6
1/6 COD-80-1788-03 2017 10 月改訂(第 3 (新記載要領に基づく改訂)) 2015 5 月改訂(第 2 版) 認証番号:223ADBZX00144000 機械器具(29)電気手術器 管理医療機器 特定保守管理医療機器 一般的電気手術器 JMDN コード:70647000マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 【警告】 <使用方法> 1) 酸素や亜酸化窒素などの支燃性ガスの濃度が高くなって いる所では、一時的にこれらの濃度を低下させてから使 用すること。[酸素及び亜酸化窒素(N2O)は火勢を強め、 激しい燃焼を引き起こすため。] 2) 可燃性の液体や物質(アルコール性の皮膚消毒剤、チンキ 類、液体包帯、骨セメント及び乾燥したガーゼ)などが存 在する所では、充分に蒸発させるなどこれらの物質を除 去する措置を講じてから使用すること。特に体の下や臍 のような人体の陥凹部や、体の下などに可燃性溶液が溜 まらないように注意すること。[電気手術器は、正常な使 用であってもアクティブ電極の先端から火花が発生し、 着火源となって患者及び手術スタッフに熱傷など重大な 健康被害を与える可能性があるため。] 3) 可燃性麻酔剤や可燃性ガスを除去すること。また、体内で 発生する可燃性ガスも含めて気化したガス等が充満しな いように排除すること。[アクティブ電極からの火花によ り爆発・引火を引き起こす可能性があるため。] 4) 併用する機器にあらかじめ電気手術器の高周波干渉によ る誤動作がないことを確認の上で使用すること。[電気手 術器は高周波を使用するため、他の医用電子機器に電磁 的な影響を与える恐れがあるため。] 5) 一時的に使用しないアクティブ電極は患者から離し、絶 縁された器具台に置くこと。特に使用直後のアクティブ 電極は患者体表面や覆布の上には直接置かないこと。[使 用直後のアクティブ電極先端は、高周波電流により発熱 している。乾燥しているガーゼや覆い布などの発火や、患 者や手術スタッフの熱傷の原因となるため。] 【禁忌・禁止】 <併用医療機器>「相互作用の項参照」 1高周波接地形電気手術器との同時使用はしないこと。 [高周波漏洩による熱傷の発生や、相互干渉による誤作 動の可能性があるため。] 2バイポーラ接続コードとしてフライングリード形コー ドを使用しないこと。(組み合わせて使用する医療機器 の項及び主要文献1参照)。[モノポーラ出力端子に誤接 続した場合、モノポーラの高出力が出力される恐れがあ るため。] <適用対象(患者)> 3本品を患者の心臓に使用しないこと。[予期せぬ健康被 害を生じる恐れがある。] 【形状・構造及び原理等】 本品は以下のものより構成されている。 (1) 装置本体(80-1788(2) フットスイッチ(付属品)(80-1547(3) 電源コード(付属品)(80-9106(4) 接続ケーブル(付属品)(80-1791<各部の名称> 装置本体 前面パネル 前面パネル各構成部の機能 構成部名 A 凝固出力調整 ダイアル 凝固出力調整ダイアルで凝固出力設 定を増減する。出力設定は、マリス単 位注 1)又はワット(W)で表示される。 B 切開出力調整 ダイアル 切開出力調整ダイアルで切開出力設 定を増減する。出力設定は、マリス単 位注 1)又はワット(W)で表示される。 C タッチスクリー タッチスクリーンを使って、各種設定 を調整したり、画面表示を切り替えた りする。 D バイポーラ 電極出力端子 この端子にバイポーラコードのプラ グを挿入する。フットスイッチで切開 及び凝固の出力をオンにすることで、 この端子から高周波電流が流れる。 1) マリス単位:本品における出力の表示単位の一つで、数値によ り出力の大小を示す。出力の設定値は、タッチスクリーンに表 示される。 装置本体 背面パネル 背面パネル各構成部の機能 構成部名 E 電源スイッチ 電源スイッチで、装置本体の電源を入 れたり切ったりする。 F 供給電圧セレク 装置本体の供給電圧を設定する。セレ クタスイッチは必ず「100-120V」に設 定して使用する。 G ヒューズホル ダー 取外し可能なパネルの裏側に、ヒュー ズホルダーが2つある。 COD-80-1788-03 取扱説明書を必ずご参照ください COD-80-1788-03

マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 - Pmda...2/6 COD-80-1788-03 H 電源入力コネク タ 本品の電源コードを接続する。 I 等電位化コネク タ 等電位化が必要な部屋で、等電位化導

  • Upload
    others

  • View
    5

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 - Pmda...2/6 COD-80-1788-03 H 電源入力コネク タ 本品の電源コードを接続する。 I 等電位化コネク タ 等電位化が必要な部屋で、等電位化導

1/6 COD-80-1788-03

2017 年 10 月改訂(第 3 版(新記載要領に基づく改訂))

2015 年 5 月改訂(第 2 版)

認証番号:223ADBZX00144000

機械器具(29)電気手術器

管理医療機器 特定保守管理医療機器 一般的電気手術器 (JMDN コード:70647000)

マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置

【警告】

<使用方法>

1) 酸素や亜酸化窒素などの支燃性ガスの濃度が高くなって

いる所では、一時的にこれらの濃度を低下させてから使

用すること。[酸素及び亜酸化窒素(N2O)は火勢を強め、

激しい燃焼を引き起こすため。]

2) 可燃性の液体や物質(アルコール性の皮膚消毒剤、チンキ

類、液体包帯、骨セメント及び乾燥したガーゼ)などが存

在する所では、充分に蒸発させるなどこれらの物質を除

去する措置を講じてから使用すること。特に体の下や臍

のような人体の陥凹部や、体の下などに可燃性溶液が溜

まらないように注意すること。[電気手術器は、正常な使

用であってもアクティブ電極の先端から火花が発生し、

着火源となって患者及び手術スタッフに熱傷など重大な

健康被害を与える可能性があるため。]

3) 可燃性麻酔剤や可燃性ガスを除去すること。また、体内で

発生する可燃性ガスも含めて気化したガス等が充満しな

いように排除すること。[アクティブ電極からの火花によ

り爆発・引火を引き起こす可能性があるため。]

4) 併用する機器にあらかじめ電気手術器の高周波干渉によ

る誤動作がないことを確認の上で使用すること。[電気手

術器は高周波を使用するため、他の医用電子機器に電磁

的な影響を与える恐れがあるため。]

5) 一時的に使用しないアクティブ電極は患者から離し、絶

縁された器具台に置くこと。特に使用直後のアクティブ

電極は患者体表面や覆布の上には直接置かないこと。[使

用直後のアクティブ電極先端は、高周波電流により発熱

している。乾燥しているガーゼや覆い布などの発火や、患

者や手術スタッフの熱傷の原因となるため。]

【禁忌・禁止】

<併用医療機器>「相互作用の項参照」

1) 高周波接地形電気手術器との同時使用はしないこと。

[高周波漏洩による熱傷の発生や、相互干渉による誤作

動の可能性があるため。]

2) バイポーラ接続コードとしてフライングリード形コー

ドを使用しないこと。(組み合わせて使用する医療機器

の項及び主要文献 1参照)。[モノポーラ出力端子に誤接

続した場合、モノポーラの高出力が出力される恐れがあ

るため。]

<適用対象(患者)>

3) 本品を患者の心臓に使用しないこと。[予期せぬ健康被

害を生じる恐れがある。]

【形状・構造及び原理等】

本品は以下のものより構成されている。

(1) 装置本体(80-1788)

(2) フットスイッチ(付属品)(80-1547)

(3) 電源コード(付属品)(80-9106)

(4) 接続ケーブル(付属品)(80-1791)

