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マイクロソフト製品をベースに基幹コンテンツ管理システム を刷新 TCO を削減しながらより効果的なワンソース マルチユース を実現 独自の視点で事実を掘り下げ、それをわかりやすい形で読者に届け続けている株式会 毎日新聞社。ここでは東芝ソリューションの「PressSTREAM ® DynamicCMS ® 」に よって、より効果的なワンソース マルチユースを実現できるコンテンツ管理システムが 構築されています。ベースになるテクノロジ製品は、すべてマイクロソフトのものを採用。 これによって導入や保守に必要なコストの削減、技術的な対応窓口の一本化、最新テ クノロジの活用なども可能になりました。これと並行して Microsoft Office 2010 導入されており、出稿予定表などのドキュメントを、複数ユーザーで同時編集すること も可能に。Hyper-V によるサーバーの仮想化実装や、遠隔サイト間のレプリケーショ ンによる災害対策の実現も、大きな特長になっています。 導入背景とねらい ワンソース マルチユースを徹底するため コンテンツ管理システムの刷新へ コンテンツ ビジネスを展開する企業にとって、コンテンツを多面的に活用する " ワンソース マル チユース" の実現は、最も重要な経営課題の 1 つだと言えます。これは従来からも指摘されてい ましたが、情報のデジタル化やネット配信が一般化した現在では、さらに重要性が増しています。 デジタル化されたコンテンツがさまざまなメディアに配信される "クロス メディア" 時代には、 " ンソース" の徹底抜きにコンテンツの一貫性を保つことは困難なのです。 この課題をマイクロソフト テクノロジをベースにしたコンテンツ マネージメント システム (CMS) で解決しているのが、株式会社 毎日新聞社 ( 以下、毎日新聞社) です。同社は 1872 年に「東 京日日新聞」の創刊からスタートし、今年で 140 年の歴史を持つ大手新聞社。独自の視点で事 実を掘り下げ、それをわかりやすい形で読者に届けるという、ジャーナリストとしての飽くなき挑 戦を続けています。 CMS の導入および活用にも積極的に取り組んでいます。現在のシステムが導入される前も、 Web C/S を併用したハイブリッド型の CMS 2003 年に導入、 8 年にわたって活用してきま した。しかしクロス メディア化が進んでいくことで、この CMS も大きな壁にぶつかることになり ます。 「最大の問題は新聞制作系とメディア系 (Web などに配信するセクション) の処理が分かれてお り、1 つの記事が個別に管理されていたことです」と振 り返るのは、株式会社 毎日新聞社 情報編成総センター 編集部長の大和田 妙司 氏。制作段階でも、記者、デスク、 整理、校閲のそれぞれが記事に修正を加えた場合にどれ が最終稿なのか、把握しにくかったと言います。「テキス トと写真も個別に管理されていました。最近では動画配 信ニュースも増えています。煩雑さを解消するには、すべ てを一元管理できるしくみが必要でした」。 ソリューション概要 ○プロファイル 株式会社 毎日新聞社は、日本の大手新聞社です。 1872 年に「東京日日新聞」を創刊、1943 年に「東京日 日新聞」と「大阪毎日新聞」がタイトルを統一して「毎日 新聞」となりました。「報道に近道はない」を合い言葉に、 ねばり強い取材活動を展開。独自の視点で事実を掘り 下げ、それをわかりやすい形で読者に届ける「毎日ジャー ナリズム」によって、新聞の社会的使命を担い続けてい ます。 ○ソフトウェアとサービス Microsoft ® SharePoint ® Server 2010 Microsoft ® FAST™ Search Server 2010 for SharePoint ® Active Directory ® Windows Server ® 2008 Hyper-V ® Microsoft ® System Center Configuration Manager Microsoft ® System Center Virtual Machine Manager Microsoft ® System Center Operations Manager Microsoft ® System Center Data Protection Manager Windows ® 7 Microsoft ® Office 2010 ○パートナー 東芝ソリューション株式会社 ○メリット 記事に関係した原稿や写真、動画などを一元管理す ることで、ワンソース マルチユースを効果的に実現で きるようになった。 マイクロソフト製品をベースにシステムを構築すること で、導入や保守コストの削減、対応窓口の一本化、 最新テクノロジの活用が可能になった。 サーバーを Hyper-V で仮想化することで、物理サー バー数を減らすことができ、これも TCO 削減につな がった。 サイト間レプリケーションを行い、必要に応じてアク セス先を切り替えることで、災害対策も実現できた。 Office 2010 へのアップグレードも、業務の効率化に 貢献している。 ○ユーザー コメント 1 つの記事に関係する情報がすべて紐付けされて保管 されるので、記事の扱いが容易になりました。数年後に は組版システムも更新する必要がありますが、この CMS との連携が高度に求められると思います」 株式会社 毎日新聞社 情報編成総センター 編集部長 大和田 妙司 株式会社 毎日新聞社 株式会社 毎日新聞社

