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タンパク質ゲル電気泳動は、ゲル内においてタンパク質をサイズで分離する方法です。タンパク質の検
出や分析に先立ち、さまざまな解析ワークフローで利用される、シンプルかつ重要な技術です。当社では、
電気泳動を迅速かつ確実に行うための多くの製品を提供しており、ゲル、染色試薬、分子量マーカー、
泳動バッファー、ブロッティングに至るまで、タンパク質電気泳動のあらゆるステップに対応した製品ポー
トフォリオを取りそろえています。
タンパク質ゲル電気泳動に関する製品の一覧はこちらをご覧ください。 www.thermofi sher.com/separate
研究を成功に導く多彩なソリューション
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
3
目次電気泳動について 4
プレキャストゲルの選択
ゲル選択ガイド 8
ゲル 12
サンプル調製とバッファーの選択
サンプル調製キット 28
バッファーおよび試薬類 30
バッファーおよび試薬類選択ガイド 31
スタンダードの選択
タンパク質ラダー 36
タンパク質スタンダード選択ガイド 38
電気泳動槽および電源の選択
電気泳動槽システム 52
電気泳動槽システム選択ガイド 53
電源 60
ゲル泳動
ゲル泳動条件 61
トラブルシューティング 62
ゲルの染色
タンパク質の染色 64
タンパク質染色選択ガイド 65, 69, 71, 72
電気泳動を用いる染色テクノロジー 73
ウェスタンブロッティング
トランスファーおよび検出 76
付録
プロトコル クイックリファレンス 78
Ordering information 83
3プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
4
電気泳動電気泳動とは、電場により、荷電した分子が溶液
中を移動する現象です。電気泳動は手軽に行える
分析手法で、タンパク質や核酸の分離に使用され
ています。ある電場に置かれると、荷電したイオ
ンや分子はすべて移動します。多くの生体分子は、
等電点を除くすべての pHのもとで、全体として
荷電しており、その荷電密度に比例して移動して
いきます。
ある電場における生体分子の移動度は以下の因子
に影響されます:
• 電場の強さ
• 分子の正味の荷電
• 分子のサイズおよび形状
• イオン強度
• 分子が移動する担体(マトリックス)の性質
(例えば、粘度やポアサイズ)
支持担体電気泳動では通常、2つのタイプの支持担体が使用されています-ポリアクリルアミドとアガロースです。支持担体は多孔質の媒体となり、分子ふるいとして働きます。分子の分離効果は、使用した支持担体ゲルのポアサイズに依存します。アガロースは大きなポアサイズを持ち、核酸やタンパク質複合体などの巨大分子の分離に最適です。ポリアクリルアミドは比較的小さなポアサイズを持つため、多くのタンパク質やより小さな核酸の分離に適しています。
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)ポリアクリルアミドゲルはアクリルアミドモノマーの重合により形成されます。これらのモノマーは、N,N,-methylenebisacrylamide
(bis)のような二官能性の化合物を添加することにより、ポリマー鎖の末端にあるフリーの官能基との反応が起こり、クロスリンクが形成されます。また、アクリルアミドとビスアクリルアミドの濃度によってゲルのポアサイズが決まります。アクリルアミド濃度が高くなるほどポアサイズが小さくなり、より低分子量の分子を分離することが可能となり、濃度比が逆なら、分離できるサイズも逆に大きくなります。
PAGEでは、以下の因子を変化させることで目的に合わせたタンパク質分離が行えます:
• アクリルアミド担体
• バッファー系
• 電気泳動条件
Mini Gel Tank
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
5
ご存知でしたか ?Arne Tiseliusは血清タンパク質の電気泳動の研究で1948年にノーベル化学賞を受賞しました。
アクリルアミド担体リニア vs. グラジエントゲル均一なアクリルアミド濃度のゲルをリニアゲルと呼び、一方、ある濃度範囲で濃度が変化するゲルをグラジエントゲルと呼びます。グラジエントゲルを使用するメリットは、リニアゲルよりも広い分子量範囲のタンパク質を分離することができる点です。
連続ゲル vs. 不連続ゲル研究者がゲルについて連続とか不連続とかいう場合があります。連続ゲルとは1種類のアクリルアミド溶液をゲルカセット全体に流し込んで作ったゲルのことです。また、不連続ゲルとは、2種類アクリルアミドゲル溶液を使用し、少量の低濃度スタッキングゲル(タンパク質をロードするウェルはこの中に作られます)と、タンパク質の分離を行うための、量の多いランニング(分離)ゲルから成ります。従来のTr i s - G l yc i neタンパク質用ゲルシステムにおいては、スタッキングゲル内で、タンパク質はより速く移動する塩化物イオン(ゲルバッファー中に存在します)と速度の遅いグリシンイオン(泳動バッファー中に存在します)に挟まれてスタッキングされます。スタッキングゲルは、ゲル中でバンドの解像度を上げるために使用します。
ミニゲル vs. ミディゲル市販のゲルでは、ミニゲルとミディゲルの2種類のサイズフォーマットがあります。どちらのゲルも泳動距離は同じですが、ミディゲルの方がミニゲルよりも幅が広いため、ミディゲルのウェルはより多数、あるいはより大きくなります。このため、ミディゲルにはより多数のサンプル、もしくはより多量のサンプルをロードすることができます。
バッファー系電気泳動は連続バッファー系あるいは非連続バッファー系を使用して行われます。連続バッファー系ではゲルと泳動バッファーに1種類のバッファーのみを使用します。非連続バッファー系では、ゲルバッファーと泳動バッファーが異なります1。この系ではポアサイズとバッファー組成が異なる2種類のゲル層(スタッキングゲルとランニングゲル)を用いることもあります。非連続バッファー系を使用する電気泳動ではサンプルが濃縮され、より高い分離能が得られます。
参考文献1. Ornstein L (1964) Disc electrophoresis. 1. Background and theory. Ann N Y Acad Sci 121:321-349.
電気泳動条件分子の分離状態は電気泳動の条件に影響を受けます。電気泳動は以下の条件のもとで実施することができます:
変性条件ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)のような陰イオン性界面活性を使用した変性条件下で電気泳動が行われます。この場合には、SDSがタンパク質を変性させ、タンパク質の疎水性部分を覆うことで立体構造がほぐされます。1グラムのタンパク質に~1.4 g
の割合でSDSが結合します。得られたSDS-タンパク質複合体は大きな負電荷を持ち、そのサイズに従ってゲル中で分離が行われます。
非変性(ネイティブ)条件タンパク質のネイティブなコンフォメーションやサブユニット間の相互作用、生物活性を保つようなバッファー系を使用し、非変性(ネイティブ)条件下で電気泳動が行われます。非変性電気泳動では、タンパク質は、その荷電/質量の比に従って分離されます。
還元条件ジチオトレイトール(DTT)やβ-メルカプトエタノール(β-ME)あるいは tris(2-carboxyethyl)phosphine (TCEP)などの還元試薬を使用して電気泳動を行います。
還元試薬がシステイン残基間のジスルフィド結合を切断し、変性したタンパク質が完全にほぐれた状態になります。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
6
不連続バッファー系の比較SDS-PAGEでは、泳動の初期に不連続バッファー系を使用してサンプルを非常にシャープに濃縮(もしくは「スタック」)します。不連続バッファー系では、主となる陰イオンがゲルバッファーと泳動バッファーで異なり不連続です。Invitrogen™ NuPAGE™ System
(Bis-Tris および Tris-acetate ゲル)およびLaemmli(Tris-
glycine)システムは不連続バッファー系の例であり、どちらも同じようなしくみで働きます。しかし、NuPAGE Systemでは、当社独自のイオンが含まれるおかげで、より低いpHで泳動が行われ
ます。
Tris-glycine系(図1)では、3種類のイオンが関与します:
• 塩化物イオン(–)はゲルバッファーから供給され、系に含まれる他の陰イオンよりも強く陰極に引きつけられるため、最も速く移動します。
• グリシン(–)は泳動バッファーから供給される陰イオンであり、部分的にマイナス電荷を持つだけなので、電圧のかかった環境下では、強いマイナス電荷を持つ塩化物イオンに遅れて最も遅く移動します。
• Tris塩基(+)はゲルバッファーおよび泳動バッファーの両方に普通に存在しています。Tris-Glycine系においては、ゲルおよびバッファーのイオンによって形成される電気泳動中の分離領域のpH
は9.5です。
Bis-Tris系(図2)では、主に3種類のイオンが関与します:
• 塩化物イオン(–)はゲルバッファーから供給され、速く移動するイオンとして働きます。
• MESもしくはMOPS(–)(選択した泳動バッファーにより異なります)は遅く移動するイオンとなります。・MES: 2-(N-モルフォリノ)エタンスルホン酸・MOPS: 3-(N-モルフォリノ)プロパンスルホン酸
• Bis-Tris(+)はゲルに共通して含まれるイオンです。Tris(+)は泳動バッファーから供給されます。
低いpHのゲルバッファー(pH 6.4)と泳動バッファー(pH 7.3–
7.7)の組み合わせにより、泳動中のpH(pH7.0)が低くなり、サンプルへの悪影響やゲルの安定性が改善されます。
Tris-acetate系(図3)では、主に3種類のイオンが関与します:
• 酢酸イオン(–)はゲルバッファーから供給され、速く移動するイオンとなります。
• Tricine(–)は泳動バッファーから供給され、遅く移動するイオンとなります。
• Tris(+)はゲルバッファーと泳動バッファーに共通するイオン
です。
この系でも泳動中のpHがTris-Glycine系と比較して低くなり、ゲルによって引き起こされるタンパク質の変化が減少します。
以下の図(図1、2および3)には、それぞれの系のスタッキングゲルにおけるイオンの移動様式の差をまとめています。
泳動の進行共通するイオンのTrisが
ゲルバッファーと泳動バッファーに存在
泳動の進行ゲルに共通に存在するイオンはBis-tris
泳動の進行ゲルおよび泳動バッファー
に共通に存在するイオンはTris
図2. Bis-Trisゲル系• ゲルバッファーイオンはBis-Tris および塩化物イオン(pH 6.4)
• 泳動バッファーはTris, MESもしくはMOPS、およびSDS(pH 7.3)
• 泳動中のゲルのpHは7.0
図3. The Tris-acetateゲル系• ゲルバッファーイオンはTrisおよび酢酸イオン(pH 7.0)
• 泳動バッファーのイオンはTr is、tricine、およびSDS(pH 8.3)
• 泳動中のゲルのpHは8.1
図1. Tris-glycineゲル系• ゲルバッファーイオンはTrisおよび塩化物イオン(pH 8.7)
• 泳動バッファーイオンは T r i s ,
glycine,およびSDS(pH 8.3)• 泳動中のゲルのpHは9.5
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
7
ハイパフォーマンス
プレキャストタンパク質用ゲル標準的な1次元のタンパク質電気泳動に使用できるさまざまなゲルシステムをご用意しています。ゲルケミストリウェルのフォーマット、ゲルサイズの異なる各種プレキャストゲルから目的に合わせて選択できます。
詳細はこちらをご覧下さい。
www.thermofi sher.com/proteingels
プレキャストゲル
一般的なゲル 特殊用途のゲル
• NuPAGE Bis-Tris gel
• NuPAGE Tris-Acetate gel
• Bolt Bis-Tris Plus gel
• Novex Tris-Glycine gel
• Novex Tricine gel
• NativePAGE gel
• Novex IEF gel
• Novex Zymogram gel
• E-PAGE gel
ご自分でゲルを作製?空のカセット、バッファー、試薬を提供しています。
詳細はこちらをご覧下さい。www.thermofi sher.com/gelcastingaccessories
プレキャストゲルの選択
ご存知でしたか ?45年以上前、Ulrich K. Lae-mmliが、バクテリオファージT4の構造タンパク質の切断解析の方法として最初に SDS-
PAGEを論文発表しました。
Bolt Bis-Tris Plusゲル
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
8
分子量
低分子量のタンパク質およびペプチド(>2.5 kDa)
Novex Tricine gel
NuPAGE Bis-Tris gel NuPAGE Bis-Tris gel
Bolt Bis-Tris Plus gel
NuPAGE Bis-Tris gel
Bolt Bis-Tris Plus gel
Bolt Bis-Tris Plus gel
Bolt Bis-Tris Plus gel
Novex WedgeWell Tris-Glycine gel
NuPAGE Tris-Acetate gel
アプリケーション E-PAGE 48-ウェルもしくは96-ウェルゲル
下流のアプリケーションで、できる限り無傷のタンパク質が望まれる場合(例えば、マススペクトロメトリーなど)
高感度な検出のために大量のサンプルを使用したい場合
Coomassie色素および銀染色
ウェスタンブロッティング
低スループット 中スループットおよび高スループット
高分子量のタンパク質(<500 kDa)
広範囲の分子量の分離
ゲル選択ガイド
等電点 プロテアーゼ活性分子量
Novex Tris-Glycine gelおよび非変性バッファーNativePAGE gel1次元目
2次元目
ZOOM™ IPGストリップ Novex Zymogram gel(カゼイン、ブルーカゼイン、もしくはゼラチン基質)
Novex IEF gel
NuPAGE Bis-Tris gel、2Dウェル
NuPAGE Bis-Tris ZOOM gel、IPGウェル
NuPAGE Bis-Tris gel、2Dウェル
変性ゲルによる分離
非変性ゲルによる分離
インタラクティブなゲル選択ツールを使ってピッタリのミニゲルを見つけてみませんか?詳細はこちらをご覧下さい。www.thermofi sher.com/minigelselection
分離する分子量やその後のアプリケーション、スループット(サンプル数)などの必要条件から、ご自身の研究ニーズに合った正しいゲルを見つけましょう。
発注に関する情報は83-91ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
99
正しいゲル濃度の選択
一般に、分離する分子のサイズに合わせて選択するアクリルアミド濃度やアガロース濃度を決定します。大きな分子を分離する場合には低いパーセンテージのゲルを使用しますし、小さな分子の場合にはゲル濃度がより高くなります。このルールの例外は等電点電気泳動を行う場合です。この章にあるゲル移動度のチャートを参照し、ご自身のアプリケーションに最適なゲルを見つけてください。一般則として、最大の分解能を得るためには、目的の分子がゲルの70%程度まで移動するようにしてください。タンパク質の分子量が広範囲に渡る場合や、分子量が不明な場合には、グラジエントゲルが通常ベストな選択となります。
ウェルフォーマットおよびゲルの
厚さの選択当社ではほとんどのポリアクリルアミドゲルを、9種類のウェルフォーマット(17ウェル、15ウェル、12ウェル、10ウェル、9ウェル, 5
ウェル、1ウェル、2D/調製用ウェル、もしくはIPGウェル)から選択できるようにしています。ポピュラーなゲルタイプでは、厚さも2種類(1.0 mmおよび1.5 mm)から選択可能です。大量のサンプル
(>30 μL)をロードする場合には、厚いゲル(1.5 mm)で少ないウェル(例えば5ウェル)のゲル、もしくは高キャパシティくさび形ウェルのBoltゲルがより適しています。ブロッティングを行う場合には、タンパク質のトランスファーは1.5mm厚のゲルよりも1.0mm厚のゲルからの方が容易であることを覚えておいてください。
研究ニーズに合った正しいゲルケミストリの選択
図4.(A)Bolt Bis-Tris Plusゲルおよび(B)他社製の従来のTris-glycine
ゲルを用いたタンパク質の分離
Bis-Trisケミストリvs.
Tris-glycineケミストリ
SDS-PAGEによるさまざまなタンパク質の分離において、最も広く使用されているのは Laemmliの系です。この系では、Tris-glycineゲルを使用し、電気泳動の初期にスタッキングゲルを使用してタンパク質をシャープなバンドにフォーカスさせ、その後ランニングゲルでサイズに基づいてタンパク質の分離を行います。この古典的なシステムでは不連続なバッファー系を使用しており、泳動バッファーの pHやイオン強度(Tris, pH
8.3)は、スタッキングゲル(Tris, pH 6.8)や ランニングゲル(Tris, pH 8.8)とは異なります。Laemmliの系では泳動中の pHが強いアルカリ性のため、バンドの乱れや分解能の低下、アーティファクトバンドなどが生じる原因となることがあります。
Laemmliの系におけるバンド分解能の低下の主な原因は以下のとおりです:
• 高いpHによるポリアクリルアミドの加水分解により、ゲルの保存可能期間が8週間と短いこと
• 分離ゲルの高いpHのため、タンパク質の脱アミノ化やアルキル化による化学変化が起こること
• ゲルの酸化還元状態が一定でないため、システイン含有タンパク質において、一旦還元されたジスルフィド結合の再酸化が起こること
• Laemmliのサンプルバッファー(pH 5.2)中で100°Cの加熱を行うことで、Asp-Proの結合が切断されること
従来のTris-glycineゲルとは異なり、NuPAGEおよびBoltゲルはBis-Tris HCIでバッファリングされており(pH 6.4)泳動中のpHは約7.0です。
Bis-Tris系の泳動中のpHが中性であることは、Laemmliの系と比較した場合に以下の利点があります:
• ゲルの安定性が改善されたことにより8–12ヶ月の長期間の保存が可能である
• 泳動中のpHが中性となったことでタンパク質の安定性が改善し、バンドの分解能がよりシャープになるとともに正確な結果が得られる(Moos et al. 1998)
• マイルドな加熱条件(70°C、10分間)でジスルフィド結合が完全に還元され、また、Asp-Pro結合の切断が起こらない
• Invitrogen™ NuPAGE™ Antioxidantを使用するとタンパク質の還元状態がタンパク質の泳動中やブロッティング中にも維持される
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
A1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
B
For ordering information refer to page XX. For quick reference on the protocol please refer to page XX.
100% leak-free
丈夫で漏れのない、 革新的なタンパク質電気泳動用 ポリアクリルアミドゲル作製システム
Invitrogen™ SureCast™ Gel Handcast System なら、スムーズに簡単に高品質なポリアクリルアミドミニゲルの作成が行えます。
SureCast Gel Handcast System
SureCast Gel Handcast Systemの特長
• 「100%漏れがない」漏出防止型-作成ゲルの破損数が低減され、時間を有効活用できます。
• 卓越した耐久性のガラスプレート-耐久性が高く丈夫で再使用できるガラス板です。
• 独自の傾斜角度により操作が容易-漏出を低減させ、確実にアクリルアミド溶液を充填できます。
• シンプルな構成ユニット-一回の動作でロードしロックする(load-and-lock)構造を採用しています。
SureCast Gel Handcast System は他の一般的なポリアクリルアミドゲルキャスティング試薬と同様、Invitorogen™ SureCast™ Gel
Handcast Reagentを使用して、ポリアクリルアミドゲルの作製に使用されます。
発注に関する情報は83ページをご覧ください。
10 プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
11
SureCast Stacking Buffer and Resolving Buffer
Invitrogen™ SureCast™ Stacking BufferおよびResolving
Bufferは、便利な小袋入り乾燥ブレンド粉末です。各小袋から、ハンドキャスティングポリアクリルアミドゲル用のスタッキングゲルバッファー500 mL(0.5 M トリス塩酸バッファー、pH 6.8)、またはランニング(分離)ゲルバッファー 500 mL(1.5 M トリスバッファー、pH 8.8)を作成できます。
SureCast Gel Handcast 試薬の特長
• 便利なポーチ入り乾燥ブレンド粉末-1袋の粉末内容物を水に溶解させるだけで、バッファの準備ができます。
• 時間や場所をとらない-計量、計算、pH調整、各コンポーネントの買いだめなどは一切必要ありません。
• 長期間保存が可能-乾燥粉末として貯蔵・保管できるため、溶液を長期間保存する際の安定性に関する懸念を排除します。
SureCast Gel Handcast 試薬の特徴Invitrogen™ SureCast™ Acrylamide Solution (40%)は、SureCast Handcast Systemや他のハンドキャスティングシステムを使い、均一ゲル、不均一(グラジェント)ゲルを調製することができます。
• 室温保存可能
• 長期保存可能
• 高純度
• 粉末アクリルアミドによる手法よりも安全
• 濃縮(40%)されているため、非常に広範囲なゲル勾配が
作製可能
SureCast Gel Handcast Reagents
SureCast Gel Handcast Systemのセットアップ方法はこちらをご覧ください。www.thermofi sher.com/surecast
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
発注に関する情報は83ページをご覧ください。プロトコルのクイックリファレンスは78ページをご覧ください。
Bolt Bis-Tris Plus mini gel
ユニークなくさび形ウェルデザインの中性 pH
ゲルシステム
Invitrogen™ Bolt™ Bis-Tris Plus gelは、変性条件下においてタンパク質を広い分子量範囲で分離できるようにデザインされたプレキャストのポリアクリルアミドゲルです(図6および7)。これらのゲルでは、一貫性のある結果が得られるよう、中性pH環境にしてタンパク質の分解を最小限に抑えています。また、ユニークなくさび形ウェルデザイン(図5)により、他のプレキャストゲルの約2倍量のサンプルをロードすることが可能です。
Bolt Bis-Tris Plus gelは以下の特長があります:
• 大きなサンプル容量キャパシティ-くさび形ウェルデザインにより、存在量の低いタンパク質の検出も可能になります。
• タンパク質の構造を保持-中性 pHのゲル組成はタンパク質の修飾を最小限に抑えます
• 直線的でシャープなバンド- Invitrogen ™ Novex™ Bis-Tris
Plus chemistryにより、より多くのタンパク質をシャープでまっすぐなバンドが得られます。
• 高い分解能-ゲルが 10%長いため、標準的なミニゲルよりも多数のタンパク質バンドを検出できます。
• 低いロット間の差異-Rf値(移動度)の変動係数(CV値)はたったの 2%です。
仕様
• 保存期間 : ~16 カ月
• 平均泳動時間 : 35 分
• 分離範囲 : 0.3–260 kDa
• ポリアクリルアミド濃度 : 固定 8%, 10%, および 12%; グラジエント 4–12%
• ゲルサイズ : 8 x 8 cm (厚さ 1 mm)
• 12 ウェルゲルの最大サンプル容量 : ~ 40 μL, もしくはサンプルウェル容量の 2/3
図6. Bolt Bis-Tris Plusゲルでの電気泳動 Bolt 4–12%
Bis-Tris Plusゲルにタンパク質スタンダートおよびサンプルを10 μLロードしました。電気泳動はMini Gel Tankを使用し、200 V(一定)で行いました。シャープで真っ直ぐな
バンドが得られ、Invitrogen™ SimplyBlue™ SafeStainで染色後に見える泳動パターンも一貫していました。画像はフラットベッドスキャナーを用いて取り込みました。レーン1: Invitrogen™ SeeBlue™ Plus2 Prestained
Standard、レーン2: 10 μg E. coliライセート、レーン3: Invitrogen™
Mark12™ Unstained Standard(12種の精製タンパク質のブレンド)、レーン4: 40 μg HeLa細胞ライセート、レーン5: 20 μg HeLa細胞ライセート、レーン 6: 5 μg BSA、レーン 7: 40 μg Jurkat細胞ライセート、レーン 8: 5 μg GST融合タンパク質、レーン 9: Invitrogen™ Novex™ Sharp
Unstained Protein Standard、レーン 10: 5 μg β-galactosidase
詳細はこちらをご覧下さい。www.thermofi sher.com/bolt
図5. Bolt Bis-Tris Plusゲルのユニークなくさび形ウェルデザイン
12 プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
M
ini Gelタンクを使用して
得られた結果
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
13
「新しい Bolt systemは素晴らしいです。23
分で泳動することができたのにはいまだに感動しています。システム全体が非常にユーザーフレンドリーで、くさび形ウェルの Boltプレキャストゲルは簡単にロードできるし、ミニゲルタンクも使いやすいです。ウェスタンブロットで得られるバンドはシャープでまっすぐです。私はタンパク質を扱う仕事をしている人には、誰にでもこのシステムをお勧めしてきたし、これからもそうです」— Crystal M. カナダ オンタリオ州クイーンズ大学
「ラボのプロジェクトの 1つで、私たちは、プロテアーゼ阻害剤処理後に見られるユビキチン化タンパク質の蓄積を測定するために電気泳動でタンパク質を分離しています。Tris-
glycineゲルでユビキチン化タンパク質を分離するとスメアになるんですが、Bolt Bis-Tris
ゲルに切り替えると、スメアがあった場所に個別のタンパク質のバンドが現れていたのでびっくりしました」— Susan S. 米国フィラデルフィア ペンシルバニア大学
Bolt Bis-Tris Plusゲル
おすすめの製品
Invitrogen™ Bolt™ Welcome Pack + iBlot™ 2 Systemは、タンパク質分離とウェスタンブロッティングの転写に有用なツールセットです。この製品はMini Gel Tank、Invitrogen™ Bolt™ゲルおよびバッファー類、SeeBlue Plus2
Prestained Standard、およびInvitrogen™ iBlot™ 2 Gel Transfer Deviceおよびトランスファースタックが含まれています。
Bolt Bis-Tris Plus gelのCoomassie
色素による迅速な染色には、Thermo Scientifi c Pierce Power Stainerがおすすめです。
図7. Bolt Bis-Tris Plusゲル移動度チャート最適な分離範囲を灰色の領域で示しています。
ご存知でしたか ? Timothy Updyke お よ びSheldon Engelhorn は中性pH Bis-Trisゲルシステムの特許を 1996年に出願しました。
Bolt Welcome Pack +
iBlot 2 System
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
NuPAGE gel
20,000件を超える論文で参照されている革命的なハイパフォーマンスゲル
Invitrogen™ NuPAGE™ SDS-PAGE gel systemは、従来のLaemmliの系における変性条件を活性化した革命的な高パフォーマンスポリアクリルアミドゲル電気泳動システムです。NuPAGE™ gelではユニークなバッファー組成を使用しており、電気泳動中のpHを中性に保ち、バンドの解像度を低下させるタンパク質修飾を最小限に押さえています。
2種類の組成のゲルが入手可能です- Inv i trogen™
NuPAGE™ Bis-Tris gelは小から中程度のサイズのタンパク質の分離に適しており、一方、Invitrogen™ NuPAGE™
Tris-Acetateゲルは大きなタンパク質の分離に最適です(図8)。ゲルの移動度チャートを図9に示しています。
NuPAGEゲルは以下の特長があります:
• 際立つタンパク質バンドの解像度と安定性-泳動中の中性pH環境によりタンパク質修飾が最小化します
• より高まったウェスタンブロット時のトランスファー効率-中性 pHにより、タンパク質トランスファー中に還元されたサンプルが再酸化するのを防ぎます
• 迅速なサンプル泳動時間-通常 35–50分
• ゲルの長期保存が可能- 8–16ヶ月間安定です
仕様
• 保管可能期間 :
– NuPAGE Bis-Tris gel: 16ヶ月 – NuPAGE Tris-Acetate gel: 8ヶ月
• 平均泳動時間 : ~ 35分
• 分離範囲 :
– NuPAGE Bis-Tris gel: 1.5–300 kDa
– NuPAGE Tris-Acetate gel: 30–400 kDa
• ポリアクリルアミド濃度 :
– NuPAGE Bis-Tris gel: 固定 8%, 10%, 12%; グラジエント4–12%
– NuPAGE Tris-Acetate gel: 固定 7%; グラジエント 3–8%
• ゲルサイズ :
– ミニ : 8 x 8 cm(厚さ 1 もしくは 1.5 mm) – ミディ : 8 x 13 cm(厚さ 1 mm)
• 10ウェルミニゲル当たりの最大サンプル容量 : 25 μL(厚さ 1
mm); 37 μL(厚さ 1.5 mm)
図8. NuPAGE Bis-TrisおよびTris-Acetateゲルの電気泳動 10 μLのタンパク質スタンダードおよびサンプルをロードしました。(A)Invitrogen™
N u PAG E ™ 4 –12% B i s -Tr i sゲル(B)Invitrogen™ NuPAGE™ 3–8% Tris-Acetateゲル。電気泳動はMini Gel Tankを使用して200 V
(一定)で行いました。SimplyBlue SafeStain
での染色後、シャープで真っ直ぐなバンドが観察されました。画像はフラットベッドスキャナーを
用いて取得しました。(A およびB)レーン1: SeeBlue
Plus2 Prestained Standard; レーン2: 10 μg E. coliライセート;
レーン3: Mark12 Unstained Standard(12種の精製タンパク質の混合物); レーン4: 40 μg HeLa細胞ライセート; レーン5: 20 μg
HeLa細胞ライセート; レーン6: (A)不使用(B) 5 μg BSA; レーン7: 40 μg Jurkat細胞ライセート; レーン8: 5 μg GST融合タンパク質; レーン9: Novex Sharp Unstained Protein Standard; レーン 10: 5 μg β-galactosidase
