18
アーティクル 0.1Hz ~ 20MHz で動作する万能波形ジェネレータ 3 デザイン・ショーケース 単三電池4個から5V駆動 12 バッテリセル1個で高輝度LEDを駆動 13 3V 又は 5V 電源で動作するアナログスイッチ 14 ステップアップ・スイッチャ出力をバッテリへ送るクイックチャージIC 15 ローバッテリモニタによるシステムシャットダウンの遅延 16 ニュープロダクト データコンバータ 高速シリアル 16 ビット ADC、シャットダウン電流 10μA (MAX195) 17 マルチレンジ、過電圧許容機能付12ビットDAS、スループット100ksps (MAX197/199) 17 アナログスイッチ&マルチプレクサ バッテリ駆動システム用アナログスイッチ (MAX320-325) 17 電源管理 ニカド及びニッケル水素バッテリ用の急速充電コントローラ (MAX2003) 18 最小の絶縁電源ドライバ、タイプ Iの PCMCIA カードに組込み可能 (MAX845) 18 最も小型の200mA、1.5Wリニアレギュレータ (MAX882/883/884) 18 インタフェース 消費電流 20μAの RS-485 トランシーバ、 256 個までを 1本の 2線バスに接続可能 (MAX1482/1483) 19 2.5Msps の RS-485 トランシーバ、 128 個までを 1本の 2線バスに接続可能 (MAX1487) 19 5V 電源動作、光ファイバトランシーバチップセット、 最大データレート1Gbps (MAX3260/3261/3262) 19 Volume Nineteen

アーティクル 0.1Hz~20MHzで動作する万能波形 …アーティクル 0.1Hz~20MHzで動作する万能波形ジェネレータ 3 デザイン・ショーケース 単三電池4個から5V駆動

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Page 1: アーティクル 0.1Hz~20MHzで動作する万能波形 …アーティクル 0.1Hz~20MHzで動作する万能波形ジェネレータ 3 デザイン・ショーケース 単三電池4個から5V駆動

アーティクル 0.1Hz~20MHzで動作する万能波形ジェネレータ 3

デザイン・ショーケース 単三電池4個から5V駆動 12

バッテリセル1個で高輝度LEDを駆動 13

3V又は5V電源で動作するアナログスイッチ 14

ステップアップ・スイッチャ出力をバッテリへ送るクイックチャージIC 15

ローバッテリモニタによるシステムシャットダウンの遅延 16

ニュープロダクト データコンバータ

• 高速シリアル16ビットADC、シャットダウン電流10µA (MAX195) 17

• マルチレンジ、過電圧許容機能付12ビットDAS、スループット100ksps (MAX197/199) 17

アナログスイッチ&マルチプレクサ• バッテリ駆動システム用アナログスイッチ (MAX320-325) 17

電源管理• ニカド及びニッケル水素バッテリ用の急速充電コントローラ (MAX2003) 18

• 最小の絶縁電源ドライバ、タイプIのPCMCIAカードに組込み可能 (MAX845) 18

• 最も小型の200mA、1.5Wリニアレギュレータ (MAX882/883/884) 18

インタフェース• 消費電流20µAのRS-485トランシーバ、

256個までを1本の2線バスに接続可能 (MAX1482/1483) 19

• 2.5MspsのRS-485トランシーバ、128個までを1本の2線バスに接続可能 (MAX1487) 19

• 5V電源動作、光ファイバトランシーバチップセット、最大データレート1Gbps (MAX3260/3261/3262) 19

Volume Nineteen

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0.1Hz~20MHzで動作する万能波形ジェネレータシングルチップの高周波信号源であるMAX038は、

波形ジェネレータとして適度なパフォーマンスを発揮

するだけでなく、専用の波形ジェネレータがコスト的

に見合わないといった電子システムでは、カードレベル

の波形ソースとしても適用できます。

MAX038は、最小の外部部品で高精度なサイン波、方

形波、三角波、のこぎり波、及びパルス波形を生成する

精密高周波ファンクションジェネレータです。2.5Vの内

部リファレンス(及び外部コンデンサとポテンショメー

タ)により、信号周波数を0.1Hz~20MHzまで変化させる

ことができます。デューティサイクルは、±2.3Vの制御

信号によって10%~90%に変化するため、のこぎり波の

生成及びパルス幅変調を行うことができます。

位相ロックループでは主にVCO入力として適用される

第二の周波数制御入力は、±70%の細密制御を可能にし

ます。これによって、周波数スイープや周波数変調も

行えるようになります。また、周波数制御とデューティ

サイクル制御間の影響は、最小限に留められています。

全出力電圧は2Vp-pで、グランドに対して対称になっ

ています。ローインピーダンスの出力端子からは

±20mAが得られ、サイン波、方形波、又は三角波の出

力波形は、TTLコンパチブルのA0及びA1入力へ送られ

る2ビットのコードによって選択します。

A0 A1 波形

X 1 サイン波

0 0 方形波

1 0 三角波

(X = 任意)

MAX038の動作をシステム内の他デバイスと同期させ

るために、内部オシレータがTTLコンパチブルなSYNC

出力を生成します。このSYNC出力のデューティサイクル

は、出力波形に対して設定したデューティサイクルとは

無関係に、常に50%に保たれます。MAX038の内部位相

検出器でもこのような同期化を行うことができますが、

さらに、周波数変調信号を復調することもできます。

動作の詳細説明

外部コンデンサの充電と放電を交互に繰り返すこと

で、MAX038の発振器が方形波と三角波を同時に生成し

ます。この三角波は、内部サイン波形成回路によって、

歪みの小さな一定電圧のサイン波に変換されます。得ら

れたサイン波、方形波、及び三角波は内部マルチプレクサ

へ送られ、アドレスラインA0及びA1の状態に従って、

出力波形が選択できるようになっています。出力電圧は

波形や周波数に関係なく、常に±1Vを維持します(図1)。

MAX038のブロック図及び動作回路を図2に示します。

このデバイスは±5Vの電源で400mWを消費し、公称

出力周波数はオシレータコンデンサCFによって設定さ

れます。この周波数の粗偏移は、IIN電流を2µAから

750µA(375:1の範囲)に変化させることで得られます

(図3)。IIN電流は、図にも示すように、内蔵された2.5V

リファレンスと外部固定抵抗又は外部可変抵抗から得る

こともできます。

ディジタル式に周波数を調整する際は、直列抵抗を介

して電圧出力DACをIINへ接続します(図4)。コンバータ

の出力範囲は、ゼロスケールの0Vからフルスケールの

2.5V(255/256)までです。従って、コンバータからIINへ

流れる電流は、0µA~748µAの範囲です。2.5Vリファレ

ンスと1.2MΩ抵抗からは常に2µAが供給されることか

ら、(重ね合わせによって)IINへ流れる純電流の範囲は、

2µA (コード 0000 0000)~750µA(コード1111 1111)と

なります。クワッドDAC ICの動作電圧は5V又は±5Vと

なっているため、後述の通りFADJ及びDADJのディジ

タル制御を行うこともできます。

微調整(±70%)を行う時は、±2.3V範囲の制御電圧を

周波数調整(FADJ)端子に供給します(図5)。FADJとIINは、

共に最大約2MHzで出力周波数を変調できる広帯域幅を

持っています(図6)。IINの方がより直線的な入力である

ため、オープンループ周波数制御に適しています。また、

FADJは、電圧入力として位相ロックループに適切です。

FADJのディジタル制御を行う時は、-2.3V(0000 0000)~

2.3V(1111 1111)の出力が得られるように、DACと外部オ

ペアンプ(図4)を配置します。

デューティサイクル(出力がプラスになる時間の割合)

は、デューティサイクル調整端子DADJへ±2.3Vの制御

信号を送ることによって、10%~90%の範囲内で調整

することができます(図7a)。コンデンサCFの放電電流に

対する充電電流の割合はこの信号によって変化します

が、出力周波数はほぼ一定の値を維持します(図7b)。

3

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図1. MAX038出力として得られる波形の中には、サイン波(a、b)、三角波(c、d)及び方形波(e、f)があります。

SINE-WAVE OUTPUT (50Hz)

IIN = 50µACF = 1µF

SINE-WAVE OUTPUT (20MHz)