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マイクロソフト製品をベースに基幹コンテンツ管理システムを刷新TCO を削減しながらより効果的なワンソース マルチユースを実現

独自の視点で事実を掘り下げ、それをわかりやすい形で読者に届け続けている株式会社 毎日新聞社。ここでは東芝ソリューションの「PressSTREAM® DynamicCMS®」によって、より効果的なワンソース マルチユースを実現できるコンテンツ管理システムが構築されています。ベースになるテクノロジ製品は、すべてマイクロソフトのものを採用。これによって導入や保守に必要なコストの削減、技術的な対応窓口の一本化、最新テクノロジの活用なども可能になりました。これと並行して Microsoft Office 2010 も導入されており、出稿予定表などのドキュメントを、複数ユーザーで同時編集することも可能に。Hyper-V によるサーバーの仮想化実装や、遠隔サイト間のレプリケーションによる災害対策の実現も、大きな特長になっています。

導入背景とねらいワンソース マルチユースを徹底するため コンテンツ管理システムの刷新へ

コンテンツ ビジネスを展開する企業にとって、コンテンツを多面的に活用する "ワンソース マル

チユース" の実現は、最も重要な経営課題の 1 つだと言えます。これは従来からも指摘されてい

ましたが、情報のデジタル化やネット配信が一般化した現在では、さらに重要性が増しています。

デジタル化されたコンテンツがさまざまなメディアに配信される "クロス メディア" 時代には、 "ワ

ンソース" の徹底抜きにコンテンツの一貫性を保つことは困難なのです。

この課題をマイクロソフト テクノロジをベースにしたコンテンツ マネージメント システム (CMS)

で解決しているのが、株式会社 毎日新聞社 (以下、毎日新聞社 ) です。同社は 1872 年に「東

京日日新聞」の創刊からスタートし、今年で 140 年の歴史を持つ大手新聞社。独自の視点で事

実を掘り下げ、それをわかりやすい形で読者に届けるという、ジャーナリストとしての飽くなき挑

戦を続けています。

CMS の導入および活用にも積極的に取り組んでいます。現在のシステムが導入される前も、

Web と C/S を併用したハイブリッド型の CMS を 2003 年に導入、8 年にわたって活用してきま

した。しかしクロス メディア化が進んでいくことで、この CMS も大きな壁にぶつかることになり

ます。

「最大の問題は新聞制作系とメディア系 (Web などに配信するセクション) の処理が分かれてお

り、1 つの記事が個別に管理されていたことです」と振

り返るのは、株式会社 毎日新聞社 情報編成総センター

編集部長の大和田 妙司 氏。制作段階でも、記者、デスク、

整理、校閲のそれぞれが記事に修正を加えた場合にどれ

が最終稿なのか、把握しにくかったと言います。「テキス

トと写真も個別に管理されていました。最近では動画配

信ニュースも増えています。煩雑さを解消するには、すべ

てを一元管理できるしくみが必要でした」。

ソリューション概要

○プロファイル株式会社 毎日新聞社は、日本の大手新聞社です。1872 年に「東京日日新聞」を創刊、1943 年に「東京日日新聞」と「大阪毎日新聞」がタイトルを統一して「毎日新聞」となりました。「報道に近道はない」を合い言葉に、ねばり強い取材活動を展開。独自の視点で事実を掘り下げ、それをわかりやすい形で読者に届ける「毎日ジャーナリズム」によって、新聞の社会的使命を担い続けています。