<各部の名称>

装置本体 前面パネル

前面パネル各構成部の機能

構成部名 機 能

A 凝固出力調整

ダイアル

凝固出力調整ダイアルで凝固出力設

定を増減する。出力設定は、マリス単

位注 1)又はワット(W)で表示される。

B 切開出力調整

ダイアル

切開出力調整ダイアルで切開出力設

定を増減する。出力設定は、マリス単

位注 1)又はワット(W)で表示される。

C タッチスクリー

タッチスクリーンを使って、各種設定

を調整したり、画面表示を切り替えた

りする。

D バイポーラ

電極出力端子

この端子にバイポーラコードのプラ

グを挿入する。フットスイッチで切開

及び凝固の出力をオンにすることで、

この端子から高周波電流が流れる。 注 1)マリス単位:本品における出力の表示単位の一つで、数値によ

り出力の大小を示す。出力の設定値は、タッチスクリーンに表

示される。

装置本体 背面パネル

背面パネル各構成部の機能

構成部名 機 能

E 電源スイッチ 電源スイッチで、装置本体の電源を入

れたり切ったりする。

F 供給電圧セレク

装置本体の供給電圧を設定する。セレ

クタスイッチは必ず「100-120V」に設

定して使用する。

G ヒ ュ ー ズ ホ ル

ダー

取外し可能なパネルの裏側に、ヒュー

ズホルダーが2つある。

取扱説明書を必ずご参照ください

COD-80-1788-03

取扱説明書を必ずご参照ください

COD-80-1788-03

Page 2: マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 - Pmda...2/6 COD-80-1788-03 H 電源入力コネク タ 本品の電源コードを接続する。 I 等電位化コネク タ 等電位化が必要な部屋で、等電位化導

2/6 COD-80-1788-03

H 電源入力コネク

本品の電源コードを接続する。

I 等電位化コネク

等電位化が必要な部屋で、等電位化導

体をバスバーに接続する。バスバーは

ブレーカーボックス内にある接地さ

れた金属棒である。

J フットスイッチ

用接続端子

フットスイッチのコネクタを差し込

み、フットスイッチを装置本体に接続

する。

K インターコネク

トケーブル接続

端子

接続ケーブルを差し込み、灌流装置を

装置本体に接続する。

タッチスクリーン

構成部名 機 能

L ユーザー

プロファイル

ボタン

ユーザープロファイルの選択画面に

移動する。選択画面では、8 つのユー

ザープロファイルを設定することが

でき、各ユーザープロファイルには切

開/凝固モードの出力設定、画面の輝

度、表示単位、灌流装置のオン/オフ

等の設定を記憶させることができる。

M トーン

ボリューム

ボタン

S.レベルインジケータを切り替えて、

トーンのボリュームレベルを表示す

る。

N 切開出力表示 切開の出力設定が表示される。出力中

は、「CUT」の背景が黄色に変わる。

マリス単位で表示するかワット(W)

で表示するかは、V.出力単位ボタン

で決定する。

O 音声ボリューム

ボタン

S.レベルインジケータを切り替えて、

音量のボリュームレベルを表示する。

P 輝度レベル

ボタン

S.レベルインジケータを切り替えて、

C.タッチスクリーンの輝度レベルを

表示する。

Q 凝固出力表示 凝固の出力設定が表示される。出力中

は、「COAG」の背景が青色に変わる。

マリス単位で表示するかワット(W)

