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33 コンピュータ産業の変遷 コンピュータ産業の歴史は長くはないが 、その変遷を振 り返 る こ とで 今 後 の 方 向 を予 測 す る 多 くの 手 が か り を得 る こ とが で き る。 本 稿 で は コ ンピュータに利用されて来た技術を辿り、それらがコンピュータ産業の 構造に与えた変化ついて分析する。それに基づいて将来出現するであろ うコンピュータの形態を予想し、それがコンピュータ産業に及ぼす影響 に つ い て考 察 す る。 コンピュータ産業が起こった時代を特定することは難しいが 、1890年 か ら1930年 代 まで に徐 々に成 長 した と見 るべ きで あ ろ う。1890年 には HermanHollerithが 開 発 したパ ンチ カ ー ドを使 って デー タ処 理 をす る 機械が米国の国勢調査のために買い上げられ、それ以後パンチカー ドに よ るデ ー タ処 理 装 置 を開 発 ・販 売 して い たCTR社 は1924年 にIBMに 名 を 変 更 し、1934年 に は"IBMType405AlphabeticalAccounting Machine"が 発売 され第二次大戦後 まで続 く ヒ ッ ト商 品 となってい たω。 史 上 初 の プ ロ グ ラム 内蔵(ス トア ドプ ログ ラム)方 式のコンピュー タ と し て1946年 のENIACが あまりにも有名であるが、それ以前に電子 計算機 は商 と な って た 。1944年 のIBMASCC(Automatic SequenceControlledCalculator)・ や1948年 のSSEC(Selective SequenceElectronicCalculator)と いったプログラム内蔵でない方式 の コ ン ピュ ー タ も企 業 が 製 造 し、顧客に納入された立派な大型計算機で あ っ た。 こ の 時 代 以 後 登 場 し た コ ン ピュ ー タ は大 き く4つ の種類に分け るこ とが で き る。 即 ち、 大 型 計 算機(メ イ ン フ レー ム)、 ミニ コ ン ピュ ー タ、パ ー ソ ナ ル コ ン ピュ ー タ(PC)、 そ し て モ バイ ル コン ピ ュー タ で あ る。 こ れ ら4つ の種類のコンピュータの出現時期を図式化したものを図1

