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2017年10月1日～19日
清水 正博
オーストリアの旅
－ ワイン街道・古城街道・湖水地帯のドライブ －
スケジュール概要
・・・・・・・・3
ドライブルート
・・・・・・・・4
第1日
ミュンヘンへ
・・・・・・・・5
第2日
ドナウ川へ
・・・・・・・・6
第3日
ドナウ川下り①
・・・・・・・・13
第4日
ドナウ川下り②
・・・・・・・・23
第5日
ウイーン①
・・・・・・・・32
第6日
ウイーン②
・・・・
・・・・36
第7日
ブダペスト① ・・・・・・・・40
第8日
ブダペスト②
・・・・・・・・52
第9日
バーデン・シュネーベルグ鉄道
・・・・・・・・57
第10日
オーストリア古城街道①
・・・・・・・・66
第11日
オーストリア古城街道②
・・・・・・・・77
第12日
シュタイヤマルクワイン街道
・・・・
・・・・94
第13日
シュタイヤマルク湖水地帯①
・・・・・・・・
第14日
シュタイヤマルク湖水地帯②
・・・・・・
第15日
ザルツカンマーグート①
・・・・・・・・
第16日
ザルツカンマーグート②
・・・・・・・・
第17日
ミュンヘンへ
・・・・・・・・
第18･
19日
帰国
・・・・・・・・
【目次】
2
136 148
110
115 127 151
10月1日（日） ミュンヘンへ Hilton Munich Airport @Munich Airport
10月2日（月） ドナウ川へ移動 Konditorei-Hotel Eibensteiner@Sharding Munich Airport～Passau～Scharding
10月3日（火） ドナウ川下り① Hotel zum Goldenen Schiff@Enns St.Florian～Enns
10月4日（水） ドナウ川下り②ｳﾞｧｯﾊｳ渓谷 Hotel Schloss Dürnstein@Dürnstein Melk Abbey～ Burgruine Aggstein～ Stift Dürnstein～ Burg Dürnstein 10月5日（木） ウイーン① Best Western Premier Kaiserhof @Wien Benediktinerstift Göttweig～ Viena State Opera 10月6日（金） ウイーン② Best Western Premier Kaiserhof @Wien Kahlenberg～ Beethovenruhe ～ Stephanskirche
10月7日（土） ブダペスト① Prestige Hotel Budapest@Budapest Wien（列車）～Budapest
10月8日（日） ブダペスト② Best Western Premier Kaiserhof @Wien Budapest（列車）～Wien 10月9日（月） バーデン、シュネーベルグ鉄道 Hotel Schneeberghof@Schneeberg Baden ～Beethoven Walk ～Schneebergbahn 10月10日（火） 古城街道① Schloss Kapfenstein@Kapfenstein Semmering Bahnhof～ Murzzuschlag
10月11日（火） 古城街道② Schlossberghotel - Das Kunsthotel@Graz Burg Riegersburg～Graz
10月12日（木） シュタイヤマルク・ワイン街道 Wirtshaus Jagawirt@Sommereben Ratsch～ Mago Handwerkskäserei～ Deutschlandsberg～ Hofkäserei Deutschmann
10月13日（金） シュタイヤマルク湖水めぐり① Hotel Seeschlöß Velden@Velden am Worthersee Burg Ruin Griffen～ Burg Hochosterwitz
10月14日（土） シュタイヤマルクｸ湖水めぐり② Hotel Forelle@Millstatt Burg Landskron～ Schloss Porcia 10月15日（日） ザルツカンマーグート① Hotel Seevilla@Altaussee Dachstein ～ Grundlesee
10月16日（月） ザルツカンマーグート② Seehotel Das Traunsee@Traunkirchen Bad Ishul ～ St.Wolfgang（Schafbergbahn） 10月17日（火） ザルツカンマーグートからミュンヘンへ Hilton Munich Airport @Munich Airport Gmunden ～ Mondsee～ St.Gilgen～ Munchen Airport
10月18日（水）、19日（木） 帰国
オーストリアの旅 スケジュール概要
3
総走行距離 ２０００ Ｋｍ
4
2017年オーストリアの旅 ドライブルート
①⑰Munich
②Scharding
③Hotel zum Goldenen Schiff
④Dürnstein
⑤⑥⑧Wien
⑦Budapest
⑨Schneeberg
⑩Kapfenstein
⑪Graz
⑫Sommereben
⑯Traunsee
⑮Altaussee
⑭Millstatt
⑬Velden am Worthersee
関空からフィンエアーでヘルシンキ経由でミュンヘンに入る。
機内は満席。イギリス･
フランスはテロが多いけれど、北欧は
安心ということで人気があるようだ。
エコノミーで行く時は、いつも割増料金を払って非常口横の席
を予約している。この席は前がフリーで足が伸ばせる。また、
列にシートが2つしかないので、スペースたっぷりだ。その上、
隣のフィンランド人が、テレビの調子が悪く、席を移ったので
横も空席。ラッキーだった。
全く眠くないので何げなく周りを見ていると、トイレに人が
入っているのに緑のランプがついている。このためトラブル続
出。キャビンアテンダントが、この飛行機は電子系統の故障が
多いと嘆いていた。テレビといい、トイレといい、こんなにい
ろいろ不具合が起こって大丈夫なのかなと少し不安になる。
ヘルシンキでの乗換は、10分くらい歩いてターミナルを移動。
9時間座っていたから、これくらい歩くのは体のためには丁度
いい。30分早く着いたので、ラウンジで一休みして、リンゴ、
なし、桃を頂戴してミュンヘン行きの飛行機に乗り込んだ。
ここまでは順調だったが、管制システムのトラブルで、機内で
1時間近く待たされやっと飛び立った。どうも今回は飛行機の
不具合が多い。
機内では、隣のおじさんが、スマホを前の席の背中の台の上に
置いて使っている。あんなことができるんだと、前の座席の後
背部を見ると、D
evic
e H
old
e
と書いてある。これを倒すとスマ
ホを載せる台になる。これは便利そう。スマホは、飛行機の座
席まで変えてしまったのだ。
5
第1日目
ミュンヘン入国
2017年10月1日（日）
ヘルシンキからミュン
ヘンへは2時間30分。
何とか19時にミュンヘ
ンに到着し、20時にホ
テルにチェックイン。
友人は3時間ほど前に
ＬＡから着いており無
事合流。
さすがに疲れたので、
関空で買い込んだ鯖寿
司と、ラウンジでも
らってきたリンゴを食
べて、すぐ眠ることに
した。
座席の背にスマホを置いて使っているおじさん
ミュンヘン空港のヒルトンホテルの朝食は35ユーロもするの
で、昨日もらってきたリンゴ、ナシに桃。それから空港のパン
屋でクロワッサン。朝はこれで十分だ。
ハーツに8時に行くと、若い男の係員が、9時予約なので車
がまだ準備できていない。9時まで待てと言う。そんなバカ
な～嫌がらせか～と思ったけれど、仕方ないので待つことにし
た。
8時半過ぎに隣の女性係員のカウンターが空いたので、こち
らの方がいいと思い行こうとすると、さっきの男が声をかけて
きたので、いやいや彼のカウンターに行くことにした。予約を
チェックすると今度はＯＫ。どう見てもさっきからあったに違
いない。釈然としないまま、駐車場に車を取りに行った。
今回の車はフォートのコンパクトカー。2人ならこれで十分、
いつもカーナビがドイツ語表示で困るので、担当者に英語に変
えて欲しいと頼むと、何とこのカーナビ、地図のＳＤカードが
入っていなくて動かない。オフィスから取ってくると言ったけ
れど、待つのも嫌なので、今回は日本から持ってきたカーナビ
だけでドライブすることにした。
アウトバーンを快調に走る中、少し時間があるので予定を変更
