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赤ちゃんを育て始めたあなたへ
子育て応援ブック子育て応援ブック
小田原短期大学編
赤ちゃんを育て始めたあなたへ
子育て応援ブック
● わらべうたに秘められた子育ての力
● 愛情いっぱい、スキンシップの遊び
● 赤ちゃんの気持ちとつながろう
● なるほど簡単! 離乳食のヒント集
赤ちゃんひろばへ
ようこそ!
このテキストは、赤ちゃんを育て始めたお母さんのための子育てヒント集です。
小田原短期大学で、栄養士や保育者(保育士、幼稚園教諭)を養成している教員が
お母さんたちに伝えたいことのほんの一部を書いてみました。
さあ! お母さん自身が興味を持ったページをあけてご覧になってください。
その内容からスタートし、ご自身のアイデアや子育ての工夫を
発展させていってください。
そして・・・もっと知りたいことがあれば・・・
小田原短期大学が運営しているマロニエ子育て支援センターに
いらしてみてください。(詳しくは31ページへ)
このテキストを執筆した教員たちが交替でミニレクチャーを行うなどしています。
親子で遊んだり、友だちをつくったり、子育ての相談をしたり。
楽しくて頼りになる親子のひろばをぜひ活用してください。
赤ちゃんを育て始めたあなたへ赤ちゃんを育て始めたあなたへ
1
楽しく遊んで すくすく育つ
【感性が育つ】・わらべうたで布遊び・くすぐり遊び ……………… P6
・わらべうたでスキンシップ ……………… P7◎ 解説/わらべうたに秘められた子育ての力とは? ……………… P9
【体が育つ】・ふれあい遊び ……………… P10・リズム遊び ……………… P12
からだすりすり/抱っこでゆらゆら/ぎっこんばったん/お膝でダンス
◎ 解説/赤ちゃんの健やかな成長に欠かせないこと ……………… P13【心が育つ】
・絵本で心を育てよう ……………… P14・子どもの気持ちを想像してみよう ……………… P16
・親子関係の土台となる『愛着』 ……………… P16 ◎ 解説/赤ちゃんの気持ちとつながろう ……………… P17大人との楽しいやりとりが、心を育てる ……………… P18
知っておきたい赤ちゃんの食事◎ おっぱいから離乳食へ ……………… P20・簡単! 離乳食レシピ ……………… P21◎ 赤ちゃんの食物アレルギー Q&A ……………… P22・安心! アレルギー対応レシピ ……………… P23 食物アレルギー豆知識 ……………… P24
赤ちゃんひろば・赤ちゃんと保護者をみんなでサポート……………… P30・赤ちゃんひろばではどんなことをするの? ……………… P31
執筆者紹介 ……………… P32
赤ちゃんと快適に暮らす ・ちょっとした工夫で、お母さんも赤ちゃんも快適に ……………… P26◎ 解説/赤ちゃんの気持ちに寄り添って ……………… P27 ・子どもたちをとりまく環境 ……………… P28◎ 解説/子どもたちに出会いのチャンスを! ……………… P29
赤ちゃんと暮らし始めたあなたへのヒント集。まずは興味のわいたページへ。その内容をもっと詳しく知りたくなったら、解説「もっと知りたい!」へ。遊びを体験したり、相談したくなったら、赤ちゃんひろばへ。あなたのペースで活用してくださいね。
どこから読んでもOK!
