保険医療材料算定の解釈目次 - shaho.co.jp · ꌀ6ꌀ 保険医療材料算定の解釈目次処置料，手術料，麻酔料，注射料，検査料，画像診断料，投薬料，放射線治療料等

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保険医療材料算定の解釈目次

処置料，手術料，麻酔料，注射料，検査料，

画像診断料，投薬料，放射線治療料等の概念１１

特定保険医療材料の算定方法について１２

特定保険医療材料のレセプト記載方法につい

て１３

平成年４月材料価格基準改定後に追加され

た主な特定保険医療材料等１６

第Ⅰ章在宅医療用特定保険医療材料

００１腹膜透析液交換セット２３

００２在宅中心静脈栄養用輸液セット２８

００３在宅寝たきり患者処置用気管切開後留置

用チューブ３１

００４在宅寝たきり患者処置用膀胱留置用ディ

スポーザブルカテーテル３５

００５在宅寝たきり患者処置用栄養用ディスポ

ーザブルカテーテル３９

００６在宅血液透析用特定保険医療材料（回路

を含む。）４２

００７携帯型ディスポーザブル注入ポンプ４８

００８皮膚欠損用創傷被覆材５２

００９非固着性シリコンガーゼ５４

０１０水循環回路セット５６

第Ⅱ章検査・画像診断・投薬・注射・処置・手術・麻酔・放射線治療用特定保険医療材料

００１血管造影用シースイントロデューサーセ

ット６１

００２ダイレーター６５

００３動脈圧測定用カテーテル６６

００４冠状静脈洞内血液採取用カテーテル６９

００５サーモダイリューション用カテーテル７５

００６体外式連続心拍出量測定用センサー８２

００７血管内超音波プローブ８６

００８血管内視鏡カテーテル９４

００９血管造影用カテーテル９６

０１０血管造影用マイクロカテーテル１０９

０１１心臓造影用センサー付カテーテル１１５

０１２血管造影用ガイドワイヤー１１７

０１３経皮的冠動脈形成術用カテーテル用ガイ

ドワイヤー１１９

０１４冠動脈造影用センサー付ガイドワイヤー１２２

０１５弁拡張用カテーテル用ガイドワイヤー１２８

０１６テクネシウムガス吸入装置用患者吸入

セット１２９

０１７３管分離逆止弁付バルーン直腸カテーテ

ル１３１

０１８削除

０１９携帯型ディスポーザブル注入ポンプ１３３

０２０プラスチックカニューレ型静脈内留置針１３６

０２１中心静脈用カテーテル１３９

０２２抗悪性腫瘍剤注入用肝動脈塞栓材１４８

０２３涙液・涙道シリコンチューブ１４９

０２４脳・脊髄腔用カニューレ１５１

０２５套管針カテーテル１５４

０２６栄養カテーテル１５７

０２７気管内チューブ１６１

０２８胃管カテーテル１６６

０２９吸引留置カテーテル１６９

０３０イレウス用ロングチューブ１７８

０３１腎瘻又は膀胱瘻用材料１８１

０３２経鼓膜換気チューブ１８５

０３３経皮的又は経内視鏡的胆管等ドレナージ

用材料１８７

０３４胆道ステントセット１９１

０３５尿管ステントセット１９５

０３６尿道ステント１９９

０３７交換用胃瘻カテーテル２０１

０３８気管切開後留置用チューブ２０７

０３９膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル２１１

０４０人工腎臓用特定保険医療材料（回路を含

む。）２１５

⑴ ダイアライザー２２１

⑵ ヘモフィルター２２７

⑶ 吸着型血液浄化器（β―ミクログロブ

リン除去用）２２９

⑷ 持続緩徐式血液濾過器２３１

目次

7

⑸ ヘモダイアフィルター２３３

０４１削除

０４２緊急時ブラッドアクセス用留置カテーテ

ル２３４

０４３削除

０４４血漿交換用血漿分離器２３８

０４５血漿交換用血漿成分分離器２４３

０４６血漿交換療法用特定保険医療材料２４５

０４７吸着式血液浄化用浄化器（エンドトキシ

ン除去用）２４７

０４８吸着式血液浄化用浄化器（肝性昏睡用又

は薬物中毒用）２４９

０４９白血球吸着用材料２５１

０５０削除

０５１腹膜透析用接続チューブ２５４

０５２腹膜透析用カテーテル２５７

０５３腹膜透析液交換セット２５９

０５４腹水濾過器，濃縮再静注用濃縮器（回路

を含む。）２６１

０５５副鼻腔炎治療用カテーテル２６３

０５６副木２６４

０５７人工股関節用材料２６９

０５８人工膝関節用材料２７８

０５９オプション部品２８４

０６０固定用内副子（スクリュー）２９０

０６１固定用内副子（プレート）３０１

０６２大腿骨外側固定用内副子３０７

０６３固定用内副子用ワッシャー，ナット類３０９

０６４脊椎固定用材料３１０

０６５人工肩関節用材料３１５

０６６人工肘関節用材料３２１

０６７人工手関節・足関節用材料３２４

０６８人工指関節用材料３２６

０６９上肢再建用人工関節用材料３２９

０７０下肢再建用人工関節用材料３３１

０７１カスタムメイド人工関節及びカスタムメ

イド人工骨３３３

０７２人工骨頭帽３３７

０７３髄内釘３３８

０７４固定釘３４５

０７５固定用金属線３４７

０７６固定用金属ピン３５４

０７７人工靱帯３５６

０７８人工骨３５９

０７９骨セメント３７０

０８０合成吸収性骨片接合材料３７３

０８１脳動脈瘤手術クリップ３７７

０８２脳血流遮断用クリップ３８０

０８３脳動静脈奇形手術用等クリップ３８１

０８４人工硬膜３８３

０８５・０８６脳深部刺激装置用リードセット（４

極用）・脳・脊髄刺激装置用リード及び仙骨

神経刺激装置用リード３８５

０８７植込型脳・脊髄電気刺激装置３８７

０８８脳波測定用頭蓋内電極３９３

０８９涙点プラグ３９５

０９０人工内耳用材料３９６

０９１削除

０９２鼻孔プロテーゼ３９９

０９３人工喉頭４００

０９４気管・気管支ステント４０３

０９５食道用ステント４０５

０９６胃・食道静脈瘤圧迫止血用チューブ４０７

０９７食道静脈瘤硬化療法用セット４０９

０９８内視鏡的食道静脈瘤結紮セット４１１

０９９組織代用人工繊維布４１３

１００合成吸収性癒着防止材４１７

１０１皮膚欠損用創傷被覆材４１８

１０２真皮欠損用グラフト４２４

１０３非固着性シリコンガーゼ４２９

１０４ゼラチンスポンジ止血材４３３

１０５デキストラノマー４３６

１０６微線維性コラーゲン４４０

１０７経皮的血管形成術用穿刺部止血材料４４２

１０８頭・静脈，腹腔シャントバルブ４４９

１０９胸水・腹水シャントバルブ４５４

１１０・１１１植込型輸液ポンプ・植込型輸液ポン

プ用髄腔カテーテル４５６

１１２ペースメーカー４５８

１１３植込式心臓ペースメーカー用リード４６９

１１４体外式ペースメーカー用カテーテル電極４７２

１１５体表面ペーシング用電極４７８

目次

8

１１６体外式ペースメーカー用心臓植込ワイ

ヤー４７９

１１７植込型除細動器４８１

１１８植込型除細動器用カテーテル電極４８４

１１９機械弁４８６

１２０・１２１生体弁・弁付きグラフト（生体弁）

４９３

１２２人工弁輪４９６

１２３経皮的カテーテル心筋焼灼術用カテーテ

ル４９８

１２４ディスポーザブル人工肺（膜型肺）５０１

１２５遠心式体外循環用血液ポンプ５０７

１２６体外循環用カニューレ５１１

１２７人工心肺回路５１８

１２８バルーンパンピング用バルーンカテーテ

ル５２４

１２９補助人工心臓セット５２８

１３０心臓手術用カテーテル５３６

⑴ 経皮的冠動脈形成術用カテーテル５３７

⑵ 冠動脈狭窄部貫通用カテーテル５４３

⑶ 冠動脈用ステントセット５４６

⑷ 特殊カテーテル……………………………５５１

⑸ 弁拡張用カテーテル５５４

⑹ 心房中隔欠損作成術用カテーテル５５８

１３１経皮的心房中隔欠損閉鎖セット５６０

１３２ガイディングカテーテル５６２

１３３血管内手術用カテーテル５６４

⑴ 経皮的脳血管形成術用カテーテル５６６

⑵ 末梢血管用ステントセット５６８

⑶ ＰＴＡバルーンカテーテル５７０

⑷ 下大静脈留置フィルターセット５７４

⑸ 冠動脈灌流用カテーテル５７６

⑹ オクリュージョンカテーテル５７７

⑺ 血管内血栓異物除去用留置カテーテル５７８

⑻ 血管内異物除去用カテーテル５８０

⑼ 血栓除去用カテーテル５８３

塞栓用バルーン５８７

塞栓用コイル５８９

汎用型圧測定用プローブ５９２

循環機能評価用動脈カテーテル５９３

静脈弁カッター５９６

頸動脈用ステントセット５９８

狭窄部貫通用カテーテル５９９

下肢動脈狭窄部貫通用カテーテル６００

血管塞栓用プラグ６０２

冠動脈カテーテル交換用カテーテル６０４

体温調節用カテーテル６０７

脳血管用ステントセット６０９

脳動脈瘤治療用フローダイバーターシ

ステム６１０

１３４人工血管６１２

１３５尿路拡張用カテーテル６２２

１３６胆道結石除去用カテーテルセット６２４

１３７腎・尿管結石除去用カテーテルセット６２８

１３８尿路結石破砕装置用ピンハンマー６３０

１３９組織拡張器６３１

１４０１４２輸血用血液フィルター６３４

１４３網膜硝子体手術用材料６４０

１４４両室ペーシング機能付き植込型除細動器６４１

１４５肝動脈塞栓材６４５

１４６大動脈用ステントグラフト６４７

１４７内視鏡用粘膜下注入材６５１

１４８カプセル型内視鏡６５３