してパッサウに立ち寄ることにした。
パッサウのアルトシュタットの地下パーキングはすごく狭くて、
車は身動きとれなくなくなってしまった。そこで私に代わった
けれど、車は塀に触れている状態で少しでも動かすと車が凹み
そうで怖くて動かせない。
（１）パッサウ
Passa
u
今回の旅のパートナーフォードコンパクトカー
6
第2日目
ドナウ川へ
2017年10月2日（月）
もうお手上げで、擦っ
ても仕方ないと動かし
かけていた時、後にい
た若い男性がやってき
て、塀を力一杯押して
少しスペースを作って
くれた。
その瞬間、車を動かす
と、奇跡的にうまく傷
つけることなく脱出で
きた。親切なドイツ人
には感謝感激だ。
ホッと一安心して11時半頃教会に行くと、12時からオルガン
コンサートがあると貼り紙してある。この教会のパイプオルガ
ンは世界最大のパイプオルガンで、3年前にパッサウに来た時
に聴いているが、折角の機会なので今回も聴くことにした。本
当にラッキーだ。
今日はクルーズの人が多くて教会は満員。オルガン演奏はバッ
ハのフーガと現代音楽で、大きな柱の横に座ったこともあった
のか、音の響きも悪くて期待したほどではなかった。
サン･ステファン大聖堂
7
世界最大のパイプオルガン
その後、教会
の隣には素敵
なカフェがあ
るので、ここ
でお昼を済ま
せた。
その後、ドイ
ツの国境を越
えて、いよい
よオーストリ
アに入り、ド
ナウ川を下っ
ていくことに
した。
シャルディングはドイツとオーストリアに隣接する小さな町だ。
今日の宿は、オーストリア観光局のサイトのお勧めのコンディ
トライ（ケーキ屋） K
ondito
rei-H
ote
l Eib
enste
iner
で、美味し
いケーキを作る店ならきっとホテルもいいだろうと思い選んだ。
チェックインを済ませると、まずはケーキとコーヒーで一休み。
美味しそうなチョコレートを売っていたので、ついお土産に
買ってしまった。
この町は古くから商業が発達していて、家の壁が、肉屋は赤、
パン屋は青などと統一され、屋根の形も変化に富んで歩いてい
ても楽しい。
（２）シャルディング
Schard
ing
Konditorei Eibensteiner アイベンシュタイナー
8
2017年10月2日（月）
シャルディングの町並み
夕食前にイン川の畔を歩いていると、老夫婦がベンチに腰掛け、
通る人に声をかけている。長閑で幸せそうな風景だ。川では若
者がカヌーを楽しんでいる
夕食はイン川の畔のレストラン。夕暮れ時のイン川は、幻想的
な雰囲気がただよって素晴らしい。こんな所でディナーを取る
のは最高だ。
魚のスープ、キノコスープはとても美味しいが、マグロステー
キとカラマリはイマイチで食べきれない。ワインも美味しい。
部屋は思ったより素敵。これで95ユーロ（１３０００円）だ
から文句ない。コンディトライは表通りにあり、車がうるさい
けれど、ホテルは裏にあるのでゆったり過ごすことができた。
夕暮れ時のイン川畔のレストランは幻想的だった
9
コンディトライのカフェ
魚のスープ
10
シャルディングの夜景
11
夕暮れ時、イン川では若者がカヌーを楽しんでいた
高台に登っていくとイン川を一望できた
12
朝食の前にイン川の畔を散歩する。雨交じりで煙る中、橋を渡
ると対岸には町がぼんやり浮かんで見える。ふと足下を見ると
栗が沢山落ちているので栗拾いを楽しむ。橋を渡って帰ってい
ると、橋の中央の欄干にキリスト像がある。ここから誰か飛び
込み自殺をしたらしい。
今日は祝日で朝食は我々のみ。コンディトライだけあって、ハ
ムがすごく美味しいし、チーズもパンも美味しい。残すのは
もったいないので、サンドイッチにして持ち出すことにした。
（１）シャルディングの朝
イン川の橋
13
第3日目
ドナウ川下り①
ホテルを出る時、ここの
娘が車を出していたけれ
ど、運転がへたくそで、
当てそうでヒヤヒヤ。
オーストリア人でも下手
な人がいるのだと妙に納
得。
この栗は、後日ゆでて食
べたが、渋くて食べられ
なかった。栗ではなかっ
たのだ～
美味しい栗だと思ったのだが・・・
14
小雨降る中、イン川対岸から望むシャルディングの町
15
小雨降る中、ドナウの景観を楽しみながら快適に走る中、車の
中から写真を撮ろうとすると、ニコン一眼レフのシャッターが
降りない。
電源を切っても、ＳＤカードを入れ替えても全く動かない。
これはもう駄目だと諦めかけたが、試しに手動フォーカスにし
てみると何とシャッターが降りた。今回の旅の写真は、機械に
頼らず自分の感性で撮るしかないと腹をくくった。
（２）ドナウシュローゲン
Do
nau
Schlö
gen
ドナウシュローゲン
16
2017年10月3日（火）
ドナウ川の美しい景観を見ながら、快適なドライブを楽しむ
ドナウ川が、Ｕ字
型にカーブしてい
る地点、ドナウ
シュローゲンが見
えてきたので、こ
このカフェで一休
みすることにした。
ドイツから黒海ま
で蕩々と流れてい
るドナウを見てい
ると、ドナウとい
う川は本当にすご
い存在だなと実感
する。
ヴィルヘリング修道院はドナウ川対岸にあり、少し走れば橋を
渡れるが、フェリーがすぐ来たので乗ることにした。フェリー
は5分も乗れば対岸に着くし、乗船代も
3ユーロと安い。
ヴィルヘリング修道院は12世紀に建てられたロココ式の建物で、
教会の内装はすごく豪華で、見るものを圧倒する。今日は平日
のせいか誰もいない。こういう素晴らしい建造物をゆっくり鑑
賞することができるのはありがたいものだ。
（３）ヴィルヘリング修道院
Wilh
erin
g A
bbey
ドナウ川フェリー渡し場
ヴィルヘリング修道院
17
ヴィルヘリング修道院の教会 ロココ式の内装が豪華で素晴らしい
聖フローリアン修道院は14世紀に建てられ、17世紀にバロッ
ク建築に改築されている。ここは宮殿としても使われていたよ
うで皇帝の部屋もある。ツアーは3時からとのことで、修道院
内のレストランでスープを飲んで時間を潰す。今日は雨は止ん
で晴れ間が見えてきたが、何か寒々しい。
ツアーに参加しているのはドイツ人など6名で、最初にドイツ
語で説明して、その後英語でも説明してくれる。
図書館には数万冊の本が収納されてるが、こんな豪華な図書館
は見たことがない。ここでは現在も本を収集しており、持ち出
しはできないが、借りて読むことができるとの話にビックリ。
（４）フローリアン修道院
St.F
loria
n
フローリアン修道院
18
2017年10月3日（火）
フローリアン修道院
地下室に入って行くと、
何千人ものこの地で亡く
なった人のドクロが並べ
られているのにはゾッと
した。
また、ここはドイツの偉
大な作曲家ブルックナー
ゆかりの地で、教会のオ
ルガンの下にはブルック
ナーの遺体が納められて
いた。
フローリアン修道院 豪華な大理石のホール
フローリアン修道院 地下に安置されたブルックナーの墓
19
20
フローリアン修道院図書館
21
オーストリア政府観光局の資料によると、エンスの町はオース
トリア最古の町で素晴らしいとあったので、わざわざこの町を
宿泊地に選んだ。
ところが町に入っていくと、建物が新しく古い町の面影はほと
んどない。ホテルもゴールデン・シッフ G
old
enen S
chiff
（金
の船）という名前なので、少し期待したけれど何てことはない。
85ユーロだから仕方がないのだが・・・
ガッカリして、せめていいもの食べようということになり、ホ
テルのレストランで分厚いステーキを食べることにした。期待
していなかったがこれはかなり美味しかった。
（５）エンス
Enns
エンスのホテル ゴールデン･シッフ
このステーキは美味しかった
22
2017年10月3日（火）
エンスの町
目が覚めると朝焼けが美しかったが、朝食の後、外に出てみる
とすごい霧。ホテルの前の広場では朝市をやっていたのでブド
ウ、プラム、ナシ、ネクタリンなどを買い込んだ。
メルク修道院（世界遺産）に向かって走っていると、日本から
持ってきたガーミン（カーナビ）が突然動かなくなった。
エッ！ナニッ！
バカな～
と電源を何度も入れ直すけれど、地
図が全く表示されない。
（１）メルク修道院
Melk
Abbey
霧の中にメルク修道院が見える
23
第4日目
ドナウ川下り②
エンスの朝市
備え付けのナビは使えな
いし、ガーミンまで動か
ない。これは大変だ！
それでも何とかメルク修
道院に着いたので、とり
あえず修道院を見学する
ことにした。
このバロック建築の修道院は18世紀に建てられたが、教会の
内部はキンキラキンで信じられないほど豪華。本来質素である
べき修道院が、こんなことでいいのかと思ってしまう。ただ、
修道院の上から見下ろすメルクの町は素晴らしい。