子育て応援 ブック
作り方
は21ぺーじ
へお母さんの愛情たっぷり
簡単!野菜のピューレとミルク煮
離乳食とカレーを同時につくりましょう
作り方は23ページへ
32
楽しく遊んで、すくすく育つ
くすぐられることも、歌にあわせて体を動かすことも、絵本を読んでもらうことも、
子どもにとっては、すべてが楽しい遊びです。
遊んで、泣いて、眠って、赤ちゃんはぐんぐん成長していきます。
自分のペースで、無理をせず、一緒に楽しみながら赤ちゃんを育てていきましょう。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
「乳幼児全戸支援プログラムおだたんモデル(OMP)」は、
小田原短期大学が開発した子育て支援のプログラムです。
赤ちゃんを育て始めたお母さんに、「もっと地域の方々と
触れ合ってほしい」、「赤ちゃんをみんなで見守っていきま
しょう」というメッセージを伝えたいという思いでつくら
れました。
OMP をきっかけに、地域で子育て支援をしている人た
ちと出会ってください。OMP の次に、地域子育てひろば
に参加して、子育てを通じた地域社会のつながりを作って
いただければ・・・と思っております。
小田原短期大学 保育学科教授 吉田眞理
■ 乳幼児全戸支援プログラム ■おだたんモデル(OMP)について
本書は神奈川県の平成26年度大学発・政策提案制度に採択され、27年度・28年度に実施する「子育て家庭の孤立予防のためのひろば全戸参加事業 ( 赤ちゃんひろば事業)」の一環として編集したものです。
54
わらべうたで布遊び ・くすぐり遊び
わらべうたで スキンシップ
▶ ▶
▶▶▶
▶ ▶
▶▶
▶▶▶
▶▶
5~7カ月の頃
仰向けに寝ている子どもの上で、歌いながらハンカチをふわふわさせます。「こい こい こい」の後に「いないいない」とハンカチで顔を隠し、「ばー」とハンカチを取って笑顔で子どもを見ます。向かい合って座り、最後にハンカチを目の前に飛ばす遊び方もあります。
1歳頃
子どもを布の下に仰向けやお腹を床につける状態に寝かせ(または布の上に乗せるようにし)、歌に合わせてシーツなどの大きめの布を上下、左右に揺らして、風遊びや波遊び、芋ほり遊びをします。
わらべうたで、豊かな感性を育てよう!
子どもが最初に歌うのにぴったりのわらべうた。いちばん身近にいる人の生の歌声は、赤ちゃんに安心感を与えます。さらにスキンシップが加わることで、愛される喜びを実感した赤ちゃんは聴く力、表現する力を蓄えていきます。こうして自然に育まれる豊かな感性が、「生きる力」への源を築いていくのです。
○ 「うえからしたから」を用いた~「いないいないばあ遊び」(布遊び)
【遊び方】
【遊び方】
○ 「おおやま こやま」(くすぐり遊び)
おおやま右の眉毛を人差し指で
軽くなぞる
こやま左の眉毛を人差し指で
軽くなぞる
ながさか こえて鼻の上を上から下へ
軽くなぞる
せきぽんと唇の上を人差し指でトントンとする
はねて唇の下を人差し指でトントンとする
こちょ こちょ こちょ こちょあごの下をくすぐる
【遊び方】
ちょちちょち両手を2回合わせる
あわわ手を口に持っていき「あわわ」とする
かいぐりかいぐり両手を胸の前で2回まわす
おつむてんてん手を頭にもっていきトントンとする
とっとのめ左手のひらを右手の人差し指で
トントンとする
はらぽんぽん手をお腹に持っていき
トントンとする
○ 「かいぐりかいぐり」
※子どもをひざの上に乗せたり、向き合って、子どもの表情を見ながら遊びます。 最後はお腹だけでなく、いろいろな体の部位を触って楽しめます。
※このうた遊びは、子どもの大好きな「くすぐり遊び」です。額・目・鼻・口・鼻と順に触っていきます。 年齢が高くなったら、役割を交代して楽しめます。
感性が育つ
1 2 3 4 5 6
44
ちょちちょち あ わ わ かいぐりかいぐり とっとのめ おつむてんてん はらぽんぽん
241 2 3 4 5 6
うえ から した から おお か ぜ こい こいこい こい
24
1 2 3 4 5 6
7 8
おお やま こや ま なが さか こえて せき ぽんと はねて
こちょこちょ こちょこちょ
76
1 2 3 424 お ふ ね は ぎっちら こ ぎっちら ぎっちら ぎっちら こ
①②③④⑤ ふくすけ さん① ② ③
えんどう まめが こげる ぞ ④ ⑤ ④ ③ ② ① ②
はーやく いって かんまし な ③ ④ ⑤ ④ ③ ② ①
わらべうたに秘められた子育ての力とは?