IIN = 400µACF = 20pF

TRIANGLE-WAVE OUTPUT (50Hz)

IIN = 50µACF = 1µF

TRIANGLE-WAVE OUTPUT (20MHz)

IIN = 400µACF = 20pF

SQUARE-WAVE OUTPUT (50Hz)

IIN = 50µACF = 1µF

SQUARE-WAVE OUTPUT (20MHz)

IIN = 400µACF = 20pF

(a) (c)

(e)

(b)

(d) (f)

TOP: OUTPUT 50Hz = FoBOTTOM: SYNC

TOP: OUTPUT 50Hz = FoBOTTOM: SYNC

TOP: OUTPUT 50Hz = FoBOTTOM: SYNC

4

図2. 0.1Hz~20MHzの波形ジェネレータMAX038のブロック図と基本動作回路

MAX038

OSCILLATOR

OSCILLATORCURRENT

GENERATOR

2.5VVOLTAGE

REFERENCE

OSC BOSC A

TRIANGLE

SINESHAPER

COMPARATOR

COMPARATOR

PHASEDETECTOR

MUX

COSC

GND

5

6CF

8

7

10

FADJ

DADJ

IIN

REF1

17

20

2, 9, 11, 18

V+

V-

GND

RF RD RIN

+5V

-5V

-250µA

SINE

TRIANGLESQUARE

A0 A1

OUT

SYNC

PDO

PDI

19

14

12

13

RL CL

3 4

DGND DV+

15 16

+5V

*

= SIGNAL DIRECTION, NOT POLARITY

= BYPASS CAPACITORS ARE 1µF CERAMIC OR 1µF ELECTROLYTIC IN PARALLEL WITH 1nF CERAMIC.*

*

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DADJ入力は、出力サイン波の歪みを最小限に抑えることもできます。歪みは50%のデューティサイクルで最小になりますが、通常のデューティサイクル(VDADJ = 0V時)は50% ±2%です。従って、低い制御電圧(通常±100mV以下)をDADJへ供給することで、歪みを最小限に抑えた50%のデューティサイクルを得ることができます(図8参照)。

DADJを駆動するソースは、常に250µAを供給できることが必要です(図2参照)。この内部電流シンクの温度係数は、オペアンプや他のローインピーダンスソースに対してはそれ程重要でありませんが、図に示すように可変抵抗を使用している場合は重要な要素になります。従って、可変抵抗は、オペレータが再調整を行うことで誤差をなくすことのできる手動操作にのみ適していると言えます。FADJと同様に、DADJの帯域幅は2MHzで、範囲は±2.3Vであるため、同様の回路(図4)でディジタル制御を行うことができます。三角波をDADJへ供給した時に得られるデューティサイクル変調を図9に示します。

図3. 図2で示した出力周波数は、IINへの電流とCFの値によって変わってきます。

0.11 100 1000

OUTPUT FREQUENCYvs. IIN CURRENT

10

100

MA

X03

8-08

IIN CURRENT (µA)

OU

TPU

T FR

EQU

ENCY

(H

z)

C F C

APAC

ITO

R

10

1

1k

10k

100k

1M

10M

100M

100µF

47µF

10µF

3.3µF

1µF

100nF

33nF

3.3nF

330pF

100pF

33pF

5

図4. 3個の8ビットDACによって、2つの周波数調整入力(IIN及びFADJ)とデューティサイクル調整入力(DADJ)へのディジタル制御を容易に得ることができます。

280k

3.3k

330k2.74V

+5V

-5V

0.1µF

0.1µF

280k330k2.74V

1.2M

TO MAX038REF

2µA TO 750µA

VOUTA

VOUTB

VOUTC

VOUTD

V REF

A

V REF

B

V REF

C

V REF

D

DACA

DACB

DACC

DACD

VDO

WR

A0

A1

LDAC VSS AGND DGND

N.C.

+5V0.1µF

DATA BUS

D7-D0

9.53k

100k

2.5V1nF

2.74V

1/4 MXL1014

1/4 MXL1014

1/4 MXL1014

1/4 MXL1014

UNUSED

FADJ

IIN

DADJ

REF

MAX505

MAX038

TO MAX038 REFN.C.

±2.3V

±2.3V

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図7. 独立した±2.3VのDADJ制御電圧は、周波数(b)に殆ど影響を与えることなく、デューティサイクル(a)を調整します。

60

0-3 2

DUTY CYCLE vs. DADJ VOLTAGE

10

50

MAX

038-

16B

DADJ (V)

DU

TY C

YCLE

(%

)

0

30

20

-2 -1 1

40

70

80

90

100

3

20-2 -1 1

IIN = 200µA

0.85

NORMALIZED OUTPUT FREQUENCYvs. DADJ VOLTAGE

0.90

1.10

MAX

038-

17

DADJ (V)

NO

RM

ALIZ

ED O

UTP

UT

FREQ

UEN

CY

1.00

0.95

1.05

IIN = 10µA

IIN = 25µA

IIN = 50µA

IIN = 100µA

IIN = 250µA

IIN = 500µA

(a)

(b)

図5. 出力周波数の微調整には、±2.3Vの制御電圧をFADJに供給します。

1.0

0-3 2

NORMALIZED OUTPUT FREQUENCYvs. FADJ VOLTAGE

0.2

0.8

MA

X03

8-09

VFADJ (V)

F OU

T N

OR

MAL

IZED

0

0.4

-2 -1 1

0.6

3

1.2

1.4

1.6

1.8

2.0

IIN = 100µA, COSC = 1000pF

6

図6. MAX038の入力IINとFADJによって、出力周波数の総合調整(a)及び微調整(b)を行うことができます。

FREQUENCY MODULATION USING IIN

TOP: OUTPUTBOTTOM: IIN

FREQUENCY MODULATION USING FADJ

TOP: OUTPUTBOTTOM: FADJ

0.5V

0

-0.5V

(a)

(b)

図8. この回路を用いることで、50%のデューティサイクルで達成できる最小歪のサイン波を実現することができます。

MAX038

1µF

GNDCOSC

12

AOV-

1811926

5

8

10

7

1

13

14

15

16N.C.

3

FADJ

IIN

DADJ

REF

OUT

DV+

DGND

SYNC

PDI

PDO

V+ A141720

-5V +5V

C2

1nFC3

1µFC1

12kR1

20kRIN

FREQUENCY

50ΩR2

N.C.

N.C.

CF

19 SINE-WAVEOUTPUT

2 x 2.5V

RIN x CFFo =

MAX038100kR5

5k R6

100kR7

100kR3

100kR4

DADJ

REF

+2.5V-2.5V

PRECISION DUTY-CYCLE ADJUSTMENT CIRCUIT

ADJUST R6 FOR MINIMUM SINE-WAVE DISTORTION

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位相ロック動作

MAX038の内部位相検出器は、主に位相ロックロープ(PLL)構成での使用を目的としています。例えば、図10aに示すIC2の位相検出器は、IC1の位相検出器の動作と同期を取れるようにします。この場合、適用するリファレンス信号をTTL/CMOSコンパチブルなIC2の位相検出器の入力(PDI)に接続し、位相検出器の出力(PDO)を内部電圧制御オシレータの入力(FADJ)に接続します。PDOは、PDI周波数とMAX038の出力周波数の和及び差に等しい周波数で方形波を発生させる、排他的論理和ゲート(ミクサ)の出力です。これらの波形はCPDによって積分され、PDOで三角波電圧出力を形成します(図10b)。PDIでの10Ω/100pFによって、このピンの上昇率は10nsに制限されます。

PDIと出力が直交位相(位相から90°外れた位置)にあり、デューティサイクルが50%に近づくと、PDOの電流パルスレベルは0µAと500µAになります。これ以外の

場合は、位相差が180°に近づくとデューティサイクルは100%に近づき、位相差が0°に近づくとデューティサイクルは0%に近づきます。ここで、RPD、CPD、及びRZは、PLL周波数レスポンスを決定するフィルタを構成します。

SYNC出力には50%の一定したデューティサイクルの方形波があり、この方形波の立上がりエッジは、ゼロボルトを通過する際には、出力サイン波又は三角波の立上がりエッジと一致します。出力が方形波の場合、SYNCの立上がりエッジはプラス側の中央で発生し、SYNCが出力よりも90°進む結果となります。