発注に関する情報は83ページをご覧ください。プロトコルのクイックリファレンスは78-79ページをご覧ください。
14 プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
A. B.
M
ini Gelタンクを使用して
得られた結果
詳細はこちらをご覧下さい。www.thermofi sher.com/nupage
NuPAGE Bis-Tris gel(変性分離)
NuPAGE Tris-Acetate gel(変性分離)
NuPAGE Tris-Acetate gel(非変性分離)
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
15
NuPAGE gel
おすすめの製品
Invitrogen™ HiMark™ UnstainedおよびPrestained Protein Standardは、NuPAGE Tris-Acetateゲルを用いた変性条件での高分子タンパク質解析のために特にデザインされています。どちらのスタンダードもロードするだけのready-to-useタイプで、サイズ範囲40–500 kDa の9種類のタンパク質が含まれています。
PageRuler、PageRuler PlusおよびSpectra Prestained Protein LadderはNuPAGE Bis-Tris gelで簡単に分子量測定を行う場合におすすめです。
電気泳動の後、Coomassie染色、銀染色もしくは蛍光タンパク質による可視化を行いました(「ゲルの染色」、64ページの項をご覧ください)。
図9. NuPAGE gelにおける泳動パターン 最適な結果を得るためには、タンパク質バンドが灰色の領域に移動するようにします。(A)NuPAGE
Bis-TrisゲルにおけるInvitrogen™ Novex™ Sharp Prestained Protein
Standard、もしくはNovex Sharp Unstained Protein Standardの泳
動パターン(B)NuPAGE Tris-Acetate gelにおけるHiMark Unstained
Protein Standardの泳動パターン(C)Tris-acetateゲルによる非変性分離でのInvitrogen™ NativeMark™ Unstained Protein Standardの泳動パターン
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
A. B. C.
16
発注に関する情報は84-85ページをご覧ください。プロトコルのクイックリファレンスは79ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
ロードボリュームを 60 μLまで拡張
Invitrogen™ Novex™ WedgeWell™ Tris-Glycine gelsは、Laemmliサンプルやランニングバッファーの使用が可能なポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)による、タンパク質分離用のプレキャストミニゲルです。本ゲルによって、あらゆるタイプのタンパク質を良質に処理し、優れた解像度のバンドへ分離させることができます。
Novex WedgeWell Tris-Glycine gelsの特長:
• くさび型ウェル-ウェルあたりに、サンプル容量 60 μL
まで充填可能
• 高性能 -タンパク質バンドの解像度が非常に鮮明
• 長期保存が可能-本ゲルは、4℃で最大 12ヶ月まで保存可能
• 迅速な処理条件- 60分未満の一定電圧下で、タンパク質を素早く分離
• フレキシブル-ネイティブタンパク質および変性タンパク質の両サンプルに対応
図10.WedgeWell Tris-Glycine gelsのサンプルボリューム容量が増量 (A)容量の増量した(20 μL~60 μL)蛍光タンパク質ラダーを、Novex
WedgeWell Tris-Glycine 10-well gelのレーンひとつおきに充填しました。(B)容量の増量した(20 μL~60 μL)同一の蛍光タンパク質ラダーを、他社製ゲル(B)のレーンひとつおきに充填しました。ゲル(B)では、50 μLや60 μL
の充填された各レーンに隣接するレーン中において、サンプルの溢流が観察されています。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/novexwedge
M
ini Gelタンクを使用して
得られた結果
Novex WedgeWell
Tris-Glycine gels
17タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
WedgeWell Tris-Glycine gels
66 kDa
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
6% 8% 10% 12% 14% 16%
200 kDa
116 kDa
97 kDa
97 kDa
66 kDa
66 kDa
55 kDa
36 kDa
36 kDa
36 kDa
36 kDa
31 kDa
31 kDa
21 kDa21 kDa
21 kDa
14 kDa
14 kDa
6 kDa
6 kDa
6 kDa
6 kDa
116 kDa
97 kDa
200 kDa
200 kDa
200 kDa 200 kDa
200 kDa
116 kDa
116 kDa116 kDa
116 kDa
116 kDa
66 kDa97 kDa
55 kDa
55 kDa
97 kDa
66 kDa
55 kDa
31 kDa
21 kDa
14 kDa
36 kDa
97 kDa
66 kDa
55 kDa
31 kDa
4–12% 8–16% 4–20% 10–20%
Large proteins
(116–500 kDa)
Mid-size proteins
(20–250 kDa)
Small proteins
(3–60 kDa)
Wide range
(6–200 kDa)
200 kDa
97 kDa
36 kDa
31 kDa
21 kDa
66 kDa
55 kDa
200 kDa200 kDa
200 kDa
116 kDa
116 kDa
116 kDa
97 kDa
97 kDa
66 kDa
66 kDa
66 kDa
55 kDa
55 kDa
55 kDa
36 kDa
36 kDa
36 kDa
31 kDa
31 kDa
31 kDa
21 kDa
21 kDa
14 kDa
14 kDa
6 kDa
Perc
ent
length
of gel
WedgeWell Tris-Glycine gels
97 kDa
図11.Novex WedgeWell Tris-Glycine gelsのタンパク質スタンダード泳動パターン こちらのチャートを参照して、サイズによるタンパク質分離用の適切なゲルをご選択ください。網掛け部分の領域内でタンパク質バンドの泳動が行われると、最適な解像度が得られます。バンドには、変性条件下でのInvitrogen™ Novex™ Mark12™ 未染色スタンダードの泳動が反映されます。
推奨製品
電気泳動前のサンプルクリーンアップ:
Pierce SDS-PAGE Sample Prep Kit.
変性タンパク質のバッファー:Invitrogen™ Novex™ Tris-Glycine SDS Sample Buffer and Tris-Glycine SDS Running Buffer.
天然タンパク質のバッファー:Invitrogen™ Novex™ Tris-Glycine Native Sample Buffer and Tris-Glycine Native Running Buffer.
PageRuler, PageRuler Plus, and Spectra protein ladders は
Novex Tris-Glycine gelsとの分子量の測定に適しています。
NativePAGE gel
ネイティブタンパク質およびタンパク質複合体に対する最高の分解能
Invitrogen™ NativePAGE™ Bis-Tris gel systemは、ブルーネイティブポリアクリルアミドゲル電気泳動(BN
PAGE)テクニックをベースにしています。このテクニックでは、タンパク質に結合してこれを変性することなく負電荷を付加する電荷移動分子としてCoomassie G-250
を使用します(図12)。このテクニックは従来のネイティブ電気泳動の限界を克服して、中性付近で泳動を行うことができ、界面活性剤も使用可能です。NativePAGE
systemの泳動中にほぼ中性(pH 7.5)の環境のおかげで、タンパク質とゲルマトリックスの安定性が最大まで高められており、他のネイティブゲルシステムと比較してより優れたバンド解像度が得られます。ゲル移動度チャートを図13に示します。
NativePAGE gel Systemは以下を実現するようにデザインされています:
• 幅広い分離範囲-等電点にかかわらず15 kDaから10 MDa
を超える範囲のタンパク質に対応します(図12)
• 中性pHでの分離-タンパク質複合体のネイティブ状態がよりよく保持されます
• 最高のパフォーマンス-Tris-glycineネイティブ電気泳動よりも優れた解像度が得られます
Tris-glycine gel systemと比較してNativePAGE gel
Systemが優れている点には以下のものがあります:
• 縦縞状のアーティファクトが減少-Coomassie G-250色素がサンプル中の非イオン性界面活性剤分子に結合しフロントラインまで移動させます
• タンパク質の分離が向上-高い等電点を持つタンパク質の正荷電が負の正味電荷に変わるので、アノード側に向けて泳動されるようになります
• タンパク質の凝集を最小化-Coomassie G-250色素の結合により、疎水性領域が露出したタンパク質や膜タンパク質との分離が可能になります
仕様
• 保管可能期間 : 6ヶ月
• 平均泳動時間 : 90分
• 分離分子量範囲 : 15–10,000 kDa
• ポリアクリルアミド濃度 : グラジエント 3–12%および 4–16%
• ゲルサイズ : 8 x 8 cm (厚さ 1 mm)
• 10ウェル当たりの最大サンプル容量 : 25 μL
図12. Nat ivePAGEゲル電気泳動 タンパク質抽出物の2倍希釈系列を、Mini Gel
タンクを用いて Inv i t rogen™
NativePAGE™ Novex™ 3–12%
Bis-Tris Proteinゲルで泳動しました。電気泳動後、ゲルをCoomassie色素で染色し、フラットベッドスキャナーを用いて画像化しました。レーン1 および 10: ブランク; レーン2および6: 5 μLのNativeMark
Unstained Protein Standard;
レーン3、4、5: 10、5、2.5 μg
のホウレンソウ葉緑体抽出物;
レーン7、8、9: 10、5、2.5 μgのウシミトコンドリア抽出物
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/nativepage
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18
発注に関する情報は88ページをご覧ください。プロトコルのクイックリファレンスは80ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
M
ini Gelタンクを使用して
得られた結果
19
NativePAGE gel
おすすめの製品
NativeMark Unstained Protein Standardは、Tris-glycine gel、 Tris-acetate gel、NativePAGE gel systemなどの非変性ゲルでの使用におすすめです。このスタンダードは20–1,200 kDaの幅広い分子量範囲をカバーし、242 kDaのβ-フィコエリトリンのバンドは電気泳動後赤い
バンドとして染色前に目視できます。詳細は42ページをご覧ください。
図13. NativePAGE gel移動度チャート NativeMark Unstained Protein Standard
のNativePAGE gelにおける泳動パターンを示します。
ご存知でしたか ? ブルーネイティブポリアクリル
アミドゲル電気泳動法は、1991
年 に Hermann SchaggerとGebhard von Jagowによって
開発されました。
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
発注に関する情報は88ページをご覧ください。プロトコルのクイックリファレンスは81ページをご覧ください。
Novex Tricine gel
ペプチド解析と低分子量タンパク質のための高分解能ゲル
Invitrogen™ Novex™ Tricine gel systemは、Tris-glycine
Systemの変型で、泳動バッファー中のグリシンをトリシンに置き換えたものです。このシステムでは、低分子量タンパク質の分離に適した非連続系バッファーを使用します(図14)。
Tris-glycineと比較した場合のNovex Tricine gelのメリットは以下のとおりです:
• 2kDa程度の低分子量のタンパク質の分解能が向上します(図15)
• PVDFメンブレンにトランスファーした後のダイレクトタンパク質シーケンシングへの適合性が改善します
• トリシンバッファー系の低いpHのおかげでタンパク質の修飾が最小化されます
Novex Tricine gelはどのように働くか
従来のTris-glycineタンパク質ゲルシステムでは、サンプルと泳動バッファーに由来するフリーのドデシル硫酸(DS)がスタッキングゲルに常に集積することで、低分子量タンパク質(<10
kDa)とDSが混合されてしまいます。これによって、ファジーなバンドが形成され分解能が低下します。このDSとの混合は、低分子量タンパク質の固定化や染色の場面でも障害となります。Novex Tricineゲルシステムは低いpHのゲルバッファーを使用し、泳動バッファー中のグリシンの代わりにトリシンを使用しています。Tris-glycineゲルシステムではスタックしたDSイオンと泳動中の低分子のタンパク質が十分に分離されるため、Novex Tricine gel Systemではよりシャープなバンドと高い分解能を示します。
仕様
• 保管可能期間 : 1–2ヶ月
• 平均泳動時間 : 90分
• 分離分子量範囲 : 2–20 kDa
• ポリアクリルアミド濃度 : 固定濃度 10% および 16%;
グラジエント 10–20%
• ゲルサイズ : 8 x 8 cm(厚さ 1 mm)
• 10ウェル当たりの最大サンプル容量 : 25 μL
図14. Novex Tricineゲル電気泳動 10 μLのタンパク質スタンダードおよびサンプルをInvitrogen™ Novex™ 10–
20% Tricineタンパク質ゲルにロードしました。電気泳動はMini Gelタンクを用いて200 V
(定電圧)で行いました。SimplyBlue SafeStainでの染色後にシャープで真っ直ぐなバンドが観察されました。画像はフラットベッドスキャナーで取得しました。レーン 1: SeeBlue Plus2 Prestained Standard; レーン 2: 10 μg E. coli抽出物; レーン 3: Mark12 Unstained Standard(12種類の精製タンパク質の混合物); レーン 4: 40 μg HeLa細胞抽出物; レーン 5: 20 μg Hela細胞抽出物; レーン 6: 5 μg BSA; レーン 7: 40 μg Jurkat細胞抽出物; レーン 8: 5 μg GST融合タンパク質; レーン 9: Novex Sharp
Unstained Protein Standard; レーン 10: 5 μg β-galactosidase
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/tricine
知ってよかった
20 プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
M
ini Gelタンクを使用して
得られた結果
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
21
Novex Tricine gel
おすすめの製品
質量分析のためのペプチドの分離と消化には、Novex Tricine gelとIn-Gel Tryptic Digestion Kitがおすすめです。
図15. Novex Tricine gelの移動度チャート 最大の解像度を得るためには、網掛けのエリアの条件でタンパク質バンドの泳動を行わなければなりません。
ご存知でしたか ? バンドの分離が悪い原因がいつでもサンプル調製だけにある訳ではありません。中性 pH
のゲルケミストリを使用することでタンパク質の分解を最小に抑えることが可能です。
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
発注に関する情報は88ページをご覧ください。プロトコルのクイックリファレンスは81ページをご覧ください。
Novex IEF gel
等電点測定のためのプレキャストゲル
等電点フォーカシング(IEF)は、タンパク質の等電点(pI)に基づいた電気泳動テクニックの1つです。pIとはタンパク質の正味の電荷が無くなり、電場による移動が無くなるpHのことです。Invitrogen™ Novex™ IEF gelではpHのグラジエントを効果的に形成することで、タンパク質をそれぞれの持つ固有のpIに応じて分離します(図16
および17)。これらのゲルでは、pIの測定、あるいは脱アミノ化やリン酸化、グリコシル化などのタンパク質のマイナーな修飾の検出、標準的なSDS-PAGEゲルでは分離不可能な同じサイズの別のタンパク質の分離などに利用することができます。
当社の提供する便利で最適化済のバッファーや可溶化剤、分子量マーカーを使用することにより、Novex IEF gelは以下のような特長を示します:
• 正確なpI測定が可能です
• クリアでシャープなバンドによりタンパク質の修飾が容易に判別できます
• より高い分解能のおかげで、2次元電気泳動でのSDS-
PAGEとの組み合わせにより、サイズのわずかな差異もわかります
仕様
• 保管可能期間 : 2ヶ月
• 平均泳動時間 : 2.5時間
• 分離分子量範囲 :
– pH 3–10ゲル : pIパフォーマンス範囲は 3.5–8
– pH 3–7ゲル : pIパフォーマンス範囲は 3.0–7.0
• ポリアクリルアミド濃度 : 固定 5%
• ゲルサイズ : 8 x 8 cm (厚さ 1 mm)
• 10ウェル当たりの最大サンプル容量 : 20 μL
図16. Novex IEF gel電気泳動 Mini
Gelタンクを用い、IEF Marker 3–10
の2倍希釈系列をゲルの左右に泳動しました。I E F
Marker 3–10は、一定範囲の様々な等電点をもつ以下のタンパク質からなります; レクチン (pI = 7.8, 8.0, 8.3)、ウマ筋肉ミオグロビン(pI = 6.9および7.4)、ウシ赤血球カルボニックアンヒドラーゼ(pI = 6.0)、牛乳β-ラクトグロブリン(pI = 5.2 および5.3)、ダイズトリプシンインヒビター(pI = 4.5)、およびグルコースオキシダーゼ(pI = 4.2)。電気泳動後、ゲルを固定し、Coomassie R-250色素で染色しました。ゲルの画像化はフラットベッドスキャナーで行いました。ロードしたIEFマーカー3-10の容量は以下のとおりです: レーン1、6: 20 μL; レーン 2、7: 10 μL; レーン3、8: 5 μL; レーン4、9: 2.5 μL; レーン 5、10: ブランク
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/ief
4.5
6.0
7.4
8.0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10pl
22 プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
M
ini Gelタンクを使用して
得られた結果
図17. Novex IEF markerを使用した場合のNovix IEF gelの移動度チャート マーカータンパク質は以下のとおりです。
1: アミログルコシダーゼ(Aspergillus niger)、pI = 3.5; 2: グルコースオキシダーゼ(Aspergillus
niger)、pI = 4.2; 3: トリプシンインヒビター(ダイズ)、pI = 4.5; 4a、4c: β-ラクトグロブリン(牛乳)、pI = 5.2、5.3、5: カルボニックアンヒドラーゼ(ウシ赤血球)、pI = 6.0; 6a、6c: ミオグロビン (ウマ筋肉)、pI = 6.9、7.4; 7a、7m、7c: レクチン(Lens culinaris)、pI = 7.8、8.0、8.3; 8: リボヌクレアーゼA (ウシ膵臓)、pI = 9.5; 9: シトクロームc(ウマ心臓)、pI = 10.7.
プレキャストバーティカルゲル
(スラブ)による分離カソード –
アノード +
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
23
Novex IEF gel
おすすめの製品
Novex IEF buffer kits-最適化されたカソードバッファー、アノードバッファー、サンプルバッファーがセットになっています。結果の変動を減らし一貫性のある結果を得ることができます。
IEF Marker 3–10-そのまま使用でき、正確な結果を得ることができます。
Invitrogen™ ZOOM™ IEF Fractionator Combo Kit-サンプルを等電点で分離することで、含量の低いタンパク質を濃縮するためのシステムです。検出時のダイナミックレンジを広げます。
ご存知でしたか ? pHグラジエントに電場をかけて両性タンパク質を分離する理論は、Harry Svensson-Rilbeと彼の学生である Olof Ves-terbergが、1960年代に最初に記載しました。
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
発注に関する情報は88ページをご覧ください。プロトコルのクイックリファレンスは82ページをご覧ください。
Novex Zymogram gel
簡単にゲル内プロテアーゼ解析を
Invitrogen™ Novex™ Zymogram gelはプロテアーゼの検出や特性調査に適したツールとなります。このゲルはカゼインもしくはゼラチンを基質として利用しています。カゼインとゼラチンはプロテアーゼ活性を確認する際に最もよく利用される基質です。Novex Zymogram gel
は、マトリックスメタロプロテイナーゼやリパーゼ、その他のプロテアーゼなど、様々な酵素の活性を解析するために使用されます(図18)。利用可能なゲルタイプを表1
に示します。
Novex Zymogram gelはどのように働くか?