コンピュータ産業の変遷 - 明治大学...33 コンピュータ産業の変遷 川 上 桂 コンピュータ産業の歴史は長くはないが、その変遷を振り返ることで

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コン ピュー タ産業 の変遷

川 上 桂

コ ン ピュ ー タ産 業 の 歴 史 は 長 くは な い が 、 そ の 変 遷 を振 り返 る こ とで

今 後 の 方 向 を予 測 す る 多 くの 手 が か り を得 る こ とが で き る。 本 稿 で は コ

ン ピュ ー タ に利 用 さ れ て 来 た 技術 を辿 り、 そ れ らが コ ン ピュ ー タ産 業 の

構 造 に 与 え た変 化 つ い て分 析 す る。 それ に 基 づ い て将 来 出現 す る で あ ろ

う コン ピ ュー タ の 形 態 を予 想 し、 そ れ が コ ン ピ ュー タ産 業 に 及 ぼ す 影 響

に つ い て考 察 す る。

コ ン ピュ ー タ産 業 が 起 こ っ た時 代 を特 定 す る こ とは 難 しい が 、1890年

か ら1930年 代 ま で に徐 々 に 成 長 し た と見 る べ き で あ ろ う。1890年 に は

HermanHollerithが 開 発 したパ ンチ カ ー ドを使 って デ ー タ処 理 をす る

機 械 が 米 国 の 国 勢 調 査 の た め に 買 い上 げ られ 、 そ れ 以 後 パ ン チ カ ー ドに

よ るデ ー タ処 理 装 置 を開 発 ・販 売 して い たCTR社 は1924年 にIBMに 社

名 を変 更 し、1934年 に は"IBMType405AlphabeticalAccounting

Machine"が 発 売 さ れ 第 二 次 大 戦 後 ま で 続 く ヒ ッ ト商 品 と な っ て い

たω。 史 上 初 の プ ロ グ ラム 内蔵(ス トア ドプ ログ ラム)方 式 の コ ン ピュ ー

タ と して1946年 のENIACが あ ま りに も有 名 で あ るが 、 そ れ 以 前 に 電 子

計 算 機 は 商 品 と な って い た。1944年 のIBMASCC(Automatic

SequenceControlledCalculator)・ や1948年 のSSEC(Selective

SequenceElectronicCalculator)と い っ た プ ロ グ ラ ム 内蔵 で な い 方 式

の コ ン ピュ ー タ も企 業 が 製 造 し、 顧 客 に 納 入 され た立 派 な 大 型 計 算 機 で

あ っ た。 こ の 時 代 以 後 登 場 し た コ ン ピュ ー タ は大 き く4つ の 種 類 に分 け

るこ とが で き る。 即 ち、 大 型 計 算機(メ イ ン フ レー ム)、 ミニ コ ン ピュ ー

タ、パ ー ソ ナ ル コ ン ピュ ー タ(PC)、 そ し て モ バイ ル コン ピ ュー タ で あ る。

こ れ ら4つ の 種 類 の コ ン ピュ ー タの 出 現 時 期 を 図 式 化 した もの を 図1

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に掲げる。よ く知 られているように、時代 とともにコンピュータのサ イ

ズは小 さくな り、同時に利用者は急激に増大 している。 しか しこの図か

らモバ イル コンピュータの次に更に新 しい第5番 目の種類のコンピュー

タが出現す るであろうことが予想で きる。現在の形の各種の コンピュー

タがそのまま小 さ くなり、より普及するという単純な発展ではな く、新

しい用途を持 った今 までとは異なったコンセプ トの コンピュータが出現

す るであろ うことが予想される。そして、その コンピュー タはPCや 携帯

電話より小 さく、もっと広 く普及す るものとなるであろうと予想される。

では次なる範疇のコンピュータはいかなるものであろうかPそ してそ

の産業はどのような ものになるであろうかaそ れらを予測す る手がか り

を得 る試みを、 これ ら4つ の範疇のコンピュータの歴史を分析すること

によって行 ってみよう。

これ らの コンピュータにはそれぞれ異なった利用 目的 と技術 とを持 っ

ていた。表1は 上記4種 のコンピュータが登場 した時の技術 と利用 目的

をまとめたものである。もちろん現在はどのコンピュータに も現在の先

端技術が利用 されている。メインフレームには最 も高密度な半導体、最

も高価 な実装基板、最も高価な冷却装置など、最:先端の技術が使用 され

ている。 しか しその利用目的はその コンセプ トが形作 られた時のもの と

あまり変わっそいない。PCに おいてもそれが出現 した時代の1970年 代

と現在では利用 目的は変わっていないがそれを構成す る部 品は大 きく変

化 している。現在のPCは1964年 に発売 された大型計算機 のベ ス トセ

ラー、IBM360の10倍 以上主記憶容量 と100倍 以上のディスク容量を備え

ているが、その利用 目的はあ くまで机上の個人的データ処理である。表

1か らわかるようにそれ らの技術 と利用 目的の間には密接な関係があ

る。即 ち、その技術によって定 まるコンピュータの大きさが利用 目的を

規定 しているといえる。

1940年 代に登場 した大型計算機は リレー、真空管、磁気 ドラム、カー

ドリーダー とカー ドパンチャ、紙テープ リーダーが主要な構成要素であ

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図1各 種 類 の コ ンピ ュー タの種 類 と出現 時 期

?

モバ イル 「

コ ンピ ュー タ

パ ー ソナル

コ ンピ ュ一 夕

ミニ コ ンピ ュ一 夕 サ ー バー

メイ ン フ レー ム

T

194019501960197019801990200020102020

表1コ ン ピュー タの利 用 目的 と技術

メイ ン フ レー ム ミニ

コ ン ピ ュ ー タ

パ ー ソナ ル

コン ピュ ー タモ バ イ ルコ ン ピュー タ

論理素子 リレー

真空管磁 心

トラ ン ジス タ IC/LSI VLSI

補助記憶装置

磁 気 ドラム磁 気テープ

ハー ドデ ィス ク ハ ー ドデ ィス ク

フロッピーディス クフラ ッシュメモ リ

入 出力装置

カ ー ドリー ダ

カー ドパ ンチ ャ

タ イプ ラ イタ

紙 テープ リーダ

タ イプ ライ タ

CRT

キー ボー ド液晶ディスプレイテンキー無線通信装 置

利用 目的 数値計算 機器制御 文書作成 ・管理表計算

通信

り、 そ の 大 き さは 専 用 の部 屋 を必 要 とす る ほ どで あ っ た。 実 際 、 前 述 の

IBMASCCは2200個 の機 械 式 カ ウ ン タ と3300個 の リ レー カ ウ ン タ、カー

ドリー ダ2台 、カー ドパ ンチ1台 、電 動 タ イプ ラ イ タ2台 、紙 テー プ リー

ダ4台 を 備 え、 そ の 大 き さ は 長 さ51フ ィー ト、 高 さ8フ ィ ー トで あ っ

た ω。こ れ らの 計 算 機 は ス トア ドプ ロ グ ラ ム方 式 で は な か っ た た め 「最 初

の 電 子 計 算 機 」 と して は後 に 開 発 され たENIACグ 紹 介 され る こ とが 多

い が 、 これ ら の機 械 は 実 用 に 供 され た立 派 な 計 算 機 で あ り、 大 型 計 算 機

の 血 筋 は こ の こ ろ か ら の もの だ と言 え る。'ち な み にENIACは 、 真 空 管

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10,000本 、 リレ ー1,500個 を使 用 し、そ の 重 量 は30ト ンで あ っ た と言 わ れ