スレーブデバイス(IC2)の要求に応じ、位相検出器入力(PDI)で TTLコンパチブルな方形波を生成し、1つのMAX038を別のMAX038にスレーブさせることがSYNCによって可能になります。ただし、MAX038を別のソースのサイン波又は三角波と同期させた場合はSYNCを利用することはできません。この場合、信号を方形化し、適切なレベルシフトを行うためには、PDI入力を(図11に示すような)コンパレータで駆動させることが必要です。

内部位相検出器は周波数変調信号を復調することもできます(図11)。この回路では、1個のMAX038の出力を10kHzのサイン波で周波数変調しています。IC1のFADJにおける±34mV信号は、出力周波数(±100kHz)に± 1%の変化をもたらします。この時の変化率は10kHzです。上述の通り、IC3のPDI入力に対してはコンパレータが適切な方形波を保証します。この時、2つのMAX038は同一の中心周波数に設定されます。

図10.SYNC出力によって2つのMAX038同士を同期させることができます。

IC1

MAX038"MASTER"

19

78

13

10

1

16 17 3 4

1412

FADJDADJ

PDIIIN

REF

SYNCPDO

OUT

DV+ V+ A0 A1

-5V

+5V

1µF

1µF

20k1nF

33pF 33pF

1nF

COSC5

15 202, 6, 9, 11, 18

DGND V-GND

128

19

713

10

1

16 17 3 4

14

RPD10k

CPD1nF

DADJ

PDI

IIN

REF

SYNCPDO

FADJ

OUT

DV+ V+ A0 A1

-5V

+5V

1µF

1µF

20k

10

1nF

1nF

COSC5

A

B

C

D

15 202, 6, 9, 11, 18

AGND V-GNDRZ680

IC2

MAX038"SLAVE"

A = MASTER OUT, 2V/divB = PDI, 5V/divC = PDO, 500mV/divD = SLAVE OUT, 2V/divTIMEBASE = 50ns/div

100pF

(a) (b)

7

図9. DADJへ三角波を供給すると、デューティサイクルにリニアな変化が発生します。

PULSE-WIDTH MODULATION USING DADJ

TOP: SQUARE-WAVE OUT, 2VP-PBOTTOM: VDADJ, -2V to +2.3V

+1V

0V

-1V

+2V

0V

-2V

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IC3の位相検出器の出力周波数は、PDI及びOUTの周波数の和及び差です。従って、カットオフ周波数と利得を適切な値に設定することで、ローパスフィルタ (IC4)が元の10kHz信号のみを復調出力に送るようにすることができます。このフィルタのポールは、16.2kΩ及び100pF部品によって設定します。IC3のPLLに対する周波数レスポンスは、図10aに示すようにRPD、CPD、及びRZ

によって設定されます(側面記事参照)。

ループがロック状態になると、PDIは出力信号とほぼ直交位相になります。この時、PDOのデューティサイクルは50%、PDOの平均出力電流は250µAです。FADJの電流シンクは一定した250µAが必要なため、このレベルより上下するPDO出力は、FADJ電圧入力を駆動するRPD

にバイポーラ誤差電圧を生じさせます。ここで、MAX038の内部位相検出器は位相専用検出器で、周波数キャプチャ範囲がループフィルタの帯域幅によって制限されるPLLを発生させます。範囲のより広いアプリケーションでは、外部位相周波数検出器を使用することも考えられます。

キャプチャ範囲の広さと(PLLを印加された周波数の倍数にロックすることのできる)オプションの÷N回路の利点を活かすためには、74HC4046や図12に示すディスクリートゲート等の外部周波数位相検出器を適用することもできます。印加された周波数の高調波にロックする可能性のある位相検出器とは異なり、この周波数位相検出器は基本波にのみロックします。周波数が存在しない時は、出力はプラスのDC電圧(ロジック“1”)を想定し、

8

図12.このディスクリートゲートの周波数位相検出器は、外部÷N回路の使用を可能にし、PLLが印加された周波数の(高調波にではなく)基本波にのみロックするようにします。

MAX038

GND

COSC12

A0V-

181192 6GND GND

15DGNDGND GND

5

8

10

7

1

13

3

FADJ

IIN

DADJ

REF

R2CW

R3

OUT

PDI

PDO

V+ A1

417

DV+

16 20

+5V -5V

-5V

C21µF

C11µF

CENTERFREQUENCY

50ΩR1

R6GAIN

R5OFFSET

R4

C4

19

RFOUTPUT

SYNC

14÷N

C3

EXTERNALOSC INPUT

FREQUENCY-PHASE DETECTOR

RZ

図11.この回路は、10kHzで10MHzキャリヤを変調し、その後変調信号を復元します。

IC1

MAX038

IC2

MAX903

IC4

MX427

13

19

8

10

1

17 3 4

12

COMPARATOR:SQUARING OF INPUT

SIGNAL & LEVELTRANSLATION

7

FADJ

DADJ

PDIIIN

REF

PDO

OUT

V+

16

DV+ A0 A1

-5V

+5V

1µF

1µF

20k

1nF

COSC5

15 202, 6, 9, 11, 18

DGND V-GND

10MHz ±100kHz 10MHz

±100kHz

12

19

7

13

10

1

16 17 3 4

14

RPD10k

CPD1nF

DADJ

PDI

IIN

REF

SYNC

PDO

8FADJ

OUT

DV+ V+ A0 A1

-5V

+5V

1µF

1µF

1µF

0.1µF

0.1µF

0.1µF

4.7µF

4.7µF

4.7µF

0.1µF 4.7µF

20k1nF

1nF

100pFCOSC

5

15 202, 6, 9, 11, 18

AGND V-GND

RZ680

IC3

MAX038

-5V

+5V

47k

1k

102

34

6

18

7

-5V

+5V

2

34

87

±34mV MOD IN

10kHz

33pF

33pF

16.2k100k

1.15k

100pF

DEMODULATEDOUTPUT

GAIN & FILTERINGDEMODULATIONMODULATION

10kHz

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RF出力は抵抗R4~R6によって決まる範囲の下限に収まります。なお、これらの抵抗は、PLLがロックできる周波数範囲も決定し、PLLのダイナミックパフォーマンスは、R4~R6、C4、及びRZによって決まります。

周波数シンセサイザ

MAX038及び4個の ICを用いることで、8kHz~16.383MHzの範囲内で1kHz毎に正確なサイン波、方形波、又は三角波を生成できる、ディジタルプログラムされた水晶制御の周波数シンセサイザを形成することができます(図13)。14個の各マニュアルスイッチ(オープン時)は、該当する出力周波数を発生させます。例えば、S0、S1、及びS8のみをオープンした場合は、259kHzの出力が得られます。

これらのスイッチは、14ビットのディジタルワードを生成し、D/Aコンバータ(IC2)及びIC1の÷N回路へ並列伝送されます。また、IC1は、水晶制御オシレータ及び高速位相検出器も含み、これらはIC5の電圧制御オシレータと共に位相ロックループを形成します。

DACとデュアルオペアンプ(IC4)は、IC5の出力周波数の粗設定をする2µA~750µAの電流を発生させます。これは、出力周波数をPLLのキャプチャ範囲内にする十分な電流値です。このループでは、IC1の位相検出器が、N分周された水晶オシレータ周波数とIC5のSYNC出力とを比較し、PDV及びPDRで微分位相情報を発生させます。この情報はIC3によってフィルタリングされ、±2.5Vのシングルエンド信号に変換されます。このシングルエンド信号とオフセットが合計されFADJへ送られると、SIGNAL OUTPUT 周波数はスイッチで設定された値になります。

DACとIC5のIIN端子(ピン10)で周波数の粗制御を行うことで、微制御入力(FADJ)はスイッチの変化に対して適当なレスポンス速度を持つことになります。従って、50MHz、50Ωのローパス出力フィルタは、÷N回路によって発生する高周波数ノイズを阻止しながら、16MHzのサイン波、方形波、及び三角波を優れた忠実度で通過させることができます。

MAX038の価格は、¥1,030(100個単位、FOB USA)です。

(資料請求番号 : 1)