プロテアーゼサンプルを、非還元、非加熱条件のもと、SDS
バッファー中で変性させ、Novex Tris-Glycine SDSランニングバッファーを使用してNovex Zymogram gel中で泳動します。電気泳動後、非イオン性界面活性剤を含むInvitrogen™
Novex™ Zymogram™ renaturing buffer中でゲルをインキュベーションして酵素をリネイチャーします。次にゲルをInvitrogen™ Novex™ Zymogram™ developing buffer で平衡化して酵素活性に必要な二価の金属イオンを加え、ゲルの染色と脱染色を行います。プロテアーゼ活性の存在する領域ではプロテアーゼにより基質が分解され、濃い青のバックグラウンドに対してクリアなバンドが現れます。
仕様
• 保管可能期間 : 2ヶ月
• 平均泳動時間 : 90分
• 分離分子量範囲 : 10–220 kDa(図 19)
• ポリアクリルアミド濃度 : 固定 10%(ゼラチンゲル)、固定12% (カゼインゲル); グラジエント 4–16%(ブルーカゼインゲル)
• ゲルサイズ : 8 x 8 cm(厚さ 1 mm)
• ウェル当たりの最大サンプル容量 : 20 μL
図18. Novex Zymogramゲル電気泳動 Mini
Ge lタンクを用いて、タイプ I コラーゲナーゼをInvitrogen™ Novex™ 10% Zymogram(ゼラチン)タンパク質ゲルに流しました。ゲルをNovex Zymogram
renaturing bufferおよびNovex Zymogram developing
bufferで処理後、SimplyBlue SafeStainで染色しました。画像はフラットベッドスキャナーで取得しました。レーン3、7: 5 μL of
2.0 μU/mL タイプI コラーゲナーゼ; レーン1、4、5、10: 12 μL SeeBlue
Prestained Protein Standard
知ってよかった
表1. 利用できるNovex Zymogramゲル
Novex
Zymogram
gelatin gel
Novex
Zymogram
casein gel
Novex
Zymogram
blue casein
gel
ゲル組成 10% Tris-Glycineゲル
12% Tris-Glycineゲル
4–16% Tris-Glycineゲル
基質 0.1% ゼラチン 0.05% カゼイン 0.1% ゲルに含まれるカゼインおよび青色色素
感度 10–6 unitのコラーゲナーゼ
7 x 10–4 unitのトリプシン
1.5 x 10–3 unitのトリプシン
後染色が必要?
Yes Yes No
分離範囲 20–120 kDa 30–150 kDa 10–220 kDa
24
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/zymogram
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
M
ini Gelタンクを使用して
得られた結果
図19. Novex Zymogram gelの移動度チャート 番号の付いたバンドは以下の
プロテアーゼを示します: バンド1: コラーゲナーゼType I(140 kDa)
バンド2: サーモリシン(37 kDa)
バンド3: キモトリプシン(30 kDa)
バンド4: トリプシン(19 kDa)
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
25
Novex Zymogram gel
おすすめの製品
電気泳動後、Zymogram renaturing buffer中でゲルのインキュベーションを行って酵素をリネイチャーします。次にゲルを Zymogram developing buffer中で平衡化して酵素活性に必要な二価の金属イオンを添加します。
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
プロテアーゼ分析
10% ゲル(ゼラチン入)
12% gel(カゼイン入)
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
1
2
3
4
1
4
2
4
3
2
4
2
3
ゲル長
%
4̶16% gel(プレステインド カゼインブルー入)
発注に関する情報は88ページをご覧ください。
E-PAGE High-Throughput
Precast Gel System
多検体タンパク質の分離と分析に
Invitrogen™ E-PAGE™ High-Throughput Precast Gel
Systemは、迅速でバッファーが不要なシステムで、中スループットおよび高スループットのタンパク質分析に適しています。Invitrogen™ E-PAGE™ 48-wellおよび96-well
precast gelはバッファー入りのゲルマトリックスと、電解液の入ったUV透過性の使い捨てカセットから構成されています。それぞれのカセットにはバーコードが付加されており、市販のバーコードリーダーで読み取ってゲルを同定することができます。これらのゲルはマルチチャンネルピペッターや自動ローディングシステムを使用してサンプルをロードすることができます。E-PAGE System
にはまた、泳動を行うためのE-Base™組込みデバイスやロボットによるローディングのためのE-Holder™プラットフォーム、更に画像を整列して簡単に比較を行うためのE-Editor™ 2.0 Softwareが含まれています。
E-PAGE High-Throughput Precast Gel Systemを使用することには以下のメリットがあります:
• 簡単に使用できる-素早いセットアップが可能であり、約23
分以内にタンパク質の分離を行うことができます
• 迅速なローディング-マルチチャンネルピペッターとロボットを使用したローディングに対応しています
• 効率的なウェスタンブロッティングおよび染色-最適化されたプロトコルと試薬類が使用できます
E-PAGEゲルはどのように働くか?
E-PAGEゲルはInvitrogen™ E-Base electrophoresis device
を使用して泳動を行います。この装置にはパワーサプライが組み込まれているので直接コンセントに接続して使用できます。単一のE-PAGE gelにはInvitrogen™ Mother E-Base™
devicesを使用します。一方、複数ゲルを同時に泳動する場合には、Mother E-Base devicesに2つもしくはそれ以上のInvitrogen™ Daughter E-Base™ devicesを組み合わせて使用します。
仕様
• 保管可能期間 : 6ヶ月
• 平均泳動時間 : 14分
• 分離分子量範囲 : 10–200 kDa
• ポリアクリルアミド濃度 :
– E-PAGE ™ 48 gel: 固定 8%
– E-PAGE ™ 96 gel: 固定 6%
• ゲルサイズ : 13.5 x 10.8 cm (厚さ 3.7 mm)
• ウェル当たりの最大サンプル容量 :
– E-PAGE 48 gel: 20 μL
– E-PAGE ™ 96 gel: fi xed 6%
図20. E-PAGE gelのローディングおよび泳動 (A)マルチチャンネルピペッターを用いたE-PAGE 48 gelのローディング(B)マルチチャンネルピペッターを用いたE- PAG E 9 6 g e lのローディング(C)Mother E-Base deviceとDaughter deviceの組み合わせ
A B
C
Mother E-Base
Daughter E-Base
E-PAGE 96 gel
知ってよかった
26
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/epage
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
図21. E-PAGEゲル移動度チャート Invitrogen™
E-PAGE™ MagicMark™ Unstained Protein
Standardの泳動パターンを示します。
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
27
E-PAGE gel
おすすめの製品
E-PAGE™ SeeBlue™ Prestained Protein Standard、もしくはE-PAGE MagicMark Unstained Protein Standardは、特にE-PAGEゲルで使用するためにデザインされています。
タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
ご存知でしたか ? E- B a s e d ev i c e は、T h e
Society for Biomolecular
Screening (SBS、生物分子スクリーニング学会)の標準プレートのサイズ規格に適合しており、リキッドハンドリング用ロボットの架台にも容易にマウントすることができます。
120 kDa
100 kDa
80 kDa
60 kDa
50 kDa
40 kDa
30 kDa
20 kDa
220 kDa
50%
10%
20%
30%
40%
60%
70%
80%
90%
0%
100%
0%
100%
75%
50%
25%
E-PAGE 48 8% Gel
E-PAGE 96 6% Gel
60 kDa
40 kDa
20 kDa
220 kDa
120 kDa
発注に関する情報は88-89ページをご覧ください。
28
サンプル調製キット分析のためサンプルをゲルにロードする以前に、
サンプルは正しく調製されていなければなりませ
ん。使用するゲルのタイプによりますが、この調
製には、タンパク質を変性したり、ジスルフィド結
合を還元したり、イオン強度を調節したり、邪魔
になる夾雑物質を除去するステップなどが含まれ
ます。サンプル調製の一般的なガイドラインを以
下に示します。
サンプル調製の一般的ガイドライン:
サンプルを適切なサンプルバッファーに溶解し最終濃度が1Xになるようにします。推奨されるサンプルバッファーを29ページに挙げます。
還元サンプルと非還元サンプルの泳動:最適な結果を得るためには、同じゲルで還元サンプルと非還元サンプルを泳動することはおすすめしません。もし、両者を同じゲルで泳動する場合には、還元サンプルと非還元サンプルを隣り合うレーンで流さないようにします。還元剤が非還元サンプルのごく近傍に存在する場合には、キャリーオーバー効果により非還元サンプルに影響を与える可能性があります。
サンプルの加熱:サンプルをSDSを含むバッファー中で100ºCで加熱するとタンパク質分解が起こります(Kubo, 1995)。変性電気泳動のためのサンプルを加熱する場合には(還元条件もしくは非還元条件のどちらでも)、最適な結果を得るために85ºCで2–5
分の加熱を行うことをおすすめします。非変性(Native)電気泳動もしくはNovex Zymogram Gelsのサンプルは加熱しないでください。
サンプルの高い塩濃度:高い塩濃度では電気の導電率が高まるため、タンパク質の移動度に影響を与えたり、隣のレーンに通常の塩濃度のサンプルがある場合にはゲルアーティファクトの原因となったりします。このような場合には、電気泳動に先立って透析を行ったり、沈殿させたりした後サンプルを低塩濃度のバッファーに再懸濁してください。
サンプル中のグアニジン塩酸塩:グアニジン塩酸で可溶化したサンプルは高いイオン強度を持ち、高塩濃度の場合と同様に高い導電率を生じます。さらに、グアニジンはSDS存在下で沈殿を生じるため、様々タイプのゲルアーティファクトが発生します。可能なら、透析により電気泳動の前に可溶化剤を変えてください。
細胞抽出物細胞抽出物を電気泳動する場合には以下を考慮してください:
• 細胞抽出物中のゲノム DNAはサンプルに粘性を与え、タンパク質の移動パターンと分解能に影響を与えます。サンプルロードの前にシェアリングによってゲノム DNAを切断し粘度を下げてください。
• 細胞抽出物には可溶性画分と不溶性画分が含まれます。それぞれの画分のサイズは分析するサンプルのタイプにより異なります。不溶性画分の性質によってはタンパク質の泳動パターンおよび分解能を変化させる可能性があります。このような場合には、遠心分離により2つの画分を分離して別々のレーンで泳動してください。
• もし、放射性免疫沈殿アッセイ(RIPA)バッファーを細胞の溶解に使用する場合には、バッファー中に存在するTriton ™ X-100
の影響で、その後のタンパク質ブロッティングのステップで40 kDa未満のタンパク質のトランスファーが阻害される可能性があります。
SDS-PAGEのためのタンパク質クリーンナップと濃縮を迅速に行いたい場合には、Thermo Scientifi c Pierce SDS-PAGE Sample
Prep Kitの使用を推奨します。このキットは、ゲル中やウェスタンブロットで、タンパク質のバンドがスメアになったり波打ったりする原因となるグアニジン塩酸やイオン性界面活性剤を除去します。
サンプル調製
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
29タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
Pierce SDS-PAGE
Sample Prep Kit
SDS-PAGEのためのタンパク質の迅速クリンナップおよび濃縮
Thermo Scientifi c™ Pierce™ SDS-PAGE Sample Prep
Kitを使用すれば、タンパク質サンプルから阻害物質を除去することができ、所要時間はたった10分です。これは透析や限外ろ過よりもずっと高速、かつタンパク質の回収率も優れており、サンプル濃縮も同時に行われます。
Pierce SDS-PAGE Sample Prep Kitの使用には以下のメリットがあります:
• 色素や還元剤、界面活性剤、糖、グリセロール、グアニジン、尿素、硫酸アンモニウムなど、これらの物質が原因となるアーティファクトを排除し、SDS-PAGEにおいて再現性の高い結果を得ることができます(図22)。
• Thermo Scientifi c™ Pierce™ BCA Assayと互換性があります-処理後のサンプルの定量が可能です
• タンパク質の薄い溶液を濃縮できます-SDS-PAGE分析用のタンパク質サンプルを20分以内に8倍に濃縮します(図22)
• 迅速で簡単に使用でき最大70 μgのタンパク質に対応します-新フォーマットのスピンカップを使用しており、以前のタイプに比べるとより多くのタンパク質を処理できます
How does it work?
Pierce SDS-PAGE Sample Prep Kit のレジンは、珪藻土を使ったユニークな樹脂を採用しており、DMSO中のタンパク質と結合します。操作は70 μg のタンパク質を含む2–300 μLのサンプルと、20 μLのPierce™ SDS Protein Binding ResinおよびDMSOを混合するだけです。タンパク質がレジンに結合した後に未結合の汚染物質を洗い流します。最後に50 μLの溶出バッファーでサンプルを溶出します。あとは回収したタンパク質サンプルを、付属するサンプルローディングバッファーと混ぜてゲルにロードするだけです。
図22. 界面活性剤によるバンドに乱れを最小に ラットC6細胞を溶解し、Thermo Scientific™ MemPER™ Eukaryotic Membrane Protein
Extraction Reagent Kitを用いて単離した膜タンパク画分および親水性の細胞画分を、Pierce SDS-PAGE Sample Prep Kitで処理したものと処理していないものに分けて4–20%グラジエントゲルを使ったSDS-PAGE
で分離しました。次にチトクロームオキシダーゼサブユニット4(COX4)に対する抗体とThermo Scientif ic™ SuperSignal™ West Femto
chemiluminescent substrate Kitを使用してウェスタンブロット分析を行ったところ、未処理のサンプルと比較して低分子量タンパク質でよりまっすぐなバンドが得られ、分解能も改善しました。S = 可溶性画分 (親水性) M = 膜画分
図23. Pierce SDS-PAGE Sample Prep Kitの使用により一貫性のあるタンパク質の回収を実現 様々な分子量(30、44、80、86、および 1 2 0
kDa)の精製タンパク質(60 μg)とバクテリア溶解液をこのキットで処理しました。タンパク質濃度はPierce BCA Protein Assay Kitを用いて測定し、タンパク質としての回収率を示しました。
表2. 干渉化合物が効果的に除去されます
知ってよかった
処理していないものPierce SDS-PAGEサンプルプレップキットで処理したもの
SM SM SM SM
タンパク質回収率
%
オブアルブミン トランスフェリン ユビキチン チトクロームc バクテリア溶解液
88%
75%
85%77% 77% 74%
カルボニックアンヒドラーゼ
100
80
60
40
20
0
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/PAGEsampleprep
干渉試薬 タンパク質回収率(20 μg BSA)
コントロール (水) 75%
0.5 M塩化ナトリウム 80%
2 M 硫酸アンモニウム 76%
20% SDS 75%
10% Triton™ 界面活性剤 75%
6 M 尿素:DMSO (比率1:3) 75%
1 M 塩化ナトリウム 75%
6 M 尿素 74%
10% CHAPS 80%
25% グリセロール 71%
10% OTG 71%
2 M グアニジン塩酸 70%
40% ショ糖 70%
発注に関する情報は88-89ページをご覧ください。
30
バッファーの選択バッファーおよび試薬類PAGE分析用に調製したタンパク質サンプルは、
サンプルバッファーと共に加熱します。その際、
還元剤を加える場合と加えない場合があります。
タンパク質サンプルをサンプルバッファーと混合
し 2-10分間加熱した後、ゲルのウェルにアプラ
イする前に室温まで冷却します。ローディングバッ
ファーにはグリセロールも含まれており、これは
水よりも重いため、ゲルに添加された際にはバッ
ファーで満たされたウェルの底に沈むことになり
ます。一般的には、サンプルバッファーにマイナス
荷電の低分子の色素を添加しています。電気泳
動中にこの色素はバッファーフロントに来るので泳
動の進行状況を確認することができます。サンプ
ルローディングバッファーに添加する最も一般的な
トラッキング色素はブロモフェノールブルーです。
当社は、プレミックスの信頼できる SDS-PAGE
バッファーおよびサンプルバッファー、泳動バッ
ファー、還元試薬、抗酸化剤などの試薬類を提供
しています。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/electrophoresisbuffers
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
推奨されるSDS-PAGEバッファーおよび試薬類
ゲルタイプ当該ゲルに最適化されたサンプルバッファー
その他の使用可能なサンプルバッファー
当該ゲルに最適化された泳動バッファー
Bolt Bis-TrisPlus gel
• Bolt™ Sample Reducing Agent(10X)
• Bolt™ LDS Sample Buffer (4X)(非還元性)
• Bolt Antioxidant
• Pierce™ LDS Sample Buffer(4X)室温保存用
• Pierce™ Lane Marker Non-Reducing Sample Buffer(5X)-室温保存用できるだけサンプルを希釈したくない場合やニトロセルロースメンブレンにトランスファーできるマーカー色素が必要な場合に
• Pierce™ Lane Marker Non-Reducing Sample Buffer(5X)̶ できるだけサンプルを希釈したくない場合やニトロセルロースメンブレンにトランスファーできるマーカー色素が必要な場合に
• Bolt™ MES SDS Running Buffer(20X)
• Bolt™ MOPS SDS Running Buffer(20X)
MES vs. MOPS 泳動バッファー:• 低分子量タンパク質を分離したい場合にはMES SDS泳動バッファーを使用します。
• 中程度の分子量のタンパク質を分離したい場合にはMOPS 泳動バッファーを使用します。
MESはMOPSよりも低いpKaを持ち、MES泳動バッファーで泳動すると、MOPS SDSよりも短時間で泳動することができます。これら2種類のバッファーにおけるイオンの移動度の違いがスタッキングに影響し、分離可能なタンパク質の分子量範囲の違いにつながります。
NuPAGEBis-Tris gel
• NuPAGE™ Sample Reducing Agent (10X)
• NuPAGE Antioxidant• NuPAGE™ LDS Sample
Buffer(4X)(非還元性)
• NuPAGE™ MES SDS Running Buffer(20X)
• NuPAGE™ MOPS SDS Running Buffer(20X)
NuPAGETris-Acetate gel
• Novex Tris-Glycine SDS Sample Buffer(2X)
• NuPAGE Sample Reducing Agent (10X)
• Novex Tris-Glycine Native Sample Buffer(2X)
• NuPAGE™ Tris-Acetate SDS Running Buffer (20X)
• Novex Tris-Glycine NativeRunning Buffer (10X)
Novex WedgeWell Tris-Glycine gel
• Novex Tris-Glycine SDS Sample Buffer(2X)
• NuPAGE Sample Reducing Agent
• Novex Tris-Glycine Native Sample Buffer (2X)
• Novex Tris-Glycine SDS Running Buffer(10X)
• Novex Tris-Glycine Native Running Buffer(10X)
• Pierce™ Tris-Glycine SDS Buffer (10X)
• BupH™ Tris-Glycine-SDS Buffer Pack
Novex Tricine gel • Novex™ Tricine SDS Sample Buffer(2X)
• Novex Tricine SDS Running Buffer(10X)
NativePAGE gel • NativePAGE™ Sample Buffer(4X)
• NativePAGE™ 5% G-250 Sample Additive
• NativePAGE™ Running Buffer(20X)
• NativePAGE™ Cathode Buffer Additive(20X)
Novex IEF gel • Novex™ IEF Sample Buffer、pH 3–10(2X)
• Novex™ IEF Sample Buffer、pH 3–7(2X)
• Novex™ IEF Anode Buffer(50X)
• Novex™ IEF Cathode Buffer、pH 3–10(10X)
• Novex™ IEF Cathode Buffer、pH 3–7(10X)
Novex Zymogram gel*
• Novex Tris-Glycine SDS Sample Buffer(2X)
• Novex Tris-Glycine SDS Running Buffer (10X)
* Novex Zymogram gelの可視化には、Novex Zymogram developing buffer(10X)およびNovex
Zymogram renaturing buffer(10X)が利用可能です。
31タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
還元試薬:還元ゲル電気泳動のサンプルを調製する場合には、以下の還元試薬のいずれかを使用します:
• Bolts Sample Reducing Agent
• NuPAGE Sample Reducing
Agent
• ジチオトレイトール(DTT)、最終濃度 50 mM
• β-メルカプトエタノール(β-
ME)、最終濃度2.5%
• t r i s( 2 - c a r b o x y e t h y l)phosphine (TCEP)、最終濃度50 mM
還元剤はサンプルをゲルにロードする1時間前以降に添加してください。凍結する場合でも、還元済みサンプルを長時間保存することは避けてください。保存中にサンプルの再酸化が起こり再現性のない結果につながります。
発注に関する情報は88-89ページをご覧ください。
NuPAGE buffer 組成
バッファー 保管方法 組成 濃度 (1X)
NuPAGE LDS Sample Buffer +4˚–25˚C
Glycerol
Tris base
Tris HCl
LDS
EDTA
SERVA™ Blue G-250
Phenol Red
0%
141 mM
106 mM
2%
0.51 mM
0.22 mM
0.175 mM
(pH 8.5)
NuPAGE MOPS SDS Running Buffer* +4˚–25˚C
MOPS
Tris base
SDS
EDTA
50 mM
50 mM
0.1%
1 mM
(pH 7.7)
NuPAGE MES SDS Running Buffer* +4˚–25˚C
MES
Tris base
SDS
EDTA
50 mM
50 mM
0.1%
1 mM
(pH 7.3)
NuPAGE™ Transfer Buffer +4˚–25˚C
Bicine
Bis-Tris (free base)
EDTA
Chlorobutanol
25 mM
25 mM
1.0 mM
0.05 mM
(pH 7.2)
NuPAGE Tris-Acetate SDS Running Buffer +4˚–25˚C
Tris base
Tricine
SDS
50 mM
50 mM
0.1%
(pH 8.24)
* プレミックスバッファー(製品番号NP0001およびNP0002)も安定性を増すため、微量のNuPAGE Antioxidant(製品番号NP0005)を含んでいます。これらに専用のプロトコルでも追加でアンチオキシダントの添加が必要です。
32
バッファー組成
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
Tris-glycine buffer 組成
バッファー 保管方法 組成 濃度 (1X)
Tris-Glycine SDS Sample Buffer +4˚C
Tris HCl*
Glycerol
SDS
Bromophenol Blue
Deionized water
63 mM
10%
2%
0.0025%
—
(pH 6.8)
Tris-Glycine Native Sample Buffer +4˚C
Tris HCl*
Glycerol
Bromophenol Blue
Deionized water
100 mM
10%
0.0025%
—
(pH 8.6)
Tris-Glycine SDS Running Buffer Room
temperature Tris base
Glycine
SDS
Deionized water
25 mM
192 mM
0.1%
—
(pH 8.3)
Tris-Glycine Native Running Buffer Room
temperature Tris base
Glycine
Deionized water
25 mM
192 mM
—
(pH 8.3)
Tris-Glycine Transfer Buffer Room
temperature Tris base
Glycine
Deionized water
12 mM
96 mM
—
(pH 8.3)
* Tris HCl溶液はTris塩基を使用し、6 N HClでpHを調整して作成します。
33タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
発注に関する情報は88-89ページをご覧ください。
Tricine buffer 組成
バッファー 保管方法 組成 濃度 (1X)
Tricine SDS Sample Buffer +4˚C
Tris HCl*
Glycerol
SDS
Coomassie Blue G
Phenol Red
Deionized water
450 mM
12%
4%
0.0075%
0.0025%
–
(pH 8.45)
Tricine SDS Running Buffer Room
temperature Tris base
Tricine
SDS
Deionized water
100 mM
100 mM
0.1%
–
(pH 8.3)
* Tris HCl溶液はTris塩基を使用し、6 N HClでpHを調整して作成します。
Zymogram buffer 組成
バッファー 保管方法 組成 濃度 (1X)
Zymogram
Renaturing Buffer
Room
temperature Triton™ X-100
Deionized water
2.7% (w/v) in H2O
Zymogram
Developing Buffer
Room
temperature Tris HCI*
NaCl
CaCl2•2 H2O
Brij™ 35
Deionized water
50 mM
200 mM
5 mM
0.006% (w/v)
_
(pH 7.6)
* Tris HCl溶液はTris塩基を使用し、6 N HClでpHを調整して作成します。
34
バッファー組成
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
IEF buffer 組成
バッファー 保管方法 組成 濃度 (1X)
IEF Sample Buffer pH 3-7 +4˚C
Lysine (free base)
Glycerol
Deionized water
40 mM
15%
—
IEF Sample Buffer pH 3-10 +4˚C
Arginine (free base)
Lysine (free base)
Glycerol
Deionized water
20 mM
20 mM
15%
—
IEF Cathode Buffer pH 3-7
(upper buffer chamber)
+4˚C
Lysine (free base)
Deionized water
40 mM
—
IEF Cathode Buffer pH 3-10
(upper buffer chamber)
+4˚C
Arginine (free base)
Lysine (free base)
Deionized water
20 mM
20 mM
—
(pH 10.1)
IEF Anode Buffer (for both pH ranges)
(lower buffer chamber)
Room
temperature Phosphoric acid 85%
Deionized water
7 mM
—
(pH 2.4)
Urea-Thiourea-CHAPS
(rehydration buffer for IPG strips)
–20˚C
Deionized urea
Deionized thiourea
CHAPS
Ampholytes*
Bromophenol Blue
Ultrapure water
DTT
7 M
2 M
2–4%
0.2–2.0%
0.002%
—
20 mM
* ZOOM™ Strip pH 9-12に対しては、ampholyteの代わりに1% ZOOM™ Focusing Buffer pH 7-12を使用します。
35タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
36 プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
タンパク質ラダーとスタンダード
サンプル中のタンパク質の相対分子量(サイズ)
を評価するためには、分子量が既知の複数タンパ
ク質を含む混合物を、テストサンプルのレーンと
並べて電気泳動を行います。これらのタンパク質
混合物は、一番外側のレーンに流す場合が多いで
す。より多くのウェルをテストサンプル用に残す
ために、これらのタンパク質混合物はゲルの外側
のレーンに流す場合が多いのですが、ウェルがた
くさんある大きなゲルを使用する場合には中央部
のウェルに流すことも有効です。そのような既知
タンパク質のセットのことをタンパク質分子量マー
カー、あるいはタンパク質ラダーと呼びます。泳
動時に用いるタンパク質ラダーは、調べたいタン
パク質の分子量範囲をカバーするものを選ぶのが
重要です。ゲル上でのそれぞれのマーカータンパク
質の移動距離の違いから標準曲線を作成すること
ができます。未知のタンパク質が同じゲルを移動
した距離を測定後、作成した標準曲線からその未
知タンパク質の分子量をグラフィカルに求めるこ
とができます。
ラベルが付加されたものや予め着色されたプレス
テインドのもの、未着色のものなど、検出モード
や下流のアプリケーションが異なる数種類のすぐ
に使用可能なタンパク質分子量(MW)マーカー
が利用可能です。当社は SDS-PAGEや native
PAGEの両方に適したラダーを提供しています。
スタンダードの選択
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
37タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
未着色タンパク質ラダー
ローレンジ PageRuler Unstained Low Range Protein Ladder
ブロードレンジ PageRuler Unstained Protein Ladder
ハイレンジ NativeMark Unstained Protein Standard
以下の場合におすすめです:• ターゲットタンパク質の正確な分子量測定
着色済タンパク質ラダー
ローレンジ PageRuler Prestained Protein Ladder
ブロードレンジ PageRuler Plus Prestained Protein Ladder Spectra™ Multicolor Broad Range Protein Ladder
ハイレンジ HiMark Prestained Protein Standard Spectra Multicolor High Range Protein Ladder