で表示するかは、V.出力単位ボタン

で決定する。

R ダウンボタン 輝度、音声ボリューム又はトーンボ

リュームのレベルを下げる。

S レベル

インジケータ

輝度、音声ボリューム又はトーンボ

リュームのレベルを示す。

T アップボタン 輝度、音声ボリューム又はトーンボ

リュームのレベルを上げる。

U イリゲーション

ボタン

灌流装置(※1)を使用するとき、こ

のボタンを押してイリゲーションの

オン/オフを切り替える。

V 出力単位ボタン 切開及び凝固の出力単位設定の表示

を、マリス単位及びワット(W)に切

り替える。

W 音声通知ボタン 繰り返し押して、必要な音声通知オプ

ションを選択する。

フットスイッチ

フットスイッチ本体部分の各構成部の機能

構成部名 機 能

X 切開ペダル 切開ペダルを踏むと、装置本体からバ

イポーラ電極に切開モードの出力が

行われる。

Y 凝固ペダル 凝固ペダルを踏むと、装置本体からバ

イポーラ電極に凝固モードの出力が

行われる。

<安全装置>

(1) 装置及び付属品の誤作動や異常又は使用者の誤操作等の異

常があったときは、音声によりエラーを案内する。

エラー音声 エラーの内容

footswitch

error

切開と凝固のフットスイッチペダルを

両方同時に押した。

over current ① 切開または凝固を行うとき、バイ

ポーラ電極の先端でショートした。

② 絶縁されていないバイポーラ電極

が組織開口部でショートした。

③ バイポーラ電極の先端間の生理食

塩液が多すぎる。

④ 出力が大きすぎる。

(2) ヒューズは外部に2個、内部に1個備えている。

外部:タイプ T,電流 4A,電圧 250VAC

内部:タイプ F(F1),電流 4A,電圧 250VAC

<動作原理>

(1) 基本的な動作原理

本品は、高周波電流を発生させる装置であり、バイポーラ

コード及びバイポーラ電極(※2)を接続させ使用する。バ

イポーラ電極は片方がアクティブ電極、もう一方がリター

ン電極として働き、装置本体で発生した高周波電流は、アク

ティブ電極から生体組織に流れ、リターン電極を通って装

置本体に戻る。

アクティブ電極から生体組織に電流が流れるとジュール熱

が発生する。この熱を利用することにより、生体組織を凝

固・切開する。

(2) 切開モード

本品を切開モードにした場合、連続正弦波電流が流れる。生

体組織の一点に集中的に連続正弦波電流を流すと、電極と

生体組織間に大きな熱が発生し、その熱で細胞水分が瞬間

的に蒸発気化し、細胞が消滅する。電流が連続して流れてい

るため、この細胞破壊が連続して起こり、組織が切開され

る。

Page 3: マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 - Pmda...2/6 COD-80-1788-03 H 電源入力コネク タ 本品の電源コードを接続する。 I 等電位化コネク タ 等電位化が必要な部屋で、等電位化導

3/6 COD-80-1788-03

(3) 凝固モード

本品を凝固モードにした場合、断続減衰波の高周波電流が

流れる。非周期であるため、電流が流れていない時間があ

り、切開モードのような細胞水分が瞬間的に蒸気化する程

の高温にならず、発生した熱で血液や組織蛋白が熱変性を

起こし、組織が凝固される。

(4) 出力値の設定

本品の各モード(切開モード又は凝固モード)の出力表示

は、マリス単位又はワット(W)を選択でき、本品の各モー

ドの出力は凝固又は切開の出力調整ダイアルを回して設定

する。

切開モード及び凝固モードにおける出力の設定値と設定値

に対する本品の電流及び電力の標準値を表 1 及び表 2 に示

す。

表 1. 凝固モード

出力設定

高周波出力

(W,±20%)

高周波電流

(A,±10%)

(50Ω の抵抗に対す

る出力値)

マリス

単位

ワット

(W)

0 0 0 0

10 1.0 1.0 0.141

15 1.6 1.6 0.179

20 3 3 0.245

25 5 5 0.316

30 7 7 0.374

35 9 9 0.424

40 11 11 0.469

45 14 14 0.529

50 17 17 0.583

60 19 19 0.616

70 22 22 0.663

80 24 24 0.693

90 25 25 0.707

100 29 29 0.762

110 32 32 0.800

120 35 35 0.837

130 40 40 0.894

140 45 45 0.949

150 50 50 1.000

160 55 55 1.049

170 60 60 1.095

180 65 65 1.140

190 70 70 1.183

200 75 75 1.225

表 2. 切開モード

出力設定

高周波出力

(W,±20%)

高周波電流

(A,±10%)

(400Ω の抵抗に対す

る出力値)

マリス

単位

ワット

(W)

