全な制御をしたい物が増えている

製品開発の都度、物を動かす新たなチャレンジが出てくるが、動かすノウハウがない・普及していないため、製品開発や普及が遅れる。

動かすノウハウが手元にない場合は、モデルベース開発が必須

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モデルベース開発の普及見込 試算例

航空・宇宙・防衛・原子力・医療 自動車・産業機器・インフラ機器 家電・民生機器・端末機器

安心・安全の

重要さの度合 高い 中度 低い

コストダウンの

重要さの度合高い中度低い

約36%のSW開発者の業務は主にオフショアへ移行

約64%のSW開発者は、モデルベース開発への移行を求められる

組込み技術

者の今後

組込み技術

者の人口比30%58%12%

※2010年度組込みソフトウェア産業実態調査より

モデルからの自動コード生

成の有効度合~20%60%~80%100%

※想定値

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モデルベース技術者の育成が急務

開発現場ではモデルベース技術者が不足しているモータ制御など多くの分野で、モデルベース開発スキルを持つ技術者が必要

新しい物を制御できるには、モデルベース開発の事例を知っている技術者ではなく、基礎知識を身に着けた技術者が必要。

基礎知識を教育すれば、色々な分野で活躍できる技術者が育つ

例えば、モータ制御、パワー制御など、その分野のドメイン知識を身につけるだけでモデルベース開発が可能に

本物のモデルベース教育がない独学での習得が難しい

既存のソフトウェア技術者にとってモデルベース開発は新しい分野となり、独学で習得することは難しい

ツール教育を受けても、応用力は身につかない

ツールの使い方や、特定の設計事例に関する設計スキルを習得しても、基本が体得できていないと、落とし穴にはまることがある

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SMAのモデルベース技術者育成への取り組み

2012年度に「モデルベース技術者研修環境研究会」を立上げモデルベース技術者を育成する教材のあるべき姿と実習環境を定義する

メンバー各社が研修を提供できる環境を実現する

「モデルベース技術者研修環境研究会」の目的モデルベース技術者の育成(スキル向上)

活動成果の目標

1.

ツールの使い方に依存しない研修環境の開発

モデルベース技術者が習得すべき基礎知識を提供

ツールを使った実践スキルの研修環境の事例を提供

モデルの設計・検証、モデルによる実証を重視した研修環境を開発

2.

研修環境の拡張の枠組みを準備

新規対象範囲に適用するための仕組みを提供

受講企業に対応した研修のカスタマイズの仕組みを提供

環境のカスタマイズに対応する仕組みの提供

3.

会員や研修実施者のためのプロモーション

SMA提供のモデルベース技術者向けETSSと連携

研修実施者への研修環境の有償提供

研修受講者への研修マップの展開

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活動スケジュール(3ヵ年計画)

モデルベース技術者研修環境研究会の3ヵ年スケジュールを以下に示す。

は各工程の成果物

2012年度 2013年度 2014年度

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

▼ET2012 ▼ESEC2013 ▼ET2013 ▼ESEC2014 ▼ET2014▼ESEC2012

試行開発

(モータ制御)

試行開発試行開発

(モータ制御)(モータ制御)

習得すべき基礎知識習得すべき基礎知識

(試行版)(試行版)

本格開発

(モータ制御)

本格開発本格開発

(モータ制御)(モータ制御)

研修環境の拡充

(対象範囲の追加)

研修環境の拡充研修環境の拡充

(対象範囲の追加)(対象範囲の追加) 研修環境の体系化

研修環境の体系化研修環境の体系化

・習得すべき基礎知識(本格版)・習得すべき基礎知識(本格版)