● もっと知りたい
!●○ 「ふくすけさん」
○ 「おふねはぎっちらこ」
【遊び方】
大人は足を伸ばして座り、その上に子どもを向き合った形か、同じ方向に乗せ、船漕ぎを楽しみます。歌のテンポや強弱によって大波や横波をイメージして、体の使い方を変えて速く漕いだり、ゆっくり漕いだりと船漕ぎを楽しみます。
【遊び方】
子どもの足をえんどう豆に見立て、子どもの足を持って、親指から順番に1本ずつふれていきます。小指まできたら、薬指へ戻ります。注)親指、人差し指、中指、薬指、小指を1,2,3,4,5と番号をつけて示しています。
※足の指を刺激することで子どもの脳の発達を促すと言われています。
子どもたちの大好きな音楽遊びの中から、歌いながら遊べるわらべうた遊びをたくさん紹介しました。なぜならば、わらべうた遊びには、子どもにとってたくさんの良いことがあるからです。 その 1 つ目は、わらべうたは、子どもが最初に歌う歌として最適な歌だということです。わらべうたは、大人から、あるいは地域の子どもたちから口伝で伝承された遊び歌です。遊びの中でしゃべってきた言葉に抑揚がついてわらべうたとなりました。よって音の抑揚が少なく、単純なメロディーなので、子どもにとって音程がとりやすい歌になっているのです。 2 つ目は、親(大人)から子へ生の歌声で歌
う歌は、子どもにとって安心感をもたらすということです。一番身近で最も大切な人から直接歌いかけてもらうことで、子どもは安心して、心や体を次の遊びや行動へと向かわせることができるのです。 さらに、ここで紹介したわらべうたは、親(大人)から子へ歌いながら、また親子で歌いながら、顔や全身、足と、いろいろな体の部位を優しく触ったり、こちょこちょしたり、体を揺らしたりと、スキンシップをとりながら楽しめるものばかりです。また今回のハンカチやシーツのように、日常生活の中にあるものを用いることで、遊びも幅が広がり、楽しさが増すことでしょう。
これらの遊びを通じて、子どもは愛される喜びを、親は子育ての楽しさや子への愛情を改めて感じ、信頼関係を再確認する場となるでしょう。このことは、他者との人間関係を構築する基盤となり、その成長につながっていきます。 これらの音楽遊びは、音を聴くという、音楽的感性を育てる原動力となる「聴く力」も育てます。さらに子どもの動きたいという活動欲求を満足させながら、「身体の発達」を促します。その上で、表現したいという子どもの意欲を満足させながら、「表現する力」を育てます。 このように人は、音を聴いて、それを感じ、感じたイメージとこれまでのいろいろな経験から得たものを重ねて考え、さらにイメージを膨
らまして自分なりの表現をするといったサイクルを繰り返すことで、「感性」を育てていきます。 この「感性」を育てていくということは、「創造する力」の基礎を築くこと、つまり「生きる力」の源を築いていくということなのです。 最後に、ゆっくりと少し高いトーンで子どもへ歌いかけることは、言語の獲得をも促すことをお伝えしておきます。 さあ、今日から、日常生活の中に、遊びの中に、わらべうた遊びをたくさん取り入れていきましょう。
赤ちゃんに安心感をもたらす歌
わらべうた遊びで生きるための基礎力を
乳児期のわらべうた遊び24ふ く す け さん え ん どう ま め が こ げ る ぞ はーや く いっ て かん ま し な
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
98
ふれて、動いて、のびのび育て!たくさんふれあうことで、親子の絆はどんどん深まっていきます。乳児期は、体もその機能もめざましい発達をとげる時期。手足を動かす遊びから、お座りができるようになってからの遊び、ハイハイをするようになってからの遊び……と、赤ちゃんの成長に合わせたふれあい遊びで、発達を促しましょう。
体が育つ
8-9カ月
ハイハイはすべての運動の基礎。たくさん遊びましょう。
10-11カ月
つかまり立ち、つたい歩きでいよいよ歩く練習がスタート!
0-2カ月
首がすわるまでは手足を動かすなどして遊びましょう。
3-5カ月
首がすわったら少しずつ動きを大きくしてみましょう。
12カ月
よちよち歩きができるようになったら全身を動かしましょう。
6-7カ月
お座りができるようになると遊びの幅も広がります。
ふれあい遊びふれあったり、大好きな遊びを繰り返したり。適切な刺激を受けると、赤ちゃんはぐんぐん成長していきます。
首を支えて、話しかけながら。
優しく抱っこ
ほっぺ、大好き!
ほっぺすりすり
脚を曲げたり伸ばしたり。
脚ストレッチ
お膝の上へ、はい、抱っこ!
膝上で抱っこ
パパより、高くな~れ。
高い高い
ボールがころころ、つかまえて!
ボール遊び
ごろん、ごろん、何回できる?
転がり遊び
追いかけっこしよう。
ハイハイ鬼ごっこ
よいしょ、よいしょ、ハイハイで登ろう!