ここは世界遺産なので、観光客で溢れている。これなら昨日の
フローリアン修道院の方がはるかに落ち着いていていい。
それにしても、さすがオーストリアだ。歴史があって、文化に
満ちあふれている。この2日間で、ヴィルヘリング修道院、
聖フローリアン修道院、メルク修道院と次々とすごい修道院が
現れるから、もうこれらを見て回るだけで疲れてしまってフラ
フラだ。
メルク修道院
メルク修道院
24
2017年10月4日（水）
メルクの町
メルクからクレムスまで、山間部40㎞を流れるドナウ川が作り
出すヴァッハウ渓谷 W
achau
は、世界遺産に指定されており、
美しい景観が広がる。周りにはブドウ畑が多く、ワイナリーも
あちこちに見られる。
途中、ショーンビューエル城に立ち寄るが、ドナウ川の畔にそ
びえて美しい。このあたりはアプリコットの名産地のようで、
道を走っていると農家の軒先ではアプリコットネクターをあち
こちで売っている。
（２）ショーンビューエル城
Schlo
ss Schönbühel
ブドウ畑
農家の前で売っていたアプリコットネクター
25
ショーンビューエル城 Schloss Schönbühel
デュルンステインは、石畳が美しい中世の雰囲気たっぷりの小
さな町だ。さすがワインの産地、ワインバーがあちこちにあり、
昼間から多くの人が楽しそうに飲んでいる。
ふと上を見ると、リチャード獅子心王が幽閉されたデュルンス
テイン城が山の上にあるが、登るのがかなりしんどそうなので
諦めた。
町のお店で、農家で売っていたアプリコットのネクターを売っ
ていたので買うことにした。ホテルに帰ってから飲んだがこれ
は最高に美味しい。
（３）デュルンステイン
Dürn
stein
デュルンステイン ワインバー
デュルンステイン城
26
2017年10月4日（水）
デュルンステインの町 Dürnstein
町の中心地にあるデュルンステイン修道院の教会に入って行く
と、金で飾られた彫像や飾り棚など内装が素晴らしく、威厳が
あって圧倒される。
メルク修道院はあまりにも豪華すぎて嫌な感じがしたけれど、
ここは全体の調和が取れていてすごくよかった。
修道院のテラスに出ると、蕩々と流れるドナウ川を、ゆったり
と船が航行しており、この様子を見ていると、何か時間を忘れ
させてくれる。
（４）デュルンステイン修道院
デュルンステイン修道院
デュルンステイン修道院のテラス
27
デュルンステイン修道院 教会
28
2017年10月4日（水）
たっぷりの水をたたえたドナウ川を、ゆったりと船が航行している
29
古城ホテル・デュルンステインは町の外れの高台にあり、テラ
スからはドナウ川を一望できる。建物は中世の雰囲気を残した
素敵なホテルだ。ここのディナーはすごく美味しかった。
（５）ホテル・デュルンステイン
Hote
l Dulsn
stein
ホテル･デュルンステイン
ホテル・デュルンステインの豪華な居間
30
2017年10月4日（水）
ホテル デュルンステイン
31
魚料理 肉料理
スープ グーラッシュに卵が載っている
ホテル デュルンステインのレストラン
アイフォンのナビでは少し不安があるので、ルートを短縮して
ウイーンに直接向かった。大都会の運転は苦労することが多い
が、これがよかったのか難なくベストウエスタン･
カイザーホ
フに到着し、チェックインを済ませる。車は１泊21ユーロだ
が、ボーイがホテルの駐車場に運んでくれるので助かる。
ウイーンは初めてで、どこに行くか迷ったけれど、まずはオペ
ラ座でチケットを入手。
そこからシュテファン大聖堂に歩いていくが、通りには中国人、
日本人、韓国人のツアー団体が溢れていて何か落ち着かないし、
歩いているだけで疲れる。シュテファン大聖堂に入ると、やは
り人混みで落ち着いて見ることができない。これならこれまで
の修道院の方がはるかによい。
ザッハトルテで有名なザッハホテルのカフェに立ち寄ると、こ
こも長蛇の列で日本人も沢山並んでいる。長時間待ってまで入
りたくないので断念。
ウイーンというのは古都の都と聞いていたけれど、観光化され
すぎてその面影は全くない。ガッカリだ。
（１）ウイーンの町
シュテファン大聖堂
32
第5日目
ウイーン①
2017年10月5日（木）
オペラまでには少し時間があるので、国立博物館に行くことに
した。2日間のチケットを買ってトラムに乗るが、行き先の
違うトラムに乗ってしまい、途中で降りて乗り直す始末。そう
こうしているうちに時間がなくなり、博物館は諦めた。
レストランで食事をすると時間がかかるので、泊まっているホ
テル B
est W
este
rn P
rem
ier K
aise
rhof
で簡単に夕食をとろうと
思ったが、このホテルはすごく素敵なホテルにもかかわらずレ
ストランがない。仕方がないので近くの地中海料理レストラン
で食事したが、塩辛くて食べられない。
どうもウイーンではいいことがないようだ。
地中海料理レストラン
魚スープ 見かけは美味しそうだったが・・・
33 このトラムで国立博物館に行くつもりだったのだが・・・
ウイーンは音楽の都。さぞかし素晴らしいオペラ座に違いない
と期待したが見てガッカリ。これならドレスデンやパリのオペ
ラ座の方がはるかにいい。
中に入っていくと超満員でチケットは売り切れとのこと。観客
は和服の日本人を初め、ドレスアップしている人が多いが、中
国人が大きな声で話をしたり何か違っていて、ドレスデンのよ
うな落ち着いた雰囲気がない。やはりここはただの観光名所の
1つとして来ているのだろうか。ドレスデンやハンブルグの方
が本当にオペラ好きの人が来ているような感じがする。
席に座ると、背もたれのディスプレイに台詞が各国の言葉（英
語･
ドイツ語･
スペイン語･
イタリア語･
フランス語･
日本語）で
表示され、これは役に立った。何故か中国語はなかった。
ドンジョバンニは、前半は背景の巨大な絵が変わるだけだし、
舞台の手抜きが目立つ。演出もあまり面白くない。後半はかな
り盛り上がってきたが、これで１８０ユーロはあまりにも高い
しお粗末。
帰りは雨の中をホテルまで歩いて帰る。途中スタンドでソー
セージを買ったが全く美味しくない。オペラは駄目だし、地中
海料理は美味しくないし、スタンドのソーセージまで美味しく
ない。どうもウイーンは悪いところばかり目がつく。
（２）ウイーンオペラ座
34
2017年10月5日（木）
ウイーンオペラ座
ウイーンオペラ座 ドンジョバンニ
ウイーンオペラ座
35
今日は昨日買ったトラムのチケットを使って、ベートーベンの
小径に行くことにした。
町の中心地からトラムＤに30分ほど乗ると、終点の停留所
Nußdorf
に着いた。ここからベートーベンが交響曲第6番田
園の構想を練ったといわれる小径が始まる。
（１）ベートーベンの小径
ベートーベンハウス
36
第6日目
ウイーン②
2017年10月6日（金）
ベートーベンの散歩路
15分ほど森の中を歩いて
いくと、ベートーベンが
苦悩の中過ごしたといわ
れるベートーベンハウス
があった。
ここから少し離れたとこ
ろに、ベートーベンが悲
痛な遺書を書いたといわ
れる記念館があるが、何
と11月まで休館とのこと
で断念。
再度トラムに乗って、ウイーン美術史美術館に行くことにした。
ここは、建物そのものが超豪華で、ハプスブルグ家が収集した
15世紀から18世紀の絵画や、古代エジプト・ローマ時代の美
術品を所蔵している。
特によかったのは、レンブラントの自画像。陰影の魔術師とい
われるだけあって、微妙な光の陰影の素晴らしい。また、日本
に来た時には人が多すぎて諦めていたが、ブリューゲルのバベ
ルの塔をじっくり見ることができてこれもよかった。ここのカ
フェは世界で一番美しいといわれ、ランチを食べたが、座って
いるだけで優雅な気分に浸ることができる。
ウイーンの雑踏は最低だけれど、ウイーンの文化は最高だ。
（２）ウイーン美術史美術館
レンブラント 自画像
37
ウイーン美術史美術館
ウイーン美術史美術館のカフェは世界一美しい？
ブリューゲル バベルの塔
38
ザッハーホテルに再度立ち寄るが、雨にも拘わらず長蛇の列で、
ザッハートルテをテイクアウトしてホテルに戻った。
部屋に入ると、タオルが交換されていない。連絡すると従業員
が慌てて飛んできて、床にタオルを置いてないと交換しないと、
ちゃんとカードに書いてあるとの説明され納得。
ディナーは、ナッシュマルクト（常設市場）でとることにした。
ここはまるで京都の錦市場のようで、狭い路地に多くの店が並
んでいる。美味しそうなレストラン N
autilu
s
があり、今日は
金曜で予約で満席だが、1時間で終わるならＯＫというので入
ることにした。