・実践スキルの研修環境・実践スキルの研修環境

追加した対象範囲の追加した対象範囲の

研修環境研修環境

新規対象範囲用の

仕組み整備

新規対象範囲用の新規対象範囲用の

仕組み整備仕組み整備

新規対象範囲に適用新規対象範囲に適用

するためのカスタマイするためのカスタマイ

ズガイドズガイド

環境カスタマイズ用

の仕組み整備

環境カスタマイズ用環境カスタマイズ用

の仕組み整備の仕組み整備 研修カスタマイズ用の仕組み整備

研修カスタマイズ用の仕組み整備研修カスタマイズ用の仕組み整備

新規ツール採用のた新規ツール採用のた

めのカスタマイズガイドめのカスタマイズガイド

受講企業に対応した受講企業に対応した

カスタマイズガイドカスタマイズガイド

拡張フレームワーク拡張フレームワーク

ツールに依存しない

研修環境の開発

研修環境の拡張の

枠組みを準備

SMA提供のモデルベース技術者向けETSSと連携

SMASMA提供のモデルベース技術者向け提供のモデルベース技術者向けETSSETSSと連携と連携

・研修実施者への研修環境の有償提供・研修実施者への研修環境の有償提供

・研修受講者への研修マップの展開・研修受講者への研修マップの展開

会員や研修実施者

のための

プロモーション

モデルベース技術者モデルベース技術者

向け研修体系図向け研修体系図

活動名

期間

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手段モデルベース技術の研修教材を 研究・開発・試行・改善 する

最初の教材では、モータ制御を題材に取り上げる

研究会の会員にて研修教材を使って各自教育を行うことを支援する

研修マップの作成・公開、講師教育の提供、など

他部会との連携モデルベース設計・検証技術部会との連携

スキル基準の定義を教材に反映する

モデルベース開発に関する用語の定義を教材に反映する

活動のすすめ方

モデルベース技術者を育成するカリキュラムと実習環境を開発し、 研修を提供できる環境を実現する

モデルベース技術者研修環境研究会の目的モデルベース技術者研修環境研究会の目的

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2012年度の研究会活動

本物の教材の開発に向けて教材のあるべき姿の議論を深めた

教材の試行開発を行った

試行教材の狙い

モデルベース開発とは何か、基本的な考え方の理解を深めていただく

具体的な事例を取り上げる

設計と検証を意識したシミュレーション実習を用意

基礎編と応用編の二つからなる研修カリキュラムを開発

本物のモデルベース技術者の育成に向けてモデルベース技術者のあるべき姿、育成のあるべき姿、の議論を深めた

開発した試行教材を活用して試行研修を行った

現在の教材の利点・欠点、改善方針などの情報収集と情報交換を行った

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教材の構想

►狙い

その4

会員企業によるカスタマイズを可能とする

►狙い

その2

どのステップでも設計と検証を常に意識する

►狙い

その1

モデルベース開発の全体像を俯瞰する

►狙い

その3

基礎知識と実践スキルの違いを意識する

教材(第一階層)

基礎知識

習得すべき基礎知識の研修環境

ツールに依存しない実習環境を目指す

教材(第二階層)

実践スキル

ツールを使った実践スキルの研修環境

研究会では研修環境の構築事例となるツール環境の選定を目指す

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モデルベース開発の5ステップ

Simulink® Simulink®

SWシミュレータ

プラント ECU HILS用

シミュレータ

ECU プラント

実装HW/SW

実装HW/SW

プロトタイプ

ISS Simulink®RTL Sim実装HW実装SW

制御対象モデルの誤差を考慮した設計

プロトコルの設計

ターゲットデバイスの性能を考慮した設計

デバイスドライバの設計

実機試験のコスト削減

実機試験

制御対象モデル

制御対象モデル

MILS :Model in the Loop SimulationSILS

:Software in the Loop SimulationPILS

:Processor in the Loop SimulationHILS : Hardware in the Loop SimulationISS

:Instruction Set SimulatorECU

:Electronic Control Unit

機能検証

仮説が正しいことを実証する左側におけるモデルの誤差や検証漏れを右側で確認する

モデルでは検証が困難または非効率なものを右側で確認する

仮説をもとにモデルを作り設計と検証を行う

実装が正しいことを仮説を元に検証する

MATLABとSimulinkは、The Mathworks, Inc.の登録商標です。

制御モデル

MILS

SILS

PILS

HILS

制御モデル

制御対象モデル

制御モデル

制御対象

制御+デバイスモデル

制御対象モデル

制御

制御対象モデル

制御

制御対象

実機

機能検証

性能検証・性能評価

転送データ量検証

機能検証

検証十分性評価

性能検証

故障試験などの実機で

は難しい試験

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開発した教育 概要

目的ソフトウェア技術者がモデルベース技術者へと移行することを支援する。

モデルベース開発の実践に必須となる基礎概念と全体像を教える。

ツールの使い方や具体的な設計事例などの実践例も体験する。

基礎編と応用編の二つの実習に分け、基礎概念と実践スキルの教育を分ける。

受講対象者企業で実務経験を積んだソフトウェア技術者

モデルベース開発の知識を習得したい技術者

この授業を受けて得られる知識モデルベース開発に必要な事前知識

モデルベース開発の基礎知識

モデルベース開発による制御設計の基礎知識

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開発した教育 カリキュラム

基礎編

モデルベース開発を着手するに当たって習得すべき基礎知識を習得する研修である。事例として、制御の入門題材として良く使われるモータ制御を取り上げる。

実習用のツールは簡便に使用できるツールとし、ツールの使い方実習とならないようにする。

カリキュラム

第一日目:座学:

「モデルベース設計とは」「モデルベース設計に必要な事前知識」「コントローラとプラント」

第二日目:実習:モータモデルの設計・検証実習

主にシミュレータを使ってモデルを設計・検証する実習

応用編

実践スキルを習得する研修である。事例としてモータ制御を取り上げる。

実践的なツールを使用する。

カリキュラム

第一日目:座学と実習:

「制御システムモデリングのための基礎」「回転系実験機の紹介と設計」

MILSを使ってモデルを設計・検証する実習

第二日目:実習と座学:モータモデルの設計・検証実習

HILSや実機を使ってモデルを設計・検証する実習

「現代制御の基礎知識」「現代制御とモデリング」

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試行実習の実施状況(基礎編)

時間 テキスト 座学/

実習題目

09:30-10:00 座学 開講(挨拶・事務連絡・スキルテスト)

10:00-10:40 第一章 座学 はじめに

10:50-11:10 第一章 デモ モータ制御の事例

11:10-12:00 第一章 座学 モデリングとソフトウェア・エンジニアリ

ング

12:00-13:00 昼休み

13:00-13:40 第一章 座学 モデルベース設計とは

13:40-14:35 第二章 座学 モデリングを使えるようになる基礎のノ

ウハウ

14:45-15:40 第二章 座学 制御の基礎

15:50-17:30 第三章 座学 コントローラモデルとプラントモデル

基礎編のシラバス(第一日目)

2012年9月24日試行実施

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試行実習の実施状況(基礎編)

時間 テキスト 座学/

実習題目

09:30-10:00 第四章 座学 実習の課題説明

10:00-12:00 実習 モデリング実習

(Scilab/Scicos使用)

12:00-13:00 昼休み

13:00-15:00 実習 モデリング実習

(Scilab/Scicos使用)

15:00-16:00 実習 発表準備

16:00-17:00 実習 発表

17:00-17:30 座学 閉講の挨拶(スキルテスト・アンケート・修了証)

基礎編のシラバス(第二日目)

2012年9月25日試行実施

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試行実施の実施状況(基礎編)

受講前正解者数

受講後正解者数

実習風景1チーム4名で実習

Fig. 問題毎の正解者数 Fig. 会場風景

試行実施基礎編 2012年 9月24・25日開催

基礎編のスキルテストの結果受講前正解率 57%

受講後正解率 88%

向上率 31%

Fig. 実習機材

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試行実施の実施状況(基礎編)

アンケート結果

代表的な意見:良かった点•モデルベースに関する概要説明はとてもわかりやすいと思う。•開発工程上のメリット(検証との関わり)はわかりやすかった。•何を知らなければいけないのか、認識するのにとても効果的だと

感じた。悪かった点•モデルに関する説明はわかりやすかったが、コントローラ、プラン

トについての数式が多数登場しついていきにくかった。•事前テキスト等なしで講習だけで内容を消化するのならば短いと

思う。•実習の目的、目標の設定が曖昧だと感じた。

効果的

83% 理解できた

39%

教材が役に立つ

65%

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試行実習の実施状況(応用編)

時間 テキスト 座学/実

習題目

09:30-10:00 座学 開講(挨拶・事務連絡・スキルテスト)

10:00-10:15 第一章 座学 はじめに

10:30-11:00 第一章 座学 制御システムモデリングのための基礎

11:15-11:45 第一章 座学 モデリングとソフトウェア・エンジニアリング

要件定義へのモデル応用~

11:45-13:00 昼休み

13:00-13:45 第二章 座学 回転系実験機の紹介

14:00-14:45 第二章 座学 回転系実験機の設計

15:00-16:00 第三章 実習 実習①

MILS

(MATLAB®/Simulink®使用)

16:15-16:45 第三章 実習 実習②

HILS

(dSPACE社製HILS使用)