以下の場合におすすめです:• 分子量の概算を行う場合•電気泳動の進行状況のモニタリング•ウェスタンブロッティングのステップで、 メンブレンへのタンパク質のトランスファー効率を見積もる場合
その他
ウェスタン MagicMark XP Western Protein Standard
特殊用途 PageRuler Prestained NIR Protein Ladder Bench BenchMark Protein Standard BenchMark His-tagged Protein Standard IEF Marker 3-10
そのまま使用可能な着色済および未着色のタンパク質ラダーは、ロット間で非常に優れた一貫性を示します。
当社は幅広い着色済みあるいは無着色のタンパク質ラダーを提供しています。いずれもそのまま使用可能なフォーマットで、ゲル電気泳動やウェスタンブロッティングにおいてタンパク質解析を容易にするのに役立ちます(表3)。これらのタンパク質ラダーはすべて以下の特長を持ちます:
• パフォーマンス-シャープなタンパク質バンドと常に一定の泳動パターンを示すので、容易な分子量測定を実現します
• 利便性-タンパク質ラダーはそのままロードでき加熱は不要
です
• 信頼性-ロット間での一貫性と再現性が際立っています
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/proteinstandards
38
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
表3. タンパク質スタンダード選択ガイド
カテゴリー 製品名 分子量範囲 バンドの数 リファレンスバンドタンパク質MW
測定タンパク質バンドの可視化
無着色ラダーおよびスタンダード無着色スタンダード PageRuler Unstained Low
Range Protein Ladder3.4–100 kDa 8 25 kDa 最適 NA
PageRuler Unstained Protein Ladder
10–200 kDa 14 50 kDa 良好 NA
NativeMark Unstained Protein Standard
20–1,200 kDa 8 Native電気泳動に最適 NA
着色タンパク質ラダー着色タンパク質スタンダード
PageRuler Prestained Protein Ladder
10–180 kDa 10 グリーン10 kDa; オレンジ70 kDa
良好 Good
PageRuler Plus Prestained Protein Ladder
10–250 kDa 9 グリーン10 kDa;オレンジ25および70 kDa
良好 Good
HiMark Prestained Protein Standard
30–460 kDa 9 高分子量タンパク質に最適
Good
Spectra Multicolor Broad Range Protein Ladder
10–260 kDa 10 グリーン10および50 kDa;オレンジ40、70、260 kDa; ピンク140 kDa
良好 Best
Spectra Multicolor High Range Protein Ladder
40–300 kDa 8 グリーン50 kDa; オレンジ70および300 kDa
良好 Best
その他のラダーおよびスタンダード
IEF IEF Marker 3-10 pI 3.5–10.7 13 pIの見積もりに最適 NA
化学発光スタンダード MagicMark XP Western Protein Standard
20–220 kDa 9 良好 NA
近赤外 (NIR)スタンダード
PageRuler Prestained NIR Protein Ladder
11–250 kDa 10 55 kDa 良好 NA
蛍光スタンダード BenchMark Fluorescent Protein Standard
11–155 kDa 7 良好 NA
His-tag スタンダード BenchMark His-tagged Protein Standard
10–160 kDa 10 最適 NA
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/proteinstandards
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
39タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
電気泳動のモニタリングCoomassie 色素、 銀染色もしくは蛍光染色
タンパク質トランスファーのモニタリング
化学発光によるバンドの可視化
NA Best NA Good
NA Good NA Good
NA Best NA Good
Good NA Good Good
Good NA Good NA
Good NA 高分子量タンパク質に最適 NA
Best NA Best NA
Best NA Best NA
NA Good NA NA
NA Good NA Best
NA NA NA NA
NA NA NA Good
NA Good NA Anti-His抗体の検出で良好な結果
40
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
PageRuler Unstained Low
Range Protein Ladder
シャープなバンドによる低分子量タンパク質のための正確な分子量の見積りを実現
Thermo Scientific™ PageRuler™ Unstained Low
Range Protein Ladder は、8種類のタンパク質とペプチドの混合物です。SDS-PAGEでの分析ではっきり同定できるシャープなバンドに分離し、サイズスタンダードとして利用します。これらのタンパク質は内部にStrep-
tag™ II配列を含み(5および3.4 kDaのペプチドを除きます)、Strep-Tactin™コンジュゲートを用いてウェスタンブロットでの検出が可能です。
• 広い分子量範囲-8種類のタンパク質とペプチドが3.4kDa
から100 kDaの分子量をカバーします。25 kDaのバンドは他のバンドより濃いので容易に目安となります
• 様々な染色に対応-Ponceau S色素やCoomassie色素、ニトロセルロースメンブレン用Thermo Scientifi c™ Pierce™
Reversible Protein Stain Kitやその他のタンパク質染色が使用できます
PageRuler Unstained Low Range Protein LadderNuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびMES SDS
buffer
仕様
• 保存用バッファー: Tris-H3PO4、EDTA、SDS、DTT、アジ化ナトリウム、ブロもフェノールブルーおよびグリセロール
• 保存: –20ºC
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
PageRuler Unstained Protein LadderはTris-Glycine gelやBis-Tris gelもしくはTris-Acetate gelにおすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/unstainedstandards
無着色ラダーおよびスタンダード
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
41タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
PageRuler Unstained
Protein Ladder
シャープなバンドにより幅広いタンパク質の正確な分子量の見積もりを実現
Thermo Scientific™ PageRuler™ Unstained Protein
Ladderは高度に精製された無着色の14種類の組換えタンパク質の混合物で、SDS-PAGEおよびウェスタンブロッティングにおけるサイズスタンダードとして使用します。ラダーの各タンパク質には内部にStrep-tag II
sequenceが含まれており、Strep-Tactin conjugateを用いてウェスタンブロットでの直接的な検出が可能です。
• 広い分子量範囲-10-200 kDaの非常に正確なサイズの高度
に生成された14種類のタンパク質が含まれています。またラダーには50 kDaのリファレンスバンドが含まれており、より濃いバンドとなります。
• 様々な染色に対応-Coomassie色素やニトロセルロースメンブレン用Pierce Reversibleタンパク質染色キット、銀染色、ウェスタンブロッティングなどが利用できます。
PageRuler Unstained Protein Ladder NuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびMES SDS buffer
仕様
• 保存用バッファー: Tris-H3PO4、EDTA、SDS、DTT、アジ化ナトリウム、ブロモフェノールブルー、グリセロール
• 保存: –20ºC
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
PageRulerアンステインドタンパク質ラダーはTris-Glycine gel、Bis-Tris gel、Tris-Acetate gelでの使用におすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/unstainedstandards
42
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
NativeMark Unstained
Protein Standard
native電気泳動での便利な分子量の見積もり
Inv i trogen™ Nat iveMark™ Unsta ined Prote in
Standard はnativeゲル電気泳動における分子量の見積もりのためにデザインされています。
• 広い分子量範囲-幅広い高分子量タンパク質が含まれ、20–1,200 kDaの範囲の8つのタンパク質バンドが見えます。
• 様々な染色に対応-電気泳動後は、Coomassie染色、銀染色、あるいは蛍光染色などが、またウェスタントランスファー後にはPonceau S、Coomassie染色、その他のメンブレン染色が使用可能です。
NativeMark Unstained Protein Standard NativePAGE Bis-Tris gel
4–16%
1,236
1,048
720
480
242
146
66
20
kDa
1,2361,048
720
480
242
146
66
20
3–12%
kDa
仕様
• 保存用バッファー: Bis/Tris-HCl(pH 7.0)、NaCl、グリセロール、Ponceau S
• 保存: –20ºC
• 安定性: 6ヶ月
おすすめの製品
NativeMark Unstained Protein Standardは、NativePAGE Bis-Tris gel、Novex Tris-Glycine gel、NuPAGE Tris-Acetate gelでの使用におすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/unstainedstandards
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
43タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
PageRuler Prestained
Protein Ladder
クリアなバンドで低分子量タンパク質の容易な分子量測定を可能にします
Thermo Scientific™ PageRuler™ Prestained Protein
Ladderは、青、オレンジ、グリーンで染色された10種類のタンパク質の混合物で、SDS-PAGEやウェスタンブロッティングでのサイズスタンダードとして利用します。染色されたタンパク質の移動度はSDS-PAGEで使用するバッファー系により変化する可能性がありますが、同じ系を用いた未染色スタンダードに対してキャリブレーションを実施しておけば、大まかな分子量の見積りに使用することができます。
• 幅広い分子量-10-180 kDaの10種類のタンパク質を含みます。70 kDaと10 kDaのタンパク質はリファレンスとしてそれぞれオレンジとグリーンの色素で染色されています
• 様々な染色に対応-Coomassie色素による染色やウェスタンブロッティングに対応しています
PageRuler Prestained Protein Ladder NuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよび MES SDS buffer
仕様
• 保存用: Tris-H3PO4、EDTA、SDS、DTT、アジ化ナトリウム、ブロモフェノールブルー、グリセロール
• 保存: –20ºC
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
PageRuler Prestained Protein Ladder はTris-glycine gel, Bis-Tris gel、Tris-acetate gelでの使用におすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/prestainedstandards
着色ラダー
44
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
PageRuler Plus Prestained
Protein Ladder
広い範囲のタンパク質の分子量測定を容易にするクリアなバンド
Thermo Scientific™ PageRuler™ Plus Prestained
Protein Ladderは青、オレンジ、グリーンに染められた9種類のタンパク質の混合物であり、SDS-PAGEやウェスタンブロッティングでサイズスタンダードとして使用します。染色されたタンパク質の移動度はSDS-PAGE
バッファー系により異なる可能性がありますが、同じバッファー系を使用して未染色のスタンダードを用いてキャリブレーションを行っておけば、分子量の概算値を求める実験に使用することができます。
• 広い分子量範囲をカバー-オレンジ色の70 kDaおよび25
kDaの染色リファレンスタンパク質と、10 kDaのグリーンのリファレンスタンパク質など、10 kDaから250 kDaの範囲の9種類のタンパク質が含まれています
• 様々な実験に-Coomassie色素染色やウェスタンブロッティングとの互換性があります
PageRuler Plus Prestained Protein LadderNuPAGE 4–12% Bis-Tris gel with MES SDS buffer
仕様
• 保存用バッファー: Tris-H3PO4、EDTA、SDS、DTT、アジ化ナトリウム、ブロモフェノールブルー、グリセロール
• 保管: –20°C
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
PageRuler Plus Prestained Protein Ladder はTris-glycine gel、Bis-Tris gel、Tris-acetate gelにおすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/prestainedstandards
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
45タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
HiMark Prestained
Protein Standard
高分子量タンパク質での最高の分析を可能に
Invitrogen™ HiMark™ Prestained Protein Standardは、高分子量タンパク質のNuPAGE Tris-acetate gelを用いた分析のためにデザインされています。
• 広い分子量範囲をカバー-広い分子量範囲の高分子量タンパク質を含み、30–460 kDaの9つのバンドが現れます
• 様々な実験に-電気泳動中のバンドの移動を簡単に確認することができ、また、ウェスタンのトランスファーの効率を素早く見積もることができます
HiMark Prestained Protein StandardNuPAGE 3–8% Tris-acetate SDS buffer
kDa
460
268238
171
117
71
55
41
31
仕様
• 保存用バッファー: Tris-HCl、ホルムアミド、SDS、フェノールレッド
• 保管: –20ºC
• 安定性: 6ヶ月
おすすめの製品
HiMark Prestained Protein Standardは、変性条件下でのNuPAGE Tris-Acetate gelでの使用におすすめです。このスタンダードはまた、NuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびInvitrogen™ NuPAGE MOPS SDS Running Bufferと、あるいは、Novex 4% WedgeWell Tris-Glycine gelと使用可能です。ただし、高分子量タンパク質でベストの結果を得るためには、必ずNuPAGE Tris-Acetate gelを使用してください。
HiMarkプレステインドタンパク質スタンダードは以下のキットのパーツとしても入手可能です。これらのキットにはゲル、泳動バッファー、サンプル
バッファー、染色剤もしくはブロッティング製品が含まれています。• Invitrogen™ NuPAGE™ Large Protein Staining Kit • Invitrogen™ NuPAGE™ Large Protein Sensitive Staining Kit • Invitrogen™ NuPAGE™ Large Protein Blotting Kit
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/prestainedstandards
46
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
Spectra Multicolor Broad
Range Protein Ladder
広い分子量範囲のタンパク質を明瞭に可視化し解析に役立ちます
Thermo Scientif ic™ Spectra™ Multicolor Broad
Range Protein Ladderは、4色のタンパク質スタンダードで10種のプレステインのタンパク質を含み、ゲル電気泳動やウェスタンブロッティングに用います。このスタンダードはSDS-PAGEでの泳動のモニタリングやウェスタンブロットでのトランスファー効率の評価を行えるようデザインされています。4種の異なる発色団(青、オレンジ、グリーン、ピンク)を、異なるタンパク質コンポーネントに結合しており、覚えやすいパターンの明るい色彩のラダーができました。
• 広い分子量範囲をカバー-同じ濃さの10種のタンパク質が10 kDaから260 kDaの広範囲の分子量をカバーします
• 様々な実験に-Coomassie色素染色やウェスタンブロッティングを行うことができます。
Spectra Multicolor Broad Range Protein LadderNuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびMES SDS buffer
仕様
• 保存用バッファー: Tris-H3PO4、EDTA、SDS、DTT、アジ化ナトリウム、ブロモフェノールブルー、グリセロール
• 保管件: –20°C
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
Spectra Multicolor Broad Range Protein Ladder Tris-glycine gel、Bis-Tris gel、Tris-acetate gelにおすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/prestainedstandards
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
47タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
Spectra Multicolor High
Range Protein Ladder
高分子量タンパク質を便利にわかりやすく
可視化
Thermo Scientific™ Spectra™ Multicolor High Range
Protein Ladderは、青、グリーン、オレンジに染色された8種類のタンパク質の混合物で、ゲル電気泳動やウェスタンブロッティングにおける高分子量タンパク質のためのサイズスタンダードとして使用します。このマーカーは、SDS-PAGE途中の泳動のモニタリングやウェスタンブロッティングでのトランスファー効率の評価、あるいはゲル染色はウェスタンブロッティング後のタンパク質のサイズの概算が行えるようデザインされています。
• 広い分子量範囲をカバー-同じ濃さの8種類のタンパク質が40 kDaから300 kDaの分子量範囲をカバーします; 3種の異なる発色団 (青、オレンジ、グリーン) がそれぞれ異なるタンパク質コンポーネントに結合しており、覚えやすいパターンの明るい色彩のラダーとなります
• 様々な実験に-Coomassie色素染色およびウェスタンブ
ロッティングを行うことができます
Spectra Multicolor High Range Protein LadderNuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびMES SDS buffer
仕様
• 保存用バッファー: Tris-H3PO4、EDTA、SDS、DTT、アジ化ナトリウム、ブロモフェノールブルー、グリセロール
• 保管: –20ºC
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
Spectra Multicolor High Range Protein Ladderは、Tris-glycine gel、 Bis-Tris gel、Tris-acetate gelにおすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/prestainedstandards
48
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
MagicMark XP Western
Protein Standard
ウェスタンブロット上で直接正確な分子量の見積もりが可能です
MagicMark™ XP Western Protein Standardは、ウェスタンブロット上で直接タンパク質の分子量の見積りを簡単便利に行うことができるよう特別にデザインされました。スタンダードに含まれるそれぞれの組換えタンパク質はIgG結合サイトを持ち、ターゲットタンパク質の検出に用いられる一次抗体もしくは二次抗体と結合するため、ウェスタンブロット上で直接スタンダードを可視化することが可能です。
• 広い分子量範囲をカバー-20 kDaから220 kDaの9種類の組換えタンパク質を含んでいます
• 様々な実験に-化学発光、発色、および蛍光検出が使用できます
20
30
40
50
60
80
100
220
120
kDa
MagicMark XP Western Protein StandardNuPAGE Bis-Tris gel、ニトロセルロースにブロッティングしInvitrogen™ WesternBreeze™ Chemiluminescent Kitにより検出
仕様
• 保存用バッファー: Tris-HCl(pH 6.8)、DTT、グリセロール、SDS、ブロモフェノールブルー
• 保管: –20ºC
• 安定性: 4ヶ月
おすすめの製品
MagicMark XP Western Protein Standardは幅広いゲルで使用可能です-NuPAGE Bis-Tris gel, Novex WedgeWell Tris-Glycine gel、Novex Tricine gel、NuPAGE Tris-Acetate gel、Bolt Bis-Tris Plus gel。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/westernblotstandard
その他のラダーおよびスタンダード
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
49タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
PageRuler Prestained NIR
Protein Ladder
近赤外蛍光による可視化とたんぱく質サイズ測定のためのシャープな染色済スタンダード
Thermo Scientific™ PageRuler™ Prestained NIR
Protein Ladderは、10種類のタンパク質の混合物で、青色に染色されているとともに、電気泳動後に近赤外(NIR)蛍光による可視化とタンパク質のサイズ測定を行うための発色団でラベルされています。このラダーの分子量マーカーは、SDS-PAGEで分析した際にはシャープなバンドとなります。そのうち、55 kDaのバンドがリファレンスバンドとして濃く現れます。
• 広い分子量範囲をカバー-11 kDaから250 kDaまでをカバーする10種類のタンパク質のバンド
• 様々な実験に-Typhoon™ imagerやLI-COR Odyssey™
Infrared Imaging Systemなど、近赤外光の検出器を備えた装置を用いた可視化; タンパク質は青色に染色されており、直接目での確認ができます
PageRuler Prestained NIR Protein LadderNuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびMES
SDS buffer
可視光での検出 赤外線による検出
仕様
• 保存用バッファー: Tris-H3PO4、EDTA、SDS、DTT、アジ化ナトリウム、ブロモフェノールブルー、グリセロール
• 保管: –20ºC
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
PageRuler Prestained NIR Protein Ladderは、可視光での検出、赤外
イメージングによる検出、ウェスタンブロッティングによる検出におすすめです。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/specialtystandards
50
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/specialtystandards
BenchMark Fluorescent
Protein Standard
蛍光検出による分子量の効率的な見積
Invitrogen™ BenchMark™ Fluorescent Protein
Standardは、Alexa Fluor™ 488色素を結合したタンパク質からなり、蛍光ラベルタンパク質を用いた分子量測定に使用します。
• 広い分子量範囲をカバー-~11 kDa–155 kDaの7種類のタンパク質バンドからなります
• 様々な実験に-SDS-PAGE後のUVトランスイルミネーターあるいはレーザースキャニング装置による可視化が可能です
BenchMark Fluorescent Protein StandardNuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびMES SDS buffer
仕様
• 保存用バッファー: Tris-HCl、SDS、グリセロール、Coomassie
ブルーG-250
• 保管: –20ºC
• 安定性: 6ヶ月
おすすめの製品
BenchMark Fluorescent Protein StandardはNuPAGE gelもしくはNovex WedgeWell Tris-Glycine gelでの使用におすすめです。
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
51タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
BenchMark His-tagged
Protein Standard
Hisタグタンパク質を便利に検出し、 サイズ測定が可能です
Invi trogen™ BenchMark™ His-tagged Protein
Standardは、Hisタグ付きタンパク質の検出の際のポジティブコントロールとして、あるいは分子量測定に使用できます。このスタンダードに含まれるそれぞれのタンパク質には6xHisタグが付加されています。
• 広い分子量範囲をカバー-10 kDaから160 kDaの範囲の10個のシャープでクリアなバンドにより、Hisタグ付タンパク質の分子量見積もりを行うことができます
• 様々な実験に-SDS-PAGEゲルのInvitrogen™ InVision™
His-Tag In-Gel染色あるいは Coomassie R-250染色での可視化、もしくはAnti-His(C-末端)抗体を使用した発色あるいは化学発光検出システムによる検出が可能です
BenchMark His-tagged Protein StandardNuPAGE 4–12% Bis-Tris gelおよびMES SDS
buffar
SimplyBlue染色 InVision染色
仕様• 保存用バッファー: Tr is-HCl、SDS、グリセロール、DTT、
Coomassie Blue G-250
• 保管: –20ºC
• 安定性: 6ヶ月
おすすめの製品
BenchMark His-tagged Protein Standard は、NuPAGE gelおよびNovex WedgeWell Tris-Glycine gelでの使用におすすめです。
IEF Marker 3-10
タンパク質の等電点を正確に測定
IEF Marker 3-10は、IEFアプリケーションのためのそのまま使用可能なタンパク質スタンダードです。このマーカーはIEFゲルにおけるタンパク質の分離のモニタリングや、未知のタンパク質サンプルのpI測定に使用でき
ます。
• 広い分子量範囲をカバー-pI 3.5–10.7の13種類の精製アイソフォーム; 高分子量もしくは低分子量の追加のマーカーは不要です
• 様々な実験に-変性条件および非変性条件の両方で使用できます
仕様
• 保存用バッファー: 10%グリセロール、ブロモフェノールブルー
(0.01%)、メチルレッド(0.01%)
• 保管: –20ºC
• 安定性: 1年間
おすすめの製品
IEF Marker 3-10はすべてのIEF gel(垂直もしくは水平)に使用可能です。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/specialtystandards
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofisher.com/iefstandards
IEF Marker 3-10Novex pH 3–10 gel
52
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
電気泳動の際に考慮すること:
電気的な意味では、電気泳動の
プロセスはオームの法則から導かれる
以下の方程式に従います。
電圧= 電流 × 抵抗 (V = IR)電力 = 電流× 電圧 (W = IV)
抵抗組み立てた電気泳動槽の電気抵抗は、バッファーの伝導度やゲルの厚さ、温度、泳動するゲルの枚数に依存します。ゲルシステムによって抵抗は決まりますが、泳動の進行に従ってその値は変化します。
• 連続バッファー系ではそれほど顕著ではありませんが、不連続バッファー系では泳動が進むにつれて抵抗は増加します。この現象は、Tris-glycineバッファー系で伝導度の高いゲル中の塩化物イオンが、泳動バッファー由来の伝導度の低いグリシンイオンに置き換わることにより起こります。
• 抵抗は温度が上昇するにつれ減少します。
電圧電場の中のイオンの移動速度は、場の強度(単位長さあたりの電圧).に応じて変化します。電圧が高くなるほどイオンの移動速度が上がります。ほとんどのアプリケーションでは、定電圧の設定をおすすめします。
• 定電圧設定では、電気泳動が進むにつれ電流と電力が減少します。定電圧設定は万一の中断の際の安全マージンとなります。
• 定電圧の設定では、電気泳動するゲルの枚数や厚みを考慮する必要はありません。
電流あるゲルおよびバッファー系をある温度で電気泳動を行った場合、電流は電場の強度(電圧)と断面積(ゲルの厚みおよび枚数)に応じて変わります。定電流設定を用いた場合、泳動はゆっくりと始まり、時間とともに速度が増すので、不連続ゲルでスタッキングを行う場合に適しています。定電流の設定を用いる場合には、電源の電圧リミット値を期待される最大電圧もしくはその少し上の電圧に設定し、危険な条件になることを回避するようにしてください。定電流では、抵抗が上昇するに従って電圧が増加します。この時もし局所的な障害(例えば、接続不良など)が起きた場合、高い抵抗値によって電圧が電源の最大値に達し、オーバーヒートによる泳動槽の破損に至ります。
電力電力はエネルギー変換速度を表します。これは最終的にシステムによる熱の生成によって確認できます。定電流を用いる場合、電気泳動中にシステムから発生する熱の総量は一定ですが、移動度は異なる結果となります。これは、泳動中に電圧が上昇し、電流が減少したためです。低電力の設定は一般的にはIEFストリップを使用する際に用います。低電力を用いる場合には、泳動時の電圧限界値を想定される最大値の少し上に設定します。局所的に抵抗が高まると、短い距離で大きな熱量が発生し、電気泳動槽やゲルが破損することがあります。
電気泳動槽および電源
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
53タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
どの電気泳動槽システムが適しているか?
