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特集: 伝導度・信頼性試験 エスペック 技術情報 技術レポート2 微小抵抗変化によるはんだ接合部の クラック進展評価 12 トピックス 公益信託 エスペック地球環境研究・技術基金 -平成18年度 助成対象者 選考結果- 21 技術レポート1 プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その2 -膜厚方向4端子法について- 1 NO. 47 2006

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特集:

伝導度・信頼性試験

エスペック技術情報

お 客 様 の た め の 技 術 情 報 誌

技術レポート2微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

12

トピックス公益信託 エスペック地球環境研究・技術基金-平成18年度 助成対象者 選考結果-

21

技術レポート1プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その2-膜厚方向4端子法について-

1

NO.472006

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

技術レポート 1

プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その2

-膜厚方向4端子法について-

馬 樹華,田中 浩和 技術開発本部 テクニカルインキュベーションセンター

プロトン伝導膜は,膜面および膜厚方向に異方性があると報告されている1),2)。従来,プロト

ン伝導膜の特性評価は,膜面方向の伝導度を測定する方法が一般的であり,膜全体の伝導性を把

握するためには正確性に欠けるという課題があった。近年,この課題を克服するため,膜厚方向

の伝導性を測定する方法が必要になってきた。しかし,未だに膜厚方向の測定には確かな方法が

確立されていないのが現状である。

そこで,膜厚方向測定においても,従来の技術である 2 端子法と 4 端子法の活用が可能であると

考えられる。前稿(№41)では 2 端子法を用いた場合における膜-電極間の界面多層性と接触性

の影響およびその測定の可能性について報告した3)が,本稿では,4 端子法において,テスト膜

両面における電位をサンプリングする参照電極を用い(以降,膜厚方向 4 端子法と呼ぶ),2 端

子法に比べ,より精度の高い測定を可能にする手段を開発したので報告する。

1. はじめに

膜厚方向 4 端子法は,膜面 4 端子法と比較し,薄い膜厚と大きい膜面積を持たせることにより

小さいセル定数(Cell constant: L/A in σ=L/(RA))を得ることが可能となる。しかし,測定

で得られる抵抗値は,膜面方向 4 端子法で得られる抵抗値(数 10~10,000Ω)に比べ極めて低く

(0.1~数 10Ω)なるため,次のような新たな問題点を生じる可能性があった。すなわち,

(1) 積層膜相互間および電極と膜面の接触状態の不均一,また電極径の太さによる膜接合体内部

での不均一などに起因し測定値にばらつきが生じる。

(2) サンプリング時に機能する参照電極とテスト膜との接触面積が,電極の塗布層の剥離や破壊

によって大きくなると,

1) 膜本体抵抗よりも大きい界面抵抗および界面容量を生じ,これらの影響でコール-コールプ

ロット上に半円弧となって現れることによって,本来 4 端子法においては界面の影響が小さ

くできるという利点を損なう。

2) 接触面積が変動することにより半円弧の変化が温度・湿度に敏感に反応し,コール-コール

プロットにおける実軸とその切片から膜本体抵抗値を読み取ることが困難になる。

(3) 伸び変形しやすいポリマー膜間に挿入した参照電極が,試験体製作時にホットプレス処理さ

れることにより切断すると測定不可となる。

以上の問題点から,膜厚 4 端子法は膜面方向 4 端子法に比較し、測定が困難であり,場合によ

っては電気化学測定装置(ポテンショスタット)のオーバーロード(以後、O/L と略す)を招き,測