○ソフトウェアとサービス・ Microsoft® SharePoint® Server 2010・ Microsoft® FAST™ Search Server 2010 for

SharePoint®

・ Active Directory®

・ Windows Server® 2008 Hyper-V®

・ Microsoft® System Center Configuration Manager

・ Microsoft® System Center Virtual Machine Manager

・ Microsoft® System Center Operations Manager・ Microsoft® System Center Data Protection

Manager・ Windows® 7・ Microsoft® Office 2010

○パートナー東芝ソリューション株式会社

○メリット・ 記事に関係した原稿や写真、動画などを一元管理することで、ワンソース マルチユースを効果的に実現できるようになった。

・ マイクロソフト製品をベースにシステムを構築することで、導入や保守コストの削減、対応窓口の一本化、最新テクノロジの活用が可能になった。

・ サーバーを Hyper-V で仮想化することで、物理サーバー数を減らすことができ、これも TCO 削減につながった。

・ サイト間レプリケーションを行い、必要に応じてアクセス先を切り替えることで、災害対策も実現できた。

・ Office 2010 へのアップグレードも、業務の効率化に貢献している。

○ユーザー コメント「1 つの記事に関係する情報がすべて紐付けされて保管されるので、記事の扱いが容易になりました。数年後には組版システムも更新する必要がありますが、この CMSとの連携が高度に求められると思います」