Mini Gel Tank XCell SureLock Mini-Cell XCell4 SureLock Midi-Cell
ゲルの枚数 最大2枚のミニゲル 最大2枚のミニゲル(8 x 8 cm) 最大4枚のミディゲル(8 x 13 cm)
セルサイズ(長さx幅x高さ)
32 x 11.5 x 16 cm(高さはフタをした時)
14 x 13 x 16 cm(高さはフタをした時)
21 x 19 x 16 cm(高さはフタをした時)
利点 • Mini Gel Tankは様々な用途に役立ち、NuPAGE, BoltあるいはNovexのミニゲルが使用できます。ユニークなタンクのデザインのため、ゲルを並列に並べてサンプルをロードすることができ、使用時にも見やすく便利です。
• タンパク質のウェットトランスファーを行うためのMini Blotモジュール が用意されています。
• ウェットタンパク質トランスファーのためのXCell II Blotモジュールが用意されています。
• ミディゲルの電気泳動をより簡単に実施でき、信頼性を高めた装置です。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/electrophoresischambers
54
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
Mini Gel Tank
1タンク、181ゲル
Mini Gel Tankは、従来の電気泳動槽もっと直感的に使用でき、もっと便利になるようデザインされています(図24)。ユニークな並列タンクデザインで、1枚から2枚のミニゲルを泳動することができます。
Mini Gel Tankには以下の特長があります:
• 万能-NuPAGE、Novex、Bolt、特殊用途ゲルなど、当社が提供するすべてのミニゲルが使用可能です
• サンプルロードが容易-ウェルが前面に配置されています
• 両方のゲルを同時に確認可能-横に並んだすっきりとしたタンクの配置
• ゲルのモニタリングもシンプル-白色のタンクスタンドによりプレステインのマーカーも容易に確認可能です
• 必要な泳動バッファーの量も減りました-ゲルチャンバーが分かれているので、それぞれのゲルに必要な量のバッファーを入れるだけで済みます
仕様
• ゲル収容数 : 最大 2枚のミニゲル
• 泳動槽サイズ (L x W x H): 32 x 11.5 x 16 cm (高さはフタを取り付け後のもの)
• バッファー必要量 : 各ミニゲルチャンバーに 400 mLずつ
• 材質 : ポリカーボネート
• 化学物質耐性 : アセトン、塩素化炭化水素、芳香族炭化水素は使用できません
以下のサイトでMini Gel Tankのビデオをご覧いただけます www.thermofi sher.com/minigeltank
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/minigeltank
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
55タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
図25. Bolt gel とMini Gel Tankを用いた電気泳動 タンパク質スタンダードおよびサンプルはそれぞれ10 μLをInvitrogen™ Bolt™ 4–12% Bis-Tris
Plus gelにロードしました。電気泳動はMini Gel Tankを使用し、200 V(定電圧)で行いました。SimplyBlue SafeStainでの染色後、シャープで真っ直ぐなバンドが得られました。画像はfl atbed scannerを用いて取得しました。レーン 1: SeeBlue Plus2 Prestained Standard; レーン 2: 10 μg E. coli抽出物; レーン 3: Mark12 Unstained Standard(12種の精製タンパク質の混合物); レーン 4: 40 μg HeLa細胞抽出物; レーン 5: 20 μg HeLa細胞抽出物; レーン 6: 5 μg BSA; レーン 7: 40 μg Jurkat細胞抽出物; レーン 8: 5
μg GST融合タンパク質; レーン 9: Novex Sharpアンステインドタンパク質スタンダード; レーン 10: 5 μg β-ガラクトシダーゼ
1. 電気泳動タンクをベースにはめ込み、チャンバーにカセットクランプとアノードコネクター(+)をアノードコネクターが中央に来るようセットします。
カソードのレベルまでチャンバーに1Xバッファーを注ぎ入れます。
2. コームを取り除き、ゲルカセットの底部からテープを剥がします。
1Xバッファーでウェルを3回洗浄します。
3. ウェルが前面に向くようカセットをチャンバーにセットします。
クランプを上げた状態でカセットを置き、クランプのカムハンドルを前方に動かして閉じます。
4. ウェルが完全に1Xバッファーで満たされるようにしてください。
サンプルとマーカーをロードします。
5. カセットを抑えながらカセットクランプを緩めます。 チャンバーの底にカセットが当たるまで静かにカセットを下ろし、カセットクランプを閉じます。
FILLラインの位置まで1Xバッファーを追加します。
6. 電源がオフであることを確認します。 1枚のゲルだけを泳動する場合には、使用しないチャンバーからカセットクランプを外します。
タンクにフタをセットし電極コードを電源に挿します。 電源をオンにして電気泳動を開始します。
[+]アノードコネクター
カソードカソード
カムハンドル
図24. Mini Gelタンクの使い方
おすすめの製品
Mini Blot Moduleは、Mini Gel Tankのチャンバーにフィットする便利なウェットトランスファー装置です。ミニゲルからニトロセルロース膜もしくはPVDF膜に簡単にタンパク質をトランスファーすることができます。
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
56
XCell SureLock Mini-Cell
最大 2枚のミニゲルを同時に電気泳動
Invitrogen™ XCell™ SureLock Mini-Cellのユニークなデザインにより、クランプやグリースを使用せずミニゲルで素早く簡単に電気泳動を行うことができます(図26)。ゲルテンションウェッジにより得られるタイトな密閉性がバッファー漏れのない一貫したパフォーマンスをもたらします。XCell SureLock Mini-CellはNuPAGE、Novex、Bolt、および特殊用途ゲルが使用可能です(図27)。
XCell SureLock Mini-Cellの特長:
• ユーザーフレンドリーデザイン̶クランプやグリースは使わずに、1個のゲルテンションウェッジを使用します。
• 柔軟性̶同時に2枚のミニゲルの泳動が可能です
• 放熱性に優れたユニークなデザイン̶冷却装置は不要です
• 組込みの安全設計̶リトラクタブルプラグ、凹型のプラグ、特別設計のふたによりユーザーの安全が保持されます
仕様
• ゲル収容数: 最大ミニゲル2枚
• 泳動槽サイズ(長さx幅x高さ): 14 x 13 x 16 cm(高さはフタをつけたもの)
• バッファー必要量(Novexミニゲル):
– 上部バッファーチャンバー: 200 mL
– 下部バッファーチャンバー: 600 mL
• 化学物質耐性: XCell SureLock Mini-Cellは、ほとんどのアルコール類に対して透過性がありませんが、アセトン、塩素化炭化水素(例えばクロロホルム)、芳香族炭化水素(例えばトルエン、ベンゼン)は使用できません。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/surelockmini
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
57タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
図26. XCell SureLock Mini-Cellの使用方法
図27. NuPAGE Bis-TrisとXCell SureLock Mini-Cellを用いた電気泳動 レーン 1: SeeBlue Plus2 Prestained Standard;
レーン 2: 10 μg E. coli抽出物; レーン 3: Mark12 アンステインドスタンダード(12 種類の精製タンパク質の混合物); レーン 4: 40 μg HeLa細胞抽出物; レーン 5: 20 μg HeLa細胞抽出物; レーン 6: 未使用; レーン 7: 40 μg Jurkat細胞抽出物; レーン 8: 5 μg GST融合タンパク質; レーン 9: Invitrogen™ Novex™
Sharpタンパク質スタンダード; レーン 10: 5 μg β-ガラクトシダーゼ。ゲル電気泳動は200 V(定電圧)で行い、SimplyBlue
SafeStainで染色しました。画像はフラットベッドスキャナーを用いて取得しました。
おすすめの製品
XCell SureLock Mini-Cellは、下部バッファーチャンバーのXCell II Blotモジュールに差しこむだけで簡単にミニゲルからメンブレンへのタンパク質のトランスファーを行うことができます。
1. XCell SureLock Mini-Cell の下部バッファーチャンバーにバッファーコアを落とし込みます。 1枚のミニゲルをバッファーコアの前部に、2枚目をもしくはバッファーダムを後部に差し込み ます。
2. ゲルテンションウェッジをロックし、サンプルをロードした後、適切な泳動バッファーでバッファーチャンバーを満たします。
3. セルのふたをユニットにかぶせれば電気泳動の準備は完了です。
NuPAGE Bis-Trisゲルと XCell SureLock Mini-Cell
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
58
XCell4 SureLock Midi-Cell
最大4枚のミディゲルの同時電気泳動
Invitrogen™ XCell4 SureLock™ Midi-Cellは、1-4枚のミディゲルの垂直電気泳動を行うことができ、バッファー漏れなしで一貫したパフォーマンスが得られます。このシステムは、発生する熱を効果的かつ均一に放散するデザインにより、Novexミディゲルを使用して高い分解能を得ることができます(図29)。
XCell4 SureLock Midi-Cellの主な特長は以下のとおりです:
• ユーザーフレンドリーデザイン̶クランプやグリースを使用せずに漏れなしの電気泳動ができます
• 柔軟性̶1–4枚のミディゲルを使用できます
• ユニークな熱の放散しやすいデザイン̶冷却装置が不要です
• 組込みの安全設計̶特別デザインのふたはユーザーの安全を守ります
仕様
• ゲル収容枚数: 最大4枚のミディゲル(8 x 13 cm)
• 泳動槽サイズ(長さx 幅x高さ): 21 x 19 x 16 cm(高さはふたをした場合)
• バッファー必要量:
– 上部バッファーチャンバー: 175 mL x 4
– 下部バッファーチャンバー: 540–700 mL
• 化学物質耐性: アセトン、塩素化炭化水素、芳香族炭化水素は使用できません
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/surelockmidi
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2021
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
59タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
図29. Invitrogen™ NuPAGE™ 4–12% Bis-Tris Midi Gelと各種タンパク質スタンダード、各種抽出物、および精製タンパク質の電気泳動の品質 電気泳動はMES泳動バッファーとXCell4 SureLock Midi Cellを用いて200 V(定電圧)で行いました。電気泳動後、ゲルをSimplyBlue
SafeStainを用いて染色し、水で脱染色を行った後、フラットベッドスキャナーを使用して画像化しました。シャープで真っ直ぐなバンドが得られています。レーン1、10、11、20 それぞれ5 μLのMark12 Unstained
Standard(12種の精製タンパク質の混合物)。レーン 2、9、12、19はそれぞれ0 μgのE. coli抽出物をロード。レーン 3、18はそれぞれ6 μgのヒトIgGをロード。レーン4、17は6 μgのヒトIgMをロード。レーン5、16はそれぞれ5 μLのSeeBlue Plus2 Prestained Protein Standardをロード。レーン6、15はそれぞれ5 μLのBenchMarkタンパク質ラダーをロード。レーン7、14はそれぞれ15 μLのMagicMark XP Western Protein Standard
をロード。レーン 8、13はそれぞれ5 μLのHiMark Unstained Protein
Standardをロード。
図28. XCell4 SureLock Midi-Cellでの4枚のゲルの使い方
1. アンロックした XCell4 SureLock アセンブリーをMidi-Cellベースの中央に挿入します。XCell4 SureLock アセンブリーは、Midi-Cellベースの突起上に滑りこみます。
2. 2つのバッファーコアのどちらかの両方のサイドにそれぞれ 1個のカセットをセットします。各カセットでは、短くなっているウェルの側がバッファーチャンバーの低い側となるように合わせます。
3. アセンブリーを手で押さえながら(A)、バッファーコアとゲルカセットを下部バッファーチャンバーに挿入します。その際、下部バッファーチャンバーの金の板の開口部に陰極がフィットするようにします(B)。カセットアセンブリーは図のように端部を持つようにしてください。
注 : アセンブリーを下部バッファーチャンバーに挿入するのが難しい場合には、バッファーコアのカソード(極性の表示は黒です)の向きが、下部バッファーチャンバーのカソードと合っていることを確認してください。
4. 上部バッファーチャンバー(カソード)は、各バッファーコアの中央部で、バッファーコアとゲルの間に空間を形成します。
5. テンションレバーをロックポジション(XCell4 Sure-Lockアセンブリー上に表示されています)に動かして XCell4 SureLockアセンブリーをロックします。この操作でゲルがバッファーコアに押し付けられ、漏れのない状態となります。
6. サンプルとバッファーのローディングに進みます。
A.
B.
発注に関する情報は90ページをご覧ください。
60
PowerEase 90W
Power Supply
シンプルでお求めやすい電源ミニゲル電気泳動専用
Invitrogen™ PowerEase™ 90W Power Supplyはミニゲルの電気泳動のためにデザインされています。直接的で直感的なわかりやすいインターフェースは、ゲル電気泳動をシンプルで簡単なプロセスとします。それに加え、PowerEase 90W Power Supplyには以下の特長があります:
• 定電圧もしくは定電流設定
• 組込みタイマー-その場を離れて電気泳動ができます
• 出力端子はほとんどの電気泳動装置と互換性があります
PowerEase 300W
Power Supply
ハイスループットゲル電気泳動のためにデザインされたプログラム可能電源
Invitrogen™ PowerEase™ 300W Power Supplyは完全にプログラム可能な電源で、ハイスループット電気泳動のためにデザインされました。直接的で直感的なわかりやすいインターフェースは、ゲル電気泳動をシンプルで簡単なプロセスとします。それに加え、PowerEase 300W
Power Supplyは以下の特長があります:
• 定電圧、定電流、低電力設定
• 組込みのタイマー-その場を離れて電気泳動ができます
• 10ステップ最大10個のカスタムプログラム
• 4セットの出力端子はほとんどの電気泳動装置と互換性があります
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/powerease
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
XCell Surelock Mini-Cellでの泳動条件 Mini Gel Tankでの泳動条件
電圧(V)開始時の電流(mA)*
最終期な電流(mA)*
おおよその泳動時間(分) 電圧(V)
開始時の電流(mA)*
最終期な電流(mA)*
おおよその泳動時間(分)
Bolt 4–12%(MES) NA NA NA NA 200 160 70 20
Bolt 4–12%(MOPS) NA NA NA NA 200 160 50 35
NuPAGE 4–12% Bis-Tris(MES)
200 100 to 125 60 to 80 35 200 160 90 30
NuPAGE 4–12% Bis-Tris (MOPS)
200 100 to 125 60 to 80 50 200 140 50 42
Novex WedgeWell 4–20% Tris-Glycine (変性)
125 30 to 40 8 to 12 90 125 40 10 100
Novex WedgeWell 4–20% Tris-Glycine (非変性)
125 6 to 12 3 to 6 1 to 12 hours
125 30 10 90
NuPAGE 3–8% Tris-Acetate(変性)
150 40 to 55 25 to 40 60 150 60 20 50
NuPAGE 3–8% Tris-Acetate(非変性)
150 18 7 2 to 3 hours 150 40 10 100
Novex 10–20% Tricine 125 80 40 90 125 110 40 65
NativePAGE 3–12% 150 12 to 16 2 to 4 90 to 115 150 10 <10 80
pH 3-10 IEF 100 7 NA 60 100 8 NA 60
200 NA NA 60 200 NA NA 60
500 NA 5 30 500 NA 5 30
10% Zymogram(ゼラチン) 125 30 to 40 8 to 12 90 125 40 10 90
* ゲル当たり注: 泳動時間は電源とゲル濃度によって異なります。
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
61タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
表4. 電気泳動チャンバーシステムにおけるゲル泳動条件
ゲル泳動
61プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
62
XCell SureLock Mini-Cellトラブルシューティング
現象 原因 解決法
通常よりも泳動時間が長い バッファー濃度が薄すぎる バッファーを正しく希釈したかどうか確認。バッファー組成表を確認。必要ならば濃縮液から再度希釈するか、作成し直す。
上部バッファーチャンバーが漏れている バッファーコアがしっかりハマっているか、ガスケットが正しい位置にあるか、ゲルテンションレバーがロックされているかを確認する。
電圧(電流の上限値)が低すぎる 正しい電圧(電流上限値を高くする)を設定する。
電源の電流表示がゼロか非常に低い値を示す
カセットの底のテープが残ったままである カセットの底からテープを取り除く。
電源への接続が不完全 すべての接続の電気伝導度を電圧計で調べる。
バッファーの量が不十分 上部のバッファー(カソード側)がゲルのウェルをカバーしていることを確認する。下部のバッファーチャンバーに十分な下部バッファーがあり、ゲル下部のスロットをカバーしていることを確認する。
泳動が通常より早すぎ、分解能が低下
バッファーが濃すぎるもしくは濃度が不正確
バッファー組成表を確認。必要ならば濃縮液から再度希釈するか、作成し直す。
電圧、電流、電力が最大値にセットされている
電源の条件を 61ページの泳動条件まで下げる。
サンプルロードの際にウェルが見えない
サンプルウェルとゲルの他の部分のコントラストの差がほとんどない
上部バッファーチャンバーを組み立てる前に、マーカーペンでカセットのウェルの底の部分に印をつける。XCell SureLockユニットの裏から直接照明を当てて実験台上を明るくする。
トラブルシューティング
Mini Gelタンク トラブルシューティング
現象 原因 解決法
通常よりも泳動に時間がかかる
バッファーが薄すぎる バッファーの組成表を確認する。必要ならば濃縮液から再度希釈するか、作成し直す。
バッファーチャンバーが漏れている カセットクランプがきちんとはまっているか、ガスケットが正しい位置にあるか、カセットクランプがロックされているかを確認する。
電圧(電流の上限値)が低すぎる 正しい電圧(電流上限値を高くする)を設定する。
電源の電流値の表示がゼロもしくは非常に低い
カセットの底にテープがついたままである カセット底部のテープをはがす。
電源との接続が不完全 すべての接続の電気伝導度を電圧計で調べる。
バッファー量が不十分 電気泳動タンクに、ゲルのウェルがカバーされるほど十分なバッファーがあるかどうか確認する。
泳動が早過ぎ、分離が悪い バッファーが濃すぎる、もしくは濃度が不正確
バッファーの組成表を確認する。必要ならば濃縮液から再度希釈するか、作成し直す。
電圧、電流、電力が最大値にセットされている
電源の条件を 61ページの泳動条件まで下げる。
サンプルロードの際にウェルが見えない
サンプルウェルとゲルの他の部分とのコントラストがほとんどない
泳動タンクに取り付ける前に、マーカーペンでカセットのウェルの底部に印をつける。
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
電気泳動トラブルシューティング
問題点 考えられる原因 解決法
推奨される電圧設定で泳動時間が長すぎる
泳動バッファーが薄すぎる 泳動バッファーを作り直し、1X希釈を使用する。
推奨される設定で電流が流れすぎて過熱する
泳動バッファーが濃すぎる 泳動バッファーを作り直し、1X希釈を使用する。
推奨される電圧値で電流が低すぎるもしくは流れない
回路が不完全 電気泳動の前に、ゲルカセットの底部からテープを除去する。バッファーがサンプルウェルをカバーしていることを確認する。バッファーコアへの電源コードの接続を確認する。
タンパク質のストリーキング
サンプルの乗せすぎ ロードするタンパク質を減らす。
サンプルの塩濃度が高い 透析かゲルろ過でサンプルの塩濃度を減らす。
サンプルが沈殿している サンプル中のSDS濃度を増やす。
サンプル中に脂質やDNA複合体が混入している
遠心分離などでサンプル中の粒子状の混入物を除去して清澄にする。サンプルをヌクレアーゼで処理する。
ゲルの作成がうまくいっていない 作成時にゲルを均一に一挙に注ぐ。
バンドがぼんやりする タンパク質サンプルが部分的にしか変性されていない
タンパク質を完全に変性させる。
タンパク質サンプルが部分的にしか還元されていない
十分量のDTTもしくはβ-メルカプトエタノールを添加
する。
電気泳動時間が長すぎた 色素フロントを正しい泳動時間の指標とする。
バンドがダンベル型になるもしくはスマイリングが起こる
大容量のサンプルをロードしたためスタッキングが不十分になった
適切な容量のサンプルをロードする。サンプルが薄すぎる場合には限外ろ過で濃縮する。
泳動中の電場が不均一 もしタンパク質濃度が不明の場合には、サンプルを左右対称にロードする。
分離ゲルの表面が平らでない ゲルを流し込む際に分離ゲルの表面が平らになるようにする
ゲルの有効期限切れ ゲルは有効期限内に使用する; 注: NuPAGEゲルの有効期限は12ヶ月あるので、有効期限切れのリスクが減らせ
ます。
プレキャスト タンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システム および電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
63タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
発注に関する情報は91ページをご覧ください。
64
1. 水洗 3. 水洗
DI H2O DI H2O
2. 固定
S S
4. 染色 5. 脱染色
タンパク質の染色タンパク質のバンドを電気泳動で分離した後、
幾つかの方法でこれらのバンドをゲル中で直
接可視化することができます。この数十年の
間、少量のサンプルで高感度に検出可能で、か
つ下流のアプリケーションとの相性が良い方法
が求められており、検出装置の進歩とあいまっ
て、いくつかの基本的な染色法の発展を促し
ました。これらの方法はそれぞれ特有の利点と
弱点を持ちますが、各タイプの方法に対して数
多くの処方が開発されており、様々な状況に
応じて最適なパフォーマンスを得ることができ
ます。
大ざっぱに言うと、これらの染色剤は色素の種類と、タンパク質の可視化を補助する分子によって分類することができます:
Coomassie染色剤• Thermo Scientifi c ™ PageBlue ™ stain
• SimplyBlue SafeStain
• Thermo Scientifi c ™ Imperial ™ Protein Stain
銀染色剤• Thermo Scientifi c ™ Pierce ™ Silver Stain
• Invitrogen ™ SilverXpress ™ Silver Stain
• Thermo Scientifi c ™ Pierce ™ Silver Stain
for Mass Spectrometry
• 蛍光 /その他の染色剤
• Invitrogen ™ SYPRO ™ Orange、Red、Ruby gel Stain
• Pierce Reversible stain(ニトロセルロースもしくは PVDFメンブレン用)
• Pro-Q ™ Emerald Glycoprotein Stain
• Pro-Q ™ Diamond Phosphoprotein Stain
タンパク質を可視化するには、ゲル中で、タンパク質特異的に、色素を結合させるか、色素を生じる化学反応を起こす必要があります。染色に使用するケミストリに応じて、タンパク質をマトリックス中に保持し、必要な化学反応を可能とするために様々なステップが必要です。ほとんどの染色法では、共通する一連のインキュベーションステップが含まれます:
• 水洗でゲルマトリックスから泳動バッファーを取り除きます
• 酸もしくはアルコールによる洗浄は、コンディショニングのため、あるいはタンパク質バンドがマトリックスから拡散するのを制限して固定するために行います
• 染色試薬による処理は、染色剤や化学物質をゲル中に拡散させ、タンパク質に結合(もしくはタンパク質と反応)させるステップです
• 脱染色では過剰の色素をゲルマトリックスのバックグラウンドから除去します