定不能になる。さらにコール-コールプロットに収束性の悪い集中点を生じることになり,その

結果,過大な抵抗値が測定されるなど,測定の精度が阻害されるという問題が起こる。

以降,これらの課題を解決するためにナフィオン(Nafion®) の膜厚方向の伝導度を高精度に測

定できる条件を見出すことを目的とし,膜厚方向 4 端子法に関し,電流導入膜と電位サンプリン

グ電極の配置,材料および膜/電極接合体試料の製作条件の相違による測定性能への影響および

伝導度の測定実験を実施したのでその結果について述べる。

エスペック技術情報 No.47 1

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

2. 実験方法

2-1 使用材料および機材 実験に用いた材料および機材の一覧を表 1 に示す。

表 1 材料と実験機材

材料/機材 メーカー 形式

Nafion 117®イオン交換膜 デュポン

銅/ポリエステル被覆線 ニラコ CU-116167

エスペック技術情報 No.47 2

線径:φ0.1mm

テフロン被覆白金線 ニラコ PT-967353

線径:φ0.076mm

白金線,線径:φ0.10mm ニラコ PT-351165

絶縁ワニス ニラコ ワニス No.7031

インピーダンス ゲイン/ ソーラトロン SI 1260

フェーズ アナライザ インスツルメンツ

エレクトロケミカル ソーラトロン SI 1287

インターフェイス インスツルメンツ

恒温恒湿器 エスペック PL-1KPH

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

2-2 試料の製作方法 2-2-1 参照電極の製作

試料の測定性能に対して,被覆材料と導電材料の影響を調べるため,3 種類の絶縁被覆線を参照

電極として用いた。

a) 銅/ポリエステル被覆線・・・既製品を活用(表 1 参照)

b) テフロン被覆線・・・既製品を活用(表 1 参照)

c) 絶縁ワニス塗布白金線

白金線を一定量のエチルアルコール/トルエン(50:50 in volume)混合液で希釈したワ

ニス No.7031 溶液によって被覆し,100℃で 5 時間の真空乾燥を行い,皮膜を形成する。

2-2-2 膜厚 4 端子法試料(膜/電極接合体(MEA: Membrane/ electrode assembly))の製作

2-2-1 項の銅/ポリエステル被覆導線,テフロン被覆線および絶縁ワニスを被覆した白金線の一

端を斜めに切断し,電位サンプリング電極として,他の一端の絶縁被膜を1cm程度剥がして外部

接続端子部とする参照電極を作成する。この電極線を厚み 50μmのテフロンシート上に切断面を下

にして置き,電流導入膜(テスト膜と同一)で覆って,その上からもう一枚のテフロンシートを

かぶせてから,150℃・400kgf/cm2の条件でホットプレスによって熱処理し,参照電極を電流導

入膜の界面内に埋設する。

次に,電極側のテフロンシートを剥離した電流膜ユニット 2 枚で,予め必要温度・圧力条件で

処理したNafion117®テスト膜を挟み込み,150℃・20kgf/cm2の条件でホットプレスによってMEA

を製作する。図 1 に膜厚 4 端子法試料(MEA)の模擬構造を示す。

図 1 4 端子測定法用 MEA の構造図

エスペック技術情報 No.47 3

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

2-3 伝導度の測定手順 試料を伝導度測定用セルに取り付け,恒温恒湿器内に設置し,30℃/30~90%rhの条件下にさら

す。また,伝導度はインピーダンス ゲイン/フェーズ アナライザとエレクトロケミカル インター

フェイスを用いて,振幅 10mV(Vp‐p),周波数 5M~0.01Hzの正弦波信号を与え,コール-コール(Z’

-Z”),およびボード(log|Z|-logFrequencyとtheta-logFrequency)プロットを測定した。得られ

たコール-コールプロット上の集中点の重心から抵抗値を読み取り,式(1)を用いて,膜のプロト

ン伝導度を算出した。

・・・(1)

ここで,σ:伝導度[Scm-1],L:膜厚[cm],R:抵抗[Ω],A:電極面積[cm2]