株式会社 毎日新聞社情報編成総センター 編集部長大和田 妙司 氏

株式会社 毎日新聞社

株式会社 毎日新聞社

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株式会社 毎日新聞社

これに加え「災害対策の実現も求められていまし

た」と説明するのは、株式会社 毎日新聞社 技

術センター副部長の荒木 慎司 氏です。「当社は

東京と大阪に拠点がありますが、これらが連携

すれば広域災害にも対応しやすくなります。特に

東日本大震災以降は、災害対策の実現は避けて

通れない課題になっています」。

これらの課題に対応するため、毎日新聞社は東

芝ソリューション株式会社 (以下、東芝ソリュー

ション) の「PressSTREAM® Dynamic シリーズ」

を採用。その基盤として活用されているのが、Microsoft SharePoint

Server をはじめとするマイクロソフト テクノロジ製品なのです。

導入の経緯マイクロソフト製品をベースに低コスト化 最新テクノロジの活用も大きな魅力

毎日新聞社が CMS の再構築に向けて検討を開

始したのは、2009 年 11 月でした。既存 CMS

を構成するハードウェアの耐用年数が迫ってい

たため、ハードウェア更新が必須になったことが

きっかけだと荒木 氏は説明します。「しかしこの

更新ではハードウェアだけではなく、クロス メ

ディアに対応したワンソース マルチユースの徹底

も実現しようと考えました。そのため技術部門だ

けではなく、利用部門も一緒になって次期システ

ムを検討することにしました」。

そこでまず新聞制作部門とメディア部門が中

心になって、次期 CMS のコンセプト策定に

着手。2010 年 1 月にはそれを RFP にまとめ上げ、IT ベンダー各社に

提示し、入札を実施します。その結果東芝ソリューションが提案した

DynamicCMS® を含む PressSTREAM® Dynamic シリーズの採用が決

定するのです。

「最大のポイントは、私どもが目標にしたワンソース マルチユースを高い

レベルで実現していることです」と荒木 氏。日本固有の要求に柔軟に対

応できる点も高く評価したと言います。「海外メー

カー製品を提案した企業もありましたが、縦書き

に対応していないなど、日本の新聞制作では利

用が難しいものもありました。東芝ソリューショ

ンは自分たちのスペックを押し付けるのではなく、

一緒に理想的な形にしていこうというスタンスを

持っていました。これならこちらの要望にも柔軟

に対応してもらえると感じたのです」。

その一方で「若手の中にはマイクロソフト製品を

ベースにしている点に、面白さを感じた社員も多

かったようです」と指摘するのは、株式会社 毎日

新聞社 技術センター 運用技術担当課長の高石

裕之 氏です。「たとえばデータ格納には SharePoint が使用されており、ユー

ザー インターフェイスにもマイクロソフトの最新テクノロジが活用されていま

す。こういった "キラリと光る" ところが若い人を虜にしたようです」。

東芝ソリューションでソリューションアドバイザを務める加藤 雄一 氏によ

れば、マイクロソフト製品でソリューションを構

築する最大のメリットは、一貫性のあるしくみを

低コストで実現できる点にあると説明します。「以

前は UNIX ベースの CMS を中心に提供していま

したが、その最大の問題は保守料金の高さでし

た。UNIX ベースのソリューションは現在も提供

されていますが、最近ではマイクロソフト ベース

のソリューションに引き合いが増えています」。

さらに荒木 氏は「基盤となる製品がすべてマイク

ロソフト製なので、対応窓口が一本化できるのも

魅力的でした」と付け加えます。「東芝ソリューショ

ンは今回の入札の直前にマイクロソフトと提携を

結んでおり、全面的な協力体制を整えたと聞きました。このような体制作

りも、安心して導入するには重要なポイントです」。

導入の正式決定がなされたのは 2010 年 3 月。実はこの時点では、

PressSTREAM® Dynamic シリーズはまだコンセプトが明確になったばか

りでした。ここから開発が本格的にスタート。2011 年 11 月に本番稼働

が始まっています。

株式会社 毎日新聞社情報編成総センター 編集部長大和田 妙司 氏

毎日新聞グループホールディングス総合技術センターマネジャー株式会社 毎日新聞社技術センター副部長荒木 慎司 氏

毎日新聞グループホールディングス総合技術センターマネジャー株式会社 毎日新聞社技術センター 運用技術担当課長 兼 情報運用責任者高石 裕之 氏

東芝ソリューション株式会社流通・金融ソリューション事業部メディアソリューション技術部新聞ソリューション技術担当ソリューションアドバイザ加藤 雄一 氏

基本画面一覧 基本画面サムネイル

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システム構成図

東京本社

大阪本社

データベース サーバー(本番系)

入出力/メール サーバー(内部)

入出力サーバー(外部)

認証サーバー(プライマリ)

運用管理サーバー

デスク端末 プリンター

運用管理端末 プリント サーバーアプリケーション サーバー

アプリケーション サーバー

DMZ

検索サーバー

検索サーバー(災害待機系)

記者端末

記者端末

冗長構成

冗長構成

冗長構成

冗長構成

冗長構成

冗長構成

データベース サーバー(災害待機系)

入出力/メール サーバー(内部)

入出力サーバー(外部)

認証サーバー(プライマリ)