ハイハイで山登り
足首をしっかり持って。
さかさま遊び
手につかまって、ジャ~ンプ!
ジャンプ遊び
ぶらさがって、ぶ~らぶら。
ぶらさがりっこ
膝の上で、ぴょんぴょん!
膝上ジャンプ
一緒に、歩こうね。
手つなぎ歩き
全身を使って遊ぼう!
のびてちぢんで
ゆらりゆらり。夢みる心地!
ゆらゆら抱っこ
手と手や、足と足を合わせ、すりすりしよう。
手足すりすり
腹ばいになれるかな。
腹ばい遊び
1110
赤ちゃんの健やかな成長に欠かせないこと
● もっと知りたい
!●
乳児期は、目覚ましい発達をとげる時期です。ただ、体の機能が未熟で抵抗力も強くはないので、保護や養育といったお世話が必要です。特に保護者としてのお父さんお母さんにお世話してもらう中で、赤ちゃんは刺激を受け、その刺激によってぐんぐん成長していきます。 中でも、運動の発達は《反射 ⇒ 首すわり ⇒ 寝返り ⇒ お座り ⇒ 這う ⇒ 立ち上がる ⇒ 歩行》の順に進行し、生後ほぼ一年の間によちよ
ち歩きができるようになります。ただし、これらの運動の発達は、放っておいてはなかなか進みません。刺激を与えたり、反復練習をすることがきっかけとなり進行していくのです。 ここでは、その、刺激を与えることや反復練習をする方法として、運動遊びを紹介しました。お父さんお母さん、赤ちゃんのまわりにいる大人たちが協力して、お子さんに適した関わりを試みてみましょう。
リズム遊び赤ちゃんは、音や声、歌などを聞くのが大好き。心地よくなるようなリズムや歌で遊んであげましょう。
からだすりすり歌のリズムに合わせて、体中をすりすりしてあげましょう。
抱っこでゆらゆら抱っこをして、歌いながらゆらゆら揺れてみましょう。
歌を歌いながら、曲のリズムに合わせて、体中を触ったりさすったりしましょう。
抱っこして、歌いながら、ゆりかごのようにゆらゆらと揺れてみましょう。ママの歌声と柔らかな揺れできっと赤ちゃんは気持ち良くなるはずです。
ぎっこんばったん親子で向かい合って座り、前後に体を動かして遊びましょう。
ママと向かい合って座り、「ぎっこんばったん」と声を掛け合いながら、前後に体を動かして遊びます。
お膝でダンス膝を上下させてリズムをとり、体を動かしてあげましょう。
曲に合わせて、ママが膝を上下させていろいろな方向に体を動かしてあげましょう。
乳児期の運動遊び
親と子でふれあうことは、親子の絆を深めるためにはもっとも大事な関わりあいかたです。それぞれの発達段階に合わせたふれあい遊
びの方法をご紹介していますので、お子様の発達にあった、適切な遊びを楽しんでみましょう。
絆を深める「ふれあい遊び」
赤ちゃんは、音や声、音楽などを聞くと笑ったり、手足をばたつかせたり、体を動かしたりと反応します。そこで、音や声、音楽を、赤ちゃんが心地よくなるようなリズムや曲調にして、遊びにつなげましょう。 ねんねのころは、声をかけながら、体中を触ったりさすったりしながらふれあって遊びます。また、腕の中にしっかりと抱っこして、その中でゆらゆらとゆりかごのように揺らしてあげて
ください。ゆりかごの歌や、そのほか赤ちゃんが好む歌でもいいでしょう。 お座りができるようになったら、お父さんお母さんと向かい合って両手をつなぎ、ぎっこんばったんと声を掛け合いながら、シーソーごっこを楽しみましょう。 つかまり立ちができるようになったら、お父さんお母さんのお膝の上で赤ちゃんの体を歌に合わせていろいろな方向に動かしてあげましょう。
赤ちゃんの大好きな「リズム遊び」
お子さんと暮らしていくなかで、お父さんとお母さんの関わりはとても大切です。特に体が成長し、体重も増えてきたら、さあ、お父さんの出番です。強い力でダイナミックに運動遊びを楽しみましょう。お父さんと遊んでいる間にお母さんのリフレッシュタイムもとれます。育児の疲れや悩みは、二人で協力して、まわりの人たちにも相談してみてください。
さらに、「這えば立て、立てば歩め……」が親心ですが、乳児期の運動遊びは、体の力が充実しなければなりません。つまり、這うためには、寝返り動作や腕を使って上半身を起こす動作をたくさん経験し、歩くためにはたくさん這うことが体を充実させる一番の方法です。これらのことをこころがけ、子育てを楽しみましょう。
