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一般社団法人官民データ活用共通プラットフォーム協議会(DPC) 官民実装促進委員会 第2回事例研究会 欧州データ連携動向 改訂版 Industry4.0/IDS/FIWARE/IIC2019121()インターフュージョン・コンサルティング InterFusion Consulting, Inc.

欧州データ連携動向改訂版 · 2019. 1. 23. · FIWAREは、Industry4.0や米国のIIC(Industrial Internet Consortium)だけでなく、欧州のIOTA や日本のIVIとも提携関係にある。

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一般社団法人官民データ活用共通プラットフォーム協議会(DPC)

官民実装促進委員会 第2回事例研究会

欧州データ連携動向 改訂版

~Industry4.0/IDS/FIWARE/IIC~

2019年1月21日

(株)インターフュージョン・コンサルティング

InterFusion Consulting, Inc.

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欧州データ連携動向 ~Industry4.0/IDS/FIWARE/IIC~

内容

01 巨大プラットフォーマーにどう対抗すべきか01-1 法規制と欧州産業デジタル化戦略01-2 デジタル化状況と法規制の背景01-3 欧州産業デジタル化戦略(DEI)

02 欧州データ産業デジタル化のプラットフォーム戦略

02-1 3つのデジタル産業プラットフォーム02-2 Industry4.0/IDS/FIWAREの関係02-3 Industry4.0/IDS/FIWARE/IICの関係02-4 Industry4.0/IDS/FIWARE/IIC/IVI/IOTA

の関係

03 IDS : Industrial/International Data Space03-1 データシェアリングに関する考え方03-2 他のプラットフォームとの接続03-3 基本的なアーキテクチャーのフレームワ

ーク03-4 ビジネス層03-5 ファンクション層の構造03-6 プロセス層とデータ提供プロセスモデル03-7 システム層でのインタラクション03-8 セキュリティ層

04 FIWARE04-1 概要04-2 NGSIの標準化動向04-3 スマートシティ04-4 データエコノミーに向けたエネーブラー04-5 Industry4.0の実装04-6 IDSの実装

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まとめ

01 巨大プラットフォーマーにどう対抗すべきか 欧州はGAFA/BAT対抗で法規制だけでなくB2B市

場の主導権を守るため「欧州産業デジタル化戦略(DEI)」を進めている

02 欧州データ産業デジタル化のプラットフォーム戦略 DEIのデジタル産業プラットフォーム(DIP)として、

Industry4.0 / IDS / FIWAREが定義され、各々機能連携が可能

Industry4.0は製造業の縦軸で、欧州データ連携の横串標準を担うのはIDS、FIWAREは横串でソフトウェア実装を担う

Industry4.0 / IDS / FIWAREは、米国IIC、日本IVIとも連携関係にある

日本では、IDSはDTA((一社)データ流通推進協議会)、FIWAREはDPC((一社)官民データ活用共通プラットフォーム協議会)に相当

03 IDS : Industrial/International Data Space IDSは欧州のデータ主権を維持しつつ、欧州共通デー

タスペースを目指しており、他のプラットフォームとの連携が可能に設計されている

IDSアーキテクチャーの縦軸には、ビジネス層、ファンクション層、プロセス層、インフォメーション層、システム層があり、横串をセキュリティ層、認証層、ガバナンス層が通っている

04 FIWARE FIWAREは日本発祥の国際標準NGSIをオープンAPI化

したオープンソース部品集 NGSIの標準化は進んでおり、FIWAREの中核モジュー

ルは欧州CEFの正式ビルディング・ブロックになっている

FIWAREは様々な機関でスマートシティ標準として採用され、デファクト的存在になっている

FIWAREによって、Industry4.0やIDSも実装が可能

欧州は明確な巨大プラットフォーマー対策を立てており、プラットフォーム戦略が着々と進んでいる。日本も、これにならい、早急にデータやプラットフォームのアーキテクチャー標準化と実装を進めるべき。その際、日本発祥のNGSIを活用すれば、欧州の知見も活用できる。

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B2B市場のIoT

巨大プラットフォーマーにどう対抗すべきか法規制とB2B市場での対抗策

欧州は米中のB2C巨大プラットフォーマーに対して、GDPR等法的規制で対抗する一方、B2Bで巨大デジタル単一市場を目指し、2016年から「欧州産業デジタル化戦略」を推し進めている。