図 2 に伝導度測定に用いた IGPA(インピーダンス ゲイン/フェーズ アナライザ),EI(エレク

トロケミカル インターフェイス),および MEA(膜/電極接合体)の接続配線を示す。

図 2 伝導度測定システムのブロック構成

エスペック技術情報 No.47 4

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

3.実験測定に際しての考察および検討

3-1 膜厚方向プロトン伝導度 4端子測定法の構成 膜厚方向プロトン伝導度 4 端子測定法用MEA試料において,最も簡単な構成は 1 枚のテスト膜を

測定する場合であるが,図 2 に示すように,電流電極と参照電極との 4 つの電極と 3 枚の膜(電

流導入膜+テスト膜+電流導入膜)で構成される。これらの構成要素に等価回路を作成した5)(図

3)。

RmCE, RctCE, CdlCE:CE側の電流電極,電流導入膜

に関係する抵抗と容量

Rm, RctRE1, CdlRE1, RctRE2, CdlRE2:テスト膜およ

びそれと接触するRE1,RE2 部分に関係する抵

抗と容量

RmWE, RctWE, CdlWE:WE側の電流電極,電流導入膜

に関係する抵抗と容量

各添え字記号は,CE:電流電極および電流導入膜・RE1:電位サンプリング電極・m:テスト膜・

RE2:電位サンプリング電極・WE:電流導入膜および電流電極を指す。

図 3 4 端子測定法用 MEA の接続,等価回路

図 3 に示すように,電流電極と電流導入膜間の接触抵抗が,推定結果に対して影響を与えない。

そのため,参照電極とテスト膜間の抵抗と容量を小さくすれば,膜本体の抵抗(Rm)を正確に評

価できる。それによって,抵抗測定セルの両端子電極が、電流電極 CE,WE として代用できる。ま

た,電流導入膜 CE,WE は,テスト膜と同じ電流キャリアを必要とする一方,異なる種類の膜や

厚みであっても構わない。

その他、テスト膜は,予め各温度,圧力,および化学条件で処理しても構わない。また,テス

ト膜を測定用 MEA に組み合わせる場合は,テスト膜の厚み,その均一性に影響しないようにする

必要がある。そのためには,MEA 試料作製時の温度と圧力が,余り高すぎたり低すぎたりしないこ

とが条件である。そうすることによって,参照電極を完全に電流導入膜内に埋設させる手法が可

能となり,それによって,テスト膜のイオン伝導度を精度良く測定できる。

エスペック技術情報 No.47 5

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

3-2 電気化学測定のオーバーロード現象からの MEA 不具合原因の同定 ソーラトロン インスツルメンツ社製のSI 1260 インピーダンス ゲイン/フェーズ アナライザ