9

位相ロックループ解析

以下の説明は、Floyd M. Gardnerによる著書“Phaselock Techniques”第2版(1979)の第2章を基に書かれたものです。

図10a及び図11に示すような位相ロックループは、図Aに示す位相検出器、ループフィルタ、及び電圧制御オシレータ(VCO)を用いることで示すことができます。この図で、Φi(t)は入力信号位相、Φo(t)はVCO出力位相を示します。このロックループがロックされており、位相検出器が直線であり、位相検出器の出力電流(id)がこの入力間の位相差に比例すると仮定すると、以下の関係が得られます。

(1)

ここで、位相検出器利得率Kdは、1ラジアン当たりのアンペア値で測定されます。MAX038では、Kd = 3.18*10-4 A/radとなります。

ループのダイナミックパフォーマンスは、ループフィルタによって決まります。このループフィルタは、位相検出器の誤差電流(id)を、VCOの出力周波数を決定する誤差電圧(vC)に変換します。中心周波数(fo)からのVCOの偏移は、

(2)

ここで、KoはVCO利得率を示し、単位はrad/sec-Vです。MAX038ではKo = 0.2915ωoとなります(ωo = 2πfo)。周波数は位相から得られるため、VCOの動作は以下の式で表わすことができます。

(3)

式(3)のラプラス変換を行うと以下のようになります。

(4)

従って、

(5)

このように、VCOの出力位相は制御電圧の微分と直線関係にあります。式(1)のラプラス変換は以下のようになります。

(6) I s K s sd d i o( ) = ( ) − ( )[ ]φ φ .

φo sKoVc s

s( ) = ( )

.

Ld t

dts s KoVc so

oφ φ( )

= ( ) = ( ).

d

dtKovc

oφ = .

∆f = Kovc2π

,

i Kd d i o= −( )φ φ ,

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10

図Aから、

(7)

ここで、F(s)はループフィルタの伝達関数を示します(図B)。式(5)、(6)、及び(7)を組み合わせることで以下のループ式(8)、(9)、及び(10)が得られます。

(8)

(9)

(10)

ここで、H(s)は閉ループ伝達関数、Φe(s)は位相誤差を示します。このループフィルタ(図B)の伝達関数F(s)は以下のようになります。

(11)

ここで、τ1 = (RPD + RZ)CPD、τ2 = RZCPDです。

このF(s)の式を式(8)に代入すると、以下の式が得られます。

(12)

これは、以下のようにも表わすことができます。

(13)

ここで、ωnはループの自然周波数、ζはその減衰率を示し、以下のように表わすことができます。

従って、従来の第2位システムと同様に、ζの値は0.707以上である必要があります。

ωτ

ζτ

τ

no d PD

o d PD

o d PD

K K R

K K R

K K R

=

=

+

1

12

12

12

12 1

,

.

H s

sK K R

s s

nn

o d PDn

n n( ) =

+

+ +

ζω ω ω

ζω ω

22

2 22,

H s

K K R s

ss K K R K K R

o d PD

o d PD o d PD( ) =

+( )

++( )

+

ττ

ττ τ

2

1

2 2

1 1

1

1,

F sV

I s

R sC R

sC R R

R s

s

OUT s

IN

PD PD Z

PD Z

PD

( ) =( )

=+( )

+( ) +

=+( )

+

( ) 1

1

1

12

1

ττ

,

H ss

s

K K F s

s K K F s

s s

s

s

s

s

s K K F sH s

V ssK F s s

s K K F s

s s

K

o

i

o d

o d

i o

i

e

i o d

cd i

o d

i

( ) = ( )( )

= ( )+ ( )

( ) − ( )( )

= ( )( )

=+ ( )

= − ( )

( ) = ( ) ( )+ ( )

= ( )

φφ

φ φφ

φφ

φ φ

,

,1

ooH s( ),

V s F s I sc d( ) = ( ) ( ),

CPD

VOUTIIN

RZRPD

図B. ループフィルタ

LOOPFILTER

PHASEDETECTOR

VCO

id = Kd(φi-φo)

dφodt

φo

φi

= Kovc

vc

F(s)

図A. 位相ロックループの基本ブロック図

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図13.マニュアルでプログラムするディジタル周波数シンセサイザは、8kHz~16.383MHzの範囲を1kHz単位でステップすることができます。

N4

N3 N2

IC1

MC1

4515

1

N6

8.19

2MH

z

N5

OUT1

OUT2

RFB

VREF

VDD

GN

D1

IC2

MX7541

N7

N8 N9

T/R

N12

N13

N10

N11

OSC

OU

T

OSC

IN

LDNN

1

N0 FV

PDV

PDR

RA2

RA1

RA0

PD1 O

UT

V DD

V SS

F IN

35pF

20pF

1514

281

GND

BIT1

BIT2

BIT3

BIT4

BIT5

BIT6

BIT12

BIT11

BIT10

BIT9

BIT8

BIT7

IC5

MAX

038

IC3

MAX

427

A0 A1 CO

SC

GN

D2

DAD

J

FAD

J

OU

T

DAD

J

V+

DV+

DG

ND

SYN

C

PDI

PDO

VREF

V-

GN

D3

IING

ND

4

3.3M

3.3M

33k 0.1µ

F

0.1µ

F

33k

0.1µ

F

0.1µ

F

7.5k10

k

3 2

7 4

6

0.1µ

F0.

1µF+2

.5V

±2.5

V

35pF

1011

0.1µ

F0.

1µF

0.1µ

F50 10

0

120

50Ω

, 50M

Hz

LOW

PASS

FIL

TER

220n

H22

0nH

56pF

110p

F

56pF

50Ω

SIG

NAL

OU

TPU

T

SYN

CO

UTP

UT

+5V

-5V

9 10

1 18

3 2

1

0V T

O 2

.5V

2N39

04

3.33

k

2.7M

1k1k

568 4

72N

39061N

914

2µA

to75

0µA

1 /2

1 /2

8.192MHz

4.096MHz

2.048MHz

1.024MHz512kHz

256kHz

128kHz

64kHz

32kHz

16kHz

8kHz

4kHz

2kHz

1kHz

S13

S12

S11

S10S9

S8

S7

S6

S5

S4

S3

S2

S1

S0

WAV

EFO

RMSE

LEC

T

IC4

MAX

412

11

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単三電池4個を直列に接続すると(ポータブル機器の一般的な電源)、電池が新しい時は約6V、放電後は約4Vの電圧を発生します。5Vレギュレータでは、このように昇圧と降圧がありえる場合には回路設計を複雑にします。

ステップアップ(ブースト)コンバータの後ろにリニアレギュレータを接続した場合と同様に、フライバックトランス回路の場合も、6V~4Vの入力を安定化した5Vに変換することができます。(±5V仕様では、いずれかの回路とチャージポンプを選択することができます。) 装置が完全にポータブル型で、バッテリ電圧がフローティング状態になる場合は、より単純なインバータ回路で容易に5V又は±5Vを発生させることができます。また、インバータの単一スイッチング周波数は、フィルタリングを容易にするだけでなく、ビート周波数の発生を防ぐこともできます。

インバータ回路は、トランスを通常のインダクタとしての2つの整合巻線で置換えます(図1a)。この回路ではIC1の内部スイッチがオフになると、VOUTとダイオードドロップの和が各巻線上に印加されます。この図に示すように、適切なリファレンス接続を適

用することで、二次巻線(右側)は電源電圧を追加発生(この場合は-5V)することができます。

VOUT(ピン8)は、フィードバック接続になっています。安定性を得るために、安定化出力(この場合は5V)は、より大きな負荷を持たせることが必要です。殆どのシステムの負電源電圧はバイアス電源のみとなっているため、これは実現されています。しかし、より大きな負荷電流を-5V出力から得る必要のあるシステムでは、図1bに示すように、二次巻線を再接続して5Vを発生させることができます。

最適なカップリングを得るためには、トランスは平行に配置したバイファイラ巻線を必要としますが、Coiltronics CTX20-4などの市販のトランスでも良好な特性を得ることができます(表1)。この時、V-の値(-5Vtyp)は、負荷電流とトランスの巻数比(必ずしも1:1とは限りません)に依存します。例えば、負荷がV-で5mA~50mA、5Vで50mAの時は、V-の変化は300mV以下となり、チャージポンプよりも低い値になります。無負荷時のV-は、D2をオンにした時に発生するリンギングの整流によって増大します。

(資料請求番号 : 2)