巨大プラットフォーマーへの対抗

巨大プラットフォーマー(GAFA/BAT)

B2C市場席巻

GDPR/デジタル課税

欧州には巨大プラットフォーマーが不在法規制で対抗 データ主権確立 個人情報保護 デジタル課税

米国・中国 欧州

欧州デジタル単一市場

欧州産業デジタル化戦略 2016年~(Digitizing European Industry)

B2Bまで席巻されたら困る

欧州一丸となってB2Bの主導権を守る

連携米IIC

巨大プラットフォーマー(GAFA/BAT)

B2B市場のIoTIndustry4.0等

01-1

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巨大プラットフォーマーにどう対抗すべきかデジタル化状況と法規制の背景

01-2

出所:https://ec.europa.eu/digital-single-market/en/news/digitising-european-industry-2-years-brochure

ECは欧州各国のデジタル化の度合いを様々な指標からまとめ「Digital Economy and Society Index (DESI)」として公表している。各国のデジタル化の度合いには大きなギャップがあり、この差を埋める努力が必要と考えられている。

EUの平均

ドイツ

エストニア

英国

デンマーク

フランス

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巨大プラットフォーマーにどう対抗すべきかデジタル化状況と法規制の背景

01-2

非個人データの自由な流通政策は、GDPRとともに「欧州共通データスペース」を築き上げ、膨大な経済効果が期待されている。この利益を守るため、巨大プラットフォーマーに対する法規制が強化されている。

出所:https://ec.europa.eu/digital-single-market/en/news/digitising-european-industry-2-years-brochure

欧州各国のデータ所在

制限

システム間データ移動の障害(ベンダーロックイン)

国境をまたぐデータ蓄積への法的

曖昧さ

国境をまたぐデータ流通の安全性への法的懸念

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巨大プラットフォーマーにどう対抗すべきか欧州産業デジタル化戦略(DEI:Digitising European Industry)

01-3

2016年にスタートした欧州産業デジダル化戦略(DEI)は、欧州デジタル単一市場(DSM)戦略の重要な要素。各国の様々な産業デジタル化の取り組みを補完したり、新たに創り上げたりするために、DEIは5本の柱を立てて投資している。

出所:https://ec.europa.eu/digital-single-market/en/news/digitising-european-industry-2-years-brochure

パートナーシップと産業プラットフォームによるリーダーシップの強化

欧州のデジタル化された未来への備え

デジタル時代に沿った法規制のフレームワーク

デジタル・イノベーション・ハブ:

全分野でのデジタル・イノベーション

産業デジタル化に関する各国の取り組みの欧州プラットフォーム

必要なビルディングブロック• スマートセンサー• ロボット部品• AIモジュール• モバイル通信モジュール等

必要なプラットフォーム

• 上記を統合するための産業プラットフォーム

ECによる投資• 2014-16年に官側5億ユーロ、民側20億ユーロ投資

• 2018~2020年に、ビルディングブロックに20億ユーロ、プラットフォームに10億ユーロ投資

• 官民パートナーシップ(PPP)を活用• スピード感を加速化するため、先ずはパイロットを先行させ、標準化していく

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欧州産業デジタル化のプラットォーム戦略3つのデジタル産業プラットフォーム

02-1

DEIのデジタル産業プラットフォーム(DIP)には、インダストリー4.0のアーキテクチャー「RAMI4.0」と産業データのプラットフォームとしての「Industrial/International Data Space」とソフトウェアのビルディングブロックとしての「FIWARE」が定義されている。

出所:https://ec.europa.eu/digital-single-market/en/news/digitising-european-industry-2-years-brochure

製造業分野:RAMI4.0(Reference Architecture Model Industry 4.0)

産業データPF分野:IDS(Industrial/International Data Space)

ソフトウェアPF分野:FIWAREソフトウェアのビルディングブロック

欧州デジタル産業プラットフォーム(Digital Industrial Platform)

欧州産業デジタル化戦略(2016年~、(Digitizing European Industry)