使用する染色法により異なりますが、1つのステップで2つもしくはそれ以上の機能を果たすことが可能です。例えば、酸性のバッファーで調製された染色試薬は、1つのステップで固定と染色の両方を効果的に行うことができます。逆に、ある操作には複数のステップが必要となることがあります。例えば、銀染色では、着色した反応産物を生じさせるために、染色試薬処理と現像処理の2つのステップが必要です。
詳細はこちらをご覧下さい。
www.thermofi sher.com/proteinstains
ゲルの染色
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
65タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
Coomassie色素タンパク質ゲルステイン不可逆的化学修飾の生じない染色法を便利なそのまま使える試薬で
Coomassie色素を用いる、ゲル中のタンパク質の検出のための最も一般的な方法です。これらの染色剤はG-250
(コロイド状)もしくはR-250の色素を使用します(表5)。コロイド状Coomassie染色剤は、1時間以内でタンパク質を効果的に染めることができるよう調製することができ、脱染色に必要なのは水のみです(メタノールや酢酸は不要です)。
主な特長:
• シンプル-Coomassie色素を用いた製剤は調製が容易で広く使用されています
• 使いやすい-色素溶液にゲルを浸した後脱染色を行うだけのシンプルな方法でタンパク質バンドを可視化できます
• 経済的-Coomassie色素を用いた製剤は費用対効果が高く経済的です
• フレキシブル-定性的な可視化や、デンシトメトリーによる定量、ゲルの切り出しやマススペクトロメトリーによる分析などが可能です
当社のCoomassie染色用製品は、シンプルなプロトコルで高感度なタンパク質検出を可能にします。SimplyBlue SafeStain(図30、33、34)、PageBlueタンパク質染色液(図32)、およびImperialタンパク質ステイン(図31、35)のデータ例と染色プロトコルを以下に示します。
詳細はこちらをご覧下さい。
www.thermofisher.com/coomassiestains
表5. Coomassie色素を用いたタンパク質ゲル染色剤
SimplyBlue Safe Stain Imperial Protein StainPageBlue Protein
Staining Solution
タイプ G-250 R-250 G-250
検出限界 >7 ng 3 ng 5 ng
染色時間 (分) 12 60 60
メンブレンでの使用の可否:PVDFメンブレン ニトロセルロースメンブレン
可不可
可不可
可不可
再利用 不可 不可 可(最大3x)
マススペクトロメトリーでの使用の可否
可 可 可
色 紫 紫 青緑
特長 メタノールおよび酢酸不使用 Coomassie G-250色素よりも写真品質が良い
メタノールおよび酢酸不使用
利点 迅速、高感度で有害物質を全く使用しない染色 (メタノールや酢酸、固定剤や脱染色剤が不要)
迅速で超高感度なタンパク質染色
迅速な高感度染色のコスト効果の高い選択肢
66
発注に関する情報は91ページをご覧ください。
プロトコル
S DI H2O DI H2ODI H2O
1. 超純水でゲルを3
回洗浄する(30分間)。
2. PageBlue Protein
Staining Solution
を加える
3. 超純水で2回リンスする(<1分)
4. 超純水でゲルを1回洗浄する(5
分)
図32. PageBlue Protein Staining Solutionのプロトコル
図31. Imperial Protein Stainのプロトコル
SDI H2ODI H2O
1. ゲルを脱イオン水で3回洗浄する(15分間)。
2. Imperial Protein Stain
を加える(5分間 -1時間)。
3. 水で脱染色を行う(15分間-一晩)。
DI H2O DI H2ODI H2OS
1. 超純水でゲルを3回(5分間)洗浄する。
2. SimplyBlue
SafeStainを加える(1時間)。
3. 100 mLの脱イオン水でゲルを1時間洗浄する。
4. 感度を増す場合には、100 mLの脱イオン水で更に1時間洗浄する。
図30. SimplyBlue SafeStainのプロトコル
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
67タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
データ例
図35. Imperial Protein Stainによる感度の向上とクリアなバックグラウンド より高い感度を得て、またバックグラウンドを減少させるため、Imperialプロテインステインで1時間染色後、水による1時間から一晩の洗浄を行いました。レーン1: BSAのみ(6 μg); レーン2–9: 左から右へ1,000、200、100、50、25、12、6、3 ngのタンパク質サンプル。
図33. SimplyBlue SafeStainを用いた高感度染色の結果 以下のサンプルをNuPAGE Novex 4-12% Bis-Tris Gelで分離し、SimplyBlue
SafeStainで染色を行いました。レーン1: 6 μg タンパク質ミックス; レーン2: 1 μg ウサギIgG; レーン3: 1 μg 還元BSA; レーン4: 5 μg E. coli
抽出物; レーン5: 20 ng 還元BSA; レーン6: 10 ng 還元BSA; レーン7: 7 ng g還元BSA; レーン 8: 3 ng 還元BSA; レーン 9: 10 μL Mark12
Unstained Standard(12 種の精製タンパク質の混合物); レーン 10: 5
μL Mark12 Unstained Standard
ご存知でしたか ? 銀染色の前にCoomassie染色を行うと、ある種のタンパク質に対しては、より均一に染色できる場合があります。これは銀イオンがカルボキシル基やイミダゾール、チオール基、アミンなどの官能基と相互作用するためです。
おすすめの製品
Thermo Scientifi c Pierce Power Stainerは、最大2枚のミニゲルに対し、タンパク質の迅速なCoomassie色素染色と未結合色素の脱染色を1ステップで行えるようデザインされています。詳細はこのハンドブックの72ページをご覧ください。
5分の染色;15分の水による脱染色
1時間の染色2時間の水による脱染色
1時間の染色;1晩の水による脱染色
Rabbit IgG
BSAProtein A
Protein G
Lysozyme
21 4 5 6 7 8 93 21 4 5 6 7 8 93 21 4 5 6 7 8 93
図34. ホウレンソウ葉緑体抽出物の2次元電気泳動(2DE)分析 ; SimplyBlue SafeStainで染色。ホウレンソウ葉緑体抽出物はZOOM™
IEFフラクショネーターでプレ分画を行い、個々の分画をナローpHレンジZOOM™ ストリップおよびNuPAGE™ Novex 4–12% Bis-Tris ZOOM™
ゲルを用いて分離しました。ゲルはSimplyBlue SafeStainを使ってCoomassie染色を行いました。
1
23
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
発注に関する情報は91ページをご覧ください。
68
銀染色最適化されたプロトコルによるムラを最小限に抑えた超高感度染色
銀染色は全タンパク質を検出するための最も高感度な染色法で、金属銀がタンパク質バンドの場所に析出することにより呈色します。銀イオン(染色試薬の硝酸銀由来)は、タンパク質の一部の官能基と相互作用します。最も強い相互作用はカルボキシル基(AspおよびGlu)やイミダゾール(His)、チオール基(Cys)、アミン(Lys)との間で起こります。様々な、この銀イオンのタンパク質への結合の特異性や効率をコントロールして、銀イオンを効率的に金属銀に変換(現像)するためには、増感剤やエンハンサー試薬の働きが非常に重要です。
主な特長:
• 高感度-銀染色は非常に高感度な染色法です。ナノグラム以下のタンパク質も可視化することができます
• 使いやすく高い柔軟性-最小限のステップ数に最適化されていますが、より短いプロトコル、より長いプロトコルにも対応可能な柔軟性を持ちます
• ワークフローの互換性-当社のキットではマイルドな化学物質を使用しており、質量分析やシーケンシングとの互換性を保つのに役立っています
• 安定のパフォーマンス-最適化されたプロトコルによりバックグラウンドの低い一貫した結果が得られます
当社は、所要時間が短く、マススペクトロメトリーとの相性の良い高感度な銀染色法を提供します(表6)。SilverXpress™銀染色キットでは、ナノグラムレベルで検出可能な感度と最小限のバックグラウンドを実現しています(図37)。一方、Pierce™銀染色キットは高いプロトコルの柔軟性が特長です(図38および39)。
詳細はこちらをご覧下さい。
www.thermofi sher.com/silverstains
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
69タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
表6. 銀染色キット
Pierce Silver Stain Kit for Mass Spectrometry Pierce Silver Stain Kit SilverXpress Silver Staining Kit
コンポーネント(ステップ数)
6(17) 4(15) 5(13)
所要時間 1時間13分 2時間25分 2時間
検出限界 0.25 ng 0.25 ng 0.86 ng
マススペクトロメトリー可能
可 可 可
保管 室温 室温 4ºC
安定性 1年間 1年間 6ヶ月
利点 • タンパク質ゲルの迅速かつ高感度な染色および脱染色• マススペクトルメトリーのための、トリプシンのゲル内消化後のペプチドの回収に最適化されています
• ゲルの固定の時間(15-30分から一晩)や染色の時間(1-30分)を実験の都合に合わせて柔軟に変更できます
• 迅速かつ超高感度で広い用途に使用可能な銀染色システムです
• ゲルの固定の時間(30分から一晩)および染色時間(5分から20時間)を実験の都合に合わせて柔軟に変更できます
• 最小のバックグラウンドでナノグラムレベルの感度が得られる銀染色法です
図36. SilverXpress Silver Staining Kitプロトコル
1. ゲルを水で洗浄します。
H2O
9. 停止液を捨て、ゲルを超純水で3回すすぎます。
H2O
H2O
2. 固定液で10分間ゲルを固定します。
F
4. 増感液を捨て、超純水で2回すすぎます。
H2O
6. 染色液を捨て、ゲルを超純水で2回すすぎます。
SZ
3. 固定液を捨て、ゲルを増感液中でインキュベートします。増感液は2回交換します。
SS
8. 染色の濃さがちょうど良くなったところで、染色停止液を直接ゲルの入った溶液に加えます。
5. ゲルを染色液中でインキュベートします。
S
S
7. 現像液中でゲルをインキュベートします。
D
D
図37. SilverXpressで得られた非常にクリアなバックグラウンド サンプルはNuPAGE Novex 4-12% Bis-Trisゲルで分離し、SilverXpress
キットで染色しました。レーン1、10: 1:4に希釈したMark12 Unstained
Standard (12種の精製タンパク質の混合物); レーン 2: 1:8に希釈したMark12 Unstained Standard; レーン3: 1:16に希釈したMark12
Unstained Standard; レーン 4: 1:32に希釈したMark12 Unstained
Standard; レーン5: 64:1に希釈したMark12 Unstained Standard; レーン6: 1.6 ng BSA; レーン7: 0.8 ng BSA; レーン8: 1:20に希釈したE.
coli抽出物; レーン 9: 1:80に希釈したE. coli抽出物
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
プロトコルおよびデータ例
発注に関する情報は91ページをご覧ください。
70
図38. Pierce Silver Stain Kit プロトコル
抽出物の染色
2分、30秒
現像時間
2分、30秒
分子量マーカーの染色
図39. Pierce Silver Stain Kitは、優れた感度を示します。標準のミニゲルでは、バンドもしくはスポットあたり0.25 ngを超えるタンパク質を検出可能です。
1. 5分間x2回超純水で洗浄します。
H2O
2. エタノール/酢酸で15分x2回固定を行います。
EtOHAceticAcid
F
F
4. 増感剤を入れます。1分間増感し、1分間x2回洗浄します。
SZ
SZ
3. 10%エタノール中で5分x2回インキュベートします。
10%エタノール
5. 染色剤を入れます。5 分間染色し、20秒x2回洗浄します。
S
S
6. 現像液を入れます。2-3分間現像します。
D
D
7. 現像液を除去し、5%酢酸で10分間処理して反応を止めます。
5% Acetic Acid
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
71タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
タンパク質ゲルの蛍光染色電気泳動後の全タンパク質の迅速で高感度な蛍光染色
蛍光ゲルステインは1次元および二次元PAGEでの使用を想定してデザインされており、銀染色法と同等の感度を得ることができます。Invitrogen™ SYPRO™ protein
stainは、PAGEで分離したタンパク質の検出に使いやすい蛍光染色剤です(表7)。染色されたタンパク質は標準的なUVもしくは青色光トランスイルミネーターかレーザースキャナーを用いて可視化することができます。
特長:
• シンプル-脱染色など時間のかかるステップが不要です。手を動かす時間は最小限に
• 定量的-2オーダーを超えるシグナル範囲でリニアな定量が可能で、タンパク質間の染色差は低く抑えられています
• 高感度-通常 Coomassie色素ベースの染色剤よりも高感度であり、銀染色と同等です
詳細はこちらをご覧下さい。www.thermofi sher.com/fl uorescentstains
おすすめの製品
Polaroid™ フィルムで最適の感度を得るためにはSYPRO ™ Photographic Filterがおすすめです。
表7. SYPROタンパク質染色剤
SYPRO Ruby stain SYPRO Orange stain SYPRO Red stain
検出限界 0.25 ng 4–8 ng 4–8 ng
染色および脱染色の所要時間 電子レンジ使用で90分; 標準18時間 ~1時間 ~1時間
Ex/Em 280 nm、450/610 nm 300 nm、470/510 nm 300 nm、550/630 nm
使いやすさ そのまま使用可 ストック溶液として提供 ストック溶液として提供
使用可能なアプリケーション マススペクトロメトリー、IEF、2Dゲル、メンブレン上での染色
マススペクトロメトリー、IEF、2Dゲル、メンブレン上での染色
マススペクトロメトリー、IEF、2Dゲル、メンブレン上での染色
発注に関する情報は91ページをご覧ください。
72
その他の特殊なタンパク質染色剤当社はゲル内染色によるリン酸化タンパク質検出用、および糖タンパク質検出用の製品、あるいはメンブレン上でこれらのタンパク質を可逆的に検出する染色キットを提供しています(表8)。
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/specialtystains
表8. 特殊タンパク質染色剤
Pro-Q Emerald 488 Glycoprotein
Gel and Blot Stain Kit
Pro-Q Emerald 300 Glycoprotein Gel
and Blot Stain Kit
Pro-Q Diamond Phosphoprotein Gel
Stain Kit
検出 糖タンパク質 糖タンパク質 リン酸化タンパク質
感度 バンドあたり4 ngの糖タンパク質 バンドあたり0.5 ngの糖タンパク質 バンドあたり1–16 ngのリン酸化タンパク質
染色および脱染色の所要時間
~6時間 ~5時間 4–5時間
Ex/Em 510/520 nm 280/530 nm 555/580 nm
利点 糖タンパク質の選択的な染色 糖タンパク質の選択的な染色 リン酸化タンパク質の選択的な染色
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
73タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
Thermo Scientific Pierce Power Stainer は、
Thermo Scientifi c ™ Pierce ™ Power Station と
活性化ステーションソフトウェア、および Thermo
Scientifi c ™ Pierce ™ Power Stain Cassetteから
構成されています。この装置は、ポリアクリルア
ミドゲル中のタンパク質の Coomassie染色およ
び脱染色を迅速に行えるようにデザインされてい
ます。従来の染色法では、染色に1時間から1晩
かかっていました。Thermo Scientifi c ™ Pierce ™
Midi Gelおよび Mini Gel Power Staining Kits
を用いれば Pierce Power Stainerは、染色を
たった 6分で完了し、従来の Coomassie 染
色法と同等かそれ以上の結果を得ることができ
ます。
エレクトロステイニングはどのように働くか?
イオン性の パワーステイン液と脱染色液を使用し、負電荷を帯びたCoomassie R-250色素を電気泳動で一番上のゲルパッドからポリアクリルアミドのゲルマトリックスを経て一番下のゲルパッドへ、さらには陽電荷を帯びたアノードへと移行させることによりタンパク質染色時間の大幅な削減が実現しました。
以下のサイトでPierce Power Stainerのビデオをご覧いただけます。
www.thermofi sher.com/powerstainer
カソード(–)
Coomassie染色パッド
プレランおよびプレウォッシュを行ったSDS-PAGEゲル
脱染色パッド
アノード (+)
知ってよかった
ゲルの染色電気泳動を用いる染色テクノロジー-Pierceパワーステイナー
Pierceパワーステインカセット
カソード(–)
染色パッド
ゲル
脱染色パッド
アノード(+)
発注に関する情報は91ページをご覧ください。
74
Pierce Power Stainer
Coomassie色素染色と脱染色を約 10分で迅速に
Thermo Scientifi c™ Pierce™ Power Stainerは、ポリアクリルアミドゲル中のタンパク質のCoomassie色素染色とその後の未結合色素の除去を迅速に行います。シャープなタンパク質バンドが得られ、バックグラウンドは最低レベルもしくは皆無です。
Pierceパワーステイナーは以下の特長があります:
• スピード-タンパク質の Coomassie色素染色および脱染色を約 10分で完了します
• 便利-1-2枚のミニゲルもしくは 1枚のミディゲルの染色と脱染色を同時に実施します
• 信頼できるパフォーマンス-従来法と同等な染色結果が得られます
• タッチ操作の使いやすいプログラム-直感的な LCDタッチスクリーンインターフェースで予めプログラムされたプロトコルを実行します
仕様
• トランスファーモード: セミドライブロッティング
• 対応ゲル: SDS-PAGE gel
• 作動時の向き: 水平
• プラットフォーム: Pierce™ Power System
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/powerstainer
*Coomassie染色液: 45%メタノール、10%酢酸、0.25% Coomassie R-250
**脱染色液: 30%エタノール、5% 酢酸
1. ゲルを水で5分間洗浄します2. ゲルを6分間パワーステイン/脱染色
所要時間: 11分
Pierce Power Stainer
1. ゲルを水で10分x3回洗浄します2. ゲルをCoomassie染色液中*で60分インキュベートします
3. ゲルを水で10分x2回洗浄します4. 脱染色液**で20分x3回脱染色を行います5. ゲルを水中で60分から1晩インキュベートします
所要時間: 230分から1晩
従来のCoomassie染色
図40. Pierce Power Stainerは感度を落とさずに時間を節約します
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
75タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
Thermo Scientifi c PiercePower Stainer
Thermo Scientifi c PiercePower Blotter
おすすめの製品
Pierce Power systemは、タンパク質ゲルの迅速な Coomassie色素染色とゲルからメンブレンへのタンパク質のセミドライトランスファーの両方に使用できます。Pierce Power Stainerは、Pierce ™ Power Blot Cassetteを追加することで、ブロッティングと染色を行うフル機能のPierce Power systemとなります。
ご存知でしたか ? 従来の Coomassie色素ベースの染色法には 1時間から1晩のインキュベーションが必要です。
発注に関する情報は91ページをご覧ください。
76
トランスファーおよび検出電気泳動後、分離したタンパク質はトランスファー
(ブロッティング)により第 2のマトリックスに
移されます。このマトリックスには通常ニトロセ
ルロースメンブレンや PVDF(polyvinylidene
difl uoride)メンブレンが用いられます。次に、抗
体がメンブレンの表面に非特異的に結合すること
を最小にするため、メンブレンのブロッキングを
行います。
詳細な手順はウェスタンブロットのワークフローで用いる検出ステップによって大きく異なります。これらの手順の違いの中で主なものには、例えば直接検出法か間接検出法かがあります。直接法、間接法のどちらにおいてもブロッキングを行ったメンブレンを、メンブレン上の目的タンパク質(抗原)に特異的な抗体で処理します(1次抗体)。直接検出法では、この抗体には酵素が結合しているか、蛍光色素でラベルされています。一方、間接検出法ではブロッキング後のメンブレンをまず抗原に特異的な抗体(1次抗体)で処理した後、もう1つの抗体(2次抗体)で処理します。この2次抗体は1次抗体を生産したホスト動物に対して反応します。そして、この2次抗体は通常、酵素が結合していたり、蛍光色素でラベルされています。直接法はそれほど広くは用いられていません。様々な理由から研究者の多くは間接検出法を好みます。
西洋わさびペルオキシダーゼ (HRP)、あるいはアルカリフォスファターゼ(AP)は、ウェスタンブロットのワークフローで抗体に結合されている酵素として最もポピュラーです。メンブレンを検出用の抗体とインキュベートした後、酵素結合抗体が使われていれば、(色素生成や化学発光が起こる)適切な基質を加えることで検出可能な産物が生じます。ポピュラーな基質の1つは化学発光性のものです。この基質は当該酵素との組み合わせで副産物として光を生じます。化学発光性の基質を用いることで、光をフィルムやCCD
カメラで捕捉することができます。蛍光検出はより定量的なデータ分析が可能であることから、酵素による検出の選択肢として、ここ数年ポピュラーになってきました。蛍光検出では、色素ラベルした1次抗体もしくは2次抗体を使用し、シグナルは適切なイメージングシステムで捕捉します。どんな基質を用いる場合にも、シグナルの強さは、ブロッティングメンブレン上の抗原の量と相関するはずです。
当社は、ウェスタンブロット分析の全ステップを便利にするための、様々な試薬類、キット、装置、抗体を提供しています。
ウェスタンブロッティング
プレキャストゲルの選択 サンプル調製とバッファーの選択 スタンダードの選択 電気泳動槽および電源の選択 ゲル泳動 ゲルの染色 ウェスタンブロッティング
プレキャストタンパク質ゲル
サンプル調製および電気泳動バッファー
タンパク質スタンダード 電気泳動槽システムおよび電源
電気泳動条件 タンパク質ゲルステイン
77タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
ウェスタンブロットトランスファー関連の主な製品
ウェット セミドライ ドライ
Mini Blot Module Thermo Scientifi c PiercePower Blotter
iBlot™ 2 Dry Blotting System
ウェスタンブロット検出における以下のような製品があります:
自動検出 手動検出
マニュアル検出ブロッキングバッファー洗浄バッファー界面活性剤増感剤基質ストリッピングバッファーX線フィルム
iBind™ Flex Western Device
詳細はこちらをご覧下さい。 www.thermofi sher.com/western
78 付録
プロトコル クイックリファレンス
1–4 5–7
Cathode
Fill Line
Cathode
ゲルとタンクの準備
Bolt™ Mini Gel
1. ゲルカセットのパウチを開け、カセットを取り出します。2. ゲルコームを外し、ウェルを1X Running Bufferで3回リンスします。3. カセットの下側のスロットを覆っているテープを外します。
サンプルのロード
1. チャンバーを予めカソードの位置まで1X Running Bufferで満たします。2. ウェルが前を向くようにカセットをチャンバーにセットします。カセットクランプ を上げた状態でセットしたカセットを押さえながらクランプを閉じます。3. すべてのウェルを1X Running Bufferで満たします。4. サンプルとマーカーをロードします。5. カセットを押さえながらクランプを緩めます。6. カセットをチャンバーの底まで静かに下げ、カセットクランプを閉じます。7. fillラインまで1Xバッファーを加えます。
試薬 還元サンプル 非還元サンプル x x
—
脱イオン水 26 μLまで 30 μLまでトータル容量 40
サンプルは70ºCで10分加熱します。* サンプル数の増減に応じて、その他の試薬の容量を同じ比率で増減させます。
泳動バッファー 標準的な泳動 泳動時間*
MES 200 V 22 分
MOPS 200 V 32 分
* Run times may vary depending upon gel type and power supply.