て い る。1951年 に 開 発 さ れ た ス トア ドプ ロ グ ラ ム 方 式 の 商 用 計 算 機

UNIVAC1は 真 空 管5,400本 、ゲ ル マ ニ ウ ム ダ イ オ ー ド1,800個 を使 用 し、

補 助 記 憶 は磁 気 テー プ の み で あ っ た②。 そ れ を追 いか け る よ うに 開 発 さ

れ た1953年 のIBM701は 磁 心 メ モ リと磁 気 ドラム を備 え て い た 。

商 用 の 大 型 計 算 機(メ イ ン フ レー ム)の 主 た る 利 用 目的 は科 学 技 術 計

算 で あ っ た。IBMのASCCが"algebraicsuper-brain"と 評 さ れ た こ とは

そ れ を如 実 に 物 語 っ て い る。 その 後 継 機 で あ るSSECは 惑 星 軌 道 計 算 、

液 体 の 流 れ 方 、 原 子 核 の 場 の計 算 、 光 学 計 算 、 流 体 力 学 を含 む30種 類 以

上 の 計 算 に使 用 さ れ た(1)。1930年 代 か ら ず っ と大 型 計 算 機 の 利 用 目的 は

科 学 技 術 計 算 と統 計 デ ー タ処 理 で あ り、 現 在 で も メ イ ン フ レー ム は天 気

予 報 、 建 物 の 強 度 計 算 、 車 の衝 突 シ ミュ レー シ ョ ン な ど の科 学 技 術 計 算

や 、 企 業 の 経 理 処 理 の よ う な大 規 模 な計 算処 理 に 利 用 さ れ て い る。 これ

らの 利 用 目的 は 専 用 の 部 屋 を必要 とす る よ うな大 規 模 な装 置 で あ る が 故

の もの で あ る。 言 い 換 えれ ば この よ うな 巨 大 な装 置 に で き る こ とは数 値

計 算 の み で あ っ た。

ミニ コ ン ピ ュ ー タは 真 空 管 の代 わ りに トラ ン ジス タ を 利 用 で き る よ う

に な っ た こ とに よ って 登 場 した と言 え る。小 型 の ハ ー ドデ ィ ス ク を備 え 、

テ ー プ リー ダー と タ イプ ラ イ タ を主 な 入 出 力 装 置 と して お り、 全 体 と し

て 箪 笥 程 度 の 大 き さ に ま と ま って い た 。 ミニ コ ン ピ ュー タはKenOlsen

が1959年 にPDP1を 開発 し た こ とに端 を発 し、1965年 のPDP8に よ っ て

普 及 し、そ の 概 念 が 確 立 さ れ た(3)・(4)。当 時 、 コ ン ピ ュ ー タ産 業 に携 わ る大

方 の 人 た ち は 「計 算 機 の規 模 が2倍 に なれ ば 性 能 は4倍 に な る」 と い う

Groschの 法 則(5)の信 奉 者 で あ っ た か ら、大 型 計 算 機 を よ り大 き くす る こ

とに 熱 心 で あ り、小 型 の コ ン ピュ ー タ を作 ろ う とい う発 想 は 少 なか っ た 。

しか し ミニ コ ン ピ ュ ー タは 大 型 計 算機 とは別 の 利 用 目的 を持 って い た の

で 急 速 に普 及 し た。1977年 に はGordonBellに よ っ てVAX11が 開 発 さ

れ 、 この 機 械 は そ の 後 約20年 間販 売 さ れ続 け た。VAXはDEC(Digital

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EquipmentCorporation)社 を世 界 第2位 の コ ン ピ ュー タ メー カ ー に 押