2011年ドイツ国策「インダストリー4.0」としてスタート

2015年インダストリー4.0の強化策として、ドイツ国フランフォーファー研究所からスタート

2011年EU政府の官民パートナーシップ(FI-PPP)としてスタート

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© 2019 InterFusion Consulting, Inc. | www.interfusion.jp | Page No. 8

欧州産業デジタル化のプラットォーム戦略Industry4.0/IDS/FIWAREの関係

02-2

欧州デジタル単一市場の3つのデジタル産業プラットフォームであるIDS/FIWARE/Industry4.0のガバナンス関係は、Industry 4.0が製造業縦軸で、IDSとFIWAREは横軸。IDSは「データ」を扱い、FIWAREは実装段階で必要となるデータを含んだ「コンテキスト」を扱う。FIWAREはビルディングブロックとしてのソフトウェア部品提供の役割も担う。

データとその流通の標準化データを含むコンテキストの連携に関する標準で、ソフトウェア部品(ビルディングブロック)を提供

製造業の縦軸

IDS/FIWARE/Industry4.0の関係

出所:FIWARE Foundation e.V.

日本では、DTA((一社)データ流通推進協議会)に相当

日本では、DPC((一社)官民データ活用共通プラットフォーム協議会)に相当

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欧州産業デジタル化のプラットォーム戦略Industry4.0/IDS/FIWARE/IICの関係

02-3

欧州デジタル単一市場の3つのデジタル産業プラットフォームであるIDS/FIWARE/Industry4.0は、米国のIIC(Industrial Internet Consortium)とも提携関係にあり、IoTプラットフォームの巨大連合ができあがった。

出所:FIWARE Foundation e.V.

Indust

rial In

tern

et

Refe

rence A

rchitectu

re

Refe

rence A

rchitectu

reM

odel In

dust

rie 4

.0

Indust

rial Data

Space

Refe

rence A

rchitectu

reFIW

ARE

Refe

rence A

rchitectu

re

Align-ment

業界横串 製造業中心(縦串)

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欧州産業デジタル化のプラットォーム戦略Industry4.0/IDS/FIWARE/IIC/IVI/IOTAの関係

02-4

IDSとFIWAREは、Industry4.0や米国のIIC(Industrial Internet Consortium)だけでなく、欧州のIOTAや日本のIVIとも提携関係にある。

出所:FIWARE Foundation e.V.

Indust

rial In

tern

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Refe

rence A

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Indust

rial Valu

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chain

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TA

Refe

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IDS /FIWARE Align-

ment with

FromEurope …

… toGlobal

業界横串

製造業

欧州のイニシアチブ

製造業中心

製造業

IoTデータ流通、仮想通貨

日米のイニシアチブ

日本

米国中心

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IDS : Industrial/International Data Spaceデータのシェアリングに関する考え方

03-1

IDSは、「欧州共通データスペース」を構築するためのデータ標準やデターシェアリングのルールを定めている。技術の進展によりデータシステムの相互接続性、データ交換、シェアリング・エコノミー、データ中心のサービス等の重要性が増し、その環境でも「データ主権」が担保されるべきと考えている。

出所:http://collaborativeinnovationdays.eu/Presentations/Freight_2nd/Plenary/(1)%20Thorsten%20Huelsmann,%20Industrial%20Data%20Space.pdf

データ所有権

データセキュリティ

データの価値

相互接続性

データ交換

シェアリング・エコノミー

データ中心のサービス データ主権

人や法人が、経済的資産としてのデータの活用に関して、排他的かつ主権を持って決められる能力

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IDS : Industrial/International Data Space他のプラットフォームとの接続

03-2

出所:http://collaborativeinnovationdays.eu/Presentations/Freight_2nd/Plenary/(1)%20Thorsten%20Huelsmann,%20Industrial%20Data%20Space.pdf

オープンなコンテキスト・データ

現場視点(工場)

バリューチェーン計画、実行、制御

(複数個所で稼働するプラットフォーム)

交通 天気

アクチュエーター センサー マシン

消費者プロダクション

(製造) ブローカー

IoTクラウド

分野毎のプラットフォーム

マーケットプレイス

IDSは、データを保有する様々なプラットフォームや「モノ」と接続し、データ交換を可能とする。

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IDS : Industrial/International Data Space基本的なアーキテクチャーのフレームワーク