0 0 0 せ 0

10 1.0 1.0 0.050

15 1.6 1.6 0.063

20 3 3 0.087

25 5 5 0.112

30 7 7 0.132

35 9 9 0.150

40 11 11 0.166

45 14 14 0.187

50 17 17 0.206

60 20 20 0.224

62 25 25 0.250

65 30 30 0.274

67 35 35 0.296

70 40 40 0.316

72 45 45 0.335

75 50 50 0.354

77 55 55 0.371

80 60 60 0.387

85 70 70 0.418

90 80 80 0.447

95 90 90 0.474

100 100 100 0.500

105 110 110 0.524

110 120 120 0.548

<電気的定格>

定格電源電圧:100VAC

定格電源周波数:50 / 60 Hz

電源入力:530VA

<機器の分類>

電撃に対する保護の形式による分類:クラスⅠ機器

電撃に対する保護の程度による装着部の分類:BF 形装着部

【使用目的又は効果】

1. 使用目的

生体組織の切開又は凝固を行うために、高周波電流を発生するた

めの装置で、外科的手術において目視下または鏡視下で使用され

る。

【使用方法等】

1. 使用前の準備

(1) 装置本体の供給電圧セレクタが「100-120V」に設定されて

いることを確認する。

(2) 電源コードを装置本体と定格電圧のコンセントに接続す

る。

(3) フットスイッチのケーブルを装置本体のフットスイッチ用

接続端子に接続する。

(4) 灌流装置(※1)を使用する場合は、灌流装置と装置本体を

接続ケーブルで接続する。

(5) 装置本体に接続するバイポーラコード(※4)及びバイポー

ラ電極(※2)を用意し、滅菌済みであることを確認する。

2. 操作方法

(1) 装置本体の電源スイッチをオンにする。

(2) 音声ボリュームボタン及びトーンボリュームボタンによ

り、音声及びトーンの音量を設定する。

(3) 滅菌済みのバイポーラコード(※4)を装置本体に接続する。

(4) 切開又は凝固出力調整ダイアルにより、出力値を設定する。

(5) 滅菌済みのバイポーラ電極(※2)をバイポーラコード(※

4)に接続する。

(6) フットスイッチの凝固ペダルを踏むとき、設定値の音声を

発し(ミュート設定した場合は無音)、タッチスクリーンの

「COAG」の背景が青色に点灯して低音が鳴る。凝固ペダル

を踏んでいる間は出力し、離すと出力が停止する。

Page 4: マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 - Pmda...2/6 COD-80-1788-03 H 電源入力コネク タ 本品の電源コードを接続する。 I 等電位化コネク タ 等電位化が必要な部屋で、等電位化導

4/6 COD-80-1788-03

(7) フットスイッチの切開ペダルを踏むとき、設定値の音声を

発し(ミュート設定した場合は無音)、タッチスクリーンの

「CUT」の背景が黄色に点灯して高音が鳴る。切開ペダルを

踏んでいる間は出力し、離すと出力が停止する。

(8) タッチスクリーンを操作することにより、装置本体にユー

ザープロファイルを記憶させることができる。ユーザープ

ロファイルには、各モードの出力設定、画面の輝度、表示単

位、灌流装置のオン/オフ等が含まれる。記憶させたユー

ザープロファイルは、装置本体を電源入力後に呼び出すこ

とができる。

3. 使用後の処置

(1) 装置本体の電源スイッチをオフにする。

(2) バイポーラ電極(※2)及びバイポーラコード(※4)を取り

外し、単回使用のもの以外は適切に清浄する。単回使用のも

のは適切に廃棄する。

(3) 装置本体からフットスイッチ、接続ケーブル及び電源ケー

ブルを取り外し、適切に清浄する。

(4) 装置本体を適切に清浄する。

4. 本品と組み合わせが可能な医療機器

灌流装置(※1)

販 売 名:JI-2000 ジェットイリゲーター

承認番号:21200BZZ00222000

バイポーラ電極(※2)

販 売 名:SPETZLER-MALIS バイポーラピンセット

認証番号:222ADBZX00108000

販 売 名:IsoCool ハンドル

認証番号:220ADBZX00123000

販 売 名:IsoCool チップ

認証番号:220ADBZX00072000

販 売 名:ミラーフィニッシュ バイポーラピンセット

認証番号:220ADBZX00124000

販 売 名:ファインチップベーシックバイポーラ鑷子

認証番号:219AFBZX00205000

販 売 名:アドバンスド バイポーラ鑷子(絶縁タイプ)