（３）ナッシュマルクト（常設市場）
魚のアラカルト
39
ナッシュマルクトの魚料理レストラン Natilus
注文したのは魚のアラカ
ルト。大皿一杯に、スズ
キ、ぶり、サケ、タコ、
イカ、帆立等々。そして
ポテトの代わりにパスタ、
ほうれん草を頼んで後は
ワイン。最高に美味し
かったがやはり高かった。
ホテルに帰って、買って
きたザッハトルテを食べ
て完結。
ウイーン鉄道駅でブタペスト行きの切符を買い、列車に乗り込
む。席は6人1部屋のコンパートメント。そこにはハンガ
リー人らしき女性と子供、中国人の若いカップル。どちらも指
定席を予約していないようだ。
上の荷物棚に大きなトランクを置くのは危ないし、足下は狭く
て置けない。結局トランクはドアの側に置くことにした。
オーストリアからハンガリーに入っていくと、何だか貧しい感
じがする。途中の駅で乗客が乗ってきて、ハンガリー人親子の
席を予約しているとのことで入れ替わる。更に次の駅では若い
女性2人が乗ってきて、中国人と入れ替わる。今日は土曜で
混んでいるけれど、どうも平日なら指定席を買っていなくても
座って行けるようだ。
ブダペストに着き、駅のトイレに行くと、意地悪そうなおば
ちゃんがいて、1ユーロだと叫んでいる。トイレは汚くてろ
くに掃除がしてない。それが1ユーロとは信じられない。
明日の列車を先に買っておこうと思い、駅でチケットを買うが
カウンターのおばさんがすごく高圧的。トイレの女といい、チ
ケット売り場の女といい、公務員は威張っているようだ。
（１）ウイーンからブダペストへの列車
車窓から見たハンガリーはどこか貧しい ウイーン～ブダペスト特急列車
途中から乗ってきたお若い女性 途中で立つことになりぐずっていた子供
40
第7日目
ブダペスト①
2017年10月7日（土）
タクシーでホテルに向かうが、乗る前に料金を聞くと15ユーロ
というので安心して乗り込む。10分ほどでホテルに着き、
チェックインして部屋で一休みしてから民族博物館に向かう。
今日は世界の報道員の写真展をやっていて、すごく賑わってい
る。民族博物館ではハンガリーの家具や織物などを展示をして
いるが、歴史は古いようで、このデザインや手法がノルウェー
などに伝えられていったようだ。
民族博物館の前には素晴らしい国会議事堂があり、前の広場で
は銃を持った衛兵が巡回していた。
（２）ブダペスト民族博物館
ハンガリーの伝統家具
ハンガリーの伝統織物
41
ハンガリー民族博物館
ハンガリー国会議事堂
国会議事堂の前を巡回する衛兵
42
ブタペストの中心街に歩いていくと、レストランが沢山あり、
広場前に素敵なカフェ G
erb
eaud
があったので、コーヒーと
ケーキで一休みすることにした。
隣の席に、ブダペストで音楽を学んでいる日本人学生がいて、
日本からの友人2人とハンガリーの生活や音楽の話をしていた。
（３）ブダペスト繁華街
ブダペストのケーキも美味しかった
43
広場前の素敵なケーキ屋 Gerbeaud
彼によると、トイレ
の料金などをユーロ
で支払うと、ハンガ
リー通貨フォリント
で支払うのに較べる
と3倍は取られると
のこと。
なるほど、ブタペス
トの駅でトイレ代が
1ユーロも取られた
けれど、フォリント
で支払えば、1／3
で済んだのだ。これ
なら納得。
ブダペストは治安が心配だったが、ホテルで聞いたところ、繁
華街は夜歩いても全く問題ないとのこと。お店をブラブラ見て
からハンガリーレストランで夕食を食べることにした。
グーラッシュは美味しくない。ブタの肩は上質のハムのかたま
りで美味しいけれど、量が多くて半分でギブアップ。ウエイ
ターに聞くと、全部食べると言っていたから驚きだ。
レストランでは夜6時からハンガリー音楽の演奏が始まった。
バイオリン2人とピアノに打楽器。ハンガリー音楽は憂いが
あって大好きだ。公務員は高圧的だけれど、レストランの従業
員はすごくフレンドリーで話していても楽しい。
（４）ブダペストの夕食
グーラッシュはハンガリーが本場
豚の肩
44
2017年10月7日（土）
レストランではハンガリー音楽を演奏し始めた
食事を終えて、世界一といわれるブダペストの夜景を見に行く
ことにした。
ドナウ川の畔を歩いていくと、セーチェニー鎖橋が燦然と輝き、
後ろにはブダ王宮が黄金色に光り輝いている。
橋を渡っていくと、対岸に国会議事堂がこれまた光り輝いてい
る。これは世界一の夜景といわれるだけある。
それにしても、夜だというのにすごい人出だ。夜景を見るため
に道路には観光化バスだらけで、ドナウ川には観光船がウロウ
ロしている。
ブダペストの夜景を堪能してホテルに帰ろうとするが、道が分
からなくなり町に迷い込んでしまいウロウロしてしまった。
やはり見知らぬ土地の夜道というのは気をつけないといけない。
ホテルの部屋に入って気がついたが、ここでもベッドのシーツ
を交換してもらうには、枕元のカードをベッドの上に置いてい
くよう書いてある。どうもウイーンやブダペストでは、こうい
うのがシーツやタオルを交換してもらうためのルールらしい。
（５）ブダペストの夜景
45
ドナウ川には夜景を見るための観光船で溢れている
46
セーチェニー鎖橋 Szechenyi Lanchid
47
48
50
ｾｰﾁｪﾆｰ鎖橋から見た国会議事堂とマルギッド橋
51
聖イシュトヴァーン大聖に歩いていくと、丁度鐘が鳴り響いて
いた。ここは20世紀初頭に建てられた新古典主義様式の建物
で、外装はもとより、内装がまことに見事で、当時のブダペス
トの繁栄が伺える。これほど美しい教会は滅多にないだろう。
大聖堂のエレベーターで最上階まで登ってみたが、そこから眺
めるブダペストの町もなかなか素晴らしい。
（１）聖イシュトヴァーン大聖堂
Sze
nt Istv
an B
azilik
a
聖イシュトヴァーン大聖堂
52
第8日目
ブダペスト②
2017年10月8日（日）
最上階からの眺め
聖イシュトヴァーン大聖堂 53
ブダペストのオペラ座は世界一美しいといわれるので来てみた
が、午後2時からのガイドツアーでしか入れないとのことだ。
玄関ホールだけ見たたけれど、やはり最高に素晴らしい。
（２）ブダペスト・オペラ座
ブダペスト オペラ座
54
2017年10月8日（日）
ブダペスト オペラ座玄関ホール
朝から少し歩き疲れた。ウイーン行きの列車は2時20分で少
し時間があるので、2時間、20ユーロのバスツアーを利用し
てブダペストの町を見て回ることにした。
最初は快適に町を見て回っていたけれど、そのうちバスは20分
休憩するから後ろのバスに乗り換えろとのアナウンス。仕方が
ないので乗り換えると、今度は窓がないひどいおんぼろバスで、
少し乗っていると、またまた乗り換えろと言う。
ところが15分くらい待っても次のバスが来ない。やっとバスが
来て乗ったところ、少し走るとまたまた乗換えろと言う。
（３）ブダペストバスツアー
55
このブダ王宮に行きたかったのだが・・・
ようやくホテルに近い
ところまで来たので、
終点まで行かずに降り
ることにした。
結局2時間半乗ったけ
れど、行きたかったブ
ダ王宮は行くことがで
きなかった。
バスのツアーに参加す
るのもなかなか難しい
ものだ。
ブダペストの町並み
ホテルからタクシーで鉄道駅に向かう。今度は新幹線のような
列車でこれは快適だ。何故か2人で77ユーロで、行きよりも
10ユーロ安い。ブダペスト発3時20分でウイーン着6時11分。
所要時間2時間50分だから、東京～大阪の新幹線と同じだ。
昨日はひどい駅だと思っていたけれど、よく見るとなかなか風
情があるし、構内は素晴らしい。昨日とは印象が全く違うので
別の駅かと思ってしまった。
ウイーンに着くと、タクシーで一昨日と同じホテルに向かう。
部屋に入ると、今回も美味しいザッハトルテがサービスで置い
てあり、ありがたくいただいた。
（４）ウイーンへの列車
列車の中
ブダペストの鉄道駅
56
2017年10月8日（日）
ブダペスト鉄道駅構内
バーデンはベートーヴェンが晩年3年間過ごし、第9を作曲
したところで、ベートーヴェンが住んでいた家がある。
訪ねてみたが今日は月曜でお休み。ウイーンのベートーヴェン
記念館は閉館だったし、どうもベートーヴェンとは縁がないよ
うだ。
仕方なく、バーデンのローズガーデンを散歩することにした。
（１）バーデン
Baden
バーデン ベートーヴェンの家
57
第9日目
バーデン、シェーネベルグ鉄道
ローズガーデン
バーデンの公園
シュネーベルグへの道は山岳道路で素晴らしい景観だ。今日は
曇り空で視界はイマイチで、その上、頂上は雪が積もっている
とのことだが、折角ここまで来たので１８００ｍの頂上駅まで
山岳列車で登ることにした。