03-3

IDSのアーキテクチャーは、各ビジネス領域毎に、機能/プロセス/情報/システムが存在し、これら全ての横串に、セキュリティ/認証/ガバナンスがある。

出所:https://www.fraunhofer.de/content/dam/zv/de/Forschungsfelder/industrial-data-space/IDS_Referenz_Architecture.pdf

IDSのソフトウェアアーキテクチャー

ビジネス

機能(ファンクション)

プロセス

情報(インフォメーション)

システム

セキュリティ

認証

ガバナンス

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IDS : Industrial/International Data Spaceビジネス層

03-4

ビジネス層は、IDSにおいて、参加者がどのような役割(roles)を担うかを定義する。

出所:https://www.fraunhofer.de/content/dam/zv/de/Forschungsfelder/industrial-data-space/IDS_Referenz_Architecture.pdf

データ利用者 データ消費者

サービス提供者

ブローカー

クリアリングハウス

アップストア提供者

データ提供者 データ所有者

語彙提供者アプリ提供者

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IDS : Industrial/International Data Spaceファンクション層の構造

03-5

アプリケーション・エコシステム

データアプリケーション実装

アップストアでの利用

導入とサポート

語彙とメタデータの管理

データソース記述 語彙管理

アイデンティティ管理

ブローカーのリポジトリとインデクシング

クリアリングハウス

コネクター:Connector

データ交換 データの処理と変換

トラスト&セキュリティ

インダストリー4.0やデータエコノミーのためには、トラスト、セキュリティ、標準化された接続、付加価値を高めるアプリ、データマーケットが必要となる。そのため、IDSのファンクション層には、以下のような機能が必要となる。

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IDS : Industrial/International Data Spaceプロセス層とデータ提供プロセスモデル

03-6

出所:https://www.fraunhofer.de/content/dam/zv/de/Forschungsfelder/industrial-data-space/IDS_Referenz_Architecture.pdf

プロセス層では、データの提供、データの交換、データアプリの提供と利用、等のプロセスを定義している。「データ提供」は、データソースの記述、コネクターの適用、メタデータの発行、コネクターの実行、といった流れになる。

データソースの記述 コネクターの適用 メタデータの発行 コネクターの実行

データソースの記述・サブプロセス

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IDS : Industrial/International Data Spaceシステム層でのインタラクション

03-7

IDSのシステム層では、コネクター、ブローカー、アップストアが連携して動く。

システム層のインタラクション

Connector:

Gives access to the Industrial Data Space

Broker:

Manages Metadata of Connectors and Participants

AppStore:

Provides Apps and Vocabularies

コネクター:Connector

IDSへのアクセスを可能にする

ブローカー:Broker

コネクターと参加者のメタデータを管理する

アップストア: AppStore

アプリケーションと語彙(ボキャブラリー)を提供する

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IDS : Industrial/International Data Spaceシステム層でのインタラクション:コネクターの実装例

03-7

IDSシステム層のコネクターは、物理的には様々な形態で実装されている。これらがプラットフォーム内のモジュールである「コネクター」と接続されて、データ活用される。

トラステッド・コネクター

• センサーデバイスで稼働するコネクター

• Sick AG社

ベース・コネクター

• Raspberry Pi で稼働するコネクター

• nicos AG社

軽量センサー・コネクター

• 32ビットマイクロプロセッサーで稼働するコネクター

• フランホーファー

モバイル・コネクター

• モデイルデバイスで稼働するコネクター

• ティッセンクルップAG社、フランホーファー、Logenios GmbH

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IDS : Industrial/International Data Spaceセキュリティ層:信頼性の高いP2Pネットワーク

03-8

出所:http://collaborativeinnovationdays.eu/Presentations/Freight_2nd/Plenary/(1)%20Thorsten%20Huelsmann,%20Industrial%20Data%20Space.pdf

全てのステークホルダーは、ソフトウェア・コンポーネントによってIDSに参加可能になる

IDSの規模は、内外のIDSコネクターの数によって決まる

内部のIDSコネクターは企業内のデータソースにリンクし、変換し、価値を向上させる

全ての参加者はIDSのルールに従わなければならない

参加者や技術コンポーネントは、認証されなければならない

IDSはデータの利用制御や複数トラスト(信用)レベルを提供する

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IDS : Industrial/International Data Spaceセキュリティ層:利用ポリシーの考え方