１４９血管内光断層撮影用カテーテル６５５

１５０ヒト自家移植組織６５７

１５１デンプン由来吸収性局所止血材６６１

１５２胸郭変形矯正用材料６６２

１５３経皮的動脈管閉鎖セット６６６

１５４脳動静脈奇形術前塞栓材６６７

１５５植込型心電図記録計６６９

１５６合成吸収性硬膜補強材６７２

１５７消化管用ステントセット６７３

１５８皮下グルコース測定用電極６７５

１５９局所陰圧閉鎖処置用材料６７７

１６０・１６１植込型迷走神経電気刺激装置・迷走

神経刺激装置用リードセット６８０

１６２経皮的心腔内リード除去用レーザーシー

スセット６８２

１６３膀胱尿管逆流症治療用注入材６８３

１６４椎体形成用材料セット６８５

１６５脊椎棘間留置材料６８６

１６６外科用接着用材料６８７

目次

9

１６７交換用経皮経食道胃管カテーテル６８９

１６８心腔内超音波プローブ６９１

１６９血管造影用圧センサー付材料６９３

１７０輸血用血液フィルター（カリウム除去用）

７００

１７１生体組織接着剤調製用キット７０２

１７２尿道括約筋用補綴材７０４

１７３中心静脈血酸素飽和度測定用プローブ７０６

１７４植込型骨導補聴器７０７

１７５脳手術用カテーテル７１０

１７６子宮用止血バルーンカテーテル７１１

１７７心房中隔穿刺針７１３

１７８神経再生誘導材７１５

１７９気管支用充填材７１６

１８０陰圧創傷治療用カートリッジ７１７

１８１人工乳房７１９

１８２経カテーテル人工生体弁セット７２１

１８３血管内塞栓材７２４

１８４仙骨神経刺激装置７２６

１８５オープン型ステントグラフト７２８

１８６気管支手術用カテーテル７３０

１８７半導体レーザー用プローブ７３２

１８８削除

１８９ヒト骨格筋由来細胞シート７３４

１９０人工中耳用材料７３７

第Ⅲ章特定診療報酬算定医療機器

医学管理等用特定診療報酬算定医療機器７４２

在宅医療用特定診療報酬算定医療機器７４３

検査用特定診療報酬算定医療機器７４７

画像診断用特定診療報酬算定医療機器７６６

注射用特定診療報酬算定医療機器７７１

処置用特定診療報酬算定医療機器７７２

手術用特定診療報酬算定医療機器７７６

麻酔用特定診療報酬算定医療機器７８４

放射線治療用特定診療報酬算定医療機器７８６

第Ⅳ章その他の保険医療材料等

人工呼吸器７９１

血糖自己測定器７９７

弾性ストッキング，間歇的空気圧迫装置７９９

在宅自己導尿用カテーテル８０１

在宅自己注射用血糖自己測定器８０３

在宅自己注射用注入器８０９

在宅自己注射用間歇注入シリンジポンプ８１１

在宅持続血糖測定器８１３

在宅自己注射用注入器用注射針８１６

在宅自己連続携行式腹膜灌流液交換用紫外

線殺菌器（熱殺菌器）８１８

在宅自己連続携行式腹膜灌流用自動腹膜灌

流装置８２０

在宅血液透析用透析液供給装置８２１

在宅酸素療法用酸素ボンベ８２２

在宅酸素療法用酸素濃縮装置８２４

在宅酸素療法用液化酸素装置８２５

在宅酸素療法用呼吸同調式デマンドバルブ

８２６

在宅中心静脈栄養法用輸液セット８２７

注入ポンプ８２９

在宅経管栄養法用栄養管セット８３０

間歇導尿用ディスポーザブルカテーテル・

間歇バルーンカテーテル８３２

在宅人工呼吸用人工呼吸器８３３

在宅持続陽圧呼吸療法用治療器・回路部品

等８３４

在宅悪性腫瘍患者用携帯型ディスポーザブ

ル注入ポンプ８３６

在宅自己疼痛等管理用送信器８３７

在宅肺高血圧症患者用携帯型精密輸液ポン

プ８３８

在宅肺高血圧症患者用携帯型精密ネブライ

ザー８３９

在宅気管切開患者用人工鼻８４０

在宅人工呼吸用排痰補助装置８４１

在宅酸素療法用小型酸素ボンベ・在宅酸素

療法用クロレート・キャンドル型酸素発生

器・在宅酸素療法装置８４２

胃・食道内時間pH測定用測定器・基準

電極・pHカテーテル・ガラス電極・保護チ

ューブ等８４３

十二指腸液採取用二重管８４４

尿失禁定量テスト用パッド８４５

目次

１

２

３

４

５

６

７

８

９

１

２

３

４

５

６

７

８

９

10

抗悪性腫瘍剤局所持続注入用ポンプ・カテ

ーテル８４６

肝動脈塞栓を伴う抗悪性腫瘍剤肝動脈内注

入用カテーテル８４７

ネラトンカテーテル８４８

酸素カテーテル８５１

尿管カテーテル８５３

冷却式痔疾治療用具８５４

ロボットスーツ８５５

腰部固定帯・胸部固定帯・頸部固定帯８５７

縫合糸８５８

ハローペルビック牽引装置，ハローベスト

８６０

眼内レンズ８６２

抗悪性腫瘍剤局所持続注入用植込型カテー

テル・カテーテルアクセス等８６４

中心静脈注射用植込型カテーテル・カテー

テルアクセス８６５

経皮的内視鏡下胃瘻造設用カテーテル・キ

ット８６７

経皮経食道胃管挿入術（ＰＴＥＧ）用カテ

ーテル・キット８６８

経尿道的手術用灌流液供給回路，関節鏡下

手術用灌流液供給回路８６９

尿失禁・膀胱尿管逆流現象コラーゲン注入

手術用注入針８７５

レーザープローブ８７７

輸血用回路・針・バッグ８７８

術中術後自己血回収セット８８１

創外固定器８８３

自動縫合器・自動吻合器・カートリッジ８８５

微小血管自動縫合器・カートリッジ８８９

心拍動下冠動脈，大動脈バイパス移植術用

機器８９０

体外衝撃波破砕術用電極８９１

気管支カテーテル８９３

体外照射用固定器具９００

食道用・気管，気管支用アプリケーター９０３

延長チューブ（エクステンションチューブ）

９０６

カテーテルに使用される付属品９０７

包括別定医療機器９０８

関連通知等

個人輸入品の特定保険医療材料に係る取扱い

９１９

医療機器の保険適用等に関する取扱いについ

て９２１

医療機器に係る保険適用希望書の提出方法等

について９３８

特定保険医療材料及び医療機器保険適用希望

書（希望区分Ｂ）に記載する機能区分コード

について９５９

医療機器に係る保険適用希望書の記載例等に

ついて９８３

特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準

について９９６

体外診断用医薬品の保険適用に関する取扱い

について１０１１

体外診断用医薬品の保険適用の取扱いに係る

留意事項について１０１６

索引

索引１０２１

目次

11

処置料，手術料，麻酔料，注射料，検査料，画像診断料，投薬料，放射線治療料等の概念

医師人件費

看護師等人件費〇医師以外の人件費

処置，手術，麻酔，

注射，検査，画像

診断，投薬，放射

線治療等の手技料

あるいはその加算

点数に含まれてい

る。

処置室，手術室

及び検査室等の

費用

〇手術・処置室等使用料

〇光熱，水道，空調費用

〇手術衣等費用（手術衣（検査衣），マスク，術者及び機器等の設

備に用いる消毒薬，滅菌器等）

一般管理費〇事務費（文具，電話等）

〇一般医療機関管理費

医療機器等の費

用

〇手術・処置設備等償却費（手術台，無影灯，吸引器，顕微鏡等）

〇手術・処置機器等償却費（メス・鉗子，レーザー手術装置等）

消耗品〇特定保険医療材料以外の消耗品（ガーゼ，絆創膏，パッド，採尿

バッグ，ドレープ，包帯，伸縮性包帯，針，縫合糸，カテーテ

ル，延長チューブ，三方活栓等）

〇在宅医療の部に規定されている特定保険医療材料及び在宅医療の

部以外に規定する特定保険医療材料として認められた消耗品

特定保険医療材料

料として手技料と

は別に算定する。

薬剤の費用〇在宅療養指導管理料，処置，手術，麻酔，検査，画像診断，リハ

ビリテーション，精神科専門療法等において薬価が１５円以下の薬

剤は算定できない。

〇造影剤は画像診断の薬剤料として算定する。

〇患者を直接消毒するための消毒薬（イソジン等）は算定できる

（在宅療養指導管理料，手術では別に算定できない）が，医療機

器，術者の消毒に係る分については算定できない。

薬剤料として算定

する。

フィルムの費用〇フィルムは告示により材料価格が定められている。フィルム代として

算定する。

採尿バッグ，カ

テーテル，コネ

クター等

〇所定点数に含まれる保険医療材料等を，別に算定できないということで患者の負担とす

ることはできない。

〇特定保険医療材料等で，審査の際に査定されるということで患者負担とすることはでき

ない。

➡

➡

➡

➡

12

特定保険医療材料の算定方法について

平成６年４月の診療報酬改定で，従来の特定治療材料が「在宅医療の部に規定する特定保険医療材料」と

在宅医療の部以外に規定する特定保険医療材料」に分けられた。

保険診療に用いられる医療機器・材料に係る費用を，手技料，薬剤料と別途算定できる特定保険医療材料

は，医科診療報酬点数表の第２章各部（第２部在宅医療Ｃ３００，第３部検査Ｄ６００，第４部画像診断Ｅ４００・Ｅ４

０１，第５部投薬Ｆ３００，第６部注射Ｇ２００，第９部処置Ｊ４００，第部手術Ｋ９５０，第１１部麻酔Ｌ３００，第部放

射線治療Ｍ２００）に規定する特定保険医療材料である。

特定保険医療材料料の算定方法は次のようになる。（フイルムを除く。）

材料価格１０円

＝点（端数四捨五入）

なお，手術における特定保険医療材料の「５,０００円ルール」は，平成８年４月の診療報酬改正で廃止された。