とSI 1287 エレクトロケミカル インターフェイスなどを用いて膜厚方向 4 端子測定法によって膜

のプロトン伝導度を測定する場合,ポテンショスタットに,時として,RE1 O/L, RE1-RE2 O/L,

およびCurrent O/L, Current DVM O/Lなどのエラーが表示4)され測定が不可能になることがある。

ポテンショスタットそのものおよびその測定原理を考えると,これらの表示メッセージから測定

接合体内部にどのような欠陥があるのか,またどのような劣化が生じているのかが推定でき,MEA

の製作や測定条件の適切さを判断する重要な手段とすることができる。

図 3 に,4 端子測定法用MEAの接続,等価回路を記載したが,今回の実験ではポテンショスタッ

トを参照電極RE1-RE2 間の電位測定に使用している。装置のRE1 O/L, RE1-RE2 O/L表示は,RE1-

アース間およびRE1-RE2 間の電圧降下が 14.5Vの電圧リミットを超えたことを示している。今回の

実験中,例えば,ほぼ 10kHz以下の低周波領域でRE1 O/L, RE1-RE2 O/Lの表示が同時に出たことが

あった。この場合,RE1-RE2 間における抵抗,または電気容量に基づくインピーダンスが過大にな

ったものと推察される。過大なインピーダンス値をもたらす原因の 1 つには,RE1-RE2 間の抵抗が

大きすぎる可能性がある。この状況は,図 3 の等価回路で見るとRctRE1またはRctRE2に関係する。つ

まり,参照電極RE1 またはRE2 のテスト膜との接触が不良,あるいはそれらのどちらか,または両

方とも切断した可能性がある。具体的な現象としては,参照電極の切断,電極塗布層の延伸また

は破砕による導電電極の埋没または遮蔽,および参照電極/テスト膜間の接触不良などの諸原因

(欠陥)が推測される。

エスペック技術情報 No.47 6

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

4. 実験測定実施に基づく考察および検討

4-1 膜/電極接合体製造条件の影響

表 2 に,交流インピーダンス法による膜厚方向 4 端子法を用いて,Nafion117®膜のプロトン伝

導度を測定する場合の,MEA製作に関わる処理条件と参照電極材料の組み合わせによる特徴をまと

めた。

表 2 温度-圧力条件と参照電極材料の種類との組み合わせによる特徴

エスペック技術情報 No.47 7

150℃ 80℃ 処理温度・圧力

成型方法

・参照電極材料

40 kgf/

cm2200 kgf/

cm2400 kgf/

cm240 kgf/

cm2200 kgf/

cm2400 kgf/

cm2

Teflon-Pt 塗布層伸び線切れ,

塗布層伸び

線切れ,

塗布層伸び塗布層伸び

線切れ,

塗布層伸び

線切れ,

塗布層伸び

ワニス-Pt 性能

不安定線切れ 線切れ 性能不安定 線切れ 線切れ

1

形 ポリエステル

-Cu

性能やや

良い性能悪い 性能悪い 線切れ 性能悪い 性能悪い

線切れ,

塗布層伸びTeflon-Pt - - - 塗布層伸び 塗布層伸び

ワニス-Pt - - -性能やや

良い性能不安定 性能悪い

2

形*

ポリエステル

-Cu - - - 良い

性能やや

良い性能不安定

*予め 150℃・400kgf/cm2・1minのホットプレスにて,参照電極を電流導入膜内に埋設させる。

テスト膜を前処理なしに2枚の電流導入膜で挟んでホットプレスする一次成形方法を用いると,

3 種類の電極材料中,より低い温度と圧力で製作した MEA に相対的によい性能を得ることができ

た。

一方,予め 150℃・400kgf/cm2で参照電極を電流導入膜内に埋設する 2 次成形方法を用いると,

MEAの測定性能が大幅に高まることが分かった。このことから,1 次成形法に比べ,2 次成形法が

より良いことが判明した。その他,3 種類の電極材料に対しては,テフロン被覆Pt線,ワニス被覆

Pt線,ポリエステル被覆Cu線の順で測定性能が向上した。

他方,MEA の品質不具合品については,その原因を明らかにするため,顕微鏡によってホットプ

レスした参照電極の解析を行った。写真 2(A.B.C)に顕微鏡での観察面を示す。

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

エスペック技術情報 No.47 8

ポリエステル被覆 Cu 線

ホットプレス条件:150℃・400kgf/cm2・10 min

Cu 線の切断および被覆層の破砕が見られた。

これは,高い温度,高い圧力および長いプレ

ス時間が要因と思われる。

ポリエステル被覆 Cu 線

ホットプレス条件:150℃・40kgf/cm2・1min

低い圧力とより短時間のプレス条件を採用し

たことにより,大幅に改善されたものである。

しかしこれ以上圧力を減ずると,電流導入膜

内の電極の固着性が悪くなり,脱落するおそ

れがある。ただし,プレス時間の短縮化は可

能である。

ワニス被覆 Pt 線

ホットプレス条件:150℃・400kgf/cm2・1min

プレス時間を除いてはホットプレス条件を

の場合と同一としたが,最も激しい切断状況

となった。これは Pt 線が Cu 線に比べ延展性

において劣っているためではないかと考えら

れる。

写真 2次成形法における初回ホットプレス段階における参照電極の不具合品の例

参照電極に関しては,延展性の良好な電極材料を選定すべきであると言える。例えば,耐強酸

性材料が必要になる場合には,Cu の代わりに延展性の良好な Au 線を用いる方がよい。

その他,テフロン被覆 Pt 線を参照電極とする接合体部品についても観察しているが,線の切断