し上 げ たが 、VAXの ラ イ フ サ イ クル の 終 わ りは ミニ コ ン ピュ ー タ の 時

代 の 終 わ りで もあ っ た。 ミニ コ ン ピ ュー タ を 開 発 した の はDECだ け で

な く、DataGeneralや 日本 の 電 気 メー カ ー も多数 の ミニ コ ン ピ ュ ー タ を

開 発 し、1970年 代 に は 日本 に15社 、 米 国 に35社 の ミニ コ ン ピ ュー タ メー

カー が 存 在 した(6)。1965年 か ら80年 代 前 半 の20年 間 は ミニ コ ン ピュ ー タ

全 盛 の 時代 で あ った 。

ミニ コ ン ピ ュ ー タの 主 た る利 用 目的 は 「制 御 」 で あ っ た と言 え る。 大

学 の 実 験 室 に設 置 され 実 験 器具 を制 御 した り、 工 場 に 設 置 され 生 産 設備

の 制 御 に 利 用 さ れ た 。それ まで の 「空 調 の効 い た部 屋 に 設 置 し、オペ レー

.タが 大 切 に 操 作 す る」 とい っ た メイ ン フ レー ム の コ ンセ プ トに 対 す るア

ンチ テ ー ゼ と して 「普 通 の 環 境 で技 術 者 が 自分 で操 作 し利 用 す る」 とい

う コ ン セ プ トで ミニ コ ン ピュ ー タ は 作 ら れ た 。 大 学 や 企 業 の 空 調 の な い

実 験 室 に 設 置 可 能 な 堅 牢 性 を有 し、 そ の 大 き さ は箪 笥程 度 で あ っ たか ら

そ の 利 用 目的 に 耐 え う る価 格 で あ っ た。 実 際PDP8は18,000ド ル で あ っ

た(3)。そ の大 き さ の故 に 「制 御 」 を そ の 利 用 目的 にす る こ とが で き た。

PCは トラ ン ジ ス タ の 代 わ りにLSIを 、 補 助 記 憶 装 置 と して フ ロ ッ

ピー デ ィ ス ク を利 用 で き る よ う に な って 登 場 し た情 報 処 理 装 置 で あ る。

シ ン グ ル チ ップ のCPU(中 央 演 算処 理 装 置)と 半 導体 メ モ リに よ っ てA

4程 度 の プ リン ト基 板 に コ ン ピ ュー タの 主 要 部 分 を収 め る こ とが で き る

よ うに な っ た 。 こ れ に よ っ て 机 上 に 置 け る コ ン ピ ュー タ が 実 現 可 能 に

な っ た。 世 界 初 の シ ン グ ル チ ップCPUは 日本 人 の 設 計 に よ る も の で

Intelか ら4ビ ッ トCPU、4004と して1971年 に 発 売 さ れ た(7)・(8)。これ 以 後

1972年 に は8ビ ッ トCPU8008がIntelか ら発 売 され 、1973年 に は12ビ ッ

トCPU、TLCS12が 東 芝 か ら発 表 さ れ た。 そ れ ら を 利 用 した シ ン グ ル

ボー ドコ ン ピュ ー タ がATARI、RadioShackやNECな どか ら発 売 さ

れ た。

デ ス ク トップPCは1978年 の 米 国 ウエ ス トコー ス ト ・コ ン ピュ ー タ ・

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フ ェ ア に 出 展 さ れ たApple社 のAppleII(9)とComodor社 のPETが 最