診療報酬の算定に当たって，保険診療に用いられる医療機器・材料（薬事承認又は認証を得たものであっ

て，超音波診断装置，ＣＴ，ＭＲＩ等の装置類は除く。以下「保険医療材料」という）に係る費用を手技料・

薬剤料と別途算定できる場合は，材料価格基準の各分類（関係通知において準用する場合を含む）に定めると

ころによるものであり，その場合の当該材料の額は，材料価格基準に規定されている価格（消費税及び地方消

費税に相当する額を含む）により算定する。

特定保険医療材料以外の保険医療材料については，当該材料を使用する手技料の所定点数に含まれており，

別途算定できない（加算点数となっているものもある）。また，特定保険医療材料以外の保険医療材料を処方

せんにより給付することは認められない。さらに，保険医療材料を患者に持参させ，又は購入させてはならな

い。

特定保険医療材料は，薬事承認又は認証された使用目的以外に用いた場合は算定できない。

診療報酬点数表の第２章各部において，特定保険医療材料料を算定する場合には，特定保険医療材料の材料

価格を１０円で除して得た点数となるが，この場合において端数が生じた場合は端数を四捨五入して得た点数と

する。

特定保険医療材料の算定については，このほか本文各項の【留意事項】等に十分留意されたい。

●特定保険医療材料の定義について

「薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律」（平成年法律第号）第２条による

改正前に承認されている医療機器については，一般的名称等の定義は異なるが当該医療機器の使用目的，効能

又は効果等のうち主たるものに係る特定保険医療材料の区分に該当するものとする。

「

13

特定保険医療材料のレセプト記載方法について

特定保険医療材料等のレセプトへの記載方法については，以下の方法で記載することとされている。

１手術，処置，検査等の名称は告示名又は通知名を使用する。

２手術，処置，検査等の手技料については，必ず点数を明記する。

３材料は商品名及び告示の名称又は通知の名称，規格又はサイズ，材料価格及び使用本数又は個数の順で記

載する。

なお，告示の名称又は通知の名称については（）書きとする。

また，特定保険医療材料の材料価格算定に関する留意事項通知の別紙に掲げる特定保険医療材料について

は，レセプトに記載する場合に同別紙に規定する略称を使用して差し支えないことになっている。

４【材料価格】が，「保険医療機関における購入価格」となっているものは，定価ではなく保険医療機関が実

際に購入した価格で請求する。

５処置，手術等の名称，手技の加算，処置（手術）医療機器等加算，薬剤，特定保険医療材料等の順に処

置，手術等ごとに記載する。

記載例〕

例１手術以外に使用された特定保険医療材料等

①処置名人工腎臓３その他の場合

手技の加算導入期加算１,８８０×１

②薬剤料使用薬剤点数×１

③特定保険医療材料〔商品名〕〇〇〇〇１.４㎡

（ダイアライザー（Ⅰａ型（膜面積１.５㎡未満））１,５９０円）１個１５９×１

例２手術に使用された特定保険医療材料

⑴ ③特定保険医療材料〔商品名〕〇〇〇〇

（ペースメーカー（デュアルチャンバ（Ⅲ型））４７８,０００円）１個

４７,８００×１

⑵ ③特定保険医療材料〔商品名〕△△△△

（輸血用血液フィルター（微小凝集塊除去用）２,４５０円）１個２４５×１

６次の特定保険医療材料を使用した場合には，それぞれ所定の事項をレセプトの「摘要」欄に記載（あるい

は添付）する。

■在宅医療の部に規定する特定保険医療材料

特定保険医療材料所定の事項

皮膚欠損用創傷被覆材，非固着性シリコンガーゼ（Ｃ１１４

在宅難治性皮膚疾患処置指導管理料を算定している患者以

外に対して使用する場合は，いずれも原則として３週間を

限度として算定するが，それ以上の期間において算定が必

要な場合）

詳細な理由

水循環回路セット（前回算定日を起算日として３か月以内

に算定する場合）

その詳細な理由

14

■在宅医療の部以外の部に規定する特定保険医療材料


血管造影用マイクロカテーテルの遠位端可動型治療用詳細な医学的根拠

腎瘻又は膀胱瘻用材料（２個以上算定する場合）詳細な理由

経皮的又は経内視鏡的胆管等ドレナージ用材料（２個以上

算定する場合）

詳細な理由

人工腎臓用特定保険医療材料の吸着型血液浄化器（β―ミ

クログロブリン除去用）

使用開始日

固定用内副子（プレート）のストレートプレート（生体用

合金Ｉ・Ｓ）及びストレートプレート（生体用合金Ｉ・

Ｌ）（胸骨に用いる場合）

以下のいずれかに該当した場合に限り算定できるが，該当

する項目を記載すること。

ａ高度肥満（ＢＭＩ３０以上）の患者

ｂインスリン依存型糖尿病の患者

ｃ重症ハイリスク症例と考えられる患者（高度慢性閉塞

性肺疾患，ステロイド使用患者，両側内胸動脈を使用し

たバイパス例，起立時・歩行時に上肢に体重をかける必

要のある脳神経疾患患者等）

人工肩関節用材料の切換用当該材料を用いる詳細な理由

上肢再建用人工関節用材料，下肢再建用人工関節用材料並

びにカスタムメイド人工関節及びカスタムメイド人工骨

当該保険医療材料を使用した詳細な理由

気管・気管支ステントの永久留置型・特殊型詳細な理由及び医学的根拠

体外型補助人工心臓セット（小児用）（前回算定日を起算

日として３か月以内に算定する場合）

詳細な理由

植込型補助人工心臓セット（非拍動流型）（当該材料（水

循環回路セットを除く）を植込後に再度植え込む必要が生

じた場合，及び水循環回路セットを前回算定日を起算日と

して３か月以内に算定する場合）

詳細な理由

血管内手術用カテーテルの下肢動脈狭窄部貫通用カテーテ

ル

経皮的血管形成術前の患者の病変部の所見及び下肢動脈狭

窄部貫通用カテーテルを使用する医療上の必要性

血管内手術用カテーテルの血管塞栓用プラグ患者の血管病変部の所見（直径を含む）

両室ペーシング機能付き植込型除細動器（移植術を行った

場合）

当該材料の移植術を行った患者の症状詳記（添付）

腹部大動脈用ステントグラフト外科手術が第一選択とならない旨及び当該材料による治療

が適応となる旨

胸部大動脈用ステントグラフト（１回の手術に対し２個算

定する場合）

複数個の当該材料による治療が適応となる以下の場合に該

当する旨を記載すること。

a １個のステントグラフトで治療が可能な長さを超える

ため，複数個の使用が必要な場合

b 中枢側及び末梢側の固定部位の血管径が異なり，１個

のステントグラフトで許容できる範囲を超えるため，複

数個の組み合わせによる使用が必要な場合

胸部大動脈用ステントグラフトの血管分岐部対応型該当する主要分岐血管名

大動脈解離用ステントグラフト（ベアステント）（１回の

手術に対し２個算定する場合）

複数個の当該材料による治療が適応となる旨

ヒト自家移植組織の自家培養表皮当該材料を使用した患者の症状詳記（添付）

ヒト自家移植組織の自家培養軟骨使用する医療上の必要性及び軟骨欠損面積等を含めた症状

詳記（添付）

15


胸郭変形矯正用材料（３セット以上算定する場合）詳細な医学的根拠

胸郭変形矯正用材料の部品連結用（横型）（２セット以上

算定する場合）

詳細な医学的根拠

植込型心電図記録計（潜因性脳梗塞患者に対して使用した

場合）

詳細な理由及び医学的根拠

局所陰圧閉鎖処置用材料処置開始日

３週間を超えて算定した場合（４週間を限度）詳細な理由及び医学的根拠

植込型骨導補聴器患者の平均骨導聴力レベル，植込型骨導補聴器を使用する

必要がある理由，既存の治療の結果等の詳細

気管支手術用カテーテル当該材料を使用した患者の症状詳記（添付）

半導体レーザー用プローブ（２本目を算定する場合）詳細な内視鏡所見

ヒト骨格筋由来細胞シート詳細な理由及び医学的根拠

人工中耳用材料詳細な理由及び医学的根拠

16

平成２８年４月材料価格基準改定後に追加された主な特定保険医療材料等

平成２８年４月から平成２８年１０月までの中医協総会資料等を基に，平成２８年４月の材料価格基準改定後に追加

された主な特定保険医療材料等を一覧としてまとめている。

販売名等［企業名］材料価格基準での機能区分等関連する主な手技料等

平成年５月日中医協総会分

クラニオフィット［ＨＯＹＡ Te-

chnosurgical株式会社

０７１カスタムメイド人工関節及びカスタム

メイド人工骨カスタムメイドプレート

（８１３,０００円）

【平成年５月日厚生労働省告示第２３８号

Ｋ１８０頭蓋骨形成手術

１頭蓋骨のみのもの

Ｋ２３７眼窩縁形成手術（骨移植によるも

の）

Ｋ４４３上顎骨形成術

１単純な場合

２複雑な場合及び２次的再建の場合

３骨移動を伴う場合

注２３については，先天奇形に対し

て行われた場合に限り算定する。

平成年６月日中医協総会分

ＴＭスペーサー［ジンマー・バイ

オメット合同会社

０５９オプション部品その他の関節固定用

材料用部品（２００,０００円）

【平成年８月日厚生労働省告示第３２９号

Ｋ０８０関節形成手術

２胸鎖，肘，手，足

サーモガードシステム（Quattro

カテーテルキット）［旭化成ゾー

ルメディカル株式会社

１３３血管内手術用カテーテル体温調節用