とても大切なお父さんの役割
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愛情たっぷり、たくさんの声かけをはじめは泣くことで、いろいろな要求をしていた赤ちゃん。やがて、あやすとにこにこ笑ったり、体中で喜びを表現してくれるようになります。ママやパパ、身近な大人の声は、赤ちゃんの安心感を誘い、安定した心を育んでいきます。名前を呼んだり、話しかけたり、絵本を読んだり。たくさんふれあいましょう。 ●知っている「ものの名前」を楽しむ絵本
一緒に指さしながら「わんわん!」「りんごかな」など、あてっこしながら楽しめます。◎ 「ずかん・じどうしゃ」山本忠敬 作/絵・福音館書店◎ 「くだもの」平山和子 作・福音館書店◎ 「まるくて おいしいよ」こにしえいこ 作・福音館書店◎ 「あいうえお」 わらべきみか 絵・ひさかたチャイルド
●ことばや場面が、繰り返し出てくる絵本子どもたちの反応も楽しく、絵本を見ながら親子でことばのやりとりができます。◎ 「いただきますあそび」きむらゆういち 作・偕成社 ◎ 「のせて のせて」松谷みよ子 文・童心社(松谷みよ子あかちゃんの本シリーズ)◎ 「だるまさんが」かがくい ひろし 作・ブロンズ新社(かがくいひろしのファーストブック)
●抽象的な文章の絵本/科学的な絵本想像力や好奇心がふくらんでいく絵本。いずれも子どもたちが大好きな絵本です。◎ 「もこ もこもこ」 谷川俊太郎 作・文研出版 ◎ 「たまごのあかちゃん」 神沢利子 文・福音館書店(幼児絵本シリーズ)◎ 「どんどこ どん」 和歌山静子 作・福音館書店(幼児絵本シリーズ)
● はじめて読んでもらうのにふさわしい絵本なめたり、ひっぱったり、乱暴に扱っても大丈夫。内容も赤ちゃんにぴったりです。◎ 「ごあいさつあそび」 きむらゆういち 作・偕成社◎ 「きんぎょが にげた」 五味太郎 作・福音館書店 ◎ 「くっついた」「なーらんだ」「わたしの」 三浦太郎 作・こぐま社◎ 「うずらちゃんのたからもの」 きもとももこ 作・福音館書店
●ことばの音を楽しむ絵本赤ちゃんが自分で発することのできる音が多く出てくる絵本。声を出して遊べます。◎ 「愛蔵版 だっだぁー」 ナムーラミチヨ 作/絵・主婦の友社◎ 「あっぷっぷ」 中川ひろたか 作・ひかりのくに株式会社(あかちゃんあそぼ)◎ 「きゅっ きゅっ きゅっ」 林明子 作・福音館書店(あかちゃん絵本)◎ 「がたん ごとん がたん ごとん」 安西水丸 作・福音館書店◎ 「りんごがころん」 中川ひろたか 作・ブロンズ新社
絵本で心を育てよう 絵本の読み聞かせは、赤ちゃんとお母さんにとって大事な関係 ” 共感 “ を育てる機会のひとつです。が、書店や図書館などでどんな本を選んだらよいか、悩みませんか? そこで、おすすめしたい絵本のリストを作ってみました。 たとえば、筆者が知り合いに「出産祝い」として贈っているのは、赤ちゃんがよりかかってお座りできるようになり、おかあさんが膝に座らせながら読めるような絵本です。ボードブックと呼ばれる厚手の紙でできていて、大きさもほどよく、なめても、ひっぱっても大丈夫! カバンの中に入れてもかさばらず、外出先でもちょっと見るのに便利です。
心が育つ
1514
● もっと知りたい
!●
心が育つということ
子どもの気持ちを想像してみよう 新生児の頃の赤ちゃんはお腹がすけば泣いて訴えるし、お腹いっぱいになればまた直ぐに眠ってしまいます。やがて、だんだん起きている時間が長くなり、赤ちゃんの泣き方や表情にも変化が表れてきます。「怒ったような」泣き方、「甘えているような」泣き方、嬉しい表情、困ったような表情、興味いっぱいの表情……。 赤ちゃんといつも一緒にいるお母さんは、毎日少しずつ赤ちゃんが変化する様子から、赤ちゃんが育っているという実感を覚えるのではないでしょうか。赤ちゃんの表情が豊かになっていくということは、心が育っているということの表れです。まだ言葉が話せない赤ちゃんは、全身で自分の気持ちを表現しているのです。