03-8

データの利用制御では、データ生成者(コンプライアンス、法規制)やデータ利用者(データ所有者への義務)の観点から利用制限を厳重にポリシー化し、アーキテクチャーによってこれらを担保する。

A B

• 「個人」ラベルを基データは内部向けにしか送られない

• 欧州の法規制範囲内のデータ• 「個人」ラベルのデータは匿名化されなければならない

• データ生成者には全てのデータの利用に関して知らせなければならない

• データは最大5回までしか使われず14日後には削除される

• データ削除はログをとらなければならない

基本的な考え方 データ主権を担保するアーキテクチャー

ポリシーの実行

情報収集と判断

ポリシーの記述と管理

– データ要求がPEP(Policy Enforcement Point)にインターセプトされる)

– PEPが要求をXACMLオーソライゼーション要求に変換

– XACML要求はPDP(Policy Decision Point)に転送される

– PDPは、PAP(Policy Administration Point)によって管理されるPMP(Policy Management Point)から得られた構成によって要求を評価する

– PDPは最終決定して結果をPEPに返す

PIP(Policy Information Point)とPXP(Policy Execution Point)は、例外的に用いられる

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IDS : Industrial/International Data Spaceセキュリティ層:アイデンティティ管理

03-8

IDSセキュリティ層のアイデンティティ管理では、参加者は認証リポジトリーに対してトラストレベルを確認し、認証権限(CA)から認証を得た上で、認証サーバーからトークンを得る。DAPSを使った管理も考えられる。

セキュリティ層のアイデンティティ管理のアーキテクチャー DAPSによるアイデンティティ管理

認証権限

認証リポジトリー

認証サーバー

コネクター

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FIWARE概要:FI-PPPからFIWARE Foundationへ

04-1

FIWAREはEUのFI-PPPから始まり、2016年に「FIWARE Foundation e.V.」としてドイツにて民間団体に移行。膨大なエコシステムが構築されていて、欧州のデファクト的存在になっている。

FIWAREの経緯

FIWAREは2011年に、欧州委員会(EC)の科学技術予算枠組み「Horizon2020」による次世代インターネット官民パートナーシップ(FI-PPP:Future InternetPublic Private Partnership)としてスタート、2014年に完了

オープンソースのIoTプラットフォーム、データ標準、データアプリの構築に対して官民から5億ユーロが投資された

約1千社のスタートアップ企業のエコシステムが形成されている

FI-PPPが2014年で完了し、新たにFIWAREの推進母体として民間から、フランスのアトス社/オランジュ社、イタリアのエンジニアリング社、スペインのテレフォニカ社によって、2016年に「FIWARE Foundation e.V.」を設立

本社機構はドイツ・ベルリンにおかれ、ドイツ発祥のIndustry4.0やIDSとの連携が進んでいる

主なタスク

FIWAREエコシステムのサポートとさらなる開発 テクノロジーの産業化 これまで、スマートシティが中心だったが、スマー

ト農業(Smart AgriFood)やスマート・インダストリー(インダストリー4.0を含む)へ拡大

2018年5月からは、スマートエネルギーをスタート

FIWAREの国際化

今後の導入予定技術

AI ブロックチェーン エッジコンピューティング ロボティクス データ/プラットフォーム・エコノミー データ・ユーセッジ・コントロール

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FIWARE概要:基本的な考え方

04-1

FIWAREが使うのは、日本発祥の国際標準NGSIのオープンAPI。FIWARE自体は膨大な部品集(コンポーネントの集まり)で、オープンソースなため、各社が自社ソリューションに組み込んでいる。

出所:FIWARE Foundation e.V.

FIWAREのフレームワークはオープンソースのIoTプラットフォームで、そのコンポーネントは、オープンAPIを介して多様なコンテキスト情報をアクセス/管理できる

オープンAPIは、 FIWARE-NGSI (Next Generation Service Interface)

中核コンポーネントであるFIWARE Context Brokerと共に汎用イネーブラー(GE : Generic Enabler)とソリューションが、スマートサービスを提供する

一旦、コンテキスト情報が収集されると、多くの便利で最新のFIWAREイネーブラーが利用できる

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FIWARENGSIの標準化動向:主な標準化団体

04-2

出所:FIWARE Foundation e.V.