初 で あ っ た。CRTと キー ボ ー ドを備 え 、ユ ー ザ がBASICで プ ロ グ ラ ム

を作 り計 算 をす る 目的 の もの で あ っ た。 そ の す ぐ後 の1979年 に は 最 初 の

ス プ レ ッ ドシー トVisiCalcが 発 売 さ れ 、1980年 ま で に ス プ レ ッ ドシー

ト、 ワー ドプ ロ セ ッサ 、 デ ー タベ ー ス とい う3つ の ア プ リケ ー シ ョン が

確 立 さ れ た(10》。1984年 に 発 売 さ れ たApple社 のMacintoshは テ キ ス ト

処 理 だ け で な く、 図 も作 成 で き る ア プ リケ ー シ ョ ン を搭 載 し、Xerox社

のALTOを モ デ ル に した グ ラ フ ィ ッ クユ ー ザ ー イ ン ター フ ェ イ ス を備

え 、 爆 発 的 に 普 及 し た。 それ に よ りデ ス ク トップ パ ブ リ ッ シ ン グ とい う

概 念 が 確 立 した。 ま た 、PCは 制 御 に も利 用 可 能 で あ っ た た め ミニ コ ン

ピュ ー タ に と っ て 換 わ っ た。 そ の 後PC通 信 、Webプ ラ ウ ジ ン グ に も利

用 され る よ う に な っ た。

PCの 主 た る利 用 目的 は 表 計 算 、 文 書 作 成 ・管 理 お よび 通 信 で あ ら た。

そ れ は机 の 上 に 置 く こ とが で き る サ イ ズ に な っ た た め で あ る。PCの 登

場 当 初 は 趣 味 的 な 用 途 向け で あ り、機 械 語 やBASICで 書 か れ た プ ロ グ

ラム を処 理 す る だ け の もの で あ っ た が 、 す ぐに 表 計 算 ソフ トが 出 回 る よ

うに な り、 文 書 作 成 ・管 理 ソ フ トが 普 及 し、 その 後PC通 信 が 普 及 した。

特 に イ ン ター ネ ッ ト上 の プ ロ ト コ ルhttp(HyperTextTransfer

Protocol)(11)が 登 場 し て か ら はWebペ ー ジ を参 照 す る 通 信 が 盛 ん に

な っ た。

モバ イル コン ピ ュー タはVLSI、 小 型 液 晶 デ ィ ス プ レ イ、フ ラ ッ シ ュ メ

モ リ を構 成 要 素 と して い る。 それ に よ っ て ポ ケ ッ トに 入 る程 度 の 大 き さ

に な り、 電 池 駆 動 が 可 能 に な っ た た め 通 信 に使 え る よ うに な っ た 。 こ れ

ら の 技 術 と セ ル ラー ホ ンの 技 術 と に よ っ て 携 帯 電 話 が 実 現 し た。 セ ル

ラー ホ ン とは領 域 を セ ル に分 割 し、 各 セ ル の 中心 に 基 地 局 とア ン テ ナ を

設 置 し、 電 話 端 末 は 自分 の 位 置 して い る セ ル の 基 地 局 と通 信 す る携 帯 電

話 シ ス テ ム で あ る。 ち なみ に 日本 の 携 帯 電 話 シ ス テ ム で は セ ル の 半 径 は

約3k皿 、PHSで は約300mで あ る。日本 で は 第1世 代 と呼 ば れ る アナ ロ グ

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の携帯電話が1987年 に、第2世 代のデジタル携帯電話が1993年 に商用化

された(12}。

モバイルコン ピュー タの主たる利用 目的は通信 である。携帯電話 と

PDAと がこの範疇に属する。しか しモバイルコンピュータの主要なもの

は前者だ と見 るべ きであろう。なぜ ならPDAの 市場は携帯電話のそれ

に比べて無視できるほ ど小 さいか らである。実際、2002年 の携帯電話の

全世界の出荷台数は4億 台であり、PDAは その1/40以 下であった(13)。

携帯電話に もスケジュール表、電卓、メモ帳などの機能が備えられてい

るが、利用頻度は通話 とメール交換が圧倒的に多い。

以上見てきたように、計算機の利用 目的はその大 きさと価格に大 きく

関係 している。そしてその大 きさと価格 を可能 ならしめて来たのは技術

である。従って次に実用化す るであろう新 しい技術 を予測することに

よって、計算機の次の形を想像することができ、それによって利用 目的

を予想できるであろう。「計算」も 「制御」も 「書類作成」も 「通信」も

すべて昔か ら必要 とされて きたサービスである。 これ らのサー ビスは コ

ンピュータの出現よりずっと以前か ら人類が行 って来た行為であ り、そ

れを計算機が効率 的に行 うことができるようになったと見ることができ

る。技術の発展がそれ らを可能に し、可能になった順は コンピュー タの

サイズによって決まった と言っていいであろう。

新 しいコンセプ トの コンピュー タが登場 して もそれ以前のコンセプ ト

の ものが消えるわけではない。それは利用 目的が変化 しなければ当然で

ある。現在でもメインフレームは存在 し、モバイルコンピュータが現れ

て もパソコンが消えてはいない。但 し、 ミニコンピュータは消滅 した。

それはパーソナルコンピュータが ミニコンピュータの役割を果たすこと

ができたからである。そして、代わ りに同程度の規模のコンピュータと

してサーバーが出現した。

これ らのコンピュータの利用目的の変遷は産業をどのように変化させ

て来たであろうかP最 も大 きな変化はPCの 普及によって もた らされた

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もの で あ ろ う。 図2と 図3は1980年 と1995年 の 計 算 機 産 業 の 構 造 を表 し