カテーテル体温管理型（８６,０００円（平成

年９月１日から平成年３月日まで

８９,１００円））


Ｌ００８２低体温療法（１日につき）

サーモガードシステム（ＩＣＹカ

テールキット）［旭化成ゾールメ

ディカル株式会社

１３３血管内手術用カテーテル体温調節用

カテーテル体温管理型（８６,０００円（平成

年９月１日から平成年３月日まで

８９,１００円））


superDimension ナビゲーション

システム［コヴィディエンジャパ

ン株式会社

特定保険医療材料としては設定されず，新

規技術料にて評価

患者のＣＴ画像データを基に電磁場を利

用したナビゲーションを行った場合はＤ

４１５経気管肺生検法に加え，「注１」ガイ

ドシース加算及び「注２」ＣＴ透視下気

管支鏡検査加算の所定点数を準用して算

定

【平成年８月日保医発０８３１第２号

平成年７月日中医協総会分

メドエル人工中耳ＶＳＢ（インプ

ラントＶＯＲＰ）［メドエルジャ

パン株式会社

１９０人工中耳用材料人工中耳用インプラ

ント（１,１５０,０００円）


人工中耳植込術はＫ３２０アブミ骨摘出

術・可動化手術の点数に準じて算定


メドエル人工中耳ＶＳＢ（オーデ

ィオプロセッサ Amade）［メド

エルジャパン株式会社

１９０人工中耳用材料人工中耳用音声信号

処理装置（６３７,０００円）


17


メドエル人工中耳ＶＳＢ（カプ

ラ）［メドエルジャパン株式会社

１９０人工中耳用材料人工中耳用オプショ

ン部品（４５,８００円）


平成年８月日中医協総会分

ＡＥＲＯ気管・気管支用ハイブリ

ッドステント［スーガン株式会

社

０９４気管・気管支ステント⑵永久留置型

特殊型（１４８,０００円）


Ｋ５０８２気管・気管支ステント留置術

１硬性鏡によるもの

２軟性鏡によるもの

パワーＰＩＣＣＳＯＬＯ（ナ

ビ・パワータイプ・シングルルー

メン）［株式会社メディコン

０２１中心静脈用カテーテル⑺末梢留置型中

心静脈カテーテル・造影剤高圧注入可能型

③特殊型（Ⅱ）アシングルルーメン

（１３,９００円）


症例によって多岐にわたるので，第Ⅱ章

の０２１中心静脈用カテーテルの項を参照。

パワーＰＩＣＣＳＯＬＯ（ナ

ビ・パワータイプ・マルチルーメ

ン）［株式会社メディコン



③特殊型（Ⅱ）イマルチルーメン（２１,４００

円）


パワーＰＩＣＣＳＯＬＯ（パワ

ータイプ・シングルルーメン）

［株式会社メディコン



②特殊型（Ⅰ）アシングルルーメン

（１３,６００円）


パワーＰＩＣＣＳＯＬＯ（パワ

ータイプ・マルチルーメン）［株

式会社メディコン



②特殊型（Ⅰ）イマルチルーメン（２０,９００

円）


パワーＰＩＣＣ（ナビ・パワータ

イプ・シングルルーメン）［株式

会社メディコン



②特殊型（Ⅰ）アシングルルーメン

（１３,６００円）


パワーＰＩＣＣ（ナビ・パワータ

イプ・マルチルーメン）［株式会

社メディコン



②特殊型（Ⅰ）イマルチルーメン（２０,９００

円）


パワーＰＩＣＣ（パワータイプ・

シングルルーメン）［株式会社メ

ディコン



①標準型アシングルルーメン（１３,２００円）


パワーＰＩＣＣ（パワータイプ・

マルチルーメン）［株式会社メデ

ィコン



①標準型イマルチルーメン（２０,５００円）


18


CADDLegacy１４００ポンプ［スミ

スメディカル・ジャパン株式会

社

特定保険医療材料としては設定されず，新

規技術料にて評価

レボドパカルビドパ水和物を経胃瘻空腸

投与する際に用いるポンプの費用につい

てはＣ１５２間歇注入シリンジポンプ加算

の「１」の所定点数に準じて算定


アッヴィＪチューブ［アルフレッ

サファーマ株式会社

０３７交換用胃瘻カテーテル小腸留置型

（１５,８００円）


レボドパカルビドパ水和物を投与する目

的で胃瘻カテーテルの交換を行った場合

はＪ０４３４経管栄養カテーテル交換法の

所定点数を準用して算定


アッヴィＰＥＧキット［アルフレ

ッサファーマ株式会社

０３７交換用胃瘻カテーテル⑴胃留置型①バ

ンパー型イガイドワイヤーなし（１７,３００円）


レボドパカルビドパ水和物を経胃瘻空腸

投与する目的で胃瘻造設を行った場合は

Ｋ６６４胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻

造設術，腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。）の

所定点数にＫ９３９５胃瘻造設時嚥下機能

評価加算を合算した点数を準用して算定


アッヴィNJチューブ［アルフレ

ッサファーマ株式会社

０２６栄養カテーテル⑴経鼻用経腸栄養用

（１,６００円）


レボドパカルビドパ水和物を投与する目

的でＥＤチューブ挿入を行った場合はＪ

０３４２ＥＤチューブ挿入術の点数を準用

して算定


メドトロニック RevealLINQ

［日本メドトロニック株式会社

１５５植込型心電図記録計特殊型（４４３,０００

円）


潜因性脳梗塞と判断された者に対して，

原因究明を目的として使用した場合はＤ

２１０３植込型心電図検査の所定点数を算

定


＜参考；平成年９月日中医協総会分＞

販売名［企業名］：アドスプレー［テルモ株式会社］

暫定価格：６,７９０円／mL（平成年月１日から平成年月日までの価格）

（平成年月１日以降は，新たに設定する機能区分及び保険償還価格（７,３００円／mL）が適用）

留意事項：本品を女子性器手術後の卵管及び卵管采の通過・開存性の維持以外の目的で使用した場合には，９.４

mLを限度として算定できる。

関連技術料：各種外科手術及び腹腔鏡手術

（平成年９月日中医協総会資料・平成年９月日保医発０９３０第６号）

＜参考；平成年月日中医協総会分＞

販売名［企業名］：COOKSpectrum MR 含浸中心静脈カテーテルキット［CookJapan株式会社］

保険収載時期：平成年月１日予定

保険償還価格：９,９３０円

関連技術料：G００５２中心静脈注射用カテーテル挿入

留意事項案：⑴ 本品は，A２３４２感染防止対策加算１若しくはA２３４２感染防止対策加算２の施設基準を満たす保

険医療機関又は中心静脈ライン関連血流感染（以下「CLABSI」という）に関するサーベイランス

を実施している保険医療機関において，適切な感染防止対策を行ったうえで，下記の①又は②のい

ずれかに該当する患者に対して使用した場合に算定できる。また，本品を使用する際には，関連学

19

会が定める「抗菌薬含浸中心静脈カテーテル適正使用基準」を遵守すること。

① 中心静脈用カテーテルを挿入した日から起算して５日を超える当該カテーテルの留置が必要で

あり，かつ下記のア～エのいずれかに該当する患者

ア同一入院期間中において CLABSIを２回以上繰り返している患者

イ小児等の中心静脈カテーテル挿入が可能な血管が限定される患者

ウ人工弁，人工血管グラフト，心血管系電子デバイス（ペースメーカー等）等を体内に留置し

ており，CLABSIによる続発症が重篤化する危険性が高い患者

エ好中球減少患者，熱傷患者，臓器移植患者，短小腸患者等の CLABSIの危険性が高い易感

染患者

② CLABSI発生率が地域や全国のサーベイランス（厚生労働省院内感染対策サーベイランス事

業等）の報告結果を超えている保険医療機関において，中心静脈用カテーテルを挿入した日から

起算して１４日以上の当該カテーテルの留置が必要である患者

⑵ 本品を使用する際には，下記について診療報酬明細書の「摘要欄」に記載すること。

① 当該患者の症状詳記及び留意事項⑴の該当項目

② 当該患者のアレルギー歴（特に本品の含有抗菌薬に関するアレルギー歴がないことを確認する

こと）

③ ⑴の②に該当する患者に対して本品を使用する場合は，当該保険医療機関の CLABSI発生率

及び参考とした地域や全国のサーベイランス（厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業等）

における CLABSI発生率

（平成２８年１０月１９日中医協総会資料）

23

００１腹膜透析液交換セット


材料定義】 ⑴ 定義

次のいずれにも該当すること。

① 薬事法等の一部を改正する法律（平成２５年法律第８４号）第１条の規定による改正前の

薬事法（昭和３５年法律第１４５号）又は医薬品，医療機器等の品質，有効性及び安全性の

確保等に関する法律（昭和３５年法律第１４５号）に基づく承認又は認証（以下「薬事承認

又は認証」という）上，類別が「機械器具（７）内臓機能代用器」であって，一般的名

称が「腹膜灌流用チューブセット」，「腹膜灌流用カテーテルアダプタ」，「連続ポータブ

ル腹膜灌流用運搬セット」，「自動腹膜灌流装置用回路及び関連用具セット」，「腹膜灌流

液注排用チューブ及び関連用具セット」又は「腹膜灌流用回路及び関連用具セット」で

あること。

② 腹膜透析療法を実施する際に使用する交換キット又は回路であること。

⑵ 機能区分の考え方

構造及び使用目的により，交換キット（１区分）及び回路（３区分）の合計４区分に区

分する。

⑶ 機能区分の定義

① 交換キット