携帯通信事業の業界団体GSMA(GSM Association) は、モバイル通信事業者に提唱するIoT ビッグデータのリファレンス・アーキテクチャーの中でFIWARE NGSIv2を推奨

ESTI(欧州電気通信標準化機構、European Telecommunications Standards Institute)は、スマートシティとの先を見据えて、複数分野にまたがるコンテキスト情報管理に関する新たなIndustry Specification Group (ISG CIM) の設立を発表。FIWA NGSIv2 は、今後仕様化されるCIM API の出発点で、NGSIの最新版はNGSI-LD(Linked Data)として公開された。

モバイルWebアプリケーション技術標準化団体OMA(Open Mobile Alliance)は2010年にNGSIの初版を制定した。

欧州デジタル産業プラットフォーム「FIWARE」の中核である「NGSI(Next Generation Service Interface、データ交

換のためのコンテキスト化の国際標準)」は、2010年にOMAが初版を出してから、多くの標準化団体で採用されている。NGSIの最新版はESTIが定めた「NGSI-LD」でFIWAREで実装される。

DPC((一社)官民データ活用共通プラットフォーム協議会)は、このNGSIの社会実装を目指している

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FIWARENGSIの標準化動向:スマートシティとECF

04-2

「NGSI(Next Generation Service Interface、データ交換のためのコンテキスト化の国際標準)」は、スマートシティ分野の主要機関が標準採用している。また欧州CEFでFIWAREの中核である「Context Broker」がビルディング・ブロックとして認定され、デファクト化が進んでいる。

スマートシティでの採用する機関

OASC(Open & Agile Smart Cities)

スマートシティを推進する24ヶ国117都市の団体FIWAREのAPIやデータモデル、オープンデータプラットフォーム、アプローチを正式採用

NIST/Smart City Initiative

米国国立標準技術研究所(NIST)が主導した米国政府の「A IoT-Enabled Smart City Framework 」に、FIWAREが貢献し、参照されて、スマートシティチャレンジ政策の一部でFIWAREが使われている

出所:FIWARE Foundation e.V.

FIWAREの中核コンポーネントである「Context Broker」は2018年2月に正式にCEF (Connecting Europe Facility、欧州政府のエネルギー、交通、通信ネットワーク分野政策)の「ビルディング・ブロック」として認定された。 これにより、欧州全土のCEF関連プロジェクトにおけるIT部分では、FIWAREが使われることになる。

Context Brokerの他には以下が認定されている。

• eDelivery

• eInvoicing

• eID

• eSignature

• eTranslation.

CEFでのビルディング・ブロックに正式採用

TM forum(TeleManagement Forum)

通信サービスの標準化団体TMForum は、スマートシティに関してFIWARE と共同で作業にあたっており、都市向けのコンテキスト情報にリアルタイムにアクセスするためのAPI としてFIWARE NGSI のREST ベースAPI を支持

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FIWAREスマートシティ:スマートシティ発展の段階

04-3

FIWAREは多くのスマートシティで導入されてきた。先ずは、オープン化とスマート化だが、今後、リアルタイムデータのオープン化やデータエコノミーのサポートといった新たな発展段階に移る

1 2 3

• Vertical solutions (some being IoT-enabled) bringing efficiency in silos

• Historic data as open data

• Information still in vertical silos, no global picture

効果的なオープン化 データエコノミーのサポート

• city as a platform including also 3rd party data enabling innovative business models

• open and commercial data enabling multi-side markets

4

• Horizontal platform gathering “right-time” context info from different vertical services

• Common information models

• Smart City Governance Solutions

スマート化 リアルタイムデータのオープン化

• right-time context info published to third parties

• authorization and access control (API management)

• open innovation ecosystem

出所:FIWARE Foundation e.V.