認証番号:219AFBZX00207000

フットスイッチ(※3)

販 売 名:フットペダル アダプター

届出番号:13B1X00204MC0038

バイポーラコード(※4)

販 売 名:ミラーフィニッシュ バイポーラピンセット

認証番号:220ADBZX00124000

販売名:コッドマン マリス バイポーラコード

届出番号:13B1X00204MC0002

<使用方法等に関する使用上の注意>

1) 本品に使用可能なバイポーラ固定形プラグは以下のとおり

である。

2) 熱傷の危険性を減少させるため以下の点に注意すること。

· 接地された金属部分や大きな静電容量を持った金属部分

(手術台の支持部など)に患者の身体を接触させないこ

と。[接地された金属部分とのピンポイントでの接触は、

高周波分流による熱傷の原因となる可能性があるため。]

· 患者の身体の一部同士が小さな断面積で接触しないように

注意すること。接触する場合は乾いたガーゼ等で接触を避

けること。

· 高周波電流が、比較的小さな断面積で身体の部分を流れる

外科的処置の場合は、不要な凝固を避けるため、バイポー

ラ手技の使用を考慮すること。

· 電気手術器の出力の設定は意図した目的を達成するための

必要最小限とすること。

· 通常の出力設定であるにもかかわらず、望ましい手術効果

が得られない場合は、出力を上げる前に、電極部の炭化物

付着、ケーブルの接触不良が考えられるため、再確認を行

い、異常が無いことを確認してから使用すること。

· アクティブ電極のコードは患者の身体に直接触れないよう

配置すること。[誘導による高周波分流が発生する恐れが

あるため。]

3) 神経や筋刺激を避けるため、強制凝固やスプレー凝固のよ

うな放電凝固モードでは出力を最小限とし、又金属性鉗子

を経由した凝固の場合にはアクティブ電極を鉗子に接触さ

せてから出力すること。[電気手術器の高周波電流では、神

経や筋の刺激は起こさないが、切開や凝固時に発生する放

電(スパーク)により高周波電流の一部が整流され、低周

波成分を生じて神経や筋を刺激し痙攣や筋収縮を起こすた

め。]

4) 電気手術器の電源は単独でとり、他の機器と共用のコンセ

ントに接続しないこと。[伝導による電磁干渉の可能性があ

るため。]

5) 本品を設置するときは、次の事項に注意して下さい。

· 水のかからない場所に設置して下さい。

· 気圧、温度、湿度、風通し、日光、ほこり、塩分、イオウ

分などを含んだ空気などにより悪影響の生ずる恐れのない

場所に設置して下さい。

· 傾斜、振動、衝撃(運搬時を含む)など安定状態に注意し

て下さい。

· 化学薬品の保管場所やガスの発生する場所に設置しないで

下さい。

6) 装置本体に電源コードを接続する前に、電源スイッチがオ

フであることを確認して下さい。

7) 装置本体の電源スイッチを入れる前に、本体の電圧が供給

電圧に対して適切であることを確認して下さい。

8) フットスイッチは水で濡らさないで下さい。本品を使用す

る前に、フットスイッチを点検し、損傷がある場合は、使

用しないで下さい。

9) バイポーラ電極の片方のみが組織に接触しているときは、

装置本体を出力しないで下さい。

10) 操作が正しく行われるように、凝固又は切開の出力調整ダ

イアルは、完全に押して下さい。

11) フットスイッチが正しく機能するように、フットスイッチ

のペダルは十分に踏んで下さい。

12) フットスイッチのペダルを踏んで切開又は凝固を行ってい

る間は、出力設定の調整を行わないで下さい。

13) フットスイッチは、20秒以上踏み続けないようにし、踏み

続けたときは、休止して下さい(20秒間踏み続けた場合

は、40秒間休止する)。

14) 灌流装置(※1)を接続した場合、装置本体のスイッチが切

れているときは、他の装置のスイッチも切れていることを

確認して下さい。

15) 装置本体に接続するコードは、患者又は他の電気機器の

コードと接触しないように、離して配置して下さい。

16) 可能な限り清掃及び消毒には不燃性物質を用いること。洗

浄剤、消毒剤、接着剤の溶剤に用いる可燃性物質は、本品

Page 5: マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 - Pmda...2/6 COD-80-1788-03 H 電源入力コネク タ 本品の電源コードを接続する。 I 等電位化コネク タ 等電位化が必要な部屋で、等電位化導