乗客はたったの4名。1人旅のドイツ人のおじさんがいて、
20年ぶりにここに来たといって話しかけてきた。途中駅で名物
の菓子パンsn
ow
berg
bays
を買って食べたが美味しかった。
片道45分。山の上は真っ白で、教会も雪に埋まっている。この
教会では結婚式も挙げられるそうだ。帰りの列車は1時間半後
で、待つのも寒いので、乗ってきた列車で引き返すことにした。
（２）シュネーベルグ鉄道
Schneeberb
ahn
シュネーベルグ駅
一人旅のドイツ人
58
2017年10月9日（月）
シュネーベルグ山岳道路の風景
頂上近辺から見た教会
59
全員がsnowberg baysを買って食べている 頂上駅
途中駅 Baumgartner stop ここで列車がすれ違う
60
シュネーベルグ鉄道 山頂の教会
61
駅に着くと小雨がばらついている。駅の周辺の公園を散策する
が小雨交じりの風景もなかなかいい。
ホテルにチェックインしてスパに行き、ひと泳ぎしてサウナに
入っていると、若くてきれいな女性が入ってきて、ガウンを取
ると素っ裸。見事なバストはもちろん、上から下まで全部丸見
え。男がいても（男と思ってない？）全く平気。こちらは海水
パンツをはいているので、何か後ろめたくてすぐに退散するこ
とにした。
ホテルの部屋からの景観は、山が美しく、紅葉が見事で、まる
でチロルに来たような感じで素晴らしい。
（３）ホテル
シュネーベルグホフ
ホテルの部屋からの景観
駅前の公園
62
2017年10月9日（月）
駅前の公園
ディナーはホテルでアンガス牛のステーキを食べることにした。
分厚くて肉汁がたっぷりで柔らかくてすごく美味しい。これが
17ユーロとは最高。今日は二人で44ユーロ。本当に安くて美
味しかった。
テニスカフェを覗いてみると、室内テニスコートが2面あり、
宿泊客がテニスを楽しんでいた。テニスをしてカフェを飲んで
くださいということらしいが、こういうのをテニスカフェとい
うとは知らなかった。
朝、目が覚めて窓の外を眺めると、明け方の美しい山の風景が
目に入って、思わずカメラを手にしてしまった。こんな美しい
景色を部屋から見ることができるのは幸せだ。
テニスカフェ
ホテルのレストラン
63 アンガス牛は最高に美味しかった
64
明け方のシュネーベルグ
65
セメリング鉄道（世界遺産）が走っているグログ
ニッツからミュルツシュラッグに向けて走っている
と、素晴らしい景観が広がってきた。
（１）ミュルツシュラッグへの道
グログニッツ周辺の風景
66
第10日目
古城街道①
2017年10月10日（火）
グログニッツ周辺の風景
ミュルツシュラッグは、ブラームスが交響曲第4番の構想を
練った町。
ブラームスの家を訪ねると、家の前には立派な彫像が建ってい
た。中に入ろうとすると、何と月･
火はお休みで水曜からしか
空いていないと書いてある。
ベートーヴェンの家といい、ブラームスの家といい、どうも今
回は音楽家とは縁がないようだ。
（２）ミュルツシュラッグ
Murz
zusc
hla
g
ブラームスの彫像
ブラームス記念館
67
ブラームスの家
リーガースブルグ城に向けて走っていると、美しい丘陵地帯が
続き、小高い山の上にお城が見えてきた。
（３）リーガースブルグ城
リーガースブルグ城近辺の景観
68
2017年10月10日（火）
山の上にリーガースブルグ城が見える
湖の側に素敵なレストランがあったので、ここでお昼とするこ
とにした。湖の向こうに見えるお城の眺めは最高に素晴らしい。
その後、リーガースブルグ城に向かうことにした。入口には魔
女の人形がいろいろ飾ってあり、ここには魔女博物館があるら
しい。
魔女の人形 魔女の人形
69 リーガースブルグ城
お城に登って
いこうとする
が、裏側にエ
レベーターが
あるとのこと
でそちらに向
かった。
しかし、裏側
に回るだけで
15分かかり、
お城はこれま
でにも散々見
てきたし、着
いた頃にはお
城に入る気が
しなくなって、
結局やめてし
まった。
70
2017年10月10日（火）
カフェから望むリーガースブルグ城
71
その後、最高のワ
インヴィネガーが
味わえるとのこと
で、ゴーレス・ワ
インヴィネガー製
造所に向かうこと
にした。
ここの売店はすご
く洗練されており、
高級ワインヴィネ
ガーがズラッと並
んでいる。
味見をしたところ、
すごく美味しいの
で、アップルバル
サミコ酢とワイン
バルサミコ酢、更
には、ワイン入り
のチョコレートも
買うことにした。
（４）ゴーレス・ワインヴィネガー製造所
Gölle
s - Manufa
ktu
r
72
2017年10月10日（火）
ゴーレス ワインヴィネガー製造所
ゴーレスワイン製造所 購入したバルサミコ酢
小高い山を登っていくと、古城ホテル
カプフェンシュタイン
があった。このお城は千年以上前、神聖ローマ帝国時代に建て
られたもので中世の雰囲気たっぷりだ。小さな石橋を渡って中
に入っていくと、上品なおばあさんがフロントは上だとか、荷
物を置いていけとか、いろんなことを言うので不思議に思って
いたら、何とこの城の持ち主だった。丁寧に玄関の装飾品を手
入れしていたのが印象的だった。
（５）古城ホテル
カプフェンシュタイン S
chlo
ss Kapfe
nste
in
ホテルのオーナー
73
古城ホテル カプフェンシュタイン Schloss Kapfenstein
部屋は上品な作りで
すごく素敵だ。部屋
数は15しかない。
泊まる人を限定した
いのだろうか、ここ
はBo
okin
g.com
では予
約できず、直接メー
ルをやりとりして予
約した。
窓から見下ろすブド
ウ畑の眺めは最高。
こんなに全てが揃っ
た古城ホテルは滅多
にない。
74
古城ホテル カプフェンシュタインからの景観
75
ディナーは古城ホテルのレストラン。小さなホテルなのでこぢ
んまりとしており、落ち着いて食事ができる。
料理はさほど期待していなかったが、前菜、スープ、魚料理、
肉料理ともすごく美味しい。ワインを飲んで1人36ユーロ
（４８０００円）。文句のつけようがない。
隣のおじさんが、このあたりはパンプキンの種油が有名で、サ
ラダにかけて食べると美味しいと教えてくれたので、かけても
らった。すごく美味しいのでホテルの売店で買うことにした。
魚料理 前菜
肉料理 スープ
76
（６）古城ホテル
カプフェンシュタインのディナー
2017年10月10日（火）
テーブルには菊の花
カボチャの種油
明け方目が覚めてカーテンの隙間から外を覗くと、見事な朝焼
けで、雲海が一面に広がっている。時間が経つにつれ雲海がど
んどん広がり幻想的な雰囲気を醸し出す。外からも見てみたい
と思い庭に出る。
（１）古城ホテル
カプフェンシュタインの朝
部屋の窓から見た夜明け前のカプフェンシュタイン
77
第11日目
古城街道②
部屋の窓から見た明け方の雲海
この後も、太陽
が昇るに従い、
時々刻々景色が
変化し、素晴ら
しい時を過ごし
た。
結局6時過ぎか
ら7時半まで写
真撮影を続け、
今朝は、この旅
一番の撮影日と
なった。
78
雲海に包まれたカプフェンシュタイン
79
80
雲海に包まれたカプフェンシュタイン
81
82
2017年10月11日（水）
83
木漏れ日が差し込むカプフェンシュタイン
84
古城ホテル カプフェンシュタイン 花と雲海
85
86
カプフェンシュタイン ブドウ畑と雲海
87
部屋の窓からの風景は最高！
朝日に照らされた古城ホテル カプフェンシュタイン
88
オーストリア観光局の資料に、ゾッターチョコレート工場には
美味しいチョコレートが味わえるとあったので、立ち寄ること
にした。建物に入っていくと、ものすごく広い売り場に信じら
れないくらい多くの種類のチョコレートが並んでいる。
（２）ゾッター
チョコレート工場
Zotte
r chocola
te fa
cto
ry
ゾッター チョコレート
89
ゾッター・チョコレート工場 お店はこの部屋の4倍はある
棚に置いてある
チョコレートを
手にとって、
バーコード読み
取り機にかざす
と、チョコレー
トの説明がディ
スプレイに表示
されるように
なっている。
すごく美味しそ
うだったので、
沢山のチョコ
レートを買い込
んだ。
グラーツのエッゲンベルグ城（世界遺産）には、大阪城と城下
町を描いた屏風がある。ナビの指示通りエッゲンベルグ城に着
いたけれど入口が見つからない。近くにいた人に聞くと、目の
前の敷地の反対側で10分くらい歩く必要があるという。
仕方がないので、道路脇に車を止めてグルッと回っていくと、
大きな駐車場があり、車で簡単に来ることができた。なんだ～
そうならそうと言ってくれればいいのにとぼやきたくなる。
とりあえず入場券を買って入ることにした。
