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東京造形大学が
で
勝負する、新しい
実技試験を
つくりました。東京造形大学デザイン学科 一般選抜実技試験科目
「 発 想 力 」2021年度入試から実施
1. 「発想力」を問う試験です。問題に書かれているテーマと方向性から、自分なりの作品や提案のアイデアを考え、そのアイデアを文字とビジュアル(イラストや図など)を使って表現する試験です。その名のとおり「発想力」が鍵となります。
2. 絵が上手じゃなくても大丈夫。評価される主体は「発想力」であり、文章や絵はそれを的確に伝えるための手段です。伝わるかどうかが大切であって、絵の上手下手そのものは評価に含まれません。
3. シンプルなテーマだから自由な発想ができます。テーマはシンプルな言葉で書かれています(参考解答例のテーマは「都市の空」)。これを手掛かりに、平面系・立体系・映像系などの学びたい分野に合わせて、さまざまな作品や提案のアイデアとして広げることができます。
4. 文字とビジュアルの配分は自由です。参考解答例にあるように、文字とビジュアルの配分は自由です。文章を中心に“読ませる”アイデアにしたい、絵を中心に“見せる”アイデアにしたい、“読ませると見せるを半分ずつ”にしたいなど、自由に設定することができます。
5. 解答用紙にグリッド(方眼)が印刷されています。解答用紙には8mm平方のグリッド(方眼)が印刷されています。ガイドラインとして使ったり、原稿用紙として文字を埋めたり、絵コンテや漫画のコマのように使ってもらっても構いません。それぞれの表現に合った使い方をしてください。
8mmグリッド(原寸)※実物と色の濃さは異なります。
この課題を与えられて、私自身、都会を歩いている時に空を見上げたり空を見上げている人を見たことがないことに気付いた。みんな急いでいて景色を見る余裕がないようだ。この物語の主人公も仕事や日々の生活に追われ、死んでからそのことに気付く。無機質で閉塞感のある都会を描いた作品である。
空のない東京
【参考解答例】
目まぐるしく動く時間の中で都会人は自分の感情を空模様で表すだろうか。昔は乙女心は秋の空などと感情を空の様子に例えていたが今の都会人は街にモチーフが多すぎるために空を意識的に見ない。そこで、日常的に空を感じて心を豊かにする自分だけの空 “Feeling Light” を提案する。
私だけの空 “Feeling Light”
あなたの「発想力」を評価します。問題例
「都市の空」という言葉から、作品や提案のアイデアを考え、以下の問いに答えなさい。
条件考えるための方向性(目的)を以下の中から一つ設定すること。●くらしや社会がより良くなる●身の回りの問題があきらかになる●わたしの関心・インスピレーションを表現する
問1 アイデアを文字とビジュアル(イラストや図など)で解答欄①に表現しなさい。文字とビジュアルのどちらの分量が多くてもかまいません。
問2 アイデアを簡潔にまとめた文章を140
文字以内で解答欄②に記入しなさい。
問3 アイデアに20文字以内でわかりやすいタイトルを付け、解答欄③に記入しなさい。
(試験時間:3時間)
作問意図と評価のポイント
【作問意図】発想力を主体とし、併せて発想を展開させるための思考力・判断力、および人に伝えるための表現力までを測る試験です。
【評価のポイント】1. 問題と条件に沿って、解答者の視点や着 眼点がしっかり置かれているか。2. 独創的な発想ができているか。3. 発想したアイデアを展開させ、膨らませるこ とができているか。4. 膨らませたアイデアを整理してまとめること ができているか。5. アイデアや展開をうまく表現して伝達できて いるか。6. アイデアや展開を人に伝えるための工夫が なされているか。7. 全ての解答欄が埋められているか。8. 「禁止事項」に記載された行為をしていな いか。
※評価に際しては、【評価のポイント】の1.および 2.を特に重視します。※すべての解答欄について、アイデアや展開を伝えるための表現として充足されていれば、文字や絵の分量および絵の巧拙は問いません。
都市部の観光スポットやグルメは、ランキング化されており、ランキング外だと目立たない。マチつりは、まるで雲の上にいる感覚で釣りをすると、隠れた名店、観光スポットが釣れる体験型ゲーム。がんばって釣ったお店や場所に愛着が湧き、行ってみたい気持ちにさせることができる。
隠れた名店、名所が釣れるマチつり
のどかな田舎街は徐々に姿を変える。工事により、あっという間に工場都市と化した。排気ガスによる環境汚染によって、環境も空も徐々に変化して行く。目先の発展の為に行われた都市計画は、果たして本当に必要だったのか。現代の問題を提示する短編アニメーション企画である。
ROTTEN CITY
絵が上手じゃなくても大丈夫。
街の窓が水槽になり、空を魚が泳ぐフィールドミュージアム型の街ごと水族館。いつも窓から見ている風景が変わることで、都市への新たな魅力の発見や、参加することによって「自分たちで街を変えていく楽しさ」を体感してほしいという思いから、この「空海水族館」を提案する。