日本のレベル 欧州のレベル

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FIWAREスマートシティ:リファレンス・アーキテクチャー

04-3

FIWAREは当初よりスマートシティーに適用されてきた。スマートシティのリファレンス・アーキテクチャーは、汎用的であり、ドイツ国標準(DIN SPE 91357: Referenz Architecture Model Open Urban Platforms)に完全に準拠している。

出所:FIWARE Foundation e.V.

IDAS: Intelligence Data Advanced Solution、バックエンドのデバイス管理

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FIWAREデータエコノミーに向けたイネーブラー

04-4

FIWAREは、データエコノミーの実現に向けて、一般的なCKANの機能を拡張し、また、TM forumと組んで、ビジネス向けフレームワークを提供している。

出所:FIWARE Foundation e.V.

CKAN extensions Generic Enabler

最も一般的でオープンなデータ・パブリケーション・プラットフォームであるCKANをFIWAREが拡張

NGSIデータ要求を動的なデータセットとして管理

データセットにアクセス権限(ポリシー)を割当て、アクセス権の取得を管理

データセットへのアクセスや取得に対する課金

Biz Framework Generic Enabler

TM forumと共同開発、そのビジネス・オープンAPIに依存

データセットの登録管理

プロダクト提供と在庫管理

使用料等様々な課金モデルと請求処理

ペイパルのサポート

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FIWAREIndustry4.0の実装:リファレンス・アーキテクチャー

04-5

スマートファクトリー分野のFIWAREは、欧州RAMI4.0(Reference Architecture Model Industry4.0)や米IICRA(Industrial Internet Consortium Reference Architecture)と整合性を保つリファレンス・アーキテクチャーを持つ。

出所:https://donar.messe.de/exhibitor/cebit/2018/F276984/fiware-for-industry-eng-565607.pdf

Kurentoがカメラからのデータストリームをコンテキスト情報に変換

情報システム連携製造現場の様々な

マシンと連携製造ロボット連携

中核モジュールOrionが情報を統合

IDSと連携

FIWAREによるスマートファクトリーのリファレンス・アーキテクチャー

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FIWAREIndustry4.0の実装:ユースケース

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Stratio Automotive社は、独自のIoTデバイスを商用車に取り付けてFIWARE経由でモニタリングすることにより、故障予知に役立てている。データ連携はFIWAREで実装されたIDSコネクターを用いており、これによりスマートシティのプラットフォームとの連携が可能。スマートシティ側は、商用車のデータから、道路のメンテナンスに役立てる。

出所:https://donar.messe.de/exhibitor/cebit/2018/F276984/fiware-for-industry-eng-565607.pdf

Stratio Automotive社のビッグデータ解析基盤

スマートシティプラットフォーム

交通制御 大気環境 気象予測

商用車へ「Stratio Plug IoT device」を設置してリアルタイムにデータ収集

収集されたデータがFIWARE経由でビッグデータ分析基盤へ

スマートシティの、交通、環境、気象等と連携して故障予知を効率化

商用車のメンテナンス/故障予知

IDSによるデータ連携

商用車のデータから、道路状況の把握を行い、メンテナンスに役立てる

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FIWAREIDSの実装:IDSコネクターの実装

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IDSコネクターは、FIWAREの「Context Broker(Orion)」モジュールで実装可能。この場合、データ利用制御ポリシーの実行(IDSのPolicy Execution Point)や、インタラクションのアカウンティング(IDSのCDR gen)は、FIWAREの「Wilma」モジュールが行う。代替処理エンジンとの接続はFIWAREの「Cygnus」モジュールが行う。

出所:https://donar.messe.de/exhibitor/cebit/2018/F276984/fiware-for-industry-eng-565607.pdf

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FIWAREIDSの実装:ユースケース

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Georg Fischer AG社とInnovalia Group社は、各々のフライス盤と測定機(フライス盤で削られた材料の検査)のメンテナンスをFIWAREで実装したIDSコネクターにより効率化し、不良品ゼロ(Zero Defect)を目指している。

出所:https://donar.messe.de/exhibitor/cebit/2018/F276984/fiware-for-industry-eng-565607.pdf

Innovalia社の品質管理クラウド

Georg Fischer AG社の製粉機故障予知システム

Georg Fischer AG社のフライス盤 Innovalia社の測定器(CMM)

FIWARE Context BrokerによるIDSコネクターの実装

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