（３）エッゲンベルグ城
Eggenberg
お城のカフェ
90
2017年10月11日（水）
エッゲンベルグ城
エッゲンベルグ城は17
世紀に建てられたお城
で、展示物が素晴らし
いそうだ。
お目当ての大阪城の屏
風は、2時からのツ
アーに参加しないと見
れないとのことで、と
りあえず城内のカフェ
でお昼を済ませ、車も
お城の駐車場に移動し
ておくことにした。
２時になったので、お城に行くと10名くらいが集まり、ドイ
ツ語と英語のグループに分けられた。
お城の天井には、キリスト教に関連する見事な絵がぎっしり描
かれ、壁には16世紀から18世紀に描かれた素晴らしい肖像画
や彫像物が信じられないくらい数多く展示されている。（写真
撮影が禁止されているのが残念）
素敵な部屋をいろいろ見せてもらう中、最後に小さな暗い部屋
に通された。その部屋の壁には、細長い絵が何枚も並べてかけ
られている。そこには何と大阪城とその城下町を描いた屏風が
バラバラに解体され、中国の風景の絵と交互に並べてある。
広間
91 エッゲンベルグ城の庭園とお城
エッ～これがあの屏風？
なんてことを！
という
感じでガッカリ。日本の
素晴らしい芸術品がこん
なことになるとは・・・
あとで説明員に苦情を言
うと、当時は日本や中国
の文化がちゃんと評価さ
れていないし、このよう
に飾るのが一番いいと
思ったのではないか、と
いうことだった。まあ仕
方がないか～
以前、ザルツブルグやデュッセルドルフでもそうだったけれど、
古くて大きな町を運転するといつも何か嫌なことが起きる。
大通りからホテルに右折する時、道路が2つあったが、細い道
路は進入禁止と思い、太い道路に入ると、何と前から車がやっ
てきた。これは逆走だ～ヤバイ～、慌ててＵターンして交差点
で待機。先ほど曲がった交差点をよく見ていると、車が細い道
路に入っている。そうか～、今度はちゃんと細い道路に入って
無事ホテルに到着。こういうところは本当に疲れる。
まずはエレベーターでグラーツの時計台に登ることにした。眼
下にはレンガ造りの家が広がり、中世の雰囲気がたっぷりだ。
（４）グラーツ
Gra
z
下りは階段を降りていく
時計台
92
2017年10月11日（水）
グラーツの町
グラーツではトラムがバンバン走っており、車も混じり合って
町を運転するのはなかなか大変だ。
市庁舎前の広場では市場が開かれ、バンド演奏をやっていたが、
この演奏が素晴らしくて思わず聞き惚れた。
夜も更けてくると、中年のカップルが前のステージに出てきて、
速いテンポの曲に合わせて自由自在に踊りだした。本当に上手
だ。その時何と、小さな子供達も曲に合わせて体を動かしてい
る。こうやって子供の頃から自然にダンスが身につくのだろう。
そのうち、若いカップルも前に出てきて、さほどうまくはない
けれど、二人でムードたっぷりに踊っている。いずれもなかな
かいい風景で、グラーツの夜をゆっくり楽しませてもらった。
市庁舎前広場の市場
トラム
93 バンド演奏に合わせて多くの人が踊っていた
グラーツを出ると田園風景が広がってきた。やはり田舎が落ち
着く。ラッチR
atsc
hの村に入ってくるとブドウ畑が広がり、ワ
インのお店があったのでここで一休みすることにした。
ここは民宿も兼ねているようで、宿泊客が朝食を食べていて、
食事の後、ワインを箱ごと買っていた。このあたりは白ワイン
の名産地で、折角ここまで来たので白ワインを1本買うこと
にした。
地元の人は運転していてもワインを飲んでいたようだが、私の
場合はそうもいかないので、ブドウジュースを飲むことにした。
さすがブドウの産地、これが最高に美味しかった。
そこから更にワイン街道を走るが、ブドウ畑が紅葉して何とも
美しい。シュタイヤマルクのワイン街道は本当に素晴らしいド
ライブコースだ。
（１）ワイン街道
地元の人がワインを箱ごと買いに来ていた
94
第12日目
シュタイヤマルクワイン街道
2017年10月12日（木）
ラッチのワインのお店
お店の裏のブドウ畑
95
96
南シュタイヤマルクブドウ畑
97
98
2017年10月12日（木）
99
南シュタイヤマルク田園風景
更に走って行くと、レストランらしきところで何やら煙が立っ
ている。車を止めて近づいてみると、どうもおじさんが煙まみ
れになりながら大きな鍋で栗を焼いている。
裏山から取ってきた焼きたての栗。こんな栗は滅多に食べられ
ない。3分で焼けると言うので待って、3ユーロ支払った。
甘くてホンワリしてこれは美味しい。アッという間に全部なく
なってしまった。
ブドウ畑の中のレストラン
100
2017年10月12日（木）
おじさんが煙まみれになりながら栗を焼いていた
南シュタイヤマルク田園風景
南シュタイヤマルク ブドウ畑
101
102
南シュタイヤマルク田園風景
103
104
2017年10月12日（木）
105
南シュタイヤマルク田園風景
ブドウ畑
走っているとポツンと現れた教会
106
南シュタイヤマルクのワイン街道を満喫し、次に手作りの生ク
リームチーズが美味しいというM
ago
に行くことにした。
目的地に着いたが、どこにM
ago
の店があるのか分からない。
迷い迷って探し当てたのが普通の民家。家から出てきた男にこ
こでチーズを売っているのかと聞くと、隣の建物に入れと我々
を呼び込んで、奥の冷蔵庫からチーズを取り出してきた。
（２）手作り生クリームチーズ M
ago
Magoのおじさんがチーズを切ってくれた
107
Mago 手作り生クリームチーズ これは最高に美味しくて買いたかったのだが・・・
すごく美味しそうな生
チーズだが、これは日
持ちがしそうにないし、
到底日本に持って帰る
ことはできない。
そこで少しだけ切って
もらい味見をしたとこ
ろ、まったりとして、
クリーミーで、すごく
美味しい。
折角なので、プロセス
チーズを切って、真空
パックにしてもらって
持ち帰ることにした。
続いて、別の生チーズの店に行ったけれど見当たらない。オー
ガニックのパン屋にも行ったけれど営業していない。どうも
オーストリア観光局の情報はあまり信用できないようだ。
今日の宿、ヤガヴァートは、ブドウ畑の道をどんどん登ったと
ころにあり、周りは緑に囲まれて素晴らしい。この農場はブタ
の名産地で、いろんなブタを沢山飼っている。子供達が楽しそ
うに庭で遊んでいる。庭のテーブルで、コーヒーとアップル
クーヘンを食べたが、これが最高に美味しかった。
併設の店では、探していたパンプキンシーズオイルを売ってい
たので買うことにした。
（３）ヴァーツハウス
ヤガヴァート W
irtshaus J
agaw
irt
子供達がのびのび遊んでいる
ブタものんびりと
108
2017年10月12日（木）
ヴァーツハウス ヤガヴァート Wirtshaus Jagawirt
ディナーは、木組みの建物が素朴で素敵なレストラン。6時
というのにかなり賑わっている。
魚料理とブタ料理を注文したけれど、どちらもすごく美味しい。
特にブタは広い場所で放し飼いで飼っているだけあって、最高
に美味しい。
食べているうちに、どんどん人が入ってきて、アッという間に
満席になってしまった。これだけ美味しい料理が安く食べられ
るのだから当然だろう。
魚料理
ブタ料理
109 レストラン
明け方ホテルの周りを散歩すると、建物がライトに照らされて
素敵だ。
農場を歩いていると、ブタは早起きで人なつっこくて、すぐに
近寄ってくる。このブタには昨日すごくお世話になった。羊ま
でもが近くに来る。
こういうところに長期滞在するのは最高だろう。
（１）ヴァーツハウス
ヤガヴァート
の朝
ヴァーツハウス ヤガヴァート
110
第13日目
シュタイヤマルク湖水めぐり①
2017年10月13日（金）
羊も飼っている
ブタがすぐに近づいてくる
南シュタイヤマルクを堪能し、アウトバーンは走っても面白く
ないので、70号線を一路西に進むことにした。
最初の目的地グリッフェン城に着いたが、車では城に行けない
ようなので歩いて上がることにした。ここは12世紀に建てられ
た城だが、廃城で今は何もない。
（２）グリッフェン城
Burg
ruin
Griffe
n
Burgruin Griffen
111
Burgruin Griffenが山の上に見える
ホッホオスターヴィッツ城は、高さ１７５ｍの断崖絶壁の上に
あるが、11世紀にはトルコ軍侵略の避難所に使われ、16世紀
に現在の形になったそうだ。
駐車場に着くと沢山の車が止まっている。城を見上げると岩山
に沿った長いエレベーターが見える。城の入場料とエレベー
ター代で20ユーロ。これは高い。
お城に上がってみると、14世紀の兜や武器がぎっしり置いてあ
る。こんな高いところに、こんなすごい武器が備えてある。