12

DESIGN SHOWCASE

単三電池4個から5V電源

入力電圧(V)

入力電流(mA)

V+の負荷(Ω)

V+(V)

V-の負荷(Ω)

V-(V)

効率(%)

6 1.68 NONE 5.07 NONE 6.55 —

6 62 100 5.08 NONE 10 69.37

6 68 100 5.08 1000 5.68 71.16

6 124 100 5.08 100 5.41 74.02

5 1.8 NONE 5.08 NONE 6.48 —

5 74.5 100 5.08 NONE 10 69.28

5 82.5 100 5.08 1000 5.69 70.41

5 151 100 5.08 100 5.42 73.09

4 1.8 NONE 5.1 NONE 7 —

4 95 100 5.1 NONE 10 68.45

4 105 100 5.1 1000 5.71 69.69

4 196 100 5.1 100 5.3 68.31

注) 負荷が1,000Ωの時は出力で5mAが得られ、100Ωの時は50mAが得られます。

図1. 1:1トランスを用いることで、この反転スイッチングレギュレータから-5Vを発生させることができます(a)。-5V電源の負荷電流が大きい時は、右側コイルの接続を変えることが推奨されます(b)。

0.1µF 150µF

150µF

150µF

FOURAA

CELLST1CTX20-4(COILTRONICS)

D21N5820

D11N5820

10nF

22nF

7

8

9

11,12

1

2

V+

SHDN

GND SS

CC

DRV-

VOUT

LX

IC1

MAX739

10 5

0.1µF 150µF

150µF

150µF

FOURAA

CELLS T1CTX20-4(COILTRONICS)

D21N5820

D11N5820

10nF

22nF

7

8

9

11,12

1

2

V+

SHDN

GND SS

CC

DRV-

VOUT

LX

IC1

MAX739

10 5

(a)

(b)

0V

0V

+5V

+5V

-5V

-5V

表1. 図1bのVOUT(V+及びV-)とVIN及びRLOADの関係

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13

一般的には、高輝度LEDの順方向電圧は大き過ぎるため(1.5V~2.5V)、バッテリセル1個で動作させることは不可能ですが、図1の回路はブーストレギュレータ技法によってこの限界を克服しています。この回路は、LEDの順方向電圧に関係なく制御された電流パルスをLEDを介して駆動し(図2)、6.2V~1V以下の入力電圧で動作します。従って、この回路は自転車のライト、ビーコン、警報器、懐中電灯、及び低電力インディケータに最適です。

IC1は通常、安定化されたブーストコンバータの一部となっていますが、この回路では出力の安定化は行わず、エネルギー転送のみを行います。通常の整流器と出力フィルタコンデンサの排除、及び高スイッチング周波数(約175kHz)によって、僅か3.2mm x 4.6mm x 2.6mmの超小型表面実装インダクタを用いることができるコンパクトな回路になっています。

抵抗R1をプログラムし、インダクタ及びLEDのピーク電流を設定することでLEDの輝度を設定します。この方法を取ることによって、直列電流制限抵抗で見られる電力消費や(バッテリ電圧に対する)輝度の変化を回避することができます。R1を10kΩにすると、ピークは約75mAに設定され、平均LED電流は約26mAに設定されます。

シャットダウンコマンドは、LED順方向電圧よりもセル電圧の方が大きい場合でも、IC1の内部ダイオードを切断することでOUT端子を完全にオフにします。(殆どのステップアップコンバータではシャットダウン時に、コイル及びダイオードを介しバッテリから負荷へと望ましくないDC経路が発生します。)この回路の消費電流は、シャットダウン時で約8µA、通常動作時で約60mAとなっているため、単三(又はR4サイズ)のアルカリ電池1個で35時間の連続動作が可能です。

(資料請求番号 : 3)

図1. この回路は、殆どのDC-DCブーストコンバータとは異なり、整流器やフィルタコンデンサ無しで単一のセルから高輝度LEDを駆動します。

DC-DCCONTROL

LX

OUT

PGNDAGND

SEL

SHDN

IN ILIM

IC1

MAX778

L182µH

MURATA-ERIELQH4N820K0M00

C110µFR1

10k

R210k

5

6

3 4

2 1

7

8

ONS1

1 CELLALKALINEBATTERY

HIGH-INTENSITYLED

D1H.P HLMA-BL00(15 CANDELAS @ 20mA)

DESIGN SHOWCASE

バッテリセル1個で高輝度LEDを駆動

LED Current 50mA/div

LED Voltage1V/div

図2. LED電圧及び電流のこれらの波形は一般的なDC-DCコンバータのものとは異なっていますが、周波数が高いため目に見える“フリッカ”がありません。

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14

3V専用ボード又は5V専用ボードに部品を1個追加するだけで、従来のCMOSアナログスイッチを±15V電源に近いパフォーマンスで動作させることができます。これは、高速スイッチング、低オン抵抗、CMOS/TTLコンパチブル、低消費電力、及び入力電源範囲(VCCとグランド間)を上回る信号範囲(±VCC)の実現を意味します。

この追加部品とは、VCC入力から±2VCC出力を発生させるチャージポンプ電圧コンバータ(IC1)のことです。安定化されていないこれらの電圧は、3VのVCC

レベルまで有効なスイッチ動作を保証します。この場合、スイッチのロジックスレッショルドは全く影響を受けません。

例えば、VCCが3Vの時は、スイッチ(IC2)に±6Vの電源電圧が発生し、その結果オン抵抗< 30Ω、スイッチング時間 < 200ns、リーク < 0.1nA、ICC電流 <0.5mAとなります。VCCを5Vに引上げると、±10Vの電源電圧が発生し、オン抵抗 < 20Ω、スイッチング時間 < 150ns、リーク < 0.4nA、ICC電流 < 1.3mAとなります。

IC1は、他のスイッチ及び(又は)低電力オペアンプを追加した場合もこれらを容易に駆動することはできますが、負荷電流が数ミリアンペア以上存在すると、安定化されていない電源電圧が低下し、性能が低下します。

(資料請求番号 : 4)

図1. このチャージポンプ(IC1)は、CMOSアナログスイッチ(IC2)に対し、ローカルなバイポーラ電源を提供します。

COM

IN

NC

NO

V+

GND

V- VL

VCC

VCC

VCC

VCC

VCC

V+

V+

V-

IC2

MAX319

IC1

MAX681

CMOS/TLLLOGIC

ADDITIONALCIRCUITRY

11

12

13

14

1

10

7

1

6

2

8

8 9 7 4 5

3

2 x VCC

-2 x VCC

GNDGND

DESIGN SHOWCASE

3V又は5V電源で動作するアナログスイッチ

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15

シンプルさと効率の高さでは、ステップダウン、スイッチモードのバッテリチャージャが他のどの構成よりも好まれますが、バッテリの端子電圧に対して電源電圧が低過ぎる場合もあります。このような例としては、バックアップバッテリをバックアップする電源から充電する場合や、直列に接続した多数のセルを自動車のバッテリで充電する場合などが挙げられます。

このようなアプリケーションには、急速充電コントローラと共にステップアップ・スイッチングレギュレータを適用することができます(図1)。この回路では、5V入力から5個以上のニカド電池又はニッケル水素電池を充電することができます。充電サイクル中のセルの電圧は大きく変化するため、VINを充電の対象となるバッテリの最大端子電圧より高くブースト

すること(そしてブーストした後、リニアレギュレータで電圧をバッテリレベルに降下させること)は避けるべきです。このアプローチは効率が悪いだけでなく、熱も発生させます。

ここで示す回路は、バッテリの充電中に負荷にも電流を供給します。負荷電流はバッテリ及び検出抵抗R2をバイパスするため、充電電流には殆ど影響はありません。(放電中の効率を高めるためには、オン抵抗の低いMOSFETを並列に接続することで、R2の電圧ドロップを大幅に低減することができます。)

図に示すIC1の接続ではフィードバック入力(ピン3)が内部設定点以下に保たれ、ステップアップコンバータが、最大出力電流を発生させる電流ソースとして動作します。ここで、外部電流検出抵抗をパワーMOSFET(Q2)で置換えることで、この出力電流は、Q2のゲート電圧及びオン抵抗を制御する電流ミラーQ3-Q4を介して、IC2のDRV出力によって設定されます。