た も の で あ る。即 ち、PCの 普 及 前 と後 の 違 い を比 較 した もの で あ る。前

者 で は1つ の コ ン ピ ュー タ はCPUか らア プ リケ ー シ ョ ン ソフ トまで す

べ て1つ の 会 社 で 開 発 ・製 造 さ れ て い た が 、 後 者 で は そ れ ら全 て が モ

ジ ュー ル 化 さ れ 、開発 ・製 造 す る会 社 は す べ て 異 な る の が 当 た り前 に な っ

た 。 即 ち パ ー ソナ ル コン ピ ュー タ が 出 現 す る こ とに よ っ て、 計 算 機 産 業

は モ ジ ュ ー ル化 した。

PCの 普 及 以 前 に はCPUは 計 算 機 メー カー の ご く一 部 の 技 術 者 が 設

計 で き る もの で あ り、 そ の メー カ ー の コ ン ピュ ー タに だ け 利 用 され る も

の で あ っ た。しか し、Intel,Motorolaそ の 他 の半 導 体 メー カー がCPUを

半 導 体 チ ップ と して一 般 の 市 場 に 提 供 す る よ うに な り誰 で も手 に 入 れ る

こ とが で き る よ うに な った 。 ま たOS(OperatingSystem)もMicrosoft

やIBMそ の 他 の 会 社 か ら一 般 に 対 して 販 売 され る よ うに な った 。 プ リ

ン タや ス キ ャ ナ 、ハ ー ドデ ィ ス ク とい っ た入 出 力 装 置 や 、ア プ リケー シ ョ

図21980に お け る計算機 産業 の 構造

アプリケーションIBMDECFujitsuNEC

入出力装置IBMDECFujitsuNEC

OSIBMDECFujitsuNEC

CPUIBMDECFujitsuNEC

図31995年 の計算機産業の構造

アプリケーシ・ンMS・ff・cellLo…N・ ・es年 鰍 ソ フ トロ ロ

入出力装置[HP][Canon][EPSON[亟 亟1

・・W・ ・d・w・MAC/・ ・[UNIX][亟]

・・U圃M・ ・…1・[国 画 國

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ン ソ フ トに も専 門 の メー カー が 出 現 した。 そ して エ ン ドユ ー ザ ー が そ れ

ら を組 み 合 わせ て 利 用 す る こ とが 可 能 に な っ た。

こ の よ う に して コ ン ピ ュー タ産 業 はCPUど う しが 競 争 す る市 場 、OS

ど う し が 競 争 す る市 場 と い う よ うに 、 市 場 の モ ジ ュー ル 化 が 起 こ っ

た('4)。パ ー ソナ ル コ ン ピ ュー タ 出 現 以 前 に は 、 計 算 機 ど う しが 競 争 す る

市 場 、即 ち、IBM、UNIVAC、Siemens、 富 士 通 、 日立 、NECな どが 競

争 す る市 場 で あ っ た もの が 、計 算 機 の構 成 要 素 た るCPU、OS、 入 出 力 装

置 、 ア プ リケ ー シ ョ ン ソ フ ト、 な どが 独 立 して そ れ ぞ れ の 専 門 メー カー

が 競 争 す る市 場 に な っ た。、

携 帯 電 話 に お い て も こ の モ ジ ュー ル 化 は 見 られ る。 図4は2003年 の 携

帯 電 話 の一 般 的 構 成 を表 した もの で あ る。 こ の 図 を見 れ ば 、 携 帯 電 話 は

新 し い タ イ プ の コン ピ ュー タで あ る こ とが わ か る。 通 信 装 置 を作 る メー

カ ー が 携 帯 電 話 機 の メー カー と して認 識 され て い るが 、そ の 多 くはCPU

をIP(IntellectualProperty)と して購 入 し、 そ れ を 自社 の チ ップ の 中

に組 み 込 ん で い る。ARMプ ロセ ッサ は 省 電 力 型 の プ ロ セ ッサ と して 携

帯 電 話 に 広 く利 用 さ れ て い る。OSも 日本 メー カ ー の 多 くは μ一ITRON

を、海 外 メー カー はVX-WorksやpSOSを 購 入 し組 み 込 ん で い る。最 近

はLinuxを 利 用 す る も の も 出 て き て い る。 携 帯 電 話 機 の 場 合 、 ア プ リ

ケー シ ョン は 電 話 会 社 に 結 びつ い て い る。 日本 で は一 般 消 費 者 が 電 話機

を ア プ リケー シ ョン(電 話 会 社)と 自由 に 組 み 合 わせ る こ とは で きな い

が 、 ヨー ロ ッパ お よ び ア ジ ア各 国 のGSM(GlobalSystemforMobile

communications)シ ス テ ム で は 可 能 に な って い る。 ユ ー ザ ー は 携 帯 電話

とは独 立 にSIM(SubscriberIdentifyModule)カ ー ドを電 話 会 社 か ら

購 入 しそ れ を 自分 の 携 帯 電 話 に挿 入 す る こ とに よ っ て 電 話 会 社 に 加 入 す

る仕 組 み に な っ て い る。 従 っ て、 自分 の好 み の 電 話 機 と電 話 会 社 を組 み

合 わせ る こ とが で き る。

携 帯 電 話 が 計 算 機 産 業 に も た ら した 変 化 は コ ン テ ン ツ ビ ジ ネ ス を大 き

く成 長 させ た こ とで あ ろ う。 料 金 を払 っ て イ ン ター ネ ッ トの特 別 の サ イ

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トを閲覧するとい うコンテンツビジネスはPC用 の もの も存在する。 ま