多分、今まで見た中で、一番すごいお城だ。
（３）ホッホオスターヴィッツ城
Burg
Hochoste
rwitz
ホッホオスターヴィッツ城
112
2017年10月13日（金）
ホッホオスターヴィッツ城
ミュージアムの中には、
当時の金貨・文書が展
示してある。当時の文
字というのはまるで絵
のように美しい。
日本人も毛筆で手紙を
書いている時代は信じ
られないほど美しい文
字を書いていたけれど、
これと同じだろう。
お城は断崖絶壁の上にあるだ
けあって、景観は素晴らしい。
これだけ高ければ、トルコ軍
はどうしてもこの城を攻め落
とすことができなかったとい
うのは、本当の話のような気
がする。
お城を歩いていると、中世の
騎士の服を着た大きな男（ガ
イド？）がいたので一緒に写
真を撮らせてもらった。
中庭のレストラン
騎士の服を着た大きな男と
113 お城からの眺め
中世の大砲？
ヴェルター湖のホテル H
ote
l Seesc
hlö
ßl V
eld
en
に入っていく
と、マダムが出てきて、今日は団体客が入って満室だ。近くに
素晴らしい部屋があるのでそこに変えて欲しいとのこと。
嫌だなと思ったけれど、仕方がないので車で着いていくと、そ
こは大きな一軒家だ。
庭付き、2ベッドルーム、2バスルーム、庭の前にはヴェル
ター湖が広がる。これは一泊４００ユーロの家だ。大きな家は
あまり好きではないが頼まれると仕方がない。
（４）ヴェルター湖のホテル
Worth
erse
e
部屋からの眺め
ヴェルター湖
114
2017年10月13日（金）
ヴェルター湖の一軒家
朝目覚めて庭に出てみると、ヴェルター湖は朝靄に煙ってすご
く素敵だ。庭を歩くと芝生が濡れている。朝食はもともと泊ま
る予定だった H
ote
l Seesc
hlö
ßl V
eld
en
で食べた。窓際の素敵
な席についたけれど、朝8時はここでは少し早いのか、まだ
誰もいないし準備ができていない。
そのうちローストビーフ、ハム、チーズ、サーモン、野菜、イ
チゴ、メロン、ジュース、ジャム等々、どんどん持ってくる。
全てが手が込んでいて、最高品質のものだ。最後にゆで卵を頼
んだところ、芸術的な盛りつけで、こんなセンス溢れたゆで卵
は見たことない。これまで最高の朝食。彼女には脱帽だ。
（１） H
ote
l Seesc
hlö
ßl V
eld
en
の朝食
超豪華な朝食
115
第14日目
シュタイヤマルク湖水めぐり②
素敵なゆで卵
116
2017年10月14日（土）
朝靄のヴェルター湖
117
このあたりは湖が至るところにあり、車で走っていても美しい
湖がどんどん現れる。
最初の目的地はオシアッハ修道院。特に際立って美しい修道院
というわけではないけれど、青空を背景に建物が美しい。今日
は土曜日で、結婚式が行われ沢山の人が集まっていた。
（２）オシアッハ修道院
オシアッハ修道院
オシアッハ修道院
118
2017年10月14日（土）
ドライブ途中で出会った美しい湖
車を走らせていると、2羽の白鳥が湿原で泳いでいるのが見え
てきた。あまりにも素敵なので車を止めて、湿原の細い道を少
し歩くことにした。旅はこういう風景に出会えるのが一番嬉し
い。
ランズクロン城は、11世紀に建てられた、１３０ｍの断崖絶壁
のお城で、車を止めて歩いて上がる。お城からの景観は素晴ら
しい。お城の中では鷹のショーをやっていたが、他の城で見た
ことがあるのでやめにした。
（３）ランズクロン城
Landsk
ron
ここでも鷹のショーをやっていた
お城からの眺め
119
ランズクロン城
120
湖水地帯をドライブしていると湿原に出くわした
121
（４）アフリッツ湖
Aflitze
r See
122
123
アフリッツ湖は小さな湖ですごく美しい。
ここで一休みして、お昼を食べてゆったりした時を過ごす。
ポルチア城は、ルネッサンス建築の美しいお城だ。今日は土曜
なのに何故か閉まっていた。この時期はシーズン外れというこ
ともあるのだろうか、閉まっていることが多い。
（５）ポルチア城
民族衣装ディルンドルのオーストリア女性
124
2017年10月14日（土）
ポルチア城
公園では、
オーストリ
アの民族衣
装ディルン
ドルを着た
若い女性が
集まってい
た。
若い女性の
こういう姿
はすごく魅
力的だ。
ミルシュタットの H
ote
l Forlle
にチェックインすると、今日は
湖上で結婚式があるとのことですごく人が集まっている。
ホテルロビーにドレスアップした可愛い女の子がいたので、カ
メラを向けると、ニコッと笑ってポーズを取った。
庭に出てみると、丁度船が着いて花嫁が船長と一緒に現れた。
今夜はホテルでパーティがあり、バンド演奏もされるようだ。
ディナーの前に、ミルシュタットの町を散策し、10世紀に建て
られたという修道院を見学した。
（６）ミルシュタット
Millsta
dt
湖上結婚式の花嫁と船長
125
結婚パーティに出席するのだろう、ドレスアップした可愛い女の子
ミルシュタット修道院
ミルシュタット修道院
126
ホテルの朝食で、フライドエッグを頼むとスクランブルエッグ
がでてきた。ここのウエイトレスは全く英語が通じない。昨日
のホテルとは大違い。
ここから北上し、ザルツブルグ方面に向かうが、途中アウト
バーンを降り損ね、10㎞ほど引き返す羽目になる。
東アルプスに位置する岩峰ダッハシュタイン（世界遺産）は、
絶景とのことなのでケーブルカーで登ることにした。
（１）ダッハシュタイン
Datc
hste
in
ロープウエイですごいところを登っていく
127
第15日目
ザルツカンマーグート①
こんな吊り橋があるとは・・・（ＨＰより転載）
3つのケーブルカーを乗り
継ぎ、何と30ユーロ。こん
なに高いのに家族連れが多
くてすごい人気だ。２つ乗
り継いだところが頂上で素
晴らしい景観だ。
気がつかなかったが、サス
ペンションブリッジという
すごい橋があったようだ。
行けなくて残念。やはりよ
く調べておかないと駄目だ。
128
ダッハシュタイン頂上の景観
129
ダッハシュタインから10分ほどのところに、素敵な洞窟がある
というので行ってみた。駐車場に車を止めて、15分歩いていく
と洞窟があったが誰もいない。散歩している人に聞くと、何と
9月までしか開いていないとのこと。このあたりはもうシーズ
ンオフなのだ。
（２）コッペンブリューラーホール
Kop
pen
brü
llerhö
hle
ザルツカンマーグートは黄葉真っ盛り
130
2017年10月15日（日）
コッペンブリューラーホール Koppenbrüllerhöhle
洞窟は駄目
だったが、こ
のあたりは黄
葉真っ盛りで、
洞窟への道は
素晴らしい。
ハイキングに
は最適だ。
グルンドル湖に近づくとものすごい人出だ。今日は日曜で天気
も最高だし、大統領選挙の投票を終えて来ているのだろう。
グルンドル湖は、紅葉が日に照らされて湖に映り込みすごく美
しい。家族連れが日曜の午後をゆったり過ごしている。
（３）グルンドル湖
Gru
ndle
see
グルンドル湖ボート遊び
131
グルンドル湖午後の一時
132
紅葉のグルンドル湖
133
今日のホテルS
eevilla
は、アルタウス湖の畔にある。ディナー
の前に散歩すると、黄葉が夕日に照らされて、すごく美しい。
湖の周りを半周ほど歩く。
ディナーに行くと、オーストリア人のおばあちゃんのグループ
が入ってきた。すごくお洒落をして会話を楽しんでいる。この
ように老後を楽しんでいる姿はいいものだ。
（４）アルタウス湖
Alta
usse
e
ドレスアップしたおばあちゃんのグループ
134
2017年10月15日（日）
アルタウス湖ホテルSeevilla
このレストラン
は格式が高いよ
うで、他の人も
ブレザーを着て
ドレスアップし
ている。
よほどジーパン
のまま来ようか
と思ったけれど、
思い直してちゃ
んと着替えてき
てよかった。
アルタウス湖
紅葉が美しいアルタウス湖
135
朝目が覚めると、湖は霧でほとんど見えない。周りを散歩する
と、ホテルが霧に包まれてすごく素敵だ。
出会った従業員に朝食時間を聞くと8時だという。アレッ？
昨日フロントでは7時半と言っていたのにと思いながら部屋
に戻る。できれば早くチェックアウトしたいので、7時過ぎ
にフロントで食べてもいいかと聞くと、あと10分もすれば食
べてもいいと言うので、結局7時半頃から食べ始めた。する
とすぐ後からかなりの人が食べ始めている。な～んだ。やっぱ
り7時半からじゃないか～
バカみたい。
食べていると、すぐに昨日のおばあちゃん達がやって来た。昨
夜と違ってスポーティでカジュアルな出で立ち。やはりＴＰＯ