空海水族館
町にあるひとつの石は、その町ができる前からその場所にあった。全てを見て、全てを感じてきて、また、町と共に生きていた。その石には、長時間露光されたデータのように全てが写し出され、刻まれていた。街には石は無かった。そこにはまだデータの無いSDカードがひとつ。
雨垂れ石を穿つ
人は精神的に不安定になっている時こそ空を見上げるといいと言われている。しかし、ネガティブな時に空を見上げる策を思いつく人はそんなにいないのではないか。そんな時に部屋を加湿しながら外の空の様子と共に変化しその変化によって心と身体のバランスを整えることができる加湿器である。
気分と身体を整える加湿器-FULL-
空を見上げる機会が少ない都会で、ふとした時に気付いた空がとても綺麗だったという瞬間を大切にしたいと思い、このサービスを考えました。同じ空でも時間や天気、場所によって大きく姿を変える面白さ、季節ごとの空の移ろいの美しさを気軽に共有し、自然の美しさを再認識することを目的としています。
空の様々な色や姿を共有するアプリ・サイト
“読ませる”も“見せる”も、表現方法はご自由に。
或る都市では人生60年と言われ、還暦を迎えた人はその都市で一番高く建てられた塔の上に立ち、自分の子に背を押されながら人生の幕を閉じることが一番幸せなことだとされている。そんな都市を舞台に日本が直面している貧困や高齢化問題、そして親子の絆とは何なのかを15分の短編アニメで描きたい。
空とぶ海老たち
私たちは生活している中で何度空に関心を向けるだろう。物珍しく感じるものは写真を撮りSNSに上げ、それ以外は背景になる。私は人々の空への関心自体を「都市の空」と考え、また空は常に存在していることを感じさせる作品を制作しようと思った。今回はその企画書を制作した。
そこには灰色が広がっていた
私は、自分の部屋から見える景色が好きだ。自室の窓から見える空は、世界中どこまでも繋がっている。一面に広がる空と雲の様子を、同じ形が連続して繋がるテキスタイルの柄に落とし込みデザインした。そしてこのテキスタイルで、景色を楽しむ窓を彩るカーテンを提案する。
sky curtain.
空は毎日姿を変えている。雲の形も空の色も光の量も毎日違う。空は都会でも楽しめる自然の美術作品のようである。その美術作品に建物で額縁を作れば、都会で生活する人々に空を眺める時間を提供できないかと考えた。ビルの屋上や街の中に設置して好きな時に空を見に行ってもらいたい。
空の美術館、建物で空に額縁をつける
東京造形大学デザイン学科の入学試験
総合型選抜(自己アピール)入学試験
一般選抜入学試験
出 願 書類審査 プレゼンテーション選考 合格発表
書類審査によりプレゼンテーション選考対象者を決定し、書類審査とプレゼンテーション選考を総合して合格者を決定します。
一般方式
国語・英語・現代社会から2科目、各100点
学科試験 200点大学入学共通テスト2教科2科目各科目100点満点に換算
大学入学共通テスト 200点大学入学共通テスト2教科2科目各科目100点満点に換算
大学入学共通テスト 200点
共通テストA方式 共通テストB方式
500点
発想力、鉛筆デッサン、平面構成、小論文から1科目
実技試験 300点
500点
200点
※共通テストB方式は、写真、映画・映像、室内建築の
3専攻領域のみ実施
※本リーフレットに掲載している参考解答例は、本学在学生の協力により実際の試験と同じ環境で制作したものです。 ※問題・参考解答例の詳細は冊子「入試ガイド・入試問題集2021」に掲載しています。同冊子は本学ホームページからご請求いただけます。 ※このリーフレットに記載している情報は2020年3月現在のものです。変更がある場合は本学ホームページでお知らせします。
【入試に関するお問合せ先】東京造形大学 進路支援課TEL:042-637-8111(代表)/FAX:042-637-8731
Email:[email protected]
https://www.zokei.ac.jp/
デザイン学科入学者の約70%が普通科出身です。
●普通科●工業科●美術科●総合科●その他
8.0%
8.0%
10.0%4.9%
69.1%
アイデアやビジョンを頭に描くことが好きな、あなたのための試験です。
東京造形大学グラフィックデザイン専攻領域 准教授 海士智也
デザインという専門的な学びが、たとえば経済学や法学などと
同じく、社会のいろいろな場面で活用され、当たり前のように必要
とされる時代になっています。全てのデザインの源である「発想
する力」を持った人に入学してほしい、そんな思いからこの科目が
生まれました。東京造形大学デザイン学科の実技試験は1科目
のみの選択制で、この「発想力」も、鉛筆デッサンや平面構成など
の科目と同等に扱われます。絵の訓練はしてこなかったけれど、
将来アイデアやビジョンを一から着想できる人になりたい、そんな
夢や意欲を持った受験生をお待ちしています。