異なる入力電圧範囲に対して回路全体を構成する時は、(必要に応じ)IC2のピン15の電流が5mA~20mA以内で保たれるようにR1を調整します。この結果、IC2のシャントレギュレータには内部V+を約5Vに維持します。VINが16Vを超えた時は、IC1への直結接続を外し、チップへの電源はIC2のV+から供給します。この場合、デバイスQ1に対する出力電力が20Wを超えないようにし、充電電流をR2によって以下のように調整します。

ICHARGE = 0.25/R2

直列に接続した6個のセル以外でバッテリを充電する時は、データシートの説明に従ってIC2をプログラムし直します。D1は、充電中にバッテリを取り除いた場合にコンデンサC1への過電圧を防ぎ、ツェナ電圧はセル数の約2倍(ボルト値)にします。C1にはIC1からの出力電流をスムーズにする働きがありますが、リップル電流定格値を超えないよう注意してください(リップル電流は、約ICHARGE + ILOADです)。

(資料請求番号 : 5)

図1. ステップアップ・スイッチングレギュレータ(IC1)及び急速充電コントローラ(IC2)は、複数のセルから成るバッテリを急速且つ効率的に充電します。

IC2

MAX713

IC1

MAX770

100k

20k

20k

100k

150

10 10

Q2MTP20N03HDL

Q1MTP20N03HDL

Q4Q3

0.01µF

0.1µF

0.01µF22µH SUMIDARCH110-220M

C1100µF

20V

220µF10V

VIN

SANYOOS-CON10SA100M

4

5

6

7

3

1

8

21N5820

1000pF 2N3906

R20.25

EXTERNALLOAD(OPTIONAL)0.47µF

0.1µF

R1

43

6-CELLBATTERY

D11N4742(12V)

1k

EXT

CS

DRV

BATT+

BATT-

TLO

PGM2

CC

SHDN

AGND

GND

PGM0

PGM1

PGM3

TEMP

VLIM

REF

FASTCHG

V+

FBREF

THI

GND

3

4

10

7

1

16

8

14

2

12

6

9

11

5 15

13

V+

VIN = +4.5V TO +6.0V

DESIGN SHOWCASE

ステップアップ・スイッチャ出力をバッテリへ送る

クイックチャージIC

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16

図1の回路は、バッテリ電圧の低下を事前に警報します。この回路を用いることで、システムシャットダウンを指定した時間だけ遅らせ(バッテリ電圧が、指定レベルに低下するまで待つのではなく)、レジスタデータの保存といった緊急処理を、制御プロセッサによって行うことができます。回路部品は自己消費電流の低いものを使用することで、シャットダウン時のバッテリ電流の流出を最小限に留め、放電したセルを保護します。つまり、IC1、IC2、及びR1/R2の自己消費電流は、それぞれ1µA、3µA、及び3µAで、シャットダウン電流は合計7µAとなります。

また、ニカドバッテリの平坦な放電特性を正確に監視するためには、IC2のコンパレータスレッショルドの許容範囲を狭くすること(±1%)がアプリケーションにとって重要です。この放電曲線のちょうど肩に低バッテリ警報を設定することで、バッテリ寿命を最大限にまで拡張できます。

IC1は低ドロップアウトのリニアレギュレータで、250mAの出力電流を供給し、200mAでのドロップは僅か350mVです。また、IC2はデュアルコンパレータと±1%精度の電圧リファレンスを組み合わせたものです。VBATTがR1及びR2によって設定されたスレッショルド以下になると、OUTB(IC2のピン8)がハイになります。R3を介してC1を充電している時は、このハイのレベルがローバッテリ警報の役割を果たします。ピン3の INA電圧が内部リファレンスレベル(1.182V ±1%)に達すると、OUTA(ピン1)は IC1にシャットダウンコマンドを送ります。

例えば、各セルの電圧スレッショルドを0.9Vに設定すると、6セルスタック(5.4V)の場合、5.4V[R2/(R1 +R2)] = 1.182Vとなります。ここで、R1 = 1MΩとすれば、R2は280kΩになります。この場合、287kΩを使用します。MAX923のデータシートで説明しているように、R4 = 49.9kΩ及びR5 = 2.4MΩに設定することで、±25mVのヒステリシスをこのスレッショルドに追加することができます。

R3を1MΩと仮定すると、C3は以下の式から求めることができます。

VTH = VOUTB(1 - e-t/τ)

ここで、VTHはスレッショルド電圧、VOUTBは内部コンパレータ(ここでは、4.9Vと仮定)の出力、τ=R3C1を示します。遅延を1秒(t=1)とすれば、τ=3.6秒となります。従って、C1 = 3.6µFになります。

また、C1に3.9µFなどの標準値を適用することでも、約1秒間の遅延を達成することができます。このアプリケーションに適切な低リークコンデンサとしては、表面実装の N o v a c a p ( 3 . 9 µ F で p / n1825Z395K250)があります。ただし、全遅延を行うためにはC1を完全に放電する必要があります。C1はシステムのシャットダウン時に充電され、完全に放電されるまでに約6秒かかります。

(資料請求番号 : 6)

図1. この12Vレギュレータはバッテリ電圧の低下を警報し、約1秒後にシャットダウンします。この時のシャットダウン電流は約7µAです。

SET

IN

GND

OUT

SHDN

IC1

MAX667

8

6

4

2

5

INA+

INB-

OUTB

V-

REF

OUTA

HYS

IC2

MAX923

4

8

3

2

1

6

5

V+

R1

R2

C2

R4

R5C1

R3

B15 TO 6CELLS

5V/200mA

LOW-BATTERYWARNING

DESIGN SHOWCASE

ローバッテリモニタによるシステムシャットダウンの遅延

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17

MAX197/MAX199は、12ビットデータ収集

システム(DAS)です。5V単一電源で動作しま

すが、MAX197はグランド以下及び電源電圧

以上のアナログ入力を許容します。したがっ

て、±12V、±15V及び4mA~20mAの電流

ループで駆動されるセンサーとインタフェー

スできます。8個の入力チャネルのアナログ

範囲は動作中に、しかも各チャネル独立に

プログラムすることができるため、チャネル

間の信号レベルの違いに対応できます。

MAX197の範囲は±5V、±10V、0V~5V及

び 0V ~ 10V です。MAX199 の範囲は

±VREF/2、±VREF、0V~VREF及び0V~

VREF/2です。例えば、±10V範囲から0V~5V

範囲に切換えることで14ビットの有効ダイ

ナミック分解能を実現することができます。

どちらの製品も8チャネルマルチプレクサ、

5MHzのトラック/ホールド、12ビットの

A/Dコンバータ及び4.096Vのリファレンス

を備えています。また、いずれも「過電圧許

容」機能を備えています。これは、アイドル

チャネルに最大±16.5Vが入力されても選択

されたチャネルに影響がなく、また過電圧が

パワーダウンモード時の消費電流に影響しな

いことを意味します。動作電力は30mW(typ)

です。

8ビット、スリーステート双方向データ

ポート及び標準マイクロプロセッサ(µP)を

用いてソフトウェアによる動作のプログラミ

ングを行うことができます。8ビットの制御

ワードにより、入力チャネル(8つのうちの1

つ)、入力範囲(2つのユニポーラと2つのバ

イポーラ)、パワーダウンモード(2つのうち

の1つ)、内部/外部クロック、及びサンプル

収集の内部/外部トリガの選択を行います。

どちらの製品も、±1.5%の調節が可能な

リファレンスバッファアンプを内蔵していま

す。また、変換が終了してデータが取込み可

能になったことをµPに知らせる標準割込信

号も生成します。データアクセス及びバス

リリースのタイミングは、一般的なµPとコン

パチブルになっており、ロジック入出力は全

てTTL/CMOSコンパチブルです。

MAX197及びMAX199*は、28ピンDIP、

SOP及びSSOPパッケージで、民生用(0~

+70)、拡張工業用(-40~+85)及び軍

用(-55~+125)温度範囲で提供可能です。

(資料請求番号 : 8)

高速シリアル16ビットADC、シャットダウン電流10µA

MAX195は、従来の16ビット16ピンADCと比べて、動作時の消費電力が少ないシリアル出力のサンプリングA/Dコンバータ(ADC)で、85kspsの最大スループット時の消費電力が僅か80mW maxです。また、低サンプリングレートではサンプルとサンプルの間で10µAのシャットダウンモードに入り、電力消費がさらに低減されます。