たCD-ROMに 入った特別のデ一一タを販売す るとい うビジネスも存在

する。 しか し、携帯電話用の コンテンツは数量において も種類 において

もPC用 の ものより圧倒的に多い。 このようなビジネスの成長 をもたら

したのは料金代行徴収 システムである。携帯電話によるコンテンツ参照

の対価は電話料金 と一緒に徴収されるので代金回収率は非常に高いから

である。PCで 参照するインターネ ット上のWebペ ージでは回収の難 し

い ものも、i-modeやez-webの ような携帯電話用のサイ トにすると90%

以上の回収率 を期待できる。実際、インターネ ット上では無料 のサイ ト

がi-modeやez-webで は有料である例 は多い。

このように、新 しいタイプのコンピュー タが登場することによって産

業の構造は変化 してきた。では次に登場するコンピュータはどのような

ものであ り、 コンピュータ産業はどのような構造になるであろうかPそ

れ を予測す るには次に到来す る技術の うちでコンピュータに影響 を与え

る可能性のある技術 を推測 し、それによって可能になる機能を推測する

ことが有効であることは見て きた とお りである。

半導体 の集積度 が今後 もこれ まで と同 じ.ようにムーアの法 則('5)に

従って増加するとすれば、2003年現在で一つのチ ップに2.5億 個程度の ト

図42003年 の携帯電話の構造

・ンテンツ 着・・サービ・ 地図サービ・[i壷 劃 □

・ドルウエア[巫][画 ・mω・ブラウザ ロ

通信ネ・ト・一クVω …n・AL・ATEL巨i亟 ヨ國 □□

通信装置[NOKIA]M・ ・…1・S・・m・n・団 団

・・VX-W・ ・k・[pSOS]・ 皿 ・N囮

CPU画Hl捻 ・hi・・国 口 口 □

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ランジスタを集積可能であるから、数年後にはその1000倍 、即ち2500億

個の論理素子を集積することができると予想 される。DVDの 記憶容量

は片面で4.7Gバ イ トであるか ら、376億 個 の トランジスタがあれば同じ

情報量を一つのチ ップに記憶できる。従ってDVDの6倍 以上の記憶容

量 を持った半導体 チップが実現することになる。電源 を切 って も消えな

い不揮発性 メモリとしてMRAM(MagneticRandomAccessMem-

ory)と いう半導体記憶素子も登場 してきてお り、現在最 も集積度の高い

とされるDRAM(DynamicRandomAccessMemory)と 同程度の集

積度 を持つ と言われている㈹。従 って映画や音楽を伺本 も1つ のチップ

の中に記憶し、再生 した り、加工処理 した りす ることが可能になる。そ

れが腕時計やめがねやイヤホン程度の大 きさになることになる。

更 に大 きな影響 を及ぼす と予想 され る技術 はソフ トウエア無線技

術(17)とりコンフィギュラブル回路技術である。ソフ トウエア無線技術は

変復調をソフ トウエアで行 う技術 である。これにより1つ の端末装置が、

何種類もの無線ネ ットワー クに接続す ることができるようになる。従来、

変復調措置はハー ドウエアであったか ら1つ の装置は1つ の方式の信号

しか送受信できなかった。 しかし、 ソフ トウエアで変復調できるように

なるといろいろな変調方式に対応できる。 リコンフィギュラブル回路技

術 とは、半導体チップ内の回路をダイナ ミックに再構成する技術である。

この技術 とソフ トウエア無線技術 とを合わせることによって多種類の無

線システムに柔軟に適応 してデータを送受信す る装置を実現で きるであ

ろう。従って、1つ の端末が携帯電話網に も、PHS網 にも、そ して無線

LANやBluetooth(18)ネ ッ トワークにも接続できるようになる。 このこ

とは一つの端末が各種のネ ットワー クから情報 を得 ることがで きること

を意味する。

燃料電池の技術 も大 きな影響 を持つであろう。メタノールを利用する

燃料電池は、現在携帯電話に一般的に使用されているりチ.ウムイオン電

池に比べて単位重量あた りのエネルギー密度を10倍 にす ることができる

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といわれている(19)。従 って、インクカー トリッジ程度の大 きさの燃料電