5/6 COD-80-1788-03

を使用する前に、十分に蒸散されていることを確認するこ

と。

【使用上の注意】

1. 重要な基本的注意

1) 針状の生体モニタ電極の使用は可能な限り避けること。[モ

ニタ電極面積が小さい場合、高周波分流による熱傷が発生

する恐れがあるため。]

2) アクセサリ類の定格電圧を超えない出力モードの選択、及

び出力設定とすること。出力モードごとの最大高周波電圧

は取扱説明書などを参照すること。

3) 電気手術器の故障等により電気手術器の出力が設定以上に

上昇する可能性があるため注意すること。

4) 装置本体のヒューズを取り替えるときは、定格のヒューズ

を用いて下さい。

5) 装置本体を他の電気手術器及びそのケーブルから離して配

置して下さい。高周波電流を強く放射する器具を使用する

場合、装置本体が音声を発したり、出力したりする場合が

あります。

6) バイポーラ電極の先端部のサイズ、血管の直径、組織の大

きさ等を十分に考慮して、出力値を設定して下さい。また、

その際、切開又は凝固に必要な出力を超えるような設定値

にならないように注意して下さい。

7) 本品を高い出力で使用する場合には、絶縁タイプのバイ

ポーラ電極(※2)のご使用をお薦めします。

8) 付属品及び併用する医療機器の定格電圧は、装置本体の使

用するモードにおける出力の設定値に対するピーク電圧以

下であることを確認して下さい。「出力の電圧データ」を参

照して下さい。

9) 装置本体のカバーや後面パネルを取り外さないこと。[感電

の可能性がある。修理は弊社に依頼すること。]

[出力の電圧データ](参考値)

切開モード及び凝固モードの最大出力ピーク間電圧(Vp-p)を

下図に示す。

切開モード

凝固モード

2. 併用禁忌(併用しないこと)

医療機器の名

称等

臨床症状・措置方

法 機序・危険因子

高周波接地形

電気手術器

同時に使用しない

こと。

高周波の漏洩によ

り熱傷が発生する

おそれがある。また

高周波による相互

干渉による誤作動

の恐れがある。

バイポーラフ

ライングリー

ド形コード

固定形バイポーラ

コードを使用する

こと。

誤接続によりモノ

ポーラ出力が発生

し、熱傷となる恐れ

がある。

3. 併用注意(併用に注意すること)

医療機器の名

称等

臨床症状・措置方

法 機序・危険因子

植込み型心臓

ペースメーカ

自動植込み型

除細動器

機能停止 本装置よりの高周

波干渉が発生する

可能性がある。 固定レート化

不整レート発生

心室細動の発生

生体モニタ装

モニタ電極は本製

品で使用する電極

類からできるだけ

離し、センサ ー

ケーブルなどはア

クティブ電極コー

ドや対極板ケーブ

ルなどから可能な

限り離して設置す

ること。又高周波

電流保護機能付き

の装置を使用する

こと。

本装置よりの高周

波電流により正常

なモニタができな

い恐れがあるため。

4. 不具合・有害事象

1) 重大な不具合

· 可燃性物質・可燃性ガスへの引火・爆発

· 意図しない出力

· 意図しない出力上昇・設定変化

· 電磁波による他の機器への干渉(雑音障害)