で使い分けているからえらいものだ。
今日は日本から持ってきたカップ麺を食べたいと思い、フロン
トで熱湯をもらう。毎日毎日ハムとチーズと果物ではさすがに
飽きてくる。やはり日本人にはこれが美味しい。
（１）ホテルの朝
明け方のアルタウス湖とホテルSeevilla
136
第16日目
ザルツカンマーグート②
2017年10月16日（月）
セント・ヴォルフガングの町に入って行くと、トンネル工事で
迂回させられるが、うまく駅のすぐ横の駐車場に辿り着いた。
車を止めて、サウンドオブミュージックで有名なシャーフベル
グ登山鉄道 S
chafb
erg
bahn
に乗ることにした。ここは観光地だ
けあって日本人や中国人だらけだ。列車を待っていると、日本
人男性が、列車の左側が景色がいいと叫んでいるので、我々も
左側に座を確保した。
（２）シャーフベルグ登山鉄道 S
chafb
erg
bahn
最初は窓が曇り景色がぼやけていた
137
シャーフベルグ鉄道
列車がガタンガタ
ンと登り始めると、
おじさんが言った
通り、左側に素晴
らしい景観が広が
る。
肝心のおじさんは
席がなくて、右に
座っていたのは気
の毒だった。
40分もすれば頂上
に着き、素晴らし
い景観が広がった。
138
まるで谷間からドレミの歌が聞こえてくるようだ
139
それにしても今日は信じられないくらい暖かくて、雲1つな
い天気だ。オーストリアに来て最初の数日は雨模様だったが、
その後は快晴続きだ。
頂上での展望は素晴らしいが、一緒に乗っていた中国人が絶え
間なく怒鳴るようにしゃべっているのには少し閉口する。
列車は満員だった
140
2017年10月16日（月）
登山列車がここまで登ってくる
頂上に着いて外
に出ようとする
と、またまた先
ほどのおじさん
が、帰りの列車
を予約しておか
ないと帰りが乗
れないよ～と叫
んでいるの。
それならと1時
間後の列車を予
約することにし
た。
まことに先達は
あらまほしきも
のだ。
ウインドサーフィンが気持ちよさそう
素晴らしい景色が広がる
141
1時間ほど山上で楽しんでから下山する。その後、セント・
ヴォルフガングの15世紀に建てられた巡礼教会を見に行くが、
教会の聖壇の彫刻は見事の一言に尽きる。
また、教会の回廊から望むヴォルフガング湖も素敵だ
（３）セント・ヴォルフガング
St.W
olfg
ang
教会の回廊から望むヴォルフガング湖
142
2017年10月16日（月）
祭壇の彫刻は見事だ
バード・イシュルは今回で3度目だが、 K
ondito
rei Z
auner
が
最高に素敵だし、宮廷御用達のケーキやチョコレートが美味し
いので、いつも立ち寄るようにしている。
今回も、ここのカフェでケーキと紅茶をいただきながらゆった
りとした一時を過ごした。お土産にチョコレートとバウンド
ケーキを買い込む。
（４）バード・イシュル
Bad Ish
ul
チョコレートケーキ
チーズケーキ
143
Konditorei Zauner
美しいトラウン湖を見ながら走っていると、大きな岩山に寄り
添うように小さな岩山があり、頂上に教会が建っている。ここ
が今日の目的地トラウンキルヒェンだ。
ホテルは湖に面した素敵なところ。裏の岩山に夕日が当たり美
しい。
（５）トラウンキルヒェン
Traunkirc
hen
頂上の教会
144
2017年10月16日（月）
巨大な岩山の麓のトラウンキルヒェン
ディナーまで時
間があるので、
トラウンキル
ヒェンの教会を
見ることにした。
この田舎の教会
は17世紀に建
てられているが、
入ってビックリ。
素晴らしいバ
ロック建築だ。
キリストのもと
で、漁師が船を
漕いでいる。
Maria Krönung Church
Maria Krönung Church
145
キリストのもとで漁師が船を漕いでいる
146
夕食は隣のポストホテルのレストラン。カジュアルだが、ウエ
イトレスがディルンドル（オーストリアの民族衣装）を着てな
かなか雰囲気がある。料理はオーストリア料理定番のシュニッ
ツェル（トンカツ）とグーラッシュ（ビーフシチュー）。これ
がなかなか美味しい。
そのうち、50人くらいの団体が入ってきてすごく賑わってきた。
どうもパーティがあるようだ。
ホテルの部屋は豪華ではないが、必要なものは全て揃っていて、
スペースも十分。またベランダからの眺めも素晴らしい。これ
で１５０ユーロだから文句ない。
（６）ディナー
牛肉たっぷりのグーラッシュ
147
ポストホテルのレストラン
朝早くチェックアウトしてシュロッス・オルトに向かう。
まだあたりが白々しい中、お城が湖の上にポツンと立っている。
橋を渡って中に入っていくと、まだ8時半で早すぎるのだろ
うか誰もいない。
（１）シュロッス･
オルト
Schlo
ss Ort
オルト城 Schloss Ort
148
第17日目
ザルツカンマーグートからミュンヘンへ
2017年10月17日（火）
お城の対岸には教会が見えている
グムンデンの町を抜けて、モンド湖に向かう。ここのセント・
ミハエル修道院は、サウンドオブミュージックで結婚式の舞台
になったところで観光の名所だ。
（２）モンド湖
Mondse
e
セント・ミハエル修道院
149
セント・ミハエル修道院 Basilika St. Michael
そのせいで、
観光バスが
次々やって
来て超満員。
やはり映画
の影響とい
うのはすご
い。
ここでオー
ストリア最
後のケーキ
を食べるが、
なかなか美
味しかった。
サンクト・ギルケンは小さな美しい町だ。お店の人と話をして
いると、韓国人が多数押しかけており、少し嫌そうだった。
グムンデンの伝統的な陶器を売っていたので、古くから伝わる
縞模様のコーヒーカップを買うことにした。
この町でお昼を済ませミュンヘン空港に向かう。途中、新鮮な
食料品を売っていそうなスーパーがあったので、是非買いたい
と思っていたチーズを大量に買い込んだ。日本では１０００円
以上するものが2ユーロ。これは安い！
ザルツブルグからミュンヘンに抜ける道はかなり混んでいて、
空港に着いたのは午後5時頃。ハーツに車を返してホテルに
チェックインし、大量に買い込んだお土産を何とかトランクに
詰め込んだ。
この作業がきつかったのか、お昼の料理が悪かったのか、どう
も疲れた感じがするし腹の調子がおかしい。ディナーに空港の
レストランに行くが、座っていると冷や汗が出て、フラフラし
て歩けなくなった。
レストランで10分ほど休んでいると、気分もよくなり、ホテル
に帰ってリンゴなどの軽い食事をして休むことにした。一体ど
うしたのか自分でも分からないが、とりあえず大事にはならな
くてよかった。
（３）サンクト･
ギルケン
150
2017年10月17日（火）
サンクト･ギルケンの町
ミュンヘンからヘルシンキで乗り換え、関空へ向かう。隣の席
は若い女性（26才）で、すごく旅慣れた感じだったので話をす
ることになった。
仕事でイギリス、ドイツ、フランス、スペイン等を19日間回っ
たとのこと。よくよく聞いてみると、行き帰りとも全く同じ日
に同じ飛行機に乗ったことになる。
座席も非常口席で、なんと私は往復１６０００円払っているの
に彼女はただとのこと。その理由をよく聞いてみると、ＪＡＬ
グローバル会員であれば、まずインターネットで予約し、座席
はその後電話で予約すれば無料とのこと。それは知らなかった。
やはりいろいろ手があるものだと感心した。
彼女は未婚だが、14才上のボーイフレンドと住んでいるが、彼
が全く海外に興味がないのが不満とのことだ。
ドイツ、フランス、ノルウェーの旅の話をしていると、写真を
見せて欲しいというので見せてあげると、写真の美しさにビッ
クリして是非ノルウェーに行ってみたいと言っていた。
いつも感じることだが、海外で活躍しているのは本当に女性が
多く、日本の男は何をやっているのだと思ってしまう。
今回の旅は19日間で２０００㎞。すごく変化に富み、充実した
旅だった。オーストリアの美しい景色に美味しい食事がすごく
よかった。それにも増して一番よかったことは、何事もなく無
事終わったということだ。
それにしても今回は電子機器のトラブルが多発したのには参っ
た。最初に車載ナビが使えなくなり、それに続いて持参した
カーナビが動かなくなり、追い打ちをかけるように一眼レフカ
メラまで故障した。それでも何とか凌いで、道に迷うことなく
ドライブを続け、写真も何とか撮り切って、旅行記としてまと
めることができたのは本当にラッキーだった。
ヨーロッパは歴史があり、奥深くて、何回旅しても尽きること
はない。年をとるにつれ、今回のような長旅はきつくなるけれ
ど、無理のない範囲で続けられればと思っている。
清水
正博
第18日目
帰国
151