サンプル調製
泳動条件
クイックリファレンス
研究にのみ使用できます。診断目的には使用しないでください。
Bolt™ Mini Gel以下にBolt™ Miniを用いた電気泳動の方法を説明します。
サンプルBolt™ LDS Sample Buffer(4X)Bolt™ 還元試薬 (10X)
1Xバッファーの調製
各チャンバーのタンクにはそれぞれ400 mLの1X SDS Running Bufferが必要です(20 mL の20X Bolt™ MESもしくはMOPS SDS Running Bufferと380 mLの脱イオン水を混合します)。どちらのチャンバーにも同じタイプのバッファーを使用するようにしてください。
Bolt™ Miniゲルを定電圧で泳動します(1-2枚のミニゲル)。
Lμ x Lμ x
1 μL --
脱イオン水 計10 μLになるよう加える 計10 μLになるよう加えるLμ 01 Lμ 01
70˚Cで10 分間加熱。
適切な濃度のタンパク質サンプルをゲルにロードします。
サンプル調製
サンプルのロード
バッファーのロード
泳動条件
クイックリファレンス
NuPAGE Bis-Tris Mini Gel以下にXCell SureLock Mini-Cellを用いた電気泳動の方法を説明します。
試薬 還元サンプル 非還元サンプルサンプルNuPAGE LDS Sample Buffer(4X) 2.5 μL
NuPAGE還元試薬(10X)
トータル容量
1Xバッファーの調製
40 mLの20X NuPAGE MESもしくはMOPS SDS Running Bufferを760 mLの脱イオン水に加えて、1X SDS Running Bufferを調製します。
上下のバッファーチャンバーにそれぞれ200 mLと600 mLの適切な1X Running
Bufferを加えます。還元サンプルには、上部バッファーチャンバーに200 mLの1X
Runningバッファーと500 μL のNuPAGEアンチオキシダントを使用します。
定電圧: 200 V
泳動時間: 35分(MESバッファー)、50分(MOPSバッファー)予想される電流値: 100–125 mA/ゲル(スタート時); 60–80 mA/ゲル(終了時)
想定される使用: 研究用にのみ使用できます。ヒトおよび動物の治療診断目的で使用しないでください。
2.5 μL
Lμ x Lμ x
Tris-Glycine Native Sample Buffer(2X)
Lμ 01 Lμ 01
サンプル 70°Cで10分間加熱 加熱しない
適切な濃度のタンパク質サンプルをゲルにロードします。
サンプル調製
サンプルのロード
バッファーのロード
泳動条件
NuPAGE Tris-Acetate Mini Gel
試薬 変性サンプル* ネイティブサンプルサンプルNuPAGE LDS Sample Buffer(4X)
1Xバッファーの調製
脱イオン水 計10 μLになるように加える 計10 μLになるように加えるトータル容量
*還元サンプルにはNuPAGE還元試薬(10X)を1Xになるように添加します。
変性サンプル: 40 mLの 20X NuPAGE Tris-Acetate SDS Running Bufferを760 mL
の脱イオン水に加えます。ネイティブサンプル: 80 mLの 10X Tris-Glycine Native
Running Bufferを720 mLの脱イオン水に加えます。
上下のバッファーチャンバーにそれぞれ200 mLと600 mLの適切な1X Running
Bufferを加えます。還元サンプルには、上部バッファーチャンバーに200 mLの1X
Running Bufferと500 μL のNuPAGE Antioxidantを使用します。
定電圧: 150 V
泳動時間: 1時間(変性ゲル)、2–3時間(ネイティブゲル)予想される電流値: 40–55 mA/ゲル(スタート時); 25–40 mA/ゲル(終了時)
変性ゲルの場合 18 mA/ゲル(スタート時); 7 mA/ゲル (終了時)ネイティブゲルの場合
2.5 μL ---- 5 μL
付録
79タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
試薬 還元サンプル 非還元サンプルサンプル x μL x μL
2.5 μL 2.5 μL1 μL —
脱イオン水 最終容量10 μL 最終容量10 μL
サンプルは70ºCで10分間加熱します。
適切な濃度のタンパク質サンプルをゲルにロードします。
上部バッファーチャンバーに175 mLの1X NuPAGE SDS Running Bufferを満たします。還元サンプルの場合には、175 mL 1X NuPAGE SDS Running Bufferと435 μLのNuPAGE
アンチオキシダントを上部バッファーチャンバーに使用します。十分量の1X NuPAGE
SDS Running Bufferを下部バッファーチャンバーに入れます。
クイックリファレンス
研究にのみ使用できます。診断目的には使用しないでください。
サンプルのロード
泳動条件
バッファーのセット
NuPAGE Bis-Tris Midi Gel以下にXCell4 SureLock Midi-Cellを用いたBis-Tris Gelの電気泳動の方法を説明します。
サンプル調製
NuPAGE LDS Sample Buffer(4X)NuPAGE 還元試薬(10X)
1Xバッファーの調製
40 mLの20X NuPAGE MESもしくはMOPS SDS Running Bufferを760 mLの脱イオン水に加えて1X SDS Running Bufferを調製します。
定電圧: 200 V
泳動時間: 40分 (MES バッファー)、55分(MOPS バッファー)予想される電流値: 160–200 mA/ゲル(スタート時); 120–170 mA/ゲル(終了時)
試薬 変性サンプル Nativeサンプルサンプル x μL x μL
2.5 μL —— 5 μL
1 μL —最終容量10 μL 最終容量10 μL
*還元サンプルの場合のみ使用
適切な濃度のタンパク質サンプルをゲルにロードします。サンプルのロード
泳動条件
バッファーのセット
NuPAGE Tris-Acetate Midi Gel
サンプル調製
NuPAGE LDS Sample Buffer(4X)Tris-Glycine Native Sample Buffer(2X)NuPAGE 還元試薬(10X)*
脱イオン水
Heat denaturingサンプルを70ºCで10分間加熱して熱変性させます。nativeサンプルは加熱しないでください。
1Xバッファーの調製
変性サンプル: 40 mLの20X NuPAGE Tris-Acetate SDS Running Bufferを760 mLの脱イオン水に加えます。Nativeサンプル: 80 mLの10X Tris-Glycine Native Running Bufferを720 mLの脱イオン水に加えます。
上部バッファーチャンバーに175 mLの適切な1X Running Bufferを満たします。還元サンプルには、175 mLの1X Running Bufferと435 μL NuPAGE Antioxidant を上部バッファーチャンバーに使用します。十分量のRunning Bufferを下部バッファーチャンバーに入れます。
定電圧: 150 V
泳動時間: 70分(変性ゲル)、2–3時間 (ネイティブゲル)予想される電流値: 70–90 mA/ゲル(スタート時); 50–60 mA/ゲル (終了時);
(変性ゲル)40–45 mA/ゲル (スタート時); 15–20 mA/ゲル (終了時); (ネイティブゲル)
試薬 還元サンプル 非還元サンプルサンプル x μL x μL
20 μL 20 μL4 μL —
脱イオン水 最終容量40 μL 最終容量40 μL
サンプルは85ºCで2分間加熱します。
適切な量のプロテインサンプルをゲルにロードします。
クイックリファレンス
研究にのみ使用できます。診断目的には使用しないでください。
サンプルのロード
Novex WedgeWell Tris-Glycine Gels以下にMini Gel TankもしくはXCell SureLock Mini-Cellを用いた電気泳動の方法を説明します。
サンプル調製
Tris-Glycine SDS Sample Buffer (2X)
NuPage還元試薬 (10X)
1X Running Bufferの調製
Mini Gel Tank: 40mLの10X Novex Tris-Glycine SDS Running Bufferを360mLの脱イオン水に加えてよく混合します。XCell SureLock Mini-Cell: 100mLの10X Novex Tris-Glycine SDS Running Bufferを900mL
の脱イオン水に加えてよく混合します。
泳動条件 Mini Gel Tank:定電圧: 225V
泳動時間**: 25-40分予想される電流値*: 85-125mA(スタート時)、 30-55mA(終了時)
XCell SureLock Mini-Cell:定電圧: 225V
泳動時間**: 35-45分予想される電流値*: 45-60mA(スタート時)、 30-45mA(終了時)
*Mini Gelを2枚分泳動する場合は電流設定をスタート時の予想される電流値より2倍以上 の値にしてください。** 泳動時間は電源により異なります。
80 付録
プロトコル クイックリファレンス
試薬 還元サンプル 非還元サンプルサンプル x μL x μLTris-Glycine SDS Sample Buffer(2X) 5 μL 5 μL
1 μL —脱イオン水 最終容量10 μL 最終容量10 μL
サンプルを85ºCで2分間加熱します。
適切な濃度のタンパク質サンプルをゲルにロードします。
それぞれの上部バッファーチャンバーを175 mLの1X Tris-Glycine SDS Running Bufferで満たします。下部バッファーチャンバーの「fill」ラインまで1X Tris-Glycine SDS Running
Bufferを満たします。
80 mLの10X Tris-Glycine SDS Running Bufferを720 mLの脱イオン水に加え、1X Tris-
Glycine SDS Running Bufferを調製します。
クイックリファレンス
研究にのみ使用できます。診断目的には使用しないでください。
サンプルのロード
泳動条件
バッファーのセット
Tris-Glycine Midi Gel以下にXCell4 SureLock Midi-Cellを用いた電気泳動の方法を説明します。
サンプル調製
NuPAGE 還元試薬(10X)
1Xバッファーの調製
定電圧: 125 V(定電圧)泳動時間: 105分(ゲルの濃度により異なります)予想される電流値: 40–50 mA/ゲル(スタート時); 20–25 mA/ゲル(終了時)
試薬 ネイティブサンプルサンプル x μLTris-Glycine Native Sample Buffer(2X) 5 μL脱イオン水 最終容量10 μL
ネイティブサンプルは加熱しないでください。
適切な濃度のタンパク質サンプルをゲルにロードします。
80 mLの10X Tris-Glycine SDS Running Bufferを720 mL脱イオン水に加えて1X Tris-
Glycine SDS Running Bufferを調製します。
それぞれの上部バッファーチャンバーを175 mLの1X Tris-Glycine Native Running Buffer
で満たします。下部バッファーチャンバーの「fill」ラインまで1X Tris- Glycine Native
Running Buffer を満たします。
非変性(ネイティブ)電気泳動
サンプルのロード
泳動条件
バッファーのセット
サンプル調製
1Xバッファーの調製
定電圧: 125 V(定電圧)泳動時間: 1–12時間予想される電流値: 35–40 mA/ゲル(スタート時); 15–20 mA/ゲル
以下にNativePAGE™ Bis-TrisゲルとXCell SureLock Mini-Cellを用いた電気泳動の方法を説明します。
試薬 還元サンプル 非還元サンプルサンプル x μL x μLNativePAGE™ Sample Buffer (4X) 2.5 μL 2.5 μLNativePAGE™ 5% G-250添加剤 0.25–1 μL* —脱イオン水 10μLになるよう加えます 10μLになるよう加えます
ネイティブゲル電気泳動のサンプルは加熱しないでください。* G-250の最終濃度が必ず界面活性剤の1/4になるようにしてください。
1X NativePAGE™アノードバッファー: 30 mLの20X NativePAGE™ Running Bufferを570
mLの脱イオン水に加えます。1X NativePAGE™カソードバッファー: 10 mLの20X NativePAGE™ Running Bufferと10 mL
の20X NativePAGE™カソード添加剤を200 mLの脱イオン水に加えます。
ウェルを1X NativePAGE™ Cathode Bufferで満たし、カソードチャンバーにバッファーを入れる前に、サンプルをロードします。適切な量のサンプルをゲルにロードします。
上部バッファーチャンバーを~200 mLの1X NativePAGE™ Cathode Bufferで満たします。下部バッファーチャンバーを~550 mLの1X NativePAGE™ Anode Bufferで満たします。
定電圧: 150 V(定電圧)泳動時間: 90–115分(3–12%ゲル); 105–120分(4–16%ゲル)予想される電流値: 12–16 mA/ゲル(スタート時); 2–4 mA/ゲル(終了時)
クイックリファレンス
研究にのみ使用できます。診断目的には使用しないでください。
NativePAGE™ Bis-Tris Gel
1X泳動バッファーの調製
サンプル調製
サンプルのロード
泳動条件
バッファーのロード
以下にサンプル添加剤由来のCoomassie G-250を用いたNativePAGE gelの迅速染色プロトコルを説明します。トータルの染色時間は~2–3時間、感度は~60 ng BSAとなります。ステップ 操作 時間
1ゲルを100 mLの固定液(40%メタノール、10%酢酸)に浸し、高出力(950–1100ワット)で電子レンジににかけます 45秒
2 オービタルシェーカーでゲルを振盪します 15分
3 固定液を捨てます —
4ゲルを100 mL脱染色液(8%酢酸)に入れ、高出力(950–1100 watts)で電子レンジにかけます 45秒
5 目的の濃さのバックグラウンドとなるまでオービタルシェーカーで振盪します —
染色プロトコル
付録
81タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
Lμ x Lμ x
Tricine SDS Sample Buffer(2X) 5 μL 5 μL
NuPAGE還元試薬 (10X) 1 μL --
脱イオン水 10 μLになるよう加える 10 μLになるよう加えるLμ 01 Lμ 01
サンプルを85ºCで2分間加熱します。
適切な濃度のタンパク質サンプルをゲルにロードする。サンプルのロード
バッファーのロード
クイックリファレンス
研究用にのみ使用できます。ヒトおよび動物の治療診断の目的では使用しないでください。
Tricine Gel
以下にXCell SureLock Mini-Cellを用いたTricineゲルの電気泳動の方法を説明します。
サンプル調製
試薬 還元サンプル 非還元サンプルサンプル
トータル容量
1Xバッファーの調製
80 mLの10X Novex Tricine SDS Running Bufferを720 mLの脱イオン水に加えて1X Tricine SDS Running Bufferを調製します。
上部バッファーチャンバー200 mLの下部バッファーチャンバーを600 mLの1X
Tricine SDS Running Bufferで満たします。
泳動条件 定電圧: 125 V(定電圧)泳動時間: 90分 (ゲル濃度によって異なります)予想される電流定値: 80 mA/ゲル(スタート時); 40 mA/ゲル(終了時)
Tricineゲルのブロッティングでは、1X Tris-Glycineトランスファーバッファーに20
%のメタノールを添加して使用します。ニトロセルロースもしくはPVDFメンブレンを使ったトランスファーは、XCell IIブロットモジュールを使用して25 V(定電圧)で1-2時間行います。予想されるスタート時の電流は100 mAです。
Tris-Glycineトランスファーバッファーはシーケンシングの際に悪影響を及ぼします。もしタンパク質シーケンシングを実施する場合は、ブロッティングには1X NuPAGE
Transfer Bufferもしくは0.5X TBEトランスファーバッファーを使用してください。NuPAGE Transfer Buffer はアミノ酸側鎖の修飾を防止し、エドマン分解を利用したN末端タンパク質シーケンシングとの相性が良いのが特長です。
Tricine Gel
ブロッティング条件
その他のトランスファーバッファー
以下にXCell SureLock Mini-Cellを用いたIEFゲルの電気泳動について説明します。
試薬 サンプルサンプル x μL
IEF Sample Buffer pH 3–10 or pH 3–7 (2X) 5 μL
脱イオン水 最終容量10 μL
1X IEFアノードバッファー: 12 mLの50X IEF Anode Bufferを588 mLの脱イオン水に加えます。4ºCから10ºCに冷やします。1X IEFカソードバッファー: 20 mL IEF Cathode Buffer pH 3–10(10X)もしくはpH 3–7
(10X)を180 mLの脱イオン水に加えます。4ºCから10ºCに冷やします。
適切な濃度および容量のタンパク質をゲルにロードします。
上部バッファーチャンバーを冷やした200 mL 1X IEF Cathode Bufferで満たします。下部バッファーチャンバーを冷やした600 mL 1X IEF Anode Bufferで満たします。
定電圧: 100 V(定電圧)1時間 200 V(定電圧)1時間 500 V(定電圧)30分予想される電流値: 7 mA/ゲル(スタート時); 5 mA/ゲル(終了時)
IEFゲルの12% TCAもしくは3.5%のスルホサリチル酸を含む12% TCAで30分固定します。IEFゲルを選択した方法で染色します。
クイックリファレンス
研究にのみ使用できます。診断目的には使用しないでください。
IEF gel
1Xバッファーの調製
サンプル 調製
サンプルの ロード
泳動条件
バッファーのロード
ゲルの染色
1. IEF gelの染色と脱染色を行います。 IEF gelを20%エタノール中で10分間インキュベートします。
2. ゲルから必要なレーン(ストリップ)を切り出し、SDSゲルに持っていきます。3. ゲルストリップを2 mLの2X SDSサンプルバッファーおよび0.5 mLのエタノールで3–5分インキュベートします。サンプルバッファーを吸い出し、ゲルストリップを1X SDS Running Buffer
でリンスします。4. SDSゲル化セットに1X SDS Running Bufferを満たします。5. IEF gel stripを5.8–5.9 cmの長さに切ります。6a. 1.0 mm SDSゲルを使用する場合は、ゲルローディング用のチップを用いてゲルストリップをSDSゲルの2Dウェル滑りこませます。この際、ストリップとSDSゲルの間に気泡が入り込まないようにしてください。厚手のろ紙(5.8 cm × 4 cm)をSDS Running Bufferで濡らし、ろ紙の長い端を2D-ウェルに差し込み、ゲルストリップとSDSゲルを密着させます。
6b. 1.5 mm SDSゲルを使用する場合には、2枚の薄いろ紙(5.8 cm × 4 cm)を1X SDS
Running Bufferで濡らし、ゲルストリップを2枚のろ紙の間に長辺に沿ってサンドイッチにします。このゲルストリップの端がろ紙から~0.5 mm程度はみ出すようにします。サンドイッチをSDSゲルの2Dウェルに、気泡を巻き込まないように差し込み、ストリップがSDS
ゲルに密着するように落とし込みます。7. ゲルをミニセルに差し込み、バッファーチャンバーを1X SDS Running Bufferで満たし、
SDS-PAGEを行います。8. 色素の先端がスタッキングゲルに入った後(~10分後)は、一旦電源を切り、ろ紙を取り除いた後、電気泳動を再開します。
IEF gel
2D SDS/PAGEの準備
82 付録
以下にZymogram gelとXCell SureLock Mini-Cellを用いた電気泳動の方法を説明します。
試薬 サンプルサンプル x μLTris-Glycine SDS Sample Buffer (2X) 5 μL
脱イオン水 最終容量10 μL
Zymogram gelのサンプルは加熱や、還元処理をしないでください。
1X Tris-Glycine SDS Running Buffer: 80 mLの10X Tris-Glycine SDS Running
Bufferを720 mLの脱イオン水に加えます。
適切な濃度と容量のタンパク質をゲルにロードしてください。
上部バッファーチャンバーの200 mL、下部バッファーチャンバーに600 mLの1X Tris-Glycine
SDS Running Bufferを満たします。
定電圧: 125 V(定電圧)泳動時間: 90分(ゲルの濃度によって異なります)予想される電流値: 30–40 mA/ゲル(スタート時); 8–12 mA/ゲル(終了時)
クイックリファレンス
研究にのみ使用できます。診断目的には使用しないでください。
Zymogram gel
1Xバッファーの調製
サンプル調製
サンプルのロード
泳動条件
バッファーのロード
1. Zymogram Renaturing Buffer(10X)とZymogram Developing Buffer(10X)を脱イオン水で1:9に希釈します。1-2枚のゲルに対し、それぞれ100 mLの1Xバッファーが必要です。
2. 電気泳動後、ゲルを1X Zymogram Renaturing Buffer中、室温で30分ゆるやかに揺らしながらインキュベートします。
3. Zymogram Renaturing Bufferを捨て、1X Zymogram Developing Bufferをゲルに加えます。
4. ゆるやかに振盪しながら室温で30分インキュベートし、ゲルを平衡化します。5. バッファーを捨て、新しい1X Zymogram Developing Bufferをゲルに加えます。6. ゲルを37ºCで少なくとも4時間、最大の感度を得たい場合には1晩インキュベートします。最適な結果を得るためには、ロードするサンプル量やインキュベーション時間を変えて、経験的に条件を設定します。
Zymogram(ブルーカゼイン)4–16%ゲルでは染色は不要です。プレステインでないZymo-
gram gelでは、Colloidal Blue Staining KitもしくはSimplyBlue Safestainを用いてゲルの染色を行います。プロテアーゼ活性のある領域は暗いバックグラウンドに対して色の抜けたクリアなバンドが現れます。
10% Zymogram(ゼラチン)gel: 10-6 unitのコラーゲナーゼ12% Zymogram(カゼイン)gel: 7 × 10-4 unitのトリプシン4–16% Zymogram(ブルーカゼイン)gel: 1.5 × 10-3 unitのトリプシン
Zymogram gel
ゲルの現像
ゲルの染色
感度レベル
付録
83タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
Ordering information
製品名 サイズ 製品番号
Handcast polyacrylamide gels
SureCast Gel Handcast Bundle A Multiple HC1000SR
SureCast Gel Handcast Bundle B Multiple HC1000S
SureCast Gel Handcast Station 1 casting station
HC1000
SureCast Glass Plates 2 glass plate sets (2 front and 2 back)
HC1001
SureCast Sealing Pads 2 sealing pads
HC1002
SureCast 10-well Multi-Use Tool 1 multi-use tool
HC1010
SureCast 12-well Multi-Use Tool 1 multi-use tool
HC1012
SureCast 15-well Multi-Use Tool 1 multi-use tool
HC1015
SureCast Gel Spacer 10 spacers HC1003
SureCast Stacking Buffer (1 L), 2-pack 2 x 500 mL dry packs
HC2112
SureCast Stacking Buffer (2.5 L), 5-pack
5 x 500 mL dry packs
HC2115
SureCast Resolving Buffer (1 L), 2-pack 2 x 500 mL dry packs
HC2212
SureCast Resolving Buffer (2.5 L), 5-pack
5 x 500 mL dry packs
HC2215
SureCast APS 25 g HC2005
SureCast Acrylamide Solution, 40% 450 mL HC2040
SureCast TEMED 30 mL HC2006
Select precast gel Bolt Bis-Tris Plus Gels
Bolt 8% Bis-Tris Plus Gels, 10-well 1 box NW00080BOX
Bolt 8% Bis-Tris Plus Gels, 12-well 1 box NW00082BOX
Bolt 8% Bis-Tris Plus Gels, 15-well 1 box NW00085BOX
Bolt 8% Bis-Tris Plus Gels, 17-well 1 box NW00087BOX
Bolt 10% Bis-Tris Plus Gels, 10-well 1 box NW00100BOX
Bolt 10% Bis-Tris Plus Gels, 12-well 1 box NW00102BOX
Bolt 10% Bis-Tris Plus Gels, 15-well 1 box NW00105BOX
Bolt 10% Bis-Tris Plus Gels, 17-well 1 box NW00107BOX
Bolt 12% Bis-Tris Plus Gels, 10-well 1 box NW00120BOX
Bolt 12% Bis-Tris Plus Gels, 12-well 1 box NW00122BOX
Bolt 12% Bis-Tris Plus Gels, 15-well 1 box NW00125BOX
製品名 サイズ 製品番号
Bolt 12% Bis-Tris Plus Gels, 17-well 1 box NW00127BOX
Bolt 4–12% Bis-Tris Plus Gels, 10-well 1 box NW04120BOX
Bolt 4–12% Bis-Tris Plus Gels, 12-well 1 box NW04122BOX
Bolt 4–12% Bis-Tris Plus Gels, 15-well 1 box NW04125BOX
Bolt 4–12% Bis-Tris Plus Gels, 17-well 1 box NW04127BOX
Bolt Empty Mini Gel Cassettes 20 cassettes NW2010
Bolt Empty Mini Gel Cassette Combs, 10-well
20 combs NW3010
Bolt Empty Mini Gel Cassette Combs, 12-well
20 combs NW3012
Bolt Welcome Pack B, 4–12%, 15-well 1 kit** NW0412B
Bolt Welcome Pack A, 4–12%, 10-well 1 kit** NW0412A
One box contains 10 gels.