MAX195は16ピンSOP及びプラスチックDIPで提供され、従来の高速16ビットADCで用いられる28ピンSOPや44ピンPLCCと比べて、かなり省スペースになっています。このため、ポータブル計器、医療機器及びその他バッテリ寿命と小型化が重要なアプリケーションに最適です。

内部キャリブレーション回路が内部オフセット電圧をキャンセルし、内部バイナリ重み付き容量性D/Aコンバータのコンデンサ値を微調整するため、16ビットの直線性と単調性が実現されています。キャリブレーションは、パワーアップ時及びRESET入力によるコマンドで実行されます。

MAX195は±5V電源で動作し、アナログとディジタルの電源入力が別々になっているため、ディジタルノイズの影響を最小限に抑えます。ピンによってユニポーラ(0V~VREF)あるいはバイポーラ(-VREF~+VREF)の入力範囲を選択することができます。メインクロックとシリアルクロックの端子が別々になっているため、2つの動作モードが可能です。

すなわち、オフセットバイナリのシリアルデータビットは生成時に送信することもできますし、記憶して次の信号取込み時に(最大5MHzでDOUT端子に)シフトアウトすることもできます。

MAX195は民生用(0~+70)、拡張工業用(-40~+85)及び軍用(-55~+125)温度範囲で提供されており、価格

(1,000個以上)は¥2,370からです。

(資料請求番号 : 7)

MAX320~MAX325は、ユニポーラ及びバイポーラ電源用に設計されたデュアルSPST(単極/単投)アナログスイッチです。MAX320/MAX321/MAX322は±3V~±8Vの電源で動作し、MAX323/MAX324/MAX325は2.7V~16Vの電源で動作します。どの素子も低漏れ電流(100pA)、高速スイッチング(tONが150ns、tOFF が100ns max)、低チャージインジェクション(5pC)及び2000VまでのESD保護(MIL規格 883 3015.7法に準拠)といった特性を備えています。

MAX320は2個のノーマリーオープン(NO)スイッチ、MAX321は2個のノーマリークローズ(NC)スイッチを備えています。MAX322はNOとNCスイッチを1個ずつ備えています。±5V電源動作時の消費電流は1.25mW、最大オン抵抗が35Ω、チャネル間マッチングが2Ω(max)、全許容信号範囲でのチャネル変動が4Ω(max)となっています。

MAX323はNOスイッチ、MAX324はNCスイッチを備えています。MAX325は1個のNOスィッチと1個のNCスイッチを備えています。5V電源駆動の場合、消費電流は非常に低く(5µW)、最大オン抵抗が60Ω、チャネル間マッチングが2Ω(max)、チャネル変動が6Ω(max)となっています。

MAX320~MAX325スイッチは8ピンDIP、SOP及びµMAXパッケージで提供されています。民生用(0~ +70)、拡張工業用

(-40~+85)及び軍用(-55~+125)温度範囲で提供可能です。価格(1,000個以上)は¥100からです。

(資料請求番号 : 9)

NEW PRODUCTS

SIGNAL INPUT VOLTAGE (V)

R ON T

YPIC

AL (Ω

)

1020304050607080 DG411

MAX320

-5 -2.5 0 2.5 5

V+ = 5VV- = -5V

SIGNAL INPUT VOLTAGE (V)

R ON T

YPIC

AL (Ω

)

0

V+ = 5VV- = 0V

20

40

60

80

DG411

74HC4066

MAX320

100

120

140

160

1 2 3 4 5

±10V0-10V±5V

0-5V

12-BITDATAOUT

SINGLE SUPPLY!+5V8 PROGRAMMABLE

ANALOG INPUTCHANNELS!

MAX1

97

マルチレンジ、過電圧許容機能付12ビットDASスループット100ksps

100

75

50

25

00.010

0.107

0.1 1 10 85SAMPLING RATE (ksps)

POW

ER D

ISSI

PATI

ON

(m

W)

0.175 0.857.6

85ksps–only 80mW!

85ksps with 5V or ±5V Input Ranges

10µA shutdown reduces power at slower speed

バッテリ駆動システム用アナログスイッチ

* 開発中

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MAX2003は、ニカド(NiCd)及びニッケル

水素(NiMH)電池の放電及び急速充電に使用で

きます。スイッチモード電流レギュレータと

して構成された場合、エネルギー転送効率が

高いため、電力消費を低減することができま

す。外部電流源のゲートコントローラとして

使用する場合は、部品点数を最小限に抑える

ことができます。

MAX2003は充電完了アルゴリズムを内蔵

しているため、独立した充電器として使用す

ることができます。急速充電の完了方法は

5つあります。すなわち、温度勾配、マイナス

の電圧変化、最高温度、最大時間及び最大電

圧です。安全対策として、バッテリの電圧と

温度が許容範囲に収まるまでは急速充電を開

始しないようになっています。適切な充電完

了方法を選択すれば、MAX2003を用いて

単一の回路でニッケル水素とニカドバッテリ

の両方を充電することができます。

MAX2003はスイッチで作動する充電前の放電オプションも備え、バッテリの状態を良好に保ちます。その他の機能としては、急速充電後の「トップオフ」充電(オプション)及

び充電状態と許容温度状態を表示するLEDドライバ出力等があります。

MAX2003は、16ピンDIP及びワイドSOPパッケージで提供され、bq2003を直接置換えることができます。民生用(0~+70)温度範囲で提供可能です。MAX2003はさらに省スペースのナローSOPパッケージでも提供されています。設計に便利なMAX2003評価キット(MAX2003EVKIT-SO)も用意されています。MAX2003の価格(1,000個以上)は¥330からです。

(資料請求番号 : 10)

• 450kHzの高スイッチング周波数により、高さ1.5mmのトランスを使用可能

超小型 µMAXパッケージで提供されるMAX845は、高さ僅か1.5mmの超小型トランスを駆動する絶縁電源ドライバです。内部パワーMOSFETの交互スイッチングにより、出力フィルタリング(必要に応じて)がシンプルになっています。これはMOSFETの総負荷電流が、ブレーク・ビフォ・メーク期間に僅か100ns間中断される以外は殆ど一定であるためです。この結果、入力電流リップル及び出力電圧リップルが小さくなっています。

MAX845の高スイッチング周波数(450kHzmin)は小型トランスの駆動を可能にします。周波数はVCCに直線的に比例して変化するため、チップがトランスに印加するET積は

一定(5V-µs)になります。(ETとは、単位電圧を印加してからトランスが飽和するまでの時間のことです。) ETを厳密に制御することにより、MAX845は飽和の恐れなしに、超小型トランスの一次側に最大限の電力を供給できます。

トランスの被駆動一次側は、3.3V又は5VのDC電源に接続されるセンタータップを備えています。二次巻線からは最大750mWのプラス又はマイナス絶縁出力が取出せます。自己消費電流は1mAで、さらにロジック制御のシャットダウンモード時は僅か0.4µAまで低減します。

設計と評価に便利な完全実装評価キット(MAX845EVKIT-

MM)には、推奨トランスのサンプルも含まれています。MAX845は、8ピンµMAX及びSOPパッケージで提供されており、拡張工業用(-40~+85)温度範囲で提供可能です。価格(1,000個以上)は¥170からです。

(資料請求番号 : 11)

MAX882/MAX883/MAX884は、低ドロップアウト電圧及び超低消費電流によりバッテリ寿命を最大限に拡張するリニア・レギュレータです。200mAを出力し(接合部温度+125まででも)、1.5WのSOPパッケージで提供されています。消費電流は、出力電流に関わらず全温度範囲で15µA maxです。

従来のレギュレータのPNPパストランジスタでは、VINがVOUTに近付くと過剰なベース電流が流れますが、MAX882/MAX883/MAX884では、内部MOSFETがベース電流を必要としないため、消費電流が低く保たれます。また、MOSFETによりドロップアウト電圧(安定化状態を維持できる最低の入出力電圧差)も低くなっています。MAX883のオン抵抗は5Vで1.1Ωであるため、IOUTが200mAのときのドロップアウト電圧は僅か220mV(typ)