腹膜透析用接続チューブ，腹膜透析液容器若しくは回路のいずれか又は全部を接続又

は切り離しすることを目的に使用するセット（キャップ又は銅板（ウエハー）を含む）

であること。

② 回路・Ｙセット


ア次のいずれかに該当すること。

ⅰ 腹膜透析を行う際に，腹膜透析用接続チューブと腹膜透析液容器又は排液用容器

を接続することを目的に使用するチューブであること。

ⅱ 腹膜透析液を追加することを目的にＡＰＤセットと併用するチューブであるこ

と。

ⅲ 連続携行式腹膜透析（ＣＡＰＤ）を実施している患者が，自動腹膜透析装置によ

り腹膜透析液を交換する際に使用する延長用チューブであること。

ⅳ ＡＰＤセットに接続して，検体を採取することを目的に使用するチューブである

こと。

ⅴ 熱殺菌器を使用することにより短くなった接続チューブを延長するために使用す

るチューブであること。

ⅵ 紫外線殺菌器又は熱殺菌器を使用している患者が，一時的に機器を用いず腹膜透

析液の交換を行う際に，接続チューブに接続するチューブであること。

イ ③及び④に該当しないこと。

③ 回路・ＡＰＤセット

24


落差又はポンプ圧を利用した自動腹膜灌流装置を用いて腹膜透析を行う際に，腹膜透

析用接続チューブと腹膜透析液容器又は排液用容器を接続することを目的に使用するチ

ューブであること。

④ 回路・ＩＰＤセット

緊急時に自動腹膜灌流装置を用いず腹膜透析を行う際に，腹膜透析用カテーテルと腹

膜透析液容器又は排液用容器を接続することを目的に使用するチューブであること。

（平２８.３.４保医発０３０４１０

留意事項】 ⑴ 交換キットは，キャップ又はクラムシェルの場合は１個を，ウエハーの場合は２枚を１

キットとし，１交換当たり１キットを限度として算定する。

⑵ 交換キットは，自動腹膜透析装置を使用する場合は，ＡＰＤセット１個当たり４キット

分を限度として算定する。

⑶ 交換キットは，バッグ再利用式（排液バッグ付き腹膜透析液又は回路を使用しない方

法）により腹膜透析液を交換した場合は，１交換当たり２キット分を限度として算定す

る。

（平２８.３.４保医発０３０４７

材料価格】 ⑴ 交換キット５４４円

⑵ 回路

① Ｙセット８７３円

② ＡＰＤセット５,３７０円

③ ＩＰＤセット１,０２０円

関連する主な手技料

■在宅自己腹膜灌流指導管理料

医科点数表第２章第２部第２節第１款Ｃ１０２

４,０００点

注１在宅自己連続携行式腹膜灌流を行っている入院中の患者以外の患者に対して，在宅自己連続携行式腹

膜灌流に関する指導管理を行った場合に算定するものとし，頻回に指導管理を行う必要がある場合は，

同一月内の２回目以降１回につき２,０００点を月２回に限り算定する。

２当該指導管理を算定する同一月内にＪ０３８に掲げる人工腎臓又はＪ０４２に規定する腹膜灌流の「１」を

算定する場合は，「注１」に規定する２回目以降の費用は，算定しない。

算定上の留意点）

⑴ 「注１」の「頻回に指導管理を行う必要がある場合」とは，次のような患者について指導管理を行う場

合をいう。

ア在宅自己連続携行式腹膜灌流の導入期にあるもの

イ糖尿病で血糖コントロールが困難であるもの

ウ腹膜炎の疑い，トンネル感染及び出口感染のあるもの

エ腹膜の透析効率及び除水効率が著しく低下しているもの

オその他医師が特に必要と認めるもの

25


（平２８.３.４保医発０３０４３

⑵ １か月に２回以上在宅自己腹膜灌流指導管理料を算定した場合は，診療報酬明細書の摘要欄に必要と認

めた理由を明記する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑶ 在宅自己腹膜灌流指導管理料を算定している患者（入院中の患者を除く）は週１回を限度として，Ｊ０３

８人工腎臓又はＪ０４２腹膜灌流の「１」の連続携行式腹膜灌流のいずれか一方を算定できる。なお，当該管

理料を算定している患者に対して，他の医療機関において人工腎臓又は連続携行式腹膜灌流を行っても，

当該所定点数は算定できない。（平２８.３.４保医発０３０４３

■在宅療養指導管理料（通則的事項）

医科点数表第２章第２部第２節第１款

１本款各区分に掲げる在宅療養指導管理料は，特に規定する場合を除き，月１回に限り算定し，同一

の患者に対して１月以内に指導管理を２回以上行った場合においては，第１回の指導管理を行ったと

きに算定する。

２同一の患者に対して，本款各区分に掲げる在宅療養指導管理料に規定する在宅療養指導管理のうち

２以上の指導管理を行っている場合は，主たる指導管理の所定点数のみにより算定する。

３在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院から患者の紹介を受けた保険医療機関が，在宅療養支援

診療所又は在宅療養支援病院が行う在宅療養指導管理と異なる在宅療養指導管理を行った場合（紹介

が行われた月に限る）及び在宅療養後方支援病院が，厚生労働大臣の定める患者に対して当該保険医

療機関と連携する他の保険医療機関と異なる在宅療養指導管理を行った場合（Ｃ１０２に規定する指導

管理とＣ１０２２に規定する指導管理，Ｃ１０３に規定する指導管理とＣ１０７に規定する指導管理又はＣ１０７２

に規定する指導管理，Ｃ１０４に規定する指導管理とＣ１０５に規定する指導管理，Ｃ１０４に規定する指導

管理とＣ１０５２に規定する指導管理，Ｃ１０５に規定する指導管理とＣ１０５２に規定する指導管理，Ｃ１０５２

に規定する指導管理とＣ１０９に規定する指導管理，Ｃ１０７に規定する指導管理とＣ１０７２に規定する指

導管理，Ｃ１０８に規定する指導管理とＣ１１０に規定する指導管理，Ｃ１０８２に規定する指導管理とＣ１１０

に規定する指導管理及びＣ１０９に規定する指導管理とＣ１１４に規定する指導管理の組合せを除く）に

は，それぞれの保険医療機関において，本款各区分に掲げる在宅療養指導管理料を算定できるものと

する。

４入院中の患者に対して退院時に本款各区分に掲げる在宅療養指導管理料を算定すべき指導管理を行

った場合においては，各区分の規定にかかわらず，当該退院の日に所定点数を算定できる。この場合

において，当該退院した患者に対して行った指導管理（当該退院した日の属する月に行ったものに限

る）の費用は算定しない。


⑴ 在宅療養指導管理料は，当該指導管理が必要かつ適切であると医師が判断した患者について，患者

又は患者の看護に当たる者に対して，当該医師が療養上必要な事項について適正な注意及び指導を行

った上で，当該患者の医学管理を十分に行い，かつ，各在宅療養の方法，注意点，緊急時の措置に関

する指導等を行い，併せて必要かつ十分な量の衛生材料又は保険医療材料を支給した場合に算定す

る。

ただし，当該保険医療機関に来院した患者の看護者に対してのみ当該指導を行った場合には算定で

きない。

なお，衛生材料等の支給に当たっては，以下の⑵又は⑶の方法によることも可能である。

（平２８.３.４保医発０３０４３

26


⑵ 衛生材料又は保険医療材料の支給に当たっては，当該患者へ訪問看護を実施している訪問看護事業

者から，訪問看護計画書（「訪問看護計画書等の記載要領等について」の「別紙様式１」（略））によ

り必要とされる衛生材料等の量について報告があった場合，医師は，その報告を基に療養上必要な量

について判断の上，患者へ衛生材料等を支給する。

また，当該訪問看護事業者から，訪問看護報告書（「訪問看護計画書等の記載要領等について」の

「別紙様式２」（略））により衛生材料等の使用実績について報告があった場合は，医師は，その内容

を確認した上で，衛生材料等の量の調整，種類の変更等の指導管理を行う。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑶ また，医師は，⑵の訪問看護計画書等を基に衛生材料等を支給する際，保険薬局（当該患者に対し

て在宅患者訪問薬剤管理指導を行っており，基準調剤加算又は在宅患者調剤加算の届出を行っている

ものに限る）に対して，必要な衛生材料等の提供を指示することができる。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑷ 在宅療養指導管理料は１月１回を限度として算定し，特に規定する場合を除き，同一の患者に対し

て同一月に指導管理を２回以上行った場合は，第１回の指導管理を行ったときに算定する。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑸ ２以上の保険医療機関が同一の患者について同一の在宅療養指導管理料を算定すべき指導管理を行

っている場合には，特に規定する場合を除き，主たる指導管理を行っている保険医療機関において当

該在宅療養指導管理料を算定する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑹ 同一の保険医療機関において，２以上の指導管理を行っている場合は，主たる指導管理の所定点数

を算定する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑺ ⑹について，１５歳未満の人工呼吸器を装着している患者又は１５歳未満から引き続き人工呼吸器を装