17:00-17:30 座学 アンケート

応用編のシラバス(第一日目)

2012年11月5日試行実施

MATLAB/Simulink は、The Mathworks, Inc.の登録商標です。"dSPACE"は、米国、その他の国、またはその両方におけるdSPACE GmbHの商標または登録商標です。

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試行実習の実施状況(応用編)

時間 テキスト 座学/

実習題目

09:30-10:15 第三章 実習 実習②

HILS

(承前)

10:30-12:00 第三章 実習 実習③

実機

12:00-13:15 昼休み

13:15-14:15 実習 考察と発表

14:30-15:15 第四章 座学 モデリングに必要な基礎知識

15:30-16:30 第四章 座学 現代制御の基礎

16:45-17:30 閉講の挨拶(スキルテスト・アンケート・修了証)

応用編のシラバス(第二日目)

2012年11月6日試行実施

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試行実施の実施状況(応用編)

受講前正解者数

受講後正解者数

実習風景1チーム4名で実習

Fig. 問題毎の正解者数 Fig. 会場風景

試行実施応用編 2012年11月 5・ 6日開催

応用編のスキルテストの結果受講前正解率 47%

受講後正解率 91%

向上率 44%

Fig. 実習機材(モータと制御ボード

を机下のHILSと接続)

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試行実施の実施状況(応用編)

アンケート結果

代表的な意見:良かった点•プラントモデルの要件定義のプロセスが参考になった。•MILS、HILSを使った制御系開発イメージの理解が深まった。•開発工程上のメリット(検証との関わり)はわかりやすかった。•現場におけるモデルベース設計の問題点が浮き彫りになった。悪かった点•書いてあることと、伝えたいこととがうまく合っていない•モデリング手順に関してもう少し深掘りした内容が必要。•実習ではMILS、HILS、実機の関連性がなく、わかりにくかった。•コード自動生成→開発環境の説明が欲しい

合計 5 14 4 0 1 8 14 0 4 11 8 0 2 17 4 0 12 0 10

効果的

94% 理解できた

44%

教材が役に立つ

63%

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今後の活動予定 (2013年度末目標)

試行教材のリファレンス化①

教材の改訂

(試行実習結果のフィードバック)

ターゲットとする受講者の明確化と、教材の改訂

事前知識(座学)、基礎実習(1人実習で各種モデルを体験)、応用実習(PBLに近い実習で実適用を体験)の3部構成への変更

Power制御などの新分野のリファレンス教材開発

研修マップの作成モデルベース開発に必要なスキルに対して教材をマッピングできるマップを作成

マップに、SMA教材や各会員によるカスタマイズ教材を記載

受講者、運営者の双方にわかりやすい受講ガイドを目指す

会員による研修の試行実施の支援持ち帰って自社向けにカスタマイズ、教育実施 ⇒ 評価

フィードバックを持ち寄っての改訂方針検討

持ち帰り実施&カスタマイズに向けたルール作り

講師教育などの支援活動

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本活動に参画されることのメリット

自社で育成すべき部分と、外部に教育を任せる部分とがわかる。

自社で育成する方法がわかる。

業界各社と生の情報共有・情報交換ができる最先端のモデルベース開発の取り組み状況がわかる

最先端のモデルベース技術者育成の取り組み状況がわかる

技術者の職種転換やレベルアップの進め方がわかる

自社単独では作りきれない教材を共同で開発できる

教材を持ち帰って、社内教育や教育事業に活用できる

自社のイメージアップになる人材育成に積極的に取り組んでいる企業

モデルベース技術に関する知見の高い企業

会員資格SMA会員であり、以下のいずれかに該当していること

本活動に関する知見の提供や分担された作業を遂行可能である

当部会の主旨に賛同し、積極的に活動に参加できる

モデルベース開発を導入または、検討している

モデルベース開発に関する研修を実施または提供しているか、検討している

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まとめ

モデルベース開発の導入ニーズが高まっている

ソフトウェア開発人材にモデルベース開発の知識とスキルを身に着けさせるための育成教材が必要

SMAでは「モデルベース技術者研修環境研究会」を発足

2012年度の成果

本物の教育を目指して、試行教材を開発、試行開催

2013年度の目標

本物のモデルベース技術者の育成を目指して、

会員による研修の試行実施

SMAへの加入と、研究会参加者を募集しております

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ご清聴ありがとうございました

http://www.skill.or.jp/