です。出力3.3V/200mAではドロップアウト電圧が320mV(typ)になります。

MAX882は消費電流7µAのスタンバイモードを備え、このモードではVOUTはディセーブルされますが、バイアス回路及びローバッテリ・コンパレータは動作状態に保たれます。MAX883/MAX884は完全シャットダウンモードを備えており、このときの消費電流は僅か1µA以下に低減されます。これら3つの製品はローバッテリ検出、短絡/逆電流保護及びサーマルシャットダウン機能を備えています。

MAX882及びMAX884の出力電圧は予め3.3Vに、MAX883は5Vに設定されていますが、いずれもマキシム社のDual-ModeTM

方式を採用しているため、外部抵抗を用いることで1.25V~11Vの間のVOUTレベルに任意設定することもできます。(IOUTが大きい場合には500mAのMAX603/MAX604リニアレギュレータをご使用ください。)

MAX882/MAX883/MAX884は8ピンDIP及び+70で1.5Wの電力を消費できる(従来のパッケージは0.47W)特殊なハイパワー8ピン

パッケージで提供されています。民生用(0~+70)及び拡張工業用(-40~+85)温度範囲で提供可能です。価格(1,000個以上)は¥150からです。

(資料請求番号 : 12)

18

NEW PRODUCTSニカド及びニッケル水素バッテリ用の急速充電コントローラ

MAX845

D1

D2FS

GND1 GND2

VCCSD

FREQUENCYSELECT

0.33µF

0.1µF

OUTPUT5V @ 150mA

ON

T1

CR2

CR1OFF

INPUT 5V

0.33µF 0

0 10mm 20mm

10mm

20mm

0.25in.

0.5in.

MAX845: Smallest Isolated DC-DC Converter

最小の絶縁電源ドライバ、タイプIのPCMCIAカードに組込み可能

100

0.010.01 0.1 1 10 1000100

0.1

LOAD CURRENT (mA)

SUPP

LY C

UR

REN

T (m

A)

1

10INDUSTRY-STANDARD

500mA PNP REGULATOR

MAX882

The MAX882 Family:Lowest Supply Current at All Loads

最も小型な200mA、1.5Wリニアレギュレータ

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MAX3260/MAX3261/MAX3262 は、1063Mbpsファイバチャネル及び622MbpsSonet/SDH(同期光ネットワーク/同期ディジタル階層)アプリケーション用の完全な光ファイバトランシーバチップセットになっています。これら3つのチップ(プリアンプ、ポストアンプ及びレーザドライバ)は5V単一電源で動作します。

MAX3260は高速トランスインピーダンスアンプで、ダイナミックレンジが広いため、最大入力信号範囲25dBまでの光レシーバシステムに最適です。出力がACカップリングの場合、消費電力は僅か115mWです。出力の終端抵抗が 50 Ωの場合、消費電力は300mWになります。

MAX3261は1.2Gbpsのレーザダイオードドライバで、コンプリメンタリイネーブル入力を備えているため、オープンファイバコントロール(OFC)構造とのインタフェースが可能です。これは他の1.2Gbpsレーザダイオードドライバにはない機能です。トランスミッタがモニタホトダイオードを備えている場合は、このチップの自動パワー制御(APC)回路が、レーザ効率の変動に抗してレーザパワーを一定に維持します。MAX3261のその他の機能としては、レーザ故障時のTTLコンパチブルインジケータ、レーザの損傷を防ぐプログラマブルスロースタート回路、レーザ電流

のプログラミングを容易にする温度補償付のリファレンス電圧等があります。

MAX3262は制限アンプで、高利得かつ広帯域幅であるため、最大データレート1Gbpsの光ファイバレシーバのポストアンプに適しています。利得は33dB~48dBの範囲で可変可能です。48dBの場合、MAX3262は最小6mVp-pの信号を増幅することができ、出力はPECL(0V~5Vで動作する疑似ECL)コンパチブルです。コンプリメンタリの信号損失(LOS)出力がOFC回路とインタフェースし、チャタリングのない信号損失検出を可能にしています。プログラムされた任意のレベルにおけるLOSヒステリシス(公称2.5dB)が、ノイズ耐性とダイナミックレンジのバランスを保ちます。このチップはオフセット補正機能によりパルス幅歪みを低減しています。

MAX3260/MAX3261/MAX3262は、チップで提供されており、民生用(0~+70)温度範囲で提供可能です。MAX3260の価格(100個以上)は¥920からです。

(資料請求番号 : 15)

19

消費電流20µAのRS-485トランシーバ256個までを1本の2線バスに接続可能

フルデュープレックスのMAX1482とハーフデュープレックスのMAX1483は、RS-485及びRS-422通信用のローパワートランシーバです。いずれも1個のドライバと1個のレシーバを備えています。スルーレートが制限されているため、EMIを最小限に抑えることができ、ケーブル終端が適切に行なわれていない場合に起こる反射も抑えることができます。250kbpsまでのデータレートが保証されています。

これらのトランシーバは5V電源で動作し、消費電流は20µAです。シャットダウン時には消費電流が0.1µAまで低減されます。レシーバ入力インピーダンスは最低96kΩを保証しており、これはRS-485 規格のユニット負荷の1/8に相当します。RS-485ではユニット負荷のトランシーバ(各々の入力インピーダンスが12kΩ)を32個まで単ケーブルに接続できるため、MAX1482又はMAX1483トランシーバであれば同一に256個を接続できることになります。

ドライバ出力の短絡保護機能として、電流制限とサーマルシャットダウンを備えています。サーマルシャットダウン時には出力がハイインピーダンス状態になります。レシーバは、入力回路がオープンの場合には出力がロジックハイになることを保証します。

MAX1482は、14ピンDIP又はSOPパッケージ、MAX1483は8ピンDIP、SOP又はµMAX(8 ピン SOPの半分のサイズ)パッケージで提供されています。いずれも民生用(0~+70)及び拡張工業用(-40~+85 )温度範囲で提供可能です。価格(1,000個以上)は¥130からです。

(資料請求番号 : 13)

ハーフデュープレックスのMAX1487は、RS-485及びRS-422システム用のローパワー2.5Mbpsシリアルデータトランシーバです。5V電源動作で、1個のドライバと 1個のレシーバを備えています。レシーバは48kΩ(RS-485規格の定義によれば1/4ユニット負荷)の入力インピーダンスを保証しているため、1回線に最大128個のトランシーバを接続できます。これは12kΩのユニット負荷を持つ標準的なRS-485トランシーバの4倍の個数です。ドライバの出力スルーレートは最大2.5Mbpsのデータ転送を可能にします。

負荷時、あるいは無負荷時であっても、ドライバがディセーブルされているときの自己消費電流は僅か230µAです。ドライバは短絡保護付きのスリーステート出力で、過剰な電力消費を防ぐサーマルシャットダウン回路を備えています。入力がオープン回路の場合にレシーバ出力がロジック“ハイ”になることを保証するフェイルセーフ機能を備えています。

MAX1487 は、8ピン D I P、SO P 又はµMAX(面積が8ピンSOPの僅か半分)パッケージで提供されています。民生用(0~

+70 )及び拡張工業用(-40~+85)温度範囲で提供可能です。価格(1,000個以上)は¥130からです。

(資料請求番号 : 14)

NEW PRODUCTS

MAX1487

U128

MAX1487MAX1487

U2

MAX1487MAX1487

U3

MAX1487MAX1487

U428

MAX1487MAX1487

U5

MAX1487MAX1487

U6

MAX1487MAX1487

U7

MAX1487MAX1487

U8

MAX1487MAX1487

U9

MAX1487MAX1487

U128

MAX1487MAX1487

U128

MAX1487MAX1487

U128

MAX1487MAX1487

U128

MAX1487MAX1487

U128

MAX1487MAX1487

U128

MAX1487MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

U128

MAX1487

110Ω

110Ω

110Ω

110Ω

1000

NO

. OF

TRAN

SCEI

VER

S O

N B

US

1010 1000 10,000100 100,000

SUPPLY CURRENT (µA)

100

MAX1482/3

MAX1487

MAX485LTC485

SN75176

Reduce RS-485 Supply Current to 20µA

2.5MbpsのRS-485トランシーバ128個までを1本の2線バスに接続可能

5V電源動作、光ファイバトランシーバチップセット最大データレート1Gbps