と被覆層の破砕のほか,被覆層自身が延展し,露出電極先端部を覆い隠すほどのものがあった。

これは,処理温度においてテフロン被覆層と Pt 線表面間における付着力が弱いためであるとも考

えられる。

結局,これらの観察を経て電気化学装置のオーバーロード現象を引き起こしたのは,参照電極

の被覆層の延展による伸び,破砕,遮蔽,および導線の切断が原因であることが確認された。

以上から,MEA 試料の測定には,2 次成形法を採用し,適切な予備ホットプレスにおける温度・

圧力・時間の条件と,参照電極の機能に適した被覆材料と導電材料の組み合わせを選択すること

が最も重要であることを認識した。

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

4-2 測定セルの効果

測定システムの構築にあたっては,MEA の製作過程に欠陥を内在させないようにすることはもち

ろん,参照電極として,100μm 程度の金属材料を使用していることによる外部電極端子との接続

信頼性,すなわち接続操作時の影響が試料の測定精度に大きく影響してしまうことの無いように

扱わねばならない。ここでは,特別に設計した 4 端子法用セルを用いることによって,上述の外

部端子接続部の信頼性を確保するほか,セルへの組み込み操作を容易にすることにより,良好な

MEA 内部の接続安定性を得ることができた。

4-3 膜厚方向 4端子測定法によるNafion117®膜のプロトン伝導度の測定

膜面方向 4 端子法および膜厚方向 2 端子および膜厚方向 4 端子法によって,温度 150℃・異なる

圧力のもとでのホットプレス処理したNafion117®膜のイオン伝導性を調査した。図 4 に 150℃

・1200kgf/cm2の条件で処理した膜の 30℃・60%rhの温湿度環境における,膜厚方向 4 端子測定法

によるインピーダンススペクトルを示す。

ボードプロット(A,B)によると 0.01~9000Hz の広い周波数範囲で,ほぼ一定の抵抗値,およ

び 0°の位相角,コール-コールプロット(C)における収束性の良好な集中点が得られた。これ

により,膜厚方向 4 端子測定法の精度が良いことが分かった。

エスペック技術情報 No.47 9

図 4 膜厚方向4端子測定法によるNafion117®膜のプロトン伝導度の測定結果 (インピーダンススペクトル)

・測定温湿度条件:30℃・60%rh 膜処理条件:150℃・1200kgf/cm2

・A・B: ボードプロット,C: コール-コールプロット(枠内は集中点部の拡大)

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

図 5 には,温度 150℃・異なる圧力でホットプレス処理したNafion117®膜の膜面 4 端子法,膜

厚 2 端子および膜厚 4 端子法による測定結果を示した。150℃・1200kgf/cm2でホットプレス処理

した膜は,膜厚方向 2 端子法と同 4 端子法による測定結果が近似していることから,膜厚方向 4

端子法の有効性を確認できた。しかしながら,膜面方向 4 端子法での測定結果と比較してかなり

低い値を示すに至った。そこで,その原因が測定技術にあるのか,あるいは膜の特性にあるのか

を確かめるために,150℃の熱処理はするが,プレス処理しない膜を対象に測定を実施した。

その結果,150℃・0kgf/cm2の条件でホットプレス処理した膜は,その膜厚方向 4 端子法の測定

結果が膜面方向の基準値とほぼ一致することが分かった。このことから,高温・高圧でNafion117®

膜をホットプレスすると,膜厚方向の伝導度を低下させ,膜面方向に比較してプロトン伝導の異

方性を生じる現象があることが分かった。

以上のことから,電解質膜のプロトン伝導性を正確・精密・高再現性をもって測定する方法と

して,膜厚方向 4 端子法測定技術が有効であることが分かった。

図 5 温度 150℃・異なる圧力でホットプレス処理したNafion117®膜の膜面 4 端子法,

膜厚 2 端子法,および膜厚 4 端子法による測定結果

・測定温湿度条件:30℃ 30,60,90%rh

・試料膜処理条件:150℃,0,1200 kgf/cm2

エスペック技術情報 No.47 10

5. まとめ

(1) 参照電極の被覆層および導線の材料の相違,MEA 試料の製作方法およびホットプレス温度,

圧力などの条件,さらに測定セルによる外部端子への接続方法などの要因が,膜厚方向 4 端

子法の測定結果に大きく影響することが確認できた。

(2) 高温・高圧力でホットプレスしたNafion117®膜は、膜面方向と膜厚方向にプロトン伝導度の

異方性を誘発することが判明した。

(3) 以上の諸検討から,膜厚方向 4 端子測定技術の有用性が確立できた。

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プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定 その 2 -膜厚方向 4 端子法について-

エスペック技術情報 No.47 11

6. 謝辞

本研究の遂行にあたり,指導および研究結果についてご意見,ご検討いただきました産業技術

総合研究所 関西センター ユビキタスエネルギー研究部門 次世代燃料電池研究グループ

城間 純様には,誌面を借りてお礼を申し上げます。

〔参考文献〕

1)K.M.Cable et al., Chem.Mater., 7, p.1601, (1995)

2)馬 樹華,他:第 46 回電池討論会,2G-18,(2005)

3)馬 樹華,他:エスペック技術情報,No.41,P.1-7,(2005)