** Bolt Welcome Pack kit includes Mini Gel Tank, 2 boxes of Bolt 4–12% Gels
(10-well/15-well), Bolt MES Running Buffer (20X), Bolt LDS Sample Buffer (4X), Bolt
Sample Reducing Agent (10X) and SeeBlue Plus2 Prestained Standard
NuPAGE Bis-Tris Mini Gels (8 cm x 8 cm)
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 1-well
1 box NP0304BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
10 gels NP0301BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
2 gels NP0301PK2
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
10 gels NP0302BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
2 gels NP0302PK2
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box NP0303BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 9-well
1 box NP0307BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box NP0315BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box NP0316BOX
NuPAGE Novex 12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 1-well
1 box NP0344BOX
NuPAGE Novex 12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
10 gels NP0341BOX
NuPAGE Novex 12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
2 gels NP0341PK2
NuPAGE Novex 12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
10 gels NP0342BOX
84 付録
Ordering information
製品名 サイズ 製品番号
NuPAGE Novex 12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
2 gels NP0342PK2
NuPAGE Novex 12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box NP0343BOX
NuPAGE Novex 12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 17-well
1 box NP0349BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 1-well
1 box NP0324BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
10 gels NP0321BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
2 gels NP0321PK2
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
10 gels NP0322BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
2 gels NP0322PK2
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
10 gels NP0323BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
2 gels NP0323PK2
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 17-well
10 gels NP0329BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 17-well
2 gels NP0329PK2
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 9-well
1 box NP0327BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
10 gels NP0335BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
2 gels NP0335PK2
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
10 gels NP0336BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
2 gels NP0336PK2
NuPAGE Bis-Tris Midi Gels (8 cm x 13 cm)
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WG1201BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WG1201A
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Midi Protein Gels, 20-well
1 box WG1202BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WG1202A
製品名 サイズ 製品番号
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Midi Protein Gels, 26-well
1 box WG1203BOX
NuPAGE Novex 10% Bis-Tris Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WG1203A
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WG1401BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WG1401A
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Midi Protein Gels, 20-well
1 box WG1402BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WG1402A
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Midi Protein Gels, 26-well
1 box WG1403BOX
NuPAGE Novex 4–12% Bis-Tris Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WG1403A
NuPAGE Novex 8% Bis-Tris Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WG1001BOX
NuPAGE Novex 8% Bis-Tris Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WG1001A
NuPAGE Novex 8% Bis-Tris Midi Protein Gels, 20-well
1 box WG1002BOX
NuPAGE Novex 8% Bis-Tris Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WG1002A
NuPAGE Novex 8% Bis-Tris Midi Protein Gels, 26-well
1 box WG1003BOX
NuPAGE Novex 8% Bis-Tris Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WG1003A
Novex WedgeWell Tris-Glycine Mini Gels
Novex WedgeWell Welcome Pack (4–12%, 10-well)
Multiple XP0412A
Novex WedgeWell Welcome Pack (4–12%, 15-well)
Multiple XP0412C
Novex WedgeWell Welcome Pack (10%, 10-well)
Multiple XP0010A
Novex WedgeWell Welcome Pack (10%, 15-well)
Multiple XP0010C
Novex WedgeWell 6% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP00060BOX
Novex WedgeWell 6% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP00062BOX
Novex WedgeWell 6% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP00065BOX
Novex WedgeWell 8% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP00080BOX
付録
85タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
製品名 サイズ 製品番号
Novex WedgeWell 8% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP00082BOX
Novex WedgeWell 8% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP00085BOX
Novex WedgeWell 10% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP00100BOX
Novex WedgeWell 10% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP00102BOX
Novex WedgeWell 10% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP00105BOX
Novex WedgeWell 10% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
2 per box XP00100PK2
Novex WedgeWell 12% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP00120BOX
Novex WedgeWell 12% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP00122BOX
Novex WedgeWell 12% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP00125BOX
Novex WedgeWell 14% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP00140BOX
Novex WedgeWell 14% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP00142BOX
Novex WedgeWell 14% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP00145BOX
Novex WedgeWell 16% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP00160BOX
Novex WedgeWell 16% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP00162BOX
Novex WedgeWell 16% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP00165BOX
Novex WedgeWell 18% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP00180BOX
Novex WedgeWell 18% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP00182BOX
Novex WedgeWell 18% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP00185BOX
Novex WedgeWell 4–12% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP04120BOX
Novex WedgeWell 4–12% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP04122BOX
Novex WedgeWell 4–12% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP04125BOX
Novex WedgeWell 4–12% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
2 per box XP04120PK2
Novex WedgeWell 4–20% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP04200BOX
Novex WedgeWell 4–20% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP04202BOX
製品名 サイズ 製品番号
Novex WedgeWell 4–20% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP04205BOX
Novex WedgeWell 4–20% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
2 per box XP04200PK2
Novex WedgeWell 8–16% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP08160BOX
Novex WedgeWell 8–16% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP08162BOX
Novex WedgeWell 8–16% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP08165BOX
Novex WedgeWell 10–20% Tris-Glycine Mini Gel, 10-well
10 per box XP10200BOX
Novex WedgeWell 10–20% Tris-Glycine Mini Gel, 12-well
10 per box XP10202BOX
Novex WedgeWell 10–20% Tris-Glycine Mini Gel, 15-well
10 per box XP10205BOX
NuPAGE Tris-Acetate Mini Gels (8 cm x 8 cm)
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
10 gels EA0375BOX
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
2 gels EA0375PK2
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
10 gels EA03752BOX
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
2 gels EA03752PK2
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EA03755BOX
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EA0378BOX
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EA03785BOX
NuPAGE Novex 7% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EA0355BOX
NuPAGE Novex 7% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EA03552BOX
NuPAGE Novex 7% Tris-Acetate Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EA03555BOX
NuPAGE Novex 7% Tris-Acetate Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EA0358BOX
NuPAGE Novex 7% Tris-Acetate Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EA03585BOX
NuPAGE Tris-Acetate Midi Gels (8 cm x 8 cm)
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Midi Protein Gels, 12+2W
1 box WG1601BOX
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Midi Protein Gels, 12+2W, w/adapters
1 box WG1601A
86 付録
Ordering information
製品名 サイズ 製品番号
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Midi Protein Gels, 20W
1 box WG1602BOX
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Midi Protein Gels, 20W, w/adapters
1 box WG1602A
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Midi Protein Gels, 26W
1 box WG1603BOX
NuPAGE Novex 3–8% Tris-Acetate Midi Protein Gels, 26W, w/adapters
1 box WG1603A
Novex Tris-Glycine Mini Gels (8 cm x 8 cm)
Novex 10% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6075BOX
Novex 10% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well - Value Pack
3 boxes EC6075BX30
Novex 10% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC60752BOX
Novex 10% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC60755BOX
Novex 10% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6078BOX
Novex 10% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC60785BOX
Novex 10–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6135BOX
Novex 10–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC61352BOX
Novex 10–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC61355BOX
Novex 10–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC61385BOX
Novex 12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 1-well
1 box EC6001BOX
Novex 12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6005BOX
Novex 12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC60052BOX
Novex 12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC60055BOX
Novex 12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6008BOX
Novex 12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC60085BOX
Novex 14% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6485BOX
製品名 サイズ 製品番号
Novex 14% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC64852BOX
Novex 14% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC64855BOX
Novex 14% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6488BOX
Novex 14% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC64885BOX
Novex 16% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6495BOX
Novex 16% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC64952BOX
Novex 16% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC64955BOX
Novex 16% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6498BOX
Novex 16% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC64985BOX
Novex 18% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6505BOX
Novex 18% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC65052BOX
Novex 18% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC65055BOX
Novex 18% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6508BOX
Novex 18% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC65085BOX
Novex 4% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6055BOX
Novex 4% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC60552BOX
Novex 4% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6058BOX
Novex 4% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC60585BOX
Novex 4–12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6035BOX
Novex 4–12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC60352BOX
Novex 4–12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC60355BOX
付録
87タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
製品名 サイズ 製品番号
Novex 4–12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6038BOX
Novex 4–12% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC60385BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 1-well
1 box EC6021BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6025BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC60252BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC60255BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 9-well
1 box EC60249BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 10-well
1 box EC6028BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.5 mm, 15-well
1 box EC60285BOX
Novex 6% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6065BOX
Novex 6% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC60652BOX
Novex 6% Tris-Glycine Mini Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC60655BOX
Novex Tris-Glycine Midi Gels (8 cm x 13 cm)
Novex 10% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WT0101BOX
Novex 10% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WT0101A
Novex 10% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well
1 box WT0102BOX
Novex 10% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WT0102A
Novex 10% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well
1 box WT0103BOX
Novex 10% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WT0103A
Novex 12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WT0121BOX
Novex 12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WT0121A
Novex 12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well
1 box WT0122BOX
Novex 12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WT0122A
製品名 サイズ 製品番号
Novex 12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well
1 box WT0123BOX
Novex 12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WT0123A
Novex 4–12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WT4121BOX
Novex 4–12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WT4121A
Novex 4–12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well
1 box WT4122BOX
Novex 4–12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WT4122A
Novex 4–12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well
1 box WT4123BOX
Novex 4–12% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WT4123A
Novex 4–20% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WT4201BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WT4201A
Novex 4–20% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well
1 box WT4202BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WT4202A
Novex 4–20% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well
1 box WT4203BOX
Novex 4–20% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WT4203A
Novex 8% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WT0081BOX
Novex 8% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WT0081A
Novex 8% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well
1 box WT0082BOX
Novex 8% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WT0082A
Novex 8% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well
1 box WT0083BOX
Novex 8% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WT0083A
Novex 8–16% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well
1 box WT8161BOX
Novex 8–16% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 12+2-well, w/adapters
1 box WT8161A
88 付録
製品名 サイズ 製品番号
Novex 8–16% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well
1 box WT8162BOX
Novex 8–16% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 20-well, w/adapters
1 box WT8162A
Novex 8–16% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well
1 box WT8163BOX
Novex 8–16% Tris-Glycine Midi Protein Gels, 26-well, w/adapters
1 box WT8163A
NativePAGE Gels
NativePAGE Novex 3–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box BN1001BOX
NativePAGE Novex 3–12% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box BN1003BOX
NativePAGE Novex 4–16% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box BN1002BOX
NativePAGE Novex 4–16% Bis-Tris Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box BN1004BOX
Novex Tricine Gels
Novex 10% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6675BOX
Novex 10% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC66752BOX
Novex 16% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6695BOX
Novex 16% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC66952BOX
Novex 16% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC66955BOX
Novex 10–20% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6625BOX
Novex 10–20% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC66252BOX
Novex 10–20% Tricine Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC66255BOX
Novex IEF Gels
Novex pH 3–7 IEF Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
5 gels⁄box EC66452BOX
Novex pH 3–7 IEF Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
5 gels⁄box EC6645BOX
Novex pH 3–10 IEF Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
5 gels⁄box EC6655BOX
Novex Zymogram Gels
Novex 12% Zymogram (Casein) Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC64052BOX
Ordering information
製品名 サイズ 製品番号
Novex 4–16% Zymogram (Blue Casein) Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6415BOX
Novex 12% Zymogram (Casein) Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6405BOX
Novex 10% Zymogram (Gelatin) Protein Gels, 1.0 mm, 15-well
1 box EC61755BOX
Novex 10% Zymogram (Gelatin) Protein Gels, 1.0 mm, 12-well
1 box EC61752BOX
Novex 10% Zymogram (Gelatin) Protein Gels, 1.0 mm, 10-well
1 box EC6175BOX
E-PAGE High Throughput Gel System
E-PAGE 8% Protein Gels, 48-well 8 gels EP04808
E-Holder Platform 2 units EH03
E-PAGE Loading Buffer 1 4.5 mL EPBUF01
E-PAGE 6% Protein Gels, 96-well 8 gels EP09606
Daughter E-Base Device 1 unit EBD03
Mother E-Base Device 1 unit EBM03
製品名 サイズ 製品番号
Prepare samples and select buffers: SDS-PAGE
Pierce SDS-PAGE Sample Prep Kit 50 reactions
89888
Bolt Transfer Buffer (20X) 125 mL BT0006
Bolt Transfer Buffer (20X) 1 L BT00061
4X Bolt LDS Sample Buffer 10 mL B0007
20X Bolt MES SDS Running Buffer 500 mL B0002
20X Bolt MES SDS Running Buffer 5 L B0002-02
20X Bolt MOPS SDS Running Buffer 500 mL B0001
20X Bolt MOPS SDS Running Buffer 5 L B0001-02
Bolt Antioxidant 15 mL BT0005
NuPAGE Tris-Acetate SDS Running Buffer (20X)
500 mL LA0041
NuPAGE MOPS SDS Running Buffer (20X)
500 mL NP0001
NuPAGE MOPS SDS Running Buffer (20X)
5 L NP000102
NuPAGE MES SDS Running Buffer (20X)
5 L NP000202
NuPAGE MES SDS Running Buffer (20X)
500 mL NP0002
付録
89タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
製品名 サイズ 製品番号
Novex Tris-Glycine SDS Running Buffer (10X)
4 x 1 L LC26754
Novex Tris-Glycine SDS Running Buffer (10X)
500 mL LC2675
Novex Tris-Glycine SDS Running Buffer (10X)
5 L LC26755
Novex Tricine SDS Running Buffer (10X)
500 mL LC1675
NuPAGE LDS Sample Buffer (4X) 10 mL NP0007
Novex Tricine SDS Sample Buffer (2X) 20 mL LC1676
Novex Tris-Glycine SDS Sample Buffer (2X)
20 mL LC2676
Novex Tris-Glycine Transfer Buffer (25X)
500 mL LC3675
NuPAGE Transfer Buffer (20X) 125 mL NP0006
NuPAGE Transfer Buffer (20X) 1 L NP00061
NuPAGE Antioxidant 15 mL NP0005
Novex Tris-Glycine SDS Buffer Kit 1 kit LC2677
NuPAGE MOPS SDS Buffer Kit (for Bis-Tris Gels)
1 kit NP0050
NuPAGE MES SDS Buffer Kit (for Bis-Tris Gels)
1 kit NP0060
NuPAGE Tris-Acetate SDS Buffer Kit (for Tris-Acetate gels), Contains 1 ea. LA0041, NP0004, NP0005, NP0007
1 kit LA0050
Novex Tricine SDS Buffer Kit, includes LC1676 & LC1675
1 kit LC1677
Pierce LDS Sample Buffer, Non-Reducing (4X)
5 mL 84788
Pierce Lane Marker Non-Reducing Sample Buffer
5 mL 39001
Pierce 10X Tris-Glycine SDS Buffer 1 L 28362
BupH Tris-Glycine-SDS Buffer Packs 40 packs 28378
Native Electrophoresis
Novex Tris-Glycine Native Running Buffer (10X)
500 mL LC2672
Novex Tris-Glycine Native Sample Buffer (2X)
20 mL LC2673
NativePAGE Running Buffer (20X) 1 L BN2001
NativePAGE Running Buffer Kit 1 kit BN2007
NativePAGE Cathode Buffer Additive (20X)
250 mL BN2002
NativePAGE Sample Buffer (4X) 10 mL BN2003
製品名 サイズ 製品番号
NativePAGE 5% G-250 Sample Additive
0.5 mL BN2004
NativePAGE Sample Prep Kit 1 kit BN2008
DDM (n-dodecyl ß-D-maltoside) (10%) 1 mL BN2005
Digitonin (5%) 1 mL BN2006
Zymography
Novex Zymogram Developing Buffer (10X)
500 mL LC2671
Novex Zymogram Renaturing Buffer (10X)
500 mL LC2670
IEF
Novex IEF Anode Buffer (50X) 100 mL LC5300
Novex IEF Cathode Buffer pH 3-10 (10X)
125 mL LC5310
Novex IEF Cathode Buffer pH 3-7 (10X) 125 mL LC5370
Novex pH 3-10 IEF Buffer Kit, Includes LC5300, LC5310, LC5311
1 kit LC5317
Novex pH 3-7 IEF Buffer Kit, Includes LC5300, LC5370, LC5371
1 kit LC5377
Novex IEF Sample Buffer pH 3-10 (2X) 25 mL LC5311
Novex IEF Sample Buffer pH 3-7 (2X) 25 mL LC5371
90 付録
Ordering information
製品名 サイズ 製品番号
Electrophoresis chamber systems and power supplies
Mini Gel Tank 1 unit A25977
XCell SureLock Mini-Cell 1 unit EI0001
XCell4 SureLock Midi-Cell 1 each WR0100
PowerEase 90W Power Supply (115 VAC)
1 each PS0090
PowerEase 90W Power Supply (230 VAC)
1 each PS0091
PowerEase 300W Power Supply (115 VAC)
1 each PS0300
PowerEase 300W Power Supply (230 VAC)
1 each PS0301
製品名 サイズ 製品番号
Select Protein Standards: Unstained
PageRuler Unstained Low Range Protein Ladder
2 x 250 μL 26632
PageRuler Unstained Protein Ladder 2 x 250 μL 26614
NativeMark Unstained Protein Standard
5 x 50 μL LC0725
Prestained
PageRuler Prestained Protein Ladder 2 x 250 μL 26616
PageRuler Prestained Protein Ladder 10 x 250 μL 26617
PageRuler Plus Prestained Protein Ladder
2 x 250 μL 26619
PageRuler Plus Prestained Protein Ladder
10 x 250 μL 26620
Spectra Multicolor Broad Range Protein Ladder
2 x 250 μL 26634
Spectra Multicolor Broad Range Protein Ladder
10 x 250 μL 26623
HiMark Prestained Protein Standard 250 μL LC5699
Spectra Multicolor High Range Protein Ladder
2 x 250 μL 26625
Western
MagicMark XP Western Protein Standard
250 μL LC5602
MagicMark XP Western Protein Standard
50 μL LC5603
Specialty
PageRuler Prestained NIR Protein Ladder
2 x 250 μL 26635
BenchMark Fluorescent Protein Standard
125 μL LC5928
BenchMark His-tagged Protein Standard
125 μL LC5606
IEF Marker 3–10 500 μL 39212-01
付録
91タンパク質ゲル電気泳動テクニカルハンドブック
製品名 サイズ 製品番号
Coomassie stains
PageBlue Protein Staining Solution 1 L 24620
SimplyBlue SafeStain 1 L LC6060
SimplyBlue SafeStain 3.5 L LC6065
Imperial Protein Stain 1 L 24615
Imperial Protein Stain 3 x 1 L 24617
Silver stains
Pierce Silver Stain Kit 1 L 24612
SilverXpress Silver Staining Kit 1 kit* LC6100
Pierce Silver Stain for Mass Spectrometry
1 L 24600
*1 kit contains sufficient reagents to stain 25 mini gels
Fluorescent and specialty stains
SYPRO Orange Protein Gel Stain 500 μL S-6650
SYPRO Orange Protein Gel Stain 10 x 50 μL S-6651
SYPRO Red Protein Gel Stain 500 μL S-6653
SYPRO Red Protein Gel Stain 10 x 50 μL S-6654
SYPRO Ruby Protein Gel Stain 1 L S-12000
SYPRO Ruby Protein Gel Stain 200 mL S-12001
SYPRO Ruby Protein Gel Stain 5 L S-21900
Pro-Q Emerald 488 Glycoprotein Gel Stain Kit
1 kit P-21875
Pro-Q Diamond Phosophoprotein Gel Stain Kit
1 L P-33300
Pro-Q Diamond Phosophoprotein Gel Stain Kit
200 mL P-33301
Pro-Q Diamond Phosophoprotein Gel Stain Kit
5 L P-33302
Pierce Power Stainer
Pierce Power Stainer 1 unit 22833
Pierce Power Stainer Welcome Pack 1 unit 22833SPCL*
* Welcome pack includes Pierce Power Station, Pierce Power Stain Cassette, Western
Blot Roller, Power Cord with C/13 Connector, Quick Start Guide, Pierce Mini Gel Power
Staining Kit
詳細はこちらをご覧ください。 www.thermofi sher.com/invitrogen
サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社
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