運用管理サーバー

デスク端末 プリンター

運用管理端末 プリント サーバー

DMZ

冗長構成

冗長構成

専用回線

株式会社 毎日新聞社

導入効果データ一元管理や検索機能で記事の扱いが容易に TCO は以前に比べて 40% 削減

毎日新聞社が導入した新しい CMS は、複数のマイクロソフト製品で構成

されています。まずデータの保管と管理は Microsoft SharePoint Server

2010 を使用。これに FAST ESP を組み合わせることで、記事の全文検

索を実現しています。サーバー OS は Windows Server 2008 を採用、

Hyper-V によって仮想化された状態で稼働しています。ドメイン管理は

Active Directory、システム管理は Microsoft System Center で実現。

クライアント PC には Windows 7 と Microsoft Office 2010 が導入さ

れており、CMS のクライアントは Windows Presentation Foundation

(WPF) で構築されています。

各サーバーは冗長構成になっており、さらに東京サイトと大阪サイトが相

互にバックアップするしくみも整えています。サイト間のデータ同期は、

一部の大容量データを除き、リアルタイム レプリケーションで行われてい

ます。

「このシステムでは 1 つの記事に関係する情報がすべて紐付けされて保管

されるので、記事の扱いが容易になりました」と大和田 氏。記事に修正

が入った場合でも、どれが最終原稿なのかがわかりやすくなり、修正漏れ

や配信ミスの危険性が減ったと言います。また FAST ESP によってすばや

い記事検索が可能になり、制作がスムーズになったと指摘します。

「このような特徴は、メディア系への配信で威力を発揮するはずです」と

言うのは荒木 氏です。毎日新聞社のコンテンツは Web はもちろんのこ

と、新幹線の電光掲示板やエレベーター内の表示パネル、デジタル サイ

ネージなど、多岐にわたっています。ワンソース マルチユースが徹底され

ることで、記事の一貫性も保ちやすくなるのです。

東芝ソリューションが毎日新聞社と一緒に作り上げたユーザー インター

フェイスも、高く評価されています。「画面構成は私どものノウハウも活用

されていますが、使う人の意見も柔軟に採り入れて随時変更を重ねてきま

画像エディター

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株式会社 毎日新聞社

〒108-0075 東京都港区港南 2-16-3 品川グランドセントラルタワー

導入についてのお問い合わせ

5302-SE1

本ケース スタディは、インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/ja-jp/casestudies/本ケース スタディに記載された情報は制作当時 (2012 年 4 月) のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。本ケース スタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。■インターネット ホームページ http://www.microsoft.com/japan/■マイクロソフト カスタマー インフォメーションセンター 0120-41-6755(9:30 ~ 12:00、13:00 ~ 19:00 土日祝日、弊社指定休業日を除く)※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。

*Microsoft、Active Directory、FAST、Hyper-V、SharePoint、Windows、Windows Azure は、米国 Microsoft Corporation および、またはその関連会社の商標です。*その他記載されている、会社名、製品名、ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。*製品の仕様は、予告なく変更することがあります。予めご了承ください。

した」と説明するのは、東芝ソリューションの根

津 公輔氏です。「XAML を修正するだけで画面

構成を変更できます。そのため変更対応も迅速

に行えました」。

Office 2010 の導入も、業務効率化に貢献して

います。たとえば出稿予定表の作成。この作業

は以前から Microsoft® Word で行われていまし

たが、Microsoft® Word 2010 にアップグレード

することで、複数ユーザーが 1 つの予定表にア

クセスして、同時に編集することが可能になりま

した。これによって以前に比べ、1/3 の時間で

予定表を作成できるようになっています。

マイクロソフト製品を採用し、サーバーを仮想化して実装したことで、シ

ステム コストが低下したことも大きなメリットです。以前のシステムに比

べ、TCO は 40% 削減されています。またサーバー数が削減されたため、

設置スペースや消費電力も低減しています。「システム基盤の管理もずい

ぶんと楽になりました。サイト間の切り替えも簡単に行えるので、災害に

も強いシステムになったと思います」 (高石 氏 ) 。

今後の展望新システムのポテンシャルをさらに引き出すと共に 社外システムとの連携やクラウド活用も視野に

「まだ使い始めて 4 か月なので、機能を十分に活用しているとは言えませ

ん」と荒木 氏。今後は未使用の機能を技術部門で検証したうえで、コン

テンツ制作の現場に提案していきたいと言います。「今は制作部門による

活用が先行していますが、Web などの電子媒体向けの機能も積極的に

活用していきたいと考えています」。

社外へのコンテンツ提供は、XML に準じた形式のファイルをファイル転

送で渡していますが、これを今後どうしていくかも、大きな課題になって

います。今回構築した CMS とシームレスに繋いていくことや、ファイル

提供の機能を Windows Azure™ などでクラウド化することも、視野に

入っていると荒木 氏は説明します。

さらに大和田 氏は「組版システムをどうするかも今後の課題になるはずで

す」と付け加えます。「数年後には更新する必要がありますが、CMS との

連携が高度に求められると思っています」。

コンテンツを一元管理できる CMS の導入は、ワンソース マルチユース

実現の前提条件だと言えます。しかしそれだけではなく、他のシステムと

連携することで、業務全体を効率化する基盤にもなり得ます。毎日新聞

社はこの基盤を確立することで、新たなチャレンジに向けた力強い一歩を

踏み出しているのです。

東芝ソリューション株式会社流通・金融ソリューション事業部メディアソリューション部新聞ソリューション第一担当主務根津 公輔 氏