着しており体重が２０キログラム未満の患者に対して，Ａ２０６在宅患者緊急入院診療加算に規定する在

宅療養後方支援病院と連携している保険医療機関が，在宅療養後方支援病院と異なる在宅療養指導管

理を行った場合には，それぞれの保険医療機関において在宅療養指導管理料を算定できる。なお，こ

の場合は，それぞれの保険医療機関において算定している在宅療養指導管理料について，適切な情報

交換を行い，重複した算定がないよう留意する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑻ 入院中の患者に対して，退院時に退院後の在宅療養指導管理料を算定すべき指導管理を行った場合

には，退院の日１回に限り，在宅療養指導管理料の所定点数を算定できる。この場合においては，当

該保険医療機関において当該退院月に外来，往診又は訪問診療にて行った指導管理の費用は算定でき

ない。また，死亡退院の場合又は他の病院若しくは診療所へ入院するため転院した場合には算定でき

ない。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑼ 退院した患者に対して，当該退院月に外来，往診又は訪問診療において在宅療養指導管理料を算定

すべき指導管理を行った場合は，当該患者について当該保険医療機関において退院日に在宅療養指導

管理料を算定していない場合に限り，在宅療養指導管理料を算定することができる。ただし，退院日

に在宅療養指導管理料を算定した保険医療機関以外の保険医療機関において在宅療養指導管理料を算

定する場合においては，診療報酬明細書の摘要欄に当該算定理由を記載する。このため，在宅療養指

導管理料を算定する場合は，患者に対し当該月の入院の有無を確認する。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑽ 在宅療養を実施する保険医療機関においては，緊急事態に対処できるよう施設の体制，患者の選定

等に十分留意する。特に，入院施設を有しない診療所が在宅療養指導管理料を算定するに当たって

は，緊急時に必要かつ密接な連携を取り得る入院施設を有する他の保険医療機関において，緊急入院

27


ができる病床が常に確保されていることが必要である。（平２８.３.４保医発０３０４３

当該在宅療養を指示した根拠，指示事項（方法，注意点，緊急時の措置を含む），指導内容の要点

を診療録に記載する。（平２８.３.４保医発０３０４３

保険医療機関が在宅療養指導管理料を算定する場合には，当該指導管理に要するアルコール等の消

毒薬，衛生材料（脱脂綿，ガーゼ，絆創膏等），酸素，注射器，注射針，翼状針，カテーテル，膀胱

洗浄用注射器，クレンメ等は，当該保険医療機関が提供する。なお，当該医療材料の費用は，別に診

療報酬上の加算等として評価されている場合を除き所定点数に含まれ，別に算定できない。

（平２８.３.４保医発０３０４３

関連学会より留意事項が示されている在宅療養については，指示，管理に当たってはこれらの事項

を十分参考とするものとする。（例：がん末期医療に関するケアのマニュアル（厚生省・日本医師会

編））（平２８.３.４保医発０３０４３

在宅療養指導管理料は必要かつ十分な量の衛生材料又は保険医療材料を支給した場合に算定するこ

ととなっており，保険医療機関は訪問看護ステーションとの連携等により在宅医療に必要な衛生材料

等の量の把握に努め，十分な量の衛生材料等を支給すること。（平１５.３.３１保医発０３３１０１４

腹膜透析液交換セットについて

連続携行式腹膜灌流（連続携行式腹膜透析（ＣＡＰＤ））を行っているとき，灌流（透析）液バッグの交換

時に必要なものがキットになっている。この中のシェルコネクターは，灌流（透析）液バッグと接続チューブ

の接合部にかぶせて固定することにより，接合部を安全確実に保護し，離脱，汚染を防止する役割をもってい

る。なお，熱殺菌器を用いる際の交換キットにはシェルコネクターは必要ない。この「交換キット」と灌流

透析）液バッグと接続チューブを接続する「回路」を，腹膜透析液交換セットという。

腹膜灌流（腹膜透析）は，腎不全の種々の症状を改善するために有効な方法であるが，従来の間歇的腹膜灌

流法は，終日ベッドに束縛されるという不便さがあった。ＣＡＰＤの登場により，患者が自分で腹膜灌流（腹

膜透析）を行えるようになり，社会復帰への道が開けたわけである。具体的には，腹腔内に灌流（透析）液を

注入した後，滞留したままにして約６時間自由に行動することができる。１日に４回，ＣＡＰＤ用の灌流（透

析）液を自分で交換する。

シェルコネクター

716

１７９気管支用充填材

１７９気管支用充填材

材料定義】 ◇ 定義


⑴ 薬事承認又は認証上，類別が「機械器具（７）内臓機能代用器」であって，一般的名

称が「気管支用充填材」であること。

⑵ 内視鏡下で気管支に充填し，外科手術が困難な難治性気胸や気管支瘻等の治療を目的

とするものであること。

（平２８.３.４保医発０３０４１０

材料価格】７,６１０円


■気管支瘻孔閉鎖術

医科点数表第２章第１０部第１節Ｋ５０９４

４,５６０点


⑴ 気管支瘻孔閉鎖術は，気管支用充填材を用いて気管支の瘻孔閉鎖を実施した場合に算定する。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑵ 気管支ファイバースコピーに要する費用は所定点数に含まれ，別に算定できない。

（平２８.３.４保医発０３０４３

気管支用充填材について

本材料は，外科手術による治療が困難な難治性気胸や気管支瘻等の治療を目的に，内視鏡により気管支に充

填することにより，物理的に瘻孔を閉鎖するために使用されるものである。

717

１８０陰圧創傷治療用カートリッジ




⑴ 薬事承認又は認証上，類別が「医療用品（４）整形用品」であって，一般的名称が

「単回使用陰圧創傷治療システム」であること。

⑵ 管理された陰圧を付加することで，創傷の保護，肉芽形成の促進，滲出液と感染性老

廃物の除去を図り，創傷治療を促進することを目的とするものであること。

（平２８.３.４保医発０３０４１０

留意事項】 ◇ 陰圧創傷治療用カートリッジは，入院中の患者以外の患者に対して使用した場合に限り

算定する。（平２８.３.４保医発０３０４７

材料価格】２１,６００円


■局所陰圧閉鎖処置（入院外）（１日につき）

医科点数表第２章第９部第１節Ｊ００３２

１１００平方センチメートル未満２４０点

２１００平方センチメートル以上２００平方センチメートル未満２７０点

３２００平方センチメートル以上３３０点

注初回の貼付に限り，「１」にあっては１,６９０点を，「２」にあっては２,６５０点を，「３」にあっては３,３００点

を，それぞれ所定点数に加算する。


⑴ 入院中の患者以外の患者に対して陰圧創傷治療用カートリッジを用いて処置を行った場合に限り算定で

きる。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑵ 「１」から「３」までに示す範囲は，局所陰圧閉鎖処置用材料で被覆すべき創傷面の広さをいう。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑶ 部位数にかかわらず，１日につき，所定点数により算定する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑷ 局所陰圧閉鎖処置（入院外）を算定する場合は，Ｊ００１４重度褥瘡処置及びＪ０５３皮膚科軟膏処置は併せ

て算定できない。Ｊ０００創傷処置又はＪ００１熱傷処置は併せて算定できるが，当該処置が対象とする創傷を

重複して算定できない。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑸ 局所陰圧閉鎖処置（入院外）終了後に引き続き創傷部位の処置が必要な場合は，Ｊ０００創傷処置により

算定する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑹ 「注」に規定する加算は，入院中にＪ００３局所陰圧閉鎖処置（入院）を算定していた患者が引き続き入

院外で局所陰圧閉鎖処置を実施した場合は算定できない。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑺ 局所陰圧閉鎖処置（入院外）を算定する場合は，特定保険医療材料の局所陰圧閉鎖処置用材料を併せて

718


使用した場合に限り算定できる。（平２８.３.４保医発０３０４３

陰圧創傷治療用カートリッジについて

陰圧創傷治療用カートリッジは，局所陰圧閉鎖処置用材料（１５９局所陰圧閉鎖処置用材料の項を参照）によ

り被覆された創傷に管理された陰圧を付加し，同時に滲出液を貯留するシステムである。既存の製品は電動式

であるため外来管理が困難であったが，本材料は創傷からの滲出液や血液がカートリッジ内の定荷重バネの力

で吸引される機械式であり，カートリッジを患者の身体に固定することができるため外来での管理を可能にす

ることができた。

719

１８１人工乳房




⑴ 薬事承認又は認証上，類別が「医療用品（４）整形用品」であって，一般的名称が

「ゲル充填人工乳房」であること。

⑵ 乳房再建術に用いられ，適用部位に挿入することによって乳房の形状を修復又は形成

することを目的とするものであること。

（平２８.３.４保医発０３０４１０

留意事項】 ◇ 当該材料は，以下のいずれにも該当する医師が使用した場合に限り算定する。

ア形成外科又は乳腺外科の専門的な研修の経験を５年以上有している医師若しくは，そ

の指導下で研修を行う医師であること。

イ関係学会から示されている指針に基づいた所定の研修を修了し，その旨が登録されて

いること。

（平２８.３.４保医発０３０４７

材料価格】７１,３００円


■ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術（乳房切除後）

医科点数表第２章第１０部第１節Ｋ４７６４

２５,０００点


⑴ 乳腺悪性腫瘍手術後の乳房再建術にゲル充填人工乳房を用いた場合に限り算定できる。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑵ 乳腺悪性腫瘍手術後の乳房再建術を行う症例で，次のいずれかに該当した場合に限り算定できる。その