赤ちゃんの名前を呼ぶことによって、自分には名前があって、ひとりの人格として大切にされているということが伝わります。 また、赤ちゃんは抱っこされるのが大好きです。スキンシップを通して人のぬくもりを感じ、愛着形成につながっていきます。愛着というのは養育
者との間の情緒的な絆のことであり、不安なことがあると、愛着の対象者にぴたっとくっついて心の栄養補給をしてからまた元気になっていくことができるのです。乳児期に抱きしめられたり、「大好き」と言われることは、心地よい体験として親子関係の根っこになっていきます。
赤ちゃんに話しかける時は名前を呼んでやさしい声で話しかけましょう。
赤ちゃんをぎゅ~っと抱きしめて「大好き」とささやきましょう。
赤ちゃんの気持ちとつながろう 研究が進み、生まれたばかりの赤ちゃんであっても「快」と「不快」と「興味」の3つの情緒があると考えられるようになりました。 生後3カ月頃から赤ちゃんが自ら微笑むようになると、情緒はだんだん分化していきます。生後6~8カ月頃までには、「喜び」「驚き」「怒り」「恐
れ」などの基本的な情緒が出そろい、5歳頃までには大人と同じような情緒がすべて出そろうと言われています。初めての言葉が出てくるまでには1年ぐらいかかりますが、赤ちゃんの心が育っていることを、赤ちゃんは顔の表情だけではなく、全身で表現してくれます。
もし無表情で赤ちゃんに接したら? もし赤ちゃんと接するときに無表情で言葉をかけずに黙々とお世話をすると、どんなことが起こるでしょうか? もしその状態がずっと続くと、眉をしかめる、唇をかむ、しゃっくりが出る……と、赤ちゃんの情緒は不安定になっていきます。赤ちゃんは常に人に強い関心をもち、働きかけを求めているので、自分に関心をもってくれる人をすぐに見分ける能力があります。いつも自分に関心をもって、求めたときにタイミングよく関わってくれる人の存在が、赤ちゃんにとっては安心感につながり、情緒の発達を促していきます。
心のキャッチボールを楽しもう! 赤ちゃんが何を訴えているのかよくわからないときもあるかもしれません。そんなときには「~なのかな?」「自分で言えないから困っちゃうよね~」などと和らげる言葉を使ってみたらどうでしょうか。しっくりくる言葉が見つからなくても、赤ちゃんの気持ちに関心を向けて何とか理解しようとアプローチしていると、赤ちゃんにも伝わるものがあります。言葉をやりとりしながら、そこで交わされるのは心のやりとりです。最初はお母さんが話しかける言葉の方が圧倒的に多いはずです。会話のキャッチボールはまだ無理でも、そこで日々繰り広げられるのは心のキャッチボールです。やがて赤ちゃんから出てくる言葉をゆっくり待ちながら、心のキャッチボールも楽しめるといいですね。
言葉がわからなくとも、伝わっていること 赤ちゃんのお世話をするときには声かけをしたり、あやしたりしながら自然な流れの中で交流をしていると思います。たとえば「怒っているんだね~」とか「気持ちいいね~」などと赤ちゃんの気持ちを代弁するような言葉が多いのではないでしょうか。まだ言葉の話せない赤ちゃんですが、赤ちゃんはよく耳を澄ませてお母さんの声を聴いています。お母さんはあたかも赤ちゃんが「言葉を理解している」かのように接することでしょう。同じ状況で繰り返し話しかけられる言葉が、物の名前を表したり、自分の中に湧き上がるさまざまな気持ちとつながっていることを、少しずつ赤ちゃんは理解するようになります。たとえば思い通りにいかずに癇癪を起こしたり、びっくりして泣き出してしまったりしたときに、「悔しいね~」「びっくりしちゃったね~」「大丈夫だからね~」といった声かけが、赤ちゃんの心を落ち着かせるのに役にたつはずです。
○○ちゃんおはよう♪
ママはあなたが大好きよ♥
親子関係の土台となる『愛着』「抱っこ」で生まれる、親子の絆
zzzz
おむつを替えて!
ママ、大好き!
お腹がすいた
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