4)ソーラトロン,1287 型エレクトロケミカル インターフェイス〈ポテンショスタット〉取扱

説明書,株式会社東陽テクニカ

C. H. Lee et al., Ind. Eng. Chem. Res., Vol. 44, p.7617-7626, (2005) 5)

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

技術レポート 2

微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

青木 雄一,辻江 一作

永井 孝幸

技術開発本部 信頼性研究室

エスペック環境試験技術センター株式会社 事業推進部 横浜試験所

はんだクラックの評価方法として,断面解析の軽減,故障判定までの時間短縮を目的として,チッ

プ抵抗のはんだ接合部を対象に温度サイクル試験を実施し,試験と併行し,はんだ接合部の微小抵

抗値を測定した。また,せん断強度試験による残存強度の測定と断面観察によるクラック進展レベ

ルの確認により,微小な抵抗値の変化によって,早期に寿命の有意差を見いだすことが確認できた。

1. はじめに

電子機器の情報処理能力が増大し,装置内部の発熱によるはんだ接合部の熱疲労信頼性評価の

重要性が増している。特に車載用電子機器等は高い信頼性が求められ,信頼性試験が長期化して

いる。そのため,はんだ接合部の信頼性試験の時間短縮,合理化は大きな課題の 1 つである。一

般に,はんだ接合部の信頼性評価方法は,クラックの有無を判断するために,試験後の断面観察

や強度測定のほかに,試験中併行して試料のはんだ接合部の電気抵抗値測定を行う。この場合,

抵抗値が初期値の 2 倍(100%増)あるいは 1kΩ以上などに達した時点を故障判定基準とすること

が多い。しかし,この方法で故障と判断するまで 2000~3000 サイクルも試験時間がかかり,故障

解析をすると既にクラックが判断亀裂長の約 90%にまで進展している場合もある1)。また,断面

観察そのものも,多大な作業負担のためにより効率的な方法が望まれている。

そこで本報告では,抵抗変化とはんだクラック進展との関係を明確にし,微小抵抗変化による

はんだクラックの早期検出方法を検討した。なお,本報告では初期値に対して数%の変化を微小

抵抗変化と定義した。図 1 に微小抵抗変化および完全に破断した場合の抵抗値の推移を示す。

図 1 微小変化および完全破断時の抵抗値の推移

エスペック技術情報 No.47 12

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

2. 試料

評価試料は,評価基板(FR-4)に以下のチップ抵抗(0Ω抵抗)を実装したものを使用した。チッ

プ抵抗サイズは 1608(1.6×0.8mm),2012(2.0×1.25mm),3216(3.2×1.6mm), 5025(5.0×2.5mm)

の 4 種類(各 n=10)を用い,そのうち寿命の短かった 1608,5025 について詳細な解析を行った。

はんだは,鉛フリーはんだ(Sn-3Ag-0.5Cu)と共晶はんだ(Sn-36Pb)をそれぞれ用いた。また,ク

ラックの進展と抵抗値の関係を明確にするために,図 2 に示すように,チップ抵抗 1 つずつの抵

抗値測定が可能な配線とした。

エスペック技術情報 No.47 13

図 2 評価基板

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

3. 試験方法

温度サイクル試験 125℃/-40℃(各 15 分:温度変化 5 分,保持時間 10 分)(使用機器TSA-71S:

エスペック製)を実施し,図 3 に示すように試験中の抵抗値を多チャンネルのプリント基板・は

んだ導体抵抗評価システム

(AMR -280-P:エスペック製)で測定した。また 250,500,1000,3000

サイクル毎に試料を抜き取り,せん断強度試験による残存強度の測定と,断面観察によるクラッ

ク進展レベルを確認した。金属の電気抵抗は温度依存するために,抵抗値は温度サイクル試験の

高温時と低温時で変化する。はんだクラックによる抵抗値の変化は一般的に高温時で顕著に現れ

るため,温度サイクル試験の高温(125℃)における抵抗値のみを抽出しグラフ化した。なお,抵抗

値は変化量(初期値に対する増加分を%表示)で示した。高温における初期抵抗平均値を図 4 に

示す。

エスペック技術情報 No.47 14

図 3 測定方法

図 4 初期抵抗平均値

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

4. 試験結果

微小抵抗の測定結果を図 5 に示す。抵抗サイズ 1608 では微小抵抗変化の速度(グラフの傾き)