際，その旨を診療報酬明細書の摘要欄に記載する。

ア一次一期的再建の場合

術前診断においてStageⅡ以下で，皮膚浸潤，大胸筋浸潤や高度のリンパ節転移を認めない症例で，

かつ，大胸筋が温存され皮膚欠損が生じない乳輪乳頭温存皮下乳腺全摘術を行った症例。

イ一次二期的再建の場合

乳腺全摘術時に組織拡張器が挿入され，十分に皮膚が拡張されている症例。

ウ二次再建の場合

乳腺全摘術後で大胸筋が残存しており，初回手術で組織拡張器が挿入され十分に皮膚が拡張されてい

るか，皮弁移植術などにより皮膚の不足が十分に補われている，あるいは十分に補われることが見込ま

れる症例。ただし，放射線照射により皮膚の血行や弾力性が障害されていないこと。

720


（平２８.３.４保医発０３０４３

⑶ 乳腺悪性腫瘍手術と乳房再建術を行う医療機関が異なる場合は，双方の持つ臨床情報，手術日，術式等

を示す文書を相互に交付した上で，診療録に添付して保存する。（平２８.３.４保医発０３０４３

人工乳房について

本材料は，乳房再建術時に乳房の形状の修復又は形成を目的として，適用部位に挿入するゲル充填人工乳房

であり，ラウンドタイプ（お椀型）のほかに，アナトミカルタイプ（しずく型）も保険適用されている。ラウ

ンドタイプには，表面構造により滑らかなスムーズタイプと凸凹加工のあるテクスチャードタイプの２種類が

ある。「「乳房再建に用いるゲル充填人工乳房（ブレスト・インプラント）」使用基準」において，乳房再建の

目的で使用する場合，被膜拘縮を防止するためにはスムーズタイプよりもテクスチャードタイプを選択する方

が望ましいとされている。

なお，人工乳房を挿入するに当たって，組織拡張器を使用する場合の乳房用組織拡張器も保険適用されてい

る（１３９組織拡張器の項を参照）。

アナトミカルタイプラウンドタイプ

721

１８２経カテーテル人工生体弁セット


材料定義】 ⑴ 定義


① 薬事承認又は認証上，類別が「機械器具（７）内臓機能代用器」であって，一般的名

称が「経カテーテルウシ心のう膜弁」又は「経カテーテルブタ心のう膜弁」であるこ

と。

② 狭窄した心臓弁に対し，経皮的又は経心尖的に人工弁を留置することを目的とした人

工生体弁セットであること。

⑵ 機能区分の考え方

人工生体弁の拡張方法により，２区分に区分する。

⑶ 機能区分の定義

① バルーン拡張型人工生体弁セット

ア人工生体弁の拡張に際してバルーンカテーテルを用いるものであること。

イバルーンカテーテルが含まれること。

② 自己拡張型人工生体弁システム

人工生体弁が自己拡張型であること。

（平２８.３.４保医発０３０４１０

留意事項】 ◇ 自己大動脈弁弁尖の硬化変性に起因する症候性の重度大動脈弁狭窄を有し，かつ，外科

的手術を施行することができず，本品による治療が当該患者にとって最善であると判断さ

れた患者に使用する場合に限り算定できる。（平２８.３.４保医発０３０４７

材料価格】 ⑴ バルーン拡張型人工生体弁セット４,４３０,０００円

⑵ 自己拡張型人工生体弁システム３,６７０,０００円


■経カテーテル大動脈弁置換術

医科点数表第２章第１０部第１節Ｋ５５５２

１経心尖大動脈弁置換術６１,５３０点

２経皮的大動脈弁置換術３７,５６０点

注手術に伴う画像診断及び検査の費用は算定しない。


◇ 経カテーテル大動脈弁置換術は，経カテーテル人工生体弁セットを用いて大動脈弁置換術を実施した場

合に算定する。（平２８.３.４保医発０３０４３

722


経カテーテル人工生体弁セット

経皮的に人工生体弁を心臓に留置する経カテーテル大動脈弁置換術（ＴＡＶＩ）のために使用する人工心臓

弁のシステムである。全身状態等の理由で，開心を要する外科的手術ではリスクが高い，重度の大動脈弁狭窄

症及び閉鎖不全を有する患者に使用する。開心術に比べ，低侵襲にて大動脈弁の置換が行える。

折りたたまれた生体弁を，バルーンを使用して拡張するバルーン拡張型と自己拡張する自己拡張型の２種に

区分される。

バルーン拡張型は大腿動脈から挿入する方法と，助骨間を小切開し，心臓の先端（心尖部）から挿入する２

通りのアプローチがある。いずれも折りたたまれた生体弁を大動脈の位置までカテーテルにて運び，生体弁を

拡張・留置する。２０１６年５月に保険適用を受けたエドワーズサピエン３では，ステント部の外側にスカート

をつけることにより，弁周囲逆流，大動脈弁輪破裂，冠動脈閉塞等の合併症の軽減が期待されている。

自己拡張型は急激な弁拡張が起こらないため，大動脈弁輪破裂や冠動脈閉塞等の頻度は低いが，弁周囲逆流

や房室ブロックの発生頻度は高い。房室ブロックを減らすために，留置位置には留意が必要である。

適応の可否に関してはスクリーニング（エコー，ＣＴ，カテーテル検査，フレイリティー，併存疾患等）デ

ータをもとに心臓血管外科専門医，循環器専門医，エコー専門医などで構成されるハートチームによるカンフ

ァレンスが定期的に開催され，当該患者にとって最善であると判断された患者に使用される。

【バルーン拡張型人工生体弁セット】

（エドワーズサピエン３：エドワーズライフサイエンス）

（サピエンＸＴ：エドワーズライフサイエンス）

723


【自己拡張型人工生体弁セット】

（コアバルブ：日本メドトロニック）

772

６処置用特定診療報酬算定医療機器


●持続的胸腔ドレナージ

診療報酬項目】Ｊ００２ドレーン法（ドレナージ）

Ｊ０１９持続的胸腔ドレナージ

薬事承認】３６７８７０１０胸腔吸引器［器３２；医療用吸引器］

その他の条件】持続的胸腔ドレナージ（吸引）が可能なもの

●陰圧創傷治療用カートリッジ

診療報酬項目】Ｊ００３局所陰圧閉鎖処置（入院）

薬事承認】５８２０２００３単回使用陰圧創傷治療システム［医０４；整形用品］

その他の条件】管理された陰圧を付加し，創傷治療を促進するもの

●酸素吸入器

診療報酬項目】Ｊ０２４酸素吸入

薬事承認】１２８５５０００酸素投与キット［器０６；呼吸補助器］

３５３０００００高圧ガスレギュレータ［器０６；呼吸補助器］

３７１３２０００酸素治療フローメータ［器０６；呼吸補助器］

３７４９８０００酸素治療送入システム［器０６；呼吸補助器］

７０５７６０００呼吸同調式レギュレータ［器０６；呼吸補助器］

７０５８００００呼吸同調式レギュレータセット［器０６；呼吸補助器］

その他の条件】酸素吸入が可能なもの

●高気圧酸素治療装置（Ⅰ）

診療報酬項目】Ｊ０２７高気圧酸素治療の「１」救急的なものの「イ」１人用高圧酸素治療

「２」非救急的なもの

薬事承認】１２０６１０００高圧酸素患者治療装置［器０６；呼吸補助器］

その他の条件】高気圧酸素治療が可能なもの

●高気圧酸素治療装置（Ⅱ）

診療報酬項目】Ｊ０２７高気圧酸素治療の「１」救急的なものの「ロ」多人数用高圧酸素治療

「２」非救急的なもの

薬事承認】１２０６１０００高圧酸素患者治療装置［器０６；呼吸補助器］

その他の条件】高気圧酸素治療が可能なもの

●黄疸光線治療器

診療報酬項目】Ｊ０４３新生児高ビリルビン血症に対する光線療法

薬事承認】３５２３９０００新生児黄疸光線治療器［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】新生児黄疸に対する治療が可能なもの

773


●人工呼吸器

診療報酬項目】Ｊ０４５人工呼吸

薬事承認】４２３３００００麻酔システム用人工呼吸器［器０５；麻酔器並びに麻酔器用呼吸嚢及びガス吸収

かん］

１３３６６０００ガス式肺人工蘇生器［器０６；呼吸補助器］

１４３６１０００新生児・小児用人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

１５７８３０００高頻度人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

１７１４１０００呼気肺人工蘇生器［器０６；呼吸補助器］

１７５９１０００再使用可能な手動式肺人工蘇生器［器０６；呼吸補助器］

１７８６５０００手動式ジェット人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

１７８７７０００陰圧人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

３４８５１０００麻酔用人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

３５３０８０００手動式心臓ポンプ人工蘇生器［器０６；呼吸補助器］

３６０８６０００単回使用手動式肺人工蘇生器［器０６；呼吸補助器］

３６２８９０００可搬型人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

３６７０００００持続的気道陽圧ユニット［器０６；呼吸補助器］

３６９４３０００家庭治療用人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

３６９９００００二相式気道陽圧ユニット［器０６；呼吸補助器］

３７２３４０００持続的自動気道陽圧ユニット［器０６；呼吸補助器］

４２４１１０００成人用人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

７０５６１０００汎用人工呼吸器［器０６；呼吸補助器］

その他の条件】人工呼吸が可能なもの

●一酸化窒素吸入療法機器

診療報酬項目】Ｊ０４５２一酸化窒素吸入療法

薬事承認】３７２６６０００一酸化窒素ガス管理システム［器０６；呼吸補助器］

その他の条件】人工呼吸器と接続し，一酸化窒素濃度を監視しながら供給を行うもの（一酸化窒素を

含む）

●心マッサージ器

診療報酬項目】Ｊ０４６非開胸的心マッサージ

薬事承認】３５３０９０００電動式心肺人工蘇生器［器１２；理学診療用器具］

７０５９３０００手動式心臓ポンプ［器１２；理学診療用器具］

７０５９４０００機械式心肺人工蘇生器［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】非開胸的心臓マッサージが可能なもの