池㈹ で現在の携帯電話 を1ヶ 月以上駆動することが可能になる。既に燃

料電池を搭載 した携帯電話は開発 されている鋤 。このことはイヤホン程

度の大 きさの コンピュータをインターネ ットを含む各種無線ネッ トワー

クに常時接続することが可能になることを意味する。

以上 を表1の 形式に沿って整理す ると、論理素子 として2500億 個ほ ど

の トランジスタを集積 したチップ、補助記憶装置 としてMRAM、 入出力

装 置 どして ソフ トウエア無線装 置 を備 え、燃料 電池で動作す る コン

ピュータが実現することになる。その大 きさはイヤホンか腕時計程度で

あろう。 その ような大 きさのコンピュータにはテンキーやディスプレイ

を備えることは難しいであろうか ら、マイクロホンとスピーカが人間 と

のインターフェイスになるであろう。

このよ うな人体に密着 しても負担にならないほど小さいコンピュータ

が各種のネ ットワー クに常時接続されているとしたらどんな利用が可能

になるであろうかPそ してそれは コンピュータ産業にどのような影響 を

与えるであろうかP一 つの可能性は個人への長時間サー ビスであろう。

サービスセンターにガイ ドする人または機械がいて、サービスを受ける

人はそのセンターに常時接続することによって数時間に渡ってサー ビス

を受けるようなビジネスが可能になる。例 えば予め行 き先を告げておけ

ば目的地に着 くまでの間の乗換駅その他の案内をリアルタイムでするよ

うなサー ビスである。PCで も携帯電話で も出発駅 と到着駅を入力すれ

ば、乗換 えを含めた経路を提示するサービスはあるが、移動中に乗換駅

に近づいた時に指示を受けるようなサービスはできない。同様に長時間

に渡って観光案内をするようなサー ビス も考えられる。京都の ような観

光地には名所が沢山あるので見所への道順案内と展示物の説明 を一 日中

受けるサービスも成 り立つであろう。更に発展すれば、個人の 日常業務

への コーチ も考えられ る。オフィスで働 く人に対 して人事問題、予算計

画、企画案、社内の人間関係などを相談する相手 となるサービスもある

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であろう。

もう一つの可能性は放送産業が コンピュータに対 して情報を与える大

きな供給源になることであろう。即 ち、データが放送 とい う方法で配信

されることになるであろう。ニュース、株価情報、新商品情報などのデー

タを常時放送 し、受信者がキーワー ドで自分に必要な情報をピックアッ

プするような放送である。また、スキー場や別荘地のようなリゾー ト地

域だけのデー タ配信、駅前商店街やデパー トの中だけの情報配信のよう

な放送も考えられる。売 り場案内や安売 り情報が限定されたエ リアだけ

で配信 されるようなデータ放送サービスである。また電車の中だけ とか、

劇場や博物館の中だけの放送 も考 えられる。無線LANやBluetoothを

利用 して小規模なエ リアの情報配信は可能であるからこのような小規模

の放送局が多数開設されるであろう。

メインフレーム、ミニコンピュー タ、PC、 携帯電話の次に出現す るで

あろう第5の タイプの コンピュー タは現在の携帯電話よりさらに多 くの

人々に利用されるであろう。 それがめがねかイヤホンか腕時計のような

形をしていれば、 ウエアラブル コンピュー タと呼ばれるであろう。そし

てそれは個人向けの長時間サービスとデー タ放送サービスという新 しい

産業を生み出す と予想され る。

〈参 照 文献 〉

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(2)サ イ モ ン ・ラ ヴ ィ ン トン著 、末 包 良 太 訳 「コ ン ピ ュ ー タの 誕 生 」蒼 樹 書 房1981

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(10)M .キ ャ ンベ ル ・ケ リー 、W.ア ス プ レ イ 著 、 山本 菊 男 訳 「コ ン ピ ュー タ

200年 史 」 海 文 堂 出 版1999年

(11)R .Fieldingetal,"HyperTextTransferProtocol… …Http/1.1"IETF

RFC2616,1999

(12)立 川 敬 二 監 修 「W-CDMA移 動 通 信 方 式 」 丸 善2001年6月

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ク ス 、No.8412003年2月17日 号pp57-64

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(17)梅 林 、 石 井 、 河 野 「ブ ラ イ ン ド変 調 方 式 推 定 の た め の キ ャ リア 同 期 ず れ 補

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(18)宮 津 和 弘 「Bluetoothガ イ ドブ ッ ク」、 日刊 工 業 新 聞 社 、2000年8月

(19)電 気 学 会 燃 料 電 池 発 電 次 世 代 シ ス テ ム 技 術 調 査 専 門 委 員 会 編 「燃 料 電 池 の

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(21)「 燃 料 電 池 、 携 帯 機 器 に 載 る」 日経 エ レ ク トロ ニ ク ス2002年6月3日 号

pp59-68