は,はんだ材に依存しており,鉛フリーはんだよりも共晶はんだが早期に抵抗変化した。また抵

抗サイズ 5025 の場合,共晶はんだの微小抵抗変化は約 20%以上で急激に上昇したが,鉛フリーは

んだは急激な上昇をしなかった。20%以上の急激な上昇は破断寿命と考えられる。このときの微

小抵抗変化の速度を比較すると,破断寿命と同様に共晶はんだが早期に抵抗変化することがわか

った。したがって,微小抵抗変化の速度と破断寿命特性には相関があると考えられる。

エスペック技術情報 No.47 15

図 5 微小抵抗測定結果

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

図 5 より,微小抵抗変化による故障の定義を 1608 は 5%,5025 は 10%としたときの,それぞれ

のワイブル解析による寿命比較を行った結果を図 6 に示す。微小抵抗変化によって,はんだ材寿

命の相対比較が可能であることがわかった。

エスペック技術情報 No.47 16

図 6 ワイブル解析による寿命比較

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

次に,せん断強度試験結果(残存強度)と微小抵抗変化の関係を図 7 に示す。一般的に金属の

疲労破壊による強度試験では,破壊強度が初期の 50%(残存強度 50%)になった時点を寿命と判

断する場合が多い。図 7 より抵抗変化量 10%で残存強度が約 50%以下になっていることがわかっ

た。

図 7 せん断強度と微小抵抗変化の関係

エスペック技術情報 No.47 17

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

次に抵抗サイズ 5025 の断面観察によるクラックの進展の様子を図 8 に示す。いずれのはんだも

1000サイクルで 50%程度のクラック進展が見られた。図 7から 1000サイクルでは残存強度が 50%

以下となっており,この時の抵抗変化量が約 5~10%を示していた。このことから,抵抗値の微小

抵抗変化量をモニターすることによって,クラック率約 50%,残存強度約 50%のはんだクラック

の挙動を早期に知ることが可能であると考えられる。

図 8 5025 の断面観察によるクラック進展の様子

エスペック技術情報 No.47 18

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

5. 考察

図 9 に本試験で得られた代表的な試験中の抵抗変化量の推移を示す。金属の疲労亀裂成長2)の

特徴から,抵抗変化量がクラックの進展を表しているものと考えられる。その変化は初期,中期,

後期の 3 段階が考えられる。初期ではクラックの始まりに伴い,急速に抵抗値が上昇していき,

中期では安定した抵抗上昇が続き,後期で急激に抵抗値が増大し破断する。特に中期において,

試料の種類によって抵抗変化量の増加速度の違いが見られる。また,中期の抵抗変化量の増加速

度が早いほど,後期の破断が早く現れる傾向が確認できた。このことから,中期での抵抗変化量

の増加速度が破断の予兆を示していると考えられる。

また,近年車載機器などで 3000 サイクルの信頼性が要求されているが,今回の試験では 3000

サイクルで抵抗変化量が 100%以上に達したものは少なかった。しかし,これらの試料では既に

残存強度は大きく低下し,断面観察でも著しい破断が確認された。これらのことから,抵抗測定

では微小抵抗変化の評価が重要であると考えられる。

エスペック技術情報 No.47 19

図 9 温度サイクル試験による微小抵抗変化の推移(3216 Sn-3Ag-0.5Cu)

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微小抵抗変化によるはんだ接合部のクラック進展評価

6. まとめ

チップ抵抗を試料として,はんだクラックと微小抵抗変化,およびせん断強度試験による残存

強度,断面観察によるクラック進展を比較することにより,はんだクラックを早期検出する方法

を検討し,以下の結果が得られた。

(1) 抵抗変化量が 100%増加する以前に,残存強度は初期値の 50%以下となっており,クラック

は破断亀裂長さの約 50%まで進展していることを確認した。そのため,クラック解析のため

の抵抗値測定では,微小な抵抗変化量をとらえることが重要である。

(2) 温度サイクル試験によるクラック進展に伴う抵抗変化は 3 段階(初期,中期,後期)に区分で

きると考えられる。特に中期で試料の種類によって抵抗値増加速度が異なった。

〔参考文献〕

1)駒井尚紀:「はんだ接合部の熱疲労試験方法の検討」,第 25 回信頼性・保全性シンポジウム,

(1995)