●除細動器

診療報酬項目】Ｊ０４７カウンターショック

薬事承認】１７５７９０００電話操作除細動器［器１２；理学診療用器具］

１７８８２０００一時的使用ペーシング機能付除細動器［器１２；理学診療用器具］

３５９７２０２０非医療従事者向け自動除細動器［器１２；理学診療用器具］

774


３７８０５０００半自動除細動器［器１２；理学診療用器具］

３７８０６０００手動式除細動器［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】電気エネルギーを用い，除細動を行うことが可能なもの

●皮膚レーザー照射装置（Ⅰ）

診療報酬項目】Ｊ０５４２皮膚レーザー照射療法の「１」色素レーザー照射療法

薬事承認】３６０４３０００色素レーザ［器３１；医療用焼灼器］

その他の条件】色素レーザー照射療法が可能なもの

●皮膚レーザー照射装置（Ⅱ）

診療報酬項目】Ｊ０５４２皮膚レーザー照射療法の「２」Ｑスイッチ付レーザー照射療法

薬事承認】３６１８９０００ルビーレーザ［器３１；医療用焼灼器］

７０６３１０００アレキサンドライトレーザ［器３１；医療用焼灼器］

その他の条件】Ｑスイッチ付ルビーレーザー照射療法，ルビーレーザー照射療法又はＱスイッチ付ア

レキサンドライトレーザー照射療法が可能なもの

●磁気刺激装置

診療報酬項目】Ｊ０７０４磁気による膀胱等刺激法

薬事承認】７１０３５００２尿失禁治療用磁気刺激装置［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】磁気刺激により尿失禁の治療が可能なもの

●歩行運動処置用ロボットスーツ

診療報酬項目】Ｊ１１８４歩行運動処置（ロボットスーツによるもの）

薬事承認】７１０４９００２生体信号反応式運動機能改善装置［器５８；整形用機械器具］

その他の条件】下肢に装着するロボットスーツであり，下肢の動きを助けつつ歩行運動を繰り返すこ

とで歩行機能を改善するもの

●光線治療器（Ⅰ）

診療報酬項目】Ｊ１１９消炎鎮痛等処置の「２」器具等による療法

薬事承認】３５１４７０００赤外線治療器［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】患部の加温を行うことが可能なもの

●光線治療器（Ⅱ）

診療報酬項目】Ｊ０５４皮膚科光線療法

薬事承認】３５１４９０００紫外線治療器［器１２；理学診療用器具］

３５１４７０００赤外線治療器［器１２；理学診療用器具］

７０６０６０００キセノン光線治療器［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】赤外線又は紫外線を用いて皮膚疾患に対する光線治療を行うことが可能なもの

●干渉低周波膀胱等刺激装置

診療報酬項目】Ｊ０７０２干渉低周波による膀胱等刺激法

775


薬事承認】３６７３７０００干渉電流型低周波治療器［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】干渉低周波電流を通じ，尿失禁治療を行うことが可能なもの

●低周波治療器


薬事承認】３５３７２０００低周波治療器［器１２；理学診療用器具］

３６７３７０００干渉電流型低周波治療器［器１２；理学診療用器具］

７０６０７０００強さ期間測定低周波治療器［器１２；理学診療用器具］

７０６２４０００低周波治療器・干渉電流型低周波治療器・超音波治療器組合せ理学療法機器

［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】患部筋肉や神経に電気刺激を与えるもの

●高周波治療器


薬事承認】１１２４５０００マイクロ波治療器［器１２；理学診療用器具］

１１２４６０００超短波治療器［器１２；理学診療用器具］


●超音波治療器


薬事承認】１１２４８０００超音波治療器［器１２；理学診療用器具］

７０６２４０００低周波治療器・干渉電流型低周波治療器・超音波治療器組合せ理学療法機器

［器１２；理学診療用器具］


●レーザ治療器

診療報酬項目】Ｊ１１９３低出力レーザー照射

薬事承認】３６５３１０２０ヘリウム・ネオンレーザ治療器［器１２；理学診療用器具］

７０６３００００半導体レーザ治療器［器１２；理学診療用器具］

その他の条件】疼痛緩和に用いることが可能なもの

854

冷却式痔疾治療用具

３８冷却式痔疾治療用具

保険算定不可冷却痔処置の所定点数

■冷却痔処置（１日につき）

医科点数表第２章第９部第１節Ｊ０７０３

点

（算定上の留意点）

⑴ Ⅰ度又はⅡ度の内痔核の患者に対し，１日１ないし２回，かつ連続して５日以上実施した場合に日間

を限度として，１日につき１回算定できる。なお，当該処置に使用した冷却痔疾治療用具については，所

定点数に含まれ，別に算定できない。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑵ 冷却痔処置の請求に当たっては，内痔核の重症度について診療報酬明細書の摘要欄に記載する。

（平２８.３.４保医発０３０４３

冷却式痔疾治療用具について

痔核は，肛門静脈叢が静脈弁を持たない門脈系に注ぐため，生理的にうっ血をきたし，うっ血を繰り返すこ

とにより血管壁が器質化して次第に形成される。

冷却式痔疾治療用具は，低温による寒冷血管反応を利用し，局所の血流量を増加させてうっ血を除くことに

より痔核による疼痛，腫脹等の緩和を行うものである。症状に応じて１日１～２回，１回につき約５分間使用

する。手術適応のない軽度の痔核の患者に対し，連続５日以上実施した場合に，冷却痔処置が日間を限度と

して１日につき１回算定できる。冷却式痔疾治療用具による痔処置は，手術治療・薬物治療と比べて安全性に

すぐれており，有効性は薬物治療に比べて同等もしくはそれ以上である。

855

ロボットスーツ

３９ロボットスーツ

保険算定不可歩行運動処置（ロボットスーツによるもの）の所定点数

■歩行運動処置（ロボットスーツによるもの）（１日につき）

医科点数表第２章第９部第１節Ｊ１１８４

９００点

注１厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関におい

て行われる場合に限り算定する。

２難病の患者に対する医療等に関する法律（平成２６年法律第５０号）第５条に規定する指定難病の患者で

あって，同法第７条第４項に規定する医療受給者証を交付されているもの（同条第１項各号に規定する

特定医療費の支給認定に係る基準を満たすものとして診断を受けたものを含む）に対して実施された場

合には，９００点を所定点数に加算する。

３導入期５週間に限り，１日につき２,０００点を９回を限度として加算する。


⑴ 脊髄性筋萎縮症，球脊髄性筋萎縮症，筋萎縮性側索硬化症，シャルコー・マリー・トゥース病，遠位型

ミオパチー，封入体筋炎，先天性ミオパチー，筋ジストロフィーの患者に対して，ロボットスーツを装着

し，関連学会が監修する適正使用ガイドを遵守して，転倒しないような十分な配慮のもと歩行運動を実施

した場合に算定する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑵ 算定に当たっては，事前に適切な計画を策定した上で実施し，計画された５週間以内に実施される９回

の処置が終了した際には，担当の複数職種が参加するカンファレンスにより，９回の処置による歩行機能

の改善効果を検討する。（平２８.３.４保医発０３０４３

⑶ ⑵に定めるカンファレンスにより，通常の歩行運動に比して客観的に明確な上乗せの改善効果が認めら

れると判断される場合に限り，本処置を継続して算定できることとし，カンファレンスにおける当該検討

結果については，その要点（５週間以内に実施される９回の処置の前後の結果を含む）を診療録に記載し

た上で，診療報酬明細書に症状詳記を添付する。（平２８.３.４保医発０３０４３

〇Ｊ１１８４歩行運動処置（ロボットスーツによるもの）を実施するに当たって，初めてロボットスーツを装

着する際には患者の体重，大腿長，下腿長，腰幅などを勘案して当該患者に適切な装着条件を探索する必要

があるが，当該プロセスに係る技術は，１肢毎にＪ１２９治療装具の採型ギプスの「２」義肢装具採型法（四

肢切断の場合）（７００点）に準じて算定する。

ロボットスーツについて

ロボットスーツ「ＨＡＬ」は，身体に装着することによって装着者の身体運動を支援する装着型ロボット治

療機器で，緩徐進行性の神経・筋疾患の進行抑制治療を目的とするものである。間欠的に装着して生体電位信

号に基づき下肢の動きを助けつつ，歩行運動を繰り返すことで歩行機能を改善するために使用する生体信号反

応式運動機能改善装置である。

856

ロボットスーツ

筋肉を動かそうとする際，脳から運動ニューロンを介して筋肉に神経信号が伝わり，筋骨格系が動作する

が，このとき，微弱なＢＥＳ（BioElectricalSignal：生体電位信号）が皮膚表面に現れる。ロボットスーツ

は，機器に内蔵された角度センサ，足底荷重センサ，体幹絶対角度センサから得られた情報と，装着者の皮膚

表面に貼り付けられた電極により検出されたＢＥＳの情報とを解析して支援動作を決定し，状態に応じて各関

節に配置されたパワーユニットを駆動させることで，装着者の動作意思に沿った下肢関節動作をアシストする

ものである。

Prof.Sankai,UniversityofTsukuba CYBERD-

YNEInc.

857

腰部固定帯・胸部固定帯・頸部固定帯

４０腰部固定帯・胸部固定帯・頸部固定帯

保険算定】不可腰部，胸部又は頸部固定帯加算の所定点数

■腰部，胸部又は頸部固定帯加算（初回のみ）

医科点数表第２章第９部第２節Ｊ２００

１７０点


⑴ 本加算は，それぞれの固定帯を給付する都度算定する。なお，「固定帯」とは，従来，頭部・頸部・躯

幹等固定用伸縮性包帯として扱われてきたもののうち，簡易なコルセット状のものをいう。

（平２８.３.４保医発０３０４３

⑵ 胸部固定帯については，肋骨骨折に対し非観血的整復術を行った後に使用した場合は，手術の所定点数

に含まれており別途算定できない。（平２８.３.４保医発０３０４３

腰部固定帯

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