2) その他の不具合

· 故障

· 作動不良

3) 重大な有害事象

· 熱傷

· 痙攣や筋収縮

· 体内生成ガスの爆発による臓器損傷

· 電撃、電気ショック、感電

5. その他の注意事項

(1) 装置本体、フットスイッチ、接続ケーブル、電源コードを滅

菌しないで下さい。

(2) フットスイッチをそのコードできつく巻きつけて保存する

とコードを傷つける場合があります。巻きつける場合には、

コードを傷つけないように、ゆるく巻いて下さい。コードに

劣化が認められたときは、フットスイッチを交換して下さ

い。

(3) 湿度が非常に高い場所に装置本体を晒すようなことはしな

いで下さい。電気系統が故障することがあります。

(4) 電源コードを延長コードに接続しないで下さい。電源コー

ドは、磨耗、絶縁不良になる場合がありますので、必要であ

れば、同じタイプ(医用差込プラグがついたもの)、長さ、

絶縁状態の電源コードをご使用下さい。

Page 6: マリス CMC Ⅴ バイポーラ凝固切開装置 - Pmda...2/6 COD-80-1788-03 H 電源入力コネク タ 本品の電源コードを接続する。 I 等電位化コネク タ 等電位化が必要な部屋で、等電位化導

©J&J KK

6/6 COD-80-1788-03

(5) フットスイッチ又は接続ケーブルを交換する場合は本品の

構成品と同じ製品番号のものをご使用下さい。

(6) 本品に同梱された電源コードは、本品以外の機器に接続し

ないで下さい。

【保管方法及び有効期間等】

<保管方法>

1. 使用、保管及び輸送環境

環 境 因 子 使 用 輸 送 保 管

温度 10~40℃ -20~50℃ -20~50℃

相対湿度 20~90% 0~95% 0~90%

気圧 700~1060 hPa 500~1060 hPa 500~1060 hPa

2. 保管方法

(1) 水のかからない場所に保管して下さい。

(2) 気圧、温度、湿度、風通し、日光、ほこり、塩分、イオウ

分を含んだ空気などにより悪影響の生ずる恐れのない場所

に保管して下さい。

(3) 傾斜、振動、衝撃(運搬時を含む)など安定状態に注意し

て下さい。

(4) 化学薬品の保管場所やガスの発生する場所に保管しないで

下さい。

<耐用期間>

6 年間(自社データ(自己認証)による)

【保守・点検に係る事項】

1. 使用者による保守点検事項

(1) 清浄

湿らした布あるいはスポンジで払拭して下さい。装置本体

に染みや粘着物が付着した場合には、アルコールあるいは

中性洗剤を使用して取り除いて下さい。

(2) 使用前の点検

本品を使用する前に、装置本体の外観、コードに異常がな

いか確認して下さい。損傷が見られた場合は、使用しない

で下さい。また、装置本体、付属品及び併用する医療機器が

正しく機能するかどうかも必ず点検して下さい。必要があ

ればこれらの機器を交換して下さい。

(3) 定期点検

本品及び付属品は定期的に点検して下さい。バイポーラ

コード等の電極ケーブルや内視鏡用付属品(併用する場合)

の絶縁部に損傷がないことを確認して下さい。

(4) 注意事項

1) 装置本体及び付属品は、液体に浸さないで下さい。

2) フットスイッチは、病院で一般に使用されている洗浄液

を用いることができますが、接続部分に液が入らないよ

うに十分注意して下さい。

3) しばらく使用しなかった機器を再使用するときには、使

用前に必ず機器が正常にかつ安全に作動することを確認

して下さい。

2. 業者による保守点検事項

内部ヒューズを交換する場合や異常を認めた場合等、修理を要す

る場合は、弊社テクニカルグループへお送り下さい。

【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等】

製造販売業者:

問い合わせ窓口/電話:03-4411-7912

製造業者:

米 国:コッドマン社(Codman & Shurtleff, Inc.)

シナジェティックス社(Synergetics USA, Inc.)

シナジェティックス社(Synergetics, Inc.)

テクニカルグループ

メディカルカンパニー 須賀川事業所 テクニカルグループ

〒962-8501

福島県須賀川市大桑原字女夫坂 1 番地

電話:0248-63-2255

Fax:0248-73-4765