2)R.Viswanathan:「高温機器部品の損傷メカニズムと寿命評価」,日刊工業新聞社,(1993)

エスペック技術情報 No.47 20

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公益信託 エスペック地球環境研究・技術基金 -平成 18 年度 助成対象者 選考結果-

トピックス

公益信託 エスペック地球環境研究・技術基金

-平成18年度 助成対象者 選考結果-

大槻 浩 環境管理部 EM 推進グループ

№45 で掲載しました本基金の助成対象者の募集に際し,多数の応募をいただきありがとうござ

いました。運営委員会による厳正な審査・選考の結果,表 1(次ページ)のとおり 13 件の助成対

象者を決定しましたのでご報告いたします。

次回の募集は,2007 年 4 月 1 日から 5 月 31 日の予定です。

また,過去の研究報告書を弊社ホームページで公開していますのでご覧ください。

エスペック地球環境研究・技術基金より,「過去の助成対象テーマ一覧表」をクリックしてくだ

さい。

エスペック技術情報 No.47 21

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公益信託 エスペック地球環境研究・技術基金 -平成 18 年度 助成対象者 選考結果-

エスペック技術情報 No.47 22

表 1 平成 18 年度 助成対象テーマ一覧表

研究代表者 研究テーマ 助成金額

中川 昌人

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構

総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員

分子生態学的アプローチによる亜熱帯

照葉樹林の森林更新プロセスの解明 50万円

酒井 絢也

北海道大学大学院 環境科学院

生物圏科学専攻 修士1年

北海道の山地湿原における植生と環境

要因について 46万円

中村 達夫

横浜国立大学大学院

環境情報研究院 講師

植物のモノハロメタン放出に影響を与

える環境因子の探索 65万円

塩出 大輔

東京海洋大学

海洋科学部 海洋生物資源学科 助手

ウミガメ類の定置網への入網と沿岸へ

の来遊機構に関する研究 50万円

林田 和宏

木更津工業高等専門学校 助手

燃焼起源ナノPM生成特性と燃料性状

との相関性の把握 70万円

森山 文基

琉球大学

遺伝子実験センター 技術補佐員

漫湖における土壌汚染物質濃度の時系

列変化 40万円

大澤 隆文

東京大学大学院

農学生命科学研究科 修士課程

温暖化が山岳地におけるナラ林に及ぼ

す影響に関する保全遺伝学的研究 59万円

大久保 晋治郎

京都大学大学院 農学研究科

地域環境科学専攻 森林水文学研究室

博士後期課程2年

森林における生態系(土壌・幹・葉)呼

吸量の時空間変動評価に関する研究 50万円

林 誠司

名古屋大学大学院

環境学研究科 地球環境科学専攻 講師

欧米に外来種として移入している東ア

ジア原産肉食性巻貝アカニシ(Rapana

venosa)の集団遺伝学的基礎研究

25万円

久米 朋宣

九州大学大学院

農学研究院附属演習林福岡演習林

学術共同研究員

ヒノキ人工林の森林管理が下流の水資

源量に与える影響評価方法の確立 50万円

榎 牧子

東京海洋大学

海洋科学部 海洋環境学科 助手

ゴム廃棄・リサイクルのための放線菌に

よるゴム分解メカニズムの解明 50万円

姫野 順一

長崎大学

環境科学部

教授

野本 幸治

長崎大学大学院

生産科学研究科

博士前期

環境評価法(多変量解析とコンジョイン

ト)による里山森林の公益的価値の計測 40万円

石井 潤

東京大学大学院

農学生命科学研究科 保全生態学研究室

COE 特任助手

ハイパースペクトルリモートセンシング

を用いた湿生高草群落特性の評価技術 50万円

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 エスペック株式会社「エスペック技術情報」編集室まで お申し付けください。 TEL.06-6358-4754FAX.06-6358-5505 Eメール http://www.espec.co.jp/inquiry/inquiry_customer.html

http://www.espec.co.jp/

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ETRJ047

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・発行日……2006年10月2日発行(年4回発行)・発 行……エスペック株式会社 大阪市北区天神橋3-5-6 〒530-8550

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